録画中継

第1回定例会
3月6日(月) 本会議(代表質問1日目)
みらい下関
村中 良多 議員
〔関連質問〕
1.重要施策について(For Kids For Future)
2.連携交流の推進について
3.都市全体の価値・魅力向上
4.高等学校費について
【下関市議会 本会議確定版】

△関連質問
○副議長(安岡克昌君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
代表質問を継続いたします。この際、関連質問の通告がありますので、これを許します。村中良多議員。(拍手)
 〔村中良多君登壇〕
○村中良多君
こんにちは。自由民主党、みらい下関の村中良多です。よろしくお願いします。
  〔手話を交えながら発言〕
○村中良多君
まずもって、市民の皆様に再びこの議場の場において、機会をいただきましたことを感謝申し上げます。それとともに、人口減少にストップをかけることを第一に掲げ、この4年間しっかり取り組んでまいろうと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
まず初めに、重点施策についてお尋ねしていこうと思っております。一つ目、子ども医療費助成についてお尋ねしていこうと思います。令和5年10月より、小・中学生に対する医療費自己負担を全額助成という事業が予算に計上されております。ふだんと同じように暮らしていても、物価高騰によるダメージが大きい世の中において、医療費については、いつ何どき起こるか分からない出費ですし、この部分に関しては支出を抑えることのできない分野であるため、子供のいる御家庭にとって大変ありがたい事業であり、大変感謝しております。
そして、また、4年前の初当選のときより訴えてきました、中学校まで医療費を無償にということが、このたびの新年度予算で示されたことは、私のみならず市民の皆様方が喜ばれていることと思います。そして、子供に予算をかけることは、高齢者の諸先輩方をお支えすることにもつながることを、申し添えさせていただきたいと思っております。
そこでお尋ねいたします。この事業の予算2億3,780万円の根拠及び持続可能な事業なのかを、詳細にお答えいただきたいと思います。
○こども未来部長(藤田信夫君)
子ども医療費の財源といたしましては、令和5年度は、ボートレース未来基金から2億1,800万円を充当することとしております。主要な経費といたしましては扶助費であり、2億2,000万円を計上しておりますが、医療保険適用の自己負担分の3分の1を助成している現行の制度における1人当たり単価等に基づいたものでございます。
子育て支援の最も重要な施策の一つであることから、令和6年度以降も引き続き継続してまいりたいと考えております。
○村中良多君
継続していくとお答えいただきました。非常に心強いと思っております。しかしながら、継続するというのは非常に大変なことであることも事実であろうかと思います。
もし仮に、継続できないようでしたら、人口増加に向けた取組として、以前、前田総合政策部長の御答弁の中でも出てきました展望人口2.07人を目指すために、2人以上いる御家庭には、永続的に、この事業を行うといったことを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。
○こども未来部長(藤田信夫君)
繰り返しになって恐縮でございますが、子育て支援の最も重要な施策の一つであるということでございますので、制限を設けることなく継続してまいりたいと、現段階では考えております。
○村中良多君
重ねてありがとうございます。私はかねてから、人口減少にストップをかけるということを訴えておりまして、やはりインセンティブを設けて、人口増加に向けた事業を行っていただきたいと思っておりました。
ちなみにですけども、3人以上に対して行う場合、第三子以降の子供がいる御家庭で、子ども医療に該当すると思われる子供の人数を約6,000人とした場合、年間で約1.5億円が必要と試算されます。この数字は持続可能な規模になりそうだと考えております。
もし仮に、今現在では、ボートレース未来基金のほうからこの事業に充てていると思うのですけども、難しいことも将来的には、何が起こるか分かりませんので、やはりそういったことも念頭に置いて、この事業を継続的に取り組んでいただきたいと思っております。
次に、3人以上子供ができて、初めて人口増加につながって、少子化対策は今と未来を紡ぐことにつながると考えております。やはり子育てをしている家庭にとって、金銭的なハードルが高いように思います。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○村中良多君
