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第1回定例会 3月7日(木) 本会議(個人質問2日目)
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内容
会議録
第1回定例会
3月7日(木) 本会議(個人質問2日目)
市民連合
山下 隆夫 議員
1.人権教育・人権啓発について
2.有害鳥獣捕獲業務について
3.公共交通機関整備推進業務について
4.観光宣伝業務と観光施設管理運営業務について
【下関市議会 本会議確定版】
○副議長(安岡克昌君)
11番、山下隆夫議員。(拍手)
○山下隆夫君
市民連合の山下隆夫です。初めに、人権教育、人権啓発についてお伺いをいたします。政策予算説明資料の事業概要に、人権問題についての正しい理解を深め、人権啓発の高揚を図るため、市民・企業・地域・学校に対する人権教育・啓発活動を行うと示されています。
人権問題とは、人権が侵害された状態の人がいることが人権問題です。人権啓発について、法務省のホームページ、人権擁護機関では、国民の皆さん一人一人の人権意識を高め、人権への理解を深めてもらうために、シンポジウムの開催、人権に関する冊子や動画の作成、新聞やインターネットを使った広告の実施など、様々な活動を行っていますと説明をしています。
そういう意味では、人権教育の基本は人権への正しい理解を深めることだと思いますけれども、人権問題を正しく理解するとした理由を、まずお伺いいたします。
○市民部長(渡部英樹君)
政策予算説明資料での事業の概要において、人権問題について正しい理解を深めるとしている理由についてお答えいたします。議員の御質問にもございますとおり、人権問題という語は、人権侵害の状態があることを言い表すものでございますが、他方、例えば、人権教育及び人権啓発の推進に関する法律に基づきました国における基本計画におきましては、人権問題という語が、広く人権について考える場合にも用いられておりまして、また山口県人権推進指針の中の施策の推進に関する記述の中でも、職員一人一人が人権問題についての認識を高めなどと記載されております。
広く人権について考える意味も含めまして、政策予算説明資料の事業の概要の記載として、人権問題と記載したところでございます。
○山下隆夫君
人権問題についての正しい理解を深めることは、人権への正しい理解を深めるための一つの手段となり得ますので、一概に間違っているとは申しません。ただ、国連の人権高等弁務官事務所は、生まれてきた人間全てに対して、その人が能力、可能性を発揮できるように、政府はそれを助ける義務がある、その助けを要求する権利が人権だと、このように説明をしています。
ゆえに、人権教育の基本は、自らの権利を知り、その主体者として行動するための知識を学ぶこと、これではないかと思います。
令和6年度の主な取組として、各種人権教育、啓発講座、研修会の開催が予定されていますけれども、これらは人権への理解を深めてもらうという観点を主体に、取り組むべきと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○市民部長(渡部英樹君)
本市では、それぞれの人権課題について学習する個別的な視点と、法の下の平等や基本的人権の尊重といった人権そのものの視点の、双方を相互に関連させながら、人権教育啓発を進めております。
人権講座や研修会におきましても、身近にある人権課題など、具体的な例を通して人権を考えましたり、基本的人権や法令等に触れつつ、様々な人権課題を学んだりすることで、その理解を深めようと取り組んでいるところでございます。
○山下隆夫君
分かりました、よろしくお願いしたいと思います。国際人権法を専門とする英国のエセックス大学、人権センターフェローの藤田早苗さんは、日本では人権と思いやりが混同されているが、両者は別物である。人は自分の仲間には思いやりを持つことは難しくないが、自分と異質な人たちや偏見を持つ相手には、違う態度で接したり、差別的な扱いをする傾向があると指摘をしています。欧米では、人権は全ての人に必ず保障されなければならない権利であり、どんな嫌いな相手であっても、その権利は保障されなければならないと考えられています。
人権への正しい理解を深めるための啓発は、セミナーや講演会の開催だけではなく、様々なツールを活用して啓発をしなければいけないと思います。そういった意味で、本市のホームページにも人権に関することが載っておりますけれども、本市のホームページでは、人権に関する基本的な情報が、現状、不足しているのではないかと思います。
