録画中継

第4回定例会
12月11日(木) 本会議(一般質問2日目)
市民連合
山下 隆夫 議員
1.学校図書館の機能強化について
2.パブリックコメント制度について【24分46秒から】
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。


○副議長(板谷 正君)
 12番、山下隆夫議員。(拍手)
○山下隆夫君
 市民連合の山下隆夫です。坂本議員の情熱的な質問の後に非常にやりにくさを感じながら、ここの場に立っております。
 まず、学校図書館の機能評価についてお伺いをいたします。学校図書館は、読書活動の推進のために利活用されることに加え、現在では、言語活動や探求活動の場となり、思考力、判断力、表現力や情報活用能力等を育成するための場としての役割が期待されており、学校図書館に必要とされる蔵書の充実、それを効果的に活用するための人材の配置が不可欠な要素となっています。そのため、文部科学省は、学校図書館図書整備等5か年計画により、図書整備等の経費を地方財政措置しています。
 現在、令和4年度から8年度を計画期間とする第6次計画の期間中です。この第6次計画では、学校図書館図書標準100%達成、計画的な図書の更新、小学校等に2紙、中学校等3紙、高等学校等5紙の新聞配備、小・中学校等のおおむね1.3校に学校司書を1名配置、将来的には1校1名の配置を目指すという目標が掲げられています。
 昨年の12月議会で、教育部長は、教育委員会において、第6次学校図書館図書整備等5か年計画を踏まえた学校図書館の整備、充実に向けた方策に取り組んでまいりたいと考えていますと答弁をされました。
 この1年間で何らかの進展があったことを期待しながら、改めて第6次計画が示す目標に対する本市の現状をお伺いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
 第6次学校図書館図書整備等5か年計画にある3つの視点から、下関市の現状をお答えいたします。まず、図書整備につきましては、図書標準冊数を達成している学校は、小学校は昨年度より3校増加して28校、中学校は昨年度より2校減少して4校でございます。
 新聞配備につきましては、小・中学校とも1紙を、下関商業高等学校には5紙を配備しており、昨年度とは変わりません。
 学校司書については、昨年同様20名配置しており、複数校兼務ではありますが全校に学校司書を配置しているところでございます。
○山下隆夫君
 1年間ですからそんなに大きく進展はしていないと思いながら、聞いたわけでありますけれども、図書標準については、小学校は25校から28校、3校増えておりますけれども、逆に中学校では6校が4校になっている。そういう意味では、廃棄をしなければいけない図書がかなりあったのではないかと思います。新聞配備、学校司書については変更なしということでございます。これまで何度も学校図書館の充実を求めてまいりました。少しずつではありますけれども、教育委員会の御努力により、充実していることは間違いないと思います。
 しかし、第6次計画の目標には大きく及ばないのが実態であり、学校図書館のあるべき姿、また求められている機能、役割を十分に果たすことができる環境にはほど遠い状況であることも否定はできません。そこで、なぜ文部科学省は6次にわたる5か年計画を策定し、地方財政措置までしているのかということについて、改めて考えてみたいと思います。
 まず、学習指導要領に基づき、探求的な学習として総合的な学習の時間が展開をされています。総合的な学習の時間とは具体的にどのような学習なのか、お伺いします。
○教育長(磯部芳規君)
 総合的な学習の時間は、変化の著しい社会に対応して、探求的な見方、考え方を働かせ、教科の枠を超えて横断的に、総合的に進めていく学習であり、探求的な学習を通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質、能力を育成することを目標としているところでございます。
○山下隆夫君
 いわゆる子供たちが自ら課題を見つけ、学び、考え、主体的に判断し、問題を解決する能力を育むことを目的として、探求的な学習を通して実社会や実生活に役立つ資質や能力を養うための教育の時間だということです。
 その総合的な学習の時間を展開していく上で、学校図書館はどのように位置づけられているのかお伺いします。
○教育長(磯部芳規君)
 総合的な学習の時間において、探求的な学習に主体的に取り組んだり、学習意欲を高めたりする上で、身近なところで必要な情報を収集し、活用できる環境を整えていくことは大切なことから、学習センター、情報センターとしての機能を有する学校図書館の利活用は、学習支援のために有効なものであると考えております。
○山下隆夫君
