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内容
会議録
第4回定例会
12月20日(水) 本会議(表決等)
第42 議案第202号 農業委員会委員任命の同意について
第43 議会案第 4号 下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例
第44 議会案第 5号 下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例
第45 決議案第 1号 基幹的公共交通機関であるJR西日本「山陰本線」の早期復旧を求める決議
第46 下関海峡エリアビジョン調査特別委員会調査中間報告
【下関市議会 本会議確定版】
△人事議案の審議
○議長(香川昌則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第42 議案第202号「農業委員会委員任命の同意について」を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。前田市長。
〔市長前田晋太郎君登壇〕
○市長(前田晋太郎君)
議案第202号について御説明いたします。本案は、本市農業委員会委員である岩本憲慈氏、有田孝義氏、河本隆一氏、田﨑育子氏、藤野俊孝氏、伊田喜弘氏、新久保克己氏、山田正信氏、石田安男氏、岡本住子氏、坂田謙祐氏、下田敏純氏、阪田実氏、加藤ソメ氏、田上光義氏、金田豊和氏、藤本康洋氏、浦岡昌博氏の18氏が令和6年2月21日をもって任期満了となりますので、次期委員として岩本憲慈氏、有田孝義氏、河本隆一氏、田﨑育子氏、伊田喜弘氏、新久保克己氏、山田正信氏、石田安男氏、岡本住子氏、坂田謙祐氏、下田敏純氏、阪田実氏、加藤ソメ氏、田上光義氏、藤本康洋氏の15氏につきましては、再び同15氏を、また新たに松倉公一氏、河本肇氏、木村貴志子氏の3氏を任命しようとするものであります。よろしく御同意をお願いいたします。
○議長(香川昌則君)
質疑はありませんか。
〔なし〕
○議長(香川昌則君)
質疑なしと認めます。
これより議案第202号について、電子表決システムにより採決いたします。本案に賛成の諸君は賛成ボタンを、反対の諸君は反対ボタンを押してください。
押し忘れなしと認め、表決を終了いたします。賛成多数であります。よって本案はこれに同意することに決しました。
────────────────────────────────────────
△議員提出議案の審議
○議長(香川昌則君)
日程第43 議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。戸澤昭夫議員。
〔戸澤昭夫君登壇〕
○戸澤昭夫君
ただいま上程されました議会案第4号について、提案者を代表して、提案理由を御説明いたします。
議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」は、昨今の本市の財政状況や人口減少の状況に鑑み、次の一般選挙から議員定数を34人から32人に減じようとするものであります。
本会議におかれましても、御賛同賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(香川昌則君)
質疑はありませんか。早川議員。
○早川幸汰君
私自身が議員になる前からの問題でもありますし、下関市議会議員定数等調査特別委員会にも、議会運営委員会にも参加しておりませんので、参加されておられた議員に比べまして、確実に議論された内容を把握できていないので、質問したいのですが。令和2年12月の下関市特別職報酬等審議会の答申以来、丸々3年間とかなり長い間、同話題に対し、特別委員会や視察、議会運営委員会などで、討議を尽くされたことかと思いますが、その結果もし削減されたとしたら、ますます市民と議会との関係性が重要になることかと思いますが、削減後のバックアップ案としての何か取組をされることが決まってからの上程かと思いますが、その辺の取組と、そして方向性に関してお示しください。
○戸澤昭夫君
今お尋ねの削減後の議論というのは、詳しい議論は委員会の中ではなかったように思いますし、過去の特別委員会の中でもそういう議論の中身についてはなかったと把握しております。
○早川幸汰君
僕も自分なりに調べたり何度も見て、そういう認識ではありますのでお伺いしたのですけど、これからの下関市のことを考えると、もう少し住民、特に若い者たちのことを考えると、そういうのを普通考えてからやるのではないかなと思うのです。
定員管理計画で職員削減をするときに、削減します、何も案がないかと言われたら、そうではなくてたくさん行政のほうも、準備されていると思うのです。そして僕たちはいつもそうやって、質問して、問いただしているところだと思うのですけど、そういう案が出ていないというのが、3年間丸々かけてそういう議論になっていないというのがちょっと信じられないというか。もう一度確認ですけど、その後のバックアップ案とかが全く決まっていないということでしょうか。
○戸澤昭夫君
決まっておりません。この案に対して、今から討論が行われますので、賛成討論、反対討論、それを聞いてから御判断願います。
○早川幸汰君
そんな状態で上程をされたことがよく分かりました。以上で終わります。
○議長(香川昌則君)
ほかにございますか。
〔なし〕
○議長(香川昌則君)
質疑を終わります。
これより討論に入ります。早川幸汰議員。
〔早川幸汰君登壇〕
○早川幸汰君
無所属の早川幸汰です。このたび、下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例について、反対する立場から討論させていただきます。
最初に言っておきますが、この件に関して、大事な点は二つしかないと思っています。
まず一つ目、市民、団体、企業の多くが市議会を必要としていないという事実です。これは議論の参考に度々されておりますが、市民からの直接の意見であるアンケート結果を要約すると、下関市議会は役割を果たしていないから必要ない、そんな内容でした。
アンケートの話を少ししますと、回答率自体27.3%だったので、約73%の市民の方は回答しておりません。これは回答するまでもなく、もちろん興味がないということです。ですので、実際はこの評価では収まらないほどに、市議会に対する印象は悪いということは容易に想像できます。
そして2点目、下関の市議会議員が減ることによる市民への影響、特に投票率の低い若い世代に与えるダメージの大きさです。この二つの観点以外の議論には何の意味もございません。しかし、皆さんは、やれ、自分たちも身を切っていかなければならないだとか、やれ、報酬を増やせだとか、やれ、報酬を減らせだとか、なぜそんなにごちゃごちゃごちゃごちゃと違う論点が出てくるのか、不思議でたまらない感覚で見ていました。この辺りからも、市民は敏感に市議会の能力の低さをよく察知されておられると思います。この話の論点は何なのか、何も理解をされておられないと感じざるを得ません。
まず、事の発端、要因としては、下関市民に対し、責務を果たしているか否か、この1点に尽きるかと思います。この時点で、議会が必要とされていれば、こんな話は出てきていません。私自身、約1年間、議員として働いた中で、議会の機能的な観点からの意見を申し上げますと、今の質なら半分でよくないかと思います。というか、座っているだけ、寝ているだけ、発言なし、質問なし、したとしても議会のルールを守らない発言といった、機能的にチェックする以前に問題がある方も多数おられるという認識でございます。一般質問、通告に従ってちゃんとやりましょう。ルールを守りましょう。一問一答です。ちゃんとしましょう。みんな会派に入っていますよね。何で教えてあげないのですか。恥ずかしくないですか。と、僕は恥ずかしいから入ろうとは思っていないわけですが……。
しかし、ふだんよく寝ておられる議員の方も、今日に関してはしっかりと起きておられるようなので大変感心しております。と言っても、これは下関市のことだけを言っているわけではございません。実際に、今年の5月、地方自治法が改定され、議員の役割や職務等が明記されたことから分かるように、全国的な問題であったことが分かります。
再び言いますが、事の発端は、市民、団体、企業、その多くが市議会を必要としていないという事実、この1点です。これから私の後に様々な議論がされるかもしれませんが、よく聞いてください。必要とされていない。それだけです。
かくいう私も選挙に出馬したきっかけは、まさにそうでした。何をしているか分からない議員に対しての反発でございます。もし、過去から現在に至るまで、議員としての責務が果たされ、必要とされていたならば、そもそも削減なんてしなくていいはずです。今言った論以外は、どれも重要な論点ではないかと存じます。
要因に関しては、以上の内容で結構かと思います。そういう話もありまして、どのような論で削減を推されているのか分かりませんが、現在の議会の役割、議員の資質をメインに据えて話を進めているのであれば、正直に2人減でも6人減でも、先ほど言いましたけれども、半分に減ったとしても、行政はほぼ変わらずに運営できると思います。そういう点のみでは、私も同感で、削減には大賛成であります。
逆に言いますと、その視点で出した2名減という案であれば、自分たちの立場がよくお分かりではないと思いますし、2名減という選択は少々生ぬるいのではないかと思っています。しかしながら、定数削減に賛成派の皆さんにおいては、市民の直接的な意見であるアンケートを真摯に受け止め、長時間かけて行った調査や視察を基に、自分たちの今までの仕事不足の非を素直に認め、削減を今か今かと推進される姿には、誠に感銘を受ける次第であります。そういう点で、6人減を主張された創世下関さんは、非常に好感が持てますし、主張は3年前から一貫していると私は思っていますので好感が持てます。
