録画放映

第3回定例会
9月20日(金) 本会議(一般質問5日目)

本池 涼子 議員
1.大谷斎場の空調設備故障について
2.新学校給食センターについて
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
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○議長(香川昌則君)
 26番、本池涼子議員。(拍手)
  〔本池涼子君登壇〕
○本池涼子君
 無所属の本池です。一般質問に先立って、私は昨日の村中議員が行った西のゴールデンルートについての質疑の中で、前田市長が発言された、被爆地である広島や長崎を訪れる訪日外国人を、西日本の各地にいざなうことを意味した「お悔やみトリップ」という表現について、一言苦言を申したいと思います。
 「あの閃光が忘れようか 瞬時に街頭の三万は消え 圧しつぶされた暗闇の底で 五万の悲鳴は絶え 渦巻くきいろい煙がうすれると ビルディングは裂け、橋は崩れ 満員電車はそのまま焦げ 涯しない瓦礫と燃えさしの堆積であった広島」、この詩は、広島で被爆した詩人、峠三吉が八月六日という表題にてうたった詩の一部です。皆さん、厳粛って向き合ったことがあるでしょうか。私も市長も、確かに当時を知り得ない、戦争を知らない子供たちなわけですが、私は少なくとも、被爆地である広島や長崎を訪れることについて、お悔みトリップなる表現を用いる神経を持ち合わせておりません。無辜の老若男女を殺りくした原爆投下という許しがたい歴史的事実について、あまりにも軽々しい表現で、お悔みトリップなる表現が、果たして社会的に認められるものなのかどうか知りたいくらいです。これは総理大臣なり、大臣なら大問題になるのでしょうが、下関市議会では笑って済まされるんだな、その程度なんだと思いながら、質問に移ります。
 大谷斎場の空調設備の故障について質問いたします。今年の7月17日から8月8日までの23日間にわたり、下関市の火葬の約85%を担っている大谷斎場の空調設備が故障しました。故人との最後の別れをするために訪れた方々が、猛暑の中、待機しなければならなくなり、車内で待つよう言われたり、館内で働く皆さんも、大変暑い中でお仕事をしなければならなくなりました。その上復旧まで時間を要したことから、下関市は何をしているのかと苦情が多く寄せられました。既に復旧はしていますが、斎場の役割から考えた際の施設の維持管理の在り方、緊急時の対応について考えなければならないと思っています。そこでお聞きしますが、今回の故障の原因は何だったのかお示しください。
○市民部長(山田之彦君)
 まずは大谷斎場の空調の故障により、長期間にわたり、多くの斎場利用者の皆様に御迷惑をおかけしたことを、この場をお借りしておわび申し上げます。
 それでは、質問にお答えします。このたびの大谷斎場の空調設備の故障の原因は、冷却水ポンプモーターの異常により、館内に冷却水を送ることができなくなったことによるものでございます。この冷却水ポンプモーターの異常は、施設の雨漏りにより配電盤の中に雨水が浸入し、電気回路上の制御機器が故障したことで、過電流が生じ、この冷却水ポンプモーターに過度な負荷がかかったことにより発生したものでございます。
○本池涼子君
 原因については理解しました。それでは、8月8日の復旧までの流れを確認します。7月17日の故障を受けてから、いつどこに工事を依頼したのか、修繕の金額は幾らになったのか、契約方法についてお尋ねします。
○市民部長(山田之彦君)
 それでは、大谷斎場の空調機能の復旧までの流れについてお答えいたします。空調機能の障害が発生したのが、議員御紹介ありましたとおり令和6年7月17日、時間は午前9時15分頃で、直ちに空調設備の点検業務を委託している事業者に対して、現況確認と原因の特定を依頼しております。この事業者により、その日の午後1時頃に故障の原因が特定されましたので、直ちに故障の解消のための修繕を発注したところでございます。
 この修繕の契約相手方は、山口合同ガス株式会社で、契約方法は緊急のため、競争入札により契約相手方を選定する時間的余裕がなかったことから、一者随意契約とし、契約額は148万5,000円でございます。契約期間は、令和6年7月17日から8月9日までの24日間、修繕が完了したのが8月8日の夜間、翌日の8月9日から正常に稼働しております。
○本池涼子君
 復旧まで23日間という日にちを要した理由は何でしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 このたびの空調機能の正常化のためには、冷却水ポンプモーターを取り替える必要がございました。このモーターが受注生産であったため、納品までに時間がかかったためでございます。
○本池涼子君