 今お示しいただいたように総合的な学習の時間を展開するに当たり、児童、生徒の学習を支援する重要な役割が、学校図書館にはあるということだろうと思います。ですから、学校図書や学校司書を計画的に配備、配置するために必要な経費が、5か年計画で配置をされているのだと私は思います。
 次に、GIGAスクール構想における学校図書館の位置づけについて伺います。学習指導要領では、タブレット型端末を含むコンピューターを始めとする情報機器は、その有効な活用によって、総合的な学習の時間における児童生徒の情報検索や情報活用、情報発信の可能性を広げ、学習意欲や学習効果の向上に役立つとして、情報環境を整えなければならないとされており、文部科学省では、1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等のICT環境を整備、活用することによって、教育の質を向上させ、全ての子供たちの可能性を引き出す個別的な学びと、協働的な学びを実践することを目的とするGIGAスクール構想を推進しています。
 これに関し、令和4年8月2日に、「1人1台端末環境下における学校図書館の積極的な活用及び公立図書館の電子書籍貸出サービスとの連携について」という事務連絡が発せられていますけれども、その中で、学校図書館はどのように位置づけられているのか、お伺いします。
○教育長(磯部芳規君)
 GIGAスクール構想における学校図書館の位置づけについてお答えいたします。GIGAスクール構想により、1人1台端末が配備され、各校においてICT環境を活用した新しい学びが進められるようになりましたが、一方で、児童生徒の実情を踏まえながら、教科書、資料集等の教材、書簡、新聞、雑誌等とインターネットを効果的に組み合わせて学習することも大切であるとされております。
 このような学習を充実させるためには、事業の内容を豊かにして、その理解を深めたりする学習センターや児童、生徒の情報活用能力等を育成したりする情報センターとしての機能を有する学校図書館の利活用は大変有効であり、GIGAスクール構想を推進する上で、学校図書館の環境整備を計画的に進めていく必要があると考えております。
○山下隆夫君
 お示しいただいたようにGIGAスクール構想の実施に伴い、学校図書館は新たな変化が求められているわけであります。ゆえに図書標準の達成、継続的、安定的に学校司書が配置できるように、財政措置がされているのだろうと私は思います。
 次に、学校図書館を充実させることで、子供たちの学習にどれだけ効果があるかという点についてお伺いをいたします。文部科学省が作成をした第6次学校図書館図書整備等5か年計画の概要資料に、令和5年度全国学力・学習状況調査結果を基に、読書好きは平均正答率が高い傾向があると示されています。
 この全国学力・学習状況調査は毎年実施されており、今年の4月14日から17日にかけて、国公私立学校の小学校6年生と中学校3年生を調査対象に実施されていますけれども、本調査ではどのような結果が表れているのか、お伺いします。
○教育長(磯部芳規君)
 今年度4月に実施した全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙における、「読書が好きですか」という質問と、国語・算数・数学の学力調査との関係についてお答えいたします。
 「読書が好きですか」という質問に、「あてはまる」と回答した児童生徒は、「あてはまらない」と回答した児童生徒に比べて、学力調査における平均正答率が、下関市では、小学生で約20ポイント、中学生では約18ポイント高いという結果でありました。
○山下隆夫君
 全国平均では、16.7から18.4ポイントの差ですから、下関市はまだそれより差が広かったということでございます。
 この結果を受けまして、文部科学省は中学国語で正答率が極端に低かった記述問題について、読書によって学習指導要領が重視をする主体的、対話的で深い学びを目指すことが、ひいては記述式への対応につながるとして、学校図書館の活用や、地域での読書活動を後押しするとおっしゃっています。ここでも地方財政措置を含む、数次にわたる学校図書館図書整備等5か年計画を策定し、取り組んでいる意義が確認できました。
 このように総合的な学習の時間や、GIGAスクール構想を効果的に推進、展開する上で、図書の充実を含め学校図書館の環境整備を計画的に行わなければならないことが、また、学習活動における学校図書館の積極的な活動により、児童生徒の学習を支援する上で、重要な役割が期待されていることが分かりました。
 そこで次に、学校図書館の活用状況についてお伺いします。総合的な学習の時間やGIGAスクール構想を推進、展開をしていく上で、学校図書館を本市の小・中学校ではどのように活用されていますか。以前、教育長は、アナログかデジタルではない。情報を上手に使いこなすことが大切だとおっしゃいました。昨日の答弁でも同様のことが述べられていましたけれども、アナログとデジタルの融合という観点での学校図書館の活用状況についても、併せてお示しください。
