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12月18日(月) 本会議(一般質問4日目)
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内容
会議録
第4回定例会
12月18日(月) 本会議(一般質問4日目)
早川 幸汰 議員
1.職員の採用について
2.あぁ!関露水について
【下関市議会 本会議確定版】
○議長(香川昌則君)
19番、早川幸汰議員。(拍手)
〔早川幸汰君登壇〕
○早川幸汰君
おはようございます。12月の議会に限ったことではございませんが、多くの議員、そして、行政は子供子供としきりに言ってはございますが、これからの未来をつくり出していく立場である私たち、未婚世代や子供がいない世代のことは、お忘れではないでしょうか。
というのも、私、今年の5月に結婚したものの、今はまだ子育ての当事者ではないこともあり、それらに関する施策には、正直あまり関心が持てずにいます。これは自分のみならず、多くの若者に対して言えることだと思います。
先週の一般質問で、市長が話しておられました子育て支援に関して、明石市にあって、下関市にはないものはおむつサービスぐらいというところ、自分も大体同じ認識ではありますし、プラスで下関の場所的な環境のよさも加味すると、いいポテンシャルはあるのになと思っています。
さらに、下関を子育てしやすい場所として、突き抜けた政策をしていきたいとのことも言われておりました。この話にもあるように、もちろんまだまだ市長の思い描く形ではないとは思いますが、子供関係の施策に関しては、充実してきているように感じます。
では、その一歩前の段階である、これから親になる世代についてはどうでしょうか。私は同じぐらい力を入れて策を施していかなければならないと認識しておりますが、ここにおられるほとんどが、現在、当事者ではない世代の皆様のお考えはいかがでしょうか。
他の自治体と水をあけられている感覚になるのは、これから子育てを担っていく世代に対する力の入れよう、バランスの悪さが原因ではないかと思っています。予算の規模でなく、政策で判断していかないといけませんが、いずれにしろ、本市においては、どちらもケアできていないように感じます。これは、職員の年齢構成や年功序列の関係上、若い世代の良質なアイデアが出にくい構造であることも要因の一つではないかと推測しています。
とはいえ、実際に何を行政から働きかけるべきか、いろいろな方法があると思いますが、まずは広報の仕方、伝えることに力を入れてみませんかと、委員会、一般質問等で常々申し上げているところでございます。下関市においては、非常に過小評価されている広報の在り方、情報の仕方について大幅なてこ入れをする必要があるという観点から、いろいろな市政の問題として質問していきましたが、今回も同様の切り口で質問をさせていただきます。
ではまず、職員の採用についてでございます。現在、下関市では、定員管理計画に基づき、大幅な人件費削減が行われた一方、内部事務の効率化は思ったように進んでおらず、職員1人当たりの業務量は総体的に増えているところです。
また、人件費削減に伴い、採用者数が減少しており、庁内のフレッシュな人材は少なくなる反面、増える業務量に対応するためのDXや、時代に合ったデジタルやデザインといった新しい感覚についていける人材の確保は急務になっています。
そんな状態にありながらも、若年層の人口減少と人材の流動化に伴う人材獲得競争の激化が起きており、本市において典型的な行政の採用方針からの脱却は必須であると言えます。
それではまず、職員の採用について質問します。現在の下関市の職員の採用の状況についてお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
今年度の職員採用計画の状況ということで、御説明をさせていただきます。まず、試験区分ごとに申し上げますと、上級職については、行政職が9人、それから、土木職が2人、それから建築、電気、薬学、これがそれぞれ1人ずつ、そして消防ということでこちらを5人採用するということで、上級職については19人採用と計画をしております。
次に、初級職につきましては、行政が4人、土木、機械、電気がそれぞれ1人ずつ、そして、消防を5人採用するということで12人を予定しております。
