録画中継

第3回定例会
9月19日(火) 本会議(一般質問1日目)

竹村 克司 議員
1.本庁東部地域包括支援センターの委託について
2.エネルギー政策と地球温暖化対策について
3.マイナンバーカードについて
【下関市議会 本会議確定版】

○副議長(安岡克昌君)
5番、竹村克司議員。(拍手)
  〔竹村克司君登壇〕
○竹村克司君
 竹村克司と申します。通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
まず初めに、前回の一般質問でも高齢者支援について質問させていただきました。高齢者が増加の一途をたどる下関市において、介護予防の重要性も叫ばれ続けております。家族や近所の高齢者が、どのように介護保険という社会資源を活用すればいいのか分からない。どうすれば適切に介護予防ができるのか教えてほしいと多くの方から御相談をいただく中で、やはり頼りになるのが、地域住民の相談支援窓口として設置されている地域の包括支援センター、介護・福祉分野のエキスパートが中心になって、相談対応、支援を幅広く行う施設や地域包括支援センター、これは基本的には市町村が主体となって運営するのですけれども、市から委託された民間企業、社協、社会福祉法人などが委託を受けているケースもあります。
資料を御覧いただきたいのですが。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
こちらは12の包括支援センターがございまして、そのうち11か所が委託運営されております。唯一、本市直営の本庁東部地域包括支援センター、これが本庁の2階にございます。包括的役割を果たしており、不安を抱えた市民の心のよりどころであると同時に、介護従事者にとって頼りになる存在でもあります。
私自身も介護に携わっており、お手伝いさせていただいている者としてお世話になっているのですけれども、これが7月末頃から本庁東部地域包括支援センターが民間委託されるのではないかとそういう話が聞こえてきだして、市民の方からも、これどうなっているのとか、文教厚生委員会でそんな話があったのかと聞かれ、「いや、ないですね」と話をしたのです。それが8月中旬ぐらいですけれども、先日ようやく、9月1日の文教厚生委員会において報告を受けたのですが、これは報告でございました。
市民に関わる大変大事な案件が議論もされず、報告だけで済む話なのかと市民の皆さんが不安になっていらっしゃるので、どのような状況なのか、改めて質問をさせていただきたいのですけれども、まず、本庁東部地域包括支援センターを委託することになった経緯及び民間委託されることによるメリット・デメリットについて、いろいろあると思うのですけれども、まず12か所あるうちの唯一の市直営包括支援センターが民間委託に至った経緯について、お答え願えますでしょうか。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 本庁東部地域包括支援センターを委託することになった経緯についてお答えいたします。
 本庁東部地域包括支援センターは、通常のセンター業務に加え、直営の地域包括支援センターとして、各地域包括支援センターに共通する課題を施策に反映してまいりました。
しかしながら、現在、人口の減少率や高齢化率など、各センターの担当する地域の状況は様々な状況となり、各地域で個別の課題のウエートが高くなってまいりました。当初の施策への反映が難しくなってきている状況がございます。また、本庁東部地域包括支援センターでは、専門職の確保が難しい状況が続いております。
ついては、専門職の確保が可能であり、センターの運営に意欲のある法人があれば、民間に委託することにより、人員的に安定したセンターの運営が図れるようにしたいと考えたところでございます。
○竹村克司君
 人材不足というのと、専門職の確保が難しいというような、今、冨本部長のお話だったと思うのですけれども、もちろん、これは結局、民間だろうが市の直営であろうが、今現在、どこでも人材不足は大変あるというところでございます。現在の本庁東部地域包括支援センターの人員の状況についてお示し願えますか。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 現在の本庁東部地域包括支援センターの人員の状況についてお答えいたします。
地域包括支援センターの運営においては、地域における高齢化の状況、相談対応の状況、休日や夜間の対応状況などを考慮して、適切な人員体制を確保する必要がございます。