○教育長(磯部芳規君)
 総合的な学習の時間における情報の収集の学習場面では、1人1台端末が配備されたことにより、インターネット等を活用する機会が増えました。
 一方で、学校図書館に配備されている本や資料等で調べるなど、これまで同様、学校図書館も積極的に活用しているところでございます。
 児童生徒は、インターネット等で得た情報を本や資料等で確認したり、また、学校図書館で得た情報をインターネット等でさらに詳しく調べたりと、1人1台端末の機能と学校図書館の機能を効果的に活用し、学習内容をさらに充実させることができていると考えております。アナログ――紙かデジタルかの二項対立でなく、両方のよさを組み合わせることは、図書館を利活用する上で、重要であると考えております。
○山下隆夫君
 GIGAスクール構想に関して、現在、行われている文部科学省設置の学校図書館の運営に関する有識者会議の中で、学校図書館を利用する教師は、学校全職員の一部にとどまっている。タブレット等の情報端末を使えば、学校図書館の資料は不要だとする声も耳にすると発言をしておりますけれども、今の答弁で、本市の小中学校ではそういった危惧はないという理解でよろしいでしょうか。(「はい」の声あり)。
 それでは、総合的な学習の時間やGIGAスクール構想を推進していく上で、学校図書館を活用する際の課題があればお示しください。
○教育長(磯部芳規君)
 課題としましては、資料の多様性を広げるための図書資料の充実が、まず挙げられます。また、図書館が持つ学習センター、情報センターとしての役割を十分果たすためには、専門知識を持つ学校司書の役割は大きいと考えております。児童生徒、また教員が必要とする情報等を円滑に提供できる体制を整えていくことが必要であると考えているところでございます。
○山下隆夫君
 私も同感です。繰り返しになりますけれども、総合的な学習の時間やGIGAスクール構想を推進、展開をする上で、学校図書館の活用は不可欠な要素であり、そのために学校図書館の整備、充実が求められているわけであります。
 また、全国学力学習状況調査でも、読書好きな児童生徒ほど正答率が高い傾向があることが証明されており、これらを主な根拠、要因として、文部科学省は学校図書館の整備、充実のために、6次にわたる学校図書館図書整備等5か年計画により、財政措置を講じているのだと思います。そこで、第6次学校図書館図書整備等5か年計画が掲げる目標の達成に向けた今後の施策展開について、教育委員会の考えをお伺いします。
○教育部長(門田重雄君)
 今後につきまして、図書整備については、選定基準、廃棄基準を基に、標準冊数を意識しながら整備を進めてまいります。
 また、新聞配備については、現状どおり予算を確保してまいります。学校司書の配置につきましては、増員も検討課題であることは認識しておりますので、勤務体制や効果的な配置について、学校の声も聞きながら対応していきたいと考えております。
○山下隆夫君
 蔵書の関係については、それで頑張っていただければと思いますけれども、学校司書の増員については検討課題というのは、ちょっといささか納得できない答弁ではございます。
 そこで図書標準の達成につきましては、下関市教育大綱で達成に努めると明確に明記をされています。また、学校図書館教育担当教員と学校司書、図書ボランティア等の連携により、環境の整備をはじめ、読書活動の企画や運営を行うなど、学校図書館教育の充実を図ることも明記をしていますけれども、1.3校に1名の学校司書配置という、第6次5か年計画の目標値については触れられていません。先ほども増員は検討課題とおっしゃったから、そのようになっていると思いますけれども。
 本市の学校司書の配置状況は、20名のうち18名が3校兼務、2名が4校兼務と聞いています。担当する学校数が多くなるほど、学校司書の専門性等がより発揮できる環境とはほど遠い状況となって、雇用条件が厳しくなり、教員が慢性的に不足するようになってしまったように、学校司書も心身が疲弊する労働環境が改善されない限り、職務と賃金が不釣合いな状況が続いていけば、今後、学校司書をやりたがる人がいなくなることが危惧されます。学校司書を1.3校に1名配置することを目標に掲げると、ここで明確に宣言していただきたいと思いますので、いかがお考えでしょうか。
○教育部長(門田重雄君)
 よりよい学校図書館運営のための効果的な配置につきましては、増員も含めて検討してまいります。
○山下隆夫君
 宣言をしていただけなかったのですけれども、少なくとも1.3校に1名の学校司書を確保する、そういう心積もりはありますか。