人が人として、当たり前に生きる権利であり、人が生まれながらにして持っている永久の権利が人権ということを記載するとともに、世界人権宣言や日本が批准をしている8つの国際人権条約、さらには、先ほど申されましたけれども、憲法第11条の基本的人権、第13条の個人の尊重、第14条の平等原則など、人権に関する基本的な情報、これを掲載して、さらに充実させるべきと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○市民部長(渡部英樹君)
市のホームページにつきましては、山口県人権推進指針や本市の基本方針、さらに相談窓口等のほかに、人権に関する法令に関する情報、また関連行事など、幅広く情報を掲載しているところでございます。議員御質問にございましたような、人権そのものの本来的な意味と、その重要性も含めまして、今後も人権尊重の意識醸成につながるよう、ホームページや配布物について、内容の充実に努めてまいります。
○山下隆夫君
よろしくお願いします。次に、事業の目標指標についてでありますけれども、人権教育啓発行事参加者の満足度90%と、政策予算説明資料で設定をされておりますけれども、これでは人権への正しい理解と、人権意識の向上がどのように図れたかを推し量ることは、いささか、ちょっと難しいのではないかと思っています。例えば、人権についての正しい理解が深まった。または、全ての人に等しく人権があるという概念が市民に根づいたなど、このようなことに変更すべきと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○市民部長(渡部英樹君)
政策予算説明資料の事業の目標指標についてお答えいたします。この資料における目標指標は、事業による実績や活動結果を表す、いわゆる活動指標を挙げることとされておりまして、例えば、講座等で言いますと、参加者数ですとか、開催数などが指標とされることも考えられます。
資料の作成におきまして、過去に目標の見直しを行った際に、満足度の高い講座やイベントを提供することを目指すことということといたしまして、これを数値化するものとして、満足度を目標としたものでございます。
なお、令和5年度も目標は達成していることに加えまして、第2次下関総合計画は、令和6年度が最終年度となりますので、次期の目標指標につきましては、改めて検討してまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
先ほども言いましたけれども、人権教育啓発行事、これは人権に対する正しい理解をしてもらうための一つの手段ですから、手段に対する目標設定ではなくて、基本的な目標に対する目標という考えで設定をするのが、私は正しいと思いますので、次年度以降、しっかりと検討していただきたいと思います。
神奈川県の秦野市では、市のホームページで、人権は人が人として社会の中で自由に考え、自由に行動し、幸福に暮らせる権利です。全ての人が生まれながらに持っている権利ですと、小中学生向けの説明を掲載しています。人権に関する情報提供を、さらに充実させるとともに、人権教育、人権啓発業務を通じ、人権への正しい理解を深めていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
次に、有害鳥獣業務についてお伺いをいたします。昨年、経済委員会に楽天農業の方にお越しいただき、勉強会を実施しました。その際、有害鳥獣被害が著しいため、移住就農希望者が長門市のほうに行ってしまったというお話を伺いました。
新年度では、担い手を育成するために、既存の取組に加え、新たに市外中高年移住就農確保事業、及び親元就農経営改善支援事業などに取り組まれることになっています。これらの事業については、大いに評価をしていますけれども、担い手を確保する上において、有害鳥獣対策は避けて通れない喫緊の課題となっているのではないでしょうか。有害鳥獣対策の現状と課題をお伺いいたします。
○農林水産振興部長(植木純治君)
有害鳥獣対策の現状と課題についてお答えいたします。現状といたしましては、有害鳥獣による農林作物被害額は約1億5,000万円と、高止まりの状況であり、営農意欲の減退につながる大きな要因の一つとなっております。
その中でも、鹿の生息域及び生息頭数の拡大が深刻な状況であると認識しております。そこで、有害鳥獣対策につきましては、捕獲と防護の両面から取り組むことが農林作物の被害の軽減につながっていくものと考えており、その対策を実施してまいります。
○山下隆夫君
