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3月7日(火) 本会議(代表質問2日目)
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内容
会議録
第1回定例会
3月7日(火) 本会議(代表質問2日目)
公明党市議団
恵良 健一郎 議員
1.財政運営について
2.最重点施策について
3.未来へと躍進する街
4.力強く躍動する街
5.安全・安心の街
6.改革に挑む街
7.物価高対策について
【下関市議会 本会議確定版】
△代表質問
○議長(香川昌則君)
日程第2 議案第13号「令和5年度下関市一般会計予算」から、日程第22 議案第33号「令和5年度下関市ボートレース事業会計予算」までの21件を一括議題といたします。
議案第13号 令和5年度下関市一般会計予算
議案第14号 令和5年度下関市港湾特別会計予算
議案第15号 令和5年度下関市臨海土地造成事業特別会計予算
議案第16号 令和5年度下関市渡船特別会計予算
議案第17号 令和5年度下関市市場特別会計予算
議案第18号 令和5年度下関市国民健康保険特別会計予算
議案第19号 令和5年度下関市土地取得特別会計予算
議案第20号 令和5年度下関市観光施設事業特別会計予算
議案第21号 令和5年度下関市漁業集落環境整備事業特別会計予算
議案第22号 令和5年度下関市介護保険特別会計介護保険事業勘定予算
議案第23号 令和5年度下関市介護保険特別会計介護サービス事業勘定予算
議案第24号 令和5年度下関市農業集落排水事業特別会計予算
議案第25号 令和5年度下関市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算
議案第26号 令和5年度下関市後期高齢者医療特別会計予算
議案第27号 令和5年度下関市市立市民病院債管理特別会計予算
議案第28号 令和5年度下関市公債管理特別会計予算
議案第29号 令和5年度下関市水道事業会計予算
議案第30号 令和5年度下関市工業用水道事業会計予算
議案第31号 令和5年度下関市公共下水道事業会計予算
議案第32号 令和5年度下関市病院事業会計予算
議案第33号 令和5年度下関市ボートレース事業会計予算
○議長(香川昌則君)
昨日の本会議に引き続き、代表質問を行います。
本日は御手元に配付の通告一覧表により、公明党市議団、日本共産党下関市議団、市民連合について順次行います。
なお、各会派の持ち時間は答弁を含め、公明党市議団は100分、日本共産党下関市議団、市民連合はそれぞれ60分であります。
この際、重ねてお願い申し上げます。答弁については、質問の要旨を的確に捉え、簡潔にして要を得た答弁をされるようお願いいたします。
それでは、順次質問を許します。3番、恵良健一郎議員。(拍手)
〔恵良健一郎君登壇〕
○恵良健一郎君
公明党市議団、恵良健一郎でございます。まず初めに、このたびの市議会議員選挙において、私たち公明党市議団は5人全員の当選を果たすことができました。党員、支持者の皆様の絶大なる御支援に厚く感謝を申し上げますとともに、公明党創立者が示された指針であります「大衆とともに」の立党精神を改めて胸に刻み、現場の声にしっかりと耳を傾けながら、本市の課題の解決と市民生活の質の向上に向けて、全力で取り組んでまいる決意でございます。どうかよろしくお願いいたします。
それでは、前田市長の施政方針に対し、会派を代表して質問をさせていただきます。昨日と重複するところもあるかと思いますが、改めて御答弁をお願いいたします。
本市の最大の課題は、人口減少、特に若者、女性の市外への流出とそして少子化であると認識をいたしております。昨日もあったとおりでございます。そして、市が行う全ての政策は、人口減少、少子化対策のためにあり、若者や女性の市外流出の減少、出生数のアップが実現してこそ、初めて政策の成果が出たといえるものと考えます。
先日、2022年の出生数が79万9,000人、初の80万人割れをしたと昨日も言われたとおりでございます。厚生労働省の分析では、若者の経済的な不安定さや出会いの減少など、いろいろな要因が複雑に関わっているということであります。まさにそのとおりだろうと思います。
現在、国会においても、令和5年度予算が審議をされておりますが、岸田総理も「これまでとは次元の異なる少子化対策を行っていく」と言われております。今国会において、公明党は、労働者の賃金のアップ、さらなる子育て支援、物価高対策などを主なポイントとして臨んでおります。
このような点を踏まえながら、通告に沿って質問をさせていただきます。
まず初めに、財政運営についてであります。財政運営については、年を追うごとに厳しさを増していると思います。コロナ禍の影響を受けながらも、前田市長の下で過去6年で最大の積極型予算となっております。
そこで、この積極型予算となった主な内容と収入確保策、歳出抑制の取組についてどのように取り組まれておられるのかお示しください。
次に、財政調整基金でありますけれども、予算の不足分を補うために、財政調整基金を取り崩して予算編成が行われておりますが、この基金の状況と今後の見通しについてお示しください。
次に、最重点施策である子育て支援策についてであります。公明党は、昨年11月「子育て応援トータルプラン」を発表し、今後の目指す子育て支援の姿を提示いたしました。結婚から妊娠・出産、子育て、大学卒業まで、ライフステージや子供の年齢等に応じた支援の充実を図るものであります。この中には、児童手当の拡充、出産一時金の増額、高校生までの子ども医療費の無償化、妊娠期から出産、子育て期までの一貫した伴走型相談支援の実施等々を提案しておりますが、このたびの市長の取組は、まさに我々のこのトータルプランとリンクしているものであり、大いに評価をするところであります。
その上で、市民の皆様に分かりやすく御説明をお願いしたいと思いますが、令和5年度において、子育て支援を最重要施策として、1段ギアを上げて取り組む理由、意図をお示しください。
次に、具体的な施策についてでありますが、まず、子ども医療費の無償化についてであります。今申し上げましたとおり、公明党としても実施を目指し、毎年、市長にも予算要望させていただいておりましたが、いよいよこのたび実現の運びとなり、感謝を申し上げたいと思います。そこでお尋ねですけれども、無償化により見込まれる効果と財源についてお示しください。
次に、給食費の負担軽減についてであります。このことについては、今年度2学期から行っていただいておりますが、私どもも保護者の方から、物価高に伴う給食費の上昇への御不安の声を多々いただいておりました。昨年6月の議会でも提案させていただきましたし、国の地方創生臨時交付金が物価高対策にも使えるようになったという状況でございます。令和5年度も、引き続き支援をしていただけることは、大変ありがたく思います。そこで、引き続き給食費の負担軽減を行うに至った理由と財源についてお示しください。
次に、妊娠期から出産・子育て期までの一貫した伴走型相談支援についてであります。これについては、昨年12月の議会で補正予算が成立し、現在既に行われていると思いますが、先ほども申しましたとおり、私ども公明党のトータルプランでも提示をしていたものでありますが、ゼロ歳から2歳児の支援が薄いということと、虐待などの悲惨な事件が起こっておりますのが、このゼロ歳から2歳児が多く、幼稚園や保育園に通っていない、いわゆる無園児と呼ばれますが、虐待事案における無園児の割合は6割を超えるとのデータもあります。そして何よりも、母親の孤立を防ぐことが虐待防止にもつながるため、この伴走型相談支援が行われることになったと私は認識をいたしております。
要は、何かが起こる前に危険の芽を摘む、そして何か起こってもすぐに対応するということが肝腎であります。そこで、この伴走型相談支援では対応できないような事態が深刻化すれば、児童虐待の対応となってくると思いますが、伴走型相談支援事業と児童虐待防止対策について、現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に「未来へと躍進する街」についてであります。子供たちの育成支援について、まず保育士の支援についてであります。深刻な課題である保育士の確保とありますが、今一番必要なのは、処遇改善であると思います。働きやすく、働きがいのある環境、責任に応じた報酬、この2点を整えてあげる必要があると思いますが、今年度は、私立の園への処遇改善の支援も行いつつ、公立園においては、会計年度任用職員の保育士の報酬を令和4年10月から3%アップを行っていただいたことには、改めて感謝を申し上げたいと思います。そこで、令和5年度ですけれども、保育士確保策としてどのような支援を行うのかお示しください。