○教育部長(門田重雄君)
 学校司書を使っての学校図書館の充実については、あらゆる検討をしなければならないと思っておりますので、また、今後の検討とさせていただきたいと思います。
○山下隆夫君
 心積もりもないということですか、今の答弁では。
○教育部長(門田重雄君)
 学校司書を1.3校に1名、国の交付税措置の話もありますけれども、下関市が抱えている学校の事情等も含めまして、人員配置につきましては、様々な総合的な検討が必要と考えておりますので、現時点では、この検討を続けてまいりたいという形になります。
○山下隆夫君
 かたくなに答弁を繰り返しておりますけれども、心積もりぐらいは持っておいてください。学校図書館法で、学校図書館を設ける目的は、学校の教育課程の展開に寄与するとともに、児童生徒の健全な教育を育成することとされており、その目的を果たすために学校図書館には読書センター、学習センター、情報センターの3つの機能が備わっていることが前提となっています。逆に言えば、これらが十分に機能していないと、本来行うべき教育が実施できないということになってしまいます。図書標準の達成はもとより、図書の質の充実も必要でありますが、特に学校司書は蔵書管理だけでなく、読書や学習指導、学校図書館を活用した事業や事業サポート、多様なメディア情報を提供する場として、様々なメディアを収集し、目的に応じて情報を活用できるようにするなどの専門的な役割を担っており、現状の3校兼務、4校兼務では、その役割を十分に果たすことは困難であります。
 福岡市教育委員会では、こうした状況を改善しようと今年度から学校司書を大幅増員するため、新たに100人を採用し、これまでの1人4校、5校兼務から1人1校の専任配置をするという方針を決定し、取り組んでおられます。新たに採用する約100名は、司書資格の有無を問われるそうであります。本市でも参考にすべき事例と考えますけれども、教育委員会の見解をお伺いします。
○教育部長(門田重雄君)
 それぞれの自治体で、学校数、学校規模、また勤務条件等も異なることから、一概に比較することは難しいところではございますが、本市においては、週5日、1日当たり7時間の勤務体制とし、授業時間だけではなく、昼休みや放課後も教職員や子供たちと関わりながら業務に当たることで、学校図書館運営を充実させることができていると考えております。
 また、本市においては、司書または司書教諭の資格のある人材を学校司書として採用し、研修を毎月実施して、学校図書館運営を質的に高めることで、子供や学校のニーズに応える体制を整えていきたいと考えております。
○山下隆夫君
 全く経験のない方を採用するには、やっぱりデメリットも、私も伴うと思います。そういう意味で、例えば、学校図書館ボランティアをされている方を学校司書補として雇用することも考えられると思いますけれども、これについてはいかがお考えでしょうか。
○教育部長(門田重雄君)
 ボランティアで学校運営に御協力いただいている方を雇用することは、現時点では考えておりませんが、学校図書館の円滑な運営のための効果的な体制整備について、様々な方法を検討していきたいと考えております。
○山下隆夫君
 福岡市では学校図書館支援制度を新設して、学校図書館支援センターに77人を配置し、学校司書不在時のカバーをしているそうでございます。本市でも学校図書館支援センターを教育委員会の中に設置し、司書資格を持った方を複数名配置して指導すれば、ボランティアの方を学校司書補として雇用することは可能だと思います。かかる費用について試算をしてみましたけれども、1.3校に1人を配置するなら、現在の経費に6,000万円弱プラスすれば実現できると思っています。1校に1人配置をするなら、現在の経費に約9,000万円弱の経費をプラスすれば、配置をすることは可能だと思います。
 新たに予算を確保しなくても来年4月から、学校給食の無償化が国によって進められようとしています。一部自治体に対して負担金が求められそうでございますけれども、国の学校給食無償化で浮いた資金を、こちらに投入することが可能だと思います。
 また、図書整備につきましても、単年度で2億円ぐらい投資をすれば、取りあえず、全ての学校で図書標準100%達成することができます。
 次年度からは、毎年、地方交付税措置をされる経費を使って、古い図書を更新していくことに充てることができます。そういった意味では、繰り返しになりますけれども、新たにどっかから予算を持ってこなくても、学校給食の無償化で浮いた経費の一部をこちらに回せば、実現できると思いますので、首を振っていないで、縦に首を振って――今縦に振りましたから、ぜひそういったことも含めて、学校図書館の充実に向けて、取りあえず教育委員会、今、市長が首を縦に振りましたので、頑張っていただければと思います。