それから次、一般行政ということで、移住定住促進という枠を設けておりまして、こちらが4人を採用する計画としております。
続きまして、専門職につきましては、幼稚園教諭・保育士が7人、それから保健師が3人、環境整備員が2人、それから、栄養士、社会人の機械、精神保健福祉相談員、看護師、考古学でございますけど学芸員、それから機関長、自動車整備士、こちらがそれぞれ1人ずつを採用する計画としておりまして、全体では54人を採用する計画としております。
なお、本採用試験の合格者につきましては、いずれも来年、令和6年4月1日での採用を予定しております。
○早川幸汰君
全員で54人採用されるということで、今年の採用結果も市のホームページで出ておりますが、採用する予定に対して受験者数が少なくて、結果、ゼロ人採用という部分も見られました。
では次に、選考内容についてお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
選考内容ということで、試験の実施の時期でありますとか内容、それから、会場等についてお伝えをしたいと思います。
まず、上級職、保健師、考古学の学芸員と精神保健福祉相談員、こちらにつきましては、第1次試験を、令和5年7月30日、日曜日に実施をいたしました。当初は、ちょっと早めに予定をしておりましたけれど、先日の大雨で試験日程をずらしましたので、7月30日に実施をいたしました。
第2次試験につきましては、行政職を9月2日、3日に、それから、土木職、保健師、学芸員及び精神保健福祉相談員につきましては、9月9日、土曜日、10日、日曜日にそれぞれ実施をいたしました。
上級職、保健師、学芸員(考古学)、それから、精神保健福祉相談以外の職種につきましては、第1次試験を令和5年9月17日、日曜日に実施をいたしまして、第2次試験につきましては、行政職を10月21日、土曜日に、それから電気職、機械職及び一般行政(移住定住促進)につきましては、10月22日、日曜日に、機関長、栄養士、自動車整備士、それから環境整備員を、10月29日、日曜日、最後に幼稚園教諭・保育士、こちらを11月1日、水曜日にそれぞれ実施いたしました。
試験内容は、第1次試験はマーク方式の教養試験、専門試験、それから、第2次試験は、作文、個別面接となっております。
第1次試験の会場は、いずれも下関市立大学で実施をいたしましたが、一般行政移住定住促進につきまして、このほか、別に東京会場を設けておりまして、7人が受験をしたところでございます。
○早川幸汰君
ほぼ8月に第1次試験があるということと、後は試験の内容は、古典的というか、つまりずっとやっている内容で、受ける場所に関しては、移住定住枠に関しては東京でもあるということです。
では次に、近年の受験者人数に対する倍率の推移をお願いします。
○総務部長(笹野修一君)
直近10年間の募集人数に対する第1次試験を受験した人の倍率は、平成26年度が10.4倍、平成27年度が8.1倍、平成28年度が8.8倍、平成29年度が8.0倍、平成30年度が7.7倍、令和元年度が5.4倍、令和2年度が8.6倍、令和3年度が7.9倍、令和4年度が5.4倍、そして、今年度が5.9倍、多少増減をいたしますが、年々減少という傾向が見られるようでございます。
この要因といたしましては、少子化による受験者の母数が減少したこと、あるいは採用試験の勉強準備が大変、あるいは、民間企業より採用試験の時期が遅いといったようなことが原因として考えられるのかと考えております。
○早川幸汰君
今言われたとおりだと思います。
では次に、採用人数の推移と傾向について。お示しください。
○総務部長(笹野修一君)
直近10年間の職員の採用職員数は、まず平成26年度が54人、平成27年度が74人、平成28年度が76人、平成29年度が75人、平成30年度が77人、平成31年度が87人、令和2年度が49人で、令和3年度が40人、令和4年度が40人、令和5年度が41人、そしてこれとは別に、介護認定調査員や、幼稚園教諭・保育士の任期付職員を採用しておりまして、令和2年度が22人、令和3年度が2人、令和4年度が3人、令和5年度が20人採用しておりまして、任期付職員を除いた採用職員数は年々減少傾向となっております。
令和2年度以降の減少につきましては、下関市定員管理計画の改定におきまして、新規採用職員の抑制、それから定年退職不補充の方針といったことによるものでございます。