こちらの図を御覧ください。これは、令和4年度の内閣府少子化社会対策白書に示されている「妻の年齢別にみた、理想の子供数を持たない理由」の図になります。年齢に関係なく突出しているのが「子育てや教育にお金がかかりすぎる」というデータが見てとれます。
また、令和5年3月1日の日経新聞を見ても「結婚・出産に経済不安」とあり、まさに、この事業はそれらの不安を少しでも解消できるものとして期待が持てます。そのため、この事業は、人口減少にストップをかけるため継続していく必要があると考えております。この事業は、人口減少にストップをかけることにつながるとお考えかどうか、御見解をお尋ねします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
子ども医療費助成を含めた子育て支援、これを強力に推進していくことで、下関市は安心して子供を産むことができ、育てやすいまちであると感じていただける方が多くなり、また下関への移住、また理想の子供の人数を、経済的な理由で持たない方に考えていただくきっかけになると考えております。
子ども医療費助成は、少子化対策も含めた効果を期待しており、継続してまいりたいと考えております。
○村中良多君
それでは、次に、妊娠出産子育て支援事業について御質問していきます。こども未来部と保健部の共同の事業となっていますが、それぞれの役割と、政策予算説明資料に記載のなかった背景と動機についてお答えいただきたいと思います。
○保健部長(石丸文至君)
まず、事業全体の背景等についてということで答弁をいたします。
核家族化が進み、地域のつながりが希薄となる中で、孤立感や不安感を抱く、妊婦、子育て家庭は少なくないため、全ての妊婦、子育て家庭が安心して出産・子育てができる環境整備、これが喫緊の課題となってございます。
そのため、妊娠期から出産・子育て期まで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ伴走型相談支援と経済的支援を一体的に実施する事業を国が創設したということが事業の背景ということとなります。
こうした事業の創設を受けて、保健部としては、市内に9か所設置しております子育て世代包括支援センターの保健師等が、妊娠届出時、妊娠8か月頃、出産後の乳児家庭全戸訪問時等において、面談やアンケートを行うとともに、妊婦や子育て家庭の不安な気持ちに寄り添いながら、出産や育児に関するアドバイスや情報提供を行い、関係機関と情報共有しながら、必要な支援につなぐ伴走型相談支援を行ってございます。
○こども未来部長(藤田信夫君)
こども未来部におきましては、面談・アンケートに回答した方に対しまして、出産育児関連用品の購入や、子育て支援サービスの利用負担の軽減を図るための出産・子育て応援ギフトによる経済的支援を行っております。
○村中良多君
次に、この事業は、私は少子化対策になり得る事業と考えているのですけれども、少子化対策になり得る事業とお考えかどうか、御見解をお尋ねします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
妊娠出産子育て支援事業を含む様々な子育て施策によりまして、全ての妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができる環境整備が進むことで、少子化対策につながるものと考えております。
○村中良多君
今後、検証は必要となりますが、少子化ではなく、多子化社会を目指すには、継続がやはり必要です。また、移住を検討されている方に対しても、安心して子供を産み育てることができる自治体と思っていただかなければならないと考えていますので、継続できるように努力していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
次に、1・2歳児、高校生等子育て応援給付金給付事業について、お聞きしていきます。本市独自の経済的支援とあり、こども家庭支援課さんが思案されたものであろうかと思いますが、まずは、1・2歳児、高校生に限定した理由をお聞かせください。
○こども未来部長(藤田信夫君)
1・2歳児、高校生等子育て支援応援給付金給付事業につきましては、子育て世帯への幅広い支援のため、ゼロ歳から2歳の子育て家庭を対象とした妊娠出産子育て支援事業のうち、伴走型相談支援の対象であって、子育て応援ギフトの給付対象となっていない1歳、2歳の子供、及び国の施策も含めまして、支援が手薄と考えられる高校生等を対象として、経済的支援を行うものでございます。
○村中良多君
