録画中継

第2回定例会
6月20日(火) 本会議(一般質問4日目)

本池 涼子 議員
1.新学校給食センター
【下関市議会 本会議確定版】

△一般質問
○副議長(安岡克昌君)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。一般質問を継続いたします。
 21番、本池涼子議員。(拍手)
  〔本池涼子君登壇〕
○本池涼子君
無所属の本池です。新下関学校給食センターについて質問いたします。南部学校給食共同調理場の老朽化に伴う移転、再編計画が持ち上がり現在に至りますが、来年4月に供用開始を迎えます。写真は現在建設中の建物です。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○本池涼子君
 順調であるということなので、建物については御覧のとおり完成していくのだろうと思っておりますが、肝腎な中身について、本当に大丈夫なのかという心配の声が各方面から寄せられています。そうした声に対し、教育委員会はどのように考えているのか。また、きちんと向き合った対応がなされているのかお聞きします。
具体的な質問に入る前に、(2)の給食食材についてですが、質問したいと考え、準備もしておりましたが、提供体制のほうが、早急に解決すべき課題があまりにも多かったため、今回は食材についての質問は取り下げます。ただ、タブレットの6枚目、7枚目に用意しましたが、新下関市場の野菜、果物の取扱量、金額ともに激減しています。表面的な地産地消の推進ではなく、生産流通の現状や市場の抱える問題について明らかにし、課題を解決していくために今後どうしていかなければならないのかを関わる方々、皆で考えていく必要があるように感じます。その視点を持って、給食に限らず、下関市も関わっていただきたいと申し上げ、質問に入ります。
 まず初めに、新たに稼働するこの施設の特徴をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
新下関学校給食センターでございますが、先ほど議員御案内のとおり、老朽化した南部学校給食共同調理場、また自校式の調理場を集約いたしまして、安心・安全な給食の提供、また効率的な運営を目指したところでございます。
特徴的なものでございますが、当該センターにおきましては、特定7品目に関わる食物アレルギー、こういう対応を行うため、アレルギー食専用調理室を整備することとしております。
 また、供給能力等でございますが、1日当たり8,000食、受配校につきましては小学校16校、中学校6校の計22校の予定でございます。
○本池涼子君
 分かりました。そして今、御紹介にはなかったのですが、このセンターは民設民営でするということです。子供たちにとって、学校給食は、心身の健全な発達に資するものとされ、日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと、食生活が食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと等の目標が設定されています。
そして、子供たちがこのような力をつけ、社会で活躍できるよう給食の提供には多くの大人が関わり、子供たちのために様々な業務を担ってくださっています。これまで、何度も学校給食センターについては質問しており、給食関係者への説明と、協議の場を設けることを再三にわたって求めてきましたが、関係者の皆様の話を聞く限りでは誠実な対応は見られません。そうしたことも関係してか、稼働まで1年を切った現在、様々な不安が聞かれているのが現実です。
 まず、安全な提供を左右する最大の関心事として、栄養教諭の配置があります。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○本池涼子君
 スライド2枚目の表を見ていただきたいのですが、受配校22校に栄養教諭は、現在9名おられ、うち2人は南部学校給食調理場の所属、そして自校式の学校では、青い網かけをしている7校に栄養教諭がいらっしゃいます。新学校給食センターには、現在の南部調理場、中部調理場のように、センターに栄養教諭の配置ができないと聞いております。その理由についてお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 栄養教諭の配置につきましては、学校給食法及び公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、こちらに基づきまして、単独調理校及び共同調理場への定数が定められており、山口県が配置することとなっております。
 新給食センターにつきましては、民設民営方式のため、この算定基準に当てはまらないので、配置がされないという状況になっております。
○本池涼子君
 お答えにありましたとおり、民設民営の施設だからセンターには配置できないということです。なので、国や県に受配校に栄養教諭を配置していただきたいという要請を行ってきたと理解しています。
これまで何度か議論にもなっていますが、まず要望内容と、これまでにどんな返事が来ているのか、改めてお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
 要望内容につきましては、これまで議会等でもお答えをしているところでございますが、共同調理場として算定した人数を配置してくださいということで、文部科学省、山口県に対し要望し、協議をしているところでございます。
