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12月19日(火) 本会議(一般質問5日目)
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内容
会議録
第4回定例会
12月19日(火) 本会議(一般質問5日目)
みらい下関
下村 秀樹 議員
1.星野リゾートホテルの背後住民等への眺望阻害、下関の事業者との取引について
2.勝山御殿跡の文化財的価値・観光資源的価値の評価について
3.第2子以降の保育料の無償化実施について
【下関市議会 本会議確定版】
○議長(香川昌則君)
25番、下村秀樹議員。(拍手)
〔下村秀樹君登壇〕
○下村秀樹君
皆さん、おはようございます。みらい下関の下村秀樹でございます。11月に東京に出張いたしまして、古巣の三井不動産を尋ねました。社長、担当、専務取締役それぞれと面会し、長州出島を売り込んでまいりました。三井不動産の場合は、物流施設をつくるためには、最低2万平米の敷地が必要ということでした。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
これが、この間できたばかりの長州出島のパンフレットでございますが、現在物流ゾーンについては、かなり売れているところと引き合いがございまして、今のところ、2万平米の物流用地はないとのことでございます。今後、2万平米の敷地が提供可能になった段階で、改めて営業をかけようと考えております。3年後には埋立て免許状の用途変更も可能になるということなので、そのときがチャンスかもしれないと思っております。
私は、下関にいろいろな企業、大企業を含めて誘致をしていくべきだと考えておりまして、まずは自分ができることから取りかかっております。
さて、質問に入らせていただきます。1番目の質問は、星野リゾートホテルの背後、後ろ側の住民等への眺望阻害、下関の事業者との取引についてということでございます。住民等というのは住民や観光客あるいは働いている人たち等々ということでございます。
その一といたしまして、全室オーシャンビューを標榜する、星野リゾートのホテル「リゾナーレ下関」が背後の住民等の眺望を阻害する範囲・程度がいかがなものかということでございます。
まずは、関門景観条例がございますが、この概要と景観誘導の考え方について、改めて簡略に御説明を願います。
○都市整備部長(清水 悟君)
関門海峡の景観は、下関市と北九州市、両市民はもとより、全ての人にとってかけがえのない共通財産でございます。これを守り、育て、つくり、将来に継承していくために、下関市・北九州市で全国で唯一、県境を越えて同一名称・同一条文の条例として、関門景観条例を制定しております。
本条例において、関門海峡の両岸を一体的に感じられる、前田から彦島田の首にかけた斜面地を含めた海峡沿いを、関門景観を形成・保全していくエリアとして、本市の関門景観形成区域と定めており、良好な景観の形成に関する方針を定めております。
星野リゾートホテル「リゾナーレ下関」が建設されるあるかぽーと地区は、この関門景観形成区域のうち、核ゾーンに属しています。このゾーンでは、対岸との連携を図りながら、ドラマチックでロマンに満ちた水際のにぎわいと、海峡を介して向かい合う個性ある町並み景観を中心に、関門海峡の核となる景観の形成を図ることが景観形成方針とされています。
具体的には、対岸から見て、建物の高さが周辺の町並みから突出しないことや、背後地からも海峡の見通しが確保されるような配置・形態に配慮することなど、景観誘導のための配慮事項が示されております。
○下村秀樹君
それでは、星野リゾート「リゾナーレ下関」の場合は、どのような対応をされていますか。
○都市整備部長(清水 悟君)
星野リゾートホテル「リゾナーレ下関」は、令和3年9月に関門景観条例に基づく届出がございました。本件につきましては、方針、配置、高さ等の各配慮事項に適合し、適切な配慮がなされていました。しかし、建物の規模が大きいことから、学識経験者や専門家から成る関門景観専門委員会に諮っております。
事業者である株式会社星野リゾートは、事前に関門景観条例について十分理解されており、背後地から海峡への見通しに配慮するよう、当該施設の高層棟を南側に寄せ、低層棟が設けられております。また、高層棟についても、スリットの配置などにより、圧迫感のある長大な壁とならないよう配慮されています。さらに、低層棟の屋根に曲線を設けることで、より見通しできる空間を確保するなど配慮されており、委員からもよく考えられていると評価をいただいております。
このほかにも、委員会からは、建物の外観デザインや材質についての助言もございましたが、こちらについては、事業者により助言に対応した計画変更が行われております。
○下村秀樹君
なるべく多くの住民等の方が、関門海峡の美しい眺望を享受できるため、市はどのように取り組んでいらっしゃいますか。