次に、待機児童対策についてであります。少子化で子供の人数が減っているものの、保育園に子供を預けたいというニーズは決して減っておりませんし、働く女性が増えているという状況であります。子供を預けたいというニーズにはしっかり応えていかないといけません。そこで、待機児童の現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に、電子図書館の導入でありますが、電子図書館とはどのようなもので、どのような導入の効果が見込まれるのかお示しください。
次に、学校運営についてであります。先日の山口県の発表によれば、中学校二、三年生のクラスを35人から38人学級にするとのことであります。教員不足により、苦渋の決断であるというようなことでありますけれども、本市における影響とその影響に対する対策についてお示しください。
このことに関しますが、次に、不登校対策についてであります。この数年、不登校者が増えていると承知をいたしております。学校においては、不登校の子供たちに先生方が個別に連絡を取って対応したり、別室登校に対応したり、学校での仕事をこなしながら、大変な御努力をいただいております。不登校になってしまう要因は子供それぞれでしょうけれども、このような状況の中で38人学級になり、仮に先生の人数が減ってしまっては、このような不登校の子供たちへのきめ細やかな対応が可能なのか、大変心配をいたしております。
そして、この不登校者の増加ということですが、数字だけが一人歩きをしているようにも感じております。学校の対応が悪いとか、先生の対応が悪いとか、数字や一部のやり取りだけで判断されてしまうようなところもあるように感じておりますので、改めて不登校の状況がどういう状況なのか、数字だけでなく現状をお示ししていただきたいのと、その上で、不登校にある児童生徒への対応はどのようにしておられるのか、そして不登校を防止する対策についてはどのような取組をしておられるのかお示しください。
次に、中学校の部活の地域移行への取組についてであります。現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に、市立大学についてであります。市立大学が総合大学化に向けて、大きく動き出しておりますが、大学の魅力向上を図りますとありますけれども、今後の魅力向上の取組についてお示しください。
次に、若者支援についてであります。若者にとって、魅力あるまちづくりを進めることが人口減少対策としても極めて重要でございます。人口減少、少子化を防ぐためには、子供を産み育ててくれる若者がいなければ始まりません。まず、移住・定住対策についてであります。この数年の取組もなかなか思うように成果が出ていないのが現状であろうかと思います。相談窓口を通して、何人移住してきたのかという、移住者の人数さえ正確に把握できていないという状況ですから、抜本的に取り組む姿勢を改めていただきたいと思っております。
NPO法人ふるさと回帰支援センターの発表によれば、2022年の移住相談件数は2年連続で過去最高を更新、相談件数は5万2,312件で、前年から5.7%増加、移住希望ランキングで山口県は15位ということで、決して悪くないと思います。今がとてもチャンスであると思いますが、そこで、現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に、地元就職支援についてであります。こちらもなかなか人手不足の地元企業と、若者とのマッチングがうまくいっていないように思います。今年も、3月1日から会社説明会が解禁をされ、報道によれば、コロナ禍からの経済状況の好転を背景に、企業の採用意欲は高く、昨年に引き続き、学生優位の売手市場だそうであります。説明会はオンラインの活用が定着し、学生にとっては気軽に、企業は対面により、はるかに多くの学生と接することができ、双方にメリットがあるそうであります。学生の声としては、休みの取りやすさ、育休の取りやすさ、福利厚生を充実する声が目立っていたとありました。
先日、山口県でもふるさと就職ガイダンスが行われておりますが、地元企業の採用意欲も高いというような報道でありました。そこで、地元就職支援について、現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に、ゼロカーボンシティしものせきについてであります。環境問題にどう取り組んでいくかは、未来に対する私たちの責任であり、未来を担う若者へのメッセージでもあり、大変重要と考えますが、現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に、スマートシティについてです。デジタル人材の育成、デジタルディバイド対策についてであります。今デジタル化が進んでおりますが、誰しもにデジタル化の恩恵が届かないといけません。我々には、デジタルインクルージョン――包摂ですが――これが必要です。誰一人取り残さないというSDGsの精神をベースに、デジタル化から疎外された方々や社会的に弱い立場の人々を守る姿勢、能力のことであります。高齢者スマホサポート教室なども、まさにその取組であろうと思いますが、デジタル人材の育成、デジタルディバイド対策について、現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に「力強く躍動する街」です。地元中小企業の人手不足に対する人材確保策と一次産業の担い手確保の取組についてお示しください。先ほどの若者地元就職支援と関連いたしますが、若者の就職先の確保のための企業誘致の取組についてもお示しください。
次に、長州出島の活用についてであります。令和5年度は、コロナ禍からクルーズ客船も物流も復活の年になるかと思います。クルーズ客船について、昨日もございましたが、報道によれば、この3月の日本への寄港回数が、19年3月のコロナ前の水準、42港で125回に迫る見通しだそうであります。発表されているものだけで、既に全国23港で89回の寄港が予定されています。鹿児島が11回、神戸、那覇が9回だそうであります。長州出島についてはいかがでしょうか。物流の動きと合わせて現状と活用についてお示しください。
次に、くじらの街下関PRの取組について、鯨肉の消費拡大についてであります。捕鯨船の新船建造も決まり、遠洋捕鯨の母港化が進む中で、今後新鮮な鯨の肉の水揚げが期待できます。下関で新鮮な鯨が食べられるというのは、下関にとっても大きな売りになると思いますし、市民はもちろん、下関に来た方々にぜひ食べていただきたいと思いますが、鯨肉の消費拡大についてどのように取り組むのかお示しください。
次に、観光振興対策でございます。以前の一般質問でも申し上げましたが、観光産業というのは、飲食、宿泊、交通と裾野が広い産業であります。この観光産業が元気になれば、本市の経済も上向くことが期待できます。令和5年度は、下関3大祭りもフルスペックでの開催が予定をされ、観光客の増加に期待がかかるところであります。アフターコロナを見据えた本市の観光の取組についてお示しください。
次に「安全・安心の街」です。高齢者の詐欺等の被害について、新手の詐欺が後を絶ちません。高齢者を詐欺被害から守る取組についてお示しください。
次に、飼い主のいない猫について、猫が多くて困っているとの声をやはり今もお聞きをいたします。どうしても餌をあげられる方がおられて、周囲の方々が困っているという状況です。この数年、回覧や市報で猫への餌やりをしない、責任を持って飼うなどの啓発を行ってきたとは思いますが、飼い主のいない猫について、動物愛護と殺処分ゼロの取組についてお示しください。
次に、高齢者の方々の生活についてであります。年々高齢化が進み、高齢者の方が生活への不安や、あるいは将来施設に入れるのかなど、様々な不安を抱えておられます。高齢者が安心して地域に住み続けることができる地域包括ケアシステムの構築に国を挙げて取り組んでいるところでございますが、その中心となります地域包括支援センターの取組についてお示しください。
次に、新型コロナの後遺症についてであります。新型コロナの5類への移行も予定されておりますが、罹患後の後遺症が一定数の方にあるようであります。後遺症のある方について、どのような対応をされているのかお示しください。
