録画中継

第2回定例会
6月20日(木) 本会議(一般質問2日目)
みらい下関
林 昂史 議員
1.新下関市立病院について
2.海峡エリアビジョンについて
3.彦島地区の今後について
【下関市議会 本会議確定版】

△一般質問
○議長(香川昌則君)
日程第2 これより「一般質問」を行います。
本日は、御手元に配付の通告一覧表により、7番から11番までの通告者について行いたいと思います。
それでは、順次質問を許します。7番、林昂史議員。(拍手)
  〔林昂史君登壇〕
○林 昂史君
 皆さんおはようございます。みらい下関の林昂史です。それでは、通告に従いまして、一般質問を行いたいと思います。
まずは、新下関市立病院についてお尋ねいたします。今年の1月に基本構想の素案が公表されまして、パブリックコメントの数も大変多かったと思っております。
そもそも、病院という機能は、我々人間の命を託す大切な場所でありまして、多くの方が関心を寄せる大切な機能であると考えております。本市だけでなく、人口減少、少子高齢化が深刻化する自治体においては、病院の再編・統合は今後避けては通れない大きな社会課題だと認識しております。その難局を本市は今後どのように乗り越えていけるのか、幾つか御質問していきたいと思います。
それでは、まず本市の医療圏の現状と課題についてお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
 本市の医療圏の現状と課題についてお答えいたします。下関医療圏の人口は既に減少傾向にあり、高齢者人口の影響を強く受ける入院医療需要、これは令和2年から令和12年をピークに減少する見込みです。
現在、輪番制で行っている二次救急医療は、診療科の減少等により、必ずしも各病院で全ての診療科の患者の対応ができない状況が続き、さらに、新型コロナウイルス感染症が5類に移行した現在でも、入院患者数は以前の水準に戻っておらず、医療面、経営面両面において、病院運営の厳しさが増している状況にあります。
また、下関医療圏は、他の同程度の医療圏と比較して、急性期病院の数が多く、大学医局から4病院へ医師を派遣し続けることが難しくなっており、再編・統合による病院機能の集約を行わなければ、医師の確保がますます困難になっていくものと想定されます。
○林 昂史君
 今御答弁いただきました入院の医療需要については、令和2年から令和12年をピークに減少していくということで、今まさにピークになっている水準が、今後は減少していく可能性があるというお話でございました。
それとまた次の御質問で、医師の確保についても御質問していきたいと思いますが、今、令和6年から大学医局からの働き方についてもいろいろと改革が見直されて、医師の派遣というのが大変難しい状況になっていると聞いておりますので、今後も引き続き、注視していきたいと思っております。
本市においては、65歳以上の人口については令和2年、75歳以上については令和7年にピークを迎えて、高齢者よりも生産年齢人口が今後、減少速度が早まっていくということでありまして、今後も、医師、看護師などの将来的な働き手の確保が大変困難になっていくと思っております。また、病床の数も触れていただきましたが、稼働率、これについても今後低下していって、設備あるいは人員のミスマッチ、こういったものも今後発生していくということであります。そのため、再編・統合を今後実施していかなければ、患者数の安定的な確保、それと新たな症例の集約といった手術数の増加が見込めないということで、なかなか優秀な医療従事者の方にも来ていただけないという課題もあるとお聞きしております。
それでは、次に医師の確保につきまして、現状、それと働き方改革が2024年4月から改革されましたが、その現状についてお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
 医療従事者の確保につきましては、本市としても重要な課題と捉えてございます。新下関市立病院に関する基本構想にお示ししているとおり、4病院の再編・統合に伴い、重複する診療科を整理することにより、各診療科における症例数を確保する。それとともに、医師等の医療従事者に選ばれる病院となるよう、施設・設備の整備を行うことで、安定した医師の確保を実現したいと考えております。
また、医師の働き方改革につきましては、令和6年4月1日より、医師の過重な労働時間を短縮するため、時間外勤務時間が原則年960時間に制限されておりますが、市内の4病院においても、法の趣旨に沿った取組が進められているところでございます。
○林 昂史君
 それと、救急搬送に係る収容所要時間というのが、年々増加傾向になっているということで、ここも大変深刻な問題だと思っております。令和4年の統計データを見ますと、1万8,000人搬送受入れがありまして、うち受入不可にあった人数が3,400人いらっしゃるという統計データが示されております。
