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第1回定例会 3月7日(火) 本会議(代表質問2日目)
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内容
会議録
第1回定例会
3月7日(火) 本会議(代表質問2日目)
日本共産党 下関市議団
桧垣 徳雄 議員
1.市長の政治姿勢について
2.市政の最重要課題である人口減少対策の柱・子育て支援の取り組みについて
3.高齢者福祉の充実について
【下関市議会 本会議確定版】
△代表質問
○副議長(安岡克昌君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
代表質問を継続いたします。4番、桧垣徳雄議員。(拍手)
〔桧垣徳雄君登壇〕
○桧垣徳雄君
日本共産党下関市議団の桧垣徳雄です。このたびの市議会議員選挙で、日本共産党会派は3人になりましたが、市民の皆さんの声をきちんと市政に反映させる取組を強めることに徹し、3人で4人分の力を発揮していく決意であることを最初に申し上げておきます。
与えられた質問時間は、答弁も合わせて1時間しかありませんので、市政の重要課題の中で取り上げたい課題は幾つもありますが、やむを得ず割愛し、市長が市政の最重要課題として掲げる子育て支援などに的を絞って、代表質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
最初に、市長の政治姿勢についてであります。前田市長の前に市政を担当していた江島市政や中尾市政においても、市民こそ主人公という文言が、施政方針などにありました。しかし、前田市長のこれまでの施政方針にはありませんし、今回の施政方針にも入っておりません。あなたは2017年に市長に初当選した後、「謙虚に、丁寧に、理解を得ながら市政運営に当たっていきたい」と語っていましたが、その気持ちは今も持っておられますか。市民は主人公の立場に立って、市政運営を行っていく考えはあるのでしょうか。市民は主人公の立場に立つのであれば、どうしてそのことを施政方針に入れるなどしないのでしょうか、お尋ねいたします。
次に、選挙での公約の重みについてであります。政治家にとって選挙の公約は、有権者が候補者を判断する上で大切な判断材料であります。このたびの市議会議員選挙でも多くの候補者が自らの公約を示し、有権者にアピールしました。前田市長は、2回の市長選挙で市民に示した公約、政策について、その重みについて、どう認識されているのかお尋ねします。選挙での公約、政策実現に向けて邁進しているとお考えでしょうか。公約には掲げたが、その公約とは違う方向に進んでいる施策はありませんか。あるのであれば、それはどんなものなのか、なぜそうなっているのかお示しください。
次に、市議選の低投票率をなぜ是認するかについてお尋ねします。今回の下関市議選は、定数を大きく上回る立候補者がありました。一般的に、候補者が多くなれば、投票率は上がっていくと想定されます。少なくとも今回の投票率が4年前を下回ることはないだろうと、多くの方が考えていたと思います。しかし、投票率は過去最低だった前回の43.63%を下回る42.33%にとどまりました。
これについて、前田市長は「昨今の投票率は下落傾向にあり、食い止めたほうだと思う」と発言されています。今回の市議選には、今年度一般会計当初予算に市議会議員選挙費として1億9,000万円計上しているだけでなく、そのほかに選挙啓発費も計上されています。
あなたは、こうした予算を提案してきた責任者であります。必要な予算措置を講じているにもかかわらず低投票率となったことに対して、ただ傍観しているだけで、何の反省もないように、私には感じます。低投票率を是認する考えはどこから来るのか、これでよいのかお示しください。
次に、大きな二つ目、人口減少対策の柱、子育て支援の取組についてであります。前田市長は、6年前の市長選挙の際に「政治の使命、未来への責任、しっかり果たします」ということを掲げ、専門家による本市の人口減少の加速や高齢化の進行について、深刻な未来が予測されているという認識を示されました。
これに続けて、御自身の考えを次のように示されています。「このまま予測された未来を受け入れるならば、政治家は必要ありません。ありとあらゆる手段と政策を打ち出し、人口減少の速度を少しでも食い止め」途中省略しますが「食い止めることこそが政治家の使命であると、私は信じています」引用は以上ですが、この立場で新年度の市政運営をやっていくお考えなのか、様々な角度からただしていこうと思います。
最初に、市内の子供の数と合計特殊出生率の推移、及び今後の目標についてであります。現在、市内にいる15歳以下の子供の数、そして合計特殊出生率、この2つについて、直近5年間どう推移してきたのかお示しください。
