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12月15日(金) 本会議(一般質問3日目)
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内容
会議録
第4回定例会
12月15日(金) 本会議(一般質問3日目)
みらい下関
板谷 正 議員
1.いきいきシルバー100通年化準備業務
2.商店街等競争力強化事業費補助金
3.唐戸市場あり方検討業務
【下関市議会 本会議確定版】
△一般質問
○副議長(安岡克昌君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。一般質問を継続いたします。
16番、板谷正議員。(拍手)
〔板谷正君登壇〕
○板谷 正君
みらい下関の板谷です。午前中は、我が会派の東城議員が、子育てに対する熱い思いを述べられておられました。私も5人の子供を育てたのですが、私が子育てをしている時代に東城議員のような熱い議員がおられれば、ひょっとしたら6人目も頑張っていたかもしれませんが、市長はまだ3人なので、4人目いかがでしょうか。
〔笑い〕
○板谷 正君
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。このたびの質問は、全て今定例会に上程されている、補正予算に関する内容について質問させていただきます。
子育ても大変大切なことですけど、高齢化がますます進む本市において、御高齢の方に生き生きと生活していただける環境を整えていくことも大切であると思います。執行部席におられる方々も、希望の光は少しずつ薄らいできている中、老後の生活設計をされている方も多いのではないかと思いますので、まずは、高齢者福祉に関する質問をさせていただきます。
最初の質問は、いきいきシルバー100通年化準備業務についてになります。このいきいきシルバー100の事業開始年度につきましては、私自身正確には把握しておりませんが、毎年、実施期間には、多くの御高齢の方が利用していることをお聞きします。利用者の中には、俵山温泉や長門市等の遠方まで行かれたという方もおられるようで、毎年秋の外出しやすい時期に、御高齢の方の楽しみの一つにもなっているようです。
その一方で、よく言われるのが、いきいきシルバー100の事業を、1年中使えるようにはならないのか。そうすれば、もっと外出の機会が増えるのにとおっしゃられている方や、近年は、高齢になり運転免許証を返納される方も増えており、運転ができなくなったので、日常的に公共交通機関を利用することが増えているが、利用料金が経済的に負担になるともお聞きします。
そのような多くの声を聞く中、このたび、定例会において、いきいきシルバー100の通年化準備業務が補正予算で上程されております。まずは、このたびの業務の詳細について御説明ください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
いきいきシルバー100通年化準備業務の概要についてお答えいたします。
70歳以上の高齢者の方が、路線バスや市の渡船を利用される際に提示することで、1回100円で利用することができる、いきいきシルバー100でございますが、これまでは、敬老の行事の一環として、秋の決められた期間に連続して実施してまいりましたが、特定の期間だけではなく、年間を通じて利用したいとの声を多くいただいておりました。
市といたしましても、通年化による実施に向け検討を続けてまいりましたが、このたび、バス事業者との協議が整いましたことから、週1回、毎週火曜日を実施日として、令和6年度当初から実施する方針を固めたところでございます。
このため、年度当初から、いきいきシルバー100を御利用いただくことができるように、このたびの補正予算において所要の経費を計上し、令和5年度中に助成証を対象者に送付する予定でおります。
なお、対象者と実施曜日が同じである、いきいきシルバー銭湯デーと、助成証を共通化して、両事業の周知と利用の促進を図ることとしております。
○板谷 正君
いきいきシルバー100は利用者も多く、事業として知名度もあるのですが、今申されましたように、一方で、あまり知られていない、もう一つの御高齢者を対象にしたいきいき事業がいきいきシルバー銭湯デーで、このたびの準備業務では、両事業で使用できる共通の助成証を作成し、交付するようになっております。
今申しましたとおり、いきいきシルバー銭湯デーは、現時点で利用者証の交付を受けておられる方も少なく、事業自体、多くの高齢者に浸透していないようにも思いますので、こちらの事業の詳細、また、共通の助成証をお持ちいただくことによる効果等のお考えがあるようでしたら、御説明ください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
