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林 昂史 議員
第4回定例会 12月13日(金) 本会議(一般質問4日目)
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内容
会議録
第4回定例会
12月13日(金) 本会議(一般質問4日目)
みらい下関
林 昂史 議員
1.合併20年を振り返り、今後のまちづくりについて
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。
○議長(香川昌則君)
17番、林昂史議員。(拍手)
〔林昂史君登壇〕
○林 昂史君
おはようございます。みらい下関の林昂史です。それでは、通告に従いまして一般質問を行いたいと思います。
今回の一般質問は、菊川、豊田、豊浦、豊北、それぞれの地域についてお尋ねしたいと思います。
平成17年、旧下関市と旧豊浦郡4町が合併をしまして、今年で20年を迎えます。私も当時、20年前を振り返りますと、15歳でしたので、中学3年生だった頃だと思いますが、それから20年の月日がたったんだなという気持ちです。それぞれの地域がどのように変化をしていったのか、そしてこれからどのような展望を迎えるのか、この辺をぜひこの機会にお尋ねしたいと思います。
総合政策部の今回、第3次下関市総合計画の策定がありましたが、初めて、市内の中・高・大学生にアンケートを取られたということで、その中で、「下関市に住み続けたいですか」という質問の中で、3分の1は否定的なアンケートの御回答があったということで、特に、にぎわいと公共交通、これが大きな理由であると考えております。
公共交通につきましては、この後、林透議員さんが、旧4町の公共交通について御質問があるかと思いますが、私は今回にぎわいの部分について、ぜひ4町の皆さんに御協力を頂きたいと、最後は、政策提言で終わらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それではまず、菊川町のまちづくりについてお尋ねいたします。これまでの20年を振り返りましていかがでしたでしょうか、お考えをお示しください。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
菊川町のこれまでについてお答えいたします。
まずは、菊川地域の行政の拠点である菊川総合支所庁舎につきましては、菊川町内におけるコンパクトシティー化を目指し、総合支所庁舎を平成30年に菊川ふれあい会館の隣接地へ移転いたしました。
また、スポーツ施設といたしましては、平成24年に菊川温泉プールを改築するとともに、平成30年に菊川総合支所の隣接地に菊川体育館を建設しており、菊川総合支所、菊川運動公園、菊川ふれあい会館などの行政施設を町の中心部に集約することで、利便性の向上及び地域の皆様が住みやすいと感じるまちづくりを行ってまいりました。
次に、菊川町における人口の推移につきましては、合併前の平成17年2月1日現在では8,505人、直近の令和6年10月末現在では7,154人となっておりまして、合併前と比べ約1,000人ほど減少しておりますが、菊川は自然環境に恵まれた地域として、若い方が他の地域と比べますと比較的多くおられるという特徴がございます。また、住環境も整備されており、その一例といたしましては、菊川町吉賀地区においても農業集落排水事業を供用開始し、地域内の利便性は高くなっております。
さらに、地域内にあります豊東工業団地につきましては、区画の全てにおいて、各企業が操業されており、地域の各所にも工場が点在し、就業される方も多い状況となっております。また、菊川こども園の増築や児童クラブの拡充を行うなど、子育てをしやすい環境の整備も行ってございます。
これら取組に対しまして、地域住民の御理解・御協力により、住みやすいまちとして着実に実を結んできているものだと感じております。
○林 昂史君
これまでの公共施設の建築のお話、そして人口の推移、それから、企業の話であったりとか、住居のお話もありました。その中でまた、菊川町が抱える課題について、お考えをお示しください。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
菊川町の課題についてでございますが、4総合支所管内で唯一過疎地域となっておらず、人口は緩やかな減少で推移しております。しかしながらこのまま減少が続きますと、地域の衰退にもつながってまいりますので、地域が活性化するための取組が必要だと考えております。
具体的に申し上げますと、まず、菊川地域のハブ機能である道の駅きくがわは、年々、来訪者、売上額ともに減少している状況でございまして、リニューアルを行う必要がございます。また、菊川唯一の宿泊施設であるサングリーン菊川についても、宿泊者や売上額が減少している状況となっております。