○都市整備部長(清水 悟君)
関門海峡の美しい眺望を享受できるための取組につきましては、繰り返しになりますが、関門景観条例で一定規模以上の建物については届出を行うこととしております。届出により、背後地からの見通しや対岸からの見え方、水際の開放性や親水性など、配置、高さ、形態などの確認を行い、必要があれば助言及び指導を行っております。
そのほか、下関市屋外広告物条例では、海を感じるエリアを海岸景観保全特別制限地域に指定し、海への眺望を遮る屋上広告物などを禁止しております。
また、誰もが関門海峡の美しい眺望を享受できる火の山において、良好な眺望が望めるよう視点場整備を進めているほか、あるかぽーと地区では、誰もが水際までアクセスし、海峡の眺望を楽しむことができるよう、検討が進められております。
○下村秀樹君
眺望を確保するために、下関駅から長府の間の湾岸エリアの建物について、例えばタワー状にするなどの規制をかけてはどうかと――これは一つのアイデアですが、考えていますが、いかがでしょうか。ちょっとしたモデルですけれども。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
例えば、関門海峡にこのように建物を配置すると。この見る位置にもよりますけれども、この視線からだと、ほとんど関門海峡が見えなくなります。しかも、この一部を重ねていますので、まだこれでも幅が狭まっているほうだと思います。ほぼ同じ位置から、この同じ容積――容積というと難しくなるかもしれませんが、延べ床、建物の大きさ、同じ大きさのものを、横のものを縦にしますと、このようになります。
若干、距離のぶれはありますけれども、ほぼ同じ位置から写真を撮りますと、このように門司側が突き抜けて見えるということがあります。若干、極端に表れているかもしれませんが、程度の問題はあれ、縦にするのと横にする、板状(ばんじょう)とタワー棟という言い方をしますが、こういう違いが出てきます。
今、星野リゾートホテルの場合は、12階建ての板状と、先ほどスリットは入れているとか、いろいろ工夫はされているということで、事業者のほうは工夫をされていると思いますが、市としてどういう指導あるいは規制をかけていくかということを私は課題としておりまして、例えば、湾岸の建物はなるべく上に上げるという考え方もあるのではないかと思います。
先ほど、景観条例の御説明の中では、高さはあまり高くないものにするということもありましたが、そういった考え方もありますけれども、眺望ということを考えると、タワーにしたほうが後ろ側の人たちからの眺望が確保できる。しかも、こういう形にしますと、空地(くうち)といって空き地の面積がたくさん取れますので、そこは広場として、あるいは緑地として、市民が憩い、集う場所として利用することもできるという、それは副次的な要素ではありますけれども、そういったメリットもあると思います。ぜひともそのようなことも今後検討していただければと思います。
特に関門海峡は、下関市、北九州市にとっての一番宝物だと思いますので、これをどう活用するか、眺望を確保するということも、大きな活用の一つでございますので、ぜひともそういったことを、景観条例をはじめ、規程とかあるいは都市計画の中で取り込んでいただければと要望いたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
議員御提案の眺望の確保に特化したものではございませんけれども、本市中心市街地において既に作業を進めているものがございます。これは、人口減少及び建物の老朽化が進む中心市街地において、まちなか居住を誘導し、建物を更新させることを目的にしたもので、住環境向上に向け、空地を生み出すための建蔽率の低減、またそれを補うための容積率の大幅な緩和、また高さ規制の緩和、さらには広場や遊歩道などの公開空地を設ける地区計画など、都市計画の制度を定めるものでございます。
これによりまして、土地の高度利用が図られ、建物と建物の間に空間が取れ、風と光がまちなかまで届き、緑の多い環境のよい都市空間形成を図ろうとするものでございます。議員御提案の眺望確保にも効果があるものと考えております。方針が整い次第、都市計画あるいは景観といった審議会に諮るなど、作業を進めてまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
ぜひともその方向で、市民にとりまして、あるいは街に来られる方にとって、人にとって、非常に快適な街にしていければと思っております。人にとって、人が歩いて、あるいは過ごして快適でない、車が通過するだけの街にならないように、交通の便がいいというところのデメリットが通過都市ということですが、メリットとして、そこにたくさんの人が来てくれると、そういう魅力のある街にされようと日々努力されているということで、ぜひ引き続きよろしくお願いしたいと思います。
