録画中継

第3回定例会
9月22日(金) 本会議(一般質問4日目)
日本共産党 下関市議団
桧垣 徳雄 議員
1.災害リスクの高い場所にある高齢者施設について
2.都市公園の維持・管理のあり方について
3.プールや親水池を安心して利用できるのか
【下関市議会 本会議確定版】

○副議長(安岡克昌君)
23番、桧垣徳雄議員。(拍手)
  〔桧垣徳雄君登壇〕
○桧垣徳雄君
日本共産党下関市議団の桧垣徳雄でございます。発言通告に掲げた三つのテーマについて、質問をさせていただきます。
まず最初は、災害リスクの高い場所にある高齢者施設についてでございます。地球規模の大規模な異常気象が続くような時代になりました。世界の7月の気温は観測史上最高を記録したと報じられています。地球温暖化の時代ではなく、地球沸騰化の時代だと国連の事務総長は言っています。7月の世界気温は12万年ぶりの暑さだと、世界気象機関が発表いたしました。この極端な気象現象の発生について、残念ながら、これが新しい普通、ニューノーマルになりつつあると警告を発しています。
そのような状況の中で、6月末から豪雨による洪水等の災害が発生いたしました。豊田にある喜楽園という特別養護老人ホーム・グループホームが被災をいたしました。ここだけではないですけども、被災をし、今議会に提案されている一般会計補正予算において、9,450万円を計上し、施設の復旧に当たりたいということになっております。
さて、この豊田喜楽園がある場所は、どういう災害リスクのある場所なのでしょうか。被災状況はどうだったのか。浸水があったと言うけれども、浸水の深さ、そしてそういう水はどこから流れてきたのか、まずお示しをいただきたいと思います。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
豊田喜楽園の建設されている場所につきましては、木屋川に隣接しており、今回のように、短時間に大量の雨が降り続くと、浸水による災害リスクがございます。市が作成しております下関市洪水ハザードマップにおいても、浸水が想定される区域となっております。
続きまして、被災状況はどうだったのかということでございます。浸水は、施設内で、膝上から腰の辺りまであったと確認しております。
流入経路につきましては、特定できておりませんが、6月30日の深夜における1時間当たりの最大降水量は豊田の観測地点で、106.5ミリメートルと短時間に大量の降雨があったことから、木屋川の支流からの流れ込みによる木屋川本流の水位が上昇したこと、また、施設周辺の排水路などから排水し切れず、あふれて浸水したものと思われます。
○桧垣徳雄君
今、回答にもありましたし、私がモニターにも出している下関市洪水ハザードマップ、実はこれが紙版でございます。
それの木屋川、西市から豊田下地区版の一部を、今示しているところでございます。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○桧垣徳雄君
木屋川に架かる納涼橋のすぐそばにある特養、グループホームでございます。答弁にもありましたし、ハザードマップにもあるように、浸水の危険がある場所に施設は位置をしております。豊田、あるいはその下流の菊川においては、木屋川が氾濫をして、洪水被害がこれまでにもありました。平成22年――2010年にもありましたし、それから、それ以前の平成11年――1999年にも大きな被害が発生をしています。
この豊田喜楽園が設置をされたのは、平成22年のこの水害以降のことでございますけれども、過去のこういう豪雨災害時に、この喜楽園が今設置をされた場所はどうだったのか。分かれば教えてください。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
建設される前の場所はどうだったかという御質問でございますが、平成22年7月及び平成11年6月に発生した豪雨災害では、現在の豊田喜楽園の建設される場所は農地でございまして、現在よりもまだ低い位置にあったことから、被害の確認はされておりませんが、浸水した可能性があるものと想定されます。
○桧垣徳雄君
高齢者施設には、自ら災害時に避難できる人もいるでしょうけども、そうでない方も多数お住まいになっている施設と私は承知をしております。
では、市内の高齢者施設、ここでいうと、特養とグループホームに限ってで結構でございますが、市内の高齢者施設のうち、浸水想定区域内にある施設や、土砂災害警戒区域内にある施設、あるいはその両方の危険がある、そういう施設はどれだけあるのでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
災害のリスクが高い場所にある高齢者施設の状況についてお答えいたします。最初に、市内の高齢者施設のうち、令和5年9月1日現在の特別養護老人ホーム及びグループホームの設置数は、74施設でございます。