 続きまして、パブリックコメント制度についてお伺いをいたします。憲法第93条で議事機関として議会の設置、第2項で地方公共団体の長、議会の議員は、地方公共団体の住民が直接選挙で選ぶという二元代表制が定められています。
 しかし、多様化する住民ニーズに対応するには、二元代表制だけでは解決することが困難な時代になってきたことから、それを補完する仕組みとして、市民協働という概念が広がってきました。
 本市におきましても、市政の主人公は市民であるという基本理念の下に、下関市市民協働参画条例を制定し、市民参画の推進に取り組んでいるところであります。とりわけ市の基本的な施策等を決定する過程におきまして、幅広い市民が直接意見を表明することができるのが、パブリックコメント制度であります。しかし、パブリックコメントの現状を見ると、本来の役割を果たしていないのではないかという懸念を抱かざるを得ません。
 そこでまず、本市がパブリックコメントを実施する目的、これをお伺いいたします。
○市民部長(山田之彦君)
 パブリックコメントは、下関市市民共同参画条例第9条に規定する市民参画の方法の一つです。本市の基本的な施策などを決定する過程において、その施策などの案を広く公表し、これに対して、市民の皆様から提出された意見の概要や、これに対する市の考え方を公表するとともに、提出された意見を考慮して、この施策を決定することにより、市民の市政への参画を促進し、公正で開かれた市政の推進に役立つことを目的としております。
○山下隆夫君
 本市がパブリックコメントを実施する目的を要約すれば、市民の意見を考慮した行政の意思決定を行う仕組みを確立し、もって市民の市政への参画を促進し、公正で開かれた市政の推進に資することを目的として、取り組んでいるのだろうと思います。ですが、「市民と行政が対等の関係において、それぞれの英知を集め、実践力をつなぎ合い、「協働」する「市民参画」という新しい社会システムを築き、「自然と歴史と人が織りなす交流都市」を創造することを願い、この条例を制定します」という市民参画条例制定の趣旨からすると、もっと大切なことが抜けているのではないかと思います。
 これについては後ほど議論したいと思いますが、その前に過去3か年度のパブリックコメントの実施件数と応募者数、及び意見件数の最高と最少、及び平均をお伺いいたします。
○市民部長(山田之彦君)
 直近の令和5、6、7年度のパブリックコメントの実施件数についてお答えします。令和5年度が10件、6年度が9件、7年度は、本日までに意見募集が完了したものが7件で、合わせて26件でございます。
 このうち、応募者数と意見の件数が最も多かったものは、令和6年度に実施した第3次下関市総合計画原案に関するパブリックコメントで、123人の方から485件の意見をいただきました。最も少なかったものは、令和7年度下関市食品衛生監視指導計画案に関するパブリックコメントで、応募がございませんでした。
 過去3か年度の1件当たりの平均は、応募者数が14.8人、意見件数が41.1件でございます。
○山下隆夫君
 モニターを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○山下隆夫君
 総合計画は、まちづくりの最も基本となる計画ということで、多くの市民から意見が出されていますけれども、過去3か年度の実施件数26件のうち、応募者10名以下が17件、20名台が2件と、30名未満がパブリックコメント実施件数の92%を占めています。
 市民の関心度が高い、あるいは市民生活の影響が大きいと思われるテーマに関するものは、一定の意見提出が見られているものの、全体的に見て、市民からの意見は低調で、パブリックコメントを通して市政への市民参加の機会をつくるという目的とはほど遠いのが現状ではないでしょうか。この現状をどう考えているのか、課題を含めお答えください。
○市民部長(山田之彦君)
 議員がおっしゃるとおり、関心度が高く、市民生活に影響が大きいと思われるテーマに関するパブリックコメントでは、市民の皆様から一定数の御意見をいただいております。
 市政への市民参画は、パブリックコメントに限るものではございませんが、議員御指摘のように、応募者数が30人に満たないパブリックコメントが全体の9割を占めており、市民の皆様に分かりやすい資料作成の徹底や、パブリックコメントの周知方法の改善などが課題であると認識しているところです。
○山下隆夫君
 そのとおりだと思います。次に、パブリックコメント制度を有効に機能させる方策についてお伺いをいたします。パブリックコメントを行う意義は、政策決定の公正性と透明性の確保、多様な意見の反映による施策の質の向上と言われております。