 分かりました。故障の間の利用者への対応についてお尋ねします。斎場は営業していましたので利用者に対してどのような対応を取られたでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 空調設備の故障が判明した時点で、直ちにスポットクーラーなどを手配し、この日の午後にはスポットクーラーを9台、大型扇風機を10台設置し、斎場利用者の皆様がお過ごしになる環境の改善を試みたところでございます。また、葬祭事業者に対しては、大谷斎場の空調設備が故障していることを周知するとともに、利用者の皆様には、葬祭事業者を通じて、必要に応じてマイカーやバスの中などの、空調のきいた環境でお過ごしいただくように御協力をお願いしております。
○本池涼子君
 利用者が暑い思いをしないよう、一応そうした対応がなされたのは分かりました。ただその利用者の皆さんが必要に応じてマイカーで待ってもらうということについてですけれど、扇風機やスポットクーラーを設置しても、なお暑いという事実があったから、車で待ってもらうように御案内したという理解でよろしいでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 議員おっしゃるとおりでございます。
○本池涼子君
 確認しましたところ、故障期間の火葬件数は216件ということでした。1件に対し、遺族、親族がどれだけ訪れられているか分からないということですが、仮に少なく見積もって5人であったとしても1,000人以上の方々が、1時間半から2時間半もの間、外の車で待たされたということになりますし、火葬を終えるまでの間に、親族で集まって故人をしのぶこともできなかったということです。
 一人の方が人生を終えるということ、悲しみとともに厳粛に故人を送る方々の立場になったときに、故障していたから仕方なかったでは済みません。利用を受け入れるのであれば、お金がかかってでも館内を遺族、親族が過ごせるようにするまでが対応です。扇風機を置きました、クーラーを置きました。でも冷えませんでしたということではないということを申し上げておきます。
 今回は雨漏りによる故障ということだったのですが、これまでこのようにエアコンが使えず、利用者に迷惑をかけてしまったことがあったでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
 近年の大谷斎場の空調設備の故障についてお答えします。昨年度、吸収式冷温水器のファンモーターの故障により、令和5年9月16日から9月22日までの7日間、空調設備が故障しておりました。このときは、モーターの経年劣化が原因であり、この経年劣化箇所については、令和5年度において改修する予定としていたところ、この改修のための工事請負契約の締結直前に故障が発生したものでございます。この際にも今回と同様、スポットクーラーや大型扇風機を設置し、斎場利用者の皆様がお過ごしになる環境の改善を試みたほか、葬斎事業者に対しては、空調設備が故障していることを周知するとともに、利用者の皆様には、葬斎事業者を通じて、必要に応じて空調のきいた環境でお過ごしいただくように協力をお願いいたしました。
○本池涼子君
 それでも、やはり暑いとか寒いとかいろいろな経験を皆さんされましたので、多分私のところへもたくさん苦情が届いていますし、やはりその対応というのはきちんと考えていただきたいと思います。
 今後の計画についてお聞きします。今回の事態を受け、斎場の建屋の工事が必要になると思いますが、今後の計画についてお示しください。
○市民部長(山田之彦君)
 今回の雨漏りの原因となりました屋根の改修計画でございますが、令和9年度から令和11年度にかけて、継続して実施することを計画しておりました。しかし、今回の一件を受け、これを前倒しして実施するために、所要の予算の確保に努めていきたいと考えております。また大谷斎場における今後の空調設備改修につきましても計画的に進めてまいります。
○本池涼子君
 その他の斎場の状況を確認しますが、空調が故障している斎場はあるでしょうか。あれば何か所かお示しください。
○市民部長(山田之彦君)
 現時点で不調を来しているものはないと把握しております。
○本池涼子君
 6月の定例会に、豊北町の自治会の皆さんから要望書が提出されておりまして、主にそれはトイレの改修に関するものだったのですが、この中に冷暖房の効きが悪いため、冬季は寒くて困っているとの記述がありました。今はないとのことなのですが、何度も修繕を重ねていたり、経年劣化が進んでいるのが実態であると思います。