よろしくお願いします。政策予算説明資料によりますと、令和6年度の主な取組として、金網柵、電気柵等の有害鳥獣侵入防止柵の設置に係る助成の強化が掲げられています。予算規模は、令和5年度554万3,000円に対して、令和6年度は755万8,000円と201万5,000円。約1.36倍の増額となっています。
また、議会資料では、捕獲活動の強化に加え、鳥獣被害防止柵の設置についても、より推進し、農作物への被害軽減を図るとされています。予算拡充により、有害鳥獣捕獲業務が新年度どのように変わるのか、お伺いいたします。
○農林水産振興部長(植木純治君)
新年度の事業内容についてお答えいたします。令和5年度は、指定管理鳥獣集中捕獲対策事業として、捕獲奨励金の予算額を前年度比で約2倍に増額いたしました。令和6年度も同額の予算措置をしており、引き続き、特に指定管理鳥獣である鹿の捕獲活動の強化をしてまいります。
また、侵入防止柵の設置につきましては、要望も多く、個人農家など国庫補助事業の要件を満たさない場合は、単市補助事業で実施しているところですが、要望から実施まで、おおむね2年間の待機期間を要している状況でございました。そこで、令和6年度の単市事業として、侵入防止柵単市補助加速化事業を予算措置し、待機分も含め、柵の設置を加速的に進めていくことに努めてまいります。
○山下隆夫君
次に、有害鳥獣対策の今後の施策展開についてお伺いいたします。昨年、JA下関統括本部の役員の皆様と意見交換をする機会がございました。その中で、現状の対策だけではいたちごっこである、新たに取り組むことができるものがないか、先進地の研究を行ってほしい、そういった御意見がございます。
そうしたことから、昨年、会派でICT獣害対策システムの導入や、緩衝地帯整備への支援に取り組んでいる先進地を視察いたしました。視察前は、ICT獣害対策システムに大いに期待をしていましたけれども、数年間は効果があったけれども、抜本的な対策とはなり得ていないですよというお話を伺いました。
結論として、一番有効な有害鳥獣対策は、電気柵の設置と緩衝地帯を設けることだとおっしゃっておりました。有害鳥獣対策は、持続可能な農業、担い手確保の観点からも、一刻も猶予はございません。さらなる電気柵設置助成の拡充と、緩衝地帯を設けるための本市独自の支援策、これを講じるべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
○農林水産振興部長(植木純治君)
さらなる市の支援策についてお答えいたします。電気柵を含む侵入防止柵の整備につきましては、現在も国庫補助、単市補助の事業を実施しているところでございますが、令和6年度につきましては、先ほど申しましたとおり、単市事業について、侵入防止柵単市補助加速化事業として加速的に進めてまいります。
大規模緩衝帯の整備につきましては、山口県や地域の農業者等と協力して行う、地域ぐるみ鳥獣被害防止対策として、令和3年度から豊北町大字田耕朝生地区で実施しており、吉田足河内地区で、令和6年度は引き続き取り組んでまいります。
○山下隆夫君
県の事業に加えて単市事業として、さらに緩衝地帯の設置が加速できるように取り組んでいっていただきたいという、これは要望として申し上げておきたいと思います。
昨年のJA下関統括本部の役員の皆さんとの意見交換の場には、農林水産振興部の皆さんも同席をされておりました。その際、有害鳥獣対策について、現状の取組の拡大、先進地の調査を行い、新たな取組を考えたいと、農林水産振興部がお答えをされております。
取組の拡大につきましては、新年度予算の拡充ということでお応えしておりますけれども、さらに有害鳥獣対策の効果を上げるために、被害を引き起こす個体を効率よく捕獲する仕組みなどについて、引き続き先進事例を研究することが求められていると思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○農林水産振興部長(植木純治君)
効果的な捕獲への取組についてお答えいたします。有害鳥獣は必ずしも特定の場所に居着くということではなく、餌を求めて、ある程度の範囲内で、移動しているものであり、農作物がある田や畑は、銃を使用できない住宅の近傍が多いため、捕獲するということは簡単ではございません。そのため、市への情報提供を踏まえて、そのエリア近くの猟友会の方々に、わなを設置していただく形で、今対応しております。
今後も引き続き、地元猟友会や関係機関との意見交換や、外部講師による勉強会への参加、他の自治体等の先進事例を研究しまして、有効なものがないか検討してまいります。
○山下隆夫君