次に、ひきこもり状態の方への支援についてであります。先ほど、不登校の児童生徒への対応をお尋ねいたしましたけれども、その後の対応ということになりますが、不登校のまま中学校を卒業した方のその後の支援についてであります。高校に進学するなど、進路が決まり、通学されている方はまだよいかと思いますが、進学できていない方、進路が決まらず家にいる方などへの対応はどのようになっているのか、お示しください。
次に、ヤングケアラーの支援について、現状と令和5年度の取組についてお示しください。
次に、男女共同参画、女性活躍の取組について、市が掲げております目標に対し、目標達成がなかなかできていない状況ですけれども、この目標の達成に向けてどのように取り組んでおられるのかお示しください。
次に「改革に挑む街」です。仕事の効率化と市民サービスの向上のための行政DXの取組について、どのようにされておられるのかお示しください。
最後に物価高対策であります。まだまだ先の見えない物価高であります。帝国データバンクによりますと、今月は3,442品目、来月は4,892品目の値上げが見込まれているとのことであります。国では、電力会社の電気代値上げ申請に対し、値上げありきではなく、厳密な審査をするとか物価高対策として、新型コロナ、物価高対策予備費に4兆円の積増しや、ウクライナ情勢、経済緊急対策予備費1兆円の確保などを行っております。
また、公明党も岸田総理から物価高対策の追加策検討の要請を受け、3月中旬をめどに提言を提出する予定でありますけれども、本市の物価高への対策について、どのように取り組んでいくのかお示しください。
以上、公明党市議団を代表して質問をさせていただきました。御答弁をよろしくお願いいたします。
○市長(前田晋太郎君)
それでは、公明党市議団、恵良議員さんの代表質問にお答えをしていきたいと思います。
まず、財政運営についての御質問でございます。令和5年度は、市民の皆様が夢を語り希望をかなえることができる「希望の街・下関」の具現化のため、火の山公園再整備に係る実施設計や新総合体育館整備、そして市立大学総合大学化及び海響館の改修等の建設・投資事業をいよいよ本格化させるとともに、子育て強力支援(For Kids For Future)として、子ども医療費無償化や学校給食費の支援などを実施し、ハード・ソフト両面で、未来への投資を進めることとしております。
また、財源確保への対応といたしましては、ボートレース未来基金を大胆に活用するとともに、市税などの収入確保に努めることに加えまして、財政健全化プロジェクトⅢ期計画に基づいた定員管理の適正化による人件費の縮減や、これまでのプライマリーバランスの黒字化による公債費の減等、義務的経費の削減についても積極的に取組を進めているところでございます。
財政調整基金の現在高につきましては、令和3年度末の約67億8,000万円から、令和4年度末は2億3,000万円増加いたしまして、70億1,000万円となる見込みでございます。
令和5年度当初予算におきましては、対前年度2億円減の13億円の取崩しにとどめたところでございまして、財政健全化プロジェクトⅢ期計画における令和6年度末基金現在高70億円の目標達成に向けまして、歳入増加及び歳出削減の取組を引き続き進めてまいります。
子育て支援を最重要施策として、ギアを1段上げる理由ということでございますが、本市におきましては、人口減少が深刻であり、その対策こそがまさに議員の言われる「一丁目一番地」として捉えております。
このような中で、子育て支援の充実につきましては、人口減少対策といたしまして、これまでも重点的に取り組んでまいりましたが、昨今、同じ苦境に立たされている地方自治体において、子育て支援に向けた動きがこれまで以上に加速しております。
これを踏まえまして、私は、本市の未来を受け継ぐ子供への投資は「待ったなし」の状況でありまして、時勢を捉えた早急な対応が必要と判断いたしまして、さらにギアを上げ、思い切った施策を講じたところでございます。
そして子ども医療費の無償化につきまして「子どもを安心して産み、育てられる街づくり」を促進するための一つの施策といたしまして、令和5年度については、子ども医療費の無償化を実施いたします。このことによりまして、子育て世帯の経済的な負担の緩和、そして経済的理由の受診控えが解消されることから、適切な時期に受診するようになりまして、子供たちの健康保持などにもつながると考えております。
また、本制度を確実に御活用していただけるように、制度を実施する際には対象の皆様方に受給者証とともにお知らせをするほか、各種媒体を活用して周知に努めてまいりたいと考えております。
財源につきましては、令和5年度はボートレース未来基金から従来分と拡充分を合わせまして、2億1,800万円を充当することとしております。
給食費の負担につきましては、教育長の答弁とさせていただきます。
続きまして、伴走型相談支援、児童虐待についてのお答えでございます。初めに、伴走型相談支援についてでございますが、伴走型相談支援は、妊娠期から出産・子育て期まで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐことによりまして、安心して出産・子育てができるように取り組むものでございます。
具体的には、妊婦または出生した子供の養育者に対しまして、保健師等との面談やアンケートを行うものでございますが、経済的支援を一体的に実施することによりまして、これまで以上に、子育てに不安を感じる御家庭等を早期に把握できるものと考えております。
また、児童虐待防止についてでございますが、問題・課題が存在する家庭等で、特に子供や養育者に対しまして支援が必要と判断した場合には、こども家庭支援拠点におきまして、相談対応そして指導、訪問などの包括的な支援を行いまして、必要に応じて、養育支援訪問事業や養育支援預かり事業等を実施しております。
さらに令和5年度からは、新たに子育て世帯家事・育児支援事業を実施することとしておりまして、こうした事業の実施によりまして、必要な支援が確実に届くように努めてまいりたいと考えております。
保育士に対する御質問でございました。この保育士に対する支援といたしましては、私立保育所等新卒保育士就労支援金を継続するとともに、待機児童が多く発生している地区にありまして、3歳未満児を受け入れている私立保育所及び認定こども園に対する支援として、保育士の新規雇用に要する人件費の一部を補助する待機児童対策保育士確保促進事業を継続して実施してまいります。
また、令和5年度の新たな事業といたしましては、私立保育所等において、保育業務全般のサポート役として保育士の補助を行う保育補助者の雇上げに必要な費用を補助いたします。これによりまして、保育士の負担を減らし、離職の防止につなげていきたいと考えております。
待機児童対策として、私立保育所等新卒保育士就労支援金、そして待機児童対策保育士確保促進事業に加えまして、令和5年度は保育補助者雇上げ制度の実施、そして3歳未満の待機児童が多く発生している川中・勝山区域におきまして、新たに地域型保育事業を行うこととしております。
子供たちの育成支援、電子図書館については教育長の答弁とさせていただきます。続いて、学校運営についてそして不登校対策についても教育長の答弁とさせていただきます。
私のほうからは、中学校部活の地域移行へのお話でございます。少子化の進行によりまして、部活動の維持が困難な状況を背景に、国においては有識者による「部活動の地域移行に関する検討会議」が開催され、令和4年6月に運動部、8月には文化部についての提言がそれぞれ出されたところでございます。
本市におきましては、この国の提言に基づいて、スポーツや文化関係団体との意見交換を行うとともに、本市における部活動の地域移行の在り方について、教育委員会及び中学校校長会等の協議をこれまで重ねてまいりました。
令和5年度におきましては、課題とされております運営主体や指導体制の構築、受益者負担等について検証を行うため、地域を受皿とした休日における新たな地域クラブ活動の実証事業を実施しまして、本市全体で統一された運営方針や、生徒・保護者が安心できる制度設計に取り組んでまいりたいと考えております。