受入不可になった理由としましては、そもそも処置が困難であるという理由と、あるいは、お医者さんが実際処置中であったり、手術中であるためということで、なかなか手に負えないというところでありまして、非常にここも深刻な課題だと思っております。大学医局からも派遣をしていただきたいと思いますが、多くの症例、後は経験をたくさん積むということが、大学医局側の要望であったり、意向とかがあると思いますので、その辺に沿えるように、しっかりと再編・統合を進めていただきたいと思っております。
令和6年4月現在ですが、市立病院は、新たに4名の医師が派遣されて、一方で、医療センターのほうは3名ほど減ということでプラス1名という状況になっているとお聞きしております。年齢構成を大体お聞きしますと、やはり30代の若手医師が大変多いということでありまして、40代と50代といったいわゆる指導クラスの医師が不足しているということも本市の課題であると考えております。
若く30代で来ていただいて、40代、50代としっかりと本市に残っていただいて、医師としてのキャリア形成もしっかり積んでいただきたい。そのためには、本市においての育成機関、あるいは本市自体の街の魅力、こういったものをしっかり感じていただけることが、医師の定着化につながっていくのではないかと考えております。この辺もかなり大きな問題だと思いますし、この辺の取組についてもしっかりかじを切っていただきたいと考えております。
それでは、新病院の今後の運営形態について、どのようにお考えなのかお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
 新病院の運営形態については、下関市立市民病院への統合、または地域医療機能推進機構による指定管理のいずれかを想定しておりますが、引き続き関係者等との協議を進め、在り方を検討してまいります。
いずれの形態を取った場合でも、市立病院として必要な役割を果たすとともに、職員の雇用については希望に沿えるよう十分に配慮を行ってまいります。
具体的には、再編・統合による勤務労働条件の変化に伴う職員処遇の整理・分析などを行いながら、下関市立市民病院、下関医療センター、下関医療センターの本部組織である地域医療機能推進機構及び下関市を含む関係者等との協議を行い、検討を進めていきたいと考えております。
○林 昂史君
 今、二つほど事例を言っていただきましたが、一つは、現在の市立病院に医療センターが統合するという形態と、二つ目は、市立病院のいわゆる地方独立行政法人を一旦解散して、その後に市で病院事業を設置しまして、指定管理者制度として地域医療機能推進機構、この通称JCHOと言いますが、JCHOが運営する形態ということでお話しいただきました。そこに職員の今後の処遇とかも、しっかりと協議していきたいということですので、ここについては、私からも要望したいと考えております。
そもそも、この地方独立行政法人のいわゆる市民病院が解散をしたというのは、全国では今のところ事例がないと聞いております。また、JCHOが指定管理者として業務を受けるという事例がないとも聞いております。ただ、今までこれまで事例がないからと言って、やらないのかということでは駄目だと考えておりますし、これまでやったことがないことを本市が率先してやっていくという姿勢が大変重要なのではないかと考えております。
対岸にある北九州市立の門司病院というところがございまして、これは平成21年から指定管理者制度を導入されております。指定管理者は、実は本市に所在する民間の医療法人が受けているということでありまして、もう既に10年契約で2回受けているということで、20年ほど指定管理を受けていると、私のほうで調べさせていただきました。
やはり、指定管理者制度を導入するということで、民間事業者のノウハウをしっかりと活用できるというメリットがございますし、指定管理者を受けた医療法人のいわゆる営業努力で、医師の採用であったり、確保というところも解決できるのではないかと考えております。
また、利用料金制度を導入することで、いわゆる診療報酬が事業収益となりまして、人件費それと営業活動、そういった費用を除いた収益は、本市における指定管理者の収益になるということで、本市にとっても大変メリットがある制度ではないかと考えております。
今後については、部長のほうからお話がありましたが、市立病院それとJCHO、それと医療センターと本市の4者で、令和6年度中にしっかり協議していただいて、今後の方向性を決めていただくと素案で書かれておりますので、しっかりと議論していただいて、できれば本市が率先してリーダーシップを取っていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、最後の質問ですが、現在の市民病院の今後の活用についてはどのようにお考えなのかお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