このうち、下関市地域防災計画上で定められた河川、津波及び高潮の浸水想定区域内にある施設は21施設、土砂災害警戒区域内にある施設は8施設、浸水想定区域及び土砂災害警戒区域の両方の指定を受けた区域にある施設は1施設でございます。
○桧垣徳雄君
そのような数の施設が、災害のリスクの高いところにありますよということでございました。
そういう施設に対しては、災害高リスクの危険性を踏まえた気配りや目配りはされているのでしょうか。
○総務部長(笹野修一君)
災害のリスクの高い場所にあります、高齢者施設等の災害時要配慮者利用施設、こちらにつきましては、水防法に基づきまして、利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために、防災体制や訓練などに関する計画であります避難確保計画、こちらの作成が義務づけられておりますので、作成していない施設に対しましては、作成に向けた指導を行っております。
また、避難確保計画を作成をした施設につきましては、定期的に避難訓練を実施することとされておりますので、実施の有無や実施した場合の内容を確認をしております。
なお、災害のリスクの高い場所にあります、災害時要配慮者利用施設に対しましては、既に各種ハザードマップを配付し、災害リスクの周知を図っているところでございます。
○桧垣徳雄君
先ほど答弁にもありましたように、喜楽園のある場所は、かつての洪水災害時にも浸水をした可能性があると。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○桧垣徳雄君
今、モニターに出している、点々々がついているところは、平成11年の豪雨時に、浸水をした地域でございます。
私がお聞きしたいのは、なぜ、この災害リスクの高い場所にこうした施設が建設されるのか。ここに建設したいといったときに、行政はなぜそれを許すのだろうかということでございます。教えてください。
○都市整備部長(清水 悟君)
建築物を建築する場合には、建築基準法に従い建築主が市へ建築確認申請を行います。確認申請の内容が建築基準法に適合していれば、確認済証が交付され、建築主は確認済証の受領後、工事に着手することができます。
特別養護老人ホーム豊田喜楽園・グループホーム豊田喜楽園につきましては、平成23年に確認申請があり、適合と判断し、確認済証を交付しております。
なお、建築基準法では、土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域内の居室を有する建築物については、土砂等が建物に及ぼす力に対して、建築物の構造を安全なものとする必要があるとされ、構造が規制されます。
本件につきましては、土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域内に該当していないため、規制はされておりません。
○桧垣徳雄君
土砂災害については、配慮をして、建物を建てていい、悪いの判断をするけれども、洪水とか浸水については、それは判断の一つにはなっていないということでございました。
では、建築基準法ではそうなのだけど、こういうところに建てたいという話が市にあったときに、建物を建てる、建てないの話だけではなくて、高齢者施設の在り方として、ここはちょっと、災害リスクが高いから、場所を変更したらどうですか、このような助言や指導などはあったのでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
豊田喜楽園に限らず、建築確認申請は、建築基準法に基づく事務手続でございます。確認申請の内容が、建築基準法に適合していれば、確認済証が交付されます。平成23年の豊田喜楽園の確認申請も適合と判断し、確認済証を交付しております。
審査に際し、建築基準法以外の内容は指摘しておりませんが、近年は、浸水ハザードマップの更新もあり、災害発生のおそれがある区域について、建築の御相談に来られた際を捉えて、周知に努めているところでございます。
○桧垣徳雄君
法に適合していれば、建築確認済証を出さないといけないということでございます。
近年、河川の氾濫で、高齢者施設が被災をして、残念ながら命を落とす、建物が大きく破壊をされるという、ケースも増えてきております。そういう高齢者施設の被災多発に対して、法改正など、国の取組はいかがでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
高齢者施設や店舗、事務所といった自らの業務に使用する施設を建築する場合での開発行為について、以前は、災害リスクの高い区域での開発行為の制限はございませんでした。
しかし、近年の頻発・激甚化する自然災害に対応するため、都市計画法が改正され、令和4年4月1日より、高齢者施設等の自らの業務に使用する施設を建築する目的での開発行為において、土砂災害特別警戒区域、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、災害危険区域では、開発行為が原則できなくなりました。さらに、市街化調整区域における浸水深3メートル以上の浸水想定区域、土砂災害警戒区域では、開発行為、建築行為が原則できなくなっております。