○早川幸汰君
では、離職者数の推移と傾向についてお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
直近4年間の自己都合退職者数についてお伝えをいたします。まず、令和元年度が24人でございまして、令和2年度が29人、令和3年度が22人、令和4年度が37人と増加傾向にありまして、また比較的若い職員の退職も見受けられ、大変残念に感じております。
退職の理由といたしましては、個人様々でございますけれども、家庭の事情であったり、御自身の事情というもののほか、若い職員の中には、これまでの経験を生かして、自身のキャリアアップのため、または地元への再就職のため、他の自治体や民間企業への就職等といったものが考えられます。
若い職員の離職を防ぐためには、職員が公務員としてやりがいを持って働くことができるよう節目節目の研修や、風通しのよい職場風土の醸成等、こういったものを通じまして、モチベーションの維持、向上を図ることが重要であると認識をしております。
○早川幸汰君
今言われたとおりだと思います。
では次に、市が求める人材についてお聞きします。下関市の人事採用において、何を重要視して採用しているのかをお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
下関市では、人材育成基本方針を定めておりまして、この中で目指すべき職員像というものを掲げているわけですけれども、内容を御紹介しますと、高い倫理感を持った職員、あるいは市民の立場で考える職員、挑戦する職員、コスト感覚を持った職員などといった目指すべき職員像を定めておりまして、これらをともに目指して成長し、市民サービスや組織の活力の向上力、こういったものにつなげていきたいと考えておりますので、こういったものを目指す職員を採用していきたいと考えております。
○早川幸汰君
聞き取りの際に採用を担当されている方から伺ったのは、それプラス人柄もかなり重視してという当たり前なことなのですけど、言われて、今出てきた下関市人材育成基本方針というのは、合併後2006年に制定されたものが、2017年に改定したものを言われているのかと思います。
では次に、今後の取組についてでございます。これまでに実施してきた職員採用に関する取組に関してお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
取組ということで、多様な人材の確保という点におきましては、先ほどちょっと紹介させていただきました一般行政の移住定住促進の枠がございます。一般行政(移住定住促進)は様々なキャリアを持った人材が採用できておりまして、Uターン、Iターン、Jターンということで、下関に来ていただくということで、こういった採用の枠を設けているのですけれども、これにつきまして、組織の活性化が期待され、先ほど申し上げましたとおり、下関会場のほか、東京会場、東京事務所のあるところの会場で、第1次試験を実施しております。
また、より多彩な人材を広域に確保するという観点から、今年度の募集におきましては、SNS、X――旧ツイッターであったり、フェイスブック、こういったものを活用した周知を行っているところでございます。
一方で、ここ数年、職員採用の募集を行うものの、一部の職種につきましては応募がない、あるいは採用の内定を通知するも辞退といった傾向が見受けられるのは事実でございます。
応募がない、内定の辞退につきましては、他の自治体または民間企業との競合が考えられます。これまでも、追加募集等で対応してきたところではありますけれども、引き続き、採用試験の区分や実施の時期、それから試験の内容について検討する必要があると、強く認識をしております。
○早川幸汰君
組織の活性化を目的とした移住定住枠があったり、それの試験の会場に少し幅があったりという取組があったり、SNSを用いた周知もされているということでした。
先ほどの下関市人材育成基本方針にはこうあります。「人材を育成するためには、まず人材の確保が必要です。今後、少子化の影響により労働力人口が減少する中、有能・多様な人材の確保を巡り、他の自治体や民間企業との競合激化が予想されます。質・量とも安定した受験者を確保するために、積極的かつ効果的な募集PRを行うとともに、採用試験の簡素化を図ります」と、書かれております。これは、2017年に改定されたもので、非常にいいことが書いてあると思います。