にしてでもですね、もう減らせばという感じです。しかし、ここまで、私はただただ、大事な点として挙げた市民、団体、企業の多くが、市議会を必要としていないという事実に基づいた、今と今までの議会内の話をしているだけでございます。
ではなぜ、わざわざ今この場に立って、議会の非を挙げているのか。それは、もう一つ大事な点として挙げた、下関の市議会議員が減ることによる市民への影響、特に投票率の低い世代に与えるダメージの大きさ、この1点でございます。市民にとって議員が減ることに対し、どのような影響が出るのか。これは実際の話をしたほうが分かりやすいと思います。
前回、令和4年に削減案が出た際に、賛成少数により否決されました。なぜ、あの状況で定数が減らなかったのかが、いまだに僕の中でも不思議でたまりませんが、削減に反対された議員の方の御尽力を承って、私、最下位当選をさせていただきました。その議案に反対されており、現在も議員でおられる方も、この場に多数おられますが、大変感謝しているところであります。今回はたまたま自分が当事者だっただけで、これがほかの他人、若者であった可能性、あるいは、今後もそのような可能性は十分あると思います。
皆さんどうですか。もし僕がいなかった場合の議会と今の議会、どう評価しますか。たった1年ではございますし、自分のことを棚に上げるわけではございませんが、結構、孤軍奮闘していると思いませんか。僕はあの時削減されずに2議席を守っていただいた、その責務は十分果たせていると思います。
このように2点目に挙げる、これから皆さんが判断しようとしている議員定数削減という事象は、将来に対し、可能性を広げておくか、それとも狭めておくか、その2択を決める以外の何物でもございません。今回、賛成なさるということは、近い将来、子供、若者から代表が選ばれにくくなるということに対して、相当重い責任を取るということです。今回の判断が、これからを生きる若い世代に重くのしかかる瞬間がいつかの選挙で必ず訪れます。
お子さんが僕と同世代であったり、これからの選挙権を得るようになる方もおられるかと思います。朝、子供たちの通学を見守りされている方もおられるかもしれません。こうは言っても、私があなた方の可否の判断自体にとやかく言うつもりは全くありません。しかし、全議員、特に賛成する議員にあっては、自分がした判断に対する市民への影響を分かりやすく、寸分たがわずに周知する責任があります。皆様、ブログやSNS、紙の市政報告や活動報告書の折り込み等、様々持っておられると思います。私はあなたたちが市民に対し情報を出したかどうか、その説明がなされているか、しっかりチェックしたいと思います。それが議員としての最低限の責務です。それすらできないから必要とされていないと思いませんか。
今回、ほとんどの議員の方より、僕は長く生きると思うので、かなりはっきり言わせていただきました。最後に大事なので、もう一度だけ言っておきますが、市民、団体、企業の多くが市議会を必要としていないという事実。そして、下関の市議会議員が減ることによる市民への影響、特に投票率の低い若い世代に与えるダメージの大きさ、この2点を十分理解された上での判断をよろしくお願いします。
結びに、ここまで反対討論をいたしましたが、ほぼ100%、賛成多数となり、議員定数を削減することになるかと思いますので、この件に関して、3年間、非常にたっぷりと議論を尽くした下関市議会が、今後ますます市民とのつながりを持ち、市民の負託を受け、そして誠実に、その職務を果たしていく機関となりますことを祈念いたしまして、私の討論を終わらせていただきたいと思います。
○議長(香川昌則君)
恵良健一郎議員。
〔恵良健一郎君登壇〕
○恵良健一郎君
公明党市議団の恵良健一郎でございます。公明党市議団を代表して、このたびの議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」につきまして、賛成の立場から討論を行います。
本議案の内容につきましては、2年前に設置されました議員定数等調査特別委員会の結論と同じものでございます。内容については、議事録を御覧いただければ明らかでございます。このたび私ども公明党市議団としては、この議員定数等調査特別委員会での議論、そしてその結論を尊重する立場でございます。
そこで改めて2年前の議員定数等調査特別委員会での経緯を確認させていただきますと、まず、下関市特別職報酬等審議会の答申において、下関市の財政状況や将来を見据え、議会自らが定数の適正化の議論をすべきとの御意見をいただいたことをスタートに、特別委員会を立ち上げ、市民の皆様へのアンケート、学識経験者のセミナーの受講、実際に定数について議論をされた都市への視察を行うなど、審議を重ねてまいりました。
その中でまず、本市議会の最高規範である議会基本条例の趣旨を尊重し、市民の意見を広く聴取すべきと判断し、各委員の意見のみにとどめることなく、1,000名の無作為抽出による市民アンケートを実施し、さらに連合自治会、まちづくり協議会をはじめとする98団体にも意見を求めました。その上で何度も会派に持ち帰り、検討する機会を設け、幅広く意見、議論を酌み取り、審議を重ねてまいりました。
アンケートの結果については、既に公表されているとおりでございますけれども、定数については、現状維持でよいとするものが27.5%、削減すべきとするものが48%、団体では47%が現状維持であるのに対し、削減すべきとするものが44%、市議会をより身近に知っていただいている各種団体においても、拮抗した結果となりました。
私たちは、結論ありきの立場ではなく、いただいた市民の皆様の声と、本市に置かれた状況、そして議会の在り方、存在意義に鑑みて、積極的に議論をさせていただきました。現在の定数34でなければ、これを維持しなければ、委員会審議をはじめとする議会のチェック機能が本当に維持できないのか。過去の定数削減と比較をして、議員1人当たりの人口、有権者数はどのように推移をして、現在も適正な規模の状況にあるのか。既に、前回の定数削減時の人口状況となっているのではないか。議員定数が仮に削減されれば、議員1人当たりの人口、面積的な負担はどれくらい増加し、それが対応できないものなのか。仮に定数2減とすれば、議員1人当たり467人、面積にして1.3平方キロメートルの増加が果たして議員の努力でカバーできないのか。また、この当時ありました、市民の方々の声として、定数削減により旧四町の声が届かなくなるのではないかという御不安もございましたが、そこも前回の定数削減以降、旧四町を住所地とする議員の方は増加傾向にあることなど、定数削減イコール議会機能の低下というイメージのみにとらわれることなく、客観的な視点、データの提示も含めて、検討と議論が行われたものと承知をいたしております。
その結果、2名減という結論が出たところでございます。あわせて、市民の皆様から、この際にいただきました貴重なアンケートの結果は、今後の議会改革にとっても非常に有用・大切なものであり、この点においても、特別委員会が設置された意義は大きかったと認識をいたしております。
少子高齢化と人口減少に直面する本市の厳しい財政事情の下においては、デジタル化やさらなる業務の効率化を行いながら、職員の皆様方には、できる限りの行政機能や行政サービスの維持を図りながら、さらなる改革と効率化を求めているところであります。この点については、議会も決して例外ではなく、議会改革、議員の資質の向上は当然のこととして、議員定数について積極的で能力ある議員の成り手を確保しつつも、行政に強く改革を求める立場として、定数削減に自ら決断をすることが重要であると考えます。
そもそも議会の本質は、広く市民の意見を集約するとともに、合議により、多様な意見の中から、合意形成に努力をするところにあります。議員の人数が多いからといって、議会としてのチェック機能や議論の質が確保されるというわけではありません。仮にそうであるならば、新市合併時の100名を超える特例議会のときが一番議会の質が高くて、あとはただ下がり続けているだけということになってしまいます。
我々議員の側に、市民の皆様の御支持をいただけるだけの資質と努力があるか、厳しい条件でございますけれども、そこに身をさらすことも必要でございます。そして議員として、広く市民の声を、意見を集約するとともに、単に少数意見を述べるだけではなく、時には他方の意見、立場も酌み取りながら、多数意思の形成に向けて合意の努力をすることが重要であると考えます。その積み重ねが、議員の地位となり、会派の姿となり、議会意思としての合意形成されるものと認識をいたします。
長々述べておりますけれども、本市における現状と課題、議会の役割を果たしつつも、市民の求める意見の方向性に鑑みれば、しっかりとスピード感を持って、議会の改革を前に進めなければなりません。まずは、定数削減をきっちりと行い、その上で議会の質の向上、そして議会活動の見える化について、さらなる不断の議論を行いながら、結果で、市民の皆様にお応えする議会を目指していかなければならないと考えております。
定数削減に係る本条例案について、議員各位の賛同をお願いし、賛同の立場からの討論といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(香川昌則君)
桂誠議員。
〔桂誠君登壇〕
○桂 誠君
日本共産党市議団の桂誠です。私は、下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例に対して、反対の立場で討論させていただきます。
前回行われました市議会議員選挙では、投票率が42.3%でした。ずっと下がり続けております。この42.3%がどういう意味を持つのだろうか、私は考えておりました。一つは、選挙権を持っている人たちの半数が、議員に対して認知しておられない。さらに、議会に対して期待をしていない。そういう数字として、42.3%はあるのではないでしょうか。これは一つには、議員、議会の役割が、市民の皆様に伝わっていないからではないだろうか、そのように考えます。その点につきまして、今から意見を述べさせていただきます。