市立大学の魅力向上についての御質問でございました。市立大学がこれから一層厳しさを増す大学間競争に生き残って、安定した運営を行い、地域に貢献していくためには、大学としての魅力をしっかり高めていかなくてはいけないと、そして選ばれる大学となる必要があるわけです。このためには、アンケート調査でも進学希望の高いデータサイエンス学部、そして看護学部を設置しまして、総合大学化を進めることにより、魅力を高めていきたいと考えております。両学部の設置によりまして、大学の魅力向上を図って「我が街の大学で学び、そこで育った人材が我が街の企業へ就職し、居住をするという人材の市内循環・定着」が、この総合大学化の大きな狙いであります。
令和5年度におきましては、データサイエンス学部の新校舎の完成、看護学部の新校舎の着手、昨日もお答えしたとおりでございます。そのほかにも、駐車場整備とかプロムナードをつくっていこうと、こういうお話でございますが、ちょっと3件目のお答えになりますので、少し余談をお伝えしますと、大学の校舎――データサイエンス学部の校舎は敷地内に、看護学部は道路を挟んだ外側につくるようにしましたが、その視察をしたとき、場所の確認に行ったときに、私が市立大学に少し違和感を感じたのは、玄関というか入口に入ったら、車がずっと入っていって、駐車場が目の前にある。駐車場がずらっと並んでいて、何か本来大学というのは、もっと学生のために存在するものであって、大学の生徒が車を気にせず自由に行き来したり、木陰で休んで会話をしたり、ちょっとおやつを食べたり、御飯を食べたりとか、そういう自由な空間で特別な空間であるはずの大学が、何か通常の一般社会の延長線上に置かれているような違和感が私にありまして、車の存在をどこかに外して、もっとおしゃれな空間をつくることができないかということを提案したところ、ちょうど裏に駐車場というか、教員公舎が昔ありまして、それがもう古くなって空き土地になりかけている土地があったので、教員の先生方の御理解もいただいて、そこに駐車場を持っていくことにしまして、プロムナード、いわゆる遊歩道をつくる。おしゃれな空間、木を植えたりとか、そういうデザインを今しております。これを同時に実施していきますので、ただ建物が新しく2つできたよということではなくて、学校全体の雰囲気がこれから変わっていくような形になりますので、それも楽しみにしていただければと思っております。
移住者の動向につきましては、ここ数年、企業の働き方の変化やコロナ禍の影響もありまして、リモートワークや多拠点居住など、多様な生活スタイルの変容がございます。地方への移住の関心が非常に高まっているというのは、議員からも御紹介がございました。国におきましても、東京圏の人口一極集中の是正に力を入れておりまして、2027年度には地方への移住者を年間1万人にするという目標を掲げて施策を展開するなど、地方移住の非常に追い風が吹いているということでございます。
本市におきましても、令和2年度から相談件数や移住者数が着実に伸びておりまして、その中でも、関東圏からの移住相談の割合が今増えているわけでございます。
令和5年度の取組といたしましては、これまでの移住相談対応や移住支援策に加えまして、移住者の獲得を目的とした関東圏でのセミナーの開催や、移住フェアへの参加によりまして、本市の魅力や住みやすさをしっかりと発信してまいりたいと考えております。
そして、本市における若者の地元就職支援については「しものせきjob net」アプリ等による市内企業の情報発信、そして学生と企業との就職マッチングを中心に事業を実施してまいりましたが、情報通信技術の進展に伴って、近年では民間の就職情報サイトの活用が一般的となるなど、学生の就職活動の在り方が現在大きく変化をしているということです。比較的大規模な合同就職説明会のような、従来の方法では参加者の確保が難しい状況となっているというのは、先ほど議員の御紹介にもあったようなお話と一致していると思いました。
また、企業側の採用活動におきましても、就職活動の早い段階で接点を持った学生がそのまま選考まで進むといった流れも増えておりまして、いわゆる就職活動の早期化が顕著になっている状況らしいです。
こうした変化に対応するために、令和4年度は学生が気軽に参加できて、企業との交流がより図れるように、企業説明会は参加者数を抑えた小規模なものとしたほか、業界研究や就職活動のノウハウを学ぶ講座の対象者を当初の大学4年生から大学3年生以下にも試行的に広げてみたわけでございます。その結果、企業との接点を率直に求める学生の参加を見たところでございます。
令和5年度は、令和4年度に実施しました交流型の企業説明会を年度当初から充実させるとともに、大学2年生、3年生を主な対象者とした企業見学ツアーを新たに実施して、就職活動に入る前の段階から、本市に立地する数多くの魅力的な企業を知っていただく取組、これを進めることとしております。
「ゼロカーボンシティしものせき」の取組でございますが、2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティしものせき」の宣言を令和3年5月に行いました。御承知いただいていると思います。
その取組といたしましては、まず事業者に向けては、温室効果ガス排出の抑制等に積極的に取り組んでいる事業者を「下関市環境配慮行動優良事業者」として認定をいたしまして、その活動を広く周知する認定制度を令和4年3月に開始をいたしました。令和5年3月1日現在、認定した事業者は29社に上ります。
また、次世代を担う子供たちに向けましては、夏休みの期間中に、家族とともに脱炭素につながる身近な行動に取り組んで、地球温暖化防止のための行動を心がけてもらう取組といたしまして、市内の小学校4年生から6年生に、ふだんの生活の中での行動を記録する「しものせき ぜろたんチャレンジシート」というものを令和4年度に配布をいたしまして、18校の子供たち、児童1,291人が取り組んだ結果、約7.4トンの二酸化炭素を減らすことができたと今計算しております。
さらに、家庭に向けましては、自ら居住する住宅に対象の創エネ・省エネ・蓄エネ機器を導入する方へスマートハウス普及促進事業を行っております。
平成27年度の制度開始以来、市民の関心はなかなかこれ、高いものがありまして、令和3年度は69件、約700万円を交付しております。4月の早い段階には、募集を締め切ることとなりました。このため、令和3年度までの先着制に変わりまして、令和4年度からは抽選制に変更をいたしました結果、設置希望者多数の状況が把握できたため、令和5年度の取組といたしましては、スマートハウス補助金の拡充を図りまして、家庭に向けた創エネ・省エネ・蓄エネ機器の導入をより促進してまいりたいと考えております。
さらに、2050年脱炭素社会実現を見据えた地域に根差した再生可能エネルギーの導入目標を策定するとともに、国が公募します脱炭素先行地域の計画を策定してまいりたいと考えております。
デジタル人材、デジタル技術を活用いたしまして、本市が抱える諸課題の解決を図り、市民生活の質の向上を目指す、スマートシティを推進する上で、市民の誰もがデジタル社会に適用できるよう、スキルを高めることは大変重要であり、デジタル人材の育成、並びにデジタルディバイド対策に取り組んでおります。
まず、デジタル人材の育成につきましては、市内の大学において、各大学の特色や強みを生かした「デジタル人材育成プロジェクト」を実施いたしまして、学生の就職先である企業等が求める人材の育成に引き続き取り組んでいくとともに、スマートシティ推進協議会においても、大学生や若手社会人を対象に、デジタル技術を活用し、地域課題の解決策を見いだす「デジタルコンテスト」を開催してまいります。
さらに、首都圏等から有能なIT人材として着任をしているデジタル版地域おこし協力隊員におきましては、高校や大学でデジタル技術の特別授業を行うなど、これら取組を通じまして、若者のデジタルスキルの向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、デジタルディバイド対策につきましては、スマートシティ推進協議会が中心となりまして、携帯電話通信事業者や地域団体等と連携をして、国そして県の制度も活用しながら、高齢者向けのスマートフォン教室の開催を引き続き実施してまいります。
また、これら支援の取組を地域自らが実施して定着できるように、教える側の人材育成も、しっかり行って支援の輪を広げていきたいと考えております。
次に、地元中小企業の人材確保対策についてでございます。地元中小企業では、依然として、顕著な人手不足の状況が続いておりまして、このことは本市にとりましても重要課題の一つと認識しております。