 内容といたしましては、当初、国等に要望していたのは、法律の改正、その後、法律の解釈ということで要望を続けてきたところでございます。内容といたしましては、今回の共同調理場事業の主体は市でありますので、公設でしたものと同等であるということで御理解いただきたいということと、食育の推進のため栄養教諭が必要であると、こういったものを中心に要望してきております。
 当該センターにおける受配校への配置につきましては、引き続き、本市の考えが理解いただけるように伝えてまいりたいと考えております。
○本池涼子君
 今のお答えをお聞きします限り、まだ回答は来ていないということでいいですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 引き続き協議をしているところでございます。
○本池涼子君
 その上でお聞きしますが、見通しはどうでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 繰り返しになりますが、栄養教諭につきましては山口県が配置することでございますので、この辺りにつきましてはまだ、協議を重ねた上で決定するものと考えております。
○本池涼子君
 令和3年12月議会で、全国学校栄養士協議会下関支部の元栄養教諭の方々より陳情書が出されました。内容は、食習慣の形成に欠かせない食育の実施のため、5名の栄養教諭を受配校に配置すること。もう一点は、給食センターと受配校の連絡調整、アレルギー対応、食育対応のための栄養教諭を教育委員会に配置してほしいというものでした。なお、県費負担での配置がかなわない場合には、実現まで市費負担での配置を求めるものでした。
当時の委員会では、この陳情に賛成で一致したように記憶しています。先ほどからの答弁では、栄養教諭の配置がなされるのかどうかも、いまいちはっきりしませんが、もし県費での配置がなされない場合、市費での配置はなされる予定でしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 栄養教諭に関しましては、引き続き協議をしているところでございます。これは、今後こういった協議を踏まえる中で、しっかり情勢も考えながら、子供たちに安全・安心な給食が提供できるような体制づくり、これは検討してまいりたいと考えております。
○本池涼子君
 はっきりしたことが言えないのは、これまでのやり取り、聞き取りも含めて分かるのですが、ただ、市の立場も分かるのですが、今はっきりしたことが決まっていないというようなことを言っていいのは、昨年、少なくとも昨年段階の話で、来年4月に稼働がもう始まるというときになって言うことではないのではないかと、私は思います。
 その上でお聞きしますが、いつこれが決まり、関係者なり、議会に対しても明らかにされるのかを教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
 新センターにおきまして、給食調理業務をしっかり行っていく、これはいろいろな体制を取りながら続けていくということは間違いございません。ただ、栄養教諭の配置という部分でいきますと、これは先ほど来から繰り返しになりますが、県の人事異動の中でございますので、その辺りがいつはっきりするかというのは今申し上げられません。
 繰り返しになりますが、新センターでしっかり調理業務を行って、子供たちに、配送校に、しっかりした給食を届ける、これだけはしっかり対応していきたいと考えております。
○本池涼子君
そうしたら先ほどの質問と重なるのですが、あくまでも県の人事が肝になるということでしたら、それは市費負担での配置はなされないと取れるのですが、もう一度確認させてください。
○教育部長(藤田信夫君)
 教員の人事権というのは市が持っておりませんので、栄養教諭とはあくまで栄養教諭という免許を、資格を持った先生でございますので、栄養教諭そのものを市で任用できるかと言われれば、これは難しいというところでございます。
ただし、給食を適切に行うための体制づくりとしては、市としてはしっかり対応していきたい、検討していきたいというところでございます。
○本池涼子君
 そうでしたら栄養教諭ではなく、栄養士なり栄養教諭に準ずる方々を市費で雇用するということはあり得るということですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 繰り返しになりますが、しっかり対応するように、体制づくりは検討しているところでございます。
○本池涼子君
 先ほどからの答弁では、非常に、栄養教諭の配置について安易に考えていると指摘せざるを得ない答弁です。栄養教諭は、給食に関する業務を一手に担っておられます。給食業務の中でも、食数報告とアレルギー対応は非常に重要で、これに連なって安心を担保する細やかな業務があり、これまでいた栄養教諭がいなくなることで、現場は大混乱に陥るのが必至です。新センターへの移行に伴い、これまで栄養教諭の方々がされてきた業務を、誰が行っていくのかということは、現在、学校現場で非常に心配されていることでもあります。
そこでお聞きしますが、こうしたこれまで栄養教諭の方々が中心になってされてきた給食業務を、今後誰が行っていくのかお聞きします。
○教育部長(藤田信夫君)
 新学校給食センターの稼働に伴いまして、栄養教諭が配置された自校式調理校7校につきましては、先ほど議員御案内のとおり、各学校への配置がなくなる。ただし、学校での給食調理等に係る管理業務、こちらのほうがこの学校ではなくなってまいります。
また、先ほど申し上げた国の法律に基づきまして、栄養教諭の配置がない自校式の調理校も現在はございます。学校におきましては、文部科学省の「食に関する指導の手引」に基づきまして、食に関する指導に係る全体計画を作成し、食育に係る担当職員を中心といたしまして、学校全体で組織を編成し、食育の推進を図ることとなっております。