市平均投票率が42.3%ですが、50%を超えたところもあるわけです。吉田、豊浦、豊田、豊北です。なぜ、この周辺地域の投票率が50%を超えるのでしょうか。私なりに考えてみました。そこには、地域の声を届ける人が必要である、その意識が高いと思います。人口減少の激しいところ、高齢化の激しいところです。そして、中心部と周辺部の格差がどんどん広がっていくのではないかという不安。その結果、投票率が50%を超えていったという結果になっているのではないでしょうか。
豊北、豊田では、議員は1人です。私が選挙活動していたときに、言われたことが二つあります。「豊北からは桂だけだ。1人じゃ、頑張れよ」その声もありました。さらに、「1人しか立候補していないから、豊北から落とすわけにはいかん。落ちたら豊北の恥だ」こういう声もいただきました。声を届ける人がいなくなる不安。そのような声から、このような言葉が出てきたのではないでしょうか。定数を減らそうとしている今、その地域から議員がいなくなる可能性も、ここに実態としてあります。
投票率のことで続けます。10代・20代の投票率は20%台です。30代・40代については30%。全平均よりも随分低くなっています。これは期待していない、議会・議員に対して期待していない、それよりは、議会・議員について知らされていない、その結果としての低投票率ではないでしょうか。私はそのように考えます。
それでは、みんなに議会のことを知らせていくということで、選挙管理委員会が、普通の啓発活動としての予算を組んでいるわけなのですが、その予算は本年度66万円です。昨年度はその中で30万円しか使っていません。これだけで、市民に対して、議員の活動、議会の活動を伝えることができるでしょうか。私はできないと思います。
私は小学校教員をやっておりましたので、小学校4年生に、議会とは何か知っていますかと聞きます。子供たちは、「議会って食べ物かね。おいしいかね」と答えてくれます。僕は「食べたり、おいしいこともないけど、みんながいつもきちんと御飯が食べれるようにするのが議会よ。みんなの生活が安心して暮らせるように、そして、誰もが幸せに希望を持って生活できるように、いろいろな立場の人の代表が集まって、話合い、知恵を出し合って、みんなのことを考えていくのが議会だよ」このように教えています。
果たして、このことが、全市民に理解されているでしょうか。私はそうは思いません。議会だよりが、下関市では4ページです。多いところでは16ページという議会だよりもあります。4ページで果たして、議員の活動、議会のことが伝わるでしょうか。しかもその4ページの中はQRコードだらけです。高齢化率が進んで行くこの下関市にあって、QRコード、お年寄りはどうするのでしょうか。QRコードを読み取り、それからスマホを見なければならない。そのような議会だより、しかも4ページ。もっともっと充実させて、議員のこと、議会のことを伝えるべきではないでしょうか。議員の定数を減らす前に、私たちの活動、議会の報告をきちんとすることが、まず先ではないでしょうか。私はもう一度、議員定数を減らすことについて、考え直されることを希望いたしまして、反対討論といたします。
○議長(香川昌則君)
東城しのぶ議員。
〔東城しのぶ君登壇〕
○東城しのぶ君
みらい下関、東城しのぶです。議員提出、議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」について、賛成の立場で意見を述べさせていただきます。
本議会案の趣旨は、下関市議会議員定数を34名から32名とする、2名の議員定数を削減する条例案です。我が会派は現在12名おり、当然ながら、議員定数について、個々の意見は様々でありました。議員定数は半分にすべきである。また、人口減少に歯止めがかからない状況において、4人減が妥当である。または、執行部と議会のバランスを保つために、削減には賛成だが、4常任委員会における委員数が各8名となることから、32名が妥当である。対して、議員は市民の代表であり、議員定数を削減することは市民にとってマイナスでしかないため、現状の34名のままでいいのではないかといったように、それぞれ違った意見が出たことは事実であります。
しかしながら、今春の市議会議員選挙を通じて、おのおのが市民の声に耳を傾けたとき、その多くは、議員定数は削減すべきであるという声が多く、中には、1万人に1人が適当ではないかといったお声もいただいたところであります。また、それに加えて、本市の人口や面積や市の財政面、ほかの中核都市の状況など、様々な状況から、総合的に検討したところ、会派として議員定数削減は、現行34名から2名減の32名とすることでまとまりました。
私たちは、市民の声を確実に市政に反映することのみならず、より適正な判断を下すことを常に心がけなければならない立場であります。よって、議員各位にも同様に御賛同をお願い申し上げ、賛成討論といたします。御清聴ありがとうございました。
○議長(香川昌則君)
片山房一議員。
〔片山房一君登壇〕
○片山房一君
日本共産党市議団の片山房一です。議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」に反対の立場で討論を行います。
提案は、昨年この場で否決されたものと同じ内容の条例案です。何がこの1年間で変化したのでしょうか。継続して、議会運営委員会で協議をするとしていましたが、十分な討議がされたとは言えません。県内・他市の状況や、下関市と同規模の中核市の資料を事務局が提示しましたが、その内容の詳細な検討もされないままです。定数削減の数字を各会派から出し合い、減らすことを前提とした数字の調整をしただけの協議と、先進地視察として、三重県鈴鹿市の視察をしただけと言っても言い過ぎではないと思います。しかも、視察先の鈴鹿市と下関市を比較しても、市の面積が下関市の3分の1、議員1人当たりの人口が鈴鹿市は6,967人、下関市は7,359人と定数削減の参考にもならない、むしろ現状維持あるいは定員増の参考にすべき視察の内容でした。
また、無所属の議員の意見を聞く機会をつくるべきだとの指摘も実現せず、会派に所属している議員だけで協議が進められたという問題点も残したままです。市民アンケートの個人アンケートでは、定数削減が上回り、団体アンケートでは、現状維持が上回るという拮抗した結果でした。寄せられた意見は、市議会や議員が何をしているのか分からないが代表的なものです。どのような議会を目指すのか、どうしたら市民の負託に応えられるのかをまずは明確にすべきです。
定数削減は経費削減も目的の一つです。下関市の場合、議員1人当たり約1,000万円の経費です。2人削減で2,000万円の削減です。下関市の予算、今議会の補正で、一般会計予算が約1,440億円、特別会計、企業会計と合計すると約4,000億円になります。議会の役割として、税金の使い方をチェックする、市民のために使われているか監視する機能があります。2,000万円を削ることで、この4,000億円の使い方の監視の機能が低下する危険性があります。
提案内容の問題点です。今回の定数削減を2とした根拠が不明です。協議の過程では、2から6という数字も出ていましたが、提出された議案は2人になっています。市域が広大である、人口密度の極度の偏りがあるなどの下関市の地域特性を考慮した、議員1人当たりの人口数の基準などの根拠があってこそ、定数の変更の合理性があると思います。これらの検討もしないままの削減ありきの根拠なき提案です。議員が地域代表でないにしても、地域の実情を知る議員の役割は大きいものがあります。今でも人口の少ない地域では、議員不在の地域が発生し、地域の声が届かなくなったとの声もあります。また、議員定数を減らせば、現職議員の強みが増し、先ほどの早川議員も指摘したように、若い世代、女性の進出が少なくなるのは確実です。課題山積の今、議会自らが定数を減らし、議会機能を低下させることは、下関市議会基本条例の活動原則、市民の立場から、適正な市政運営が行われているのかを監視し、評価することの精神にも反する行為です。下関市に類似した中核市と比較しても、県内他市と比較しても、決して定数が多くないことを踏まえ、再検討することを求め、私の反対討論といたします。
○議長(香川昌則君)
阪本祐季議員。
〔阪本祐季君登壇〕
○阪本祐季君
創世下関の阪本祐季でございます。議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」について、創世下関を代表し、賛成の立場で討論を行います。
本案は、議員の定数を2名減ずるものでございます。まず初めに、今回の議会案提出に至るまでの経緯を簡単に振り返りたいと思います。
昨年の5月に開催された第2回臨時会に、議員定数について、2名減とする議会案が提出され、否決をされました。10か月にわたって、協議を重ねてきた議員定数等調査特別委員会における、2名減が妥当という結論は、当時の議会運営委員会において、全議員に問う前に、議案として認められなかったということ。その結果をもって、我々創世下関と公明党市議団は議員提出の議会案を提出し、本会議において否決されたことは記憶に新しいところであります。
そんな中、本年2月5日に執行されました、下関市議会議員一般選挙により、新体制となった本市議会において、改めて定数について、議会運営委員会において幾度となく会派持ち帰りを繰り返し、協議が行われ、今定例会の議会案提出となりました。
ここでまず御指摘をしておきたいのは、改正前には否決された定数2名減という、議員定数等調査特別委員会の結論をさらに協議を行ったとはいえ、改選後には賛成する議員がいらっしゃることであります。
市民アンケートでは、各種団体では半数近く、個人ではその多くが定数削減を求めており、市の人口も職員も減る中、議員だけが減らないというのは、自分たちを守るためだけではないのか。議員が少なくなっても、その分、今まで以上に活発に活動して、出身地域のことだけではなく、将来の下関の姿を議論し、市全体のために働いてほしいという意見も多数ありました。