○桧垣徳雄君
いろいろな災害の発生するおそれがあるところは、高齢者施設を建てることが抑制をされてくる、あるいは、建てられなくなってくるという方向で、この方向は、私は正しい方向ではないかと思っています。
先ほど、高齢者施設の避難確保計画、これを作成するように変わってきたと言われましたけども、市内の高齢者施設で、避難確保計画はどれぐらい作成されているのか、していないのか、お示しください。
○総務部長(笹野修一君)
避難確保計画の状況ということでございます。市内で避難確保計画の作成が義務づけられております、特別養護老人ホーム及びグループホームは28施設ございまして、そのうち20施設から計画の提出を受けております。
災害の種別は4種類ございまして、洪水、津波、高潮、土砂災害ということで、それぞれ災害種別によりまして、複数の計画を提出しなければならない施設がございますので、提出が必要な計画、こちらの合計数は36となります。
そのうち、現在、25の計画について提出を受けておりますので、作成率といいますと、69.4%ということになります。
○桧垣徳雄君
36の計画を出してもらわないといけない。そのうちの25が出されている。では、残ったところに対しての働きかけ等はされているのでしょうか。
○総務部長(笹野修一君)
同じように、計画をつくってくださいということで、指導のほうはしております。
○桧垣徳雄君
計画はつくったら、それで終わりではありません。計画どおり、いざというときに動けるのかどうか、訓練なども必要だと思います。
この項目の一番最後でございますけれども、いざというとき、災害が発生しそうなとき、したときに、こういう高齢者施設の職員が適切な行動が取れるように、防災研修を開催したり、あるいは、どこかが行うセミナーに介護施設職員が参加をすることも大変私は大事なことだと思います。
そのような際、ただでさえ人手不足が言われている高齢者施設でございます。職員を派遣するのも、日常業務がきちんと回るのかということが頭にあって、職員派遣をしたり、そういう研修を開催したりすることが、なかなか難しい面もあるのではないか。それを支援する仕組みを、市もちょっと考えていただきたいと私は思うのですけれども、その点についてお考えはどうでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
介護施設の職員向けの防災研修の開催や、受講の支援についてお答えいたします。山口県も含め、御質問のありました研修や研修への参加の支援は実施しておりません。
しかしながら、現在いつどこで災害が発生するか分からない状況にありますので、その必要性があることは認識しております。つきましては、介護施設の職員向けの防災研修の開催等につきまして、検討したいと考えております。
○桧垣徳雄君
ぜひ、真剣に検討していただきたい。そのための費用もかかるようだったら、来年度の予算編成はこれからだと言われておりますので、ぜひとも、新年度予算に、それなりの項目が入るように、心からお願いをしたいと思います。以上で、1番目の質問は終わりです。
2番目の質問、都市公園の維持管理の在り方に移ります。市内にもたくさん公園があります。市が管理をする公園があります。たくさんある公園の維持管理は、どのようにされているのかということを、まず最初にお尋ねします。
市直営でやっている公園があるのか。それとも委託だけなのか。業務委託をする場合、どのような契約を結んでいるのでしょうか。入札の方法等について、あるいは、大きな団体との契約だけではなくて、小さな公園については、公園愛護会にお任せ、お願い、委託する場合もあると思いますけれども、そのときの契約はどうなっているのか、お尋ねいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
公園の維持管理業務につきましては、全て外部委託しており、業務内容といたしましては、じんかい処理、除草、草刈り、樹木の剪定、施設の安全点検等があります。
通常の維持管理業務の委託形態につきましては、主に、平場の草刈りや清掃などの作業を愛護会が担当し、それ以外の作業を事業者に委託しているもの、草刈り、除草などの軽作業を下関市シルバー人材センターなどの団体に委託し、それ以外の作業を事業者に委託しているもの、公園全ての業務を事業者に委託しているもの、指定管理業務を導入しているものの4種類でございます。
委託業務につきましては、原則として、一般競争入札により契約相手方を決定しております。ただし、一部の契約においては、随意契約により契約を締結したものもあります。その主な理由といたしましては、高齢者等の雇用の安定等に関する法律に規定するシルバー人材センターと契約したもののほか、予定価格が地方自治法施行令及び下関市契約規則で定める金額を超えないため、入札によらず、複数者の見積り合わせにより、契約相手方を決定、契約したもの、プロポーザルによる審査を経て選考された相手方と契約したものなどです。