次に、菊川地域の特産品である「菊川手延そうめん」の生産者は現在3事業者のみであり、後継者育成対策として、総合支所において後継者育成のための補助金を、令和6年度に創設し、新たに1名が後継者となりましたが、後継者不足は喫緊の課題となってございます。
農業分野について目を向けますと、地域内は農用地が広がっており、耕作放棄地は比較的少ない状況ではありますが、農業従事者の高齢化が進み、新たな担い手の育成が必要となっております。加えて、他の地域と同様に、有害鳥獣である、鹿やイノシシによる農作物への被害が年々増加しており、早急な対応が必要となってございます。
また、菊川地域唯一の高等学校であります田部高等学校が統廃合されることから、跡地利用についても検討を行う必要があると認識しております。以上が、菊川総合支所の主な課題でございます。
○林 昂史君
今、るる課題について御説明を頂きました。それを踏まえて、これからどのようなまちづくりを形成していくのか、お考えをお示しください。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
菊川町の今後についてでございますが、地域の様々な状況を鑑みますと、菊川町が持つポテンシャルは高いものがあると思っております。
町の中心には、道の駅きくがわや菊川温泉を利用するサングリーン菊川、温泉プール、温泉華陽、スポーツ施設である菊川運動公園、菊川体育館などの施設がコンパクトに集約されており、にぎわいの創出源となっております。
また、総合支所などの行政機関も近隣に配置されており、豊かな暮らしを感じることができるまちであることを、地域の内外に向けて発信していく必要がございます。
菊川地域の主幹産業である農業については、水稲の無農薬栽培などの環境保全型農業に引き続き取り組むとともに、関係者と連携を図りながら、地元農産品の販路拡大を目指してまいりたいと考えております。
菊川総合支所といたしましては、菊川に住みたいと思えるまちにするために、現在、地域再生計画として取り組んでおります「菊川おもてなしプロジェクト」の推進に加え、地域の観光拠点である道の駅きくがわのリニューアル事業を起爆剤として、地域の活性化を図るとともに、地域住民と行政が手を取り合い、今後も魅力あるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
○林 昂史君
これから、道の駅きくがわのリニューアル事業の御報告もありましたが、これも大変期待をしております。また、今現在行っておりますおもてなしプロジェクト、これもぜひ引き続きお願いしたいと思います。
菊川というと、やはり私のイメージでしたら、ものづくりの企業さんが非常に多くて、私も議員になる前に個人でちょっと法人営業をしていたときに、菊川の企業さんをよく訪れていたなと思います。そういう企業さんが今も立地し続けて、そこに若い方々が住まれているというのは、非常にコンパクトシティーとしては成功体系としてあるのかなと考えております。
また、スポーツ振興も非常に盛んでして、ベルちゃん体育館、そして、菊川総合運動公園を中心に、若い方、また、御年配の方々がスポーツ振興に励んでいるなという印象を受けております。ぜひ、これからも30年40年、引き続き頑張っていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
次に、豊田町についてお尋ねしたいと思います。豊田町のこれまでのまちづくりについての20年を振り返り、いかがでしたでしょうか。お考えをお示しください。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
まず初めに、豊田地域の行政の拠点施設でございます豊田総合支所の庁舎の老朽化に伴い、豊田産の木材を使用した新庁舎を平成27年度に新築いたしました。また、それまでの行政機能に加え、新たに豊田保健センターを庁舎内に設置したことで、地域住民の利便性の向上を図りました。
次に、他の総合支所に先立ち、令和元年度より前田市長の進める「豊浦4町本気の再生」の一環として、地方創生推進交付金を活用した「「ホタル」と「地域資源」を繋ぐ道の駅、まちの魅力創出・強化プロジェクト」に取り組み、ホタル舟の増艇や道の駅の情報発信力強化等により、豊田の魅力を発信することができました。
また、豊田町は主要道路の交流点であることから、県内外から多くの人々が訪れる地域となっており、合併前の平成16年12月に開設された道の駅蛍街道西ノ市を、観光、交流、地域振興の重要な拠点施設として地域のまちづくりを行ってまいりました。令和2年度には開駅以来の大改修となる温浴施設のリニューアルを行い、さらなる温泉の魅力を創出したことで、令和5年度においては、開設以来最高の入浴者数を記録し、本年もそれを上回る状況となっております。また、本年10月には、来駅者数1,500万人を達成いたしました。