このように、採用と教育は密接な関係があると思いますが、かなり前からよい方針を掲げられている割に、ここに書かれているような取組は進んでいないように感じます。
行政では少数派ではありますが、いろいろな手法を用いて、職員採用に臨んでいる自治体もあるようです。
ここでは、ほかの自治体の事例を幾つか参考に紹介いたします。まずは神戸市の事例について、大学卒、高専、短大卒区分にデザイン・クリエイティブ枠といった採用枠があったり、民間企業における選考日程の早期化に対応するため、試験日程の約2か月前倒し、民間と同様の対策で受験できるSPIの導入、第1次試験が2週間の中で、自分の希望の日を選んで試験を受けれたり、時期や試験内容、採用区分など、非常に柔軟性がある対応をされております。
そのほかにも、ほかの自治体では、年4回の採用実施や、通年で試験を行っている自治体もあります。
下関市も同様、もしくはそれ以上に間口を広げる努力をするべきだと考えます。もちろん、これらが全てよい方法とは限りませんので精査が必要ですが、方法はたくさんあるかと思います。
次に、募集PRについて、政令都市以上の採用のホームページを全て見てみました。その中でよかったものを幾つか紹介します。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○早川幸汰君
それでは、ディスプレイを見てください。またはパソコンがある方は、その画像ではなくて、サイトなので、実際に調べて見られるのが一番いいかと思います。
まずは1枚目です。これは佐賀県職員採用サイトです。サイトを無理やり画像に入れ込んでいますので見にくいかと思いますが、実際こういう感じで、一番上から下にスクロールすると、続いていくというような感じです。
こちらは、公務員とひとくくりにせずに、仕事内容を細分化して説明しており、内容も期待感を持てるような印象を受けます。
次に、2枚目のスライドで、こちらが神戸市職員の採用のサイトです。内容は先ほどの説明と通じるところもあり、公務員とひとくくりにしていないという感じです。先ほどの佐賀県よりはやや行政の固めな印象を受けるような構成になっておりますが、こちらも実際にスクロールして、全体を見ていくと、自分が実際に働いたときに、どういう仕事ができそうだというのが、伝わってくる内容になっております。
続いて、3枚目のスライドを御覧ください。こちらは、横浜市職員採用コンセプトページです。こちらも同様に、スクロールして下に見ていくのですけど、今これは静止画なのですけど、一番最初のところに動画が埋め込んであって、実際に職員さんが働いている動画が流れます。下にスクロールしていくと、文字が表示されていくという感じで、この中で一番簡素でありますが、すごく洗練された感じが都会的な内容となっています。繰り返しになりますが、これは口頭では説明しにくいので、ぜひ検索されてみてください。
それでは、次のスライドを御覧ください。これが、我が下関市の採用サイトです。これを見て働く気が起きますかという感じです。これが募集のPRであれば、僕は見ただけで、一目で泡を吹きそうになってしまいます。
例に挙げた自治体のサイトは、行政が力を入れている分野が感じ取れる内容になっていますし、採用後の想像もでき、将来像も描きやすいです。大事なものを伝えるための手段としてのデザインが意識されていると思います。今の下関市は事実をそのまま伝えるだけで、募集のPR効果は全く出ていないと感じます。
そこで質問なのですが、今言った採用自体の見直しやPRの強化に関して、下関市人材育成基本方針にも書かれている内容ではございますが、今後の見直しの見通しはございますでしょうか。
○総務部長(笹野修一君)
今、早川議員のほうから御質問いただいた際に、ちょっと紹介もありましたけれども、実際、今年の夏の大雨で、試験日程をずらしたというときに、県内の他市のホームページのほうも、私もいろいろ見させていただきまして、いろいろな紹介の切り口があったと思います。
こういったものをやはり研究して、しっかり取り組んでいかないといけないと理解をしておりまして、先ほどの繰り返しになりますけれども、試験の区分であったり、あるいは実施の時期、それから試験の内容について、検討していかないといけない。特に今からの優秀な人材を早期に確保するという観点では、重要なところだと思いますので、ぜひともやっていきたいと考えております。