次に、同じく星野リゾートさんに関してですけれども、下関の事業者との取引に関しまして、市は星野リゾートさんとどのような約束をすることができましたのでしょうか。
リゾナーレ下関の建設運営に当たり、下関の事業者との取引はどうなっていますでしょうか。
○港湾局長(酒井貴司君)
リゾナーレ下関の建設に関しましてお答えいたします。建設に関しまして、こちらは民間事業者の発注工事となりますので、必ずしも市内事業者が受注するとは限らず、民間事業者の経営上の判断自体に、市として立ち入ることは難しいと考えてございます。
一方で、ホテル事業の誘致に当たりまして、株式会社星野リゾート様とは、令和2年3月27日に事業契約を締結してございまして、この事業契約の中で「本件工事の発注にあたり、下関市に本社または本店のある事業者への発注(下請契約を含む)に努めるものとする」としてございます。
御存じのとおり、リゾナーレ下関は建設工事が始まっており、現在、基礎工などの工事が進められ、そちらのほうには市内事業者も建設工事に携わっているものとお聞きしてございます。そのため、市内産業の振興にも寄与しているものと考えてございます。
○産業振興部長(山田 豊君)
それでは、リゾナーレ下関の運営における市内事業者との取引に関しまして、産業振興部のほうからお答えをいたします。
一般論といたしまして、進出した企業が地元の事業者と取引していただくことは、地域の産業振興において、大変望ましいものと考えております。その一方で、民間事業者の商い行為ですので、契約自由の原則により、契約を結ぶかどうか、結ぶとしても誰と結ぶか、どのような契約内容にするかについては、当事者は自由に決めることができます。
こうしたことを踏まえますと、今回のような本市の事業と密接に関連をするリゾナーレ下関についても同様でございまして、あくまで事業者の経営上の判断になりますので、本市といたしましては立ち入ることが難しいと考えております。市内事業者の皆様が、リゾナーレ下関の進出を大きなチャンスと捉えていただき、積極的に働きかけることで、1社でも多く取引事業者となっていただくことを期待しております。
○農林水産振興部長(植木純治君)
リゾナーレ下関の建設・運営に当たりまして、ホテルで提供される下関産の食材等の利用についてお答えいたします。
ホテルの食事等で使用される野菜や魚介類などの生鮮食料品につきましては、ホテルの飲食担当者等の方々と協議の機会がありまして、ホテル及び星野リゾートグループの他のホテルへの食の提供におきまして、下関産食材をできるだけ多く活用いただけるように、野菜や魚介類についての情報提供を行いました。
また、農水産物の取扱団体の方々にも御参加いただきまして、地元産品の魅力や特徴などにつきまして、直接担当者の方に説明やアピールをしていただきました。
その後の商談につきましては、民間事業者間での取引となりますので、情報収集等は行っておりませんが、ホテルを利用される多くの方々に、下関産の食材を使った料理が提供されることを期待しております。
○下村秀樹君
それぞれの関係部局におかれまして、それぞれ努力されて、下関の産業が潤うように進められていらっしゃるということが分かりましたが、その一方で、民間のことだからという、どこまで踏み込んでいいのかという戸惑いも感じられました。野菜とか魚介類の場合は、地産地消という言葉が世界的・一般的になっていますし、ホテルにとっても、地元のものをなるべく使うというのは、これはセールスポイントにもなりますので、もっと踏み込んでもいいのかなと。今が駄目ということではなくて、今の段階でできることをされている、市場に御案内されたりとか試食を星野のシェフにしていただいたりという話も伺っておりますが、今後それを引き続き、開業に向けて進めていただければと希望をいたします。
ただ全体的には民間のことだからという、戸惑いを感じましたけれども、下関市としてBUY(バイ)下関、COME ON!FMとかのラジオでは、BUY(バイ)下関、下関のものを買おうということをしょっちゅう流しておりますけれども、一番総本山の下関市役所として、BUY(バイ)下関の方針がもっと強くないのかと少し寂しく感じてもおります。
例えば、国のレベルで申し上げますと、安倍元総理は長期政権だったわけですけれども、その理由はたくさんあると思いますが、海外にも相当な数行かれて、相当精力的に行かれている。よくこれだけ行けるなというぐらいに行かれておりまして、そのときに民間事業者を連れて行かれて、いわゆるトップセールスをされていると。これはアメリカの大統領もそうですし、欧米の首脳もそうですし、そういったいいところを自分もやろうということもおありだったのでしょうか。トップセールスを進められて、民間とあるいは言い方を変えると、国内の産業と一緒に動いていらっしゃったということがあったと思います。この辺は、下関市としてはどうなのでしょうか。最初の質問には入っていないのですけれども、市長のほうでお答えがあればお願いします。
