市議会サイトトップへ
会議録検索サイトへ
文字サイズの変更
標準
大
録画中継
トップ
/
本会議でさがす(令和5年)
/
第4回定例会
/
12月15日(金) 本会議(一般質問3日目)
本会議でさがす
委員会でさがす
議員名でさがす
会派名でさがす
操作方法について
1倍速
1.2倍速
1.5倍速
2倍速
内容
会議録
第4回定例会
12月15日(金) 本会議(一般質問3日目)
みらい下関
東城 しのぶ 議員
1.子どもたちの未来について
【下関市議会 本会議確定版】
○議長(香川昌則君)
15番、東城しのぶ議員。(拍手)
〔東城しのぶ君登壇〕
○東城しのぶ君
みらい下関の東城しのぶです。よろしくお願いいたします。このたびは子供たちの未来について、1項目の質問となりますが、まず教育長の教育に対する思いと考えを、そして最後に、いつもながらではございますが、市長へ子供たちの後押しについて、考えを質問してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、最初に一つ目の質問に入ります。希望や可能性を実現できる教育について聞いてまいります。教育長の教育のテーマに、わくわくする魅力ある学校づくりのお考えをお持ちですが、本市の学校教育に今一番必要なことは何だとお考えでしょうか。今年度就任されて、まだ間もないでしょうけれども、いろいろ感じていらっしゃると思いますので、お考えと思いを伝えていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。
○教育長(磯部芳規君)
学校教育では、子供を真ん中に置き、大人が子供を見る視点はもちろんのことですが、真ん中に置いた子供が見る視点と子供から見る景色を大切にした教育を進めることが必要だと考えております。
子供たちは、将来、変化する社会の中で、地域社会の担い手となります。そのためには、学校においては、自ら課題を見つけ、自らの手で解決する体験を重ねるなど、生涯にわたって学び続ける力を育むことが重要です。私は子供たちにしっかり考え、そして行動し、実現に向け努力する活動や地域の伝統や文化など、地域を学ぶ教育が有意義であると考えています。
また、地域や日々の生活の中から課題を見つけ、解決するための方法を考え、実践する場を確保することは、学びを自分たちの地域や未来のために生かそうとする心情や態度の育成、生き抜く力にもつながると考えております。
このような子供を中心とした取組を学校と地域が連携し、それぞれが持つ強みや人材を生かしてダイナミックに行うことで、学校がわくわくする魅力ある場になると考えております。
○東城しのぶ君
今、教育長のお話の中に、子供を真ん中にという言葉がすごくキーワードで残っているのですけれども、子供を中心にと言うと、子供たちから見ている景色というのは全然、多分私たち大人はもう忘れているようなものが見えてくると思うのですけれども、子供たちが中心になって、いろいろな大人たちを見る中で、一番大切なのが、まさに今お答えしていただいた、私もこの後ずっと掘り下げていこうと思っているのですけれども、生きる力だと思っているのです。そこを本当に今から地域のため、下関のために活躍できるようにという教育を教育長は考えていらっしゃるということで間違いないでしょうか。(「はい」の声あり)
ありがとうございます。この教育長の考えは、小中学校そして高校全てに統一していただきたいと思いますので、全ての学校に、全ての教員に、この思いを共有して、統一していただけることを改めてお願いしておきます。よろしくお願いします。
では、教育の使命についてお聞きします。私は教育の使命は、人を育てる人材育成にあると考えております。なぜなら、出会う大人、それが教育者だと私は思っております。子供たちの人生に大きな影響を与える出会い、それこそが本当の教育者だと思いますが、そこでお聞きします。教育長の使命、人材育成について、お考えをお聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
東城議員の御指摘のとおり、教育は人材育成に大きな役割があると考えております。学校は子供たちが将来の生き方を学ぶ場です。教科等の学習を通して得た知識・技能を基に、社会的に自立した人生を歩んでほしいと願っています。そのためには、コミュニティ・スクールの仕組みを生かして、地域の大人とともに学ぶことが大変有効です。子供たちが多様な考えに触れながら、様々な経験をする中で、豊かな社会の形成に寄与できる人材を育てていきたいと考えております。
○東城しのぶ君