○早川幸汰君
共通の認識があるということで、少し安心しております。
今議会中、総務委員会で報告を受けました令和7年度からの定員管理計画の最後の項目、今後の取組事項には、1、人材の育成、2、多様な人材の確保、3、デジタル技術の推進による業務改善、4、職場環境の整備、5、組織の見直し、6、高齢期職員の活躍推進、7、民間委託とアウトソーシングと、内容は詳しくここでは言いませんが、私が主張したい全てのことが網羅されているぐらい、かなりいい内容のものでした。
しかし、計画や方針にはよいことが書かれているものの、実現できていないパターンはこれまでにも見かけていますので、安心はしておりません。これらを具体的にどう実現していくかが一番重要な部分かと思います。
今回の要望は、先ほど挙げた受験できる間口を広げ、受験者の絶対数を増やし、優秀な人材を確保できる機会を増やすこと。そして、そのために、市内、市外、県内、そして県外の求職者に対して、下関の市役所で働くことを前向きに考えることができる広報を早急に実施すること。この2点を要望させていただきたいと思います。
そして、新しい定員管理計画のとおり、業務改善や職場改善、採用後の時代に合った教育等に実際に取り組んで、組織の力を上げて、下関市が抱えるありとあらゆる問題の解決の一役を担ってくれることを期待して、一つ目の質問を終わります。
それでは、二つ目の質問に移ります。あぁ!関露水についてです。まずは、あぁ!関露水について概要を簡潔にお示しください。
○上下水道局長(林 義之君)
平成7年の阪神淡路大震災以降、上下水道局におきましては、給水タンク車や給水袋などの整備を進め、応急給水体制、危機管理体制の充実に努めてまいりました。
そうした中、あぁ!関露水につきましては、その取組の一つとして、また、新世紀のスタートである2001年、平成13年に本市での給水開始95周年を迎えたことを記念して、製造、頒布を開始いたしました。
平成13年5月に、災害備蓄用兼水道事業のPR用ボトルウオーター500ミリリットル入りを、翌年8月から家庭用備蓄を目的とした2リットル入りを製造いたしております。
○早川幸汰君
給水開始の95周年の記念事業で、平成13年、2001年なので20年以上前の事業で、PR用とあとは災害用備蓄水という役割を担っているということでした。
次に、今年度の製造数についてお示しください。
○上下水道局長(林 義之君)
令和5年度は、500ミリリットルを1万9,080本、2リットルを8,166本製造しております。ちなみに最近5年間の製造本数の推移につきましては、500ミリリットルは2万本程度、2リットルについては1万本程度の水準で製造いたしております。
○早川幸汰君
大体、500ミリリットルのほうが毎年2万本で、2リットルのほうが毎年1万本つくられているということでした。
次に、予算とその製造の原価をお示しください。
○上下水道局長(林 義之君)
令和5年度の当初予算において、500ミリリットルを約2万本、2リットルを約1万本製造する委託料として、483万8,000円を計上しております。
製造原価につきましては、直近の令和4年度で申し上げます。500ミリリットルが約129円、2リットルが約277円となっており、直近5年間においても、原材料費の高騰により上昇傾向にございます。
○早川幸汰君
毎年約500万円ぐらいの予算でつくられていて、500ミリリットルが約130円、2リットルが約280円と、すごく高級なお水になっております。
次に、販売価格とその売上げについてお示しください。
○上下水道局長(林 義之君)
販売価格、頒布価格につきましては、500ミリリットルが100円、2リットルが170円であり、販売開始、頒布開始時から見直しを行っておりません。
売上げにつきましては、直近の令和4年度では500ミリリットルと2リットル合わせて約75万7,000円の収入となっております。
○早川幸汰君
頒布価格に関して、販売当時から見直しがないというところは、別に問題ないかとは思うのですけれど、現在の原価と比較したときに、500ミリリットルがもし売れたとしたら、1本当たり30円の赤字というか、30円かけて広報しているという状態ですし、2リットルのものが1本売れたら100円かけて広報しているという状態になっております。