昨年6月の経済委員会で、現状の報告をいただきました。捕獲頭数と被害額、これの相関関係がなかったわけです。そういった意味では、加害個体を必ずしも全て捕獲できているかといえば、加害を加えていない個体を捕まえている可能性もありますので、加害を加えている個体を的確に捕獲できるようなことを研究し、また取り組んでいっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
次に、JR山陰本線の利用促進と、早期復旧への取組についてお伺いをいたします。昨年6月の豪雨により被災をし、長門市・小串駅間が運休しているJR山陰本線の復旧につきまして、JR西日本広島支社は、本年1月29日、復旧の見通しについて「河川を管轄する山口県との調整の結果、工期と工事費が縮小できることが分かったので、具体的な検討を始める」「着工時期は未定だが、着工すれば完成まで約1年半かかると見積もっている」また「橋梁のある長門、粟野、阿川以外の区間で、部分的に運転を再開することも検討をする」ということを発表するとともに「この区間は閑散路線で採算がよくないことから、復旧作業と並行して、今後、この区間の鉄道としての持続可能性を確保するため、沿線自治体に相談していきたい」ということも付け加えられました。
不通区間の早期復旧、とりわけ部分的な運転再開を早期実現するためには、これまで以上の利用促進に取り組むことが求められているのではないかと思います。新年度、JR山陰本線の維持存続に向けて、利用促進協議会による利用促進の取組を実施すると、政策予算説明資料で示されていますけれども、今年度の利用促進の取組実績を踏まえ、新年度、さらなる利用促進に向けて、どのような姿勢で臨まれるのか、お伺いいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
JR山陰本線(下関―益田間)利用促進協議会は、沿線5市町などが連携して、日常生活や広域観光での利用促進を図ることで、地域活性化につなげていくことを目的として設立し、今年度より利用促進の取組を行っております。
既に被災により一部運休となっている状況での取組ですが、令和5年度は、主な取組として、列車や駅舎など、鉄道の魅力を伝える写真コンテストを開催しており、多くの方に参加していただき、423作品の応募がございました。そのほかとして、被災したJR山陰本線の復旧後の利用促進を目指して、急遽、沿線にある16校の高校を対象に、鉄道の利用状況についてアンケート調査をしたところでございます。今後の取組に役立てたいと考えております。
また、ホームページの開設により、山陰本線の利用促進となるイベントの情報を発信しております。令和6年度は、SNSや旅行雑誌を活用した、さらなる魅力発信や、地元の高校や大学と連携して、マイレール意識を醸成させるイベントを開催したいと考えております。
今後も、さらなる利用促進につながるよう、関係機関とともに、知恵を振り絞るとともに、1人でも多くの方にJR山陰本線を御利用いただけるよう、取り組んでまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
よろしくお願いします。以前、利用促進に関しまして、JR利用者に対する支援策について、一般質問で提案をいたしました。その際、他市におきましては、通勤定期券や回数券の購入費の一部補助や、10人以上のグループや社会学習を実施する学校に対する乗車券の購入費用の一部を補助する事例などもございます。本市におきましても、他の自治体の事例を参考にしながら、利用促進につながる施策について検討してまいりたいと考えておりますと、部長が答弁をされております。
その後、具体的に検討されたのでしょうか、お伺いいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
JR山陰本線の利用促進協議会において、様々な意見や他都市事例を基に議論し、利用促進向上にもつながるよう、3つのコンセプトにより利用促進を進めております。
以前、議員の御質問に対してお示しした学校や幼稚園などの団体が、遠足などの行事で鉄道を利用する際に、運賃の一部を補助する案などは、協議会においてもマイレール意識の醸成につながることからも、様々な意見が出ており、先ほど申し上げました高校生にアンケート調査を行うなど、現在、検討を行っております。今後も利用者に対する支援策にもつながる利用促進を検討してまいります。
○山下隆夫君
よろしくお願いいたします。これまで、JR各社は、黒字路線で赤字路線の補塡をし、維持をしてきました。しかし、その構造がコロナ禍における生活の変化や利用者の減などによって、内部補助の限界が顕在化し、地域公共交通の存続が急速に危うくなり始めていることから、まちづくりとの連携に加え、地域の輸送資源を総動員し、持続可能な輸送サービスを確保するため、地域公共交通活性化法の一部が改正をされています。
