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9月20日(水) 本会議(一般質問2日目)
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内容
会議録
第3回定例会
9月20日(水) 本会議(一般質問2日目)
市民連合
秋山 賢治 議員
1.本庁東部地域包括支援センターの民間委託について
2.公民館の安全性について
3.管理されていない空き家について
【下関市議会 本会議確定版】
○議長(香川昌則君)
9番、秋山賢治議員。(拍手)
〔秋山賢治君登壇〕
○秋山賢治君
おはようございます。市民連合、立憲民主党の秋山賢治です。それでは、通告に従いまして質問をいたします。
まずは、本庁東部地域包括支援センターの民間委託についてです。昨日、竹村克司議員の質問と、また答弁が重複する点があるかと思いますが、どうぞ御了承いただきたいと、お願いを申し上げます。
去る7月6日に開催された地域包括支援センター運営協議会で、下関市内に12ある地域包括支援センターで、唯一の市直営の地域包括支援センターである本庁東部地域包括支援センターを民間委託すると発表されました。
本庁東部地域包括支援センターは、令和5年8月14日から募集を開始し、参加意思確認書等の提出期限が9月8日、その後、企画提案書を提出し、10月中旬にヒアリングが行われ、選定結果の通知が10月下旬、選定されれば令和6年4月1日から業務開始となります。
そこで質問ですが、今回、本庁東部地域包括支援センターの民間委託に至った経緯について、改めて御説明を願います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
本庁東部地域包括支援センターを委託することになった経緯についてお答えいたします。本庁東部地域包括支援センターは、通常のセンターの業務に加え、直営の地域包括支援センターとして、各地域包括支援センターに共通する課題を施策に反映してきましたが、現在、人口の減少率や高齢化率など、各センターの担当する地域の状況は様々となり、各地域で個別の課題のウエートが高くなったため、当初の施策への反映が難しくなってきております。
また、本庁東部地域包括支援センターでは、専門職の確保が難しい状況が続いております。
ついては、専門職の確保が可能で、センターの運営に意欲のある法人があれば、民間に委託することにより、人員的に安定したセンターの運営が図れるようにしたいと考えたところでございます。
○秋山賢治君
人材の不足と、また専門職の不足ということが、今回、民間委託に至ったというようなことで、下関市の地域包括支援センターが発足された当初は、4センターでスタートしたと聞いておりまして、当初も専門職の欠員があり、そのときには他の法人から出向という形を取って、運営ができたとお聞きしております。
今回も、そのようなことも検討をされなかったのか、また、他のセンターの委託先や運営協議会に、こういった現状を、意見を求めて検討されたのか、お尋ねをいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
今回の人材不足を解消する手段として、民間からの出向を検討しなかったのかについてお答えいたします。本市は、平成18年度から直営の地域包括支援センターを運営しておりますが、開設当時はセンターに必須の専門職である主任介護支援専門員の資格がある市の職員がいなかったことから、地域包括支援センター運営協議会の委員を出していただいている法人の中から1年の任期で、一時的に派遣をいただいていた時期がございます。
しかしながら、このたびは人員的に安定したセンターの運営が図れるようにしたいと考えましたので、派遣の方法とした場合の派遣元となる法人の負担を考えまして、全面的に委託をする方法にしたところでございます。
○秋山賢治君
そのような事情があったということですが、再度お聞きしますが、事前に運営協議会等に諮られなかったのか。お答えいただければと思うのですが。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
運営協議会につきましては、諮問機関ではございませんので、あくまでも市の方針をお伝えするという形で、御説明を事前にさせていただいたところでございます。
○秋山賢治君