一、二歳児と言えば、まだまだおむつ離れができない年齢であり、毎週のようにおむつを買いに行った思い出がございます。最近のおむつは吸水性が抜群で、履いているのを忘れるくらい性能がよく、3歳児になってもなかなかおむつ離れができないとよく聞いております。
私の家庭でも、保育園には、毎日のように6枚程度、名前を書いた状態で持って行っておりました。現金ではなく、おむつやミルクなどの現物支給をしている自治体もある中で、現金給付とした理由と、どのような効果を期待されているでしょうか。御見解をお尋ねします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
一、二歳児を現金給付とした理由につきましては、妊娠出産子育て支援事業の応援ギフトの給付方法に合わせて、現金給付としております。一部世帯を除き、対象者に確実に届くプッシュ型での給付が可能であり、早期に支援が可能となります。
受給世帯におきましては、出産育児用品の購入や子育て支援サービスの利用等に使っていただくことで、子育て家庭の経済的、精神的な負担軽減が図られるものと考えております。
○村中良多君
次に、高校生について、これは乳幼児と違い、それぞれの御家庭により必要なものが違ってくるため、養育者への2万円の現金給付については非常にありがたいものであろうかと考えております。これはどのような効果を期待されているのでしょうか、お答えください。
○こども未来部長(藤田信夫君)
高校生等についても、申請は必要となりますが、入学、進級に要した経費や、高校生活等に必要なものを購入したり、定期代、塾代に充てていただくなど、家庭の経済的な負担が軽減すると考えております。
○村中良多君
高校生になると、非常に費用がかさんでくるというお声はもう方々から聞いておりますので、この点に関しては、現金給付は非常にありがたい、効果が出てくるものと私も期待しております。
次に、この事業が、単年度で終わってしまうことについて、大変寂しく思いますが、今後も継続できるならば、これについても、少子化対策に向けた取組として、3人以上の家庭については、継続できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。御見解をお尋ねします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
このたびの事業につきましては、国の交付金も活用した経済的支援ということもございますので、継続事業としての実施は現段階では考えてございません。
ただ、効果的な子育て施策につきましては、今後も引き続き検討してまいりたいと思っております。
○村中良多君
次に、子育てタクシー普及事業について、お聞きしていこうと思います。定期健診や出産時において、介護者がいない、また、自家用車が運転できない妊婦に対して行われる事業ですが、今までどれぐらいのニーズがあったのかお答えください。
○こども未来部長(藤田信夫君)
数値などで具体的なニーズを御提示することはできませんが、本事業では、年間想定出生予定者数を1,500人と見込んでおりまして、最大限でこの人数の方が御利用登録いただく可能性があると考えております。
陣痛や健診の際に介助者がいなかったり、自家用車が運転できない方の御利用を想定しております。また、御家族が不在の可能性がある場合や、自分で運転して病院まで行くのが不安な場合などが想定される方も、本事業の登録申請をしていただくだけで、緊急時の備えとなりますので、安全・安心を感じていただけるものと考えております。
○村中良多君
下調べができないぐらい、難しかったのかとは思いますけれども、ちょっとこの件に関して、同僚議員及び市民の方にも御意見を伺っておりまして、アプリを作る前に、このアプリが本当に必要かどうか、やはり見直す必要があるのではないかという御意見、そして幾ら研修を重ねたとしても、妊婦は何かあったら、女性でもあたふたするので、難しいと思うとかです。あと運転手が男性であれば、女性にとってはちょっと怖いということも伺っております。妊婦の方はもちろんですけれども、例えば2人目以降、出産時における残されたお子様がいらっしゃった場合ですけれども、そういった方に対する配慮も必要になってこようかと思いますし、今後さらに検証を重ねて、よりよい事業にしていただくことを強く願っているところであります。
では、引き続き、事業の目標指標がアプリの利用登録者数となっていますが、利用登録した人はタクシーを利用した人数と解釈してもいいのでしょうか。それともアプリを登録した人でしょうか。
○こども未来部長(藤田信夫君)