 先ほど、本市のパブリックコメントの目的を伺いましたけれども、市民への説明責任と透明性の確保という視点が抜けております。例えば、他の自治体では、市の意思決定過程への市民参画の機会を保証し、もって市民等への説明責任と行政運営の透明性を確保するとともに、公正で開かれた市政の推進に資することを目的とするというように、説明責任と透明性の確保を明確にしています。
 本市も、パブリックコメント実施要綱の目的に、説明責任と透明性の確保、これを追記すべきと思いますけれども、どうお考えでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 下関市パブリックコメント実施要綱第1条の目的の中に「公正で開かれた市政の推進に資する」という部分に、説明責任と透明性の確保が含まれていると認識しております。
 また、運用面においても実施対象の案の公表や、意見募集、結果の公表を通じて説明責任を果たすことで、透明性の確保と多様な意見の反映に取り組んでおります。
 議員御指摘のとおり、目的に説明責任と透明性の確保を明記することで、市民の皆様にとって、何のためにやっているのかということが一目で分かるとともに、行政内部でも目的が明確になることで、パブリックコメントの意義を認識できるという利点があるため、今後、実施要綱を改正する際に、文言を加える方向で検討していきたいと考えております。
○山下隆夫君
 今後、改定する際に検討するのではなくって、速やかに追記をして、そういう認識があるのであれば、追記をしていただきたいと思います。
 次に、政策決定の公正性と透明性の確保と、多様な意見の反映による施策の質の向上を図るためにはどうすればいいのかという観点から、質問をしたいと思います。本年第3回下関市市民共同参画審議会におきまして、第5次下関市市民活動基本計画を審議する過程において、パブリックコメントを実施する際の資料の在り方、情報提供の在り方について、やり方の工夫が必要である。現状では、パブリックコメントは意味がないと思われてしまうこともあるなど、パブリックコメントの現状を的確に捉えている意見が、審議会委員から出されております。
 そこで、資料等の公表方法、公募に当たっての情報提供の在り方等について伺います。まず、パブリックコメントを実施する際に提供している資料、これの現状をお伺いします。
○市民部長(山田之彦君)
 下関市パブリックコメント実施要綱では、第4条で実施対象の案を公表するときは、併せてその趣旨、目的及び背景と実施対象の案の概要などを公表するように努めることと規定しております。
 また、令和4年度に作成したパブリックコメント実施マニュアルでは、必要に応じて実施する施策について、市民の皆様に分かりやすく、簡潔に説明できる概要版などの資料を作成の上、添付するように明記しております。
 なお、概要版などの作成に当たっては、できるだけ大きな文字で平易な文章とするように推奨しております。
○山下隆夫君
 下関市土地管理構想(豊田・豊北地域)案に対するパブリックコメントで、「全体的に長く、読むのに時間がかかる。意見、感想の作成にあたっては、自らの考えと結びつけ、まとめる必要があり、大変苦労する」という意見が出されています。それに対し、「計画にあわせて概要版を公表します」と回答されております。
 下関市パブリックコメント実施要綱で実施対象の案を公表するときは、併せて実施対象の案を策定した趣旨、目的及び背景、実施対象の案の概要、その他実施対象の案に関する資料を公表するよう努めることと定めている。努力義務なので、概要版は公表されなかったのかと思います。
 そういった意味では、実施対象事案の、先ほどの努力義務とされている資料については、努力義務ではなく、公表するものとするという義務にすべきではないかと思いますけれども、御見解をお伺いします。
○市民部長(山田之彦君)
 山下議員御指摘のとおり、パブリックコメント実施要綱では、実施対象の案の概要を公表するように努めることとしております。市民の皆様にとって分かりやすい資料を作成することは、説明責任や透明性の確保には欠かせないものであると考えます。
 今後、御指摘の件については、実施要綱の改正を含め検討していきます。
○山下隆夫君
 よろしくお願いいたします。
 また、市民共同参画審議会では、素案や概要版だけでは、年次報告の内容や市民共同参画、まちづくり協議会の定義、背景が十分に伝わらないのではと、不安に感じていると委員が指摘をしています。この指摘は、市民活動計画だけではなく、全てのパブリックコメントに共通する課題だと、私は思います。
 パブリックコメント実施体制の案を公表する際には、先ほどマニュアルの中で表記をしているとおっしゃいましたけれども、実施要綱の中に、市民がその内容を十分理解できるよう難しい表現を避け、分かりやすい資料を提供することと、実施要綱4条第3項として、これも追記をしたらと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 パブリックコメントの実施に当たっては、実施要綱のほかに、議員に御紹介いただきました実施マニュアルを作成し、具体的な実施手順など、共通のルールを定めております。