そのほかにも豊田湖畔公園では、豊田地域内の間伐材を使用し、地域の子供たちから寄せられた遊具のデザインを反映させた大型木製遊具を設置し、林業の活性化と普及啓発にもつなげるとともに、キャンプや豊田湖を活用した体験イベントなどを実施しました。豊田農業公園みのりの丘では、農業体験、そば打ち体験の実施など豊田の強みを生かし、多種多用途な目的でお越しいただく方の要望に対応したほか、蛍やワカサギ、温泉など、豊田町ならではの魅力ある地域資源を活用した取組を行いました。
また、新たな魅力の場の創出として、一躍県内の絶景スポットとなりました「一の俣桜公園」――水没林でございますが、地域の方々とともに、観光振興や地域振興に努めてまいりました。
このように、過去20年の間、都会から離れたこの地の魅力を最大限に活用した取組により、下関市となった豊田地域の認知度向上が図られ、地域振興やまちづくりにつなげることができたものと考えております。
○林 昂史君
私も子供がおりますのでよく豊田に行かせていただきますが、特に、みのりの丘公園の自然は大変すばらしいものだなと思っております。ヤギと羊がいるのかな。触れ合わせていただいて、ぜひ、もう少し頭数を増やしていただきたいなという思いではあるのですが、本当にキッチンカーとかも出していただいたりとか、イベントも注力していただいているなという印象を受けております。
それでは次に、豊田町の課題についてどのようにお考えでしょうか。お示しください。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
豊田町の課題についてお答えいたします。地域における課題は、少子高齢化や人口減少、それに起因して、各分野における人材や人手不足などを引き起こし、地域コミュニティーの停滞につながっていることから、若者や新たな住民を地域に呼び込むための取組や、地域コミュニティーの活性化につなげる取組が必要であると考えております。
次に、豊田地域の主要な観光施設である豊田湖畔公園は開園以来30年を迎えるほか、道の駅蛍街道西ノ市は先ほどお伝えしたとおり、開駅20周年を迎えるなど、施設の老朽化が顕著であり、多くのお客様でにぎわう一方で、改善の要望が多く、利用者のニーズにかなった施設へ、また、維持管理がしやすい施設へのリニューアルが必要と考えております。
続いて、近年、被害が甚大化している災害対策でございます。豊田地域においても、昨年の6月末からの被害は記憶に新しいところですが、全国的にも線状降水帯の発生など、豪雨が多発している状況の中、自然の脅威を目の当たりにし、改めて市民の安心と安全を最優先に考えたまちづくりをどう考え、実行するかが大きな課題となっております。
また、主要産業である農業においては、後継者問題や管理が行き届かない農地、鳥獣被害等による農作物への被害による農業離れが課題となっております。
そのほか、生活交通の維持、適正な地域医療の提供、空き家問題など課題は多岐にわたりますが、市民の方々との連携の下、これらの課題に一つ一つ取り組んでまいりたいと考えております。
○林 昂史君
これから駅の20周年を迎えるということで、リニューアルがこれから必要ということでお話もありました。また大きな課題としては災害対策、それと生活交通の維持という話もございました。その点を踏まえて、これからどのような豊田町のまちづくりを形成していくのか、お考えをお示しください。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
豊田町の今後についてお答えいたします。豊田町は、市内最高峰である華山や中国山地の西端の山々に周囲を囲まれた盆地で、気候の変動が激しく、自然豊かな環境にあり、多くの地域資源に恵まれております。その中でも、木屋川のゲンジボタルは天然記念物に指定され、地域住民の誇りでもあることから、蛍を核としたまちづくりを展開しているところでございます。
これからも道の駅蛍街道西ノ市を拠点として、主要産業である農業の活性化を図るとともに、ホタル舟・ホタル祭りといった各種イベントや観光資源等の情報発信を強化し、交流人口の拡大に努めてまいりたいと考えております。
そのためにも、地域の活性化には人が重要でございます。地域の子供たちには、豊田愛を育むことを目的に、ホタル舟の清掃や豊田湖畔公園の大型遊具の塗装などの活動を行っていただいており、将来、豊田で活躍してくれることを期待しているところでございます。
また、移住・定住の受入体制を強化し、新規就農者の確保や、担い手不足の解消に努め、農業の衰退に歯止めをかけるとともに、新たな自然と多様性をもたらす地域リーダーの育成を図ってまいりたいと考えております。
さらに、下関市北部地域の中核的な病院であります豊田中央病院につきましては、地域で必要とされる医療を今後も持続的に提供できるよう、関係機関と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