今回、新年度予算案に子育て支援のための予算を相当額計上されましたが、それによって、子供の数や合計特殊出生率をどうしていきたいのか、目標はありますか。他の自治体の子育て支援施策と比較すると、本市の子育て支援施策は遜色ない程度にやっているとお考えですか。
他自治体より手厚い施策を展開しているのか、出遅れていると認識しているのか、同規模自治体との比較や、中核市の中での本市の位置は、どの辺りに位置しているとお考えなのかお尋ねします。
次に、子ども医療費の無償化についてであります。今回の市議選で日本共産党は、中学卒業まで医療費ゼロを、公約の柱の一つに掲げました。全国的には、中学卒業まで医療費ゼロから、高校卒業まで医療費ゼロが主流になりつつある中で、本市のこれまでの子ども医療費助成制度がすごく遅れていたことから、取りあえず中学卒業まで医療費ゼロを実現した上で、高校卒業までに助成範囲を拡充していくことを訴えました。それが新年度予算案では、中学卒業まで医療費ゼロに加えて、高校卒業年齢まで入院費ゼロにも取り組むという内容でありました。
私は、一気にここまで進むとは思っていなかったので、正直驚くとともに、なぜ前田市長の下で子どもの医療費助成が、これまで一歩も進まなかったのかと率直に思いました。
問題と思う点は、子ども医療費助成の拡充を今年10月から始めたいということであります。施政方針では、子育て支援については令和5年度の最重要課題として、ギアを1段上げて、強力に推進していく所存だと言われました。しかし、本市の子育て支援施策はとても遅れている、私はそう考えています。例えてみれば、他の自治体とレース上で競争する中で、一周も二週も出遅れている状況ではないかと考えています。そんな状況の中で、ギアを1段上げるぞと、胸を張ろうとしているにすぎないのではありませんか。ありとあらゆる手段と政策を打ち出すというのなら、子ども医療費助成の拡充を、なぜ年度当初から始めようとしないのでしょうか。
コロナ危機と物価高騰の下、市民の暮らしと福祉をよくする自治体の役割が、今ほど切実に求められているときはありません。ただでさえ遅れている本市の子育て支援施策に対し、日頃から市長はスピード感を持って事に当たれというだけでなく、午前中の答弁では、子育て支援は待ったなしと言い切りました。それなら、拡充部分について、半年待てにするのはなぜなのかお答えください。
次に、学校給食費の無償化を進めるべきではないかについてであります。小・中学校の給食費ゼロも、我が党が市議選で掲げた公約の柱の一つです。市長は子育て強力支援として、市立小・中学校給食費における保護者負担の軽減を行うと言います。しかし、実際にやろうとしていることは、給食費1食当たり、現行は小学校で130円の保護者負担を新年度は140円に、中学校では給食費1食当たり150円の保護者負担を160円に、それぞれ1食当たり10円引き上げ、保護者負担を増やそうとしているのです。
市長の言う保護者負担の軽減は、全くの詭弁ではありませんか。1食当たりの単価を引き上げたため、今年度2学期、3学期に実施している半額助成を上回る公費助成をしようとしていることは分かりますが、保護者が負担する金額が増えることは間違いありません。負担軽減とは、文字どおり負担を減らして軽くすることです。負担軽減と言いながら、実際には負担を増やすのはなぜですかと、小学生や中学生、あるいは、その保護者から尋ねられたらどう答えるおつもりですか。
次に、子供の国保均等割免除の取組についてであります。国民健康保険制度は、国民皆保険を土台から支える医療保険であります。しかし、国保制度には制度存続にも関わる大きな問題が幾つもあります。国民健康保険は被保険者に低所得者が多いなどのため、どうしても相当額を国庫が負担する必要があると、社会保障制度審議会が勧告していたにもかかわらず、自民党政権が国庫負担を抑制し続けてきたことや、加入者の中心が、農家、自営業者から、無職、非正規労働者に変化してきたこと、さらに、高齢者、傷病者比率増に伴う医療給付費増など、多くの困難を抱えています。国保料には事業者負担がなく、被保険者の人数に応じてかかる均等割や、各世帯に定額でかかる平等割など、健保にはない賦課の仕組みもあるため、もともと他の医療保険より負担が重くなる傾向がありましたが、この間の国保に対する国の責任後退と、国保加入者の貧困化、高齢化、重症化が一体に進む中で、国保料の高騰が止まらなくなっています。
さて、高過ぎる国保料の中でも、特にひどいのは均等割の仕組みです。子供の数が多いほど保険料が引き上がるこの仕組みは、まるで人頭税、子育て支援に逆行していると批判の声が上がるのは、当然のことだと思います。
私たちは、今回の市議選の公約に「子供の国保料18歳までゼロ」を掲げました。国民からの強い批判を前に、国は今年度から未就学の子供に限って、均等割を半額にする措置を講じました。ただ、この措置は免除ではなく半減にすぎません。子育て支援の1方策でもありますが、所得のない子供に負担させる理不尽を、国自身が認めたものとも受け取れます。そうであるならば、所得のない小・中学生や高校生にまで負担を求めることはおかしなことではありませんか。今求められているのは、未就学児に限定されているこの措置を、子供全体に広げることではありませんか。全国の自治体の中で、その方向に動き出しつつある自治体は広がりつつあります。