その中で、本庁東部地域包括支援センターでは、地域包括支援センターの3職種である保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員について、基準の6名を配置しておりますが、そのうち、会計年度任用職員が3名となっている状況でございます。会計年度任用職員の専門職は、その報酬額などから、募集をしてもなかなか応募がない状況が続いております。
○竹村克司君
 おっしゃるように、そもそも本庁東部地域包括支援センター自体がもう人が足りていない状況というような話なのですけれども、年度途中に退職される方、何らかの事情で、長期休暇、そういったのを取らなければならないときに、これはもう本当に仕方ないことでありますけれども、その後残った職員で抜けた穴を埋めるために、これを何とかしないといけない、それぞれの部署で皆さん必死に働いていらっしゃいます。
下関市は、正規職員削減計画というのがあって、正規雇用者を減らして非正規雇用、会計年度任用職員を増やそうとしている。人員不足で、市民の皆さんの声を聞ける状況や相談に乗れる状況ではないくらい疲弊しているという状況、そういった状態になっている、陥ってしまっているのではないですか。
業務委託法人募集要項を見たのですけども、運営委託料に1人当たり496万円、事務費1人当たり80万円、諸経費、これは年間だと思うのですが、120万円が計上されている。これはすごく多額な金額だと思うのです。
私はちょっと矛盾を感じます。そもそも根本的に財政健全化プロジェクトに問題はないのですか。人材不足の根本原因、東部包括だけではないのです。市役所のどの部署も働く環境は大丈夫なのですか。同じ悩みを抱えているのではないかと私は推測します。委託費で正規職員雇用、これができると思います。募集が始まっているので、もうこれは後戻りできないのかもしれませんけれども。
まず私自身は、市が直営することが絶対必要だと思っています。メリット・デメリット、それはあります。けれども、横につながるためにいろいろな人の意見や話を聞ける、いろいろな部署で連携し合える。これが直営でなくなったら、委託先がそれをどうやってやるのという話なのです。うまくできるのかと僕は本当に心配でなりません。選定スケジュールについて、ちょっと教えていただけますか。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 民間委託の選定スケジュールについてお答えいたします。
最初に、募集に先立ちまして、令和5年7月6日に本市が設置しております地域包括支援センター運営協議会を開催しまして、本庁東部地域包括支援センターの民間委託の方針を御説明いたしました。
次に、8月14日より、市のホームページにおいて公募を開始しております。参加意思確認書の提出期限を9月8日までの約4週間と設定しておりました。
今後のスケジュールですが、参加資格を認めた法人から、9月29日までに企画提案書の提出を受ける予定でございます。10月中旬に、プロポーザル審査により企画提案書の内容についてヒアリングを実施する予定です。ヒアリングの結果、10月下旬に候補者を決定し、利用者や事業の引継ぎなどを進めてまいる予定となっております。
○竹村克司君
 プロポーザル方式という事業提案型というか、提案方式で評価の高いほうを受託予定法人として来年度、市議会決議後に随意契約されるということですよね。タイトなスケジュールで、もしお答えできるのであれば、何社応募があるかとか御意見いただけますか、お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 現在、手が挙がっている事業者はあるのですけれども、これから選定の委員会に諮ったりというようなスケジュールになっておりますので、数のほうは控えさせていただきます。
○竹村克司君
 何社かあるのかなと、ちょっと想像つかないのですけれども、8月14日から9月8日で、1か月ないですね。応募期間が長いほうが、応募者数も増えて、よりよい委託先が選定できたのではないかと思うのですけれども。応募したかったけれども、間に合わなかったといった会社も、もしかするとあるかもしれません。
市民の皆さんもよく分からないまま決まっていく不安感、委託先が決まっても、何となく水面下で事が決まっていく不信感、今後決まる委託先がどんなすばらしくても、マイナスイメージを持たれてしまうのではないかという、そういう危機感を私は覚えます。
また、そこで質問なのですけれども、公正・公平・中立な事業運営ができるのかお答え願います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
公平・公正な事業運営ができるかについての御質問でした。