JR山陰本線の利用促進は、地方創生・地域活性化に向けた、さらなる相乗効果を創出するという観点から、まちづくりと交通を連携し、取り組んでいくことも考えられるのではないでしょうか。例えば、駅施設やスペースなどの資源を無駄に放置するのではなく、地場産業や文化の整備、活性化と発展、周辺の種々の観光資源との組合せによって、有効活用するための知恵を生み出し、利用促進や観光誘致につなげる取組と一体的に行うという観点に立って、JR西日本と協議をし、施策展開すべきと考えますけれども、いかがお考えでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
まちづくりと連携させた利用促進についてですが、現在、災害により運休している区間の阿川駅では、老朽化していた駅待合室の新設に合わせて、地元事業者が2020年に、町の小さなキオスクとのコンセプトでカフェをオープンしており、土日、祭日に営業しております。このような事例を参考に、駅施設やスペースなどの資源を、有効活用した取組も一つのアイデアとして、協議会においても研究してまいりたいと考えております。
また、今年度より、都市計画マスタープランや立地適正化計画など、上位関連計画との連携を図り、まちづくりに合った持続可能な公共交通を構築するため、下関市地域公共交通協議会が主体となって、地域公共交通計画の策定に着手しております。本計画を策定する上で、JR山陰本線は、本市における交通体系の基幹ネットワークの一つとして、位置づけられるものと考えております。
西日本旅客鉄道株式会社は、JR山陰本線の被災前から、同線の利用促進協議会と交通協議会の両協議会の委員であり、それぞれの課題解決に向け、一緒に議論を行っております。
また、幡生駅など、駅を核とした土地利用を調査し、魅力あるまちづくりを目指しているところでもございます。
今後も、JR山陰本線を含む公共交通の利用促進について、地域活性化につながるよう研究してまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
様々な知恵を振り絞って、阿川駅のようなことが、山陰線の各駅に施策展開できれば、また違った展開になるのではないかと思いますので、しっかり研究、協議をしていただきたいと思います。
次に、JR幡生駅のバリアフリー化についてお伺いします。令和5年度の予算に対する私の代表質問に対し、下関市としては幡生駅のバリアフリー化だけでなく、周辺のまちづくり計画も視野に入れて、西日本旅客鉄道株式会社と協議を続けてまいりたいと答弁をされています。
幡生駅のバリアフリー化に向けた、今年度の具体的な協議経過と新年度の取組、これをお伺いいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
JR幡生駅のバリアフリー化については、継続的にJR西日本と協議を行っております。また、昨年12月には、幡生操車場跡地が新病院の建設候補地であることが示されたことから、新病院の可能性を踏まえて、引き続き協議を進めていく旨、JR西日本と確認しております。
来年度は、幡生地区土地利活用調査業務において、幡生駅のバリアフリー化とともに、周辺地区との一体性や、新病院周辺幹線道路とのアクセス性、交通結節点の強化など、幡生地区から山の田地区にかけて、まちづくりの方針を検討してまいります。
○山下隆夫君
昨日の答弁にもありましたけれども、その構想に基づいて、取り組んでいけば、かなり時間が、まだまだかかるのではないかと危惧をしているわけであります。
改正障害者差別解消法に基づきまして、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が、これまでの努力義務から、今年の4月1日からは義務化されます。また、幡生駅はバリアフリー法の対象駅です。自由に移動する権利を、全ての人に保障できない状態を1日も早く解消しなければなりません。
幡生地区の土地利用構想、これはしっかりと意識をしなければいけませんけれども、それとは切り離して、早急に幡生駅のバリアフリー化については、先行して取り組んでいくべきと思いますけれども、改めて見解をお伺いいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
幡生地区は、幡生操車場跡地への新病院計画や、市立大学の総合大学化など、今後の周辺土地の利活用が見込まれ、このエリアの重要性はさらに高まります。