そのほか、災害等の対策につきましては、地域コミュニティーの形成を図り、自主防災組織を育成するなど、住民の安心・安全の確保に努めてまいります。
今後も地域の特性を生かし、地域住民と行政が手を取り合いながら、現在工事をしております山陰道豊田インターチェンジの開通も見据えた、魅力あるまちづくりを実現してまいりたいと考えております。
○林 昂史君
特に、ホタル舟、そしてホタル祭り、私も参加をさせていただきましたが、お祭りのときに豊田に非常に多くの方々がお集まりいただいて、これだけにぎわいがあるというのは本当に幸せだなと考えております。
その中でも、やはり人が重要だということで御答弁がありましたが、その中でも人を大切にしていくために、大型の遊具の塗装を行ったりとか、日頃の人と町との関わり方、これが豊田の強みなのかなと考えております。
先ほどお話で課題としても挙げられましたが、豊田の中央病院も、今回報告でもありましたが、ここの医師不足についても解消していかないといけないというところで、喫緊の課題かなと思っております。
そういったところで多く課題がありますが、この辺もぜひ一つ一つ課題解決していただいて、これから、より新たな豊田のよいまちづくりに向けて頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは次に、豊浦町についてお尋ねしたいと思います。豊浦町のこれまでの20年を振り返りまして、いかがでしたでしょうか、お考えをお示しください。
○豊浦総合支所長(異儀田正康君)
豊浦町のこれまでについてお答えいたします。豊浦町も旧下関市と合併して以降、コミュニティづくり推進業務、観光宣伝業務等、地域の多様な人材・資源を生かしたまちづくりや、まちの価値や魅力を向上させつつ、交流人口を拡大する業務などに取り組んでまいりました。
この20年を振り返ってみますと、平成22年に下関市川棚温泉交流センターが竣工し、平成25年に国指定天然記念物である川棚のクスの森の整備事業が完了しました。また、下関市立済生会豊浦病院は、平成28年に山口県済生会豊浦病院となり、平成30年のリニューアルによって、地域の医療・保健・福祉を守る万全の体制が一層盤石なものとなりました。
しかし、急速に進む人口減少と少子高齢化には歯止めがかからず、令和4年4月には、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」に基づく、一部過疎地域に追加指定されました。
その一方で、令和2年以降、4町再生事業の一環として、「豊浦地域[川棚温泉エリア]再生計画策定プロジェクト」に取り組み、その成果として、令和5年に「豊浦地域[川棚温泉エリア]再生計画」が、内閣府から認定されました。その後の令和5年度からは、「穏やかで優しい、豊かな風土を活かした、「癒やしの小旅行」を可能にするまちづくり」を進める「豊浦地域[川棚温泉エリア]再生事業」にまさに取り組んでいるところでございます。
○林 昂史君
今、川棚温泉エリアの再生に向けて取り組んでおられるということでございました。豊浦町といえば、やはり温泉を中心にしたまちづくりが大変有名ですが、その中で、いろいろと課題もあるかと思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか、お示しください。
○豊浦総合支所長(異儀田正康君)
豊浦町の課題についてお答えいたします。豊浦町は、豊かな農産物・海産物に恵まれ、定時定路線型の公共交通網があり、近年における大型商業施設の進出によって、一通りの買物ができ、総合病院と多種多様な個人医院のおかげで、安心して生活できる、田舎の住みよさと都市の便利さを兼ね備えた、住みやすい地域であると考えております。
しかし、その一方で、豊浦町のほぼ中央に位置し、かつて下関の奥座敷としてにぎわっていた川棚温泉では、その来訪者が、平成3年の約51万7,000人をピークに、コロナ禍以前であった令和元年の時点でも約28万2,000人と、半数近くまで減少しました。これとともに、川棚温泉の宿泊施設も徐々に数を減らし、まちのにぎわいが失われつつあります。
その要因としましては、旅館や店舗の廃業が進み、温泉街としての魅力が薄れつつあることが少なからず影響しているものと見ています。そこで町なかの景観を改善したり、町なかとその周辺に新たな見どころを増やしたりすることで、まちの魅力を高めていくことが必要であると考えております。
豊浦町において、観光振興の分野で重要な役割を担っているのは、観光施設と宿泊施設が集中し、交流の拠点となっている川棚温泉エリアであり、ここで生まれる経済効果を豊浦町全体に波及させる形で、豊浦町全体を活性化させ、まちのにぎわいを創出することが喫緊の課題であると認識しております。
○林 昂史君