まさに生き方、私も生きる力が本当に大事だと思っております。今、コミュニティ・スクールのことが出たのですけれども、私も本当に今回コミュニティ・スクールのことを掘り下げていろいろお聞きしたいと思ったのですが、ほかにも聞きたいことがあったので、これは改めて、教育長にまたコミュニティ・スクールが今どう動いているのか、コミュニティ・スクールが立ち上がって、本当に機能しているのかというのを、今後聞いてまいりたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。
それでは、本市の教育のトップの考えを改めてお聞きしましたので、国が3月31日に発表した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」の中身について、本市がどのように受け止めて、どこへ向かうのか、方向性を確認させていただきます。
まず、COCOLOプランです。今回ちょっとタブレットも用意しようと思ったのですが、私もバタバタしていて用意できなかったので、COCOLOプランは、議員の皆さんもよかったら検索していただいて、私はこれを何度も本当に読み解いていったのですけれども、このCOCOLOプランは、三つの柱を掲げておられます。
一つ目に、不登校の児童生徒の全ての学びの場の確保として、多様化学校、これは不登校特例校のことを示しますが、多様化学校を増やす方針や、自宅等での学習を成績に反映できるといった、多様な学びの場、居場所の確保など、五つの取組を出されています。そして二つ目は、心の小さなSOSを見逃さず、チーム学校で支援するとして、子供だけでなく、保護者も相談できるような窓口づくりなど、三つの取組を挙げています。そして三つ目は、学校の雰囲気を見える化にし、安心して学べる場所にということで、授業の改善や児童生徒が主体的に参加した校則等の見直し、そして快適で温かみのある、教育長がおっしゃられている、あしたも行きたいと思うようなわくわくするような学校の整備など、六つの取組が具体的に書かれてありました。
このプランの内容を読み解くと、学校がこれまでもしっかりと支援していることもあれば、学校だけではこれは難しいと思うこともたくさん書かれてありました。そして、そもそも教育長のお考えのように、行きたくなるような学校のカリキュラムがそもそもできていたら、本当はこのCOCOLOプランというのは要らないのではないかと思うような、そんなことを感じたところであります。
不登校の理由は本当に様々ですが、これまでは、義務教育として自分の住む地域の学校に行かなくてはならないという時代から、今は学校を選ぶ、授業を選ぶ、先生を選ぶということができる時代になったと思っております。そのくらい、学校の在り方を改める必要があると思っております。
このたびの質問は、教育長のわくわくする学校づくりのお考えを基に、学校へ行けない、学校に行かない選択をした子供たちに対して、今後、どのように社会とつなげていくのか。卒業後、社会に出て活躍できるよう、子供たちがそれぞれに持っている生きる力をどう引き出していくか、それを着地点に質問をさせていただきます。
それでは一つ目の質問に入ります。文部科学省が示す「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」ですが、まずここで示す「学び」とは、教育委員会としてどのように捉えていらっしゃるのか。また、本市は実現に向けてどのように支援を進められているのか、お聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
教育委員会では、誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)の示す「学び」について、義務教育において身につけなければならない学力とともに、将来の社会的自立に向けて必要な力を身につけていくための学びであると捉えています。特に、不登校の子供たちには、人とつながる力を育むための学びが必要であると考えています。
現在本市では、学校における教室以外の別室での学習支援をはじめ、少人数での学びができる分教室や学校外での学習支援を行う教育支援教室「かんせい」「あきね」の設置とともに、フリースクールの利用料補助や家庭への訪問支援等、個々の状況に応じた支援を行っています。あわせて、分教室と「かんせい」「あきね」、フリースクールが共同でキャンプや遠足等を実施するなど、子供同士がつながることができる学習の場を積極的に設けるように努めているところでございます。
しかしながら、増加する不登校児童生徒に対応する人材と時間の確保、教員の指導力の向上、市周辺部から教育支援教室等へ通う際の距離の問題などがあり、必要な支援が届いていない子供が一定数いる状況であり、身近なところで安心して学び、過ごせる場所の確保が急務となっています。
○東城しのぶ君