市長が子育て強力支援を掲げ、子育て支援を令和5年度の最重要課題と位置づけるなら、子育て支援に逆行する国保均等割の問題に、何も手をつけずに済ますわけにはいかないのではないでしょうか。小学校入学前の均等割は半分になりましたが、小学校に入学すると満額負担になってしまいます。入学祝いを出すなら良いのですが、入学ペナルティーを与えるのはあまりにもひどいとは思いませんか。答弁を求めます。
大きな三つ目、高齢者福祉の充実についてであります。まず、第9期介護保険事業計画における介護保険料の引下げについてであります。現在、第8期介護保険事業計画の2年目が終わろうとしており、新年度は3年目となります。3か年の最後の年になります。新年度には、第9期介護保険事業計画を策定する作業があります。前回の介護保険事業計画を策定する前に「介護基金を活用して、高い介護保険料を引き上げるな、引き下げよ」と、私はかつて一般質問で求めました。結局、介護保険料は据え置きとなったわけでございます。
新年度に策定する第9期介護保険事業計画においても、令和3年度末の基金残高が約32億円もある、そういう基金を活用することも含めて、コロナ禍で物価高騰に頭を悩ます多くの方々を視野に入れ、年金が削られる中で、月額基準額5,500円の高い介護保険料を引き下げることを求めます。認識をお答えください。
次に、いきいきシルバー100の制度改善についてであります。昨日もいきいきシルバー100について、やり取りが本議場でありました。現在の制度は、敬老の日から50日間、1乗車、1乗船100円で乗れる制度になっています。この50日間は、特に長距離路線で利用者が混み合う傾向があり、ふだん利用している乗客には利用しづらい状況になっています。交通系ICカードの活用も含め、年間を通じて利用できる制度に改善してほしい声も少なくありません。私は1年365日使えるようにというわけではございませんが、例えば一月に1日、ないしは2日、3日、使える日を設定し、12か月利用できるように改善はできないだろうかと思っています。バス事業者と協議されていますか。
次に、いきいきシルバー100の制度の恩恵にあずかれないバス停から離れた場所に住む、いわゆる交通弱者に対しての施策について、市はどのように対応しているのかお示しください。
以上で、1回目の質問といたします。
○市長(前田晋太郎君)
それでは、日本共産党下関市議団、桧垣議員の代表質問にお答えをいたします。
市政運営に当たって、市民が主人公の立場に立つのかという御質問でございました。これ、以前にもお答えをいたしましたけれども、市民の皆様が未来に希望を感じることのできる下関の実現は、私の基本姿勢でありまして、改めて申し上げるまでもなく、市民が主人公であることと認識をしております。
続きまして、選挙での公約の重みについてであります。公約は有権者のみならず、市民の皆様に約束する政策であると理解をしております。私の1期目の市長選挙のときには、下関市に必要だと信じる政策を訴えかけたことで信任を得ることができました。公約の重みは大変十分に理解をしておりますし、1期目に掲げた96項目の公約については、9割近く達成しているというところで、市民の皆様の負託にお応えできていると考えておりまして、それによって、現在の2期目があると思っております。
市議選の低投票率をなぜ是認するのか、ということでございました。合併後、下関市議会議員選挙の一般選挙の投票率につきましては、10ポイント近く下がったことがある状況から鑑みますと、今回は1.3ポイントの下落でありまして、昨今の投票率は下落傾向にあり食い止めたほうだと思うと、私の定例記者会見での発言は率直な意見でありますが、決して今回の投票率を是認するものではなく、今後もその向上に対して努めていく必要は当然あると考えております。
続きまして、子育て施策、合計特殊出生率と子供の数の5年間の推移についての御質問でございました。数字を申し上げます。山口県が公表する数字を基に、本市で算出しているものでございますが、直近5か年の推移といたしましては、平成28年が1.43、29年1.42、30年1.44、続きまして令和元年1.48、そして令和2年は1.36となっております。
また、15歳以下の子供の人数については、平成30年が3万1,451人、令和元年が3万934人、令和2年が3万289人、令和3年が2万9,661人、令和4年は2万8,972人となっております。