繰り返しになりますが、これらの市民の声があるにもかかわらず、改選前には、明確な根拠のない反対、改選後には賛成という決断に至る議員がいらっしゃること。その判断に至るまでに何があったのか、不思議でなりません。これまで定数削減に反対する議員からは、未来永劫、現状のままでいいと思ってはいないが、議員1人当たりの適正な人口規模は何人かということは、無所属議員を含め、全議員で改めて時間をかけて議論し、結論を出していくべき。一般選挙後に市民の意向を聞き取るアンケートなどがなされていない中で、会派に所属する議員だけで結論を出してもいいのか。会派の意見が分かれている中で、結論を出すことは避けるべきであり、引き続き議論を重ねていくべきとの意見がなされております。
一方、定数削減に賛成する議員からは、令和3年に設置されました、下関市議会定数等調査特別委員会において、市民アンケートも実施し、十分議論がなされていることから、その議論の結果を尊重するとの意見が多数を占めたところです。我が会派も、定数削減には、議論の当初から賛同しているところですが、削減数については、ほかの賛同する会派とは異なり、次回の改選を考慮し、2025年の推計人口から導き出された議員数が30.57人であり、現34人から3.43人減となることから、一旦2人を削減し、人口減少を加味した議論をしていく中で、再度削減するよりも、このたび、4人削減すべきではないかと主張させていただいております。
しかしながら、2人削減という議員が多く、定数削減というベクトルはほかの賛同する議員会派と同じであることから、最終的には2人減に賛同することといたしました。改めて、反対される議員の主張の中にある、議員1人当たりの適正な人口規模は何人かということは、無所属議員を含め、全議員で改めて時間をかけて議論し、結論を出していくべき。
また一般選挙後に、市民の意向を聞き取るアンケートなどがなされていない中で、会派に所属する議員だけで結論を出してもいいのかという点に関しては、10か月以上も定数等調査特別委員会において議論を重ね、本年の議会運営委員会においても議論を重ね、論点も明確化されてきた中で、さらに議論をしても平行線をたどるだけであり、決断できない議会を露呈するだけだと考えます。
また、市域面積が広いから、議員の数が必要であるという点においては、確かに本市の市域面積は約716平方キロメートルと大変広大ではありますが、山林や、多くの海岸線を有する本市の可住地面積は約240平方キロメートルと、そこまで広くはなく、議員定数を削減しても、十分にカバーできる範囲だと考えます。
また、議員が何をしているのか分からないというアンケート結果を、非常に重要視をされておりますが、これは議会広報や議員の活動の中で、各議員が考え、行動すべき問題であると考えます。
また、定数削減について、賛否が約半数となった各種団体のデータばかりを引用されますが、各種団体では44%が削減すべきと回答し、個人では、現状でよいが27.5%であったのに対し、今より少なくてよいが48%であったという結果は、市民の声を反映するという役割を担っている議会としても、重く受け止めなければなりません。
最後に、議会のチェック機能が低下するという点については、議員の質の向上によって解決が図れると考えます。議員の質の向上については、既に議決や報告を受けた案件を、次の議会で確認をしたり、一般質問において、通告にない質問を行ったり、聞き取りを長時間したにもかかわらず、通告した質問を行わなかったりと、議員の質の向上という点では、今、例示をした点を含め、向上する余地が多く残されていると思います。
また、先ほど早川議員、そして片山議員からの反対討論の中にございましたが、若手や女性の参画がしにくいという点でございます。これに関しましては、まず、若手のほうに関しましては、やはり、私も早川議員と同じような世代で、この壇上に立っておりますので、同じような気持ちを抱いているところでございます。やはり若年層の投票率が非常に低いということは、私自身も危惧しておりますが、しかしながら、我々の世代がしっかりと皆さんに興味を持ってもらえるように説明をしていく、そういった活動を通して、選挙戦を勝ち抜いて、さらにまた皆様の声を届けていくというのが、我々議員の仕事ではないでしょうか。
また、女性議員が参入しにくいという点に関しましても、日本共産党市議団からのお話がありましたが、まずは会派の中で、日本共産党さんの中で女性議員を出していただきたいと。そこから、女性議員が参入しにくいというお話をしていただきたいと思うところでございます。
以上、議論の中で出た論点に対する我々の考えを持って、賛成の立場を明確にさせていただきました。市民に説明責任を果たすためには、議員一人一人が責任と自覚を持って、定数削減を決断すべきことを申し上げるとともに、議員各位の賛同をお願いし、賛成の立場からの討論といたします。
○議長(香川昌則君)
本池涼子議員。
〔本池涼子君登壇〕
○本池涼子君
無所属の本池です。議会案第4号「下関市議会議員定数条例の一部を改正する条例」に、反対の立場から意見を述べさせていただきます。
議員は、市民の代表として、この議場に送られています。議会は、地方公共団体の意思決定機関であり、構成員たる議員は、立場も考えも異なる市民の多様な意見を市政に反映していくために、役割を果たすことが仕事であると思います。
定数削減とは要するに、多様性を排除していくことにつながりかねず、意思決定をより少数によって行っていく体制になるということです。
私がこの議会に入って5年がたちますが、立場や考えの違いはあれど、議員一人一人が、それぞれの思いを持って、この議場で議論をしていることは見てきましたし、自らも是々非々の立場を貫き、発言をしてきたつもりです。議員定数削減によって、その機能が失われることは、市民の声が市政に反映されにくくなるということであり、安易に定数を削減すべきではないと考えます。
定数削減の理由が、財源問題であるならば、むしろ議員報酬の削減をすべきであり、今回議案に出ている2名分に当たる約2,000万円を、この34人の報酬削減によって捻出すれば済む話ではないでしょうか。それこそ身を切る改革です。
それはできない。あくまでも報酬は削らず、定数を削減するのだと言うのであれば、それは先ほど指摘したとおり、より少数の者によって、意思決定を行っていく、そういうことだけであり、市民に対して、議会改革のふりをしているだけにならないでしょうか。議長、副議長の公用タクシーチケットの使い方について、何度も問題提起してきましたが、そうした問題こそ率先して、議会改革してはどうだろうかと思います。
このたび、定数削減の理由となっている令和3年度の市民アンケートを再度読み返してみましたが、定数削減に関しても、報酬削減に関しても、議会への不満、不信がぶつけられたものだと理解しています。高額な報酬の上にあぐらをかいて、その特権的な地位を守るためだけに、動いていることへの怒り、選挙のときだけ出てきて、いいことを言って、通れば何もしないことへの怒り、チェック機能を果たしていないことへの怒りであると思います。ここにメスを入れずして、定数だけを減らしても、何の解決にもなりません。むしろ、一部の人たちだけで、市政に関する重要な問題が決まっていくことになり、密室化していくことは、議会制民主主義や地方自治の観点から見ても、非常に危ういと言わざるを得ません。
ちなみに、議員定数に関する協議に関して言えば、会派無所属の意見は、何も反映されていません。7月に無所属議員を議会運営に加えることの要望を議長に提出していましたが、昨日、それは難しいとの返事が返ってきました。本気で改革し、市民の代表たる議会にするのであれば、会派優先の実態についても正されるべきであり、多様な市民から選ばれた多様な議員が、平等の立場から議論を交わし、この議員定数問題も議論されるべきだと思っています。
以上のような理由から、議員定数の削減には反対いたします。議員の皆様におかれましては、賢明な判断をお願いいたします。
○議長(香川昌則君)
以上で討論を終わります。
これより議会案第4号について、電子表決システムにより採決いたします。本案に賛成の諸君は賛成ボタンを、反対の諸君は反対ボタンを押してください。
押し忘れなしと認め、表決を終了いたします。賛成多数であります。よって本案は、原案のとおり可決されました。
────────────────────────────────────────
○議長(香川昌則君)
日程第44 議会案第5号「下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例」を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。山下隆夫議員。
〔山下隆夫君登壇〕
○山下隆夫君
議会案第5号「下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例」の提出者を代表して、提案説明を行います。
本条例は、常任委員会委員長、議会運営委員会委員長、常任委員会副委員長、議会運営委員会副委員長の報酬を廃止するため、「下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例」の一部を改正しようとするものであります。
廃止の理由は、委員会委員長職等に対する議員報酬への加算には法的根拠がないことであります。ゆえに、全国815市議会の中で、常任委員会委員長に対し報酬加算している市議会は27%、常任委員会副委員長に対しては僅か8.3%であり、73%の市議会では、常任委員会正副委員長への報酬加算は行われていません。議会運営委員会の正副委員長も同様の傾向であり、通例ではありません。
また、法的根拠や通例でないことに加え、報酬が加算されている理由が不明確であり、委員会委員長職等に対する報酬加算について、市民へ説明責任を果たせる、透明性を担保した合理的な理由がないことからであります。