このため、就職を希望する女性、そしてシニア世代の方、あるいは現在の職種よりももっと自分に合った職種に就きたいと考えている方など、様々な状況にある求職者の方と人材を確保したいと考えている地元中小企業とのマッチングを支援する「就業機会創出事業」を実施いたしまして、一定の成果を上げてきたところであります。
令和5年度は、求職者に応じました就職面接会のほか、人手不足が顕著な業種や人気の業種など、テーマを絞った就職説明会や求職者の就業意識を高めるセミナーなどを行います。
また、雇用のミスマッチから生じる早期離職を防ぐことも非常に重要であることから、企業担当者を対象とした人材確保のノウハウや労働環境の重要性を学ぶセミナー等を開催することとしております。
次に、本市の一次産業における担い手確保についてでございますが、現在、農林漁業従事者の減少そして高齢化が急速に進んでいく中で、地域を支える新たな担い手の確保・育成が喫緊の課題であると認識しております。
新規就業者にとりまして問題となりますのは、就業開始に当たりまして、新たな農業用の機械とか、それから漁船の購入などにおきまして、大規模な初期投資が必要となるということです。消費者嗜好に合ったおいしい農産物の生産や効率的な漁業を行うための技術の習得が大きな課題であります。
そのため、まず農業につきましては、首都圏等における就農相談会へ参加をしまして、本市での就農を呼びかけるとともに、本市独自の事業といたしましては、就農希望者に対して、市内の農業者の下で実際の農業を体験できる場を提供する取組を行うほかに、国や県の事業を活用して、農業技術を習得するための長期研修時、そして経営初期に係る費用、さらには就農後の機械器具の購入への支援を行ってまいります。
そしてまた令和5年度からは、本市独自の新たな取組といたしまして、独立を目指す移住就農者等を雇用して育成する農業法人等に対しまして、効率的な生産活動に必要な事務所の開設支援を行うとともに、その法人に就業しました移住就農者に対しまして、住宅改修とか家賃への支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、漁業につきましては、引き続き漁業技術を習得するための研修期間中に係る費用とか、それから初期投資として負担の大きい漁船や漁具等に係る費用に対する支援のほかに、本市独自の事業といたしまして、本市への移住・定住に必要な経費に対する支援を行ってまいります。
林業につきましては、林業従事者の減少、そして高齢化に加えまして、森林経営管理制度推進に伴う森林整備の作業量の増加に対応するために、林業に必要な技術研修と林業経営体等への労働安全衛生に資する装備とか、それから資格取得等の費用に対する支援を引き続き行ってまいりたいと考えております。
企業誘致の対策につきましては、地域産業の活性化、そして雇用の場の創出を図るために、若者をはじめとする求職者に人気の高い事務系のサテライトオフィスの誘致に取り組んでいるところでございます。
令和3年度には、首都圏や関西圏をはじめとする都市部のICT企業などをターゲットにPRを行うために、ニーズ調査を実施しまして、本市の優位性や物件情報等を整理したパンフレットを作成いたしました。
また、令和4年度にはこのパンフレットを活用いたしまして、企業訪問や情報発信、イベントへの出展などを行ったところでございます。
令和5年度も引き続き、ICT分野の企業が多数参加するイベントに出展をしたり、本市を含む地方に進出の動向が伺える企業に対しまして、対面やWEB形式による企業訪問を積極的に行って、令和5年8月オープン予定の下関駅前のオフィスビルをはじめとする市内のオフィスビルを対象に、サテライトオフィスの誘致を積極的に行っていきたいと考えております。
長州出島についての御質問でございました。本年春には、クルーズ岸壁がいよいよ完成して供用開始となるわけでございます。これまで入港に際しまして制限を伴う運用をしていたクルーズ客船につきましては、今後は365日毎日受け入れることがいよいよ可能になります。
我が国の海外クルーズ客船の運航は、コロナの影響で約3年間休止をしておりましたが、この3月から再開しております。下関港におきましても、4月には海外クルーズ客船があるかぽーとに寄港します。そして9月には「MSCベリッシマ」という非常に大きな船が長州出島に寄港する予定となっております。
再開された新しい国際クルーズ需要をしっかりと取り込んで、観光分野をはじめとした市内産業の振興にしっかりと貢献できるように、令和5年度予算におきましては、寄港に係る新たな支援制度を盛り込んでいるほかに、本市の魅力ある寄港地観光の造成、そして地域と連携した受入れ体制の充実を図っていきたいと考えています。
物流につきましては、貨物船とクルーズ客船が兼用している岸壁を貨物岸壁として利用可能となるということと、埠頭用地の拡張によりまして、物流機能の向上が期待されるわけでございます。
令和5年度は新型コロナウイルスの流行で控えていた海外セミナーを再開させたいと思っておりますし、新規貨物や航路誘致に向けたポートセールスをさらに強化をしていきたいと考えております。
鯨肉の消費拡大につきましては、2つの取組により進めておりまして、一つ目は市内の小中学校等の、御存じのとおり、くじら給食10万食の提供であります。令和5年度も引き続き提供することで、若い世代に親しまれる鯨食の習慣を定着させていきます。
2つ目は、下関市鯨肉消費拡大推進協議会の行う取組について、しっかり支援をしていくものでございます。この主なものとしましては「下関くじら祭」の開催や新たな鯨料理の開発支援、そして鯨料理を提供する店舗の拡大、そして親子鯨料理教室の開催などがあります。
鯨料理は今現在、市内の103店舗で提供されて、大分増えてきましたが、これらの店舗には、協議会から配布されましたPRフラッグが掲げられているわけでございます。御承知のことだと思います。
また、令和4年度に県内の料理人の方々で、新たな鯨料理「感鯨料理」が開発されました。感鯨料理は鯨の舌「鯨タン」を利用した手軽に食べられる料理、そして串揚げや鯨ラーメンなどのほか、和洋の鯨コース料理となっております。
令和5年度以降、この「感鯨料理」が商品化される際には、老若男女問わず、幅広い方々に親しまれる鯨料理となるようにPRしてまいりたいと考えております。
ちなみに今日お昼に、新しい新捕鯨母船の名前が決まりましたので発表させていただきますので、御関心を高めていただければと思っております。
アフターコロナを見据えて、観光振興をさらに高めていかなくてはいけません。主な取組といたしましては、本市を代表する「しものせき海峡まつり」そして「関門海峡花火大会」「馬関まつり」のいわゆる3大祭りにつきましては、議員の皆様方にも大変温かい御理解をいただきまして、コロナ前と同様に、昨年盛大に開催できたところでございます。
そしてもう一つは、訪日外国人観光客への対応でございます。入国制限が大幅に緩和されました。訪日外国人観光客が非常に増えてきて、回復が見込まれます。
そして新たな取組といたしまして、我々とすれば、観光案内の多言語化対応を強化していきたいということは、先日も申し上げてまいりました。観光情報を多言語化で発信するWEBページを充実させるとともに、市内30か所程度の観光スポットに二次元バーコードを設置しまして、韓国語、中国語、英語により動画で観光案内するデジタルナビシステムを整備し、外国人観光客の満足度の向上を図ってまいりたいと考えています。
高齢者等を詐欺から守る対策「安全・安心の街」に移っていきます。
この対策といたしましては、令和3年8月に消費生活センターと警察及び地域包括支援センターなどの高齢者等に関わる関係機関を構成員としました「下関市消費者安全確保地域協議会」というものがありますが、これを設置しております。
協議会の設置後は、その構成員の間で消費者の被害の状況とか、そして傾向等の情報共有を図るとともに、地域における高齢者等の見守りを実施しまして、消費者被害の予見・発見をしたときには速やかに消費生活センター、関係機関につなぐことによりまして、詐欺を含めた消費者被害の未然防止そして拡大防止、早期解決が図れるように連携した取組を行っております。
次に、飼い主のいない猫に対する動物愛護、殺処分ゼロに関する御質問でございました。飼い主のいない猫対策に対しましては、動物愛護管理センターでのTNR活動のサポートや不妊去勢手術に対する助成制度によりまして、個体数の減少を推進しているところでございます。
これらの取組により、飼い主のいない猫は減少していくと考えられますが、動物愛護管理センターが収容した犬猫のうち、譲渡ができないものは殺処分せざるを得ない状況でございます。