続きまして、愛護会ですが、公園愛護会は公園のある地区の自治会など、公園の周りに住んでおられる方々で組織された団体で、ボランティアで公園の美化に協力していただいております。大変感謝しております。愛護会は、委託契約ではなく、下関市公園愛護会報償要綱に基づいて、愛護会結成の届出により、毎月1回以上の除草作業、または清掃作業を行っていただいております。
○桧垣徳雄君
最後の公園愛護会についてお尋ねします。今言われたように、報償要綱というのがあって、除草作業、または清掃作業を月1回以上行うというのが、活動内容になっております。それで、幾らお支払いしますということが決まっています。
それはそれでいいのですけども、除草作業とか清掃作業、この内容はどうなのかなと。人力で行うのか、除草器具等を用いてやるのか。それから、根っこまできちんと取り除くのか。分かりません。月1回以上活動したら、お金を払うということだけははっきりしている。
では、どのような内容なのかというのは明確ではない。人力でやる時、スコップや掘り起こし道具などの除草器具を使ってやる方法がまず頭に浮かびます。そのほか、草刈り機を使う方法もありますし、あるいは今室内でもロボット掃除機というのがありますが、あれの屋外版みたいなロボット草刈り機、ロボット芝刈機もあるのです。そのほか、ヤギや羊など、草食動物に草を食べてもらう。そういうやり方もありますし、薬剤散布、つまり、除草剤を使うというやり方もありますが、なぜこのようないろいろなやり方があるのに、ただ除草作業、または清掃作業という文言だけで、具体的にはどんな方法でやるのか、ルールがないというのは、私はおかしなことだと思いますが、いかがでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
公園愛護会につきましては、周辺の方に、公園をきれいにしていただくというのが前提でございまして、そもそもが、機械を用いるだとか、除草剤をまくだとか、そういったものを想定していなくて、できる範囲で、手作業で、除草あるいは清掃をしていただくというのが前提になっておりまして、そのような規定は設けていないという状態でございます。
○桧垣徳雄君
今おっしゃったのは、行政が思っていることだけであって、明確な規定がないから、これもいいのだろうと捉えるグループもあったりします。明確な規定がないこと自体がおかしなことだと、私は思うのです。どのようなやり方で行うのか不明確だけど、支払いについては、これだけきちんと払いますと。
やはりルール化すべきではないでしょうか。ルール化というか、明確化すべきことが必要だと思いますが、いかがですか。
○都市整備部長(清水 悟君)
公園につきましては、公園の中に多くの樹木だとか、植物を育てているところでございますし、それらに影響のあるようなことはしていただかなくて、愛護会については、できる範囲でいいですよというのが前提になっているのです。
けれども、最近、ボランティアで除草を行っていただいている公園愛護会で、この7月に除草剤をまかれたという事案がありまして、その際、除草剤というのは、取扱いが非常に重要なものですので、除草剤の危険性を説明して、二度と使用されないよう指導してきたところなのです。
それとあわせまして、全ての愛護会に、除草剤等を使用しないよう、通知を行っているところでございます。
○桧垣徳雄君
ルールがないから、そんなことが起こってくる。除草剤を使ったら、後になって、そういうやり方は駄目ですよと。これでいいのかなと。最初から、3人以上のグループをつくりました。あるいは、地元の自治会が、私たちがやりましょうといったときに、こういう手順で行ってくださいと、きちんと示すのが行政のやり方だと私は思うわけでございます。こればかりやっていてはちょっと時間が足りませんので、次に行きます。
公園の雑草を取り除くために除草剤を使うこと、今のは公園愛護会のところでございましたけれども、一般的に契約をしている団体に対して、除草剤を使うことも認めているのかと。
この質問をするに当たり、幾つかの契約書を見させていただきました。私が見た中で、除草剤を使うということが、契約書に載っているのは、乃木浜総合公園のグラウンド・ゴルフ場でありました。年2回ほど、除草剤を使ってやってください。そのほかのところは、人力で行うということでありました。
そういう契約内容なのですけれども、除草剤を乃木浜総合公園のグラウンド・ゴルフ場以外のところで、必要があるから使わせてね、いいですよというふうなことがあるのかどうか、教えてください。
○都市整備部長(清水 悟君)
除草剤につきましては、先ほども少し申しましたけれども、雑草も枯らすことができますけども、樹木にも影響がございます。