○副市長(北島洋平君)
通告にない御質問で、特定の部局は多分答えにくいと思いますので、私のほうからお答えをさせていただければと思います。
トップセールスは重要ではないかというお尋ねでございますけれども、それはもちろんそのとおりだと思っていますし、我々も当然、トップセールスはいろいろとやらせていただいております。
例えばですが、いろいろなシーンがございまして、先ほど議員が冒頭、企業誘致のお話がありましたけれども、そういう文脈でもありますし、下関産の産品を売り込むという文脈でも当然あります。市長にもかなり東京にも頻繁に行っていただいていて、そういう機会をうまく使いながら、民間の会社さんとお話もいただいているわけですけれども、相手もあることですので、なかなか具体的には申し上げにくいですが、例えば一つ申し上げますと、先ほど外交のお話がありましたが、私もつい先月、シンガポールとマレーシアに行かせていただきまして、市内の事業者さん――フグの事業者さんとあと酒造さんと一緒にセールスに行ってまいりまして、これはなかなか非常にうまくいきまして、早速シンガポールの中華料理店の方からは、フグのオーダーが入っていると聞いております。そういったことは常にやっておりますし、これからも頑張っていきたいと思います。
○下村秀樹君
トップセールスも意識して、実際にそういった動きもされているということで、安心をいたしました。
ところで、先日、片山議員が、それから本日、桧垣議員が御指摘されていましたけれども、会計年度任用職員の給料について、これはやはり正規職員と同じ時期から上げるべきではないかと考えております。笹野部長は先日、本来そうあるべきだとおっしゃいました。そうであれば、そうすべきだと思います。やる気の問題だと思います。システムの改修に時間がかかるというのであれば……。
○議長(香川昌則君)
下村議員。通告に沿って質問してください。
○下村秀樹君
はい、分かりました。
手作業でやるという手もあるかなと思います。
次へまいります。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
これは、勝山御殿跡について、教育委員会が調査した報告書です。ちなみに、勝山御殿跡というのは、長府と新下関駅の間ぐらいの田倉というところから、山のほうに上がっていったところにございます。
こちらは同じく、教育委員会のほうで作成をされましたパンフレットでございます。上の写真は、もともとこの御殿にありました――御殿という言い方をしていますが、お城だったわけですけれども、表門、下にありますのが大砲の格納庫で、それぞれ表門は今、移設をされておりまして了円寺のほうにございますが、それから、この大砲格納庫は今解体されて資材が残されていると聞いております。こちらが玄関になりますが、これは長府の覚苑寺の庫裏のところに今移設をされております。こういった勝山御殿跡を文化財として、どう評価されていますでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
史跡勝山御殿跡は、平成31年2月26日に文部科学大臣により、歴史的価値の高いものとして国の史跡に指定をされております。勝山御殿跡は、幕末期の緊迫した軍事状況と当時の築城技術を知る上で、貴重な文化財的価値を有することが国により評価をされたものでございます。
このことにつきましては、本市のみならず、我が国の成り立ちを考える上で、欠くことのできない歴史的財産として、高く価値づけられたものであり、同じく国指定史跡の長州藩下関前田台場跡とともに、本市の幕末を代表する歴史的資産としての認識をしております。
○下村秀樹君
それでは、今一部御説明がございましたけれども、広く下関市にはたくさんの史跡・遺産があると思いますが、その中でどういう史跡になるのでしょうか。具体的には、下関市文化財保存活用地域計画、あるいはそれに代わるマスタープラン、アクションプラン、こういう中で定められていくものかと思いますが、これはいつ策定される予定でしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
文化財保存活用地域計画につきましては、市域の文化財の保存・活用に関する取組の目標や具体的内容を記載するマスタープラン、またアクションプランでございまして、地域の文化財を指定・未指定にかかわらず、幅広く的確に把握し、その周辺環境まで含めて、保存活用するための総合的計画でございます。
合併により広域化した本市におきましては、地域ごとの個性もあり、それを形づくってきた歴史的背景も多様でございます。このことから、市域全体の文化財情報の把握には、膨大な作業量を伴うと考えております。このため現在、基礎情報収集の作業、こちらをしておりますが、その進捗状況をにらみ、可能な限り早期に計画を作成したいと考えております。活用計画につきましては、全体像を保存するための計画と考えておりますので、そのための作業を今しているというところでございます。
