録画中継

第3回定例会
9月29日(月) 本会議(一般質問5日目)

下村 秀樹 議員
1.インバウンドの取り込みについて
2.ジビエ販売支援強化について【18分25秒から】
3.火の山再編整備の投資効果は【20分55秒から】
4.長府苑の活用策は【32分14秒から】
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
 ・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。


△会議録署名議員の指名
○議長(林真一郎君)
 これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、御手元に配付のとおりであります。
 日程第1 「会議録署名議員の指名」を行います。本日の会議録署名議員は、河野淳一議員及び東城しのぶ議員を指名いたします。
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△一般質問
○議長(林真一郎君)
 日程第2 これより「一般質問」を行います。
 本日は、御手元に配付の通告一覧表により、22番から最後の26番までの通告者について行いたいと思います。
 それでは、順次質問を許します。22番、下村秀樹議員。(拍手)
   〔下村秀樹君登壇〕
○下村秀樹君
 皆さんこんにちは。おはようございます。朝ですので、おはようございますですね。無所属の下村秀樹です。
 この土曜日に、下関市選挙管理委員会と下関市明るい選挙推進協議会主催の下関市明るい選挙推進講演会に参加してまいりました。二元代表制を市長と対等に担う議会が、主権者である市民の負託に応えて、優れた町をつくることの必要性を改めて認識した次第です。
 会場を出るときに、月曜日そのとおり頑張ってくださいというふうにエールもいただきました。ありがとうございます。
 さて、質問に入ります。
 まず、インバウンドの取り込みについてです。
 当市におけるインバウンドによる経済●効果●をお示しください。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 本市では、コロナ禍で実施を見送った期間はございますが、5年ごとに観光客の動向を把握する観光動態調査を実施しておりまして、直近の令和5年度調査では、本市を訪れた外国人観光客を対象に、国籍、年齢、性別等の属性のほか、来訪契機、予定、消費額、観光スポットの認知や興味度などをお尋ねするアンケート調査を行っております。当該調査における市内滞在中の外国人観光客1人当たりの平均消費額は、宿泊代も含めまして4万7,118円となっているところでございます。
 現在、本市を訪れるインバウンド客の総数把握が困難なため、経済効果の推計は難しい状況でございますが、本年度にスマートフォンのGPS機能を活用した人流データシステムを導入することとしておりますので、入り込み外国人観光客数に基づく経済効果の推計などにも取り組んでまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
 現時点では経済効果は把握していないが、今年度より調査を始めて、今後、経済効果を把握していきたいということでした。
 それでは、観光客全体としてはどうでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 令和5年度の観光動態調査におきましては、本市を訪れた日帰り観光客の平均消費額は7,095円、宿泊観光客については2万8,969円となっておりまして、当該消費額に令和5年の下関市観光客数・宿泊客数調査の観光客数等を乗じまして、令和5年の市内観光消費額は578億2,000万円と算出をしているとこでございます。
 令和6年度に本市観光振興の基本施策として策定をしました第2期下関市観光交流ビジョンでは、本市の目指す観光地像を「多彩な魅力に感動が生まれる「にぎわい観光都市 下関」」としまして、観光消費額の拡大による地域経済の活性化を図ることとしておりまして、数値目標として、令和11年の市内観光消費額を928億2,000万円と設定をしまして、この達成に向けた観光振興施策の展開を図ることとしております。
○下村秀樹君
 2023年度578億円から、2029年度の目標としては928億円を目指すということでございました。
 この間、観光客数の人数については572万人から1,000万人というふうに見られているということが下関市観光交流ビジョンにも記載されておりますが、572万人というのは、コロナ前の2019年の711万人、これがピークですが、これよりはるかに下回っておりますので、一層頑張っていただきたいと思います。