今、具体的に平成3年から令和元年まで、川棚温泉に来られたお客様の数をお伝えしていただきましたが、約半分になったということでございますが、これは大変大きな課題だと思います。やはりこの川棚温泉を中心に、これから観光に注力をしていただいて、引き続き、この経済効果を高めていただきたいと思いますが、近年は大型商業施設が一体的に集合していて、生活者にとっては非常に便利なまちではないかなと考えております。
その点も、これからの豊浦町の新たなまちづくりになっていくのかなと思いますが、これから、未来に向けての豊浦町のまちづくりについて、どのようにお考えなのか、お示しください。
○豊浦総合支所長(異儀田正康君)
それでは、豊浦町の今後についてお答えいたします。豊浦総合支所では、「豊浦地域[川棚温泉エリア]再生事業」の一環として、本年8月、豊浦地域観光・くらし情報等発信ポータルサイト「とようらナビ」をオープンいたしました。このサイトは、お勧めの観光スポットや観光ルート、イベント、飲食や交流を中心とした魅力的な店舗や施設、そこで事業を営む方々の姿など、地域の魅力を数多く掲載しており、豊浦町がどんなまちで、どんな人たちが、どんな仕事をしておられるか、そして、どれほど魅力的なまちかを地域内外に向けて強力に発信するものとなっております。
また、今年度末には豊浦温泉街の中心地に、年間を通じて気軽に御利用いただける足湯・手湯施設「川棚温泉癒やしの庭」が完成する予定でございます。この施設は、芸術性・希少性・話題性に優れたフォルムとなっており、800年の歴史を持つお湯に触れられる新たな癒やしのスポットとして、町なかに温泉地らしい情緒風情のある景観を生み出すとともに、豊浦町への来訪動機や、豊浦町での滞在時間を高める効果を発揮するものと期待しております。
豊浦総合支所では、今後も引き続き、美しい景観や豊かな地域資源を生かしながら、人と人との交流やつながりを大切にした、誰もが住みたくなるまちづくりを進め、地域の活性化、まちのにぎわいの創出に取り組んでまいりたいと考えております。
○林 昂史君
冒頭、「とようらナビ」をこれから広げていきたいという話がございました。こういったツールをぜひ市民の皆さんに活用していただいて、豊浦町に住んでよかった、豊浦町で生活をしていけるというような、皆さんの自信を創出していただきたいなと思っております。
また、これから足湯ができるということなので、宿泊客の方以外にも、これは多分日帰りになるかと思いますが、日帰り客のお客様にも、ぜひ豊浦町に来ていただいて、豊浦町のまちづくりを存分に楽しんでいただきたいなと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、最後に豊北町についてお尋ねしたいと思います。豊北町のこれまでの20年振り返りましていかがでしたでしょうか。お考えをお示しください。
○豊北総合支所長(中野貴広君)
それでは、これまでの豊北町のまちづくりについて申し上げます。豊北町では、合併前の平成12年の角島大橋開通を起爆剤といたしまして、地域全体の魅力の発信に力を入れ、観光を軸としたまちづくりを推進してきており、平成17年の合併以降も地域の大きな強みである、観光交流の拡大に力を入れてきたところでございます。そして平成24年には、地域の方々が熱望していた道の駅「北浦街道豊北」を整備いたしました。豊富な農林水産物など、豊北地域の特産品の直売機能を有した集客施設を整備したことで、観光振興や観光関連産業を中心に、交流人口の拡大を目指したまちづくりが加速いたしました。
その結果、観光地としての知名度がさらに高まり、年間100万人が訪れる観光客に愛される地域となってまいりました。観光を通じた知名度の向上は、第一次産業においても、地域の特産品のPRや、道の駅を通じた地域産品の販路拡大、そして、下関北浦特牛イカや、角島の芋焼酎、豊北梨などの地域ブランドの確立などの成果も生み、地域経済の活性化につながっているところでございます。
観光以外の面におきましては、農業におきまして、令和5年度から、新たに楽天農業の参入があり、未利用農地を再生して大規模な有機農業がスタートしております。
生活環境の整備におきましては、重要な情報インフラであります、高速インターネット回線の整備が令和2年度末に完了いたしましたことで、情報格差が解消され、今後、地域のデジタル化が加速するものと期待しております。
そして、交通環境においては、道の駅にブルーライン交通のバス停を設置し、観光客や地域住民の利便性の向上を図ってまいりました。
以上のように、観光施策を中心に据えながらも、地域の方々からの御要望等に応えながら、地域住民の利便性向上や産業振興にもしっかりと取り組んでまいったところでございます。
こうした中で、令和元年度末からのコロナ禍による観光客の減少や、足元での急激に進展する少子高齢化に直面したことで、観光から地域のまちづくりに施策の重心を移す必要性を実感し、令和5年度から、住民主導の公民連携によるリノベーションのまちづくりの手法で、移住・定住にかじを切り、新たなまちづくりが動き始めているところでございます。
○林 昂史君