今、質問した「学び」というのは、学力とは別に、本当に必要となる、これは不登校だけでなく、どんな子にもですが、人とつながる力というのが必要ということですね。この二つが、ここで示されている学びの保障の学びということですね。そして、今いろいろ聞いている中で、先生たちもいろいろ学校のほうも支援はたくさんされているということに、改めてここで出されているので、すごく分かったのですけれども、課題も含めて、人材不足をはじめ、時間の保障だったり、指導力の難しさというのがここで見えたと思います。
私は、聞き取りのときも言ったのですが「課題をしっかりと出してください」と。「もう臭い物に蓋をするのはもうやめてください」と。課題を出さないと前に進まないから、必ずここで本当に子供たちを真ん中に置いて助けるのであれば、臭い物に蓋をしないでくださいという意味で、聞き取りの際はしたのですけれども、こうやって課題までしっかり出していただけたので、私はもう解決の方向に進むと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、2番目の質問に行きます。まず学力についてですが、不登校児童生徒に限らずですが、学びの場が減っている不登校児童生徒における学力の低下、学習の遅れの問題があります。その課題に対して、本市はどのような支援をされていますでしょうか。
○教育長(磯部芳規君)
まずは、不登校児童生徒の学力低下、学習の遅れに対する支援についてのお尋ねにお答えいたします。
教育委員会では、教育支援教室「かんせい」「あきね」において、児童生徒が自主学習に取り組む中で、一人一人の学習の進度に合わせた支援を行っています。また学校では、児童生徒の状況を把握しながら、随時行う家庭訪問や、放課後、長期休業を利用しての補充学習等を個別に行っているところでございます。あわせて、校内の別室や家庭で学習する児童生徒を対象に、一人1台端末を活用した授業配信や学習課題の提供等のオンライン学習を適宜行っているところでございます。
なお、オンライン学習を含め、不登校児童生徒への支援を効果的に進めるためには、児童生徒の状態と支援がうまくかみ合うことが必要であり、学校は、支援内容や方法について児童生徒や保護者に丁寧に説明し、共通理解の下、進められるようにしております。状況によっては、スクールカウンセラー等の専門的な見取りやサポートを受けながら進める場合もございます。
○東城しのぶ君
本当に、丁寧に一人一人の子供たちに向き合っているというのがここで本当に感じられました。ありがとうございます。ですが、この状況をお聞きして感じたのは、学校に行けない子供たちは多種多様で、学校の力、教員の力では、本当に厳しくなっている現状が見えたように思います。
そこで、必要な存在なのですが、子ども食堂や学習支援といった地域の子供に目を配ってくださっている子どもの居場所を運営する人たちや、キャリア教育に必要な地元の企業の皆さんではないかと感じました。まさに行きたくなる学校に、そんな大人たちの存在が鍵となるのではないでしょうか。
先ほど、COCOLOプランの説明を簡単にしましたが、このCOCOLOプランの注目する一つが、多様化学校の設置の促進です。
そこでお聞きします。方針に学びの多様化学校を増やすと示されていますが、市としての設置についてお考えをお聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
学びの多様化学校とは、学校に行きたくても行けない児童生徒のために、通常の学校よりも授業時間数が少ないなど、不登校児童生徒に合ったカリキュラムに基づき、柔軟に学ぶことができる学校のことでございます。既に他の市町で開設されている学びの多様化学校には、体験型学習や校外での学習、教室に入るのが苦手な児童生徒でも取り組みやすい小グループ指導、個別学習の時間を多く設けている学校がございます。教育委員会では、先進事例を研究しつつ、市内の設置に向けて検討を始めているところでございます。
○東城しのぶ君
まず最初に、前向きに検討しているということを聞いて、不登校で悩んでいる子供たち、そして親御さんの顔が浮かびました。多分きっとこれを聞いて、多様化学校ができると聞いただけで、希望が持てる親御さんたちや子供たちがいると思います。まだ多分検討している段階で、ここでいろいろな詳しいことは聞けないのでしょうが、一歩踏み出していただけることに改めて感謝申し上げます。
ただ、大事なのは中身です。今と同じ学校では、同じ現状の繰り返しです。学校に行ける、行けないに限らず、あの授業を受けたい、あの先生の話を聞きたい、学校でこんなことを学びたいと自ら考えて動けるような、そんな多様化学校になるよう、しっかりと取り組んでいただけたらと思います。そして事例の研究だけでなく、子供たちに関わる地域の人や地元企業の皆さんをはじめ、何よりも子供たちの声をしっかりと聞いていただきたいです。それを研究の一つにつなげていただけることを、これは本当に強くお願いをしておきます。よろしくお願いいたします。