分かりました。それでは、次に民間委託の選定について御質問をいたします。今回の本庁東部地域包括支援センター業務委託法人募集要項の2ページの3の応募資格に、包括的支援事業及び指定管理介護予防支援事業等を適切、公正、中立、効率的に運営することのできる法人とあります。
今回、唯一の市直営で市内12の地域包括センターの言わば中核的、また指導的役割であった本庁東部地域包括支援センターが民間委託されれば、市内のセンター全てが民間委託となり、関係者が不安に抱いているのが、いわゆる囲い込みと過剰サービス提供の問題があります。
囲い込みとは、これはビジネス用語なのですが、今いる顧客の離脱や流出を戦略的に止めることを囲い込みと言います。ここで、国の財政制度等審議会が、令和5年5月29日に発行しております「歴史的転機における財政」の中の73ページ、一部分を朗読させていただきます。「サービス付き高齢者向け住宅(以下「サ高住」という。)等では、依然として、画一的なケアプランや過剰なサービス等の問題事例が見つかっており、ケアプラン点検を通じた見直しも不十分な状態となっている。また、ケアマネジメントについては、利用者にサ高住の入居者がいる場合には、それ以外の場合と比較して、所要時間が3割程度少ない。こうした実態を踏まえ、サ高住等でケアマネジメントを提供する事業者には同一建物減算を適用するとともに、訪問介護等についても、利用者が同一建物に集中している場合には、一層の減算を行うことで適正化を図るべき」と記載をされております。
そこで、お尋ねですが、このような囲い込み、過剰サービス提供の実態、問題があるということを、市は把握されておられるのでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
サービス付高齢者向け住宅などでの利用者の囲い込み、過剰なサービスの提供などの実態があることを把握しているかという質問についてお答えいたします。
本市では、ケアプランを作成する事業者のうち、サービスが特定の事業所に偏っていたり、介護度ごとのサービス利用の上限額であります区分支給限度基準額に占める利用割合が高い事業者について、令和4年度から調査を実施しております。サービスを提供する事業者の少ない地域があり、また、介護サービスの必要性の高い方もおられますので、数字のみで利用者の囲い込みや過剰なサービスの提供があったのかという判断はできませんが、サービス付高齢者向け住宅などの居住者について、特定の事業所の利用や区分支給限度基準額に占める利用割合が高い傾向があることは把握しております。
○秋山賢治君
下関市において、サービス付高齢者向け住宅や、住宅型有料老人ホーム、いわゆる新しい住まいは2,800床を超えていますが、利用者の希望、例えばケアマネジャーが変更となったり、これまで受けていたサービスが使えなかったりと、利用者の希望に応じ得ないばかりかアセスメントが適切に実施されていないなど、求められるケアマネジメントが行われていない例も見受けられるとの声があります。
また、支給限度額をいっぱいいっぱい使っているケースなど、本来なら受けなくてもよい過剰なサービスが提供されていないか、定期的に調査、また指導を市は図られているのか、再度お尋ねいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
サービス付高齢者向け住宅などでの過剰なサービスの提供などについて、定期的な調査や指導などを行っているのかについてお答えいたします。本市では、全ての事業所に対して行う集団指導、個別に事業所を訪問して行う運営指導や、ケアプラン点検において適切なサービスの提供を行うように指導しております。
なお、現在、国において令和6年度に予定されている介護報酬の改正において、関連する見直しも検討されていると聞いております。
このことも踏まえまして、今後の指導やケアプランの点検の方法について、検討していきたいと考えております。
○秋山賢治君
介護保険は、40歳から64歳の市民の皆様からも納めていただいております。公正に適切な介護が受けられるよう、行政のほうでチェック、調査、指導が、これからもされますようお願いを申し上げます。
次に、今回の民間委託の法人選定に当たって、そのような囲い込み、過剰サービスの提供がなされていないかなどが、審査選定の基準に盛り込まれているのでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