もともと観光で栄えた4町ですね、共通点はありますが、豊北については、令和元年から、観光からシフトしていって、住民主導でリノベーションまちづくりをこれから取り組まれるということでございますので、もともと私は、豊北にあまり御縁がなかったのですが、時々行くようにしていまして、角島もそうなのですが、角島付近も家族で泊まったりしていて、観光的な要素ももちろんなのですが、結構、民間の投資の需要が多い町だなあという、私の印象なのですが、先ほどお話がございますが、楽天農業さん、風力発電等もありますが、あとはパソナさんとか、いろいろと引き合いが多い町だなという印象を受けています。
そういった中で、町自体の印象をこれから変えていくのではないかなという雰囲気を感じておりますので大変期待をしておりますが、その中でも、いろいろと課題はあると思いますが、課題についていかがお考えなのかお示しください。
○豊北総合支所長(中野貴広君)
現在抱えております課題につきまして御説明させていただきます。当地域の持続的発展を考える上で、一番の課題は、御承知のとおり、急激な人口減少と少子高齢化でございます。これは市全体の大きな課題でもございますが、豊北町の人口は、合併時の平成17年が約1万2,500人、そして今年――令和6年が約7,500人で、この20年間で約4割の減少となっております。そして、高齢化率においては、58%を超えるまでに高まってきている状況でございます。
このことは、地域コミュニティーの維持に困難を来してきております。地域を牽引する新たな力となる若い人材――いわゆるリーダー的な人材が不足しており、地域の活気や活力、地域の団結力を生み出している行事などの継続も難しくなっている状況でございます。さらには、交通インフラや、人手不足による福祉サービスの維持などにも影響が広がっているところでございます。
次に、移住・定住を受け入れる上での大きな課題といたしまして、豊北町には、移住定住に不可欠な住居の提供体制が整っていないことから、移住希望者からの希望に十分に応えられない状況です。
これらの課題は、早急な対応が必要な最重要課題であり、地域が危機的な状況にあるものと認識しております。
そのほか、産業面においては、合併以前からの大規模な圃場整備により、主要産業として農業を振興してきた豊北町でございますが、農家の高齢化に伴い、農家数がこの10年で3割以上減少しており、未利用農地の増加が起きている状況でございます。優良農地の活用が課題であるとともに、未利用農地の拡大は、景観保全の面でも大変課題になると懸念しているところでございます。
○林 昂史君
冒頭、人口の推移について御答弁がありましたが、平成17年は1万2,000人いらっしゃったのですが、令和6年ですか、7,500人まで減っていて、4割減ったというお話もございました。その部分についても、地域のリーダーという話がありました。人の要素が非常に重要になってくるかなと考えております。
農家も今3割減っているということで、未利用地のついてのお話もございました。今回の経済委員会のほうも、お隣の宇部市のほうに視察に行きまして、畜産連携事業として、トウモロコシを飼料として作って、それを連携できないかということで勉強会に行かせていただきましたが、そういった取組を今も山口、宇部で取り組まれているのですが、ぜひここに下関市もうまく連携できればなということで考えています。これは、農林のほうでも共通の認識をしていただいているかなと思いますが、ぜひこの辺も、情報共有をしていただいて、解消に向けていただきたいなと思います。
それでは、最後に、これからのまちづくりについて、どのようにお考えなのかお示しください。
○豊北総合支所長(中野貴広君)
それでは、今後のまちづくりについてお答えいたします。人口減少という地域の最重要課題にブレーキをかけるために、林議員も御案内のとおり、現在、豊北町では、リノベーションのまちづくりという手法による、建物・空間、産業、働き方、地域住民のリノベーションの取組を始めているところでございます。
これは、軸足を観光から地域住民の生活の拠点づくりに移していくという施策の転換であり、今後の地域振興の大きな鍵になると考えています。
これまで豊北町で守られてきた自然や、積み重ねられてきた歴史、そして、引き継がれてきた文化や地域住民同士のつながり、これらを大切にしながら、さらに発展させ、持続可能なまちづくりを実現するために、現在行っているリノベーションのまちづくりによる地域コミュニティーの再生を進めていくことが重要であると考えております。
具体的には、まずはコンパクトシティーの要素を備えた滝部地区において、遊休公共施設のリノベーションを行い、住民が集い交流する場を提供して、拠点化を図ってまいります。
地域のシンボル的施設である太翔館についても、リノベーションによる多様な活用などを通じて、地域のシビックプライドを醸成し、住民の絆が深まるように進めてまいりたいと考えております。この取組を豊北地域全体に展開しながら、魅力あるまちづくりの拡大を図ります。加えて、空き家の活用を含めた移住・定住対策を強化することにより、若い世代が住みやすい地域を目指してまいります。