いきいきシルバー銭湯デーについてお答えいたします。いきいきシルバー銭湯デーは、毎週火曜日、70歳以上の高齢者の方が、市内の公衆浴場などを利用される場合に200円を助成することで、安く公衆浴場を利用していただけるというものでございます。
これまでは、いきいきシルバー100が秋の限られた期間での実施であったことなどもあり、両事業の助成証は、毎年度、それぞれ発行しておりました。このたび、いきいきシルバー100を毎週火曜日の実施とすることで、実施日も、対象要件も一致することとなりましたので、これを機に、両事業の助成証を統合することといたしました。
これにより、両方の制度のさらなる周知を図ることができ、また、民間事業者などにより、毎週火曜日に、高齢者の方向けの取組などが活発に行われるような流れが生まれれば、高齢者の方の外出の促進と、それによる地域の活性化につながるものと期待しております。
○板谷 正君
先に申しましたとおり、遠方へのお出かけに利用される方もおられますが、御高齢の多くが通年化を望まれているのは事実ですし、通年化すれば、日常の生活の中で外出の機会も増え、住み慣れた街で元気に暮らしていただく地域福祉の充実にもつながる事業ではあると思いますが、このたびは、なぜ週1回の火曜日にしたのか。私たちが要望としてお聞きする、1年中使えるようにという声は、年中、毎日使えるということであり、果たしてこのような週1回という設定が御高齢者に受け入れていただけるか、実際に始まってみなければ分からないと思います。
それではお聞きしますが、これまでの9月から11月までの期間限定の事業を通年化と変更し、その中で、週1回の火曜日限定と変更した理由について御説明ください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
いきいきシルバー100の実施日を、週1回とした理由についてお答えいたします。
実施日数を増やせば、それに応じて事業費が増加しますので、合計の日数を令和5年度の50日間から大幅に増やすことなく、1年を通じて、週1回で年間52日の実施といたしました。また、火曜日につきましては、先ほど御説明した、いきいきシルバー銭湯デーの利用日が火曜日でございますので、それに合わせてという考え方もございました。
○板谷 正君
銭湯デーと合わせてのことで、火曜日という形にされたということも理解をしておりますが、やはり御高齢者の経済的負担というのも、当然、重くのしかかってくるものではないかと思っております。私の近くでもやはり、お買物に行くのに、バスを利用してお買物に行く方なども増えておりますので、日常生活で使えるような取組を、引き続きお願いいたします。
次の質問に入ります前に、まず、この資料を御覧いただきたいのですが。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○板谷 正君
これは、萩市が出しております御高齢者向けのバス利用料金助成事業のチラシです。先ほども言いましたように、ほかの自治体では、期間や週に1日だけを限定するような形ではなく、毎年、通年で、毎日利用できるサービスを提供しているところもあるようです。本市が来年度から行う形は、これまでの期間を限定するパターンと比較しましても、今申し上げたように、日数的には50日程度にとどまり、急激な財政増はありません。
同じ日数で、どちらが利用者さんに受け入れられるかという調査の面と、対象となる事業者さんとの調整も含めた意味もあるのではと理解いたします。
また、本市が、この画面にありますように、通年で毎日利用していただけるようにするとなれば、今年は実施したが、来年から財政負担が大きいのでやめますとはできない事業で、継続的な財政負担も伴います。
とは言いましても、果たして近隣のどれだけの自治体が同様な事業を、どのように取り組まれているのか関心があり、当然、担当部署であれば、近隣他都市の状況も把握されていると思いますし、同様の自治体の多くが実施しているようであれば、参考にもしたいところです。
また、多くの市民が希望するようであれば、議会としても積極的に取り組む必要もあると思います。
それではお聞きします。近隣他都市の同様の事業の実施状況について御説明ください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
近隣他市の状況についてお答えいたします。山口県内においても、多くの市で、高齢者の方を対象としたバスなどの利用助成制度があり、宇部市、山口市、先ほどの萩市、岩国市、美祢市では、高齢者の方が、年間を通して1回100円で、路線バスに乗車できる制度を設けております。
また、バス運賃に充てられる利用券を交付している自治体もございます。
○板谷 正君