 なお、同じく資料のほうからは、宿泊については昨年度84万人で、現時点でのピークを達成したということですので、このあたりも分析しながら、今後のさらなる拡大に努めていただければと思います。
 それから、消費額については、1人当たりの単価が日帰りが7,000円、宿泊が2万9,000円ということで、日帰り客の4倍以上の消費をしてくださってるということが調査の結果分かったということでございました。
 次に、当市におけるインバウンド客の消費行動の状況についてお示しください。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 観光動態調査におけるアンケート調査では、外国人観光客の観光スポットの認知度や興味度は、唐戸市場が突出して高く、次いで赤間神宮、関門人道トンネル、海響館などが続いております。また、本市の来訪スポット数、これは3か所までが約8割を占めており、唐戸エリアを中心とした周遊にとどまっていることが推察をされます。
 このほか特徴的な点としましては、国内観光客と比べ観光消費額の幅が大きく、10万円以上の消費が4.7%、20万円以上が5%と、高額消費の割合も高く、特に香港からの観光客は、10万円以上の消費が26.5%と、他国に比べて大変高い割合となっております。
 調査の結果を踏まえて、唐戸エリアのみでなく市内周遊につながる旅前、旅中での情報発信のさらなる強化や、富裕層をターゲットとした高付加価値型の食や体験コンテンツの開発に取り組み、インバウンド客の市内周遊と滞在時間の延長による観光消費額の拡大を図る必要があると考えているところでございます。
○下村秀樹君
 宿泊者以外についてはどのような状況でしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 先ほどの調査の結果で御説明しました認知度、興味度の関係ですけども、宿泊客でないにしても同じような状況で示されております。
○下村秀樹君
 ちょっと今聞き逃したかもしれませんが、宿泊者の平均消費額と宿泊者以外の平均消費額は幾らでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 宿泊客の平均消費額、これは4万7,118円という数字がございます。日帰りといいますか、宿泊客でないときのインバウンドの客数、お客様というのは把握できていないので、そこの数字はないところでございます。
○下村秀樹君
 事前の聞き取りの中で、宿泊者以外については把握してないということで、今年度から9年度にかけて調査をしていくというふうに伺っております。
 あとは、●定性●的なものとしては、周遊があまりされてないということと、先ほどお話がありました高額消費者が存在するということで、先ほど部長がおっしゃったように、香港から来られた方は10万円以上消費されてる方が26.5%もいらっしゃると。ちなみに、同じ資料の中で、タイから来られた方は15.4%の方が10万円以上消費されてるということですので、こういう高額消費層への対応も今後ポイントになるのかなというふうに思います。
 スライドのほうを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 これは国内観光客の方の消費額でございます。先ほど部長がおっしゃいました5年ごとの調査の中で、宿泊代、飲食代、お土産代、それぞれに、この下のほうに小さくありますけど、金額が出ておりまして、これの基になってるデータから計算をすると、先ほどお話のあった日帰り客7,000円、宿泊客2万9,000円ということが、国内観光客の消費額が示されております。
 次のスライドを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 こちらは外国人、いわゆるインバウンドの観光客の消費額についてです。平均消費額が4万7,118円という調査結果ですね。これに、別のところに出てます宿泊者数2万6,050人を掛けると、約12億円。12億円の消費額ということは、12億円の売上げが下関市にもたらされてるということになるかと思います。
 次のスライドを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 これも先ほど御説明がありましたが、インバウンドのお客様が行かれてるところですね。認知をしてて興味があるというところは、突出して唐戸市場ということになっております。もうこの枠を超えているということで、8割とか7割ずつの認知度と興味度だったと思いますが、それぐらい認知度、興味度が高いと。それに次ぐのが赤間神宮と関門トンネルの人道ということで、付近ということも、近所だということもあるのでしょう、これが続いてます。