公園には多くの樹木を植えておりますので、除草剤を使用する区域に樹木がなく、また、地中に根を張り巡らせる雑草で、それらの全てを取り除く必要がある場合に、地元自治会の同意が得られれば、公園での除草剤の使用を検討いたします。
なお、基本的には、除草剤の使用というのは認めておりませんで、これまで、通常の維持管理業務で除草剤の使用を許可したことはありません。ただ、やむを得ず除草剤を使用する場合は、別の業者に発注しております。
その場合は、公園のある樹木の影響を考えながら、公園利用者に対し、事前の告知や立入り防止措置などを行った上で、飛散防止等に注意して実施しております。
○桧垣徳雄君
そうですね。契約内容は、除草は人力で行うものとし、除草器具等を用いて、完全に除根をするものとする――除根というのは根を取り除くことです。その規定にかかわらず、委託者の承認を得た場合は、この限りではないとなっております。人の手でやるということを今言われたのだと思います。
しかしながら、私は、実際に公園で、ここおかしいということの連絡があって、見に行ったときに、雑草の不自然な枯れ方を私は確認をしておりますし、その不自然な枯れ方をしている草に手が触れるだけでかぶれたり、あるいは目が炎症を起こしたりした人からもお話を伺いました。原因はともかく、目がそんな状況だったら、今すぐ眼科医に診てもらいなさいということで、眼科医に行ってもらったわけでございます。
除草剤を使うことはないと言われましたけれども、委託契約をしている団体が、作業道具を置く小屋の中に、除草剤の容器が置いてある。あるいは、その受託をした団体の管理者が、作業員の前で、子供たちに害のない除草剤を使っています。あるいは、作業者の負担を軽くするために除草剤を使いますと、朝礼で話をしています。私は、使ってはいないと言われますけれども、実際は使っているのではないかと思います。
公園というのは、基本的には、どんな時間帯でも、誰でも利用できる空間だと思います。老若男女、幼児から使えますし、草の上で寝っ転がることもできるわけでございます。化学物質に過敏な方もそうでない方も使える。そのときに安心して使えるような空間にならないといけないと思っています。
除草剤を使うときは、こういう対策を取りますと言われました。では、公園などの公共施設内で除草剤を使うというときに、国はどのような指針を示しているのか、教えてください。
○農林水産振興部長(植木純治君)
公園などの公共施設内での除草剤の使用について、国はどんな指針を示しているのかについてお答えいたします。
国からは、平成25年度に「住宅地等における農薬使用について」というものが通知されました。さらに、平成29年度には、住宅地等における農薬使用についての再周知・指導の徹底についてが通知されているところでございます。
それらの通知の中で、公園等の公共施設内の農薬散布に当たっての遵守事項としまして、周辺の方に対して、事前に農薬散布の目的、散布日時等、十分な周知をすること、農薬の飛散防止に最大限の配慮をすること、たて看板等の表示により、散布区域に人が入らないような対策を講じること、農薬は使用方法及び使用上の注意事項を守って使用すること、農薬の使用履歴を記録し、保管することなどが示されております。
○桧垣徳雄君
そうですね。国はそのような指針を示して、被害が出ないように、きちんとやってくださいという指針を示しております。
この質問をするに当たり、聞き取りもありましたし、都市整備部では、受託をしている団体の人を呼んで、いろいろ話を聞いたということでございます。やっていない、使っていないということだったとお聞きをしております。しかしながら、年間千二百数十万円の契約、使っていると言ったらこの金額が減額されるかもしれない。あるいは、次回の契約から、契約が結べない等々が頭にあって、対応したのかもしれません。
私が、小屋にこの除草剤の容器があると言われる写真も見させていただきました。グリホサートという除草剤でございます。その人体中毒症状は、目や皮膚の炎症、吐き気、目まい、頭痛、目のかすみ、発熱、下痢等があると指摘をされておりますが、まさにそのような症状が、その方には出たのです。
このような被害というか、こんな状況になりましたと受託者の管理者にお伝えしたところ、こんなことが起こるのだったら、公園利用者にも起こる可能性があるから、何らかの対策をしないといけない、という態度ではないのです。そんなことを言う人は、あなたが初めてですよと。もう、今までの現場のやり方に合わないようだったら、自ら身を引いてくださいという態度だったということでございます。
公の場で、このようなことを言うには、覚悟が要ります。私も覚悟を持っていますし、今答弁のあった内容も覚悟を持っての答弁だったと思います。これについては、今ここで引き続き言ってもあれですから、また、次回以降にしますけれども、私は必要だったら、この除草剤も使わざるを得ないような状況があったら、堂々と、契約にも入れるし、あるいは利用者にも分かるような表示、あるいは立入禁止の措置も講じた上で、やむを得ずこうしています、近寄らないでくださいということが必要でないのかと思います。人力で、絶対にやると言ったら、それを貫いていただきたいと思います。