したがいまして、新センターの受配校となる学校につきましては、現在運用を行っております南部・中部共同調理場等の学校給食共同調理場の受配校における栄養教諭の未配置校と同様に、巡回指導による対応とともに、学校内での組織体制に基づき、食育の推進を図ると考えております。
○本池涼子君
 ちょっと今のお話で確認ですが、8,000食のセンターに配置されるであろう栄養教諭の配置基準については、3人と理解しています。これが県によって配置されたらいいのですけど、それがなされるかどうかは県次第という感じですけど、市としては、南部・中部と同様に、これまでどおり学校で給食業務を行っていくし、アレルギー対応についても校内委員会等で、今までどおりやっていくという理解でいいですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 繰り返しになりますが、現在調理場から配送している学校、こちらについては、その学校に栄養教諭が配置されていない学校もございます。ですので、共同調理場の受配校、こちらにつきましては、現在ほかの共同処理場でやっておりますように、配置されていないところには巡回指導を、市全体の栄養教諭の中で、いろいろな対応も考えていきながら巡回指導も行っておりますので、今回のセンターに関しましても、栄養教諭が配置されない学校、こちらにつきましては巡回指導等で、栄養教諭が回るという形で食の指導、こういうことも考えているところでございます。
○本池涼子君
一つ一つに関して言いたいことはあるのですが、最も関係者の危機意識が高い分野について質問していきたいと思います。それがアレルギーです。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○本池涼子君
3枚目のスライドを見ていただきたいのですが、これはアレルギー対応に関する栄養教諭の動きです。あくまで私の聞き取りで作成したものですので、足りない部分もあるかもしれませんが、アレルギーに関するものだけでも、前年度から保護者とのやり取りを重ねられ、管理職や学級担任と連携して、当日の提供後まで、二重、三重のチェックで動いていることが分かります。
 ちなみに、これは自校式の中でもレベル3の除去食対応を行っているところの例ですが、自校式の中には、ほかにもレベル1、2の詳細な献立対応や弁当対応を行っているところもあり、栄養教諭の配置状況や給食室の設備によって、どのレベルで行うかの判断がなされていると聞いています。
 今回、新センターになるに当たり、全ての受配校に、特定原材料7品目を除去した除去食が届くと思います。しかし、既に除去食対応を行っている学校では7品目だけでなく、28品目やそれ以外の食材にも対応しておられます。また、除去食を行っていない学校でも、特定原材料7品目に限らず、管理については28品目以上の対応をされています。つまり、この新センターにすることで栄養教諭がいなくなり、どういった問題が生じるのかということですが、7品目に該当する子はセンターのアレルギー食を食べられるようになるが、7品目以外のアレルギーに対しては、これまでどおり、自己除去――弁当対応しなければならないということになります。
 ただ、これは食べるか食べないかの話であって、この表にあるように保護者との連携を密に取って、一人一人の子供の状況を把握することは、これまでと同じようにしなければならないし、7品目の除去食を提供ということは、今、南部・中部ではやられていないから、今まで以上に管理は厳重にしなければならないということになります。
 これまで除去食を提供していない学校では、みんなと一緒に給食が食べられるようになることは前進である反面、これまで以上の体制で注意を払わなければ、間違った給食が別の子に配膳されたり、ついおかわりをしてしまったりという、これまでなかったリスクが生じるおそれもあります。つまり体制をきちんと取るかどうかで、前進にも後退にもなるわけです。だから特に、子供たちの命に関わるアレルギー対応に関して、栄養教諭の配置が必要だという声がこれほどあるのだと、私も理解しています。
教育委員会のほうで、そこまでの検討がされているのでしょうか。先ほど、アレルギー対応についても、恐らく学校全体でとかでしょうし、中部・南部でやっているように、というお答えでしたけど、これまで、今私が述べてきたような具体的なアレルギー対応、これは誰がやっていくのか、お答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 冒頭に申し上げましたように、新センターにおきましてはアレルギー専用の調理室を作ります。これは専用の調理員が、専用の器具を使って作るということで、これまで以上に衛生管理、またアレルギーに対応する、特徴的な部分であろうかと考えております。その上でございますが、新センターの稼働に向けて令和4年度、昨年度よりアレルギー対応については、学校栄養部会、学校養護部会とも協議を進めてまいりました。
また今年度、令和5年度につきましては、教育委員会教育センター内に栄養教諭の資格を持つ者を指導主事として配置いたしまして、校長を含めた学校栄養部会、学校養護部会と協議し、給食管理及び食育の指針となる各種マニュアル、手引等の整備、及び運営体制を整えることとしております。その中で、ワーキンググループをつくりまして、当然アレルギー対応のマニュアル、これは新センターに伴いまして、どういう形でしっかりやっていくのか。先ほど、これまでと同じようにという言葉がありましたけれど、新センターは新しい施設でございますので、ここに対応するためにはどういう形が必要なのかということもしっかり、ワーキンググループで検討してきたところでございます。