 新病院建設後の現市民病院の病院施設については、施設の躯体が耐震性を有しており、急性期病院という用途でなければ、一定の改修を行った後に有効活用も可能と考えられます。
建物の活用について、基本構想では、サウンディング調査等の市場調査を行い、民間売却等の可能性を検討していくことといたしております。
○林 昂史君
 まだ、そこしか正直言えないというところだとは思うのですが、市民病院は私も何回か行ったことがありまして、外観自体は確かにしっかりしているという印象なのですが、入るとやはり床とか天井とかいわゆる電気設備の傷みというのがかなり激しいと考えておりますので、例えば、その躯体をそのままにしておいたとしても、中の改装費というのは、非常にかかるのではないかと懸念をしております。
個人的にですが、やはりサウンディング調査を今後行うということで、民間売却の可能性を今後模索していくという方向になるかと思うのですが、せっかく今年8月に新たなアリーナができますので、やはりアリーナに隣接するふさわしい施設であってほしいという思いではあります。仮に、駆体はしっかりしているけれども、解体をするということになった場合は、もちろん億単位の費用がかかるとは思うのですが、億単位のお金がかかったとしても、本市の都市計画の立地条件を言うと、私としては、やはり100億円規模の民間投資があってもおかしくないのではないかと考えております。
もちろんそのサウンディング調査で民間からのニーズを把握はしてほしいのですが、新総合体育館、新たなアリーナができるという隣に、全国の事例も見てほしいのですが、アリーナの横に、いわゆるそういった医療機関、例えば介護施設が入るとなるのは、あまり事例としては見ないのかと。アリーナの中心にふさわしい、スポーツとしてにぎわいが生まれるような施設を造るべきではないかと考えておりますので、サウンディング調査ももちろん行っていただきたいのですが、本市独自で、全国のアリーナを中心としたまちづくりの形成といったものをしっかりと調査・研究をしてほしいと考えておりますので、ここはぜひ強く要望させていただきたいと思います。
少し話は変わりますけれども、1980年代、私がちょうど生まれる前ですけれども、あそこに市営球場があったということです。1950年代に市営球場が開設されて、大洋ホエールズの拠点になったということで、多くの市民の方々がそこに集われたのではないかと考えております。
球団自体は合併等があって、大阪や川崎などに拠点を移転されてしまったという経緯がありますが、私も個人的にベイスターズ本社のほうにお伺いしましたが、ベイスターズと横浜市が包括連携をして、スポーツタウン構想を掲げられて、策定をされていって、いわゆるスタジアムを中心にまちづくりを形成していくというものに取り組んでおられました。これは去年、確か北島副市長にも御質問させていただいたと思いますが、そういった、しっかりと新たなアリーナの拠点ができるというわけで、引き続きスポーツが楽しめる広場、あるいはスポーツ好きが集えるような交流拠点、そしてできればスポーツビジネスや現役のスポーツ選手がキャリア形成できるような育成機関といった学習環境、そういったものをぜひ隣接していただきたいと考えております。また、ファミリー層が楽しめるような、外食ができるような飲食スペースであったり、アリーナにイベントに来られた方々が御宿泊できるようなホテルの誘致なども今後できるのではないかと思いますので、可能性は無限大にあるというわけで、ぜひ、夢をしっかり抱いていただいて、しっかりと構想を練っていただきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
それでは、次に海峡エリアビジョンについてお尋ねしたいと思います。タブレットの資料でお示ししながら、御質問したいと思います。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○林 昂史君
 こちらの資料は、昨年のエリアビジョン調査特別委員会で使用された資料でございます。B地区については、星野リゾートが既に来年開業される予定ですので、今回については御質問をする予定はございません。A地区については、今年の3月に大噴水とライトアップ、そしてサンセットクルーズの社会実験を実施していただきました。
まずはその点についてお伺いしたいと思いますが、社会実験の結果と課題についてどのように感じたのか、お示しください。
○総合政策部長(前田一城君)
 本年3月に、あるかぽーと親水緑地と海響館周辺の夜間景観の創出、にぎわい創出効果の確認とイメージ共有のため「夜の水ぎわを楽しむあかりの社会実験」と称しまして「海響館と周辺のライトアップ」それから「カイキョ-大噴水」を実施いたしました。ライトアップにつきましては、3月15日から31日までの期間で、18時から22時まで、あるかぽーと親水緑地、海響館正面玄関周辺、出口付近ガラス面、壁面などで実施いたしました。