私は、数年間コーヒーショップで働いていまして、原価の管理とか、かなりしていたのですけど、これは絶対にあり得ないような感覚ですけど、これが広報用と災害用備蓄水という観点なので、よしとしているというところでしょう。
それでは、頒布先についての質問です。有料頒布先は、どこでどんな方が買われていて、どんな割合かということ、お示しください。
○上下水道局長(林 義之君)
直近の令和4年度では、500ミリリットルの有料頒布数は7,896本になっております。ちなみに無料の頒布は7,849本で合計で1万5,745本となります。
2リットルについては有料の頒布先はございませんで、無料頒布のみでございます。ちなみに8,267本となっております。
○早川幸汰君
有料頒布先というのはどんな割合ですか。
○上下水道局長(林 義之君)
500ミリリットルの有料頒布先でございますけども、市の部局での会議での使用や、個人での購入が全体の約7%、それ以外の自動販売機での頒布が残り約93%となっております。
○早川幸汰君
市の会議でお出しするお水は、有料頒布しているということでよろしいですか。
○上下水道局長(林 義之君)
有料頒布と無料頒布の分が両方あると理解しております。
○早川幸汰君
市に購入してもらって会議に出すこともあれば、無料で出すこともあるということですか。(「そうです」の声あり)
次に、製造した関露水の廃棄はありますでしょうか。
○上下水道局長(林 義之君)
関露水の賞味期限は2年間ですけれども、期限内に頒布しております。500ミリリットル及び2リットルとも廃棄はいたしておりません。
○早川幸汰君
廃棄はないようですが、先ほどの有料頒布と無料頒布の会議に関しての線引きがちょっと分からないので、また聞きに行きます。
次の項目に移ります。PR効果と災害用備蓄水としての意義についてです。まずは、災害用備蓄水としての観点から、1本当たり500ミリリットルのペットボトルが130円、2リットルのペットボトルが280円という費用面についてどうお考えですか。
○上下水道局長(林 義之君)
先ほども申し上げましたけれども、直近の500ミリリットルの製造原価は約129円であり、頒布価格100円に対して29円上回っております。
また、2リットルの製造原価は約277円であり、頒布価格170円に対して107円上回っております。
関露水につきましては、災害備蓄用水としても製造しておりますけども、1本当たりの製造原価が頒布価格を上回っていることから、費用面からは、市販の他のペットボトル水で、より安価なものに代替するほうが有利であることは認識しております。
○早川幸汰君
今言われたとおりですし、あと2リットルのことを言われていましたけれど、有料で頒布することはないということなので、もったいないというか、意味はあるのだろうかという感じには思います。
ネットの例ですが、「いろはす」という有名な水がありまして、500ミリリットルで、49円で買えます。送料込みです。単純に災害用備蓄水という観点からすると、一本130円するものを、市民は市でつくってほしいかということは疑問に思います。
次に、PR用としての観点から質問いたします。現在の関露水に求めるPR効果とその対象はどんな層ですか。お答えください。
○上下水道局長(林 義之君)
求めるPR効果につきましては、その最たるものは、水需要の喚起にあると考えております。
ボトルのラベルデザインには、給水開始から120年を迎えようとしている本市の水道事業の歴史を象徴するものとして、事業開始から今も現役で活躍する内日貯水池や高尾浄水場のイラストに加え、関門海峡という下関市らしさもデザインに加えております。
上下水道局といたしましては、このようなラベルデザインを通じて、歴史ある下関市の水道は安全でおいしいということを、下関市民の皆様を対象にしてPRすることにより、水道水を安心して御使用していただくこと、いわゆる水需要の喚起に向けたPR効果があるものと考えております。
○早川幸汰君
水需要の喚起ということと、あとは主に市民に向けたPRであるということでした。市民はありがたいことに、ひねれば出てくる水道水が、丁寧にボトルに入っているということで、20年の広報のおかげか、私自身の体感でも下関の水はおいしいという認識はありますし、今もう十分に伝わっているのではないかとは思っています。