 スライドにはございませんが、一方で国内観光客の場合は唐戸市場、角島、海響館の順になっていますので、このあたりをどう考えていくかというのはあるのかなというふうに思います。
 次のスライドを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 これは外国人観光客の周遊箇所数です。1か所から3か所、一番上のトータルのところを御覧ください。1から3までが多いと。特に冬の時期、この赤く囲んでありますけど、冬の時期については回る場所が少ない、1か所とか2か所ということで、このあたりも課題として抽出されるのかなと。後ほど施策の中でお示しされるかもしれないと思ってます。
 次に、当市のインバウンド施策と投資額をお示しください。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 本市のインバウンド施策は、韓国、台湾、中国、香港などの東アジアを中心とした地域からの観光客誘致を促進するため、国内外の観光展、商談会への参加、旅行会社等へのセールスやファムツアーの実施、旅前、旅中での多言語観光情報発信などを展開をしております。また、令和6年度から、欧米豪や高付加価値旅行者をメインターゲットに、大阪以西の自治体が連携して西日本への誘客を取り込む西のゴールデンルートアライアンスに参画をし、広域周遊ルートの造成、大阪・関西万博への共同出展、専用ウェブサイトによる情報発信、大手ウェブ旅行サイトへの記事掲載など、欧米豪からの誘客に向けたプロモーションにも力を入れております。
 これら実施に係る令和7年度の国際観光対策業務の予算額は1,847万1,000円となっております。
○下村秀樹君
 投資額としては、国際観光推進室の予算が1,800万円ということでよろしいですかね。ということで、施策としては、海外に向けてのセールスだとか万博でのプロモーションだとかファムツアー等を行われてるということでした。
 ただ、この国際観光●推進●室の予算だけをインバウンドに関する投資額と見ることはできないというふうに私は思います。火の山とか海響館だとかあるかぽーと等々、観光資源への投資額を、インバウンドの分と国内の分に案分していく必要があるのかなというふうに思います。
 スライドを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 今までのお話をまとめると、こういったことになるのかなと思います。1人当たりの消費単価、それから観光消費額。消費単価に観光客の数を掛ければ消費額になります。市内の我々としては、売上げということになるかと思います。
 投資効果につきましては、今途中までお話をしてますけども、350億円の消費額の増加を見込んでいるという、これが分子になりますね。分母としては、この火の山の、後から出てきますが、火の山等々、これが投資額になるかなと思います。
 次に参ります。ここまでは整理ができるんですけども、インバウンド全体の客数については今現時点ではデータはないということで、これから今年度、来年度、再来年度と把握していく予定ということなので、本来、テーマはインバウンドについてだったんですが、今回はここまでにしておきます。
 代わりに、観光客全体の状況とかインバウンドの宿泊客の状況についてはお示しいただくことができました。今後については、非宿泊客数、それから非宿泊客、宿泊しないお客様、外国の観光客の数と消費単価を押さえていただいて、今後の戦略立案に役立てていただければと思います。
 2番目のテーマに参ります。
 ジビエの販売支援強化についてということで、施策が示されておりますが、このジビエ受入れ拡大支援事業の中にはジビエのペットフードも含まれていますか。
○農林水産振興部長(三木正之君)
 ジビエ受入れ拡大支援事業の対象についてお答えをいたします。
 本事業は、市内に在住し、イノシシや鹿の有害鳥獣の捕獲活動を行うとともに、保健所の許可を得てジビエの受入れ、製造販売を行っている団体または個人を対象としております。製造販売する品目はペットフードも想定しておりますので、その他の要件が該当するのであれば当該事業の対象者となると考えます。
○下村秀樹君
 今お話があったかと思いますが、もう一度確認させていただきます。ジビエ消費拡大のために、販売または加工のみを行う事業者の支援施策も実施してはどうでしょうか、お考えをお示しください。
○農林水産振興部長(三木正之君)
 ジビエの販売または加工のみを行う事業者への支援についてお答えいたします。