本事業の目標指標とするタクシー配車アプリ利用登録者数は、アプリで名前、住所、かかりつけ医などの必要情報を入力の上、利用登録した人数でございます。
利用登録申請が行われた際には、タクシー事業者が登録者の住所をあらかじめ現地確認した上で、緊急時の配車に備えるなど、可能な限りのサポート体制を構築する予定としております。
○村中良多君
次に、期待される成果には、妊婦の不安や経済的負担を軽減する一助となるとありまして、この事業が少子化対策になるようにしないといけないと私は思っております。
将来結婚し、子供を授かりたいと考えている市民への効果は、どの程度あるとお考えでしょうか。また、若い世代に対する発信もしていかないといけないと考えておりますが、御見解をお尋ねします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
本事業につきましては、一義的には、定期健診や出産時において介助者がいない、また自家用車が運転できない妊産婦に対するサービスであると考えております。
まずは、対象者の方に、母子健康手帳の交付窓口、また産婦人科などでチラシ等を配付することで、本事業の周知を図り、より多くの方にこの事業を御利用いただきたいと考えております。
一方で、特に若い世代の方々にも、本市のこうした安全・安心の街実現に向けた取組をしているということを、しっかり知っていただきまして、出産への不安などを少しでも払拭していただき、そういったことが少子化対策にもつながる事業となるように、しっかり情報発信してまいりたいと考えております。
○村中良多君
ぜひお願いいたします。また、東京から移住を考えられている方にも、こういった事業をやっているのだと、下関は前向きにやっているのだということを知っていただくということも大切かと思っておりますので、総合政策部長さんとしっかり連携を取っていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
最後に、システム構築をするということが書かれてありました。それは、この事業に関して継続していくという意思があると、私は捉えております。それについて、継続する事業かどうか御見解をお尋ねします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
本事業につきましては、デジタル技術を活用したタクシー配車システムを構築するなどした上で、将来を見据えて継続実施する事業と考えております。
妊産婦の不安や経済的負担を軽減する一助となる、これはもとよりでございますが、本システムを活用した他のサービス、様々なサービスへ、その後の展開などを考えているところでございます。
○村中良多君
様々なアプリがある中で、このアプリもその一つに加わるわけなのですが、「せきまる」ができた背景として、やはり市のメイン的なシンボルとなるようなキャラクターが今までいなかったような中において、せきまるが誕生したということで、このアプリにおいても、様々な市のたくさんのアプリがある中で、やはり使っていただかないと意味がなくなるわけですので、せっかくしもまちアプリがあるので、その中に組み入れるとか、そういったことも今後考えていかなければならないのかと感じております。
それでは、次に、学校給食費支援事業について、お聞きしていこうと思います。この事業は、物価高騰が原因の生活支援とされていますが、令和5年4月よりさらなる物価高騰が叫ばれている中、本当に令和7年まで継続できるのかどうかお聞きしたいのと、また、学校給食の無償化は、先ほどお示ししました少子化社会対策白書に示されている「妻の年齢別に見た、理想の子供数を持たない理由」の解決や、少子化対策につながると考えており、継続させなければならない事業と考えておりますが、御見解をお示しください。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
学校給食費の保護者負担を軽減する学校給食費支援事業につきましては、令和5年度から令和7年度まで、こちらの実施を予定しております。
その予定期間以降につきましては、その時点の本市を取り巻く状況や財源などから、改めて検討してまいりたいと考えております。
○村中良多君
なかなか難しいとは思いますけれども、人口を増やすためには、3人以上の出生数が必要なことから、多子化に向け、やはり私はインセンティブが必要と考えております。
この事業を継続させることを念頭に置いて、今後もお願いしたいところでありますが、恒久的に継続させることが難しい局面が、先ほどおっしゃられたとおり、来たときには、子供が3人以上の御家庭に対して、給食費を無償化させることについて、これは意味のあるものと考えていますが、御見解をお示しいただければと思います。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