地域包括支援センターの運営につきましては、介護保険法により、適正な運営を行っているかを評価する機関として、医師会、歯科医師会、介護支援専門員等の職能団体や福祉団体、学識経験者等の構成員による「地域包括支援センター運営協議会」を設置しております。地域包括支援センターは、運営協議会の意見を踏まえ、公正かつ中立な運営を確保することが求められております。新たな委託先についても同様の対応となります。
○竹村克司君
 先ほど言いましたけれども、市が直営か直営でないか。12か所のうち11か所は全部委託で決まっているから、本当に大変だから委託しようという話です。これを違う方法で解決策を本当に見いだせないかと思うのですけれども、今回、地域包括支援センターだけに限ったことではないと思っております。いろいろな決定事項にも当てはまります。いつの間に本当に決まったのだろうとか、市民を置き去りにして決められていくことがあってはならないのではないのでしょうか。
市民の皆さんの不安を取り除くのが第一条件、安心して暮らせる下関市になるように、議論を重ねて、一緒に市議会議員、執行部、市長、皆さんいらっしゃいますけれども、一緒に頑張って戦いたい、頑張ってまいりたい。たかだか市議会議員なのです。たかだか執行部、たかだか市長、もう乱暴な言い方でありますけれども、本当に縦割り行政でなくて、横につながって、皆さんと一緒にスクラムを組んで、別に党派も何も関係ないと僕は思っております。一緒に一丸となって、この下関市をよくしたいという思いで、私はここに立たせていただいております。
だから何としてでも、皆さんと一緒に、これはもちろんお互いの意見をぶつけ合ってやっていかないといけないのですから、正しいことは正しい、間違っていることは間違っているとはっきり言える、市民の皆さんに頼られる、信頼される行政でありたいのです。もちろん是々非々でよろしくお願いいたします。
次の質問をさせていただきます。次の質問は、7月4日に山野議員と下村議員からの提案で、同期議員で、しものせき環境みらい館に見学に行きました。勉強会に伺ったのですけれども、小学生の社会科見学や各種講座、リサイクル品の展示・販売、リサイクル工房で体験できたり、体験学習など、ごみ処理、収集、資源回収、そういった中でも、暑い作業場で手作業でのごみの選別、これを見て本当に大変だと思ったのです。大変な仕事をされています。ちょっと資料を御覧いただきたいのですが。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
このような状況で、暑い中、スポットクーラーがちょっとあるだけで、これを手作業で選別をされていると。いろいろな作業をされていて、そしていろいろな展示がございました。いろいろなことをされている。
本当に少しでもごみを減らさないといけないと改めて思ったのがきっかけで、エネルギー政策と地球温暖化対策について質問させていただきたいのですが、今現在、下関発電所というのがあって、1号機と2号機、これは休止中で、来年1月に廃止が決定されている。それとは別で、長府扇町にバイオマス発電所ができたり、いろいろなエネルギー資源がありますが、本市においても、2050年脱炭素社会を目指す「ゼロカーボンシティしものせき」推進事業、地球温暖化対策実行計画など様々な取組をされております。
一つ目の質問としまして、まず本市における再生可能エネルギーの導入状況についてお聞かせください。お願いします。
○環境部長(三好洋一君)
 本市における再生可能エネルギーの導入状況につきましては、再生可能エネルギーの固定価格買取制度、いわゆるFIT制度ですが、これによります導入状況を環境省のほうが「自治体排出量カルテ」として公表しております。この数値から答弁をさせていただきたいと思います。なお、FIT制度によらない再生可能エネルギーの導入状況は公表されておりませんで、本市におきましても把握しておりません。
それでは、自治体排出量カルテによりますと、令和3年度の下関市域における電気使用量は、年間で185万715メガワットアワーとなっておりまして、このうちFIT制度に基づく再生可能エネルギーの発電電力量は97万4,845メガワットアワー、割合にしておよそ52.7%となっております。
その内訳でございます。再生可能エネルギーの発電量の種類別の割合でございます。
まず太陽光発電が21万3,402メガワットアワーで、割合が21.9%、風力発電が20万9,687メガワットアワーで、割合が21.5%、バイオマス発電は55万1,495メガワットアワーで、割合が56.6%、最後に水力発電でございますが、こちらにつきましては262メガワットアワーで、0.03%となっております。
○竹村克司君
 温室効果ガス排出量の削減目標を2013年度比で2030年までに50%削減可能なのか、今お話いただいた中で、もう一度、2013年度比で50%削減できるかどうかを教えていただきたいのですが。温室効果ガス排出量の削減目標が2013年の時点で、2013年よりも50%削減しようと考えていらっしゃると。それは可能かどうか教えてください。お願いします。