 本事業は、有害鳥獣対策業務の一環として、イノシシ、鹿の捕獲頭数が増加する中、みのりの丘ジビエセンターを核としつつ、民間の解体処理施設の受入れ拡大を支援し、市全体としてその処理能力の向上を図ることを目的としております。
 御指摘のありました販売または加工のみを行う事業者への支援につきましては、今後の検討課題とさせていただきます。
○下村秀樹君
 今後の検討課題にされるということでした。被害を受けてはいるわけですけども、一方で、命を粗末にしないためにも、販売または加工のみを行う事業者の支援施策もぜひ強力に検討していただければというふうにお願いします。
 次に参ります。
 火の山再編整備に幾ら投資されていますか、事業費をお示しください。
○都市整備部長(即席久弥君)
 火の山再編整備は、山頂部におけるアスレチック、展望デッキ、屋内展望施設、芝生広場や、山麓部におけるキャンプ場、立体駐車場などを整備する公園再編整備事業と、旧ロープウエーに代わる新たな移動施設であるパルスゴンドラとその上下の駅を整備する観光施設再編整備事業の2つに区分しております。事業費は、現時点で公園再編整備事業が約43億円、観光施設再編整備事業が約21億円で、全体で約64億円でございます。
○下村秀樹君
 火の山への投資額は合計で64億円ということですね。
 次に、火の山再編整備による経済効果についてお示しください。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 これは令和5年6月の議会においても同様の御質問をいただきました。目標額については持ち合わせていないところでございます。
○下村秀樹君
 目標数値はないということでよろしいですかね。はい。
 そうすると、来場人数は、コロナ前と比較して整備後、コロナ前と整備後はどういうふうになるか想定されてますでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 火の山の観光客数は、山頂立体駐車場の利用台数とロープウエー乗車人数から算出をしております。令和元年度でございますと、約17万人でございます。また、火の山地区の観光施設再編整備基本計画策定の際に設定した目標は37万人でございます。以上です。
○下村秀樹君
 人数については17万から37万人ということで、20万人来場者数が増えるという想定、目標を立てているということでした。
 ところで、先ほど国内観光客については日帰り客と宿泊客の消費単価のデータがございました。このスライドの一番上の右側のところになりますが、なおかつこの比率を90%、日帰りが90、宿泊が10%というふうに見ているということですが、これを使って計算しますと、7,000円掛ける18万人で12.6億円、2万9,000円掛ける2万人で5.8億円、両方合わせると18.4億円と、18億円強の投資効果、経済効果があるという一つの見方ができるかと思います。この辺、精度をもっと上げていただく必要はあるかもしれませんけど、ざっくりベースでそれぐらいの規模の売上げが上がっていくんだなというイメージがつかめるのかなと思います。
 ただ、これは売上げを示しているので、純利益ベースで見るとどうか。大体、企業の純利益率は、低いとこは低いです、高いとこは高いですけど、多いところで5%から10%というふうに見ますと、この18億4,000万円に5%から10%を掛けて、9,200万円から1億8,400万円になります。これを投資した64億円で割ると、1.5%から2.9%になります。これを高いと見るか低いと見るかですが、私は、こういったシミュレーションをするということ、データを取るということ、それに基づいてシミュレーションする、目標を立てるということが大事だということを言いたいです。
 次に参ります。
 火の山再編整備には、観光客を呼ぶ目玉、これは何と考えておりますか、お示しください。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 本市としましては、全ての施設が目玉であると考えておりますけれども、その中でも、全国から応募があり多数の作品から選ばれました屋外デッキのヒノヤマリング、また世界的建築家である隈研吾氏が設計した屋内展望施設、山麓と山頂をつなぐ新たな移動施設であるパルスゴンドラなど、これら関門海峡の絶景を楽しむことができる施設が大きな目玉であると考えております。
○下村秀樹君
 確かに、私が子供のときも母親に連れられて、100万ドルの夜景よというふうに言われたのを記憶しております。