合計特殊出生率及び推移と、それから今後の数値目標についての御質問でございました。子育て支援につきましては、様々な施策により総合的に取り組んでおりますので、具体的数値目標というのはございませんけれども、今後も継続的に子育て支援の充実を図っていきたいと、子育てしやすい街・下関を実現していきたいということによりまして、市民の実感調査の項目であります「下関市は、安心して子供を産み、育てることができ、育てやすいまちであると感じている市民の割合」が向上することが、子育て支援の取組の成果を計る目標になると考えております。
この子育て応援の取組に対する現状の認識としまして、他市と比べて充実していると思っているのかどうかということでした。子育て支援につきましては、各自治体が地域の実情に応じて、子育てしやすい街の実現のために、様々な施策を実施しているものと承知をしております。単純に施策の比較のみで充実しているかどうかというのはなかなかはかれませんけれども、下関市におきましては出生時の「こんにちは赤ちゃん訪問」、そして、働きやすい環境づくりのための待機児童対策としての保育所等の整備、また、未就園児等への情報提供等を行う「ふくふくこども館」をはじめとした子育て支援センターの整備、あるいは、公立学校の整備充実に努めてきておりまして、国や県や他の町、他市の状況も注視をして、時期を失することなくソフトとハードの両面から子育て施策には、力を入れて取り組んできたところであります。
さらに、今年度は最重要施策としまして、新規の事業、予算にもお示しをしておりますけれども、子育てしやすい街として魅力をさらに向上させていくために、今後も立ち止まることなく、子育て支援施策につきましては、全力で取り組んでまいりたいと考えています。
子ども医療費の無償化について、開始時期はなぜ10月なのかという御質問でございました。子ども医療費を無償化する時期についてですが、事前準備といたしまして、令和5年度当初予算の議決をいただきましたら、その後に児童福祉総合システムの改修を行わないといけない。そして、医療機関等へ事前に周知をすること、市民の皆様へ事前周知することなど、様々なやらなくてはいけないことがあります。また、既存の業務も含めまして、確実に万全の体制で臨むために、準備期間を半年と見込み、10月からの開始としております。御理解いただきたいと思っております。
学校給食費の無償化につきましては、教育長の答弁とさせていただきます。
第3子以降のお話についても教育長でございます。
子供の国保均等割免除の取組についての御質問でございます。国民健康保険の保険料におきまして、小学校に入学する前の子供については、引き続き世帯の人数に応じて負担する均等割の額の5割を軽減いたします。軽減の対象年齢や軽減の割合など、制度の拡充につきまして国は検討する必要があるとしておりますので、引き続き、私どもも全国市長会などを通じまして、国に対して制度の拡充をしっかりと求めていきたいと考えております。
続きまして、介護保険料についてでございます。現在の第8期介護保険事業計画期間中の介護保険料につきましては、介護給付費準備基金の取崩しによりまして引上げを抑え、基準月額を全国平均の6,014円よりも低い5,500円に、下関市は据え置いてございます。
なお、令和5年度に策定いたします第9期の事業計画の期間中の介護保険料につきましては、令和6年度から3年間の介護給付費と、65歳以上の第1号被保険者の人数の見込みなどから算定を行ってまいります。
いきいきシルバー100についてでございますが、このいきいきシルバー100の1年を通じた実施や、利用期間の延長などについて、私もこれまで委員会などを通じてお答えしてきたとおり、現在、バス事業者と協議を重ねております。以上、1回目の答弁とさせていただきます。
○教育長(児玉典彦君)
最初に、学校給食費の無償化に関連して、学校に納める費用はどういったものが幾らあるのかについてお答えします。保護者の方々が学校に支払われている学校給食及び材料費等は、平均すると、小学校においては児童1人当たり、合わせて年間約7万4,000円で、そのうち給食費が約5万6,000円、中学校では、生徒1人当たり、合わせて年間約9万4,000円で、そのうち給食費が約6万1,000円と見込まれます。なお、修学旅行や遠足、社会見学等に係る費用につきましては、これらとは別に、保護者の方々にお支払いしていただいております。
学校給食費の無償化につきましては、平成29年度に文部科学省の調査以降、公的な調査で発表されたものはありませんが、中核市では、これまで旭川市や福島市、豊田市が給食費の一部補助、明石市が中学生、前橋市が第3子以降を対象として、一部の無償化、また、昨年10月、青森市が国のコロナ臨時交付金を活用し、中核市で初めて無償化を実施したと聞いております。
学校給食費支援事業につきましては、令和5年度から令和7年度の3年間を実施予定期間としており、その予定期間以降につきましては、その時点の本市を取り巻く状況や財源を踏まえつつ、改めて検討することとなると考えています。