冒頭でもお伝えをしましたが、今回の質問の着地点は、学校へ行けない、行かないの選択をした子供たちに対して、今後どのように社会とつなげていくのか。子供たちがそれぞれに持っている生きる力をどう引き出していくのかです。
そこでお聞きします。義務教育を終えた後の進路についてですが、学校へ行かない選択をした子供たちが、学校へ行かなくても社会とつながる仕組みが必要だと考えます。本市の今の取組が何かあれば、お聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
各学校では、中学校卒業後も高等学校等への進学の有無にかかわらず、社会とのつながりをつくれなくなるおそれがある生徒や家庭については、卒業前にまずケース会議を開いたり、スクールソーシャルワーカーを派遣したりするとともに、卒業後も適切な支援を受けられるよう、情報提供に努めているところでございます。
あわせて、教育委員会としても、不登校児童生徒の保護者を対象とした相談会や保護者研修会を開催するなど社会的自立に向けた支援を行っているところでございます。
○東城しのぶ君
卒業後もつながりを持っていろいろ支援されていらっしゃるようですが、卒業前も相談会といった何らかの手だてを打っていらっしゃるということですね。ありがとうございます。
それでは、今度は産業振興部にお聞きいたします。高校進学以外の選択肢として、就職のあっせんや社会に出て働く知識や技術を獲得するような学びの場が、私は必要ではないかと考えますが、何か取組があるのでしょうか。
○産業振興部長(山田 豊君)
高校に進学せず就職をする子供たちを含みます青少年の雇用について、国では社会の構成員として自立し、健全に成長することを促すため、青少年雇用対策基本方針を策定し、社会への積極的な関わりやキャリア形成のための適職の選択及び職業能力の開発、そして支援機関のネットワークの整備を図っていくこととしております。
その支援機関の一つが、国の就労支援機関であります「若者サポートステーション」で、本市にも山の田に「しものせき若者サポートステーション」がございます。ここでは、若者の社会的自立に向けた様々な支援を行い、専門のカウンセラーによる個別相談も実施しています。
本市では、子供たち本人が、今後の進路について、よりよい検討や選択ができるよう、まずは対面によるきめ細かな対応が必要であると考え、お問合せがあった場合には、このしものせき若者サポートステーションを御案内しております。
また、具体的な職業のイメージをお持ちで技術習得を希望する方には、様々な職業訓練を実施している県の職業能力開発校で、本市千鳥ケ丘町にございます山口県立西部高等産業技術学校も御案内をしているところでございます。
子供たちの個々の事情に配慮しつつ、希望や特性に応じて適切な支援機関へ導くことが、市の立ち位置であると考えております。
○東城しのぶ君
では、不登校に対しての取組はないですね。
○産業振興部長(山田 豊君)
不登校に限らず、取りあえず若者サポートステーションのほうに関しましては、15歳以上の方が対象ではございますが、確認をいたしますと、それよりも若い方であっても、まずは御相談いただければと思っておりますし、また御本人でなくても、御家族の方でも、相談は受け付けていただけるものだと考えてございます。
○東城しのぶ君
今聞いたのはなぜかというと、やはり不登校の子というのは、人のつながりが苦手というところがあるので、そういうちょっと特化したものを教育委員会と連携していただきたいと思っていますが、今のところ連携はないのですか。
○産業振興部長(山田 豊君)
一応、教育委員会さんとというよりも、若者サポートステーション、それからあと求職者の方が一番頼りにするのは、地元のハローワーク、公共職業安定所になると思います。それから、先ほど申し上げました山口県立西部高等産業技術学校、こういうところは、互いに連携をしてございます。ですので、教育との連携というのは、もちろん教育の先生方がこういうところを知っていただければ、つないでいただけると思いますし、また私どものほうも、そういうものはしっかりと情報提供させていただきたいと思っております。
○東城しのぶ君
聞き取りの際に聞けなかったことが多々あったので、今質問以外のことを対応していただいてありがとうございます。