しかし、広報という観点から、関露水のラベルを見て感じることは、ちょっとあまりにも古風になっていて、もたらすPRの効果が薄くなっているのではないかと私は思います。20年たった今、求めるPR効果、また、水のおいしさを伝えることが大事なのかとか、あとはコンセプトとかターゲット、市民だけでいいのかとか、そういうものを、あとは原価とか、一旦見返して、あとはもう需要のない2リットルをどうするかというものを見直す段階に来ているのではないでしょうか。
広報は時代に合わせた形で行う必要があると思いますが、2001年から、何かしらラベルやコンセプトのリニューアルは行っていますでしょうか。お答えください。
○上下水道局長(林 義之君)
2001年からスタートしておりますけども、ラベルやコンセプトの見直しは行っておりません。
○早川幸汰君
ないということなのですけれど、変えていない理由は何かありますでしょうか。
○上下水道局長(林 義之君)
多分これで大丈夫だというのが一つでしょうし、さらに費用面から利益が出ない部分について、お金をかけるということはいかがなものかという部分もあるのではないかと思っております。
○早川幸汰君
言われていたのが全部そのまま詰まっていると思うのです。広報自体、費用もかかっていて、マイナスになっていて、広報しているというものに対して、今言われたことを思われているなら、僕はやめたらいいのではないかと思うのです。今言われて、何でやっているのだろうという感じなのですけれど、そういうことを僕は今回言いたかったという感じです。
聞き取りのときのエピソードで、今もあったのですけれど、このままで大丈夫だろうという考えと、あとは自分より年齢が離れた方の担当3人の方が来られたのですけれど、今回まさかラベルについて言われると思って来ていませんでしたと言われて、それ以外に何か言うことがあるのだろうかと思いながら、僕は聞いていたのです。そういうエピソードがありました。
これは、どの部局にも置き換えることができるし、多くの自治体にも言えることだと思います。今後について、来年度の予定について、お示しください。
○上下水道局長(林 義之君)
2001年、平成13年の製造、頒布開始から20年以上を経過しておりますが、この間、市の様々なイベント、防災訓練への提供を通じて、水道事業のPRや、災害備蓄の重要性、防災意識の醸成に寄与してきたものと考えております。
議員の御指摘のとおり、関露水の在り方につきましては、上下水道局のカーボンニュートラル等の環境に配慮する具体的なアクションの視点、お客様とのコミュニケーションの視点やPRの視点、また、公営企業としての経営的な視点などから、今後の在り方を検討してまいりたいと思います。
先ほどちょっと私が申し上げました、有料と無料の頒布の件ですけれども、関露水を会議において無料で頒布しておりますけれども、他の市の職員や議員等の視察の受入れ等では、PRを兼ねて頒布を無料で行っている実績がございますし、市の会議では、基本的に頒布している場合は、有料扱いでございました。失礼しました。
○早川幸汰君
来年度は、同じ程度つくる予定でございますか。
○上下水道局長(林 義之君)
来年度も一応同じ程度つくる予定でございます。と申しますのも、今回、大河内のところの浄水場が壊れたときに、確かに、災害備蓄用としての一時的な段階でしか使えませんでしたけれども、そういう価値はあったと思いますし、その辺まだまだ検討が必要ですので、急にやめるとか、そういうお話は今後、もっといろいろな視点から検討した上で、判断したいと思っております。
○早川幸汰君
僕も一概にやめる必要があるとは言ってはございませんので、ここで、ほかの自治体の例を幾つか見ていただきたいと思います。ディスプレイを御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○早川幸汰君
全国の水道局が販売するボトルドウオーターをまとめたサイトがありまして、全自治体を見てみましたが、広報用としていい役割をしていると思ったのは、三つの自治体しかありませんでした。
まず一つ目、神戸市の水道局のボトルドウオーターです。こちらは主にPR用でつくられています。水道局の方の発案で、令和3年度にラベルがリニューアルされたそうです。業者やデザイナーに発注しておらず、当時の水道局の職員さんが全て手がけたそうです。さすが神戸といった感じです。