○下村秀樹君
この計画は、県がまず計画を策定して、それを受けて、市のほうで策定するものだと理解しておりますが、それでよろしいでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
国が作成する大綱に基づきまして、参酌して市が策定するとなっております。
○下村秀樹君
山口県では、令和2年3月に文化財保存活用地域計画を策定されております。それを受けまして、山口市では、令和3年7月、県の計画を受けて1年4か月後に策定をされております。
現在、県が策定してから3年9か月が経過しておりますが、下関市のほうでは、まだ策定されていないのは何か理由があるのでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
既に計画を作成した他市町につきましては、この文化財を取り巻く環境がそれぞれ異なっております。一概に参考とすることはできませんが、それぞれ工夫された取組でつくっていると思われますので、こちらは研究してまいりますが、本市につきましては、繰り返しになりますが、膨大な史跡等がございますので、計画策定の準備段階ということで、現在計画のスケジュールにつきましても検討しているところでございます。
○下村秀樹君
下関市民の方や市外の方から「下関市は、文化的に少し遅れているのではないか」という言葉をいただくことがあります。一方で、学芸員の方とか教育委員会の方々と接しておりますと、すごくいろいろなことを考えていらっしゃるとも思います。
例えば、先ほどのこういった資料なども、すごく精力的に、こういった本が何冊もあるわけですけれども、調査をされてまとめられていらっしゃいます。
どっちが本当なのか。下関は文化的なのか文化的でないのか、どっちが本当なのかと悩むことがありますが、少なくとも文化的だと言われるように進めていただければと思います。今が決して文化的でないと申し上げているつもりは、これも自分にはね返ってくる話でもございますので、そうは認めたくない部分も多々ありますので、ぜひとも、先頭に立つ教育委員会におかれましては、今よりさらに文化的なまちになるように、旗を振っていただければと強く願います。
文化はやはり人間ならではのものですし、文化は全ての基本になるものだと私は思っていますので、非常にその文化を預かる教育委員会及び教育部の役割は重要だとエールを送るつもりで申し上げます。
次に、勝山御殿跡を観光資源としてはどう評価されていらっしゃいますでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
勝山御殿跡は、平成31年2月に国の史跡に指定されるなど、学術的な価値を持つ重要な史跡でございまして、下関の観光ガイドブックで、観光スポットとしても広く紹介するとともに、公式観光サイトにおいても情報発信に努めているところでございます。
当該跡地は、その眺望はもとより、歴史的・文化的な価値を兼ね備えた観光素材として認識をしているところでございます。
○下村秀樹君
地元の方々等から、勝山御殿には先ほど御案内したようなもの、歴史的なもの、価値のあるものがたくさん残っている。それは教育委員会でつくられたこの報告書の中にもそう書いてあります。非常にいい状態で、たくさんこの時代のものが残っていると書いてありますけれども、そういったものを将来に向けて大事にしていくために、例えば資料館をつくるとか、あるいはその玄関とか表門とか先ほどの大砲格納庫の復元、あるいはここに元に戻してくるとか、そういったお考えはございますでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
現在の地区公園としての整備公開活用に際しましては、事前に実施いたしました発掘調査の成果に基づき、遺跡の保護に配慮した設計、施工が行われているところでございます。
このため、建物基礎の掘削等により、地下遺構の損壊の問題を伴うおそれのある建設は困難であると考えております。ただし、勝山御殿跡の価値や魅力の周知、情報発信等につきましては、現地説明板やリーフレット、また歴史博物館、考古博物館等の博物館施設での展示企画、講座開催等により対応しているところでございます。
本市におきましては、指定・未指定にかかわらず、文化財が大変多くございます。こちらを大切にしておりますし、平成29年から日本遺産にも取り組んでおります。しっかり文化的なまちと言われるように取り組んでまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
しっかり文化的なまちになると言われるように取り組むということで、本当にすばらしいことだと思います。
勝山御殿跡につきましては、今公園というお話もございましたが、公園ということで、地元の方を中心に、特にファミリー層が集って、広々として緑も多いですし、集っていらっしゃいます。