○環境部長(三好洋一君)
 確かに基準年度と比べて、まず2030年度で、ものによっては目標が50%という数字も持っております。これらについてというのは、正直申しまして、かなり高いハードルだと考えております。クリアするのは相当難しいのだろうと。ですから、やはり様々な施策を通しまして、この高い目標をクリアするべく、今後も頑張っていきたいと考えております。
○竹村克司君
 分かりました。様々な再生可能エネルギーというのが導入されていることがよく分かって、まだそう簡単には削減できないということも分かりました。
ですけれども、それに近づけようと市長がおっしゃった言葉で、それを削減する、実行させていかないといけないと私も思っております。やはりいろいろな政策で変えていければと思っております。
その一方で、日本政府が7月にIAEAという国際原子力機関、そこが承認したということで、東京電力福島第一原発にたまる汚染水をALPS処理水として太平洋に放出するという、そんな話が7月にあったと。8月24日に決行されています。福島の話なのですけれども。
また8月初旬には、同じ山口県の上関町に原発から出る使用済み核燃料を中間貯蔵する施設の建設に向けた調査を進める話が沸き上がって、8月18日に容認しました。また同じ中国地方の島根原発の2号機が来年の8月に再稼働されると。これはもう本当に同じ地域、中国地方の島根県や同じ山口県で起きている状況を見て、これを見て見ぬふりはできない。そう思って、9月の市報、これを見ていただきたいのですけれども。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
これは資料にないので、この表紙に「特集 下関発!デジタル水産業『非常にインパクトが大きい』と評された下関漁港の取組とは!」というのが、でかでかと中に6ページぐらいで書かれているわけです。この下関のデジタル産業の水産業の取組が全国に広がっていくのです。水産業がこれから巻き返そうとしているところ、これに水を差すような質問で恐縮なのですけれども、多核種除去設備――ALPS処理水の海洋放出による本市への影響についてお答えいただけますか、お願いします。
○環境部長(三好洋一君)
 議員御案内のALPS処理水とは、東京電力福島第一原子力発電所の建物内にある放射性物質を含む水につきまして、トリチウム以外の放射性物質を、安全基準を満たすまで浄化した水のことでございます。
経済産業省のホームページによりますと、放出に当たり、このトリチウムについても安全基準を十分満たすよう、処分する前に海水で大幅に薄めることで、安全基準を満たした上で、放出する総量も管理して処分するとしておりまして、環境や人体への影響は考えられないとされております。本市におきましても、環境等への影響はないと考えております。
○竹村克司君
 同じ海でつながっておりますから、確実に処理されている水だと、今、三好部長はおっしゃいましたけれども、本当にその辺がよく分からない状況で、たくさんのいろいろなものが入っている中で、どれだけ処理できるのかというところがあります。
東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故、12年前、政府が発令した原子力緊急事態宣言というのはいまだに解除されていない状況で、そのことをすっかり忘れたかのような、現在。
私は先月、実際に福島県双葉町に中間貯蔵施設を見学しに行ったのですけれども、資料を見ていただきたいのですが。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
順番に見ていただければと思います。原発に頼ると、中間貯蔵施設というのが必要になってくると。頼ると悪循環でそういうサイクルはもうやめなければならないと私は思っております。再生可能エネルギーで十分やっていけるのではないかと思っております。
2021年5月に、前田市長が2050年、脱炭素化社会を目指すと「ゼロカーボンシティしものせき」宣言をされて、ここでまた質問なのですけれども、本市における公共施設の脱炭素化の推進についてお示しください。お願いします。
○環境部長(三好洋一君)
 公共施設の脱炭素化の推進につきましては「下関市地球温暖化対策実行計画」また「下関市公共施設等総合管理計画」これらの計画におきまして、温室効果ガス排出量の少ないLED照明をはじめとした高効率・省エネルギー機器の導入を図るとともに、太陽光などの再生可能エネルギーによる発電設備や蓄電池の導入を検討し、ZEB――ゼロ・エネルギー・ビルということでございますが、そういったものを目指していくとしておりまして、これらにつきまして、今後、脱炭素社会の実現に向けて積極的に推進してまいりたいと考えております。