そこで、令和5年度の新しい取組といたしましては、収容した犬猫のうち、相当の治療が必要であることなど、現状では殺処分対象となっている個体を動物愛護団体に譲渡するための補助制度を新しくつくって、動物愛護団体の皆さんの御協力を得ながら、殺処分ゼロの実現に向けて取り組んでいきたいと考えております。
地域包括支援センターの取組でございます。最初に、地域包括支援センターは高齢者に関する様々な御相談に対応しております。また、どこに相談したらよいのか分からないといった場合でも、相談の内容に応じまして、関係する窓口や機関につないでおります。
そのほかには、高齢者の方々が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるように、介護予防や健康に関するチラシの作成と配布、そして健康教室の開催、認知症カフェの運営の支援などを行っている状況です。
今後は、8050問題やダブルケアなど、高齢者のことだけではなくて、同時にひきこもりや子育てなどの課題を抱えた世帯も増えておりますので、高齢者以外の分野の機関とも連携をいたしまして、地域住民の支援をしていきたいと考えております。
新型コロナの後遺症に関する御質問でございました。コロナ感染の罹患後症状、いわゆる後遺症は、感染症の治療・療養期間が終わった後におきましても、倦怠感や咳、味覚障害などが長引く状態を指すものとされております。私も実際ちょっと体験をしております。
後遺症の対応といたしましては、山口県が対応しておりまして、県ホームページに後遺症に関する相談、そして受診案内を掲載しております。また、本市におきましても県と連携いたしまして、後遺症に係る相談を受け付けているところでございます。
後遺症の相談・受診の流れは、まずはかかりつけ医等に受診をしていただきまして、症状に応じて、かかりつけのお医者さんが総合病院を中心とする4つの協力医療機関に紹介をいたしまして、さらに協力医療機関において対応が困難な患者さんについては、専門医療機関である山口大学附属病院を紹介するという体制になっているわけでございます。
続きまして、ひきこもり支援が必要と考えられる家庭についての対応でございます。中学校卒業後も継続した支援が行えるように、卒業前の段階から本人のニーズに応じて、教育や保健・福祉の相談機関で連携をして、御本人や御家族と面談を行うなどの支援体制を取っております。
例えば、保健部におきましては、卒業後も引き続き、保健師や精神保健福祉士といった専門職員が電話や面接による個別相談を受けるとともに、必要に応じて家庭訪問などの対応を現在しております。
教育委員会では、中学校卒業時に進路未定である生徒及び保護者の方へ相談機関の一覧を配布しておりまして、卒業時に支援機関とのつながりがない場合でも、卒業後、御本人や御家族が支援の必要を感じた、市の支援が欲しいと感じた時期に相談機関につながることができるように周知をしている状況であります。
このほか、本人への接し方に悩んでおられる御家庭への支援といたしましては、ひきこもりについての基礎的な知識や対応技法を学ぶ「ひきこもり家族教室」の実施など、同じ悩みを持つ方々同士が不安や悩みを語り合う場所としまして、家族の自助グループでもある「下関ひきこもり家族会」の開催支援を行っている状況であります。
ヤングケアラ-支援の取組についてであります。下関市要保護児童対策地域協議会におきまして把握しているヤングケアラーもいますが、家庭内のデリケートな問題でもありまして、本人や家族に自覚がないという理由から、表面化しにくく、把握に至っていないケースも考えられます。そのため、子供やその保護者がヤングケアラーについて理解をすること、そして早期発見、支援に向け、関係機関がしっかりと連携すること、子供と関係機関との信頼関係を構築することが非常に重要となってまいります。
令和5年度の取組といたしましては、ヤングケアラー等のいる家庭へ訪問支援員を派遣しまして、家事等を行うことで、負担の軽減を図る「子育て世代家事・育児支援事業」を新たに実施するとともに、引き続き「ヤングケアラー普及啓発事業」による認知度の向上を図ってまいりたいと考えております。
お尋ねのありました男女共同参画、女性活躍につきましてでございますが、この第4次下関市男女共同参画基本計画に基づいて推進をしております。その中の重点的な取組といたしましては、市の審議会等における女性委員の登用率の向上があります。第4次計画での目標は35%ですが、近年は30%前後で推移をしている状況であります。
この状況を打開するために、令和4年11月から審議会等の委員の選任手続に際しまして、事前に所管課が協議シートを人権・男女共同参画課に提出し、女性登用率が目標指標である35%に到達していない場合は、同課と所管課が対応策について協議を重ねるなど、女性登用率の向上に今努めているところでございます。
少しずつではありますが、成果が出てきておりますので、施策や方針決定過程に男女が対等に参画し、そして多様な視点で意見を反映できるように、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
行政のデジタル化につきましては、税や福祉といった業務システムの利用によりまして一定の業務効率化が図られてきたところでございますが、市民の手続につきましては、依然として書類による申請が大半を占めておりまして、紙ベースでの事務処理が残るなど部分的な効率化にとどまってまいりました。
その一方で、スマートフォン等の普及によりまして市民生活は大きく変化をしている、インターネットによるサービスの活用など、市民のライフスタイルやニーズが多様化してまいりました。これらの課題に対応するために「下関市行政DX基本方針」を策定いたしまして、先進のICT技術を積極的に取り入れて業務プロセスなどを見直すことで、市民の利便性や事務効率の向上を図ることといたします。
具体的には、市役所へ出向くことなく、いつでも各種行政手続がオンラインでできる、場所や時間にとらわれない行政サービスの提供や、AIやRPAの利活用によりまして全庁的に業務の効率性や生産性を高めていく、行政サービスの質の向上を図ることといたします。
最後の御質問、物価高騰対策についてでございました。これは国・県・市とそれぞれ様々な取組がなされておりまして、本市におきましても、国や県からの財源を活用しながら、住民税非課税世帯への緊急支援金の給付、それから水道料金の減額などの生活支援、そして肥料・飼料・燃油等の高騰の影響を受けた様々な事業者への支援など、事業費総額は約48億円に及ぶ取組を進めてまいりました。
令和5年度におきましても、当初予算と一体的に執行する3月補正予算に計上した1・2歳児そして高校生等子育て応援給付金、この給付をしっかりやっていきたい。当初予算に計上した学校給食費の支援の継続、皆さんずっと議論してまいりました。子育て世代を対象とした取組を実施して対応していきたいと考えております。十分ではない、これで全てが網羅できるわけではないのですが、なおこの物価高騰につきましては、現在、国において今後の対応が検討されておりまして、本市におきましても、国や県の動向を注視しながら、必要なところに必要な支援が届くように引き続き検討してまいります。
以上で、公明党市議団、恵良議員さんの1回目の質問にお答えをいたしました。
○教育長(児玉典彦君)
最初に、給食費の負担軽減により見込まれる効果と財源についてお答えします。学校給食費につきましては、令和4年度2学期より国の臨時交付金を活用し、物価高騰分及び給食費の半額を市が支援し、保護者負担の軽減を図ってまいりました。
令和5年度におきましても、物価高の影響が続くものと予想されることから、給食費の単価を見直すことといたしましたが、見直し後の給食費の半額以上に当たる費用について市が支援することで、子育て世帯の生活の安定が図られるものと考えております。なお、この事業の財源といたしましては、ボートレース未来基金を活用し、令和5年度から令和7年度を実施予定期間として取り組んでまいります。
次に、電子図書館とはどのようなものか、導入の効果についてです。
タブレット端末やスマートフォン、パソコンを利用して、電子図書のタイトルを閲覧したり、貸出しを受けたりすることができるようになります。効果についてですが、最寄りの図書館が遠い方や、日中の来館が難しい方、視聴覚障害者の方、小・中学校の全ての児童生徒が気軽に本に触れることができる環境を提供することができると考えております。