教育委員会との連携は、私はすごく大事だと思っています。先ほど言われましたけれども、卒業後のことも含めて、そこをしっかりと連携を取っていただきたいと思っていますので、まずはデータからでもいいです。卒業した後、どういうことをしているかとか、どういう生き方をしているかというのを、最後までといったらまた難しいかもしれないですけれども、子供たちが輝いていることを安心して見届けたほうが、きっと教育長も教育委員会も、子育てをしている全ての皆さんが安心すると思いますので、そこも含めて、しっかりと連携を取っていただけたらと思います。よろしくお願いします。
このたびの御答弁で、教員の御尽力をはじめ、多くの課題が見えました。正直、私のほうでも先生方の御苦労や負担を聞いております。反面、苦しんでいる子供たちの声や親御さんの声も聞いております。そして、何とかしたいと本気で活動されている大人たちもいらっしゃいます。教育長は一番御存じだと思います。
私は子供だけが幸せになればいいとは思っていません。子育ては親だけでは無理があります。先生だけでは限界があります。子供たちを預かっている先生も幸せでないといけないですし、預ける親も、みんなが幸せでないと、そもそも子供たちは幸せになりません。だからこそ、社会との連携が本当に必要で、ここを整えるのが行政の仕事だと思っております。
例えば、自分の経験でいうと、私は16歳で母になっております。人としても母親としても、とても未熟な時期がありました。そのときに、やはり子育てをしている友人だったり、子育てを終えた先輩が私に対してアドバイスをしてくれたり、指摘をしてくれたりすることで、私はすごく若いときの子育てに救われました。変な話、先生が「お母さん、あなたの子おかしいですよ」とか「あなたの考え、おかしいですよ」なんて絶対、先生のほうから言えないです。でも、地域の人たちや友人たちが改めて「いやいや、しのぶ、その考えはちょっと違うよ」とか「そういう考えを改めたほうがいいよ」と言ってくれる人がいてこそ、そういう人がいてこそ、いろいろなものが見えてきて、子供も母親も学びにつながると思うので、やはり地域というのは本当に大事だと思っています。
また、企業連携でいうとキャリア教育ですが、地元の企業を知ることはもちろん大事ですが、いろいろな職業に就いた人たちの考えや人生観、それを聞くだけで生きる力につながります。だからこそ、子供たちを社会につなげる仕組みが本当に必要だと私は思っております。
そこで、教育委員会と産業振興部に要望です。子供たちが大人たちと関わることで、希望や可能性を見いだせるよう、企業と地域と学校がつながる下関独自のポータルサポートサイトを開設していただきたいです。参考として、国の「土曜学習応援団」というサイトがあります。それを基に、何かつくられたらいいのではないかと思っています。私もすごく、これがいいというのは言えないのですが、ぜひ下関独自の、みんなが子育てに関わるというポータルサポートを開設していただきたいと思いますので、要望をしておきます。
そして、これから検討される多様化学校では、地域の人も地元の人も加わって、チーム下関で教育に取り組んでいただけるよう、よろしくお願いいたします。
では、次の質問に入らせていただきます。3番目の質問で、子どもの居場所についてお聞きします。まず、子どもの居場所は誰一人残されない地域子育てコミュニティーの場として、COCOLOプランと似た機能があります。
本市は、子ども食堂をはじめ、学習支援の場所として、子どもの居場所が35件あるとお聞きしていますが、このサードプレイスでの子供をめぐる状況、これは不登校児童生徒も含めてですが、調査・分析について御説明をお願いいたしたいと思います。
まず一つ目ですが、子どもの居場所の事業の補助金の執行状況。何に幾ら使ったとかいう数字はもう要らないです。35件が公平であったかとか、どのように使って何を必要としたかとか、行き届かなかったことや問題点、予算などの課題もあればお願いいたします。
○こども未来部長(山田之彦君)
本市では、全ての子供がアクセスしやすい子どもの居場所づくりを目指し、令和5年度に下関市子どもの居場所活動支援補助金を創設し、市内の子どもの居場所において、子育て支援活動を行う団体に対し、運営に要する経費を、1拠点当たり上限額を6万円とし、開催実績に応じて助成することとしております。
現時点において、35団体のうち18団体から申請をいただいており、各団体からの補助金の申請内容を集計したところ、9割近くの団体が食材費を対象経費としていることが確認でき、食事を提供する活動が主体であることが伺えます。
また、万が一に備えての保険加入に伴う保険料やスキルアップにつながる研修や講習を受講する研修費も補助対象経費としておりますが、保険料は4割程度、研修費は2割程度の団体からの申請にとどまっております。