たくさんある公園、広い公園も狭い公園もありますけれども、公園の維持管理に当たって、課題をどのように認識をしておられるのか、今後どう取り組まれるのか、教えてください。
○都市整備部長(清水 悟君)
公園は、子供からお年寄りまでの幅広い年齢層の自然との触れ合い、レクリエーション活動、健康活動、文化活動のほか、街の通風、採光、地域住民の避難場所、緑が周辺に潤いを与えるなど、様々な機能がございます。
本市においては、公園は古くは大正11年から整備しており、長年市民の方々に御利用していただいております。
長い時間の経過により、公園によっては樹木が大きく成長し、公園に日が差し込まなくなったり、樹木が年を取り、倒木の危険があったりと、樹木の伐採や間引きの必要性が生じております。また、あまり使用されていない公園も見受けられ、リニューアルを求める声もいただいております。
このようなことから、市民の皆様に使用してもらえる公園となるよう、樹木の伐採や剪定及び除草の適切な維持管理と併せて、老朽化した施設の適切な更新にも努めてまいりたいと考えております。
○桧垣徳雄君
それでは、3番目のテーマに移ります。プールや親水池を安心して利用できるのかというテーマでございます。このようなテーマを一般質問で行うことはどうかという思いもありますけれども、やはりおかしなところがいろいろ見受けられたので、質問をさせていただきます。
プールといっても、市内にもたくさんあります。小中学校のプールや、下商のプール、あるいは地域には、市民プール、菊川温泉プール、ヘルシーランドのプールなどがあります。また、未就学児の施設の中にもプールはございます。
その中で、市立のこども園のプールについて、まずお尋ねいたします。ごく僅かの園について確認をさせていただきました。昨年の夏のプールの使用状況等についてでございますが、その中で、プールを使うに当たってのチェックリストが、市立のこども園ではありました。しかしながら、救命救護具等の準備はされているのかがチェックをされないまま、園長である管理者が、これでいいという印鑑を押しているわけでございます。そういうところもありました。なぜなのかという思いをしております。
管理者は、中身をきちんと点検もチェックもせずに、判こつきマシーンになっているのかなと。なぜかなと。事情を調査されたと思いますが、教えてください。
○こども未来部長(山田之彦君)
それでは、プール使用に関してのチェックリストに不備があった件、またその是正方法、そしてプール活動・水遊びを行う際の事故防止や衛生基準につきまして、合わせて御回答いたします。
市立認定こども園をはじめ、公立の就学前施設のプールにつきましては、教育・保育施設等におけるプール活動・水遊びの事故防止に係る国からの通知に基づき、事故防止対策を徹底しております。
プール使用に関してのチェックリストに不備があった件につきましては、担当職員が目視では確認したものの、項目についての記入を漏らし、園長が十分に確認することなく、押印したことが理由でございます。
プール活動・水遊びを行う際の事故防止や衛生基準につきましては、監視体制の確保、緊急時の対応及び職員への事前教育が必要であるため、毎年園長会を通じ、園の職員全員に周知を行っているところでございます。
プール使用に関してのチェックリストは、実際にプール活動や水遊びを行う際に、見落としがちなリスクや注意すべきポイントを、簡潔に確認することができるものでございます。そのため、園長がチェックリストで、事前の準備や活動状況を確認するとともに、水に関する事故防止対策を徹底するよう、再度の周知を行っております。
○桧垣徳雄君
本市は、2005年に一市四町が合併をして、新生下関市になりました。そのときから、私は、一つの自治体になったのだから、例えば保育園なら保育園のやるべき業務は、一つのルールに基づいてやってきたと思っていましたけれども、今回この質問をするに当たって、プールの水の水質チェックが、あるところでは、長年行われていなかったということが発覚いたしました。一つの自治体で、なぜ複数のルールに基づいて行ってきたのかという思いをしているわけでございます。
水質チェック、水質検査、行っていなかったこども園があったのはなぜでしょうか。今はどうなっているのでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
今御質問のありました下関市立のこども園におけるプールの水質の確認等に関しまして、お答えいたします。一連の流れによって御説明したいと思います。