 一方で、パルスゴンドラですが、私には目玉には思えないんですね。いろんな意見がおありかとは思いますが、既に50年前にはスキー場に普通にありました。むしろロープウエーを大事に使っていったほうが、今後魅力が増していったんじゃないかと思います。チンチン電車がそうでありましたように。ただ、これはもう既に過去に決まって、議会としても承認していることですので、これを今さらどうこうと言うつもりは全くございません。
 ただ、せめて、今まで活躍してきたロープウエーを火の山のどこかに展示したらどうでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 旧火の山ロープウエーのゴンドラにつきましては、その活用方法については、総合政策部のほうで実施をしておりますカイキョーリボーンプロジェクトの中で活用を検討しております。ゴンドラの設置、展示の場所についても、その中で検討しているところでございます。
○下村秀樹君
 活用策を検討してるということで、非常にいいことだなと私は思います。
 その活用、展示の場所ですが、どこを考えていらっしゃいますか。ウオーターフロントですか。
○総合政策部長(佐藤武君)
 先ほど観光スポーツ文化部長が言われたとおり、今、あるかぽーとを中心に、モバイルファニチャーとかパレットベンチ、ソファーシートなど、公共空間を活用する様々なイベントとコンテンツの実証実験を行っております。その中で、本年度もしくは来年度もこの実証をするに当たって、できる限り観光客をはじめ市民の方に見ていただけるような場所等で、今後の活用策とか設置場所っていうのも含めて実証の中で検討していきたいということで、今実際にどこで展示するとか、そして最終的に展示になるのか、活用はどうなるのかというのは御意見を聞きながら進めていきますので、その辺は今から制度設計したいと考えております。
○下村秀樹君
 展示の場所については、今後、実証実験も含めて検討していくということでございました。
 これは、ロープウエーをコンテンツとして強いコンテンツと見るか弱いコンテンツと見るかにもよると思うんですが、強いコンテンツと見れば、私は火の山に置いたほうがいいんじゃないかなと思います。そうじゃないと見るんであれば、人がたくさん集まるとこに置いてたくさん見てもらうという考え方になるかと思いますが、火の山に置かないと臨場感がないなという、その辺、その辺と言ったらあれですけど、例えばウオーターフロントに置いても何かロープウエーとちょっとつながらないなというところがありますし、火の山を再編整備してるという目的としては、観光客の滞在時間を増やすということを前々から示されておりましたが、そういったことを考えると、火の山に人を呼ぶために使ったほうがいいんじゃないかなと。そういった2つの理由で火の山に置いたほうがいいんじゃないかなというふうに私は思いますが、今後いろいろ多角的に検討されていただきたいと思います。
 次に、戦争遺跡の活用についてはどう考えていますか、お示しください。
○都市整備部長(即席久弥君)
 発掘された戦跡遺構ですが、調査及び記録の上、埋め戻しによる保存を行っております。
 今後につきましては、発掘場所の近くに案内看板を設置するほか、遺構の跡をコンクリートで表現するなど、歴史を感じながら眺望などを楽しむことのできる場所として活用してまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
 私は、下関、それとほかの町をいろいろ見てて感じるんですが、比較的、下関の場合は過去のものを残さない、壊していくという傾向があるのかなというふうに感じておりまして、一方で、下関に来られる方は逆に過去の遺産を見たいという方が今の時代多いんじゃないかなというふうに感じております。ぜひこの歴史資産に観光客の皆さん、市民の皆さんが親しむことができる環境を整えていただきたいというふうに思います。
 次に参ります。長府苑の活用策についてです。
 長府苑の活用策の検討状況をお示しください。
○都市整備部長(即席久弥君)
 長府苑は、令和5年に本市が取得いたしましたが、その後の整備、管理運営の参考とするため、まちづくり協議会や地元サークル団体による持込み企画や公募によるトライアル企画などにより、これまで、お茶会、ブライダルイベント、フリーマーケット、アート展示、クイズラリー、婚活イベントなどが実施されました。
 また、一般公開に来園された方へのアンケートや公募によるワークショップでの様々な御意見を反映し、令和6年に、長府苑の今後の整備、管理運営に向けた3つの方向性をまとめました。1つ目は、長府苑の特徴と立地条件を有効に活用することとし、関門海峡を望む丘陵地の森の中にある日本家屋、西洋館跡、広大な緑地、庭園の魅力を最大限活用することや、長府苑の沿革の紹介など、2つ目に、多様な利活用を想定することとし、お茶会やブライダルなど多様な利活用の●可能●性を残す整備とし、民間活力導入も含めた柔軟な管理運営の検討、市民への開放機会の確保、3つ目に、歴史文化的価値を損なわないようにすることとし、適切な保全を行うため、入園料徴収の検討でございます。