私も、この質問に入ります前に、いろいろ調べたのですけど、やはり県内でも多くの自治体が通年、毎日無料で乗れるようなところが多いようです。少子高齢化がますます進む本市において、子育て支援と併せて、御高齢の方々が住み慣れた街で、生き生きと生活できる地域福祉の充実も重要な施策の一つです。地域間競争に遅れることなく、下関に住む方々が、下関は暮らしやすい街ですと、胸を張って言っていただけるよう、住民福祉の充実に努めていただきますことをお願いし、この質問を終了いたします。
次の質問は、商店街等競争力強化事業補助金についてになります。本定例会に上程されている補正予算の政策予算説明資料の中に、本事業の説明ページがありますが、下関駅前地区の商業を営む事業者を応援する助成金であることは分かりますが、何せ基本のフォーマットの中に、四つの事業の説明が目いっぱい書き込まれており、それぞれが完全に説明し切れていないと思いますので、このたびは少し時間をいただき、それぞれの事業を具体的に説明していただければと思います。
まずは、①プレミアム付商品券事業についてお聞きします。本市も、これまで市内全域で利用できるプレミアム付商品券の事業を数回行ってきましたが、このたびは、下関駅前地区を限定に事業を実施されるようです。
先日、下関駅周辺の民間のイベントとして、グリーンモールにおきまして、第21回リトル釜山フェスタが行われました。特別大きな宣伝広告費をかけたわけでもありませんし、近隣にはそれほど駐車場が多いわけではありませんが、これまでにない多くの来場者で大変にぎわいました。
下関駅前地区は交通の便もよく、人が集まりやすい場所でありますが、イベント以外で、なかなかにぎわいがないのも事実です。このたびのプレミアム付商品券事業は、日頃、なぜか市民の足が向かない下関駅周辺に刺激を与え、再びにぎわいを創出できればとの思いで行われるものと期待しています。
それではお聞きします。このたびのプレミアム付商品券事業について御説明ください。
○産業振興部長(山田 豊君)
プレミアム付商品券事業に関しての御質問でございますけれども、まず、この予算を増額補正することに至りました経緯につきまして、少しお時間いただきまして御説明をさせていただければと思います。
下関駅周辺は、本市における中心市街地の核の一つであり、下関の表玄関、言わば下関の顔で、市内最大の商業エリアとして、商品やサービスを提供する場であると同時に、市民が交流し、文化芸術や生涯学習に接する場として、さらには雇用の受皿として、市民の豊かな暮らしを支え続けてまいりました。下関駅周辺の活性化を図ることができるか否かは、本市全体の浮沈につながる極めて重要な課題と認識をしております。
しかしながら、突如として現れました新型コロナウイルス感染症は、外出機会を減少させ、買物や外食の習慣も大きく変容させました。本年5月に、新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけが5類に移行し、かつての日常を取り戻しつつある中にありましても、駅前のお店への客足はいまだに戻ってきておらず、大変厳しい状況にあります。
こうした中、駅前をにぎわいと魅力にあふれる場所とするため、市民の皆様にその重要性を再認識していただくとともに、事業者の皆様を全力で支援をしていく決意を示すため、本年10月7日に下関駅前応援宣言を表明いたしました。
このたびの増額補正予算は、この下関駅前応援宣言を実効性のあるものにするためのものでありまして、シーモール下関、大丸下関店、リピエ、下関駅名店街の大規模小売店舗や、周辺のグリーンモール商店街、豊前田・細江商店街を対象に、小売商業活性化や施設整備による下関駅前の振興が見込まれる事業に対して補助をするものでございます。
御質問のプレミアム付商品券事業につきましては、メニューの一つでございますが、事業者が発行するプレミアム付商品券に対し、発行額の30%を上限に、プレミアム分を補助するものでございます。
なお、この事業を実施する場合は、複数の店舗事業者さんが共同で実施することを要件としています。これにより、事業効果を高めて、下関駅前の振興を図りたいと考えております。
○板谷 正君
今、お聞きしましたプレミアム付商品券事業は、これまでの経験もありますし、事業名を読めば、おおむね理解できる事業ですが、残りの3事業は事業そのものと、なぜそれが支援につながるのかも理解しづらい事業ばかりです。
まず、何をどう質問したらいいのかも迷いますし、②の誘客促進事業については、特に何をするのか分かりにくいので、具体的に御説明ください。
○産業振興部長(山田 豊君)
誘客促進事業でございます。この事業は市郊外や市外にお住まいの方で、下関駅前の商業施設から足が遠のいていらっしゃるお客様、あるいは移動の負担が少ないから行ってみようかと思う潜在的なお客様に対し、直行の貸切りバスにより、下関駅前まで送迎することで、駅前の魅力の再発見、あるいは消費創出につなげることを目的としております。
補助金につきましては、当該送迎バスの借り上げ経費の2分の1、1台当たり10万円を上限に補助いたします。この事業も、先ほどのプレミアム付商品券事業と同様、複数の店舗事業者が共同で実施することを要件としております。