 先日の一般質問では墓地のことが出されました。斎場も墓地も目立たないものです。しかし先ほどから述べていますように、斎場は一度きりの最後のお別れの場である重みに加え、遺体の適切な処理ですとか、伝染病の予防などですとか、そういった公衆衛生や福祉の増進の観点からも必要不可欠であり、収益性だけでははかれないものです。必要なお金をかけて設備を維持管理することはもちろん、遺族、親族が不快な思いをしないよう、トイレや空調など改修を進めなければなりません。また豊浦、豊田の斎場については集約化の方向性になっていますが、もしも火葬炉や胞衣炉が故障したとき困るのは市民です。利用数や老朽化だけで安易に集約化されていいものではありません。非営利性のものだからこそ公共で運営されているのであって、今回の事態を教訓にして、再度、斎場の役割についてもしっかりと議論し、その重みに立って再検討することを求めて、この質問を終わります。
 次に行きます。続いて、新学校給食センターについて質問いたします。まず、稼働後の状況について確認します。
 タブレットには、6月議会の文教厚生委員会に報告された資料の一部を表示しておりますが、ここにありますように、センターの稼働に伴うトラブルがたくさんありました。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○本池涼子君
 特に4月から5月のトラブルに関しては、この表の内容にとどまらず、たくさんの苦言がありました。現在はそうした状況も落ちついており、味がしないとか、給食が一部未提供だとか、食器が足りないなどのトラブルはほぼ起きてはいないようです。初期の混乱状態から、現在まで、必死に現場で子供たちのために力を注いでいただきました学校の先生方、給食センターの関係者の皆様に、まず感謝いたします。ただ今回の新センターは稼働して終わりではありません。むしろ計画段階では、学校関係者や給食に携わる皆さんの不安に応えないまま強行してきた経緯もありますので、行政主導の民設民営のセンターの検証になるものだと思っています。今後もしっかり見ていくつもりですし、安全、安心、安定的な給食を提供していくために、必要なことは現場の実情に応じてきちんと対応しなければなりません。6月議会と今回委員会において、教育委員会から説明があっていますが、かなり不十分さを私は感じていますので、今回改めて質問いたします。まず、この表にある5月23日以降の発生事案についてお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
 下関アグリフードサービスから、調理の過程における量の不足や副食の未提供、異物の混入など、児童生徒に影響のあった状況報告におきましては、4月9日から5月23日まで7件あり、今お示しのように、さきの第2回定例会の文教厚生委員会で報告をさせていただいたところでございます。その後は、6月に異物の混入が2件発生しており、このたびの文教厚生委員会にて御報告をさせていただいたところでございます。
○本池涼子君
 異物混入はどこの学校に対してありましたか。
○教育部長(藤田信夫君)
 垢田小学校と西山小学校でございます。
○本池涼子君
 分かりました。この表の未提供分について聞いていきますが、4月9日の玄洋中学校では豚丼、4月12日の勝山中学校では生揚げの味噌がらめ、5月23日の長成中学校では、もやしのソテーが未提供となっています。この未提供への対応に関し、玄洋中学校、勝山中学校に対しては、4月22日に追加提供として空揚げが提供されまして、長成中学校に対しては、当日に代替品のレトルトカレーが提供されたとの報告が上がりました。この空揚げとレトルトカレーの提供については、誰が判断をしたのか、また教育委員会として目視で実物を確認されているか、お答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 日々の対応につきましては、市の組織であります新下関学校給食センター運営管理室にて行っているところでございます。4月22日に、玄洋中と勝山中に追加で提供いたしました食材――空揚げにつきましては、運営管理室が受配校の栄養教諭、またアグリフードサービスと協議の上決定し、提供したものでございます。また5月23日、長成中に提供いたしましたレトルトカレーにつきましては、非常時の代替食品として、市の承諾の下、アグリフードサービスがあらかじめ準備していたものでございます。提供するかどうかの判断は、運営管理室はじめ教育委員会内で行い提供したものでございます。
○本池涼子君
 長成中のカレーに関してですが、部長は委員会でも今もレトルトカレーと紹介されていましたが、タブレットには実際に提供されたものと同じものを表示させていただいております。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○本池涼子君