 その他、新センターに伴いまして給食の手引、こういったものも今のワーキンググループで検討しておりますし、食育指導のサポートの計画、また献立作成、物資管理、こういったものを今ワーキンググループで検討しておりますので、アレルギー対応についても、当然、今現在もしっかり検討いたしますし、稼働に向けて準備をしっかり進めてまいりたいと考えております。
○本池涼子君
 今、いろいろなお話が出てきましたけど、要するに今、検討段階にあると。その中では、養護教諭だったりとか栄養教諭が、人数は減るけれども、多分そこら辺で調整もしながら対応されるのだろうということなのですけど、まず栄養教諭に関しては、配置されるかどうかもまだ、明確なお答えはないですし、養護教諭というのはアレルギーが出た後の対応の専門家だと、私は理解しています。ただでさえ、子供たちの健康管理全般を担っているところに、アレルギー対応までさせるのかという疑問があるのですけど、その辺りについての検討はしっかりされているのかお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 先ほどの新センターの栄養教諭配置ということと、学校で対応するアレルギー対応、栄養教諭の方がいらっしゃる学校の対応、これは基本的に別の考え方だろうと思っております。
先ほど申し上げましたように、今、共同調理場で配送をしている学校については、栄養教諭が専属でいない学校も当然ございます。そちらにつきましても、しっかりアレルギー対応についてはやっておりますので、今度、新センターができまして、当然新しい施設でございますので、そこにつきましては、これまで、今現在やっているものに加えまして何か課題があるのか、どういう形でいけばしっかり対応できるのか、これについては、今しっかり検討しているところでございます。
センターへの栄養教諭の配置につきましては、もう繰り返しでございますが、いろいろ法律の問題もございますので、文部科学省また県ともいろいろ協議しながら、配置していただけるものであれば、それは結構なことでございますし、そうでなければ、安全・安心な給食を提供するための体制づくり、これはしっかり整えてまいりたいと考えております。
○本池涼子君
 確認ですが、先ほど、今ずっと言われているけど、現在栄養教諭が未配置の学校で、レベル3の除去食対応をしている学校がありますか。
○教育部長(藤田信夫君)
 今、そこまでの手持ちは持っておりませんが、除去食対応をしている学校は、全ての学校がしているわけではないと承知しておりますので、その学校で対応できるところで、これは当然調理員等の負担もございますので、しっかり対応しながら、できるところはしっかりしていると。正式な学校数までは今把握しておりません。
○本池涼子君
 その後の調べのほうでしたか、栄養教諭が未配置の学校でレベル3の除去食対応をしている学校が幾つあるのかという質問を、私も学校保健給食課のほうにしました。そうしたら、それは把握していないというお答えでした。なぜこれほど言っているのかというと、除去食対応を今までしていない学校、栄養教諭が未配置の学校ではしていないのですよね、多くが。いらっしゃっても、していない学校もあって、除去食対応を新たにすることに関して、今までどおりとか言うことは通用しなくて、栄養教諭をきちんと配置して、子供に誤った配膳にならないように、おかわりはしないように、そういった視点で見ていくことが大事なのではないかということで、除去食対応だからこそ必要だということを、先ほどから述べているのですが、だから、未配置であってもアレルギー対応を、今しているからできるはずだみたいな答弁は、それは無責任じゃないですか、どうですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 現在のアレルギー対応につきましては、基本的に、先ほど議員からレベルの話が出ておりますが、レベル1、レベル2、いわゆる御自分、子供自身が食べられない物をのけるというレベル1、それと食べられない物については、例えばお弁当を持ってくるとか、全てお弁当を持ってくるというレベル2でございます。
今回、新センターでレベル3の対応ができるようになったということで、対応しているところでございます。これまで除去食をやっている学校があるかどうか、今把握していませんというお答えを差し上げましたけれど、今回しっかり制度として除去食をやっていきますということで、センターでしておりますので。その制度でレベル3でするということに関しまして、どういう形になっていくのか、どういう対応が必要なのかを、今しっかり検討しているところでございますので、決して無責任ということではなくて、新しい制度に対して子供たちに、安心な形でどう届けられるのか、これをしっかり議論している、検討している、ワーキンググループで話をしておりますし、教育委員会の中でも、ここだけといいましょうか、これはもう命に関わる問題ですから、この部分はしっかりやっていきましょうと。これはしっかりしておりますので、先ほどの栄養教諭の話が絡んでしまうとなかなか難しいのですが、その有無にかかわらず、これはしっかりやっていきましょうということで、その体制づくりをやっていきましょうと、今、教育委員会の中でしっかり話をしているところでございます。
○本池涼子君
 分かりました。しかし、その把握もせずに、栄養教諭がいない学校でもアレルギー対応をしているということを言うのは、私は安易だと思います。先ほども述べたように、除去食対応をしている学校は、私が聞き取りをする限りは、栄養教諭の方がいらっしゃるからここまでの対応ができるのだと実感しましたし、栄養教諭が未配置など、除去食の提供に当たり万全な体制が取れていない学校では、そもそも除去食はされていません。