続いて、第3子以降の給食費を完全無償化した場合の費用ですが、おおよそ2億1,000万円程度必要なのではないかと思われます。
○桧垣徳雄君
答弁漏れがございます。1番最後に質問いたしました、いきいきシルバー100の制度の恩恵にあずかれない、バス停から離れた場所に住む、いわゆる交通弱者に対しての施策について、市はどのように対応しているのかお示しくださいと尋ねましたが、お答えがありません。答えてください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
ただいま御質問があったところでございますが、都市整備部と総合支所の管内であれば、総合支所とも相談をしながら検討していきたいと考えております。
○桧垣徳雄君
まだ検討していない、何も手をつけていない、そのことをおっしゃったのですか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
検討はしております。ただ、以前御提案のありました福祉タクシーの営業が高齢者に対してもできないかというような御質問があったのですけれども、その試算でかなり高額の予算が必要だということで、それではどのような方法ができるのかというところが、まだ、ある程度の方向性を示すところまではいってございません。
○桧垣徳雄君
まだまだ突っ込んでやりたいところでございますが、最初に、選挙での低投票率について、選管はどのように思っているのかということをお尋ねいたします。市議会の定数を大きく上回る立候補者があった市議選で、選管としては投票率の目標、大体これぐらいに持っていきたいという目標は設定されたのでしょうか。目標があったならば、その目標と実際の投票率についての見解をお示しください。
○選挙管理委員会事務局長(小田和則君)
今回の下関市議会議員選挙の投票率の目標ですが、当初、立候補者数が相当数いるということで、前回の投票率は上回る、できれば50%近くいっていただけたらと考えておりました。
昨今の選挙における投票率につきまして、選挙管理委員会の考えを申し上げます。選挙への参加は国民が持つ権利であり、民主主義の基本であります。本市における投票率は市政選挙か国政選挙かなど、選挙の種類により差異はありますが、全国的な傾向と同様、相対的に低下傾向にあります。投票率の低下は、主権者として国や地域への関わりの希薄化や、地方自治への無関心化につながるおそれがあることから、看過することができない問題でございます。選挙管理委員会としましては、若者から高齢者まで全世代の有権者の皆様が投票しやすい環境などを整備促進する必要があると考えております。
加えまして、投票率が他の世代に比べ著しく低い状況にある若年世代の投票率を底上げすることが、将来的な投票率の向上につながるものと考えており、令和3年度から活動を始めました大学生による下関市選挙啓発サポーターとともに、今後とも各種多様な啓発活動を継続的に努めてまいりたいと考えております。
○桧垣徳雄君
それでは、子育て支援のほうに移ります。まず、モニターを見ていただければと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○桧垣徳雄君
何人も触れられましたが、昨年に生まれた赤ちゃんの数が80万人を割ったと。外国人を除けば大体77万人になる見通しだということで、大変危機的な状況であるということは、私も認識をしております。国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査2021年によれば、夫婦が理想とする子供の数は平均2.25人に対し、実際に持つ予定の子供の数の平均は2.01人にとどまっているということです。理想の子供の数を持たない理由で群を抜いて多いのが、子育てや教育にお金がかかり過ぎるからです。高過ぎる子育て費用や教育費用が多くの子供を持ちたいと願っていても、かなえられない社会に日本をしている。このことを念頭に、1回目の質問をしたわけでございます。
それで、市内の子供の数と合計特殊出生率の数をお示しくださいました。私は、子育て支援は総合的に取り組むものという答弁、まさにそのとおりだと思いますけども、市民実感調査による「安心して子供を産むことができ、育てやすいまちであると感じている市民の割合」これが何%かという数字だけで、大きな金額を投じて子育て支援する、そういう成果を図っていいのかと。少なくとも15歳以下の子供の数を今後は減らさないようにしていくとか、あるいは、いつまでにここまで戻していくとかいう目標も持つ必要があると考えるのですが、その必要性はどのように感じておられますか。
○こども未来部長(藤田信夫君)
先ほど議員もお話がありましたように、子育て施策を総合的にやっていくのが大事だろうと思います。数値そのものは、必要性は感じておりますが、まず何よりも下関で育っていく子供たち、子育て家庭がこの街に住んでよかったと、これからも住み続けたい街だと思っていただくのが重要であると考えております。