 これはレトルトカレーでしょうか。私は文教厚生委員会の方にも、数人、これはレトルトカレーと思いますかと聞いてみたのですけれど、レトルトカレーでこれを想像されている方はおられませんでした。部長も言われたように、これは非常食ですよね。この日、未提供となったのは、副菜のもやしのソテーであって、御飯も温食もありました。そこに御飯とカレーが混ざったものが出てきて、これはちょっとメニュー的にも疑問を感じざるを得ないのですが、この非常食、非常食とおっしゃったからいいのですけれど、これはどういったときに使うものでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 これはまさに非常時のために備えているものでございまして、非常時におきまして提供するために、アグリフードサービス会社があらかじめ運営業務マニュアルにおいて備蓄しているものでございます。
○本池涼子君
 非常時という捉え方なのですけれど、例えば、以前、中部調理場の水道管が凍って全部給食が作れないということになりましたけれど、そういったとき、全部が出せないといったときに、これがそのまま出せるというものであるということを私は聞きました。だからその一部未提供に対して、給食全体の中の一部の副菜が足りないというときに出すものではないのではないかと私は思うのです。
 それともう一つ教育委員会に対して苦言を呈したいのは、委員会への報告の在り方なのですけれど、先ほどから何度も言っているように、これはレトルトカレーと思われるのでしょうか。学校保健給食課は、初期の段階だからこそミスが起こると言われていたのですが、ミスがないとは思っていません。ただ起きたことやその対応というのは、正直に報告しなければならないと私は思います。今後も報告は正確にお願いいたします。
 給食とは、その日1日の栄養バランスだとかカロリー摂取量が大切であって、1食1食がその子の成長や将来の生き方、命に直結するものです。あるときには足りず、あるときには多いというものでもないし、ないからといって、何でも食べさせておけみたいな対応は違うのではないかと私は思っています。トラブルがあってはいけないと思いますが、あったときに、その日に何が提供できるかを考え、対応する必要があると思います。
 ここで、今後の対応について聞きますが、一部未提供への対応として、今後もし同じことが発生した場合、今後も後日の提供ですとか、例えばこういう非常食の提供となっていくのかどうか確認します。
○教育部長(藤田信夫君)
 まずはそういったことがないように万全を期すようにしっかり体制を整えていくと、まずこれが第一だろうと思います。その後、一部未提供の内容、またそれがどういう学校のどういう規模で起こったのかによっても変わるかと思いますので、ここで一概に、どういう対応をするということは申し上げられないのですが、今議員からもありましたように、毎日の給食、安全安心でというところで、その場その場で時間の中で最善の判断をしていくことになろうかと思いますので、そのときの状況によって、しっかり判断していくことが基本であろうと考えております。
○本池涼子君
 ぜひ給食の基本に立って、あるときは多いとか少ないとか、こういったものが出されることがないように、ぜひ細やかな対応をお願いしたいと思います。
 次に、苦言が多かったうどん類に関して聞きますが、当初から汁がないと言われていました。少ないどころの話ではなく、ほぼない状態であったそうです。水分を吸ってものすごく膨らんで短く切れてふにゃふにゃで、後でメニューがうどんと知って驚いたという話もありました。うどんに関して、その後の提供はどうなっているでしょうか。工夫されているのであればその内容についてお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
 麺類につきましては、初回の状況を踏まえまして、アグリフードサービスが受配校の栄養教諭とも相談しながら、作業時間や作業工程、また食材の量を調整するなどして、よりよい状態で提供できるように努めているところでございます。
○本池涼子君
 その素材の量を少なくするという意味が、麺を減らして汁を増やすとか、そういう意味でしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 麺が増えると煮込み時間も増えるという関係がございましたので、若干麺を少なくするであるとか、その分出汁を増やして、全体量としては十分な栄養が取れるようにということで、検討しながら今対応しているというところでございます。
○本池涼子君
 最も早く食缶が到着する学校はどこで、食缶の到着時間は何時何分でしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 まず配送の関係で御説明をさせていただきます。新下関学校給食センターでは、7台のトラックを使用いたしまして、食器や食缶を学校別にコンテナ収納し、22校の各受配校へ配送を行っております。そのトラックにつきましては、小中学校合わせて3校から4校受け持っております。通常の給食開始時間や短縮授業による給食開始時間の繰上げなど、各学校から提出された予定に基づき、日々の配送計画を作成し、配送しているところでございます。その中で、その日の計画によって違ってまいりますが、食缶が最も早く到着する学校は、通常の給食開始時間を基準にいたしまして、10時24分に到着予定の文関小学校が一番早い学校となります。