幡生駅を中心とした、これらの地区の一体的な利用を図ることで、幡生地区の持つポテンシャルが最大限に生かせると考えております。そのため、駅とまちづくりを切り離さず、交通弱者も利用しやすい動線でつなぐなど、駅と周辺地区とのアクセス性の向上の検討が必要と考えております。この検討の中で、様々なケースを考えた上で、可能であればできるだけ早期に、幡生駅を利用する方がバリアフリーの状態で駅を利用できるよう、JR西日本と協議を進めてまいります。
○山下隆夫君
障害者サービスの解消や、障害を持つ人も参加しやすい社会の実現には、合理的配慮の提供が欠かせないことから、社会全体に障害者への合理的配慮が浸透し、提供できる体制を強化するために、今年の4月1日から、事業者も合理的配慮が義務化されるようになったわけであります。
地域公共交通は、市民生活を支える公共性の強い社会インフラでもあります。その在り方は生活のみならず、地域の衰退にも直結をいたします。地域に最適で、持続可能な公共交通を構築するために、しっかり頑張っていただきたいと思います。それとともに、今、答弁されましたように、できるだけ先行して、幡生駅のバリアフリー化については、取り組んでいっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
最後に、観光宣伝業務と観光施設管理運営業務についてお伺いをいたします。議会資料の50ページ、観光宣伝業務のコンベンション誘致促進の取組の中に、観光ガイドの養成など、ホスピタリティの向上を図ることが示されています。
本市には、現在、下関観光ガイドの会と川棚温泉観光ボランティアガイドの会の2団体があると聞いています。昨年、市議会経済委員会は、市民と議会のつどいを下関観光ガイドの会の皆さんと実施をいたしました。現在、観光ボランティアガイドとして、女性13名、男性14名が会員登録をしているけれども、実際に稼働できるのは16名、新規加入がほとんどいないというのが現状と申されております。
議会資料で示しておられるように、おもてなしの向上を図るために、観光ガイドを養成し、充実させることがとても大事なことだと思います。観光ボランティアガイドの現状を踏まえ、具体的に観光ガイドの養成を、新年度、どのような体制で進められるのかお伺いいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
下関観光ガイドの会でございますけれども、手元の資料ですと、現在26名が在籍をいたしておりまして、城下町長府、唐戸地区を中心に、事前にお申込みをいただいたツアーの皆様、観光客の皆様に対して、観光案内を行っております。
観光ガイドの養成につきましては、当ガイドの会が毎月定例会を開催いたしまして、観光情報等の収得ですとか、本市職員も参加をいたしましての意見交換などの研修を行っております。
また、本市と一般社団法人下関観光コンベンション協会の共催にて、毎年実施しております観光サービス講習会や、各種団体が実施をいたします研修会等に参加をいたしまして、接客レベルのスキルアップを図ってございます。
本市では、今後とも、下関観光コンベンション協会と協力して、ガイド業務の紹介や新規会員の募集を、市報等に掲載いたしまして、一定数のガイド数を確保するとともに、観光客へのホスピタリティの向上につなげてまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
観光ガイドを充実させ、おもてなしを向上させるためには、観光ガイドの皆さんが活動しやすい環境、これを整えることも重要だと思います。下関観光ガイドの会の皆さんとの意見交換では、観光ボランティアが集えるステーションの設置、またガイドをするに当たり、駐車場に困っていることが課題として挙げられています。
新年度、これらの課題を解決するための計画はございますか。なければ、早急に対策を講ずるべきと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
ガイドの皆様の集合場所、活動場所、または専用の駐車場の確保につきましては、多くの課題があると捉えてございます。
今後、県内他市町の状況、類似都市の状況等も確認をいたしまして、関係機関とも情報交換を重ねながら、研究を続けてまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
よろしくお願いします。市民と議会のつどいでは、観光案内板が統一化されていないので、統一したほうがいいのではないでしょうかと、また観光案内板の表記に間違いがある場所があります等の観光案内板についての御指摘もございます。