南部調理場についても、今情報提供のレベル1ですか、情報提供のみだから現在のように2人体制でできていると思いますし、新センターになり、新たに除去食対応を行うということは、先ほどから何度も言っているように、今まで以上の体制で臨まなければならないということだと思います。
子供たちの安全を第一に考えれば、センターの配置基準の22校で3人ではなくて、本当を言えば1校につき1人の栄養教諭を配置するぐらいでなければ、子供たちの安全は担保されないと思いますが、これについてはいかがでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 繰り返しになって大変恐縮なのですが、栄養教諭というのは、あくまで教員の資格でございますので、これにつきましては市が任命して配置することができません。ただ、先ほど来から誤解があってはいけないのですが、私どもは栄養教諭がいなくていいと言っているのではございません。そのために、その役割というのは十分認識しておりますので、しっかり文部科学省、県とも今協議を進めている。その中で配置していただければということが、まず大前提でございます。
 それを踏まえた上で、無理ならばというところではありますが、今後の結果次第では、そういったものに変わるような形の体制づくり、これは、どういう形かはこれから検討していかなければいけないと思っておりますが、この体制づくりをしっかりしていこうということでございますので、今議員御指摘のように、未配置校に全て栄養教諭を置いてくださいというのは、これは全体の人事の話であって、市で、独自で栄養教諭を配置することはできませんので、そこだけは御理解いただければと思います。
○本池涼子君
 分かりました。1校に1人、栄養教諭を置いてくれというのが市の判断でなかなか難しいというのは、私も分かります。だけど、そのぐらいの体制を取らなければ、この除去食の提供というのは本当に神経を、皆さん使ってやっておられますし、それだけの体制が要るという話を、先ほどからさせていただいております。
栄養教諭なしに除去食対応はできない、恐ろしいと、学校現場の皆さんが言われていますし、教員不足の中で、学校でのアレルギー対応を誰がやるのかという意見も出ています。片手間にできることではありません。このままでは事故が起こるとの危機感も広がっており、アレルギー対応だけでも稼働後に、落ち着いてからするべきだとの意見も聞きました。この点について教育委員会にも確認を、これまでもしてきましたけれども、あまりにも現場との感覚がかけ離れており、無責任極まりないと感じています。
大体、現段階で、実際に除去食提供を行っている学校の数すら把握していないのは論外だと言わざるを得ません。安全な体制をつくるために、まず学校現場に出向き、どのようにアレルギー対応しておられるのか、きちんと知っていただきたいと要望いたします。
 これについては、民設民営を決める前に、本当はしなければならないことだったのではないかなと思うのですが、先ほど、そういう意味ではないとおっしゃったけど、栄養教諭がいない学校であってもアレルギー対応はできると。私はこれまでのやり取りでも何度も聞いてきたのですが、本当にできるのかなと思って、気になったので、今年度から栄養教諭がいなくなった学校に聞き取りに行ってみました。その学校では、昨年度まで栄養教諭1人でやられていた仕事の引継ぎを、7人体制で引き継いだそうです。この7人の中には、管理職や養護教諭はもちろん、学級担任を持つ先生方も入られていて、給食業務を行っておられます。特に、給食主任の先生は食数把握に苦労しておられ、土日も出勤して一生懸命やられています。
大変ありがたいことなのですけれども、今問題になっている働き方改革に逆行もいいところではないでしょうか。負担軽減どころか、負担は急増しています。先生方は、子供たちのために何も言わずにやってくれていますが、これは市教委の方針によって生じた問題です。行政の事情で、先生方に負担を押しつけることがよしとされるのでしょうか。栄養教諭がいなくても大丈夫だというのは、現場の先生方に大変な負担を強いて成り立っているものだと指摘させていただきます。
 続いて、受け取り体制についてお聞きします。新学校給食センターへの移行に伴い、それぞれの学校に、事業者であるアグリフードの受配員が配置されると聞いています。この方々の業務内容をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
 受け取り従事者の業務でございますが、配送校に配送された学校給食、食器等の数量や状態を確認し、各学級別に仕分けるとともに、児童生徒の受け取りを補助いたします。
また、配送されたアレルギー対応食、これにつきましてはしっかり、その子供に行くように補助を行うということでございます。それと、返却された食器等につきまして、コンテナへの格納、及び配送回収の準備、こういったものをするようになっております。
○本池涼子君
 確認ですが、4時間目の授業が終わった後の子供たちを給食室で、今、栄養教諭の方々や調理員の方々が迎えられて、熱い食缶を安全に手渡したりとか、こぼさないように指導したりとか、子供たちをサポートされている。今やられていることですが、これも受配員の方が行われるという理解でいいですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 具体については、今、正式に把握しておりませんが、児童・生徒の受け取りの補助を行うこととなっておりますので、子供たちが運びやすいような形で、補助を行うという業務も担っていると考えております。
○本池涼子君