○竹村克司君
 再生可能エネルギーで、それが中心でやっていけるということが本当に分かったと思います。
先週の金曜日も、前田市長が新たに三つの重点施策推進枠を創設されて、ニュースで見たのですけれども、来年度予算が20億円ほど不足するのを財政調整基金で賄うと。その三つの重点施策推進枠の一つに、脱炭素社会推進というのが入って、再生可能エネルギーの利用促進などに取り組むとのことでした。
今年度におきましては、耐震改修費用の一部を助成、熱損失防止改修工事、省エネ改修工事、これは固定資産税の3分の1相当の減額助成で、スマートハウス普及促進補助金、省エネ機器の導入などエネファームの普及がいま一つ、その数字を見ただけだと伸び悩んでいますけれども、いろいろな補助金が出ておりますが、これは基本的に高所得者向けが多いような気がします。ぜひ低所得者向けの補助金も検討に入れていただけますようによろしくお願いいたします。
このような様々な脱炭素に向けた取組によって目標達成できるように、原発ではない安全な自然エネルギーと省エネとエネルギーの効率化で、低エネルギー社会、脱炭素化社会、そして脱原発社会に、子供たち、未来の世代のために取り組んでいただきたい。よろしくお願いいたします。
ちょっと通告ではないのですが、もし時間が余ったらで結構で、後ほど市長の見解を述べていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
そして、もう一つ最後の質問をさせていただきたいと思います。
今全国で問題になっていますマイナンバーカード、このマイナンバーカードというのがものすごくややこしくて、よく分からない。いろいろな方から大丈夫なのと、返納したほうがいいのではないのかという相談を受けることがあるのですけれども、一概には何とも言えないので、なかなか難しいところをちょっと教えていただきたい。
まず、本市におけるマイナンバーカードの進捗状況と交付数、保有数、返納数等についてお示しください。お願いします。
○市民部長(渡部英樹君)
 令和5年8月末時点における本市のマイナンバーカードの交付の進捗状況等についてお答えいたします。
まず交付件数は、平成28年1月の制度開始からこれまでの累積値で19万4,322件、人口に対する交付率は77.5%、また国外転出や死亡などにより廃止されたカードの件数を差し引いた保有数は18万3,927件で、人口に対する利用率は73.4%でございます。
返納数につきましては、有効期限切れ等を含む数でございますが、返納理由の確認を開始した令和5年6月から8月までの3か月の累計が210件ございました。そのうち、運用への不安や必要性を感じないといった理由での返納は28件でございました。
○竹村克司君
 いろいろな問題がある中で、意外と交付率が高いというところがよく分かりました。
それでは、まずマイナンバーへのひもづけ誤りについてお示しください。お願いします。
○総合政策部長(前田一城君)
 本市においては、マイナポイントの申込み支援を今月末までやっておりまして、これに合わせて、健康保険証の利用申込みや公金受取口座の登録についてもお手伝いをさせていただいております。現在のところ、これらの事務において、ひもづけに誤りがあったという報告は受けておりません。
○竹村克司君
 マイナポイントというのもあって、本市では、ひもづけ誤りというのは特にないということでございました。
健康保険証もひもづけられる、廃止になるという話なのですが、基本的に私は反対なのですけれども、次々起こる不正利用、情報入力の打ち間違いで、知らない人の住民票が出てきたり、マイナンバーとマイナンバーカードの違いとか、4桁の暗証番号と、それとは別に6桁から8桁の暗証番号があったり、電子証明書の有効期限があったり、11桁の住民票コードがあったり、12桁のマイナンバー、紙の健康保険証の廃止、代わりに資格確認証の発行、免許証の廃止、年金をひもづけ、預金口座番号をひもづけ、なりすまし、ハッキング、任意なはずのマイナンバーカード、5年に期限を迎える電子証明書、トラブルは自己責任、国は自治体に丸投げなのです。情報流出、情報弱者を置き去りにして、社会のデジタル化の促進、財産を把握される、デジタル戦略に振り回されて、高齢者には特に難解極まりない。誰が得をするのか分かりませんが、市民が求めている制度なのでしょうか、挙げれば切りがありません。どうすれば、皆さんの生活が便利になるのか。誰のためのデジタル改革なのか。国民皆保険の崩壊、医療崩壊、介護崩壊が始まって、デジタル弱者という新しい言葉まで生まれる始末でございます。