次に、中学校38人学級化に伴う影響と対策についてお答えします。中学校2年生、3年生の38人学級化により、本市においても現在2クラスの学年が新年度から1クラスになるなど、一部において学級数が減少する見込みです。
これにより、学年が186人の大規模校では、1クラスの生徒数が31人から37人と6人、学年が36人の小規模校では1クラスの生徒数が18人から36人と倍増することになり、今まで進めてきた生徒一人一人に寄り添った、きめ細やかな指導が難しくなることが考えられます。
あわせて、少人数指導や児童生徒支援に関わる加配教員の配置も凍結されており、一部の小・中学校においては、教員数が減少することで、教員1人当たりの受け持ち授業時間数や校務業務量が増大するなど、教員の負担増が心配されます。
教育委員会といたしましては、教員の負担軽減とともに、児童生徒が安心して学ぶことができるような支援策を早急に検討してまいります。
次に、不登校についてお答えします。本市の小・中学校における不登校児童生徒の現状についてですが、「不登校児童生徒とは、生活のリズムの乱れや不安、無気力等を理由に、年間30日以上欠席したもの」と定義されており、登校が全くできない児童生徒のみを指すものではありません。
本市の現状としては、令和3年度に実施した調査において、不登校児童生徒数は小学校が218人です。中学校が384人、合計602人となっており、そのうち、1日も登校できていない児童生徒は24人でした。教育委員会といたしましては、不登校児童生徒も含め、全ての児童生徒に学びが保障できるよう、学校とともに支援をしているところです。
次に、現在不登校にある児童生徒への対策ですが、不登校児童生徒の様態に合わせ、学校は様々な支援に懸命に取り組んでいます。具体的には、家庭訪問を継続的に行い、児童生徒や保護者とのつながりを深めるとともに、登校した児童生徒が、教室以外でも学習や相談ができる場所を確保するなど支援しているところです。その際、児童生徒に配付されたタブレットを活用し、リモートで授業配信を行うなど、効果的な支援となるよう工夫を行っています。
また、個々の状況に応じた適切な支援ができるよう、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーと連携し、児童生徒のアセスメント等を行っています。あわせて、教育委員会においては、教育支援教室「かんせい」「あきね」を設置し、児童生徒一人一人の社会的自立に向けて、個別の相談や小集団での指導、学習の支援をしております。
今後も、不登校の未然防止に向けて、児童生徒が安心して生活する中で、自己効力感を高めることができるよう、各学校において「できた・分かった」という達成感が得られる授業づくりや、主体的に活躍できる学級づくりに努めるなど、学校が児童生徒の心の居場所となるように取り組んでまいります。
○恵良健一郎君
今御答弁もいただいて、質問の要旨は、人口減少、少子化を食い止めると、全ての政策はそこにあるという視点で質問をさせていただきました。
少子化というのは、日本の様々なゆがみが凝縮をし、社会に表面化した課題であると言われた方がいます。そう聞いて、なるほどとも思ったわけなのですが、少子化の要因は様々に複雑に絡んでいると。先ほど厚生労働省の見解もありましたけれども、確かにそのように思います。
今御答弁をいただいて、一つ一つがうまくいけば、必ず人口減少も減少して少子化もストップできるのではないかと。絡んだ糸を一つ一つほどいていって、しっかりやっていけば、必ず下関でも人口減少や少子化を防いでいけるのではないかと今感じております。
政策においては、私もずっとこの決算委員会とか昨年から申しておりますが、政策をちゃんとPDCAで回してもらって、何が課題で、次はどうすべきだということ、あるいは市長の答弁からでも、過去の分析や現在の情勢を見て、こう対応するというものが多々ありました。もちろんやっていただくのですけれども、その後、成果のところまでしっかり引き続き見ていただきたいと思います。
まず、出生率の改善ですけれども、やはり若い人が結婚をして子供を産み育てるということがない限りは、人数は増えないわけであります。2022年、出生数80万人割れということで、2022年に生まれた子供というのは、これから増えませんので、この人数でずっと1歳ずつ年を取っていくということになりますから、23年、24年、これから増やしていかないといけないということになります。これはかなりの課題だと思うのですが、若い方が下関に住んでもらって、結婚をして子供を産んで育ててもらわないと、増えるということは絶対にありませんので、まずはそこが一つ大きな政策の柱、考えていかないといけないところかと、私自身思っております。
そしてもう一つ、少子化に対しては、昨日もありましたけれども、子供を持つことにちゅうちょする理由、これはお金がかかるということであろうと思います。子供を産んで大学まで育てるのに本当にお金がかかる。そこでやはり子供をもう1人持とうということをちゅうちょするということがあると思います。子供に何人目か、人数によってどうかするという方法もあると思うのですけれども、そもそものベースの部分をちゃんと整えてあげないといけないというのが大事かと思います。
今回も私たち、子育て応援トータルプランの提示をいたしましたけれども、そこでは先ほども申しましたように、ライフステージや子供の成長に合わせた支援策をパッケージとして提示をしております。結婚から大学卒業まででありますけれども、昨日もありましたけれども、本市においても、ぜひ国・県・市の支援もフル動員をするのですが、下関に住めば子供を産み育てる、こういうステージに応じて、政策、支援になっていますというものをぜひトータルのものを示していただいて、若い方が見たときに、これならば子供を育てられる、もう1人産もうかということができるような、しっかり今どんどん子育てを進めていますから、そういうパッケージで示していただくということを、ぜひこれはお願いをしたい。若い方が見やすいように、誰が見ても分かる、下関の子育てはこうなっているというのが分かるような、そういった提示というか、ぜひそういう取組をしていただきたいと思います。
それから保育士確保であります。昨年からのものと、また新たに補助者を置くということもあるということでございますけれども、引き続き、これは処遇改善が1番です。国においても、配置基準の見直しも進めるというようなことも聞いておりますけれども、保育士の確保、また環境整備、これは児童クラブも含めてですけれども、待機も含めて、処遇改善と環境整備、これは引き続きお願いをしたいと思います。
それから今、学校運営・不登校対策についてもお聞きをしました。38人学級について、やはり影響は一定程度あると思いました。早急に対応策を検討しますという御答弁でした。今それしか言えないのだろうと思いますけれども、どのように対応していくのか、学校の先生というのは、私がお聞きする範囲ですけれども、通常の授業、ちゃんとクラスも持ちながら、先ほど言われたような不登校の子供たちに対しても家庭訪問したり、別室登校に対応したりということで、本当に時間を割いて一生懸命していただいております。
そこに、さらに先生の人数が減るということになると、学校も本当に限界というか、先生方にも限度があるのだろうと思います。
もともとは、教員不足といいますか、やはり先生を目指す方が減っているというようなところがあるということは承知をいたしますので、そうなるとどこがスタートかと思いますが、まず教員になっていただく方が増えていただいたり、あるいは退職の方がもういいと、学校現場に戻りたくないとか、何かそういう声があるというのも聞きますけれども、ぜひその辺のこれも処遇というのでしょうか、先生になる方というのは、やはり教育に対する熱意というのがある方たちだと思いますから、環境さえ整えてあげれば、しっかり働いていただけるのだろうと思います。やはり当面の策としては、そういう経験のある方、退職の方であったり、あるいはその資格を持っている方にいかに現場に来ていただくかと、それしかないのだろうと思います。だからそのためにどうするか、これはもう教育委員会の域を超えているかも分かりません。経済的なものも必要かも分かりませんし、この環境を整える、これは本当に市を挙げて早急にやっていただかないと、不登校、ひきこもりにつながっていってしまいますので、ぜひこれは市を挙げて、ひとつ当面の最重要策として、急遽出ましたから、今すぐにどうというのはすぐ出ないと思いますが、対応を情勢分析して、これはしっかりと進めていただきたいと思います。