また大噴水につきましては、3月15日と16日の日中と夜間に、海響館南側の護岸で実施し、ランドマークとしての効果検証やイメージの共有を行い、船舶航行への影響等に関して関係機関の確認を受けました。
この社会実験においては、来場者アンケートを実施し、94人の方から回答をいただいておりますが、8割以上が下関市内からの来場者で、9割を超える方に好意的な回答をいただきました。
アンケートの中では「景色がきれいに見える」「関門海峡と相まって非常にきれい。写真映えスポットになる」などの好意的な意見を頂いた一方で「放水箇所をもっと増やしてほしい。思ったほど明るくなかった。発電機などがあり、見づらかった。音の演出が欲しい」などの御意見も頂戴いたしました。
これらを踏まえまして、社会実験の結果として、海響館がライトアップされたことにより、周囲の安心感が高められ、また、海響館自体がランドマークとして魅力が向上し、港湾緑地の夜間活用の可能性も広がったと考えております。また大噴水につきましては、海事関係者の方から、水先業務への影響や支障はなかった旨の回答をいただくことができました。
一方で、大噴水の飛沫の影響を考慮した運用の在り方、それから噴水施設の維持管理などの課題も見いだされたところでございます。
また併せまして、クルージングのコンテンツとしてのポテンシャル及びニーズの検証のため「カイキョーサンセットクルーズ」も実施したところであり、一般の方の40名枠の募集に対して、1,042人の応募があり、関係者と合わせて2日間で122人の方に乗船をいただいたところでございます。
アンケートの結果としましては「海から見るととてもきれいで、この街に住んでいることがうれしくなった。クルーズは暗いところが多かった。解説が充実されると良い」などの意見をいただいております。
クルーズの社会実験の結果についても、常設化に向けては、利用者ニーズに沿った多様なルートの設定及びそれに伴う収益事業としての適正な料金の算定など、課題を認識したところでございます。
これら社会実験から得られた課題については、引き続き、デザイン会議などで協議・検討を進めてまいりたいと考えております。
○林 昂史君
 三つほど社会実験を行っていただいて、それぞれ今御答弁いただいたわけですが、まず大噴水については、今後、維持管理についても協議していかなければいけないということでありますので、ここについては慎重に議論をしていただきたいと考えております。
また、その船の通行のタイミングで適宜行ったということで、海事関係者から特に影響がなかったという結果が出ておりまして、ここについては安心をしております。また、ライトアップについては、魅力的だと感じていただいた方が9割、必要だと思う方も9割いらっしゃったということで、アンケート自体は大変好評だったのかなと考えております。ただ、3月15日から3月31日の17日間で、18時から21時ということで取り組んでいただきましたが、ちょっとアンケートの回答数というのが89名というのは、やはりどうしても少ないのかなと考えておりますので、これを1日平均すると約5名程度なので、最低でも200名はサンプルとしては欲しかったという思いではあります。
ただ、我々はそのプロセスというのがなかなか見えないので、執行部の皆さん、後はデザイン会議の皆様が考えた末、行ったことでありますので、我々はどうしても数字しか見えないところではありますが、調査特別委員会が立ち上がっておりますので、思いであったり、経緯、プロセスについては、しっかりと引き続き御説明をいただきたいと考えております。
サンセットクルーズ、これについては40名の枠に対して1,042名の応募があったということで、市民にとっては大変魅力的な取組であったと考えております。乗船したほとんどの方からアンケートを回収しておりまして、非常に回収率が高い大好評だったイベントだったと考えております。それと乗船された市民の方の意見から、クルーズビジネス、こういったものがこれまでなぜなかったのかという、いわゆる市民のまちの魅力の再発見につながったと考えております。このクルーズビジネスについては、後ほどC地区の活用について、私からも要望したいと考えております。
それとせっかくライトアップされた場所でもありますので、海響館もその対象に入っておりますが、先日、イルカが見える飲食店のスペースで、民間の方が100名規模の交流イベントなどをされておりまして、こういった飲食以外のスペースをしっかりと有効活用するべきと考えております。飲食以外でもやはり交流スペースがあるわけですから、またせっかくガラス張りで外から中が見える外観なので、そういった夜間のライトアップに合わせて、市内の若者が集えるような交流スペースという活用も海響館としてはありではないかと考えておりますので、この辺も引き続きエリアビジョンの中に含めるのか、それとも観光スポーツ文化部になるのか、そういったものも引き続き検討していただきながら、有効活用してほしいと考えております。