法人の選定において、囲い込みや過剰なサービスの提供がされていないかなど、審査基準に盛り込まれているのかについてお答えいたします。利用者の囲い込みや過剰なサービスの提供について、直接評価する項目はございません。
なお、私も審査委員ですので、どの法人におきましても審査を通じて、地域包括支援センターとしての公平公正で適正な運営について、しっかり確認したいと考えております。
○秋山賢治君
私も様々な居宅介護支援事業所のケアマネジャーさんから、囲い込みがひどい事業者があるということを聞いております。
また、このような公正、中立でない事業者が、決して委託を、今回受けることはないと思いますが、再度確認ですがいかがでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
ないと思っておりますし、また、こうやって皆さんからもいろいろな御意見をいただいて、しっかり運営していただけるように働きかけていきたいと考えております。
○秋山賢治君
今回、既に応募は締め切られたわけですが、これが、例えば1法人、今、分かりませんけど、1法人の応募しかなかったとしても、選定の基準を満たしていなければ受託はされないとの解釈でよろしいでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
参加が1法人であった場合の選定についてお答えいたします。応募が1法人であった場合におきましても、総合点が基準に達しない場合には、候補者としては選定いたしません。
○秋山賢治君
選定がされなかった場合、引き続き、市直営で運営をされていかれるのでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
法人の選定に至らなかった場合、引き続き市で運営するのかについてお答えいたします。市といたしましては、来年度以降は委託の方針としておりますので、このたびの選定委員会において候補者が選定されなかった場合、選定方法などを見直した上で、改めて実施の検討を行う予定としております。
なお、この場合につきましても、公平公正で適正な運営を求めていくことについては、変わりはございません。
○秋山賢治君
今現在、市と本庁東部地域包括支援センター以外の11の民間に委託されています包括支援センターと市との関わりは、今現在どのようになっておりますでしょうか。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
市と地域包括支援センターとの関わりについてお答えいたします。市では、地域包括支援センターの業務を評価する機関として、地域包括支援センター運営協議会を設置しております。
この運営協議会は、市が事務局となり、公募委員2名を含む外部委員16名により、市が定める運営方針を踏まえた効果的、効率的な運営がなされているか、適切な人員体制が確保されているかなどについて、点検や評価を行っております。
この点検や評価を通じまして、公平性や中立性の確保、効果的な取組の充実を図るとともに、不十分な点については、改善に向けた取組を行うよう指導しているところでございます。
○秋山賢治君
今回、本庁東部地域包括支援センターが民間委託され、市内12、全てのセンターが民間委託となった場合、今後、市として、担当は包括支援室ですか、担当の部署がありますが、今後、市としての役割はどのようにお考えか、お尋ねをいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
民間委託を行った後の市の役割についてお答えいたします。12か所の地域包括支援センターの全てが委託による運営となりますので、地域包括支援センターが担当する各圏域の課題や目標を共有し、相互に連携した効果的な取組につなげる必要がございます。
このため、長寿支援課の課内室である、今議員がお話しされましたが、地域包括ケア推進室が基幹型地域包括支援センターとして、各地域包括支援センターの間の調整、地域ケア会議の定期的な開催、また、困難事例に対応するための技術支援など地域包括支援センターの後方支援を行い、全ての地域包括支援センターによる一体的な運営を図ってまいります。
○秋山賢治君
先ほどからの質問にありましたように、囲い込み、何度も申し上げますが、囲い込み、過剰サービス提供、支給限度額ありきのケアプランが横行していないかなど、ケアプラン点検等を定期的に実施、実態調査をし、問題がないことにこしたことはありませんが、問題がないことを確認、証明することも市の責務と考えます。