その結果として、数値が出てくることもあろうかと思いますが、現在目標としては市民実感調査、こういうものを重要視してまいりたいと考えております。
○桧垣徳雄君
子ども医療費無償化のことに触れたいと思います。先ほど、市長は地域の実情に応じて、各自治体が取り組んでいるという認識を示した上で、時期を失することなくということもおっしゃいました。子ども医療費の無償化について、本市のこれまでの助成制度は、私は大変お粗末なものであったと、時期を失していた。それをやっと、何とか、ほかの自治体に近づけていこうかというのが、今回の予算案だと思います。
それで半年間、ちょっと準備の時間が要るということでございました。確かに準備の時間は要ると思いますけども、医療機関への事前周知も必要だと言われましたが、医療機関の窓口でお金を払わなくていいようにするには、医療機関への協力要請もしないといけませんので事前周知も必要かと思いますが、今年度やっているような窓口での支払いをした上で、後で償還払いということをすれば、あえて医療機関へ事前周知をすることなくできるのではないかと思っております。
現在も、小・中学生の自己負担分3分の1助成という制度の中でも、現物給付だけでなく、償還払いも実施しているところであります。償還払いは全く新しい仕組みではありませんし、市長がやろうとしている今年10月からの高校生等に対しての入院費助成については、償還払いだけで対応するとしています。それでは、一体なぜ償還払いで対応しようとしないのか、改めてお尋ねいたします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
償還払いにつきましては、議員御案内のとおり、受給者の方に医療機関の窓口で医療費を一度支払っていただき、領収書等を添付して市の窓口で申請する、こういう手続を経て、後日助成額を受給者の振込口座に支払う制度でございます。
子ども医療費の受給件数につきましては、1月当たり約1万2,000件程度ございます。これに書類審査等の事務も生じることから、年度当初からの償還払いでの対応は非常に困難であると考えております。
先ほど市長からもお話がございましたように、これは当然、本市もそうでございますが医療機関、こちらのほうもシステム改修が必要でございますし、市民の方への周知、また医療機関への周知、これが十分できるよう、必要だと考えております。
このため、確実に、万全の体制で臨むため、事前の準備期間が必要であるということで、10月開始とさせていただくところでございます。
○桧垣徳雄君
件数が多いからということもございましたが、ありとあらゆる手段と政策を打ち出せば、件数の多さについては何とかなるのではないかと思います。
それはそれとして、次に、学校給食の助成のことについてに移ります。先ほど私は、保護者負担の軽減を行うと言いながら、実際は、保護者負担額を増やすのではないかと、看板に偽りありだということを申し上げました。負担軽減と言いながら、実際には負担を増やすのはなぜかと、小学生や中学生、あるいはその保護者から尋ねられたら、どうお答えするつもりなのか。改めてお尋ねします。
○教育長(児玉典彦君)
このたびは、給食費の見直しをしております。その見直しは、子供たちの学校給食の質を落とさない、量を確保する、そういう観点から決定したものです。その上で、その半額以上を市が負担することで、保護者の負担を軽くしようという、そういう意図での事業です。その当たりは、御理解いただければと思います。
○桧垣徳雄君
理解できないから質問しているのです。単価が上がったと、半額を上回る公費助成をしている。そういう仕組みは、理屈は分かりますが、子供たちが学校に通っている保護者から見たら、なぜ給食費が上がるのかと。1食当たり自己負担分が増えたからだと、それなのに市長や教育委員会は保護者負担の軽減をやっていると、胸を張ると。おかしなことではないかと思うわけでございます。
モニターの2枚目でございます。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○桧垣徳雄君
市長が、最初に市長選挙に出られたときの政策アクションプランの一部でございます。まず、これを議場で使うことを、市長の了解をいただきましてありがとうございます。
子ども医療費の軽減の下に、第3子の教育費無償化が打ち出されております。義務教育とはいえ、先ほど教育長から御答弁あったように、学校に持っていかないといけないお金が相当かかることから、せめて3人目からは学校にお金を持って行かなくていいようにしようということだと思います。この仕組みで3人目の子供を持とうかなと、2人目の壁、3人目の壁とか言いますが、3人目の壁をなるべく低くしようではないかという意味もあったのではないかと推測いたします。