それでは、次の質問ですが、あるかぽーとエリア、A地区について、今後のお考えをお示しください。
○総合政策部長(前田一城君)
 A地区の今後についてということで、先ほどの社会実験の関連で申し上げますと、社会実験の結果としまして、課題はあるものの高評価であったことから、今月3日にあるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進会議を開催しまして、その会議において、先ほどのカイキョー大噴水や海響館ライトアップの整備、これらに加えて、水際での滞在性、回遊性を向上させるモバイルユニットの段階的な設置などについても実現を目指すことが承認されたところでございます。
今後、星野リゾートが開業する令和7年秋を目指しまして、これらを整備していくことで、A地区における次の事業公募に対しまして、民間事業者の関心が高まるものと考えております。
○林 昂史君
 最終ゴールは、やはり公募に民間事業者から応札をしていただくというための社会実験だと考えておりますので、しっかりとここは誘発されるような、また公募の要綱の見直しであったり、その辺の順次策定をお願いできればと考えております。
一度は駄目になってしまいましたが、結果的に今遊園地を行っていただいている事業者の方々が、引き続き経営していただけるということで、ここについては、我々本市においては大変ありがたいことと考えておりますので、その辺もしっかりと感謝しながら、引き続き協議を進めていただきたいと思っております。
また、後は観覧車、これについてもいろいろと私も市民の方から御意見をいただくのですが、残すかどうかといった賛否のお話ですが、観覧車自体は人件費とか電気代とかがそれほどかからない、いわゆる収益性が高い乗り物だと思いますし、あるかぽーとエリアにとっても、景観としては大変価値のあるものと思っておりますので、これについても観覧車を残すかどうか、その辺も事業者の方と引き続き協議を進めていただきたいと考えております。
それでは、次の質問ですが、岬之町エリアのD地区について、現状についてのお考えをお示しください。
○港湾局長(大庭靖貴君)
 岬之町エリア、いわゆるD地区につきましては、全体面積約7.3ヘクタール内に民間倉庫や港湾上屋等がございまして、狭隘な本港地区の機能を補完する形で、国際フェリー、RORO貨物の荷さばき地として活用されてきました。そのような中、昨年8月から東側の約1.6ヘクタールのエリアを多目的な用途で利用可能とし、関門海峡花火大会の観覧場所や観光バスの臨時駐車場、山口県総合防災訓練会場などで活用されているところでございます。
D地区につきましては、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにおいて、クリエイティブポートゾーンとして位置づけられておりますので、本港地区の再編などによりまして、D地区機能の移転を進めるなど、今後もさらなるにぎわい創出に向けた検討を進めてまいります。
○林 昂史君
 昨年から順次、倉庫を荷役作業の機能の移転を進めていただいているということでありまして、東側の1.6ヘクタール、これの移転作業が終わって、昨年関門海峡花火大会のいわゆる本部であったりとか観覧エリアになったり、先ほど部長からもお話がありましたが、防災訓練や臨時バスの駐車場になっているということで、にぎわいの創出に寄与しているのではないかと考えております。今後も、こういった倉庫の機能をしっかりと代替地を検討していただいて、早期な機能移転を目指してほしいと思っております。
D地区においては、いわゆるA地区とB地区の面積を足しても、広い港湾土地であるわけですが、今後ここに何を持ってくるかによって、本市においては、人流を変える大きな起爆剤になると考えております。また、隣接するいわゆるC地区とE地区に挟まれているわけですが、こういった水域活用についても、一緒に形成することが大切ではないかと考えております。
それでは、今お話ししましたが、C地区の今後の活用についてお考えをお示しください。
○総合政策部長(前田一城君)
 議員御案内のC地区でございます。船だまりとなっております地区でございますが、ここの地区に関しましては、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン上、アクティビティハーバーゾーンとして、親水空間と水辺のアクティビティが魅力のハーバーゾーン機能として位置づけられております。具体的にはSUPやカヤック等のマリンレジャー、関門海峡クルーズが楽しめる回遊船などのプログラムを想定しております。
ただ現状、この船だまりには、水上警察署、海上保安庁、水産大学校などの船舶が停泊しているエリアであることから、そういった関係機関との調整が必要となります。また、関門海峡に面したところでもあることから、潮の流れや湾内に入り込んでくる波の影響等、来訪者への安全性の確保も必要であり、これらの課題を踏まえ、今後活用を検討してまいりたいと考えております。