今、現時点において、学校給食費支援事業ということで御提案させていただいておりまして、今後、その時点になって、状況が厳しくなったときに、どうするかというのは、その時点の取り巻く状況、財源などから、改めて検討してまいりたいと考えております。
○村中良多君
ちなみに私が言った3人目以上の方にインセンティブをつけるということについて、どのようにお考えになられますか。それは少子化対策につながることになり得るかどうか、どう思われていらっしゃいますでしょうか。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
他の市町でも、3人以上の世帯に限定して、支援をしている事例というのは存じ上げております。これについては、今はそういった差をつけずに半額支援で御提案しているものでございますので、繰り返しになり恐縮ですが、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。
○村中良多君
ぜひ研究を重ねていって、研究から検討に変わるように、しっかりよろしくお願いしたいと思っております。
次に、連携・交流の推進より質問していこうと思います。人口定住促進業務についてです。人口定住を推進、促進する事業を展開する上で、どのようなニーズがあるのか、調査する必要があると考えますが、どのようなニーズがあり、そのニーズはこの業務のどこのどの部分に落とし込んだか、お答えいただきたいと思います。
○総合政策部長(前田一城君)
移住相談における近年の傾向としましては、令和2年度から相談件数や移住者数が着実に伸びております。特に注目すべき傾向としましては、関東圏にお住まいの方からの移住相談の割合が伸びておりまして、令和2年度までは、平均20%台でございましたが、令和3年度には53%と大きく増えており、またUターンに係る相談件数も増えてきております。
こうした傾向を踏まえまして、令和5年度の取組としましては、これまでの移住相談対応や移住支援策に加え、関東圏での移住セミナーの開催や移住フェアへの参加により、本市の魅力や住みやすさを発信してまいりたいと考えております。
また、先ほどのUターンの相談件数の増に、これにも対応しまして、同郷の会など、本市にゆかりのある人的ネットワークを活用しまして、移住情報の提供や、移住希望者の掘り起こしを行うなど、積極的に移住施策を進めてまいりたいと考えております。
○村中良多君
次に、決算の特別委員会では、常々目標指標についてお聞きしていますが、UJIターンそれぞれの相談件数を、令和3年度の実績である694件とありますのでお答えください。また、令和4年度についても、現在までの相談件数と、UJIターンそれぞれの件数をお答えください。
○総合政策部長(前田一城君)
移住件数の内訳でございますが、令和3年度の相談件数694件のうち、Iターンに関するものが234件、Uターンに関するものが209件、それからJターンに関するものが20件、不明またはその他の相談が231件となっております。
また、4年度につきましては、令和5年の1月末現在の件数でございますが、相談件数645件のうち、Iターンに関するものが180件、Uターンに関するものが208件、Jターンに関するものが6件、不明またはその他の相談が251件となっております。
割合といたしましては、Iターンに関するものが、令和元年度からほぼ横ばいなのに対しまして、Uターンに関するものが増えている状況となっております。
○村中良多君
移住を考えておられる方への支援について、ネット検索、住みやすい街ランキングや移住などのキーワードを入力した場合、下関市が出てくることは、残念ながら、ないのが現実であります。
いまだに、下関市は北九州と思われている方も多いことや、第1回目のグルメフェスにおいて、地元の薬剤師の先生に県外の薬剤師さんから、北九州市と下関市は、何時間かかるのですかという問合せがあったようですから、私たちが思うほど全国的な認知度は低いのではないかと思います。
そこでお尋ねいたします。インターネット検索で、下関市がトップ画面に出てくるために取り組まれていることをお聞きいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
現行の市のホームページの更新システムですが、これは主要な検索エンジンで情報が検索されやすくなるようなページを作成する、検索エンジン最適化の仕組みを導入しております。