市長が掲げた重点施策推進枠の三つの分野の一つに、また偶然にも今回の質問に当てはまりまして、デジタル改革というのが入っております。行政手続のオンライン化や窓口業務のデジタル化などに取り組むとのことです。
すみません、市長。先ほどの脱炭素社会推進とデジタル改革、子育て支援もその三つ目に入っていて、重点施策推進枠の創設5億円とおっしゃったと思いますが、突然ではございますが、一言お願いします。
○市長(前田晋太郎君)
 時間は大分ありますけれども、この後まだ質問はありますか。僕に全部もらっていいですか。
○竹村克司君
2分だけ残しておいてください。
○下関市長(前田晋太郎君)
では、どれからいきますか。マイナンバーはデジタルでしょう。その前は原子力でしたね。原子力は政治的な立場でいうと、原子力の話にどうしてもなるのでしょうけれども、ここは下関は、あまり心配しなくていいかと。そんなことを考えていませんし、むしろ下関は、例えば風力発電でもかなり強固に反対したぐらいの町ですから、風力発電を大変強烈に反対していた議員さんはちょっと今いらっしゃらなくなりましたけれども、やはり非常に新しいことを取り入れていくというのは難しいのです。
でも時代は、先ほど竹村議員が言われたように、化石燃料から脱却して、クリーンエネルギーに進んでいこうという雰囲気になりました。これは、10年前、15年前、風力発電が山陰線側で行われようとしたときには、ここまで踏み込んでいなかった世の中の雰囲気ではないですか。あれから時間がたって、クリーンエネルギーに切り替えていこうということになっていますし、我々も下関は、しっかり手を挙げてやっていくので、やはり山陽側の火力発電所が2基止まってなくなるわけですから、そこのエネルギーを頼りにしたわけではないですけれども、今から切り替えていかなくてはいけない。しっかり市民には理解をしてもらうために、私は今度は、風力を推奨していく立場になりますからね。
だから、自然の景観とか漁業とか、皆さんの今苦しいところとか守らなくてはいけないものとか、でも新しいことをやらなくてはいけない、そのぎりぎりのバランスを見極めて、市民の皆さんに、今度、私は勇気を持って説明をしていかなくてはいけない。それで理解を得て、みんなが5年後、10年後、20年後、安心してこの町で暮らし続けられるような仕組みをつくっていくというのが私の目標です。
その中で、クリーンエネルギーは大体今ぐらいの感じですけれども、マイナンバーですが、竹村さんは大反対という感じで、何かさっきすごく怖い言葉をいっぱい並べていましたけれども、私はむしろ大賛成派です。
私たちが今、ちょっと乱暴な言葉をこの本会議場で使うのはちょっと危険ですけれども、どれだけああだこうだといろいろ言っても、世の中は間違いなく世界規模で進んでいくのです。日本は、デジタルに関して驚くほど世界的に見て後進国です。技術も、そして考え方も。ものすごく便利な世の中に今世界中がなっているのですけれども、下関は特にその中でも、ICカードがなぜ使えないのかと、一方で言われたりするではないですか。もっと使えるようにしてくださいと。77.5%、よく本当みんなで頑張ってここまで来られたということです。
私は、マイナンバーに何でもひもづけたいということで、これは国が決めることですから私が言うことではないのですけれども、生活の中で、非常に何というか、何か物を買ったときに決済することとかも、もちろんそうですけれども、市民サービス窓口に行って、必要な情報を出したり入れたりしていく手続であるとか、そういった基本的なところについては、やはり今から人口減少の日本を迎える中で、我々職員のボリュームも適正にしていかなくてはいけない。スリムにしていかなくてはいけないし、機械でできることは機械でやらせていきたいのです。だけど、人が今まで30人かけてやっていた書類を、もしかしたら機械だけでできるような時代も来るかもしれないし、それを目指してやっているわけですよ。そういう形に持っていくためにも、やはり市民の皆さん、国民の皆さんにも理解を得て、仮にミスがそうやって起きても、悪いやつがいけない。悪いやつは許せない。本当に徹底的に処罰してほしい。その辺の刑のことは別途、また置いておいて、多少のミスはアナログでも今存在しているわけです。私たちも申し訳ない、いろいろ時々、通知を違う人に送ったり、市民の皆さんに本当に申し訳ないミスがありますけれども、デジタルは、これからその辺のレベルは、日本は上がっていくのではないかと私は期待をしております。それに対して、皆さんのお金も、負担が少ないような世の中にしていきたいと思っているし、今スマートシティを下関は目指しているのですが、例えば、病院に行って、竹村ドクターにいろいろ相談をします。それで、竹村さんは「前田さん、昨日晩御飯何食べた」とか「熱はどうだった」とか聞くでしょう。聞いたら私が答えていく。ドクターはそれをカリカリと、今は手書きでカルテを取っていきますけれども、こういうことは全て自動音声で、きちんとデータ化されて、受付にも瞬間的に共有されて、行けばすぐに薬が出る状態とか、それがもしかしたら、どこの病院にいても、国内どこの――青森の病院に行っても、沖縄の病院に行っても、もうぽんと一発でそういう僕の具合、飲んできた薬とか、今までの疾患、病気とか、手術した経歴とか、それの時間とか全てがデータ化されて、そのドクターが把握を一瞬にしてできる時代が端末を持っていたらできるかも、来るかもしれないとか。