以上の理由から、常任委員会委員長、議会運営委員会委員長、常任委員会副委員長、議会運営委員会副委員長の報酬を廃止しようとするものであります。御賛同いただきますよう、よろしくお願いをいたします。
○議長(香川昌則君)
質疑はありませんか。阪本議員。
○阪本祐季君
私のほうから今回の議会案第5号について御質問させていただきます。
今回の議会案は、本当に何も議論がなく、唐突に提出されたように感じますが、本来であれば、議運等に議題で挙げてもらう方法もあったかと思います。一旦それをして、協議を行った上で、今回の議会案として提出するという形も取れたかと思いますが、それをせずに議員提出議案とした理由をお聞かせください。
○山下隆夫君
今の阪本祐季議員の質疑にお答えいたします。
我々提出者としても、こういう形で条例改正案を提出するということについては、本意ではありません。議員定数を審議いたしました、議会運営委員会の場におきまして、先ほど、議員定数に関する討論の中で出ておりましたけれども、議会改革を含めて、また、議員報酬の在り方も含めて議論をしていこうではないかという提案をさせていただきました。
しかし、議員定数のみをもって、議会改革という形で条例改正案が出されたと。そういったことから、全く議論がないと言われましたけれども、定数を審議した議会運営委員会の中で、5会派中2会派は、このことに関して提案をしています。このことも含めて、もう少し時間をかけて議論していこうではないか、そういった議論をしておりますけれども、そのことが取り上げられなかったことから、地方自治法第112条第2項の規定に基づきまして、議員が議案を提出することができる要件である12分の1以上の議員の賛同をいただいたということから、議員の権利を行使したと、そういったことでありまして、御指摘は当たらないと考えております。
○阪本祐季君
確かに議会運営委員会の定数の審議の中で、山下議員、そして桧垣議員がお話しになられたのは記憶にございます。ただし、議員定数を削減するのではなくて、委員長また副委員長の報酬を削減するという手もあるのではないかという御提案の段階で止まっておりまして、これが、言葉遊びみたいになっていますけど、議論ではなかったと考えています。提案はいただいたけれども議論ではなかったと考えております。
それと同様に、定数については協議が足りない、もっともっと話をするべきだという一方で、こうやって、ぽんと、今回の提案がなされているということに関しまして、非常にダブルスタンダードだなというところを指摘せざるを得ないかなと思っています。
また、今回議運で、定数のほうが可決されまして、その後に提出されたということを記憶しておりますが、議論をしていないものを、当然、こうやって議会案として提出をして、なかなか簡単に通るものではないというのは、山下議員をはじめ、提出された議員の方々は重々分かっていらっしゃると思うのですけれども、大変失礼な、うがった見方をさせていただければ、今回の定数の部分が、自分たちが考える意見が通らなかったから、大変失礼な言い方ですけど、腹いせのように、今回の議案を出されたのかなと思います。
また、今回議論がない中で、議員報酬について、改めてお気持ちをお聞かせいただきたいのですけれども、報酬については、当然、社会の状況であったり、先ほど議論の中でも、若手の成り手不足というものがありましたけれども、そういったところを加味していくべきだと思います。国としては企業に賃上げを求めている、また今回の議案にもありましたように、市議会でも一般職の給与がプラス改定されるということにあって、また今後、議員の成り手不足という点に関して、これから我々、早川議員であったり、林議員であったり、比較的年齢が近い世代でいきますと、これから結婚して子育てをしていく世代でございます。この議員報酬で、例えば、これから人口を増やしてくれと言っている中で、3人産んで、3人育てて、全員が大学に行くというのが、この給料で果たしてできるのかどうかというのは、正直疑問に思っているというところでございます。その辺りも加味して、議員報酬については、しっかり議論して話をすべきではないかと思いますが、その辺りの考えも含めて、御提出された意図をお聞かせください。
○山下隆夫君
今の御指摘でございますけれども、私ども今回、条例改正案を提案しているのは、議員報酬そのものに手をつけようとしているわけではございません。条例上、議員報酬は据置きです。私どもが提案しているのは、法的根拠がなく、市民に合理的な説明ができない、いわゆる委員長・副委員長手当について削減をしていこうではないかという、そのような御提案をさせていただいているわけであります。
その根拠は先ほど述べさせていただきました。それに加えて、役員報酬を加算しなければいけないということは、それなりの激務があると、一般議員と比べて役職を持っている議員の皆さんは大変多忙感を極めているんだという理由があればいいのですけども、私も以前に、正副委員長を経験したことがございます。一般の議員に比べて、特に多忙感を感じたことはありません。確かに、定例会とか臨時会が開催される前に、委員長、副委員長に対して、執行部から議案の説明とかを受けることがあります。長くて半日程度だったと思います。半日を超えることもありましたけれども、その間、ほかの議員が何もしていないかといえば、そうではないのですね。提出された議案が本当に、市民生活に役に立つのか、住民福祉の向上に即しているのかということを、それぞれの議員は、議案の内容を調査し、分析をしています。
逆に言えば、委員長、副委員長は、執行部のほうから丁寧な御説明をいただきますので、そういった意味では、手間が省けているのではないかなと、私は自分の体験から、そう感じているところでございます。
例えば、山陽小野田市であれば、今日も委員長報告がありましたけれども、委員長報告については、議員自らが作成をしています。委員長報告を議員自らが作成しようと思えば、議事録をしっかりと読み込まなければいけないし、正確に、委員会の審議をお伝えしなければいけない。本市の場合はそうはなっておりません。山陽小野田市のように、委員長自らが委員長報告を作るというのであれば、当然、役職手当も私は必要だと思います。
そういったことも含めて、議論をしていこうではないかという御提案をしましたけれども、議論が尽くされていないと言いましたけれども、その議論を拒まれたのは、皆さん方であって、我々はそういったことも含めて議論をしていこうと。議員定数に対しても、未来永劫、今のままでいいと思ってはいない。選挙まで3年間あるので、もう1年ぐらい時間をかけて、本当に信頼される議会になるためには、どうしたらいいのだろうかという部分も含めて、議論をしていこうという提案をさせていただきましたけれども、我々の提案は受け入れてもらえなかった。そういったことから、今回、定数削減の条例が出されましたので、我々が、議会運営委員会で主張したことを実行に移したということでありますので、御指摘の件は全く的外れで、当たらないと考えているところでございます。
○阪本祐季君
最後ですので、まとめに入りたいと思いますけれども、正副委員長手当が法的根拠がないというところでおっしゃっていましたけれども、自身の経験も交えて、お話をされていましたけれども、恐らく、正副委員長のレクであったり、委員長報告のすり合わせであったりというようなお話だと思うのですが、基本的にこれは公務であって、先ほど、そんなに皆さん活動されているけれど、一緒だと思いますというお話がありましたけれど、非常に主観に満ちた提案なんだなということは理解できました。
また、法的根拠がないという点に関しても、例えば、議長・副議長報酬に関しても、法的根拠というものは明確にはなくて、恐らく、普通の議員よりも、役職がある分、非常に公務が多忙になっている分報酬が上がっているという認識であります。その点を加味すると、やはり公務として出勤といいますか、市役所のほうに来て、協議を行われなければならないといったところも含めますと、非常にこの提案自体が、どういった根拠で出されたものか、いまだに私自身理解できておりません。もう最後の質問になりますけれども、今のお話も含めて、もう一度確認でございますが、どういった意図で出されたのか、お伺いいたします。
○山下隆夫君
議員定数を審議する議会運営委員会の中に、中核市の状況が報告をされました。その資料を基に、各会派で議論を尽くしてくださいというのが議会運営委員長からの各委員に出された宿題でございました。そういった観点も含めて、我々は、提出をされました資料をつぶさに分析をした結果、中核市62市の中で、委員長手当、報酬加算をしているのはたった8市議会。副委員長に対しては6市議会ということで、全国平均よりまだ低い数値だったわけです。
そこのところも、一つの判断材料とさせていただきましたし、繰り返しになりますけれども、法的根拠がないこと。全国で言えば、73%の市議会では報酬が加算されていないので、通例的ではないこと。そして、議会運営委員会で、報酬加算するにはそれなりの理由があるのではないかという質疑もありましたけれども、その場では、合併以前からそういう取扱いをしているので、具体的に、報酬を加算している理由というのはよく分かりませんということに対して、こうだから報酬を加算しているのではないかという意見もありませんでした。
そういったことを含めて、それと先ほども言いましたように、報酬を加算するのであれば、それに見合う形の活動がされているのか、どうなのか。役職を持たない一般の議員とどこが違うのか。そういったところを明確にしていただかなければ、私はいけないと思いますけれども、私は、先ほど感覚的にと言われましたけれども、感覚的に出しているわけではないということは、申し上げておきたいと思います。
○議長(香川昌則君)
ほかに質疑はありますか。星出議員。
○星出恒夫君