また、利用される方が、より情報にたどり着きやすくなるように、今後も、カテゴリーの見直しや検索キーワードの設定など、ページの作成側、こちら側でできる対策を徹底してまいりたいと考えております。
○村中良多君
今後も努力いただきたいと思いますし、先ほどUターンの割合が増えていると御答弁いただきましたので、しっかりと、東京事務所の方たちとも連携を取りながら、情報発信に努めていただければなと思いますし、ゆかりの会のほうでも、前田市長も行かれていらっしゃると思いますけれども、ぜひ、来年度においても、しっかりと下関市の情報を発信していただけたらと思います。
続きまして、これは、とある方からの苦情について、ちょっとお伝えしておこうと思います。東京から下関市にIターンを検討されている方からの苦情、お声が届いておりまして、その方は、移住の窓口「住まいる★下関」のページを見つけることができずに、市に直接電話をされたそうです。そのときの対応ですが、住む家のこと、子供のこと、仕事のこと、お聞きしても曖昧な答えで、移住の窓口の連絡先を伝えるわけでもなく、全くやる気が感じられなかったとのことです。
それを聞きまして、大変残念に思うわけでございます。せっかく下関市に興味を持って電話をしていただいたにもかかわらず、悪い印象を持たれてしまったわけです。恐らく、前田部長が電話に出られたり、次長さんや課長さん、担当者さんが電話に出ていただけたら、どれだけ下関市に対する印象がよくなったかと思うと、悔しく思います。
市長においても一生懸命、下関市を宣伝されていることを承知しております。市長や担当部局の方だけが熱意を持ってやっても、電話対応をされた方が同じベクトルで熱を持って取り組んでいただかなければ、この事業は意味のないものになってしまいます。皆さんの努力を無駄にさせないような、電話対応の研修をするのがいいかもしれません。いかがでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
移住の担当部署や移住総合窓口では、日頃から相談者に寄り添った丁寧な対応を心がけているところではございますが、先ほどの議員からの御指摘のありましたような案件、電話での相談対応で不快な思いがあったということにつきましては、重く受け止めております。
移住相談は、移住に係る最初の入り口でございますので、そういう認識を持って、改めて、担当者不在時のときの対応方法とか、電話での接遇などを徹底して、今後さらに丁寧な対応をしてまいりたいと考えております。
○村中良多君
よろしくお願いいたします。先ほど述べましたように、移住を考えておられる方は、どこに連絡するか分からない方もおられますので、市の代表電話にかかってくるかもしれませんし、支所に電話がかかってくるかもしれません。予想だにしないところに電話がかかってくることをぜひ想定していただき、移住希望の方から電話があったときには、ぜひとも好印象を持っていただくような仕組みを考えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
続きまして、都市全体の価値・魅力向上について、シティプロモーション推進事業、シビックプライドについて御質問していきます。この事業については、いい取組であると私自身思っておりますし、頑張っていただきたいと考えております。その上で、私の考えるシビックプライドをお伝えしたいのですが、できましたら、教育委員会さんにお願いしたいと思います。
この事業の概要には、市民が地域への愛情や誇りを高めることで、シビックプライドを醸成しとあります。ぜひ子供たちに、例えば下関市民憲章を学校教育に活用することをお願いしたいと考えております。こちらのページを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○村中良多君
下関市民憲章とは、平成19年2月13日、合併2周年に合わせて策定されておりまして、市民のよりどころとして、また、市民共通の行動指針として掲げるもので、この憲章に込められた共通の思いを常に意識し、理想のまちづくりに参加してもらうために制定されたものであるとされております。
また、下関市民憲章策定委員会の、当時の石川委員長はこう述べられております。こちらを御覧ください。
「下関市民憲章は、旧1市4町の市民・町民憲章の精神を生かし、市総合計画のまちづくりの基本理念「自然と歴史と人が織りなす交流都市」を盛り込んで作成しました。表記は簡素にして奥が深い内容を皆さんに幅広く受け取ってもらえるように、言葉を選んでつくりました。多くの人に親しまれ、なじまれるようにと「しものせき」を冒頭の言葉として配列しています。