 さらには、本年、市とまちづくり協議会により、城下町長府地区の回遊性向上を目的としたイベントを企画実施することとしており、歴史文化と調和した緑の町並みが残る城下町長府地区の回遊性、滞在性を高め、町の魅力を高めてまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
 今のお話からすると、ちょっと公民館的な利用になってるような印象を受けるのですが、ここは長府の地元の公民館とは異なる位置づけになるんだと私は思います。長府の町そのものが全市的に、あるいは市外のほうから人が来られる、ある種中心的な場所になると思いますが、この長府苑につきましては特に立地的にも、先ほどおっしゃった建築的にも、全市的な財産、全市的な施設だと思います。
 今後の予定についてはどうなってますでしょうか。
○都市整備部長(即席久弥君)
 先ほどの答弁の繰り返しになりますけど、今後については、市とまちづくり協議会によりまして、城下町長府地区の回遊性向上を目的としたイベント、企画を実施することとしておりまして、歴史文化と調和した城下町長府地区の回遊性、滞在性を高めることとしております。
○下村秀樹君
 聞き取りのときには、この秋に設計を発注する予定で、耐震化と茶室の整備を行うと、コンセプトは現状保存だというお話がありましたが、そういうことでよろしいでしょうか。
○都市整備部長(即席久弥君)
 長府苑の整備については、議員が今おっしゃられるとおりでございます。
○下村秀樹君
 ということであれば、あまり時間がないのかなと思いますが。
 ところで、ここの取得価格は幾らだったでしょうか。
○都市整備部長(即席久弥君)
 長府苑の取得については、令和5年10月に取得しておりますが、その価格については約3億1,000万円でございます。
○下村秀樹君
 私は、市議会議員になる前、一時浪人中でありましたが、その前は不動産業に従事しておりました。この案件が議会に出たときは、私も議員にならせていただいておりまして、いろんな御意見はありましたけど、私としては、目をつぶってでも取得すべき場所だと思いました。金額が高いという話もありましたが、得難い土地、得難い建物、得難い遺産だと私は考えます。特別な場所だと思います。
 そこで、長府苑に迎賓館としての機能を持たせてはどうでしょうか。茶室については整備予定とのことですが、下関市も能舞台ぐらい持ってもいいのではないでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 長府苑を本市の迎賓館とするような、観光客や市民が気軽に利用できなくなる施設としての整備は考えておりません。能舞台、これは大変大がかりになることから、困難であると考えております。議員もおっしゃいましたけども、茶室としての機能、これを満たすような整備は行うこととしております。
 なお、施設のもともとの成り立ちは民間の迎賓館でございましたから、貸し館の範囲であればそのような利用方法も可能ではないかと考えております。
○下村秀樹君
 迎賓館としては考えてないと、現状、現時点ではですね。ということでした。
 能舞台、能の公演みたいなことはお考えということでしたか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 今議員のおっしゃった能の舞台、イベントの一つとして考えられると思いますので、そこは今後の参考にさせていただきたいと思います。
○下村秀樹君
 スライドを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 これは、お隣の長門市の施設ルネッサながとになりますが、こちらはこうやって能舞台としても使うことができるということでございます。
 次のスライドですが、これは能舞台の開設ですね。こういったものを整備すれば能舞台になるということでございますが、先ほど部長のほうから、イベントとしては考えられるということでございました。実際、座敷能といって、こういった施設を整えずに畳の座敷の中で能をやるというものもございます。何かで見たんですが、もともと能はそこから始まってるという話も聞いたことがあります。座敷能から始まってると。
 ちなみに、近場ですと旧安川邸、これは北九州市戸畑区にございますが、あの安川さんですね。もともと炭鉱で財を築いて、今、安川電機をつくっていらっしゃる安川家の邸宅が北九州市指定有形文化財になっておりますけど、ここで3年前に座敷能が行われております。