質問を今思い立ったのは、まず一つはこの報酬が、私は議員報酬、個人的には削減という考え方です。もちろん若い人が、今、阪本議員が言われました。それからまた、若手議員の成り手不足というのは全国的に言われている問題なので、そこの点はありますけれど、私個人として報酬は削減すると、ずっと言ってきていますので、そこがまずあるのに、委員長手当、副委員長手当だけを削減するというのは、非常に中途半端な形がして、きちんとやはり先ほどから言われていますように、議論を尽くすべきだというのが、まず一つあります。
それと、委員長の役目として、私も何回か委員長をさせていただいておりますけれども、まずレクがありますよね。レクがあって、そのレクがあった上で、今度は委員会をスムーズに運営するためには、事前に議案書とか全てを読み尽くさなければならないと私は思っています。でないと、分からない中で委員長をしていたら、議論の内容をスムーズに運営できないということがまず一つあります。
それと、市民と議会のつどい、これは私は非常に大事な内容のものだと思っていまして、この市民と議会のつどいに関しては、副委員長と一緒に一生懸命考えて、いろいろ人選をしたり、いろいろな内容でこういうふうに進めていこうというのは議論をさせていただきました。
そしてまた、さらに、文教厚生委員会としましては、いろいろたくさんの方から意見が出た中で、執行部に要望をしていかなければならないということで、これも副委員長と一生懸命考えて、要望書をつくったりしました。
それとまだもう一つ言うならば、これはまた委員会と若干違うのですけれども、充て職というのがかなりありまして、それに対して、ただ単に出席する場合もあれば、中で意見を言わなければならないものもたくさんあります。そういった意味で、私は、議員報酬は削減したほうがいいと思うのですけど、委員長・副委員長の手当を削減するのはどうかなというふうにちょっとありますので、まずはその議員報酬、何度も言いますけれども、いろいろと議論を尽くすべきと思いますが、その辺はいかがですかということと、委員長・副委員長の用務を本当に理解しているかどうかをお答えください。
○山下隆夫君
先ほどから、何回も繰り返しておりますけれども、我々、感覚的に申しているわけではない。客観的な数字を根拠として、手当の部分については廃止をするべきではないかということを言わせていただいております。
今、星出議員が言われたようなことが、全国的な通例であれば、ほとんどの市議会で、委員長・副委員長手当の加算というのはされていると思いますけれども、加算をするまでの市民に説明できる、説得できる、そういった、何と言いますか、説明責任を果たすことが難しいなというところで、導入をされている市議会が私は少ないのではないかと、そういう分析をさせていただいています。
何か感覚的に、また、議員定数の削減に反対だから唐突にこういった議案を出しているのではないかという印象操作が今、盛んにされているわけでありますけれども、これも本当に繰り返しになりますけれども、我々は法的根拠がないこと、それから客観的な全国的な状況を見て、そして市民に対してしっかりと説明責任が果たせない部分については、削減をしてもいいのではないかということです。
○星出恒夫君
言っておきますけど、私は議員定数の報復というか、そういうことは一言も言っておりませんし、そう思っておりませんから、その辺はきちんと言っておきます。
また、全国的に少ないということでございますけれども、市が独自にやっていて、それぞれの市で委員長・副委員長の役目が違うかもしれない。その辺を御理解されていないのではないかと思いますけれど、私は感覚的なもので、今、山下議員はこれを提案していると思っています。なぜかと言うと、委員長と副委員長はまた若干違うんですね。いろいろ責任の重さも違いますし、だから若干差があるのだろうなと思います。お尋ねしますけれども、私は客観的な感覚でこの分を出したと、もちろんほかのデータは別にしてですよ。その辺の委員長・副委員長の役目をきちんと理解していますかということを改めてお尋ねします。
○山下隆夫君
委員長、副委員長の役割というのは十分理解をしているつもりであります。それぞれの委員会がスムーズに運ぶように、また、賛否が分かれた議案に対しては、賛成の立場、反対の立場を平等に意見を引き出して、議案に賛成すべきか、反対すべき議案であるかということのコーディネーターをするのが委員長の役割だと思っています。
委員長、副委員長の役割に差があるのではないかというお話もありましたけれども、私は委員長も副委員長も同じような、委員長が不在のときには、副委員長はそれをカバーしなければいけないという役割を担っているわけでありますから、本当に加算が必要ということであれば、私は委員長・副委員長の手当に差をつけることもおかしいのではないかと思っています。
ちょっと余談な部分もありましたけれども、しっかり経験をした範疇の中で、委員長・副委員長の役割というのは十分理解をした上で、今回提案をさせていただいているということを改めて申し上げておきます。
○星出恒夫君
お言葉を返すようですけれども、恐らく山下議員は、委員長・副委員長の役目を十分理解されていないと私は判断いたします。もちろん、委員長・副委員長は、委員会の運営だけではないんですよね。いろいろな案件が生じてきたときに執行部から相談を受けますし、いろいろ突発的なことがあったときにも、委員長・副委員長で執行部から直接レクがあります。そういったとき私は常に、必ず全委員に知らしめてくれということで、本当にそういうことは再々あるので、そういったことがもしかしたら、山下議員が副委員長になったときに、そういったことを委員長とともにされていなかったのかなと推測いたします。それともう一つは額ですね。もちろん額が高すぎるのであればもう少し下げるという議論をしてもいいと思いますし、また、あえて言うならば、議長・副議長の報酬についても議論すべきと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○山下隆夫君
我々は議長・副議長については、一般議員と比べて、本当に激務であることから、また、客観的な数字で言えば、全ての815の市議会で、議長・副議長については報酬加算をされています。そういった意味では、額が妥当かどうかというような議論は別として、市民に対して、合理的な説明ができるものでありますから、今回、議長・副議長の報酬加算分についての削減は、提案として出していないわけであります。
それから、私が委員長・副委員長をしていたときに、役割を果たしていないようなことを言われましたけれども、確か私が当時、文教厚生委員長をしていたときに、執行部が提出をした条例改正案に対して、委員の中から問題があるのではないかという議論が噴出をしまして、一旦、その場を収めて、日を改めて条例改正案の審議をしたことがあります。その間、執行部の皆さんと何が問題なのですかということで、調整もさせていただきました。その調整をした結果、後日開かれた委員会の中で、執行部がしっかりと委員の皆さんの声を把握して、代替案を出してきた。そのことで、その条例改正案が認められた。そういったことも経験をしています。
それと、委員長・副委員長は、一般議員と違うんだということもおっしゃられましたけれども、ほかの議員が、委員長・副委員長がそういったことをしているときに、何もしていないかというと私は違うと思うのですよ。それぞれの議員が、それぞれの立場で議案を分析し、分からないところがあれば調査をしているわけですから、特別に委員長・副委員長だけが苦労されているとは決して思いません。そういうところで回答になっていないという不満があるかも分かりませんけれども、星出議員の御質疑に対する回答とさせていただきます。
○議長(香川昌則君)
ほかにございますか。吉村議員。
○吉村武志君
今聞くと、まだ議論が全然されていないようですので、もう一度しっかり議論して報酬も含めて再提出されたらどうかと思うのですが、いかがでしょうか。
○山下隆夫君
再提出をということでございましたけれども、既に議題として上がって、今、質疑をされているわけですから、この場で、改めて取り下げますということはできません。
○議長(香川昌則君)
ほかにございますか。
〔なし〕
○議長(香川昌則君)
それでは、質疑を終わります。
これより討論に入ります。山野陽生議員。
〔山野陽生君登壇〕
○山野陽生君
みらい下関の山野陽生でございます。議会案第5号「下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例」について、会派を代表し、反対の立場で討論を行います。
本案は、常任委員会委員長、議会運営委員会委員長、常任委員会副委員長及び議会運営委員会副委員長の報酬を廃止するものです。現状、正副議長とともに、議会運営委員会及び4常任委員会の正副委員長は、一般の議員報酬に加算された報酬が支払われておりますが、この加算については、合併前の旧下関市議会、旧四町議会においても、金額に差はあるものの、同様の加算が行われており、合併調整会議においてその調整がなされ、現在に至っているものです。
このことは、正副委員長は議長に代わって、行事に出席することもあり、また、各種協議会等の役員になっていることもあり、他の一般の議員に比べ、公務が多く、例えば、常任委員会での質疑を会派で報告・集約し、そういった重要な職務を遂行されていらっしゃいます。私は新人議員ですが、我が会派の中にも、正副委員長はいらっしゃるわけですが、その仕事というのは、大変だと非常に痛感しております。このことからも、加算が行われていることに何ら問題はないと考えます。
また、下関市特別職報酬等審議会において、適切な議員数の検討について、附帯意見がなされているものの、報酬の加算についての言及はありません。
さらに、先日の議会運営委員会において、当該議案の提案理由を問う質疑に対して、提案者は他市を参考にしたのみで、なぜ今このタイミングで本市議会議員の報酬の加算の廃止を提案するのか、明確な理由が示されておりません。また、他の委員から、全国的にも、下関市議会の総報酬が低いという状況にもかかわらず、このような提案がなされることを疑問に思うとの意見も出されております。