○林 昂史君
 活用を検討していただきたいと思うのですが、かなり潮流が激しいエリアではあると思いますので、そういったものの課題をどう解決していくかということも大切ではないかと考えております。
昨年、会派のほうで神戸市に行かせていただいたわけなのですが、タブレットの資料にお示ししています。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○林 昂史君
 神戸市の、これはウオーターフロント開発に関わる資料でして、水域活用についての資料になります。今神戸市のほうでもウオーターフロント開発が進んでいて、水域活用について今後どうするかという議論になっているそうです。
この資料を見る通り、既に水域のいわゆる左手側には、今宿泊施設があるわけなのですが、右手の空き地には、今後マリーナが新設される予定になっているそうです。それに合わせて、水域活用、にぎわいエリアということで、アリーナの整備を今後予定しているということでございました。
それと、次のタブレットのページになりますが、横浜市のベイサイドマリーナというところなのですが、国交省からの資料を抜粋しております。
 横浜のベイサイドマリーナについては、いわゆる隣接する港湾土地のところに、民間のアウトレットパークを隣接していて、買物それと水域に停めているクルーズをレンタルできるような、ファミリー層が楽しめるような空間をつくっているということでございます。ここは完全にいわゆる民間が入っていて、いわゆる船舶の免許、こういったものも取得ができるということで、クルーズスクールやヨットスクールを実施されていたり、公益的な事業として、海の学校というのを開設していまして、子供たちにボートやカヌーを体験できたり、稚魚の放流、そういった海の体験ができる学びの場になっているということでございます。
B地区は、星野リゾートの開業が予定をされていて、A地区においては社会実験が終わり、今後公募の見直し作業が進められますが、いよいよC地区、D地区そしてE地区の活用についても、議論を早急に進めていかなければいけないと考えております。特に、先ほども港湾局長に申し上げましたが、D地区の活用、これは本当に大変大きな問題だと思っておりますので、しっかりと、ぜひこのあるかぽーとエリア全体の活性化をさらに進めるものであると思っておりますので、ここについてはぜひ早急に議論を進めていただきたいと強く要望しておきます。エリア全体がしっかりと活性化できるように積極的かつ大胆な取組に期待したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、最後に彦島地区の今後についてお尋ねしたいと思います。先月、下関北九州道路の都市計画の参考となる図面の送付が都市計画決定権者の山口県と北九州市にそれぞれされました。また、参考図面を基に、先月末に地元説明会が開催されまして、様々な御意見があったかと思います。
それでは、下関北九州道路の現状と今後の都市計画決定までの流れについてお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
 下関北九州道路は、本州と九州の広域的な人流・物流及び経済活動の活性化を支える大動脈として、また災害時の代替路としての機能、役割を担うことが期待されております。これまで国と2県2市が連携して調査をしてまいりましたが、令和6年5月には、都市計画手続に関するルートの素案がまとまりまして、都市計画決定権者である山口県と北九州市にルート素案を送付し、都市計画手続に着手したところです。
またルート素案について、5月30日から6月2日までの3日間で計6回、主に地権者に対しまして説明会を開催し、約360名の参加がございました。内容としましては、下関側の2か所のハーフインターチェンジの設置案や交通量の増加が予想される県道南風泊港線の一部を2車線から4車線へ変更する案について説明されております。
今後の流れですが、現在、都市計画決定権者、これは山口県と北九州市になりますが、都市計画の原案を作成中でございます。その後、原案の縦覧や誰でも参加可能な説明会、また、公開の下で意見を述べることができる公聴会の開催を経て、都市計画の案を確定します。次に、その案をまた縦覧をいたしまして、都市計画審議会を経て、国土交通大臣同意、それから都市計画決定と進んでいくこととなります。都市計画決定までに要する期間は、手続が円滑に進んだ場合、おおむね2年を想定しております。
○林 昂史君