 何だかこの長府苑も似たようなイメージが私には湧いてきます。ここは特別感のある場所だと思います。下関にとって大事なお客様を招く、外国のお客様を招く、そういったことが下関市の評価を上げていくことにつながると思います。下関市への投資、下関市への進出、これを促進することにつながると思います。
 施策にはいろんなチャンネルがあると思いますけど、いろんな切り口があると思いますが、例えば市長がお客様を招く、すなわちトップセールス、そういった場としてはすごくふさわしいと思いますし、ファムツアーのお客様をお招きする場所としてもすごくふさわしい。また、クルーズ船関係のお客様でもいいんではないでしょうか。そういったことに使える場所、どんなところでもそういう場所として使えるわけじゃないと思います。普通の公民館だと、そういった場所としては使えません。そんなところに、公民館をそういう場所として使うと、逆にイメージが下がってしまうと思います。普通の公民館は、やっぱり市民が日頃使い勝手がいいということ、あるいは防災の拠点となるということが大事で、それぞれその立地とかその施設に合った役割があると思います。ぜひ長府苑を迎賓館あるいはそれに近いような使い方をしていくようにしたいなというふうに考えております。
 次のスライドを御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○下村秀樹君
 ちょっとべた打ちにはなってますが、下関市ゆかりの偉人をざっと挙げていって、1枚にまとめようと思ったので、下のほうは2段書きになっておりますが、文化人から政治家からいろんな方が、芸能人から、松田優作さんだとか田中絹代さんだとか、松本清張さんも北九州と言われますが下関にもゆかりがありますし、本当に多くの偉人が下関にゆかりを持っているというふうに思います。それにもかかわらず、市民を含めてあまり知られていないのかなと、残念だなと、それを一堂に紹介する場所もないなというふうに思います。田中絹代ぶんか館にちょっとだけ紹介してたりとか、本当に部分部分になっておりますので、下関のよさを内外にアピールしていくこと、下関市民が誇りを持ち、自信を持って下関のよさをアピールできることが大切だと思います。下関を産業の面でも観光の面でも外に売っていく、アピールしていくためには、まず下関市民が下関のよさを理解し、自信を持っているということがすごく大事だと思います。
 いろんな組織とか会社でもそうですよね。社員とか組織の職員の人たちが、自分の組織はいい組織だというふうに思っていると、やっぱりそういった組織というのは人を引き寄せますよね。それと同じで、下関市ももっともっと市民それから観光客の皆さん、あるいはそれ以外にビジネスで来られる皆さんにアピールしていくことが必要だと思いますが、長府苑にそのような下関ゆかりの偉人を顕彰する施設を造ってはどうでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(田中一博君)
 長府苑につきましては、現在の姿を生かしつつ、観光客、市民の皆様に親しまれる形での整備を考えております。顕彰館的な常設展示を行う施設としての整備は考えておりませんけれども、下関ゆかりの偉人を紹介するイベントとしての展示開催、そういう方法は可能であると考えております。
○下村秀樹君
 イベントとしての展開は可能だというところでございました。まずはできるところからやっていく。イベントを実証実験と捉えれば、それの成果を見ながら、固定の施設として造るということも展開としてはあるのかなと思います。ぜひ下関の偉人、もっと言うと、本当は下関全体のことが分かるような施設が欲しいなと思いますが、そういったものも、イベントという実証実験からでも結構ですので、ぜひ進めていきたいなというふうに考えます。
 少し時間がございますので先ほどの表に戻りますが、投資額は幾らかということで、火の山が64億円ということでございました。海響館は空欄にしてますが33億円、唐戸市場についてはこれから、2029年から32年の見通しなので数字は公表されておりませんが、相当かかるのかなと。あるかぽーと、唐戸エリアについては6億円以上、工事とか維持とか修繕に4億円以上、マスタープランの推進、実証実験等に2億円ぐらいということで、こういった投資がうまく生きていくように、その効果も測定しながら、税金を大切に活用していきたい、生かしていくべきだなというふうに考えます。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
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