 分かりました。それとアレルギー対応食を対象児童に確実に手渡すということも、部長が今おっしゃられましたけど、そこでお聞きするのですが、この方々は、栄養士なり、食に関する知識を持った専門家でしょうか。必要とされる資格等があれば教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
 この受け取り従事者につきましては、特に資格は設けておりません。
○本池涼子君
 専門家ではないと、そういう方々だということですけど、専門家でなかったり、学校関係者でない方がアレルギー対応食を扱うのは、あまりにも危険だと思います。理由は先ほどから述べているとおりで、学校にそういった安全な体制が取られるかという不安がある中で、ここも、アレルギーに関しては素人だということになると、余計に学校のほうで安全な対応をお願いしたいと思います。
 もう一点お聞きします。牛乳についての質問です。学校給食の牛乳は、やまぐち県酪からですが、これが、来年度から作業をする人が不明な状態になっているとお聞きしました。それは事実でしょうか。事実であれば、理由をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
 これは先ほど申し上げましたように、受け取り従事者が学校給食、食器を含めてございますが、数量等状態を確認いたしますので、当然これは、牛乳についても状況を確認するということになっております。
それと、先ほどのアレルギーの対応で少しお話がございました。これは、調理場からアレルギー対応という形の、調理用ということで来ますので、もうそこで、中身を開けるとかではなくて、大丈夫とかではなくて、そこで調理されたものが来ますので、その調理されたものを確実に、恐らく担任経由になろうかと思いますが、これは今調整中でございますが、担任にしっかり渡すということでございますので、運ばれてきたものが、そこにアレルギーとなるものが入っているかどうかは、既に調理場で全て確認していると考えております。
○本池涼子君
 確認ですが、結局、まとめてきた牛乳を学級ごとに分ける作業は、受け取り従事者の方たちがやられるということで、もう決まったのですか、決定ですか、お願いします。
○教育部長(藤田信夫君)
 申し訳ございません。今、受け取り従事者の業務そのものというのが手元にございませんが、先ほど申し上げましたように、配送校内での受け取り等の作業については、この受け取り従事者が行うとなっておりますので、そういった数量の確認であるとか、そういったものは、この業者が、配置する受け取り従事者が行うものと認識しております。
○本池涼子君
 この件に関して、アグリフードさんとの契約に入っていなかったというお話も耳にしているのですが、それは事実でしょうか。それで、仕事としてお願いをするのであれば、その契約内容の変更みたいなのも加わってくるのかと思いますけど、その辺りはどうでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 今、具体的に承知はしておりませんが、先ほどから申し上げていますように、受け取り従事者の業務として、学校給食、食器等の数量や、状態を確認し、各学級別に分ける業務が入っておりますので、この中に含まれていると認識しておりますが、今そういう御指摘もありましたので、これは改めて、また確認をさせていただいて、適切に、こういう形ができる体制づくりについては、整えてまいりたいと思っております。
○本池涼子君
 よろしくお願いいたします。それと、続いて配膳室についてお聞きします。この新センター移行に当たり、大型のコンテナで運ばれてくるようになることから、配膳室の改修工事が行われる予定で、学校数は20校と、そして予算は5,000万円がついています。多くが夏休みの改修になると思いますが、来年4月の稼働までに、全ての学校の改修工事が間に合うのかどうか、教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
 受入れに必要な配膳室の改修、これは今年度中に実施をいたします。改修工事につきましては、現在の給食提供に支障が起こらないように、主に長期休業中、夏でございますが、改修を実施いたします。なお、給食提供に支障のある部分、今現在使っている配膳棚、こういったものもございますので、こういったものの改修等につきましては、3学期の給食提供終了後に行う予定にしておりまして、来年4月の稼働には当然間に合うように考えております。
○本池涼子君
部長は間に合う、そして夏休みに行うとおっしゃるのですが、今、4枚目の写真を見ていただけたらと思います。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○本池涼子君
 これは、ある受配校の配膳室の写真です。ここにコンテナが運ばれてきます。コンテナの大きさは食缶分になりますが、85センチかける146センチ、そして高さが160センチなので、写真の通路全体の半分から3分の2ほどがコンテナで占領されてしまって、子供たちが給食を取り出し、運ぶスペースが残りの3分の1ほどしかなくなってしまうそうです。