 現在、マニュアルには市民に分かりやすく簡潔に作成する資料を作成するようにと記載しておりますので、それで足りるのではないかと思っております。
○山下隆夫君
 それで足りるかも分かりませんけれども、やはり、実施要綱の中に定めておく方がいいのではないかなと思いますので、これは検討していただきたいと思います。
 ただ、文字だけでそういうふうにしても、実際に分かりやすい資料が提供されなければ意味をなしません。そういった意味で、分かりやすい資料の提供に関して、京都市が参考になる取組をしています。第5次京都市男女共同参画基本計画案のパブリックコメントに際し、計画の全体版、概要版に加え、募集リーフレットを作成しています。モニターを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○山下隆夫君
 表紙に京都市、真のワークライフバランス実践写真募集で応募された写真を掲載するとともに、「これらは何の数字でしょう」という問いかけを行っています。「答はこの中に」と記載をし、次のページを見ようと思いやすい工夫を凝らしています。ページをめくっていくと男女共同参画に係る事柄がQ&A形式で、図表を用いながら、分かりやすく説明されており、これを読んでいくと表紙の数字の答えが分かるようになっています。
 パブリックコメントを募集している案内は、表紙の下と最後のページの2か所に掲載されており、併せてQRコードを付しており、もう少し詳しい内容を知りたいと思った方は、概要版や全体版を確認することができるようになっています。
 これについても、市民共同参画審議会の中で、委員から2次元コードを使ってチラシに告知をしたり、意見提出方法も2次元コードを追加することでアクセスしやすくなると思うという意見が出されています。京都市のリーフレットを参考に、本市でもこういったものを導入したらと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 今年度開催された下関市市民共同参画審議会において、パブリックコメントについて、委員から素案や概要版だけでは情報が不足し、議論の本質や現場の温度感が伝わらないことが危惧されるため、分かりやすい補足や背景説明が必要だと考えるという御意見や、特に幅広いテーマでは意見の数は集まっても、質を高めるためには事前に情報提供や前提条件を整理して、意見募集する工夫が必要という御意見があったところです。
 パブリックコメント制度では、提出された意見の量ではなく、内容を考慮します。募集する前のリーフレットを工夫し、前提条件や背景を説明することは、議員がおっしゃるように、意見の質を高めることにつながる有効な手段であると考えます。
 今後、マニュアルの中で参考事例も紹介していきたいと考えております。
○山下隆夫君
 よろしくお願いをいたします。
 次に、その実施時期等についてお伺いいたします。今、答弁の中でちょっと触れましたけれども、実施要綱第4条第1項で、実施期間は実施対象について意思決定を行う前の適切な時期に、当該実施対象の案を公表するとされていますけれども、これに関して市民共同参画審議会で、委員から事前に情報提供や前提条件を整理して、募集する工夫が必要と思うという意見が、先ほど答弁の中でありましたけれども、出されております。
 パブリックコメントの募集期間は、実施要綱第6条で1か月程度を目安として定めると規定をされていますけれども、募集期間が短いと、十分に意見を提出する時間が確保できないという課題があります。
 そこで、より多くの市民が参加できるようにするために、公共工事等において発注見込み情報を提供していますように、パブリックコメントの実施を計画している案件について、実施予定案件として事前にホームページ等で公表したらと考えますけれども、いかがお考えでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 パブリックコメントの実施予定の公表については、より多くの市民の皆様に余裕を持って御参加いただけるように、今後、周知方法の改善と併せて検討していきたいと考えております。
○山下隆夫君
 滋賀県の守山市では、パブリックコメント実施の予告、また実施中であることを、市ウェブページや広報で掲載することを徹底しています。群馬県では、意見募集を行うおよそ60日前に、ホームページで件名、予定時期、原案等の入手方法の予告を行っています。予告をしたけれども実施しなかった場合については、その実施をしなかった理由も併せて公表しています。こういうのを参考にして、取り組んでいっていただきたいと思います。