言葉の響きもなじみやすく、覚えやすい憲章になっていますので、市の行事などいろいろな会合で皆さんに唱和してほしいですね。皆さんの心の中に定着することを願っています」。まさにシビックプライドを醸成させるために作成されたものと言っていいのではないでしょうか。
いまだに、豊北のほうに伺いますと、「下関市からよういらっしゃいましたね」と言われます。合併後16年、いまだ旧1市4町の壁が高いと感じております。前田市長をはじめ、こちらにいらっしゃる部局長の皆様方は、もちろん唱和することは可能でしょうが、しかしながら、市民の皆さんはどのくらい唱和できるでしょうか。ぜひ、市民憲章を掘り起こしていただきたいと考えております。
視点を変えますと、世代を超えて一つになれるものに、校歌などの歌が挙げられると思います。初対面の人でも、一たび校歌が流れれば、昔からの知り合いだったかのように、親しくなれます。
また、全国の組織であれば、市外に仕事があった際も「若い我等」が流れるだけで、竹馬の友であるかのように商談できます。ちなみに「若い我等」とは、下関青年会議所の代表的な歌となります。市民憲章にメロディーをつけてもいいかもしれません。
下関市民であれば、誰もが知っているというような共通点を多くしていくことが、シビックプライドの醸成にもつながると考えています。
食で言えば、ある番組で瓦そばが取り上げられ、下関市民にとっては普通なことが、全国的に見ると驚かれる、そういった下関市民独自の共通のものを培っていただくのもいいかもしれません。鯨の竜田揚げのように、子供の頃から、鯨文化を長年伝えてきたことが、日新丸が下関市で建造されることに1ミリも関係しなかったとは言い切れません。
今後、下関市の将来を担う子供たちには、下関市を愛する心が大切です。ぜひとも、下関市民憲章を小さなうちから、学校教育に活用してもらうことで、その心を養ってほしいと考えますが、いかがでしょうか、御見解をお尋ねいたします。
○教育長(児玉典彦君)
シビックプライドの醸成についてお答えいたします。本市では、下関市について学ぶことを通して、ふるさとに対する誇りと愛情を持つ児童生徒の育成を目指しています。
各学校においては、自分たちが住んでいる地域に対する興味関心が高まるよう、総合的な学習の時間において、文化財や伝統行事といった地域の特色を調べるなど、地域に根差した学習を行っています。
教育委員会においても、市の歴史や文化、産業について学ぶために、副読本「わたしたちの下関」を作成し、小学校3年生から社会科の時間を中心に活用できるようにしています。また、小学校6年生を対象に「大すきふるさと下関 歴史マップ」の作品展を行い、下関について調べることを通じて、児童のふるさとに対する興味関心が高まるようにしています。
議員御紹介の市民憲章についても、市民としての自覚を高めることにつながることから、子供たちが触れる機会をこれから検討してまいりたいと思います。
○村中良多君
ぜひよろしくお願いいたします。移住を検討されている方が、ネット検索をされる一つに、住み続けたい街ランキングというものがあります。下関市に住み続けたいと思う下関市民の皆様の意識を、今以上に上げる努力を、この事業を通じてお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、高等学校費についてお尋ねします。下関商業高等学校について、私の母校は山口県立豊浦高等学校であります。母校を含む下関市にある全ての高校について質問したいところではございますが、かないませんので、下関市立下関商業高等学校についてお聞きしたいと思います。
下関商業高等学校は、長い歴史と伝統がある下関市が誇る高等学校であります。現在、山口県立高等学校の多くは、少子化の波を受け、統廃合や中高一貫校にシフトしていっております。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○村中良多君
しかしながら、図にお示ししているとおり、下商については、令和5年の入試志願者数が定員を大幅に超えている状態で、山口県内を見渡しても上位に位置づけられます。下商について、もっと定員を増やしてもいいのではないかという御意見もお聞きしているところではございますが、何分定員を増やせば、教員数、教室数を増やさなければならないことはもちろん、ほかにも様々な課題が出てくるものと推測されます。
しかしながら、下商を諦め、市外の高校に進学している生徒も多いのではないかと考えたときに、少しでも、人口減少の社会減の抑制につながるのではないかと考えましたので質問いたします。まず、ここ数年の入学志願者数の倍率を教えてください。
○教育長(児玉典彦君)