下関市が令和3年3月に発表いたしました第8次下関市いきいきシルバープランに、地域包括支援センターの機能強化として、今後の高齢化の進展に伴って増加するニーズに適切に対応するため、今後、地域包括支援センター機能や体制の強化を図ることが必要としています。
そのためにも、今後、協議会、関係機関としっかり連携、協議をしていただき、市民の皆様が安心して適切な支援が受けられるよう、提言といたします。この質問は以上です。
引き続きですが、次に、公民館の安全性について質問をいたします。以前から、下関市の公民館の老朽化に伴い、改修、建て替え等が行われてきました。下関市が2018年12月に発表いたしました公共施設の適正配置に関する方向性には、基本的な考えとして、築年数が50年を超える建物は原則として廃止と明記してあります。
そこで質問ですが、築年数が40年以上の老朽化が懸念される公民館の件数を教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
公民館は、市内に34館ございます。その多くは昭和40年代から60年代に建築されており、築40年を超えるものにつきましては14館となっております。
○秋山賢治君
ここでタブレットを御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○秋山賢治君
これは去る7月30日の日曜日の朝です。山の田東町にあります下関市北部公民館の4階上部分の外壁が剥落しているのを、公民館の職員が発見いたしました。この赤丸の部分、この外壁が剥落をいたしまして、それでこの下に、これは要するに破片が落ちています。ここは駐車場の部分になります。
これはちょっと画像が荒くて申し訳ないのですが、私は規制線を張っているところ、外からちょっと撮って拡大したので、ちょっと荒くなっていますが、この剥落した破片の1番大きいものは、野球のホームベースぐらいの大きさのものがあったそうです。ここに、1か所に、私が見たときには、こうやってまとめておかれていました。
今回、剥落が起こった1週間後の5日の土曜日には、公民館の向かいの山の田3号公園で、4年ぶりに盆踊り大会が開催をされまして、大会当日は大会関係者の控えの場所となる予定だったのですが、この剥落が起こったために規制を張って、正面の玄関からは入れないようになりました。
私も、実はこの剥落の前日の土曜日には、平家踊り保存会が平家踊りの講習をされるということで、私も行って、馬関まつりが控えておりましたから、平家踊りの練習に参加して、そのときにも公民館にたくさん、スポーツ少年団の子供たちや、平家踊りの研修に参加している多くの方がいたわけですが、その翌日の朝、こういったことが起きたということで、私もびっくりしました。
今回、剥落が見つかった当日にも、すぐ対応をされまして、調査をして、補修工事に入るということだったのですが、質問ですが、今回の北部公民館の外壁剥落で、市としてどのような対応と調査、また補修工事がなされたのか、御説明を願います。
○教育部長(藤田信夫君)
まず、今回の原因でございますが、このたび、北部公民館の外壁の剥落につきましては経年劣化によりまして、躯体のコンクリート表面に吹きつけているモルタル部分が剥離し、剥離部分が破損して落下したものでございます。
対応といたしましては、先ほど画像にもございましたが、まず駐車場、これが危険がないようにということで、コーンを設置いたしました。落下した部分以外にも剥離の危険性があることから、応急的な処置といたしまして、高所作業車で作業ができる南面につきましては専門業者による打診調査を行い、危険性が高い箇所をはつり落とすとともに、躯体コンクリートの劣化を防ぐため、中性化防止剤により保護しているところでございます。
○秋山賢治君
今回、剥落が、落ちた側のほうを調査して、補修工事を行ったと。裏側の、そちらのほうの調査はされていなかったですか。
○教育部長(藤田信夫君)
調査につきましては高所作業車がどうしても要るということで、その辺りの関係もございました。今後の対応につきましては、今、議員御指摘がございましたように、あくまで南の外壁は応急的な処置でございます。
他の面の外壁、こちらも同様の危険性が想定されておりますので、外壁全面の修復については、調査検討してまいりたいと考えております。
○秋山賢治君
ぜひ、また、全体的に調査をしていただきたいと思います。補修工事、これで終了という解釈だと思うのですが、今後、地域の住民の皆さんも、工事が終わったような状態で、残っている部分もありますし、何か継ぎはぎみたいな、こういう状態になっているのですが、ちょっと応急的だと思うのです。