すごくいろいろな可能性があるし、今、細かいというか、1人の方が事件に巻き込まれて、すごく傷ついてお金も取られてということはあってはいけませんし、当然そういう声が出たときに拾い上げて問題提起するのが我々政治ですけれども、木を見て森を見ずではないけれども、もっとその10年先、20年先、30年先の大きなイメージも同時に持ち続けて、議論をやってほしいと私は思います。
いいところもちゃんと見て、竹村さんやってください。私もそこの面に関しては政党とかではないですから。
結構最近、この間、一緒に皆さんと懇親会とかして、竹村さんに対するイメージが変わってきているのです。すごくいい方だと。政党を外して見えるようになってきているので、頑張っていただきたいと思いますけれども。こんな感じでいいですか。駄目ですか。
先ほど5億円と言っていました。恐らく、来年度の予算については今御紹介がありましたように、デジタルと、それからエネルギーとゼロカーボンと、あと子育て――これを最初に言わなければならなかった。この三つを重点として、私も令和6年度の当初予算が2期目の最後の3年目、本格的な当初予算になりますから、私も相当、今、気合を入れて、部長にもみんなにハッパかけてやっていくので。
むしろ皆さん、今9月ですけれども、これから予算を今組んでいる。スタートして積み上げていくので、今、一番いいタイミングなのです。だから、今のうちに議論をいただいて、もう年が明けたら、市長査定にバーンと入って、もう大体仕上がってきていますから。もう1月か2月になって、あれもしてこれもしてと言われても、結局来年になってしまう。このタイム感、リズム感は皆さんも当然分かっていただいていると思いますけど、この大事なこの秋口といいますか年内を、みんなでいい6年度にするために、議論を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○竹村克司君
 前田市長の意見、よく分かりました。もちろん、ゼロカーボン、デジタル改革そして子育て支援、これ今お話いただいて、ちょっと子育て支援も入っていますし、まさに積極財政が必要なのではないかと思っていて、子育て支援もまさに今、小中学生の給食費が半額にはなっていると。そこをもう一声いただきたいと思っていて、もうちょっと先行投資ができるのではないかと、人材というのは子供は宝で、6月の一般質問にもお願いしましたけれども、やはり給食費無償化、そして高校生等の医療費の無償化、これを僕はできるのではないかと思っているのです。それが住みやすい町にもう一歩近づけるのではないかと思っております。
これは先行投資だと思っているので、後からこれは返ってくると思うのです。何倍にもなって僕は帰ってくると思います。だから、5億円と言わず10億円ぐらいもうちょっと追加で出していただけるような、この三つのことに対して、やっていただきたい。
財政調整基金というのは、普通預金に当たるわけで、それで特定目的基金というのもございます。定期預金に当たる部分で、財政的にも僕は問題ないのではないかと。これは財政部の方に聞かないと分からないと思うのですけれども、だけど大丈夫ではないかと思っているのですが、行財政改革推進会議というところで、積極的な基金の活用、予算づけの御検討をよろしくお願いいたします。
必要なところに投資していく。これまでまいてきた種と市長がおっしゃった。だけど、これからまく種も、ものすごく大事なのです。まちの元気、人々の希望につなげて、これを具体化させるために、一つにならないといけないと思っているのです。これは強制的でも何でもないけれども、やはり同じ方向を向いて、執行部の皆さんと市長と副市長と、私たち市議会議員がワンチームになって戦うと、この町をよくしていきたいという思いで、頑張っていきたいと思いますので、皆さんどうかよろしくお願いいたします。
以上で、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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