それから次に、高齢者についてであります。高齢者の生活、今詐欺対策ということでここ数年いろいろなはがきが来たり、何か電話があったりということがありますけれども、今ニュースであるのは強盗であります。家に押し入って強盗するという本当に恐ろしい事態であります。こういったニュースがどんどん起こっておりまして、高齢者の方もかなり心配を感じておられます。この強盗の手口ですけれども、テレビでもありましたが、まず高齢者宅にどこどこですと電話をする。例えば市役所だとか税務署だとか銀行だとか言って電話をかけて、家族構成などを確認するそうです。「どなたか近くに確認できる御家族いますか」とか言って、いないとなると、ここは1人だとかいうことが分かるそうでありまして、そういう場合には、まず電話に録音機能があるということが有効だということが言われています。
それから、これは加古川市の事例ですけれども、市内各所に防犯カメラを市が設置をするということを進めたそうであります。加古川市というのは、もともと兵庫県の中でも犯罪がちょっと多い都市だということで、これは何とかしないといけないというので、市がお金をかけて防犯カメラの整備をしたと。そうしますと、5年で刑法犯認知件数、これが半分になったと。二千何件あったのが千何件、5年間で犯罪が半減したということだそうであります。やはり犯罪をしようとする人は記録が残ることを嫌がるということでありますので、電話であれば録音、映像であれば録画、こういうことが見られると、記録されるということが分かれば、このように実際に数字としても成果も出るということのようであります。これは一つ、まだ下関では大きな事件というのは起こっておりませんけれども、今後、高齢者の方の電話の録音機能、普通の電話ですと録音機能がなかなかありませんので、留守録を活用するとかいうのもありますが、電話への録音の対応や、あるいは町での防犯機能、自治会への補助がありましたけれども、なかなか自治会ではどこにつけるか、つける場所がない、あるいは合意を取り付ける、あるいは管理をするということがなかなか難しかったと思います。こういう今犯罪が起こっていることも考慮すれば、やはりこれは市のほうで一つ考えていただくことも方法ではないかと思っておりますので、ここは引き続き検討をお願いしたいと思っております。
それから続きますけれども、一つは今の防犯対策、それからもう一つは地域包括支援センターの取組、今後はそういう家庭も含めて取り組んでいくということもありましたけれども、やはり高齢者の方が毎年1歳ずつ年を取っていくと、これまでできてきたことができなくなってくる。そうするとやはり自信をなくすというか、今までできていたことができなくて、やはり誰かに頼らないといけない。どうしたらいいのかという御不安を多々お聞きをしました。そこに、コロナ禍あるいは物価高ということで、先への不安というのを非常に感じておられるそうであります。
国の行った調査、毎年国のほうが国民生活に関する世論調査を行っているのですけれども、ここでも生活不安というのが過去最多だったということであります。悩みや不安の具体的内容は、老後の生活設計、自分の健康、今後の収入や資産の見通し、こういうことです。こういう御負担に対してどうできるかというのは、なかなかすぐにこれというものはないかも分かりませんけれども、こういう御負担があるという現状はあります。
高齢者の方への対策については、これまでも地域包括支援センターの設置をいたしましたし、あるいはこれは国の策でございますが、低年金の方への年金生活者支援給付金の創設、年金の受給資格期間を10年に短縮、あるいは介護保険料1から3段階の方の――低所得の方ですが、保険料の減額なども行っております。それでもこのような、今言ったような調査をすれば不安があるというような状況でございます。こういった不安を取り除くことも、一つ一つ政策として行っていかないといけないと思っております。
近年は、いきいきシルバー100の通年化、これは私もこれまで申し上げたこともありますが、なかなか課題もあると承知はしておりますけれども、これはやはり要望が非常に多い事項でございます。引き続き、御検討もいただきながら、高齢者の方が安心して住める地域づくり、この政策もお力をお願いしたいと思います。
それから猫についてであります。先ほど答弁もありましたけれども、一度これは抜本的な対策が必要なのではないかと思います。いろいろな補助金を出していることは承知をいたしますが、やはり現場に行きますと、猫がすみついていて大変だと、餌をあげる方がいて、なかなかその部分が進行しない、進展しないということがもう何年も続いております。市内全域ではありませんので、特定の地域ですから、地域ごとに、例えばそこの猫を一斉に避妊手術をするとか、例えば避妊の手術も猫を捕まえて持ってこられた方が、自分のお金も出しながら一部の補助があるということなのですが、これではなかなか抜本的な解決にはならないのではないかと思います。一度市が責任を持って、その地域の猫をきちんと管理をするというようなことをちょっとずつでいいので、ぜひやっていっていただかないと、猫が子供を産んでしまっては、猫の増え方というのはすごい数で増えていきますから、そこの抜本的な対策というのは、一度とにかく子供を産まないようにさえしてしまえばいいのではないかと思いますので、そういう取組をもう一歩ぜひ進めていただきたいと。今後の検討をお願いしたいと思います。
それからヤングケアラーについてであります。お聞きしましても、まだまだやはり把握が難しいということもございましたが、様々な情報を得る中で、そういう御家庭を発見した場合にはしっかり支援をしていくと、家事の支援をしていくということを今お聞きしました。まずはできるところからであろうと思いますから、できる支援をしっかりとしていけば、これが自分も支援してもらえるのかということで、広がりが出てくると思いますので、まずは今把握している子からしっかりと支援をしていくと。その子がちゃんとヤングケアラーでありながらも、学習も部活などもやりたいことがちゃんとできると、学べるという環境整備から進めていただきたいと思います。
そして物価高についてであります。今、市長のほうからもありましたけれども、今後の国の動きも注視しながら引き続きお願いをしたいと思いますけれども、やはりこの物価高の影響が全市民に及んでおります。特に低所得の方ほど深刻だということになります。今後の対策、先ほどこれまでの取組の御紹介がありましたけれども、私も今年度と同様に、水道料金の減額をぜひ引き続きお願いしたいと思います。これですと、全市民にあまねく支援ができますし、使った分だけ減額になるということですので、非常に市民の皆様にも理解をしやすいですし、実際に支援も届くということになるので。ただ、これは国の交付金がないとできませんが、恐らくまた、国の交付金が何らかの形で来るのだろうと思いますので、そのときには、引き続き水道料金の減額というのをぜひ御検討していただきたいと思います。
ずっと今答弁いただきまして、子育て支援が非常に手厚くなっていると、最重要課題、人口減少・少子化のために必要だということで取り組むということ、これは私たちも要望してきましたし、ぜひやっていただきたいという思いなのですが、同時に、高齢者の方のことであったり、物価高の影響、コロナや物価高で子育て世代以外の方も影響を受けているという状況であります。これは市民の間で子育て世代ばかりというような声が起こってもいけませんので、そういった意味も含めて、水道料金が減額となれば、全市民に恩恵もいくということもありますので、市民の皆様には、ぜひ子育て支援の応援をしていただけるような理解もやはりいただかないといけません。そのためには、子育ては重要ですけれども、市民の皆様にもあまねく物価高やコロナ禍、あるいは様々な御不安に対して、安心して住める下関という面での政策も必要だろうと思います。
令和5年度も課題は多々ありますけれども、私どもも一緒になって考え、また提案をし、結果について責任を持つという姿勢で臨んでいきたいと思っております。どうかよろしくお願いいたします。
それでは、以上で私の公明党市議団を代表しての質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(香川昌則君)
以上で、公明党市議団の質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。再開は13時といたします。
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