これまで、議会改革、議会基本条例の制定、議員定数等、本市議会に関わる重要な案件については議員間で議論を重ねておりますが、今回、議員間での協議は決して十分とは言えません。この件につきましては、慎重に協議されるべきものであり、拙速に決めるものではないと考えます。
以上、議員各位におかれましても、御賛同を賜りますよう、強くお願い申し上げ、私の反対討論といたします。
○議長(香川昌則君)
秋山賢治議員。
〔秋山賢治君登壇〕
○秋山賢治君
市民連合の秋山賢治です。議会案第5号「下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例」に賛成の立場から、会派市民連合を代表して、討論を行います。
この条例は、常任委員会委員長、議会運営委員会委員長、常任委員会副委員長、議会運営委員会副委員長の報酬を廃止するため、条例の一部を改正しようとするものです。
賛成する理由の1点目は、地方自治法第203条第1項で、普通公共団体は、その議会の議員に対し、議員報酬を支給しなければならない。また、同条第4項で、議員報酬、費用弁償及び期末手当の額及びその支給方法は、条例でこれを定めなければならないと定められているだけであり、委員会委員長職等に対する議員報酬加算には法的根拠がないことです。
ゆえに、全国市議会議長会の調査で明らかなように、815市議会の中で、委員会委員長職等に対して報酬を加算している市議会は、常任委員会委員長は220市議会で27%、議会運営委員会委員長に対しては211市議会で25.9%です。さらに、常任委員会副委員長に対しては68市議会で8.3%、議会運営委員会副委員長に対しては65市議会で8.0%とごく少数であり、73%の市議会では、委員会委員長職等への報酬加算は行われていません。また、中核市の市議会で、常任委員会委員長、議会運営委員会委員長に対し、報酬加算している市議会は8市議会で12.9%、常任委員会副委員長、議会運営委員会副委員長への報酬加算をしている市議会は6市議会9.7%と、法的根拠がないことから、全国市議会議長会の調査よりさらに少数となっていることです。
賛成理由の2点目は、委員会委員長職等に対し、報酬加算するためには、誰もが納得できる合理的な理由が必要です。議会運営委員会で、それなりの理由があるのではという質問がありましたが、その質問に対し、合併前からそうなっていたからという以外、明確な理由が示されませんでした。また、委員会委員長職等と職を持たない議員の活動に、報酬を加算しなければならないほどの明確な差異はなく、市民へ説明責任を果たせるだけの透明性を担保した合理的な理由がないことです。
賛成理由をまとめると、委員会委員長職等に対する報酬加算を廃止するに値する合理的な理由はありますが、報酬加算を存続する合理的な理由はないということです。
以上の理由から、常任委員会正副委員長、議会運営委員会正副委員長の報酬を廃止する、下関市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例に対する賛成討論といたします。御賛同いただきますよう、よろしくお願いいたします。
○議長(香川昌則君)
以上で討論を終わります。
これより議会案第5号について、電子表決システムにより採決いたします。本案に賛成の諸君は賛成ボタンを、反対の諸君は反対ボタンを押してください。
押し忘れなしと認め、表決を終了いたします。賛成少数であります。よって本案は否決されました。
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△決議案の審議
○議長(香川昌則君)
日程第45 決議案第1号「基幹的公共交通機関であるJR西日本「山陰本線」の早期復旧を求める決議」を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。江村建設消防委員長。
〔建設消防委員長江村卓三君登壇〕
○建設消防委員長(江村卓三君)
「基幹的公共交通機関であるJR西日本「山陰本線」の早期復旧を求める決議」の提案者を代表いたしまして、提案理由の説明をいたします。なお、提案理由につきましては、決議文の朗読をもって代えさせていただきます。
本市は、令和5年6月30日からの豪雨により、市内全域で多くの被害に見舞われた。特に、JR西日本の山陰本線においては、粟野川に架かる鉄橋が傾いたほか、海岸沿いの線路の多くで土砂崩れが発生したことなどにより、現在もなお、小串駅~長門市駅間が不通となっている。
JR西日本において、代行バスの措置が取られてはいるものの、十分ではなく、特に、県立下関北高等学校生徒においては、通学や学校生活に多大なる支障が生じており、今後、この状況が続けば、入学志願者は減少の一途をたどり、ゆくゆくは学校の存続にも関わる由々しき事態となっている。
また、古くから市民の日常生活を支え、高齢者等の交通弱者にとってはなくてはならない移動手段であり、さらに、本市の観光名所である角島への移動手段としても重要なものであることから、このたびの不通により観光への影響も大きなものとなっている。
以上のことから、本市議会は、このような山陰本線の重要性に鑑み、JR西日本におかれては、復旧の見通しについての情報開示及び小串駅~長門市駅間の早期全面復旧を、国におかれては、早期全面復旧に係るJR西日本に対する財政支援及び助言・指導を、市長におかれては、JR西日本に対して、早期全面復旧をこれまで以上に強く求めること。加えて、復旧までの間、利用する市民に対する支援を山口県と連携して行うことを強く求めるものである。
以上、決議する。令和5年12月20日、下関市議会。
本議会におかれましても、御賛同賜りますよう、お願い申し上げます。
○議長(香川昌則君)
質疑はありませんか。
〔なし〕
○議長(香川昌則君)
質疑なしと認めます。
これより決議案第1号について、電子表決システムにより採決いたします。本案に賛成の諸君は賛成ボタンを、反対の諸君は反対ボタンを押してください。
押し忘れなしと認め、表決を終了いたします。賛成総員であります。よって本案は原案のとおり可決されました。
ただいま可決されました決議の取扱いにつきましては、議長に一任を願います。
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△委員長調査報告
○議長(香川昌則君)
日程第46 「下関海峡エリアビジョン調査特別委員会調査中間報告」を議題といたします。
委員長の報告を求めます。板谷下関海峡エリアビジョン調査特別委員長。
〔下関海峡エリアビジョン調査特別委員長板谷正君登壇〕
○特別委員長(板谷 正君)
下関海峡エリアビジョン調査特別委員会における調査の概要並びにこれまでの活動状況について、中間報告をいたします。
本特別委員会は、海峡エリアの目指すべき将来像や、まちづくりの方向性を示すものとして、令和4年3月に策定の「下関海峡エリアビジョン」の具現化において、今後、個別の事業の展開や、その見通し等が示される中で、当エリアビジョンについて調査・研究を行うとともに、市民の声を行政に届け、提言することで、市民や本市を訪れる方に事業の展開が評価され、もって海峡エリアの発展に資するため、本年6月定例会の最終日である6月23日に設置をされました。
委員長に私、板谷正が、副委員長に河野淳一委員が選任され、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランデザイン会議の開催に、ほぼ呼応する形で委員会を開催し、個別事業の取組状況や、その見通しについて報告を受けるとともに、必要に応じ、執行部に対し、意見や要望をいたしたところであります。
それでは、本特別委員会でなされた意見や要望について、その一部を御紹介いたします。
まず、「夜間景観のライトアップ」について、他都市では、ライトアップにより空間の活用が図られているだけでなく、若者が多く集まり、SNSで情報が発信されることにより、にぎわいが創出されている例があるとして、今後ともデザイン会議における協議に期待をしたい。
また、「あるかぽーと地区の基盤整備」について、本市を含む瀬戸内海地域は、船だまりが少ない状況であることから、小型クルーザーが停泊可能な施設を整備することで、富裕層も来訪しやすくなる環境整備も有用であるとして、調査をしてみてはどうか。
さらには、「火の山公園再編整備事業」について、市民のアイデンティティーとも言える火の山を、世界に誇れるランドマークとするべく、いろんな案を出しながら、妥協せず取り組んでいただきたいといった要望などがなされております。
また、今後見込まれる「A地区における事業者の再公募」については、機能を追求するあまり、結果的に応募がなかったということは避けなければならないとして、着実に進めていただきたい。
また、「交通対策・移動手段」について、休日を中心とした渋滞への対策は喫緊の課題であり、市民の安全安心な生活環境を守るため、また観光都市として、観光客に良いイメージを持って帰っていただくためにも、早急な対応をお願いしたい。
このほか、「唐戸市場」について、デザイン会議の中でも、一番注力すべき場所とのコンセンサスが得られており、市場関係者との議論の足がかりも形成されつつあるとの見通しが示され、施設の大規模改修や建て替えだけではなく、市場関係者との会議にも入り込むなど、今後の議論の推移に期待する発言がなされております。
また、事業全体の観点からの意見や要望として、今後、様々な実証事業が予定されているが、結果を出すことが大事なのではなく、取組で抽出された問題点や課題を執行部と議会で共有し、その解決策を共に考えることに意義があるとして、その点も踏まえ、今後の事業報告をお願いしたい。また、エリアビジョン全体に係る予算的な規模や、今後の市民負担について、現在明らかにされていないとの認識から、住民への説明責任を果たすためにも、なるべく早めに明らかにすることが大事ではないかとして、その対応をお願いしたいとの発言がなされております。