皆様方のところにも声が届いていると思いますけれども、観光案内板の現状と、下関観光ガイドの会の皆さんの御指摘に対する担当部局のお考え、これをお伺いいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
案内板のミス、誤表記等については、情報が入ってくるごとに、更新を検討したりということはさせていただいておりますけれども、定期的な巡回も併せて行っておりまして、今後、そういった事案が見つかり次第、そこは即座に対応できるようにしてまいりたいと考えております。市民からの情報によって対応することもございますし、アンテナを広く広げて、対応に努めてまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
ちょっと、統一化することについての答弁がございませんでしたけれども、毎月1回、観光ガイドの会の皆さんとの意見交換をされているということなので、その中でしっかり意見を聞いて、よりよい方向を見つけていっていただければと思います。観光ガイドの会の皆さんの現場の声を聞いて、おっしゃっているので、とても貴重な意見だと思いますので、しっかり耳を傾けていただければと思います。
次に、市民と議会のつどいの中で、観光客の皆さんからトイレが汚いとよく言われるという御指摘もございます。東京が外国人観光客に対して、トイレに関するアンケート調査を実施しています。きれいで清潔なトイレがあると観光地のイメージがよくなる、そういう答えが73.3%、2位が観光地で安心して長時間過ごすことができる37.3%、以下、おもてなしを感じる、観光地の評価が上がる、また来たいと思うが、ベスト5だったそうであります。
誰もがお世話になるトイレは、観光地の評価を左右するとともに、滞在時間の長短にも影響するということが、このアンケート調査から伺えるのではないでしょうか。観光地におけるトイレの現状認識と、今後の整備方針、これをお伺いいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
当部が所管をいたしております観光地のトイレにつきましては、現在84か所ほどございまして、今年度は、長府庭園屋外トイレをはじめ、13か所の修繕を実施してございます。
清潔なトイレを維持管理していくことは、観光地としてのステータスの維持向上につながるものと、認識をしてございます。今後の整備方針といたしましては、和式のものを洋式に切り替える等、計画的に修繕等を進めてまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
きれいで清潔なトイレの提供は、おもてなしの重要な要素だと思います。インバウンド需要が注目をされたとき、象徴的な受入れ施設として、国が力を入れたのがトイレであります。観光地周辺には観光施設のトイレだけではなく、公園緑地課や環境部などが所管するトイレもあると思います。そういう意味では、所管を超えて観光地周辺のトイレ整備について、協議する場が必要だと私は思います。
現在、そういう場が設けられていますでしょうか。設けられていないとすれば、観光スポーツ文化部が主体となる観光地トイレ、ホスピタリティ向上プロジェクトを設けるべきと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
観光地のトイレの今後の検討につきましては、現状の維持管理にまず努めながら、それぞれ管理に関わる関係部局と情報共有を図りまして、効率的に運用し、必要な場合、改善に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
○山下隆夫君
もっとこう、前向きに考えていただきたいと思います。市民と議会のつどいの中では、活動に係る経費の一部支援から、関門海峡歴史文化検定試験の再開をしてほしいという意見もございました。先ほどの繰り返しになりますけれども、毎月1回の意見交換会の中で、こういったことについても、しっかり意見交換をしていただきたいと思います。
それと、現在、観光交流ビジョンの見直しが行われていると思いますけれども、見直し作業の中で、本日提案したことについて、しっかり検討していただきたいと思います。持続可能な、魅力あふれる観光地づくりを、官民一体となって推進し、本市の魅力向上と経済発展につなげていただけますようお願いを申し上げまして、私の個人質問を終わります。(拍手)
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