一方で、石垣とかが現場にございますので、そういった歴史に親しむ、文化に親しむという方々もいらっしゃいます。あと、登山道の途中、入口ということもございまして、登山される方もここの駐車場に車を停めて山に登っていくというような、また、山のほうにも古城、古い城の跡があるというようなエリアでございますが、こういった多くの多様な市民の皆様、場合によっては観光客の方が来られる場所ということではありますけれども、道路が非常に狭いということで、例えばバスはなかなか通れないというところでございますが、アクセス道路を整備する考えはおありでしょうか。
○建設部長(伊南一也君)
勝山御殿跡へのアクセス道路についてでございますが、県道安岡港長府線から勝山御殿跡に至る市道につきましては、現在通学路の交通安全対策を進めているところでございます。
現在のところ、新たな計画はございませんが、今後の勝山御殿跡の利用実態に注視してまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
それでは、次の質問にまいります。第2子以降の保育料の無償化の実施についてでございます。
今年の10月12日、北九州市が第2子以降の保育料の無償化実施を記者発表されました。私は、これは大変まずいなと思いました。現に門司に引っ越そうかという市民の声が聞こえてきましたし、また、このことを議会で取り上げてほしいという声もいただきました。そして質問として通告いたしました。通告後、記者発表があり、当市も同様のことを実施するという内容が後で分かりました。
議会に事前にその内容が知らされないまま、記者発表が先行したことについては、議員の一人としては甚だ心外ではございますが、非常にいい施策を実施するということで、その施策の内容、北九州市に負けないように、都市間競争に負けないように、直ちに巻き返しを図ったということは、非常に評価できることではないかと思います。
そのスピード感ということでは、先を越されてはしまいましたが、すぐに追いかけているということで、スピード感はあるのかなと思いますが、その内容についてはいかがでしょうか。北九州に比べて、遜色のないものになっていますでしょうか。
○こども未来部長(山田之彦君)
それでは、その内容が北九州市に比べて遜色のないものになっているかという御質問についてお答えします。
第2子以降保育料無償化については、多子世帯への経済的負担を軽減し、安心して複数の子供を産み、育てていくための少子化対策として、また、近隣市への人口流出を抑制するためにも、本市が最優先に取り組むべき施策であると考えております。
なお、本市の第2子以降保育料無償化の詳細な内容につきましては、先日の文教厚生委員会の席上でも御説明したとおり、現在、令和6年度当初予算を編成中であるため、大枠での回答にはなりますが、北九州市の施策と比べても遜色のないものになると考えております。
○下村秀樹君
具体的には述べられないということでしょうか。何か述べられること、今の段階で述べられることとかございますでしょうか。
○こども未来部長(山田之彦君)
先日の市長の記者会見でも、市長のほうから申し上げたとおり、認可外保育施設を含める、そういった方向で考えておりますし、所得制限も設けずに。それと、他市でやっている、いわゆる何らかの条件をつける、そういったことはしない方向で考えております。
○下村秀樹君
都市間競争という意味では、北九州市が一番気になるところではございますが、それ以外の近隣他市に比べてはどうでしょうか。これは、都市間競争という観点ではなくて、ほかとの比較でどうかという、参考までの情報でございますが、いかがでしょうか。
○こども未来部長(山田之彦君)
近隣他市に比べてどうかという御質問ですが、北九州市については先ほど述べましたので、県内の他市との比較について回答いたします。
県内の他市では、就学前施設に2人以上が同時に入所していることが条件であったり、またゼロ歳児から2歳児の保育料に含まれる食事代相当額、これが無償化の対象外になっているなど、無償化において何らかの条件が設定されております。しかし、本市の無償化にはそのような要件を設けることは考えておりません。
また先ほど申しましたとおり、本市では、無償化の対象に県内で唯一、認可外保育施設を含めるように考えております。
○下村秀樹君
近隣他市に比べてはいいレベルで、北九州市に比べても遜色がないものになりそうだと理解をいたしました。まだ来年度予算にはなっていませんが、ぜひ私としては、それを実現していただければと強く期待をしております。よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。ありがとうございます。(拍手)
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