地域の皆さんも、また何か落ちてくるのではないかという不安の声もございまして、今後、北部公民館はどのように対応をしていただけるのか、御説明を願います。
○教育部長(藤田信夫君)
先ほどの答弁の繰り返しになるところもございますが、今後の対応につきましては、南の外壁、これはあくまで今回応急的な措置でございます。他の面の外壁、こちらも同様の危険が想定されますので、外壁全面の修復については、これを検討してまいりたいと考えております。
○秋山賢治君
引き続いて、また調査、点検等をぜひとも行っていただくようお願いを申し上げます。この北部公民館に限らず、最初に御回答いただきました老朽化が懸念される市内の公民館を、今後どう整備、また管理していくのか、建て替え等も含めて市の見解をお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
公民館の今後の整備に関してでございますが、多くの公民館が建設から相当の年数が経過しております。老朽化や耐震性が課題となっております、比較的建築年数の浅い公民館、こちらにつきましても長寿命化対策が必要な状況となってきております。
このため、整備に当たりましては、その在り方や整備手法も含めて、全体としての計画的な推進が必要だと考えております。こちらにつきましては、公共施設の適正配置に関する方向性(中期)でもお示ししておりますとおり、地域や施設の実情に応じて、集約化や複合化、また長寿命化などにより、安心・安全な公民館となるよう、計画的な整備に努めてまいりたいと考えております。
○秋山賢治君
ぜひとも進めていただきますようお願いいたします。公民館は地域コミュニティーの大切な施設であり、7月の豪雨災害の際にも、この北部公民館をはじめ、市内の公民館が避難場所となりました。
地球温暖化、環境の変化に伴い、2014年以降、これまでに経験したことのない大雨、記録的な大雨、また、次々に発生する積乱雲が列をなし、数時間にわたって同じ場所を通過、または停滞する線状降水帯の発生、また、河川の氾濫、大規模な台風であったり、地震など災害時に地域住民の安全を守る、安全を確保するとして、その避難場所となる公民館の安全性に一層、建て替えも含め点検・整備に努めていただくよう、提言をしてこの質問を終わります。
次の質問に移ります。管理されていない空き家について質問をいたします。少子高齢化や核家族化が進む中、日本全国で増え続ける空き家が社会問題になっております。現在、本市において空き家は、2018年の調査では、2万6,230戸と発表されました。空き家の中には、所有者等が管理をしていない管理不全空き家が問題になっております。
そこで質問に入りますが、市内の空き家の中で、管理されていない管理不全空き家の件数を教えてください。
○建設部長(伊南一也君)
管理されていない空き家、いわゆる管理不適切空き家につきましては、令和5年4月時点で市内に992件ございます。
○秋山賢治君
かなりの件数が、管理不全空き家となっているということです。
次に、近年、同じく空き家から発生する火災が全国で問題になっております。今から冬にかけて、空気が乾燥するため、火の取扱いには十分注意をしなくてはなりませんが、空き家の場合は放置したまま、また何も対策、管理をしていないケースが多く、侵入や放火、自然発火によるぼや、火災が発生するおそれがあります。
そこで、消防局にお尋ねいたしますが、消防局で把握をしている管理がされていない空き家について、お答えをお願いします。
○消防局長(島田達生君)
消防局では、庁外での消火栓調査等の通常業務時に併せ、消防活動上、支障となる空き家についての把握に努めております。
本年8月末現在、消防局で把握しております空き家は474棟で、そのうち道路が狭く消防車両が進入できないもの、木造建物が密集し延焼危険が大きいものや、周囲に消火栓等の消防水利が少ない場所等、消防活動上支障となるおそれがある空き家が269棟あり、消防局並びに各消防署において情報共有をし、有事に備えているところでございます。
○秋山賢治君
やはりそういう火災の可能性がある空き家、やはり消火活動というのが、今おっしゃっていただきました、困難であるようなところとか、そういうところを、引き続き警戒を、ぜひお願いをいたします。