そこで、今度のこの給食費の助成については、令和5年度――新年度、6年度、7年度、市長の任期は令和6年度までということでございましたら、この第3子の教育費無償化については、今後2年間は「もう公約なんか守る気はないよ」ということを宣言しているのに等しいのではないか。そんな姿勢でいいのだろうかと思うわけでございます。3枚目。
これは、最初に市長になられて1年後、2018年度から市内の体育スポーツ施設の制度が変わって、65歳からスポーツ施設利用無償化という公約を掲げていたものの、これまで利用料を払わくてよかった人が利用料を取られるようになったということもあり、この公約もほごにされたということでございます。
今回、また第3子の教育費無償化を掲げたにもかかわらず、どんどん、5年度も、6年度もお金を学校に持っていかないといけないということで、また、ほごにされるのかということでございます。お答えください。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
学校給食の保護者負担を軽減する学校給食費支援事業でございますけども、議員御指摘のとおり、令和5年度から令和7年度まで実施を予定しております。その時点で、本市を取り巻く状況、財源などから、予定期間以降につきまして、改めて検討をしていきたいと思っております。
○桧垣徳雄君
市長はなぜ、この第3子の教育費無償化を掲げて選挙を戦われたのですか。
○市長(前田晋太郎君)
まさに、先ほどの、桧垣さんが示されたデータにもありましたけど、私もこの日本の少子化、私が市長になるときから、もう既に、もうかなり進行していましたから、これ、3人目の子供たちが増えていかないと、少子化を止めることはできないだろうと、率直に思っておりましたから書かせてもらったのです。その気持ちも変わっておりません。
それで、すごく何か、一周遅れているとか、二周遅れているとか言われましたけれども、私が市長に就任した6年前、学校給食に半分お金を出したり、医療を全額無償にできるような財政状況では全くありませんでした。よく共産党の皆さんは、金は取るな、金がないのに金を出せと。足し算引き算があまりできていらっしゃらないように私は感じますけれども、ないものは出せない。だから、出せるように作ってきたわけではないですか。それがやっと、この6年間、みんなで努力してきて、人件費だとか、かなり抑制して、職員だって4人、5人でやっていた仕事を3人でやったり、2人でやっていた仕事を1人で、今みんな頑張って、歯を食いしばって、その結果、財政にゆとりが出てきて、ボートレースも偶然ですが上がってきたおかげで、こういうことができるようになったわけですね。ないときにやっても借金まみれで、それこそ本末転倒ではないですか。以上です。
○桧垣徳雄君
今の国のやり方をそのまま認めた上で、市政運営を考えたらそうかもしれません。今、国は何をしようとしていますか。5兆円も軍事費にお金をつぎ込もうとしていますよ。それも、その財源の一部として福祉や医療の貯金を活用しようじゃないかと。そんなことをやめて、もっと、本当に国や地方自治体がやるべきことにお金を回せば出てくるのですよ、財源は。
それでは、先ほど「2億1,000万円お金がかかるぞ」と教育長が言われたのは、第3子の教育無償化に2億1,000万円と言われたのか。それとも、新年度にやろうとしている給食費の助成をした上で残り、第3子の給食費もゼロにしたら、それだけお金がかかるのか、どっちでしょうか。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
お尋ねの件は、第3子以降の給食費だけを無償にした場合でございます。
○桧垣徳雄君
財源がないから、今回ここまでということなのでしょうか。ほかに学校給食費を、もっと助成するには何か、障害か何かあるのでしょうか。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
いろいろな選択肢については、今議員御指摘のとおりあるかと思うのですけども、今回提案させていただいております給食費の半額支援ということでいけば、これを今回、令和5年、6年、7年度まで、実施予定としておりますので、その後のことにつきましては改めて、その時点において検討してまいりたいと思います。
○桧垣徳雄君
学校給食法では、学校給食は食育であると規定をされており、教育の一部であるということでございますから、本来、学校給食は、国の責任で、恒久的に無償とすべきものだと、私は考えます。無償化を自治体間で争わなければならない状況自体がおかしい、その思いでございます。国の責任で全国一律に無償化にすべきだという思いでございますが、しかし自公政権はそんな声に耳を傾けない、とても冷たい政治を推進しているということでございます。
国保の均等割についていきます。子どもの国保均等割免除の取組でございます。昨年、下関市の国保運営協議会の会長である波佐間清会長が上京し、国保財政の基盤強化に向けた大会に参加するとともに、山口県選出国会議員に対し、国保財政に公費投入の確実な実施を求める陳情を行ったところでございます。