水道水の中身は、貯水池の水で350ミリリットルと500ミリリットルの2種類をつくっておられるそうで、原価はどちらも89円で、卸値が90円なのでとんとんです。販売価格は、大体100円で販売されているということです。すごくかわいくて、ラベルは、さわった感じがすごくマットで、おしゃれな感じで高級感もあります。
次に2枚目のスライドをお願いします。こちらは、新潟県三条市の水道局のボトルです。こちらも主にPR用で、特に販売に力を入れておられるようで、令和4年度にリニューアルされています。これがボトルドウオーターの販売から20年経過し、売上げが一時落ちたことがあって、リニューアルされたようです。販売価格は言わないでほしいと言われたのですけど、今回紹介するほかの自治体と大体同じです。
デザインは、石川竜太さんという三条市出身の方がされており、有名なものでいうとキリンビバレッジの生茶とかをされている方がおられるようなのですけど、市役所の職員の名刺も一括でつくられていたり、あとは、市立大学の学章もデザインされておられるようです。
こちらは500ミリリットルのみ4万本をつくられており、2リットルは需要がないことから、令和4年度に廃止されたようです。売上げの変化が65%アップしたようで、水の内容は、三条市のナチュラル・ミネラルウオーターだそうです。全て販売用で、会議用などでも、全部市に購入してもらっているようです。
次に、最後のスライドですけれど、富山県の射水市の水道局のボトルについてです。1枚目は概要版で、2枚目、3枚目は、ストーリーやおすすめの使い方が書いてあって、非常にかわいいです。これは、平成28年に市の職員さんの発案でリニューアルされています。こちらも、射水市出身のデザイナーさんで永森志希乃さんという方と共同でつくられているようです。
水の中身は、自己水源を採水しておられるようです。原価は、4万3,000本作成して、500ミリリットル、1本が85円です。卸値が65円なので、卸先にかなり安く提供して、PRしてもらうというので、数をかなり出してもらうというような設定になっています。いずれにしろ、下関よりは相当安いようになっています。
次のスライドを御覧ください。これ、言っておきたいのですけど、わざと僕がこの画像の画質を荒くしているわけではなくて、幾ら探してもいい画像が見当たらなかったので、これを使っています。もう何か、何だろうという感じのものを使っておられるというところが、市の姿勢がよく現れているのではないかなと思います。
共通して言えるのは、2リットルをつくっておらず、500ミリリットルのボトルで、一括して原価が安価です。あとは、やみくもに無料配布していないというところと、デザインがよくて、あえて災害用備蓄水としておらずに、よく出るから下関より在庫を持っていて、いざとなったら災害用備蓄水にできるという感じですね。
下関市の今の現状は、製造単価が高くて、上水をわざわざ使っていたりとか、2種類あったりとか、またそれぞれのロットが少ない点が、かなり高くなっている要因かなとは思います。
以上の点から、方針の変更となる検討は必須かと思います。僕は二つパターンがあると思っていて、一つは、まず、PRを全く見直さないのであれば、なくして安い水を買う、災害用の備蓄水にするというのが一つ。僕はこちらにしてほしいのですけれど、継続するなら20年たった下関市の今の現状に合ったラベル、ブランディングを考えて、水道水でなくてもいいと思いますし、エコの話をするのはあまり好きではないですけど、ラベルですとか、アルミ缶とかになってしまうのですけれど、そうではなくて、広報をしていただきたいと思います。
これは、ほかの予算に比べると小さい事業ですが、20年も続ければ1億円かかります。今までどんな効果があったのだろうとは思うところではあります。しかし、必要なもの、災害用備蓄水としての観点と、あとは広報というものがかけ合わさっているものなので、僕は考え的には好きなので、ぜひ、お金をかけてやっておられるので、すごい意味のあるものにしていただきたいと思います。周年とか区切りとかを考えずに、僕は必要ならやってほしいと思いますけれど、今年は無理だと思うので、来年度、変わることを期待して、一般質問を終了させていただきます。(拍手)
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