今後も、補助金等により、地域における子どもの居場所の新規設置や、安定かつ継続的な運営への支援を行ってまいります。また、まだ実績がございませんが、現在もホームページ上で、企業からの食材支援等を募っております。地域、企業、行政が一丸となった支援体制を構築していきたいと考えております。
○東城しのぶ君
1件当たり最大6万円ということで、35団体あって18団体がほぼ食材に使っているということです。細かいところは大丈夫です。これでいうと、6万円は足りていると皆さん思われているのでしょうか。そこはまだ分析はされていないでしょうか。
○こども未来部長(山田之彦君)
団体によって、その活動実績の内容が違いますので、ある意味、かなりいろいろな活動をされているところは、ちょっと不足しているかもしれませんし、あまり子ども食堂に特化して、月に1回ぐらいしかしていないところは足りているのではないかと思っております。
○東城しのぶ君
中身、やり方というのは団体でそれぞれ違うと思うので、ここで足りている、足りていないと言うのは難しいのかもしれませんが、せっかく35団体あって、その補助金があるのであれば、使っていただける方向でしっかりと周知してほしいですし、私は6万円で足りないという声も正直聞いておりますので、後で話そうとも思っていますが、しっかりとその部分のデータも取っていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
では次に、学校へ行けない子供たちを扱うケアについて、どのような状況か、見えてきた課題もあれば教えてください。
○こども未来部長(山田之彦君)
子どもの居場所の中には、不登校の問題を含め、子供が抱える悩みに気づき、そのケアを行うことに取り組んでいる団体もございます。子供を取り巻く様々な状況へ対応し、子供のSOSにいち早く気づき、適切に対応するためには、専門的なスキルが必要不可欠であり、子どもの居場所のスタッフの対応能力の向上が課題であると考えております。また本市として、不登校の児童や生徒が子どもの居場所に何人来ているかまでの情報は把握してございません。
○東城しのぶ君
分かりました。専門の人が必要ということも十分分かりますし、ただ、今言われた、何人来ているかがまだデータとしてないというのであれば、しっかりと、すみませんが、そこのデータを取っていただきたいと思います。でないと、本当に誰一人取り残されないということではなくて、取り残してしまうようになりますので、よろしくお願いいたします。
では、今後の展開はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
○こども未来部長(山田之彦君)
本市では、先ほど申しましたとおり、子どもの居場所に対する支援として、不登校などの子供が抱える問題に取り組む団体が、子供をケアするための知識を習得する研修に要する費用も補助対象としております。さらに、専門的知識や経験を有するコーディネーターを必要に応じて派遣するなど、対応する人材の精神面などのケアや、困難なケースへの専門的助言等が受けられる体制を整備することにより、その取組を支援していくことで、一つでも多くの子どもの居場所が支援を必要とする子供のケアに取り組んでいただくことを望んでおります。
○東城しのぶ君
実際に強制はできないと思うのです。これをやってください、あれをやってくださいというのは、皆さんボランティアでやっていらっしゃると思うので、本当にそこは難しいと思いますが、もしそういう子が本当に現れたときに、きちんと寄り添ってあげられる体制というのは必要だと思いますので、引き続き、データも含めて改めてですが、よろしくお願いいたします。
では次に、子どもの居場所の重要性についてお聞きします。本市はどのようにお考えでしょうか。
○こども未来部長(山田之彦君)
子どもの居場所は、子ども食堂をはじめ、様々な活動形態により行われており、地域による子どもの見守りを通して、子供が安心して自分らしく過ごせる場所であるとともに、自己肯定感、地域や社会と関わる力、生活習慣や学習習慣などを身につけることのできるかけがえのない場と思っております。
子供が抱える様々な課題を理解しながら、子供の声を聞き、気持ちを受け止めて、信頼関係を構築し、地域や社会に子供をつなぐ、またはつなぎ止めて必要な支援につなげていくプラットフォームとしての機能は、子どもの居場所であることからこそ成し得るものであり、重要なものと考えております。
そのため、全ての子供が自然と足を向けることができる子どもの居場所が各地域にあることが望ましいと考え、地域団体やNPO等とも共同し、必要な支援を行うように取り組んでおります。
今後は、さらに何かの支援を必要とする子供が、子どもの居場所とつながることができるように、関係機関や地域団体等と連携の上、エリアごとで情報共有を行うなどの取組を進めてまいります。