 次の5枚目の写真は子供たちが給食を受け取りに来た場面ですが、全学年が次々にやってきますので、通路は非常に混雑します。安全に給食を取り出したり、手渡したりできる環境かどうかを考えていただきたいと思います。工事はできると、完了するということなのですが、子供たちが安全に給食を運べる配膳室になったのかという視点で見たときに、非常に疑問を感じざるを得ない。こういった状況を把握しておられるのかどうかお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 今、議員が御提示の写真がどこの学校かというのは、すみません、よく分からないところはありますが、今度、工事の改修といたしましては、これは配送トラックが入りますので、当然配膳室の近くまで行けるような改修、それとコンテナが入りますので、置く場所については平たんにすること、それとこれが1番、今のお話にもございましたが、コンテナ置場、この空間の確保、当然置けるだけではございませんので、そこに子供たちが取りに来るということが前提でございますので、そういった空間の確保、こういったものをしっかりやっていくと考えております。
 それとコンテナを運ぶときに、少しの段差でもガタンとなることがありますので、ここをしっかり平たんにしていくと、そういったものでしっかり対応してまいりますので、先ほど、この写真がどういう形になるのか分かりかねるところはあるのですが、この空間であると恐らく狭いと思いますので、こういう場合は配膳室を撤去するであるとか、各学校によって、今の配膳室の場所を使うのか、そうでない場所にコンテナ置場を置くのかと、各学校の状況で変わりますので、そこはしっかり対応してまいりたいと思っております。
○本池涼子君
 改修工事を4月までに済ませなければならないというのは分かりますが、この工事については、トラックがまず通るのか、コンテナが入るのか入らないかという視点のみで、拙速に進めているように思えてなりません。
対象校が22校、工事は20校あるので焦っているのかもしれませんが、今年度は2、3学期の給食があります。それを考えてやられているのかと、疑問に思う点が多々あります。壁や花壇を取っ払うとか、屋根を取り外すとか、市教委の都合を押しつけて、学校関係者と衝突してはいないでしょうか。
栄養教諭の配置、アレルギー体制、受け取り体制、配膳室に関してこれまで質問してきました。個人的に調べたことですので限界はありますが、現場は様々な疑問や意見を持っておられます。そういった声も聞こうとしなければ、聞こえてはきません。そして、栄養士の配置についてもまだ決まっていないとか、お答えにもありましたように、1年を切っているのに決まっていないことが多過ぎる。そこで、現在ですが、どのような進め方をしているのかお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 現在の進め方というのが、栄養教諭に関してということではなくて、全般的にということでございますか。(「はい」との声あり)まず一点目、栄養教諭の影響に関しましては、先ほどからの御答弁のとおりでございます、これは協議を続けております。
それと、新センターの稼働に伴いまして、これも先ほど御答弁を差し上げましたように、ワーキンググループをつくって、新センターでしっかり給食提供できるような仕組みづくりもしております。
それと説明会等も順次開始しておりまして、令和5年、この2月には受配校の校長の説明会を行ったところでございます。このときにセンターの整備概要、受配校の配膳室の改修工事の内容、また食物アレルギーの対応に関する説明を行ったところでございます。
また、5月には学校給食における納入物資の衛生的な取扱いを確保し、食品衛生面での事故防止、こういったものを図っていくために、食品衛生講習会において新センターの概要、物資調達の仕組み等について、学校給食食材の納入業者に説明を行ったところでございます。
また、今後につきましては、7月には保護者への情報提供、また9月には受配校の事務説明会を予定しており、ハード・ソフト面、いろいろな形で来年に向けて、適宜説明を行いながら準備を整えてまいりたいと思っております。
○本池涼子君
 今、今後の説明についてお話いただいたかと思うのですが、今の進め方、これについてはワーキンググループが立ち上がったと聞いています。このワーキンググループ自体、当初の予定にはなかったもので、これが昨年度末の学校関係者への説明が行われた中で、このままでは、稼働をこのまましたときに大変なことになるという学校側の危機意識から立ち上がったものだと聞いています。
ここまでの質問のやり取りでも明らかなように、安全に給食を提供する体制が取れているかというと、決まっていないことが多過ぎますし、誰が責任を持ってやるのかという部分がはっきりしない。そして、そのことによって学校現場は、非常に混乱しているのですが、このような状態になった理由はどこにあると考えているでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 安全な給食、これはしっかり提供してまいります。決して今、あやふやではなくて、いろいろな課題に対してどう対応していくのかをしっかり協議しておりますので、これは時々で課題が生まれてくるのはしようがないと思っておりますので、生まれたときにはしっかり対応してまいりますし、安全・安心な給食を届ける、これはもう当然のことと認識しておりますので、そのための協議も続けております。
それと今混乱の原因は、という話もございましたけれど、私どもとしてはしっかり適宜説明をしておりますが、それがしっかり伝わっていない、学校現場ともしっかり話をしてきておりますし、説明についてもしっかりしてきておりますが、それがしっかり伝わっていないのだとすれば、その説明の仕方なり、情報提供の仕方、そこに課題があったとすれば、そこは今後も含めて、これまでの反省があるとすれば反省も含めて、しっかり今後は情報共有、情報提供もしてまいりたいと考えております。
○本池涼子君