 詳しい御説明ありがとうございました。5月末に地元説明会が開催されまして、3日間ほどで360名の方々に御参加いただいたということで、大変関心が高いことであったと考えております。今部長のほうからもスケジュール感について御説明いただきましたが、原案作成後は、原案の縦覧そして誰でも参加できる説明会そして公聴会、都市計画審議会が開催されて、最終的に大臣の同意を得て、都市計画決定、これが大体順調に進めば2年ぐらいだというお話でございました。2年なので、もうあっという間だと考えております。その2年が経過したら、いよいよ事業化が決定して、予算が決定されるということでございます。
それでは、5月末に開催されましたその地元説明会でどのような御意見があったかお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
 地元説明会においては、早期整備を求める意見が多くございました。そのほか騒音への懸念、それから金比羅交差点のさらなる渋滞への懸念、それから用地買収、立ち退きの有無や時期に関する質問などの意見をいただいたところです。中でも「都市計画決定はいつか」や「いつ開通するのか」など、今後のスケジュールに関する質問が最も多くございました。
現時点では、おおむね2年以内の都市計画決定を想定しており、事業化や開通予定などは、現時点では未定であるという旨が回答されております。
騒音につきましては、都市計画手続と並行して進めている環境アセスメントにおいて評価を行うと説明されております。
また、金比羅交差点の渋滞につきましては、下関北九州道路の完成までに、金比羅交差点の改良や金比羅交差点を回避して、旧彦島有料道路と下関北バイパスを直結する都市計画道路筋川武久線の整備ができるよう検討していく旨回答されております。
○林 昂史君
 昨日、桧垣議員からも渋滞についてのお話がありましたが、私も地元ですので、ここを毎日通っているわけですが、やはり朝晩と大変渋滞が激しいところでありまして、彦島の水産加工団地にお勤めの方であったりとか、化学工場にお勤めの方々がここを毎日使うわけで、迫のインターチェンジを乗ったら、そこからすぐ渋滞につかまって、金比羅の交差点までに下手すると30分ぐらいかかる可能性があったりとか、多分初めてあそこを通った方は、こんなに渋滞するのという感覚になると思うのですが、毎日使っている方はだんだん感覚が麻痺してきていて、ここは渋滞して当たり前という感覚になってきていますので、一刻も早く、下北道路が開通するまでに道路の整備も進めていただきたい。北バイパスにつながる都市開発、それもしっかりと進めていただきたいと私からも要望しておきますのでよろしくお願いいたします。
それでは、最後に前田市長にお尋ねしたいと思いますが、今回の下北道路の件におきまして、彦島地区の今後について、市長のお考えがあれば、ぜひお示しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○下関市長(前田晋太郎君)
 下関北九州道路を中心に、この彦島の今後についての考えということでございます。今の住民説明会もいよいよ始まりまして、都市計画の決定に向けて着実に進んでおります。下関北九州道路整備促進期成同盟会は御承知のとおり、政治の皆様方にも御参画いただいて、2県2市、経済界も地域も一緒になって、これまで進めてまいりました。
大変大きな、この事業はもう国家プロジェクトです。そういった中で、まず私がいつも考えているのは、北九州に行くには行き来が便利になるけれども、下関市が通過型の街にはなってはいけないので、そこをどう食い止めながら、彦島の街の元気につながる、下関の元気につなげることができるかということが基本的な考え方なのだろうと思うのです。
その中で、その目標に向かって、これまで、私は国に対して三つ、複数の要望をしてまいりました。一つは、橋ができても、その接続道路がなかったり、地元にとって便利な道路でないといけないから、接続道路の充実とインターチェンジの開設、これについては、まずインターチェンジはきっちりとしたものをつくっていただけるということが分かりましたので、一つこれは要望達成かなと思っております。
そして、この橋がルートも決まり、橋梁になり、橋がまた道路としての利便性の向上だけではなくて、観光資源としてもうまく機能していただかなくてはいけないと思っておりまして、そういう意味でいうと、例えば自転車が使える道路であったり、当然、高規格で安全でなくてはいけないのですが、そういった柔軟な対応といいますか、人が歩けるとか、自転車が通れるとかこういったことができるようになるようにお願いしたいということで、これは引き続き要望を続けていかなくてはいけない。この詳細設計に入っていくに当たって、そこを注視しておかなくてはいけないし、議員の皆様にも共同歩調を取っていただければありがたいと思っております。
そういった様々な要望をこれからも、私は両知事、両市長の立場で行っていきたいと思っておりますし、何といっても、道路が通過型のためになってはいけないということで。