次に、特定空家について質問をいたします。空き家の中でも、放置すれば倒壊等、保安上危険となるおそれのある状態、または衛生上、有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより、景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために、放置することが不適切である状態にあると認められる空き家を特定空家としています。タブレットを御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○秋山賢治君
これは、今年の6月に市民の方から相談をいただきまして、市内元町に倒壊のおそれがある空き家、建造物があり、近隣住民の方々がいつ倒れてくるか不安を抱いておりまして、何とか対応ができないものかと相談を受けました。私が、6月13日に現地を確認いたしました。それがこのときの写真で、この建造物です。かなりもう、道路側に傾いておりまして、これは正面から見たところですけども、ほぼ骨組みの状態です、木造でした。この傾いているところの左右にも、このような空き家が、特定空家があるのです。
早速、私も現地を確認して、市住宅政策課に確認をしたところ、この建造物は長きにわたり空き家になっており、所有者の調査を行っているが、調査が難航しており、昨年ぐらいから道路側へ傾き出したため、特定空家になっていると。通行注意の看板を設置して、引き続き所有者の調査を進めていくとのことでした。
私は、今回、一般質問を行うに当たり、9月4日に再度現地へ行きますと、傾いていた建造物がなくなっており、ロープが張られていました。タブレットを御覧いただければと思いますが、丸がしてある、この部分が傾いた建物になります。このように河川上に立っている建造物だったのですが、そこで市のほうもいろいろと、所有者の調査を進めていく中で、やはり所有者がいたという過去に情報があったために、看板を立てるだけで、これ以上、もう市としては対応がここまでだというような御説明でした。
そこでお尋ねをいたしますが、この市内元町の特定空家の倒壊に至った経緯について御説明を願います。
○建設部長(伊南一也君)
御指摘の元町の空き家でございますけれども、平成30年9月に、近隣の住民の方から情報提供をいただいております。その後、市において調査をいたしましたが、先ほど議員の御指摘のとおり、所有者を確認することがなかなかできずに、令和4年9月に倒壊するおそれが確認されましたので、特定空家に認定したところでございます。
その後、今年の7月の豪雨によりまして、この前面の市道に空き家が倒壊したということで、市においてこの倒壊した瓦礫を撤去したところでございます。
○秋山賢治君
倒壊してしまったと、それで処理をされたと思うのですが、倒れた後、どのような処理をされたのか、また、どれぐらいの費用がかかったのか、御説明願えればと思うのですが。
○建設部長(伊南一也君)
建物の除去は、市道側に全部倒壊してきましたので、その分を全部引きずって、それから搬出して、産業廃棄物で処理しております。ただ、処分につきましては今手元に資料ございませんので、処分の費用はちょっと今、ここでは分かりかねます。
○秋山賢治君
結果が、今回倒壊しました。倒壊した建物と違う左右にある、これもお聞きしたところ、倒壊した建物の所有者であろうという方とは、また違う所有者ではないかというお話をいただいています。
今後、この両サイドの空き家が残っておりますが、これは、今後、どのように対応していただけるのか、お尋ねいたします。
○建設部長(伊南一也君)
御指摘のとおり、ここの現状、見ていただいたとおりですけれども、やはり特定空家に、この2件についても認定しております。ただ所有者につきましては、調べている段階ではなかなかたどり着いていないのが現状でございまして、もう少し地域の住民を含めて、少し幅広く調査をしていって所有者にたどり着けば、そこの所有者にまた指導していくということになりますけど、当然そういうことを進めていく中で、現状、今撤去したような空き家の状態、また倒壊するようなおそれがあるようでしたら、また市道の通行止めを含めて、適切に対応してまいりたいと考えております。
○秋山賢治君
社会問題となっている空き家をこれ以上増やさないために、また、今ある空き家問題を解決するために、2015年、国が空家等対策の推進に関する特別措置法を制定し、特定空家に指定されると、固定資産税と都市計画税の軽減措置の適用を受けられなくなり、固定資産税が6倍になってしまいます。