まず最初に、令和3年度に行った公立のこども園に対する指導監査について御説明をしておきます。このときは、公立の九つのこども園に立入りを行い、プールを使用したときの遊離残留塩素濃度の確認をしていなかった三つの園に対して、塩素濃度の確認を行うように指導したところでございます。なお、これ以降は、各園において、塩素濃度の確認が実施されております。
次に、令和3年度までのこども園の指導状況について、御説明をいたします。子ども・子育て支援制度がスタートした平成27年度の前までは、公立の保育所の指導監査は本市が実施しておりました。しかしながら、この新しい制度が開始されまして、公立の保育所とこども園について、運営主体の本市が指導監査を行うことなどについて疑義が生じまして、山口県との調整がつかないまま、令和元年度まで、指導監査を実施していない状態となっていたところでございます。
その後、国の通知などがありまして、公立の保育所とこども園の指導監査の実施主体は、本市であることが示されましたので、令和2年度からは公立のこども園、令和3年度からは公立の保育所の指導監査を実施しております。
なお、プールの水質の安全確認に関する内容につきましては、令和2年度までは、山口県の指導監査の様式を参考にしておりましたので、確認項目としておりませんでした。令和3年度にプールの安全基準が強化されたことに合わせまして、確認項目に追加を行い、今日まで実施しているという状況でございます。
○桧垣徳雄君
今、説明がございました平成27年――2015年から平成31年度、これは令和元年度――2019年度までの5年間、公立のこども園については、指導監査がなされていなかったと。指導監査をするようになってから、プールの水質検査についての指摘が行われ、ちゃんと水質検査もするようになったと。これは、指導監査の成果の一つであります。
しかし、5年間は何もされていなかった。いろいろな事情があります。あるけれども、言われたように、どこがやるのか分からなかった。でも、こども園について言えば、これまで保育園として、毎年1回、定期的に指導監査があった。しかし、今年度はないと。去年もなかったけど今年もないという状況が5年間続いたのです。こども園の職員は、あるいは園長は、幼児保育課に対して、これまで毎年あった指導監査がないのだけど、するという連絡を受けないのだけど、どうなっているのかということもなく、幼児保育課は福祉政策課に対して、指導監査はどうなっていますかという問合せもしなかったのではないのかと思います。不正常な状態が5年間続いてきたということだけは言えると思います。
市長部局がこういう状況であるならば、法令に基づいた事務等がきちんとやられているのか、チェックする部署があります。監査委員です。下関市の監査基準によりますと、「本市の事務の管理及び執行等について、法令に適合し、正確で、経済的、効率的かつ効果的な実施を確保し、住民の福祉の増進に資することを目的とする」これが監査の目的です。
それの行政監査として、今と同じようなことですけれども、「事務の執行が法令に適合し、正確で、最少の経費で最大の効果を挙げるようにし、その組織及び運営の合理化に努めているか監査すること」これは行政監査ということです。こういうのが5年間やられていなかった。一番マイナス面を誰が受けるのかといったら、園児や保護者、ひいては市民が受けることになると、私は思います。
私が言いたいのは、こども園の職員も、幼児保育課も、福祉政策課も、あるいは監査委員も、もっときちんと仕事に当たっていただきたい。プロとして、やるべきことをやってほしいと。指導監査が入るという連絡を受けたら、現場のこども園は、いろいろな書類を準備しないといけないし、当日の対応もあるし、ふだんの業務以上のことをしないといけないので、大変だと思いますけれども、あるべき定例の指導監査がなかったら、ないけれどどうなっていますかと、こども未来部に問い合わせるぐらい、やってほしいと思うわけでございます。
さて、まとめでございます。親水池も言いたかったのですけど、それはまたにしましょう。日本に公園制度が発足したのは、1873年――明治6年のことです。今年は、それから、ちょうど150周年に当たる年になります。150年前に初めて公用文書で公園という言葉が使われ、今年は150年の節目の年です。
そんな年であるにもかかわらず、私が指摘した、公園愛護会との業務の内容が明確でないこと、あるいは、除草剤使用によると見られる健康被害があっても、何の対応も取らないこと、それから3番目、この親水池のことは、今年にかけて、長期間使えないときがあったので、そういうふうな残念な状況があったこと、あるいは、長府苑については、購入に向けての経過を示した公文書がなかなか見つからないことなど、残念な状況があちこちで見られることを、市民はどう思うのか、真剣にお考えいただきたい。そのことを申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
著作権について
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