最後は、さっき3点目と言ったのは、まちのにぎわいというか彦島のにぎわいや元気につなげていくためには、以前山野議員から御質問や、林議員からも積極的なお話がありますけれども、まちづくりについて、この機会を通じて彦島に一つ、二つ起爆剤が欲しいということだろうと思っておりますので、その辺りの連携もできないかということは、様々な方々に御相談をさせていただいております。
一方で、この橋は非常に時間がかかりますので、これを待ちながら、まちづくりを進めるというのもちょっと時間が遅れてしまってはいけないので、民間ができることは民間でやっていく必要があると思っております。例えば、空き地をどう使っていくかとか、将来の道路の設計図が見えてくれば、それに対して有効な土地、そしてこれをうまくつなげていけば、まちや地域が元気になるということが見えてくると思いますので、その辺りは率先して、民間の方々と進めていく必要があるということです。
この辺りのことを、今言った項目、コンテンツをきちんとクリアしながら、彦島の元気そして下関の元気につなげていく、下関北九州道路ができてよかったということで、皆さんに御理解いただけるように努力していきたいと思っております。
○林 昂史君
 ぜひ彦島のまちづくりに寄与していただきたいと私も大変強く思っているわけなのですが、やはり、完成までにどれぐらいの月日がかかるかまだ不透明ですが、これから10年以上はかかるということだと思いますが、ここにいわゆるまちづくりを行うには、道路ができてから、橋ができてからとなると、大変遅れてくると思いますので、やはり民でできるところは民でやるべきだと思いますし、私もそういった働きかけもしっかりと続けていきたいと思っております。
あと、ちょっと参考でタブレットにお示ししたのですが。
〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○林 昂史君
今回、インターチェンジが迫インターチェンジと南風泊港インターチェンジというのができて、南風泊港インターチェンジはいわゆる北九州側から下りてくるインターチェンジ、そして迫インターチェンジは山陰側のほうから下りてくるインターチェンジになるわけです。特に、注目しているのが南風泊港インターチェンジのほうだと私は感じているのですが、九州から流れ込んでくるインターチェンジ、ここに県道南風泊港線が2車線から4車線に拡幅されて、いわゆる下関の駅中心部に動線が流れていくわけですが、一方で、南風泊港インターチェンジを降りて、駅側ではなくては南風泊市場方面、あっち側のいわゆる彦島西山町のエリアのほうに少し注目を当てていただきたいと思っております。
 こちらタブレットの資料なのですが、水産庁の海業を推進しようというチラシでございます。こちらは、農林水産省の漁港漁場整備法の一部改正に関する法律についての資料ですが、今、南風泊漁港地区の高度衛生管理事業が進められておりますが、今まさにフグのブランド化を目指すために、こういった高度衛生管理に着手されております。
 それと別に、海業全体を推進していこうということで、海と触れ合ったり、魚と触れ合う機会を創出していこうということで――ちょっと図が大変小さくて申し訳ないのですが、
イメージ図のほうで見ていただければ分かるのですが、今、南風泊市場というのは、魚を売買したりする、いわゆる競りの機能しか今のところないところです。それで、一部改正の法律については、「コトの消費」、交流であったりとか、魚と触れ合えるような交流施設、あるいは食堂であったり魚が売買できる、販売ができる、そういったことの消費にかじを切っていって、海業全体を推進していこうというものになっております。
経済委員会のほうで高度衛生管理型の現状について御報告いただきましたが、今は仮設で、今後どうするのですかという質問を私のほうからもさせていただいたのですが、今のところ、そのまま残存することはできないということで御答弁をいただきましたが、そうなってくると、解体しかないのかと思うのですが、では解体した場所はどうするのかということの議論に次はなってくると思うので、今新しく新設する高度衛生管理型機能とは別に、要は今仮設の空き地、ここは空いてくるわけですから、この空き地の利用についてもしっかりと今後検討していただきたいと思っております。
ちょっと重ねてのお願いになりますが、海業全体の推進につなげてほしいということです。いわゆる食事が楽しめたり、近くで子供たちが釣りの体験ができたり、そういったものができるような憩いの場、観光要素が強くなってくる部分になると思うのですが、こういったところも、下北道路が今後開通されることによって、にぎわいの創出の場になってくると思いますので、ぜひここについては、引き続き研究あるいは前向きに御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、私からの一般質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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