 また、意見募集案件への関心を高め、より市民が参加できる環境を整えるとともに、寄せられた意見に対して、どのように対応したのかを具体的に説明するとともに、対応結果を詳細に公表することも私は必要だと考えます。
 パブリックコメントを実施した案件及び結果の公表について、実施案件の結果がホームページで公表されているものと公表されていないものがあります。ホームページ掲載の基準はどうなっているのでしょうか。また、説明責任と透明性を確保するために、原案と決定した計画等を同時に掲載すべきと思いますけれども、見解をお伺いします。
○市民部長(山田之彦君)
 パブリックコメントの実施状況については、市のホームページ上に一覧表を作成し、各実施機関の管理するページとリンクさせており、該当の案件をクリックすると、その案件を掲載しているページに移動し、内容を閲覧できる仕組みとなっております。
 現在、実施結果の掲載期間についての基準は特に定まったものがなく、各実施機関において、個別に判断しているため、掲載期間がそれぞれ異なります。
 また、原案と決定した計画の掲載についても、各実施機関によって異なります。今後は、統一的な取扱いとなるようにパブリックコメント実施マニュアルの見直しを行い、説明責任と透明性の確保に努めていきたいと考えております。
○山下隆夫君
 原案と決定した計画と同時に掲載すべきという点については、お答えになりませんでしたけれども、併せてこれについても、検討、また実施をしていただきたいと思います。
 最後に、今答弁の中でもありましたけれども、パブリックコメントへの入り口についてお伺いします。モニターを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○山下隆夫君
 本市のホームページのトップ画面には、パブリックコメントという文字がございません。市民参加のボタンをクリックするとパブリックコメントという文字が表れてきますけれども、市民参加イコールパブリックコメントということを、全ての市民が理解できるでしょうか、また理解しているでしょうか。これも京都市のホームページでございますけれども、トップ画面にパブリックコメント意見募集ということが表示をされており、誰でも分かりやすいようになっています。
 本市のホームページでも、市民参加の下に「パブリックコメント意見募集」と付け加え、誰にでも分かりやすいようにするべきだと思いますけれども、これについての見解をお伺いします。
○市民部長(山田之彦君)
 来年度、本市のホームページのリニューアルが予定されております。より多くの市民の皆様の市政参加につながるように、担当部局と調整しながら、分かりやすいホームページの作成に努めていきたいと考えております。
○山下隆夫君
 よろしくお願いいたします。地方自治は民主主義の基盤であり、また、地方自治への参加を通じて、住民が民主主義の在り方を学ぶという民主主義の学校であると、このように形容されています。日本におけるパブリックコメント制度は、行政手続法第39条に意見公募手続として定められたことから、その目的は政策や規則の策定プロセスにおける透明性を確保し、市民参加を促進することであり、単なる意見収集ではなく、市民や関係者の声を政策に反映させることでございます。
 幾つかの先進自治体の事例を参考に質問をしましたけれども、この他にも京都市では、中学校における対話型パブリックコメントの実施や、パブリックコメントの募集に際し、配布する資料の内容を説明する動画配信などを行っています。また、滋賀県守山市では、案件と関係が深い団体へパブリックコメントの募集開始の案内をするほか、市民懇談会参加者のうち、情報提供希望者に対して、パブリックコメント募集開始の案内も行っているそうでございます。東京都の足立区では、構想段階で検討素材を対象に、構想段階のパブリックコメントを実施しています。東京都渋谷区では、LINEによる意見提出を可能とするなど、意見提出のハードルを低くする柔軟な対応をしています。
 パブリックコメントに一般市民が参加しやすい環境を整備し、パブリックコメント制度が形骸化しないよう、制度が効果的に機能することを求めまして、私の質問を終わります。(拍手)
著作権について
下関市ホームページに掲載されている個々の情報(文字、写真、イラストなど)の著作権は、下関市にあります。 また、下関市ホームページ全体についても、下関市に編集著作権があります。 当ホームページの内容の全部または一部については、私的使用のための複製や引用等著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより、複製・引用・転載できます。 ただし、「無断転載禁止」などの注記があるものについては、それに従ってください。