なお、当該バスの利用者は、駅前の店舗での買物以外の行動を制限されるものではございませんので、他の施設や周辺の商店街、または観光地などの周遊にもつながるものと期待をしてございます。
○板谷 正君
それでは、あくまでこの誘客促進事業のバスの運行は、市が行うのではなく、事業者さんが行って、事業者さんが行うバス等に係る費用の一部分を助成するという形でよろしいですか。確認のためです。
○産業振興部長(山田 豊君)
説明が不足しておりました。今議員がおっしゃられるとおり、事業者のほうがされたものに対して、私どもが補助をするということでございますので、市が貸切りバスを運行するものではございません。
○板谷 正君
分かりました。それでは、次に移ります。次の事業も、事業名だけではなかなか理解がしづらい事業である、③のテナント誘致支援事業です。
現在、下関駅前地区の商業施設であるシーモールやリピエなどでは、現状、多くの空き区画が目立ちます。その空き区画を埋めていくことも、にぎわいにつながる事業であることも事実ですが、テナント誘致という部分、それはあくまで商業施設を営む事業者が行うべき業務で、そこに行政として、どのように関わっていくのかは疑問がありますが、このように事業として予算を計上されているので、しっかりと事業内容を確認させていただく必要があると思います。
それではお聞きします。このテナント誘致支援事業について、事業内容と、併せてどのような効果があるとお思いなのかを御説明ください。
○産業振興部長(山田 豊君)
テナント誘致支援事業につきましてお答えをいたします。この事業は、知名度や集客力があり、商業施設の誘客効果が高まるような魅力的なテナントの誘致促進に対して、支援するものでございます。
なお、商業施設の経営戦略や運営計画に沿った、効果的なテナントに対して補助を行うものであり、入ってくるテナント全てに補助をするものではございません。
補助対象事業者は、下関駅前地区に所在する大型商業施設の所有者で、魅力的なテナント誘致を実現するために、所有者側の負担が必要となる費用に対して支援を行うもので、具体的には、出店面積1平方メートル当たり1万円を、出店一時金として補助するほか、店舗改装費や広告宣伝費における対象経費の2分の1を補助することとしており、補助金の交付限度額は1店舗当たり1,000万円としております。
なお、誘致テナントは、この補助金交付完了後、原則2年間は営業を続けることを条件としております。この事業によって、駅前の大型商業施設が取り組む、消費者の来店意欲と購買意欲が向上するテナントの誘致を後押しし、駅前商業施設のにぎわいを図ってまいります。
○板谷 正君
確かに、核になるテナントによる集客力というのも期待をするところですが、実際に、それなりのテナントが手を挙げてくれれば、まずはいいのですがと思います。
次は、この項目、最後の④の公益的施設整備等事業についてになります。この項目、政策予算説明資料では、公益的施設、不特定多数が利用するトイレ等とだけ書いてあり、トイレ等とありますが、その他どのような施設が想定されているのか。また、どの辺りまでの商業施設を指しているのかが分かりません。
それではお聞きしますが、④の公益的施設整備等事業について、対象者も含め事業内容を御説明ください。
○産業振興部長(山田 豊君)
それでは、公益的施設整備等事業につきましてお答えをいたします。この事業は、駅前の大型商業施設の魅力向上に寄与する施設整備等に対して、補助金を交付するものでございますので、対象は駅前の商業施設の所有者となります。
政策予算説明資料にございますとおり、利用者に特段の制限がなく、利用者の満足度が向上すると見込まれる施設を対象といたしまして、一番分かりやすいのがトイレであったものでございますのでトイレとさせていただきましたが、例えば、このトイレといいますのが、不特定多数の方が使用できるトイレ、そのトイレの、例えば和式を洋式にする、あるいは洋式も温便座やウォシュレット仕様にする、さらにはトイレの中に荷物を置くスペースを設ける、あるいは照明を明るいものにするなど、こういうふうな質的な向上を見込んで、利用者の満足度が向上するような施設の整備に対してのものでございまして、こうした広域的性質を持つ施設整備のものとしましては、あとトイレのほかに休憩所、あるいは待合スペースなども該当可能かと考えております。
この補助金につきましては、補助対象経費の2分の1、1件当たり500万円を上限に、補助金を交付いたします。これが広域的施設整備等事業となりますが、先ほどから、いろいろ御説明をさせていただきました、これら新たな補助金によりまして、市といたしましては、下関駅前における消費創出、誘客促進を図って、下関の顔でございます下関駅前の振興を強力に進めてまいりたいと考えております。
○板谷 正君