過去3年間の倍率は、商業科が平成31年度1.7倍、令和2年度1.5倍、令和3年度1.2倍、情報処理科が平成31年度1.3倍、令和2年度1.6倍、令和3年度1.2倍、令和4年度以降は、入学時に学科を決めない「くくり募集」を開始し、倍率は、令和4年度1.6倍、令和5年度1.6倍となっており、「くくり募集」を行い始めた期間と合わせた5年間の倍率をお答えしました。
○村中良多君
昨年度以前から、高い倍率であることを確認させていただきました。この高い倍率が続いている要因は、何だとお考えになられますか。
○教育長(児玉典彦君)
令和4年度、5年度と倍率が高い理由は、「就職も進学も強い 元気下商」を目指す学校像として、「未来に富める人づくり」に努めてきたことにより、就職率100%を実現していることや、国公立大学への進学者も多いことが魅力になっていると考えます。
また、「くくり募集」を開始したことも、一つの要因と思慮しています。これは、生徒が自ら1年間かけて進路を決定し、商業科か情報処理科かの学科を選ぶ制度です。
さらには、昨今のコロナ禍における経済情勢から、進学一辺倒ではなく、各家庭の事情に応じて、就職も進路として選べることも、下関商業高等学校を受験する動機と推察しております。
○村中良多君
私もそのように考えておりました。
次に、定員を増員させることはできないかどうか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○教育長(児玉典彦君)
少子化が進む中での定員の拡充につきましては、市内の他校、県内他校とのバランスや職員数の調整などが必要であり、入試倍率が高いことをもってすぐに実行することは難しいと考えております。
○村中良多君
すぐに実行することは難しい。しかしながら、もしかしたらその定員を増加させることもできる可能性を秘めているということで、解釈をさせていただきました。
次に、私は、人口減少にストップをかけるのではないかと、このことについて考えているわけでございます。そのことに関して、いかが思われるでしょうか。
○教育長(児玉典彦君)
下関商業高等学校は、社会人基礎力の育成、確かな学力の育成、キャリア教育の推進等を学校教育目標として、在学中の資格取得にも力を入れてまいりました。
地場産業の持続的な発展を担う人材、豊かな人間性を備え、地域・社会に貢献する人材を育成することが、社会的役割、使命であるとも考えています。
就職先も地元が中心で、将来の下関を担う人材を多数輩出しています。これらを持続していくことが、ひいては本市の発展に大きく寄与するものと考えています。
○村中良多君
やはり下関商業高等学校は、下関市にとっては非常にいい学校であるということを再認識できました。これからも引き続きよろしくお願いいたします。
最後に、このたびの多くの事業について、特に「~For Kids For Future~今と未来をつむぐ子育て支援~」の事業について、私は少子化にストップをかけ、多子化社会の実現に向けた施策と捉えております。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○村中良多君
3月1日の日経新聞でございますが、表紙には「出生急減80万人割れ」とあり、推計より11年も早い速度で少子化が進んでいる。
そのような中、下関市よりもさらに危機感を持っている自治体もあり、これは次のページなのですが、宮崎県都城市は、令和5年度より、総合政策部に人口減少対策課を新設すると示されておりました。10年後に人口増加へとスローガンを掲げており、昨今、人口が増加している自治体は、10年以上の歳月をかけ、地道な努力を継続しているからこそ、その取組が人口増加に大きく貢献し実を結んだものであることから、明確な目標として、10年後に人口増加すると掲げたのではないでしょうか。であるならば「子育て強力支援」という柱は、やはり継続させることが必要であると考えます。
聞き取りのときに、執行部さんから、どこから予算を持ってくるのですかとよく言われます。私も当然考えていかなければなりませんし、市民の皆様の御理解もいただかなくてはならない局面が来るかもしれません。今後も、市と市議会、両輪で一緒に努力することをお誓いして、関連質問を終了したいと思います。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(安岡克昌君)
以上で、みらい下関の質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。再開は14時10分といたします。
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