また、豊北の持つ観光地としての魅力度の向上についても引き続き進めていく必要があり、美しい自然や、第一次産業などの地域資源を生かした観光客の満足度向上や、地域内における経済循環の促進を図ってまいりたいと考えております。
合併から20年を迎えた今、豊北町は新たな形のまちの進化を目指して動き始めています。これからも地域の強みを生かし、様々な課題に対応しながら、多様なライフスタイルが実現できる、持続可能なまちづくりを住民の皆様とともに知恵を出し合いながら進めてまいりたいと考えております。
○林 昂史君
これからリノベーションによるまちづくりについて始動されるということなので、まちが変われば、もちろん住む人も変わるかと思います。ぜひこの若い方々の移住・定住に向けて、施策に取り組んでいただきたいと思います。
豊北に至っては、やはりこの駅があるということで、この滝部駅を中心に、しっかりとコンパクトなまちづくり形成をお願いしたいと思います。
それでは最後に、私のほうから4町全体に向けての施策として、どうやったらにぎわいが生み出せるかというところを少し御提案できればと思います。ぜひ、前田市長にも、聞いていただきたいお話でございます。
今4町それぞれ皆さん、町のために取り組んでおられますが、この4町全体を使ったまちづくりというのが、私としては非常に重要なのかなと思っていまして、まちづくりといっても、何をするかというところなのですが、やはりこの観光促進なのですが、昨日、竹村克司議員から、スポーツのお話もございましたが、私はやはりそのスポーツというのが観光促進に向けての大きな起爆剤になると考えておりまして、このスポーツを何かこの旧4町でできないかと考えています。
今、サッカーとか、野球とかバスケット、バレーとかありますが、これはどうしても施設があって、どうしても部分的に、例えば、菊川総合支所のベルちゃん体育館だけと、そういったところになると思うのですが、そうではなくて、町全体で何かスポーツができないかと考えています。
一つ私が着目したスポーツが、今モータースポーツというのが非常に盛んになっていまして、モータースポーツ――F1。F1は、サーキットがないと、そこに走れませんので、鈴鹿とか大変有名ですが、F1。そして今注目されるのが耐久レースといってこれも、WECといって、WEC選手権だとか、これもサーキットが必要なのですが、サーキットがなくても、モータースポーツが楽しめる種目が一つあるのですが、これはラリーカーという種目があります。
これは、我々がふだん乗っている市販の車を専属のドライバーが――専属のドライバーというかプロのドライバーですけれども――が、いわゆる市道とか県道とか公道でレースを楽しめるというラリーカー選手権というのが、実は、世界の中で、今、日本の中でも注目されているのですが、去年・今年は、実は愛知県の豊田市が中心になって世界ラリー選手権――ラリージャパンというのを開催しまして、2日間なのですが、55万人ぐらい来場者が来られたということで、これはもう世界規模の大会なので、もちろん自動車のトヨタさんがバックについて、いろいろと御支援をされて豊田スタジアムとか、豊田市内を全部回って、ラリーカーを楽しむというようなイベントをされていました。
この世界選手権を行う手前に、全日本選手権というのがありまして、この全日本選手権は、全国8から10か所ぐらいを、ずっと1年間かけて回るのですね。この8から10か所というのは、大体この過去10年間の大会実績を見ても、必ず同じ場所でやっているのですね。
去年の実績を申し上げますと、第1戦が愛知県の蒲郡市、これ中部地方ですね。第2戦は、佐賀県の唐津市、これ九州地方です。第3戦は、これ愛媛県、四国地方ですね。第4戦は、京都、近畿地方です。第5戦は、群馬県、関東地方です。第6・第7戦は、これ北海道なんですね。最後の第8戦は、岐阜県の高山市、これ中部地方です。ないところは、北陸と東北と中国地方がないのです。それで10年間の実績を見ると、北陸と東北は開催実績があります。東北のほうは福島県でやっています。北陸のほうは福井県でやっています。それで、中国地方は実はないのです。これちょっと理由はよく分からないのですが、広大な敷地がもちろん必要というところもあるのですが、蒲郡市なんかは、我々よりもめちゃくちゃ小さい市です。唐津市もたしか我々よりも小さい市なのですが、実はボートレースとか、そういった会場を使いながら、近隣の市町と協力し合いながら、会場を分散していくのですけれども、基本的には、レースの会場というのは、山林部――いわゆる中山間地域のほうになるのですけれども、そういったところで、この全日本ラリー選手権を我々下関市のほうに誘致できないかとちょっと考えております。全く私、つてがあるわけではないので、これから、ぜひもし、お願いできればというところなのですが。