正確に言えば、固定資産税の負担を減らすことができる軽減措置が空き家に適用できなくなりました。そこで、所有者が特定できない倒壊など危険が生じるおそれのある場合、行政が強制的に、自治体が負担をして解体を行い、所有者が確定した段階で費用を請求する略式代執行があります。過去に本市においても略式代執行が実施されていますが、その経緯を教えてください。
○建設部長(伊南一也君)
略式代執行につきましては、空き家の所有者を確認することができずに、空き家の周辺環境や不特定多数の方に重大な影響を及ぼしている場合に、市民の安全・安心を守るため、やむを得ず市が所有者に代わって、その空き家を取り壊すことができるという制度でございます。
本市における略式代執行は、御指摘のとおり、これまで2件、令和3年に向洋町、令和4年に上新地、この2件を実施しております。
これらの空き家に関する情報提供でございますが、向洋町は平成27年に、また上新地町は平成26年に、それぞれ近隣の住民の方から通報を受けまして、その後、市において調査を行いましたが所有者を確認することができませんでした。いずれの空き家も前面の市道側に傾いて危険であること、また、屋根、外壁材が飛散するといった形で、周辺の環境に大きな影響を及ぼしたことが確認されましたので、略式代執行を実施したところでございます。
これらの略式代執行に要した費用でございますけど、こちらに関しましては向洋町が約370万円、上新地町が約350万円でございました。
○秋山賢治君
現在、略式代執行により、空き家を除去した後、空き家とその土地の所有者が同じ場合は、財産管理人制度を活用して、その土地を売却し、費用回収を図ることができますが、土地の所有者が異なる場合には、財産管理人制度を活用して、土地を売却することによる費用回収が見込めず、土地を利活用することも困難なことから、略式代執行後に自治体が苦慮されている現状というのも十分に理解をしております。
また、所有者の経済的な理由により、管理ができなくなった場合もございます。
そこで最後の質問ですが、今後の対応について、特定空家等や略式代執行にならないようにするために必要な対策についてどうお考えか、お答えください。
○建設部長(伊南一也君)
本市の空き家対策でございますけど、令和3年に策定いたしております下関市空家等対策計画に基づきまして、空き家の状態に応じた各種施策を実施しております。
具体的に申しますと、空き家問題の解決や発生予防を目的とした説明会の開催、YouTube動画による情報発信、また、空き家の管理、改修・解体に対する補助制度や、空き家の利活用を目的とした空き家バンク制度といった、様々な支援策を講じているところでございます。
また、令和5年6月には、空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律が公布され、この改正によりまして、放置すれば特定空家になるおそれのある空き家として勧告を受けた場合、固定資産税の特例がなくなるといった、国においても積極的な空き家対策が進められているところでございます。
空き家の管理責任はその所有者にございますので、このことをしっかり、空き家所有者を含めて広く市民へ周知を図っていくとともに、国の対策と併せまして、特定空家の発生を未然に防止する効果的な施策を実施するなど、引き続き、空き家の適切な管理促進を図ってまいりたいと考えております。
○秋山賢治君
いろいろと国も、市も、自治体もこの空き家問題に対して、これからの課題であるということで、私が所属しています山の田のまちづくり協議会の中にも空き家対策プロジェクトというのを設けていますし、いろいろと、空き家バンクとマッチングが行われていますが、やはり空き家問題というのが、本市においてもこれからの課題になってくると思います。
私もぜひとも、市の皆さんとともに、この空き家問題、これからも取り組んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上をもちまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔伊南建設部長挙手〕
○議長(香川昌則君)
伊南建設部長。
○建設部長(伊南一也君)
先ほど元町の空き家の解体の費用、手元に資料がなかったもので、今確認しましたら約100万円ということでございます。
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