 本当に、私も反省していただきたいと思います。この計画が浮上した当初から、学校給食施設や、給食そのものの課題について、みんなで考える場を設けるべきだとの声は非常に大きいものがありました。特に栄養教諭や調理員、学校現場、そして納入業者に対して何も話がないまま、教育委員会、もっと言えば、行政関係者だけで話がどんどん進んできたからです。契約の前段階からきちんと話合いを進めていれば、牛乳を数える人がいないとか、コンテナが入らないとかもなかったでしょうし、アレルギー対応についてももっと安全が確保された体制が、早い段階から始まっていたと思います。今、給食を担っている方々がどのようにしているかを知る姿勢もないまま、民設民営のセンター化ありきでやってきた結果が、現在の混乱ではないでしょうか。
そして、ここで総務部に質問させていただきますが、民設民営のセンターにするに当たりまして、導入可能性調査を行っておりまして、そのVFMは6.2%でした。この導入可能性調査時において、栄養教諭の配置と配膳室の改修は含まれていたのかお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
 今VFM算出の中に、事業スキームとして入っていたかどうかというところですけど、そちらはそれぞれの事業部局で本来判断すべきものでございまして、総務部で全てを承知しているものではございません。
○本池涼子君
 そうしたら教育委員会のほうがお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 このVFM算定につきましては、当初、施設の建設から運営に必要な概算事業費等々を算出して行っております。施設の設計から建設に至る工事費、施設の保守管理や修繕、調理、配送、運営に係る運営費ということで、こういったもので算出をしているものでございます。そうでございますので、栄養教諭等の配置に係る経費等は含んでおりません。
○本池涼子君
 含んでいないということですが、導入可能性調査時に前提条件が変わったということなのですが、この出し直しはする必要はどうでしょうか。
○総務部長(笹野修一君)
 今、VFMの再算定はどうかということだろうと思います。そういう御質問をいただきました。まずVFM―――バリュー・フォー・マネーの略語でございますけども、PFI手法の導入判断基準ということになりますので、いわゆるPFI法に基づきましてPFI手法の導入検討時などにおいて算定をするものでございますが、今回の新学校給食センターのようにPFI手法以外の事業、民設民営ということでございますので、こういった場合におきましても事業費等の比較検討を行うため、PFI手法に準じてVFMを算出する場合がございます。
議員お尋ねのVFM再算定につきましては、先ほど来ありますように、導入可能性調査時や、あるいは特定事業の選定というような事業の早期の段階において、例えば当初の前提条件と大きく異なるようなもの、あるいは著しく異なるというような状況が、官民対話を通じて得られたような場合に、必要に応じて本来検討すべきものでございまして、事業の実施段階や、あるいは事業フレーム外の要因について、その都度状況に応じて、反映させていくというような性質のものではないと考えております。
○本池涼子君
 私は子供のための予算を削ることに反対なのですが、このVFM6.2%ということが入り口になって、この民設民営の施設が進んでいるのであれば、その条件が変わったときには、きちんとした数値を出して市民に報告することが必要だということを申し上げます。
そして、今回様々な現場に出向いて、話を聞きまして、現場がどのように体制を取り、安全な給食を作っているのかを見てきました。今、市が進めていることは子供の安全にとって必要な部分を保障せずに、安いと言っているように思えてなりません。それは、果たして本当に安いのかを考えていただきたいと思います。子供たちの給食を安く済ませること、これは誰が望んだのでしょうか。いいセンターにすると言ってきましたが、学校現場の話を聞けば聞くほど、誰にとっていいセンターなのかと、本当に疑問に思います。ある学校関係者の方が、子供たちのことを家族のように思わなければ給食はできないと言われていました。今、学校給食は時代の変化もあって、子供たちにとって非常に大きな存在になっています。栄養のあるものを食べさせたい、みんなと同じ場所でなるべく同じものをおいしく食べさせたいと、皆さん、子供たちの成長のために心を砕いて関わっておられます。そういう現場を理解しようともせず、関係者を排除したと言わざるを得ない進め方で、つい最近まで来たと私は認識しています。恐らく関係者の実感もそうだと思いますし、現場を知らな過ぎると、怒りの声があちらこちらで聞かれることが、それを表していると思います。
そもそも、民設民営やPFIの導入については、これまで行政が行ってきたことを民間事業者に開放するものです。その背景には、行政の財政難や老朽化などの事情もあるのですが、運営費を縮減する一方で公共にはなかった利益が経費の中で確保される仕組みになっています。現実に、この給食センターの事業においても契約金額約100億円の中に、役員報酬等として約9億円が含まれています。企業の利益まで確保しながら、来年度から栄養教諭はいなくなります。後は、学校で対応してください。子供たちや学校関係者の前で言えるでしょうか。9億円の役員報酬があるなら、1人でも多くの栄養教諭を配置し、子供たちの安全を守ると同時に、充実した食育を行っていただきたい。それが保護者や関係者はもちろん、子供たちの成長を願う市民の願いです。センターの稼働までに時間は迫っていますが、今後も子供たちにとってどうなのかと、この視点で、この事業について注視していくことを申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)
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