その陳情の中に、次の項目があります。子どもの医療費助成等の地方単独事業に係る国庫負担減額調整措置の全廃、及び子供に係る均等割保険料の軽減制度の拡充を行うことであります。どう言っているのかといったら、これは地方自治体が独自で子どもの医療費助成等を行えば、今は国がペナルティーを課している、そういう制度はもうやめなさい。それと、今は未就学児に限って均等割を軽減しているが、もっと範囲を広げてほしいということを訴えてきたものでございます。日本共産党が求めていることと全く同じでございます。
市はこうした要望をもっともなことだと考え、国保制度を改善するという立場に立つのか。それとも、国保制度は国の指し示すとおりで、何の改善も求めようとしないのか、どちらでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
まず、改善を求めていくという立場でございます。国保の均等割につきましては、市が独自に子育て世帯の保険料を減免した場合に、制度として、特定検診やジェネリック医薬品の推進だとか、医療費の通知であるとか、そういった医療費の適正化の取組に対します保険者努力支援交付金というものがございますが、それを減額されるというペナルティーがございます。我々としましては、被保険者の方の保険料を減免することも、当然重要だと考えておりますが、そういった国保の運営全体を考えたときの医療費の適正化も、重要な施策だと考えております。
そういった観点で、私どもも、国にそういったことをやめてほしい、改善をしてほしいというお願いをしているところでございます。一方、波佐間会長のお話をされましたが、国保の運営協議会というのは、各市町村、それから都道府県の国保の運営を協議していただく組織でございまして、被保険者や保険医、保険薬剤師の方などの関係機関でございます。そういった方々が、私どもとは別の角度で、国のほうに要望していただいているということで、連携して国に改善を求めている立場であるという認識でございます。
○桧垣徳雄君
様々な角度から国に対し要望を持って行っているのですが、なかなか改善をされていないというのが実情だと思います。
高い国保料、その仕組みについては最初の質問のときに紹介をいたしましたが、現在、本市の国保の基金残高、令和3年度末約28億2,000万円。この活用も大いに検討して、国保料を引き下げる一助にしてもらえればと思います。
いろいろな医療保険制度がありますが、国保の保険料が本当に、非常に高い。ほかの医療制度と比べて高い。せめて協会けんぽ並みの保険料にすべき、その立場で、市もいろいろ言ったり、動いたりしていただければと思っているところでございます。
さて、まとめに入りますけども、このたびの新年度予算案、そして市長の施政方針を見てみますと、子育て支援施策が手厚くなりつつあることは、私も認めるところでございますが、随所に穴が空いているような状態であるのではないかという思いをせざるを得ません。偽りの負担軽減などは、私はちょっと、受け入れることは難しいと思っております。
最後になりますけども、地方自治体というのは国の悪政の押しつけがあれば、それらから住民を守る防波堤の役割を発揮しなければならないと考えています。国、県、市とある中で、市は、住民に最も身近な基礎自治体であります。住民の声に耳を傾け、暮らしと福祉をよくする住民福祉の増進という地方自治の本旨に立った地方自治の拡充を進めるに当たって、時には国の悪政の押しつけに声を挙げ、改善を求める必要が出てくると私は考えます。
市長は、そういう立場に立って市政運営をするお考えなのか。それとも、国が行うこと、国が進めることに対して、何も物言わず、国の敷いたレールの上だけを走っていこうとしているのか、改めてお尋ねいたします。
○市長(前田晋太郎君)
これは一貫して、私はこの6年間、毎日毎日、朝起きれば、市民の生活を、今日も守っていくぞと、強い気持ちを持って臨んでまいりましたし、大変、この25万人の下関市民の生活を背負うという責任は重たいものがございますが、将来に希望を感じて、将来に明るい希望を見いだして、市民に感じていただけるように、明るい未来がやって来るように、頑張っていきたいという気持ちは全く変わりません。
つまり、いかなる、国の政治の状況が変わっていこうと、この下関を、市民を守るのは下関市役所、そして、この下関の政治に関わる私たちの仕事であると強く思っておりますし、その覚悟というのはこれからも変わらず、強く持っていきたいと思っております。
○桧垣徳雄君
まだまだ取り上げたいこともございましたが、時間も終わろうとしておりますので、残りは各常任委員会の議論に任せていきたいと思います。以上で終わります。(拍手)
○副議長(安岡克昌君)
以上で、日本共産党下関市議団の質問を終わります。
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