○東城しのぶ君
改めて重要ということを確認させていただきました。いいですね。
本当に私も重要だと思います。先ほども申しましたが、子育ては親だけでは限界があります。先生とか学校だけでも、限界がもう既に私は来ていると思っています。だからこそ地域のコミュニティーが重要です。しっかりと、そこを引き続き取り組んでいただけるよう、よろしくお願いいたします。
この子どもの居場所を必要とする全ての子供たちと親御さんたちから、まず幸せな状況で成長するケアに関して、しっかりとヒアリングをお願いします。例えば、子どもの居場所があることで、子供たちがどう変わったか。親御さんたちの安心感がどこにあるか。学校や担任の先生とどんな共有をしているか。この場所がなぜ必要か。地域になくて困っている人がどのくらいいるのか。また、子どもの居場所にどんな支援と予算が必要なのか。こういう中身あるヒアリングをお願いいたします。
なぜこの質問をしたかというと、子どもの居場所については、皆さん、子供の未来のためにと、ボランティアです。ですが、必要としている子供たちや親御さんは増えてきています。運営の資金に負担がかかっている声を切に聞いております。逆に想像してください。この居場所が今たくさん、35件増えていますけれども、この場所がなくなった場合、利用している子供たち、そして親御さんたち、助かっている人たちはどうなると思いますか。きっと困る声であったり、きっと寂しい思いをしている子供たちが私は増えると思います。だから、重要性を聞いたのです。そのためにしっかりと予算を取っていただいて、増える方法と言ったら変ですけれども、できることからでいいです。どんどん増やしていきたいという山田部長の思いも聞きましたので、しっかりと予算を組み込んでいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
では、たっぷり時間がありそうなので、最後に市長に質問です。子供たちの未来の後押しについて、これまで市長自身がぶれずに、希望という言葉を掲げて取り組んでおられていますが、全ての子供たち、そして子育てをしている皆さんが未来に希望が持てる今後の取組、そして環境や予算も含めて、市長のお考えをお示しください。
○市長(前田晋太郎君)
今回は通告をいただきましたし、時間もたくさんいただきましたので。そして今日は、東城議員は、子供たちに対する愛情たっぷりのすばらしい質問だったと思います。不登校そして家で引き籠もるという――ひきこもりという言葉は、私はあまり好きではないのですが、勇気を出して、一歩踏み出してもらえるように、やはり我々の教育環境というのは、これからも、今まで以上にもっと整えていかないといけないし、先生方の考え方、それから就労環境も整えてあげることで、考え方を前向きにしてもらわないといけないし、様々な課題があります。
そういった中で、この連日、昨日も井川議員、そして関谷議員も子供に対する御質問をたくさんいただいておりますけれども、今回の12月議会の最大のテーマといいますか、第2子以降の保育料完全無償、これをしっかりと仕上げて、市民の皆さんに「よし、ちょっと頑張って子供たちのことを考えてみようか」と「私たちもそんなにお金がかからないのだったら、もう1人考えてみようか」とそう言ってもらえるように、やっていかなくてはいけない。
これだけでは駄目ですよね。まだまだやらなくてはいけないことがいっぱいあるわけです。例えば、保育園、幼稚園、今、待機児童の問題はどうなのか。先生の確保はできているのか、できていないよねと。だから、そういったことを先生がもっと下関だったら育てやすいということも大事だし、働きやすい状況をつくってあげないといけない。
関谷議員から、昨日、明石市の名前が出ました。日本全国、もうどこの自治体も明石市の取組に皆さん注目しています。昨日言われた言葉は、何と言ったか、給食費、医療費それと保育料、おむつと言いましたね。おむつ以外は、下関は結構、巻き返しているというか、かなりいいところまで来ていると感じたのです。おむつというのは、まだ我々庁内で考えるところはありませんけれども、下関独自でまだまだやれることはないかと。
要は、圧倒的に、下関の子育ては、もう突き抜けて安心できるという環境をつくることが、今から我々の目指すところです。それに向けて、全庁一丸になって、今年「For Kids For Future」で来ましたけれども、まだまだ行きたいと思っています。