それぞれの事業が本当に機能して、にぎわい創出、誘客につながっていけば、本当にいいと思いますが、なかなか、事業それぞれを見ても、本当にこれが誘客につながっていくのかという部分は、まだやられていない、もう初めての取組のようにも感じますので、実施してみなければ分からないところではあると思いますが、今回、うまくいくことを、取りあえず期待させていただきます。
終わりに一言付け加えさせていただきます。現状、本市の大きな商業施設と言えば、下関駅前地区と川中伊倉地区に大型の商業施設があり、また石原地区や綾羅木新町地区、また、新椋野地区には、モール型の商業施設があります。
それぞれが一定のにぎわいを見せている中、交通の便は圧倒的によい状況でありますが、最もにぎわいを感じず、空きテナントが多く目立つのが下関駅前地区であり、このたびの事業実施に至った大きな理由であると思います。
市民の居住のドーナツ化も理由の一つかと思い、そこは今、建設部が進められている下関駅前地区市営住宅等建替事業が早いピッチで進められ、また、増加し続ける空き家対策、再生事業も、可能な限り積極的に取り組まれており、再び居住者によるにぎわいも期待するところでありますが、商業施設として、下関駅前地区と川中伊倉地区、両商業施設のテナント契約に違いがあるのではないでしょうか。
下関駅前地区のテナント契約がどのような形か、私からは正確には申しませんが、川中伊倉地区の商業施設のテナント契約について確認しましたところ、店舗ごとに月次の最低売上額が設定されており、その売上額を3か月下回れば、退店を余儀なくされる。大きな施設で、基本的集客力があるものの、それぞれの店舗で、消費者の動向に合わせたお店の運営や、店舗ごとの営業努力を継続しなければならない。それぞれの経営努力の結果、集客へとつながり、今の差が現れてきているのではないでしょうか。まずは、自助、互助をしっかり発揮してもらう必要があるように思います。
本市として、このたびの事業が、今後、継続してできるものかは分かりませんが、本市のまちづくりにおいて、下関駅前地区は重要な地域ですし、この地域がにぎわいを取り戻すことは、本市全体のにぎわいにもつながる取組ですので、引き続きの御努力をお願いし、この質問は終了いたします。
次は、唐戸市場のあり方検討業務についてになります。唐戸市場の不具合箇所や、その修繕、また、現状の問題点につきましては、9月定例会の一般質問で取り上げさせていただきました。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○板谷 正君
こちらの写真は、そのときに御紹介できなかったものですが、夏場の暑さ対策として、事業者さんが個人的にスポットクーラーを設置されている様子です。それ以外にも、施設的には多くの問題点はあるものの、現状は具体的な対策や根本的な解決ができておらず、このたびの検討業務は、市場施設そのものを改めて考えていくものだと思います。
とは言いましても、唐戸市場は市場として整備されたもので、国からの補助や、それに伴う適化法の制約があるのではと思います。その中で、できる限り新たな形の市場の在り方を検討するということは、現状のにぎわいをはじめ、施設としての重要性や、今後に期待があるからではと考えます。
それではまず、唐戸市場の現状、及び将来を見据えた中での問題点、また、このたびの事業の詳細について御説明ください。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
唐戸市場の現状、将来を見据えた問題点と、唐戸市場あり方検討業務の詳細についてお答えいたします。
唐戸市場は、平成13年度の供用開始から22年が経過し、施設等の老朽化が目立ってきております。唐戸市場の設備は、9月補正において、議員に御発言いただきましたけれども、設備の破損により危険が及ぶもの、法令により維持しなければならないもの、唐戸市場の運営に影響を及ぼすものといった優先順位の高いものから改修するための予算を計上させていただきました。しかし、いずれも短期的な対応で改修が可能な設備でございました。
しかしながら、9月補正で計上した設備以外に、大扉だとかカモンワーフ側にあります市場の大きな窓ガラスといった、大がかりな設備も改修が必要となってまいりました。
また、市場内の営業形態が設計当初と変わって、近年では、遅くまで営業される業者の方や、週末にすし等を販売する業者の方も増え、市場内には夕方までたくさんの人がいる状況となっており、夏場の高温時には、市場内が暑いという御意見もいただいております。
さらに、現在、求められている平日のにぎわいづくりのために、何をするのかなども含め検討しますと、既存施設の改修で対応できるものか、それとも、施設の建て替えが必要なのかといった、改修方法や工法など、加えて費用対効果等の面からも検討の必要が出てまいりました。
そのため、今後の方針を決定するための予算を計上したものでございます。
これらの検討につきましては、市内業者の皆さんから御意見も伺い、国等との調整も状況に応じて必要となり、期間を要すことから、1年以上はかかるものと考えております。