以上、これまで本特別委員会でなされた意見や要望などを御紹介いたしましたが、下関海峡エリアビジョンに関する見識をより深めるため、カイキョーエリアマネジメント株式会社の吉田代表取締役にお越しいただき、デザイン会議やあるかぽーと・唐戸エリアについて、意見交換をさせていただいたところであります。
本特別委員会としましては、下関海峡エリアビジョンの取組は一朝一夕に成るものではなく、時には時間をかけながら、そして多くの人を巻き込みながら、場合によっては大きな壁にもぶつかりつつ、進めていく事業であると、この間の取組を通じて強く認識をいたしたところであります。
執行部におかれましては、今後の取組について、着実に、そして常に今後を見据え、進めていただくようお願いを申し上げるとともに、当委員会におきましても、引き続き、調査・研究を行うとともに、よりよいものとなるために、今後とも意見や要望等を述べてまいる所存でございます。
以上、本特別委員会の調査の概要並びにこれまでの活動状況につきまして、中間報告とさせていただきます。
○議長(香川昌則君)
質疑はありませんか。
〔なし〕
○議長(香川昌則君)
質疑なしと認めます。
ただいま議題となっております下関海峡エリアビジョン調査特別委員会調査中間報告につきましては、報告済みとして処理いたします。
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△挨拶
○議長(香川昌則君)
以上で、今期定例会の会議に付議された事件は全て議了いたしました。
この際、高い席から誠に恐縮ではございますが、一言御挨拶申し上げます。
年の瀬もいよいよ押し迫り、本日の会議をもちまして、本年納めの議会となります。議員各位におかれましては、本年2月に市政に参加され、今日まで市民の期待と信頼に応えるべく、本市の発展と豊かな地域社会づくりのため、誠心誠意、努力されてこられましたことに、衷心より敬意を表する次第であります。
顧みますと、本年は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが変わり、本市においても、様々なイベントが復活し、市民の皆様の活気やにぎわいが戻ってまいりました。
一方で、市民生活に目を向けますと、円安や物価高騰等の影響により、先行きは不透明であり、国においては積極的な経済対策が講じられているところであります。
また、本年は改めて、自然災害の脅威を目の当たりにした年となりました。6月末から発生した梅雨前線による大雨は、市内全域に猛威を振るい、各所で甚大な被害をもたらしました。このたびの災害で、被災された方々に心から御見舞い申し上げますとともに、被災地の1日も早い復興・復旧を祈念いたします。
さて、地方自治体を取り巻く環境は、人口減少問題のみならず、物価高騰対策をはじめ、老朽化したインフラや公共施設の更新、地域の公共交通の確保、増加する医療介護のニーズに対する担い手の確保など、市民生活にも密接した多くの課題を抱えております。
このような大変厳しい社会環境の中、本市におきましては、子育てへの強力な支援、デジタル改革推進を最重要施策と掲げ、限られた財源を有効に活用し、積極的な経済対策に係る補正予算を編成するなど、多岐にわたる施策が展開されたことは誠に心強く感じているところであります。
一方、私ども市議会を取り巻く環境は、このたびの地方自治法の改正により、議員の兼業規制の緩和が図られるとともに、改めて地方議会の位置づけと役割、並びに議員の職務が明記されるなど、多様な人材の地方議会への参画促進に向けた制度改正や環境整備が進められております。
私ども市議会は、改選を機に、新たな構成となり、行政の監視役として、さらには市民の代表として、市民の皆様の声を市政に反映すべく努力を重ねてまいりました。
その一端を申し上げますと、本市の顔である関門海峡沿いのウオーターフロント開発が進行していく中で、その開発に当たり、議会として市民の声を行政に届けるため、下関海峡エリアビジョン調査特別委員会を設置し、特別委員長より、先ほど中間報告がありましたが、鋭意調査を行っております。
また、議員定数につきましては、かねてより協議を重ね、先ほども活発な議論が行われましたが、次回改選時より、2名削減が決定したところです。
情報発信の強化策といたしましては、本年第2回定例会より、会期終了後に、議会としての記者会見を実施し、議決事件の結果や市政の動向について、私も先頭に立って、市民の皆様にお知らせするとともに、議会だよりも、これまでの一般質問が中心の内容から、各常任委員会での審議内容を中心に変更し、市民の皆様にとりまして、より身近で、分かりやすい内容に刷新いたしました。加えて、全議員が力を合わせて、市議会を運営していく体制整備を図るため、会派要件を3人以上から2人以上に緩和をいたしました。
今後も引き続き、開かれた市議会を目指し、議会改革に不断の努力を重ねてまいる所存ですので、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
結びに、私ごとではございますが、本年2月に議員各位の御厚情により、議長に就任いたしましたが、今日まで大過なく、要職を務めさせていただくことができました。これもひとえに議員各位、執行部の皆様方の御理解・御協力のたまものであり、衷心より感謝を申し上げます。
これから慌ただしい年の瀬を迎え、市長をはじめ、執行部の方々、そして市民の皆様方には、何かとお忙しい日々が続くと存じますが、どうぞ健康には十分御留意をいただき、輝かしい新年をお迎えくださいますよう、お祈り申し上げまして、私の挨拶といたします。ありがとうございました。
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○議長(香川昌則君)
この際、市長より挨拶したい旨の申出がありますので、これを許します。前田市長。
〔市長前田晋太郎君登壇〕
○市長(前田晋太郎君)
本年最後の議会でもありますので、お許しをいただき、一言御挨拶を申し上げます。
年の瀬も迫り、今年も残すところ2週間足らずとなりました。今年を振り返りますと、3年余りにわたって世界を苦しめてきた新型コロナウイルス感染症が5類感染症に引き下げられるという大きな変化があり、本市といたしましても、平家踊り総踊りをはじめ、多くの行事が再開され、にぎわいを取り戻す年となりました。
また、コロナ禍においても立ち止まることなく進めてまいりました多くの事業が、完成に至った年でもあります。
長州出島では、クルーズ専用岸壁の整備が完成し、国際クルーズ客船の寄港に合わせて、歓迎式典を開催いたしました。これまで大きなダメージを受けていたクルーズ業界ではありますが、現在はインバウンド需要に期待が高まっており、多くの方に市内各地にお立ち寄りいただき、魅力ある下関を感じてほしいと思います。
下関駅前においては、県内最大規模のオフィスビルが開業し、駅前の新たなシンボルとなることはもちろんのこと、市中心部のにぎわいと雇用の創出が期待されるところです。大きな強みが新たに加わりましたので、誘致活動にますます力を入れてまいります。
そのほか、多様化する福祉ニーズに応えるための新社会福祉センターや、市立大学の新しい学部である看護学部の新校舎等、議員各位の温かい御理解をいただきました大規模工事の起工式が続々と執り行われました。
本市が悲願としておりました、捕鯨母船「関鯨丸」の母港化も正式に決定をいたしまして、商業捕鯨の一連の流れが全て本市で完結できるようになるなど、経済活動にとって確かな明るい兆しが見えてきた一方で、豪雨による自然災害の恐ろしさを思い知らされた年でもありました。被災された皆様には心から御見舞いを申し上げますとともに、市民の安全、安心を第一とする市長の重責を改めて実感した次第であります。道路、河川、農地などでは約900件の復旧工事が必要なほど、近年にない大きな被害が発生いたしましたが、地域の実情を熟知する議員各位のお力添えにより、速やかに必要な工事に着手することができましたことを、改めて御礼を申し上げます。
そして本年度の最重要施策として位置づけておりました子育て支援につきましては、子ども医療費助成制度の拡充や、学校給食費支援事業などを実施するとともに、デジタル技術を活用し、子育てタクシーや病児保育予約システム、母子健康手帳アプリを導入し、一段上の子育てしやすい環境づくりを推進することができたと思っております。この12月議会においても、第2子以降の保育料無償化について御理解をいただき、子育て支援に対する取組を拡充することができました。
コロナ禍を乗り越え、新たに迎える令和6年におきましては、本格化するウオーターフロントの開発により、下関市の力を国内外に示す重要な局面となります。星野リゾートのホテルリゾナーレが、令和7年秋の開業に向け建設が始まっておりまして、火の山地区の整備も進み、関門海峡メガジップライン構想への関心が高まっているところでもあります。
さらには、来年4月には下関市立大学のデータサイエンス学部が開設をされ、8月は下関市総合体育館の完成を予定しており、魅力あるまちを目指して進めてきた様々な事業が実を結ぼうとしております。これらを後押ししていただくためにも、今後とも、議会並びに市民の皆様方の温かい御支援と御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
結びに当たりまして、議員の皆様、また市民の皆様におかれましては、くれぐれも健康に御留意いただき、穏やかな年末・年越しと、輝かし新年をお迎えいただきますよう、心から祈念申し上げまして挨拶とさせていただきます。本年は、大変お世話になりました。ありがとうございました。
○議長(香川昌則君)
以上をもちまして、本日の会議を閉じ、令和5年第4回下関市議会定例会を閉会いたします。
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