一つ思い出したのですが、2年前、コロナの終わりぐらいだったと思うのですが、野村総合研究所の人口問題のエキスパートの方を招いてちょっと勉強会を軽くしました。その人は、全国の自治体の増減を全て把握していて、それを全国の分布を絵に表わして我々に説明してくれたのですが、当然下関が今から減っていくよと。増えていくところは福岡とか、東京とかとあるのですが、50年後のデータをぽんと見せてきたのです。50年後に、全国で1か所だけ、色が変わらなかった県があるのです。どこだと思います。1か所だけ。沖縄です。でも皆さん、沖縄は全所得、一方で労働所得の数字というのは、平均所得は全国最下位ですから。400万円以下ですから。でも子供たちは人口が減っていないのです。子供たちは増え続けているのです。それはどういうことかと。我々、その就労環境とか整えたら、お金が家庭に残れば、子供を育てようという気持ちになってくれるだろうから、我々は今やっているというのがある。そうでもないということです。では何なのかと聞いたら、その方が答えたのは、「沖縄は、家族はもちろん、親戚、地域、隣近所のおばちゃん、みんなで子供を育てるから」と言ったのです。それでそこまでキープできるのか。庁内で今参加してくれた人はみんな覚えているかどうか分かりませんけれども、私はそこが強烈に残っています。だから要は安心です。キーワードは安心なのです。安心できれば、子供を産もうという気持ちになると。これは人間、動物の本能かもしれません。もしかしたら究極のところに来ると。
ということは、安心できる育て方をつくるために我々が何をするかということです。一つ、下関で誇れる事例というか、子供たちの数と出生率ないし高齢化率でいうと、清末です。あと安岡。この2か所は今飛び抜けていいのです。増えています。皆さん感じていると思いますけれども。そこにもまたヒントがあるかと。清末なんて3人4人の子供、家庭がごろごろあると聞いています。安心して育てられるそうです。同じ下関なのに。そこにまたヒントがあるかと思っているのです。
だから、皆さん今日せっかく今議会、本当に子供に対するものすごくいい御意見をいただいておりますので、先ほど6万円で足りているのかということも含めて、そういった、所得のある世帯にどう育てて産んでもらえるのかとか、先ほど6万円が必要なエリアとか地域とか家庭にどう配慮していくのかとか、いろいろな、一つの考え方で全てが網羅できるということはありませんから、それぞれに対応できるような考え方を、いわゆるフレキシブルな対応といいますか、柔軟な対応を持ちつつも、新しいことにはどんどんチャレンジして、すばらしい子育て環境をもっと整えていきたいと思っていますので、応援していただければと思います。
○東城しのぶ君
今、意外な面白いお話も聞けましたし、安心というキーワードが本当に大事だと思っています。それは何か女性に特化したと言ったら変ですけれども、やはり安心を与えるのというのは、女性が元気であってこそだと思いますし、先ほど何度も言いましたけれども、地域の見守りがあって、初めて安心ができると思いますので、子どもの居場所の充実には、本当にしっかり予算をつけていただきたいと思いますし、不登校の子たちに対しても、いろいろな目線で支援いただけたらと思います。それは予算ではない部分だと私も思いますので、よろしくお願いいたします。
そして、第2子の無償化の件に関しても本当にありがとうございました。6月に私も声を上げて、私が企業主導型の皆さんと要望してきたこと以上に、垣根を越えて、いろいろなことを考えていただけたこと、本当に皆さんも喜んで、私のところにたくさん連絡をいただいたので、本当にありがたかったです。
今さっき言われたように、今度は空喜びさせないで、しっかりと受皿をつくっていかないといけないと思っていますので、施設の問題だったり、人材の問題だったりと、今から出てくると思いますので、私たちもしっかり声を上げていこうと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に、全ての根幹には教育があると私は思っております。そして、人生に大きく影響するのは教育者です。私が言う教育者とは、出会う大人たちのことですが、子供たちに多くの大人に出会う機会をつくる環境をぜひともつくっていただきたいです。そして、どんな子も、それぞれが持っている生きる力を発揮して、社会で生きていけるよう後押しをお願いして、この質問を終わろうと思います。ありがとうございました。(拍手)
著作権について
下関市ホームページに掲載されている個々の情報(文字、写真、イラストなど)の著作権は、下関市にあります。 また、下関市ホームページ全体についても、下関市に編集著作権があります。 当ホームページの内容の全部または一部については、私的使用のための複製や引用等著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより、複製・引用・転載できます。 ただし、「無断転載禁止」などの注記があるものについては、それに従ってください。
戻る