○板谷 正君
上野次長もずっと、市場のほうに、もともと長くおられたので、市場のことは一番理解されていると思いますので、大変期待しております。
次の質問は、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにおける唐戸市場の在り方についてになります。
本市が進めるウオーターフロント開発、特に現在進めている、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにおいて、唐戸市場の現状の集客力や知名度は、観光面、経済面にとどまらず、本市のまちづくりや、水産都市として栄えた本市において、また、観光都市として将来への取組の中で、唐戸市場は重要な施設であることは、誰もが認識していることと思います。
今ある唐戸市場の建て替え整備当初は、市民の台所としての市場機能を重視した施設であったと思いますが、水揚げ量の減少や、市民の消費動向の変化に伴い、市場関係者は苦境に立たされる中、打開策として、施設内事業者の一部が始めたすし販売が好評で、その後、多くの店舗が参加することとなった今のイベントがいきいき馬関街であり、それが大きなにぎわいを生み出す結果となっております。
このいきいき馬関街は、来訪者の渋滞や、夏場などの内部環境の悪さ、お世辞にもよく言うことができない飲食状況や、事業者の後継者問題など、にぎわいをうれしく思う一方で、これをいつまで継続していけるものかと不安も感じます。
市場としての制約もある中、今申し上げましたとおり、現状の施設では、市場関係者や来訪者など、利用者のニーズに即していない部分も多く、施設整備後22年が経過した今だからこそ、将来を見据えた新たな在り方を検討する時期に来ていると思います。
また、先ほどから言っておりますとおり、今や唐戸市場は、本市にとって、あらゆる面で重要な施設であり、現在、積極的に進められている、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランの進行に同調した、大規模な施設改善や再整備も必要と思います。
総合政策部さんからは、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランについて、大枠のお話はよくお聞きしますが、唐戸市場を所管する農林水産振興部としてのお考えは、具体的に聞いたことはないように思います。
それでは最後にお尋ねしますが、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにおける唐戸市場の在り方について、農林水産振興部としてのお考えをお聞かせください。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにおける唐戸市場の在り方について、農林水産振興部としての考えをお答えいたします。
唐戸市場は、卸売機能を有する市内で唯一の消費者向けの市場であり、これまで市民に対して、水産物を安定的に供給する役割を担ってきたことから、現在のところ、公設の地方卸売市場として存続させるものと考えております。
また、市場内業者の方々が自主的に実施している、いきいき馬関街は、観光の大きなコンテンツとなっておりますので、今後も継続していただきたいと考えております。
現在、官民で検討が進められている、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにおいて、唐戸市場はカモンワーフとともに、地場の味と水産業が思いっ切り楽しめるエリアと位置づけられ、食と水産業・漁業をテーマに、コンテンツを集積させ、唐戸市場の熱気を楽しみながら、地場の食を五感で味わえる日本随一の食文化エリアを目指すこととなっておりますので、今後の方針を決定するに当たり、市場内業者の方の御意見もしっかり聴取していきたいと考えております。
○板谷 正君
確かに、市場として整備された施設です。その中で、食品が買えて、そこで、そのまますぐ味わえるという部分は非常に、集客の魅力の一つだというところは私も理解します。
同じように、お客さんを誘致するだけで、道の駅のような施設を作れば、それが果たして正解なのかという部分も分かりませんし、市場として整備された設備だからこそ、長い渋滞を待ってでもお越しいただける方が、多くおられるのではないかと思います。
今から数年間で、再編の計画をつくっていくことは非常に厳しい、大変な話だと思いますけれど、やはりこの施設をなくしては、下関の今の観光のにぎわいというものは失われると思いますので、しっかり御検討いただきまして、このウオーターフロント開発にふさわしいものにしていただきますよう、最後にお願いを申し上げまして、質問を終了させていただきます。(拍手)
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