なぜラリーカーに注目したのかという話をさせていただくと、実は私、3年前に、駅前商業施設の中でモルックの試合を企画したときに、モルックはもともとフィンランド発のアウトドアスポーツなので、市内に実はフィンランドの輸入雑貨店を扱っている店舗があります。店主の方に、フィンランドでムーミンとかすごく有名なので、これ輸入雑貨、もしかしてフィンランドのほうに行かれていますかと言ったら、直接フィンランドまで行っていますと、買ってきてここに置いていますと言われているのですけれども、その店舗の中にラリーカーの写真がめちゃくちゃ貼ってあるのです。それで店主の方にラリーカーに何で御関心あるのですかと言ったら、もうヨーロッパで当たり前で、特にフィンランドはもうラリーカーを見るためにみんな盛り上がっているという。僕も実は輸入雑貨を営んでいるのだけれど、ラリーカーを見に行くためにフィンランドに行っているという話で、そのときに実は私、ラリーカーを初めて知ったのですけれども、こういう手法で何かうまく中山間地域のほうで、にぎわいを生み出せないかと考えたのが実はきっかけなのです。
それで、実はこのラリーカーといっても、モータースポーツ自体がそれほどまだメジャーではないのですけれども、まだ日本国内でもファンというのが多くはないのですが、実は1人当たりの観光消費額というのは非常に多いのです。というのがモータースポーツは必ず1日では終わらないので、2日から4日ぐらいかけて実はやるのです。なので、必ず宿泊が必要になってきますし、ファンの方は大体40代から50代の男性が多いので、いわゆるそのレースを見ながら、観光を楽しむという方々が非常に多いという傾向を伺っています。
それで、豊田市で開催した、この世界のラリージャパンの経済波及効果というのは、3日間で総額126億円あったということなので、豊田市のほうでも公式データで出されています。
こういったラリーと言っても皆さん、ぴんと来ないので、本当はちょっとタブレットの資料があったらよかったのですが、こういうモータースポーツになります。これドライバーがいて、隣に道を案内してくれる補助役のコ・ドライバーというのがいるのですが、2名でチーム戦でやります。こういったことを市内各地でできないかと考えています。唐津市なんかは、我々もツール・ド・しものせきをやっていますけれども、唐津市もツール・ド・九州というサイクルロードをやっているのですね。これは福岡、大分、熊本――九州全域でやっているのですが、このツール・ドに合わせてラリーカーをやっています。我々もツール・ド・しものせきもやっています。もちろんあっちの4町のほうも回っていますね。こういったことをうまく組み合わせながら、ラリーカーを誘致できないかと考えております。ぜひ、お願いできればと思いますが、前田市長もし何かお言葉があれば、よろしくお願いします。
○下関市長(前田晋太郎君)
僕は、実は大学時代からラリーが大好きで、佐賀の七山村と唐津市に見に行っています。どれぐらい盛り上がるかとか、世界でどれぐらいみんなでやっているかというのも、かなりいろいろ見ていますので。それ盲点でしたね。今、びっくりしました。すごくわくわくしています。課題は、たくさんあると思いますが、でも可能性も同時にあると直感的に感じましたので、これは面白くなるのではないですか。ぜひ頑張っていきましょう。ありがとうございます。
○林 昂史君
市長がラリーファンだったというのも初めて知りましたが、我々、ボートレースもあります。蒲郡市、そして唐津市もボートレースもございます。もちろん協賛もされていますが、ボートレース会場を使って、そこに人を誘客して、ラリーファンを獲得するというやり方もあります。ある意味このモーターという分野では共通しているところなのかなと思いますが、ぜひちょっとここは4町全域にまたがる壮大な話になりますので、まずは4町と観光スポーツ文化部に関わってくるかと思いますが、うまく情報共有をしていただいて、何かこの4町の皆さんに、ちょっと1回、環境とか、安全面とか、そういったところの課題はもちろんあると思うのですが、1回そこはちょっと抜きにして、誘致できないかということを、ぜひ情報共有をしていただいて、前田市長も先頭に立っていただいて、ぜひお願いできればと思います。
20年取りあえず迎えましたが、まだまだ30年40年これから50年と、まちづくりは進みますので、その中でもこの若い方々が、下関に住んでよかったなと思っていただけるように、これはにぎわいをつくり続けなければいけないと思っています。もちろん今あるかぽーとを中心に、にぎわいをこれからつくっていただきますが、やはりこの旧4町のほうにも、にぎわいは生み続けていかなければいけないと考えておりますので、ぜひ、全庁一体となって御検討いただければと思います。
それでは、一般質問終わります。ありがとうございました。(拍手)
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