○本池涼子君
 今御説明があったように、受配校によって時間は様々なのですが、特に麺類の汁がないということに関しては、学校に到着してから食べるまでの時間が長過ぎることが原因として挙げられています。到着が10時24分頃であるなら、出来上がりは何時何分でしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 その日の献立及び調理計画によって違いますが、先ほどの食缶が最も早く到着する文関小学校の例で申し上げますと、10時10分に調理が完了し、食缶をコンテナに収納、配送しているという状況でございます。
○本池涼子君
 以前、準備過程では、食缶の保温機能の高さについては何度も何度も言われてきましたよね。今指摘している問題は、温かいけれどもおいしくないとか、麺が麺と分からないほどだという問題です。普通に自分事として、一人一人考えていただきたいのですが、自分がお昼に食べるラーメンやうどんを、例えば10時10分に完成させて、保温しておく人はなかなかいないと思います。麺類に関しては特に今そういう状況になっています。給食の質を落とさずして、解決する方法としては、このすばらしい保温機能よりも、作り上げる時間を遅らせて、センターを出発する時間を遅らせる。つまりトラックを増やして対応するしかないとの指摘もお聞きしています。その体制を整えることというのは、検討はしていただけないでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 今議員が御案内の件については、一つの方法であろうと考えております。今年新しいセンターができまして、課題も含めていろいろ検証している中でございますので、そういった状況も踏まえまして、検討することを、なしかあるかと言われれば、いろいろな状況も踏まえて、将来的には検討の一つの課題であろうとは思っております。
○本池涼子君
 今発生している問題を、どう解決するかの方向からしっかり考えていただきたいと思います。ちなみに自校式の学校の場合、最終の調理、もう準備は8時頃からされているのですけれど、切ったりなんだりを10時頃までに1回終えて、最終の調理、炒めたり、あえたりということですけれど、これは11時頃から始まって、完成は4時間目の事業が終わる3分前、子供たちに出来たてのおいしい給食を提供したい、それが子供たちにとって、心の成長ですとか体の成長ですとか、その面から必要だという方向から、そういったことがされています。それと比較して、今の新センターの建設・稼働によって、これまで起きてきた問題、今言ってきたような問題とか、それへの対応というのが、誰の立場からの対応になっているかということをよく考えていただきたいと思います。
 特に昨年1年間、学校現場の心配に対して、教育委員会は様々な場で大丈夫だと何度も言われてきたのですが、学校現場の側からの動きで、これまで準備はしっかりとされてきました。しかし、それでもこういうたくさん問題が起きているということに関して、いざ稼働してみて、これほど準備してきたのに、それでもいろいろ起きていて恐ろしくなったと、学校関係者の方は言われていました。
 そこでお聞きするのは、人員面での提供体制についてです。6月議会の報告では、社員13人、調理員47人、特定技能実習生16人、配送業務19人、受け取り従事者35人の計約130人、常時約100人体制で行われていると聞きました。これが最新の数字でどう変化しているかお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 運営業務を行っております下関アグリフードサービス株式会社からの報告によりますと、8月末時点での従事者の人数は138人となっており、5月末時点から8人増加している状況でございます。
○本池涼子君
 これ委員会ではきちんと報告があっているのですが、この内訳については言われませんか。
○教育部長(藤田信夫君)
 これは8月末時点の数字でございますので、内訳は変わっている可能性がございますが、社員の人数には変更はございません。調理員の人数が今2名増と聞いております。その他従業員の方として4名増加しているというところまでは聞いております。詳細についてはまた8月時点で、9月で変わるかもしれませんので、この場所では控えさせていただければと思います。
○本池涼子君
 8月末時点の数字でいいのですけれど、それは言っていただけないということですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 詳細でございますが、企業からの報告でございますので、ちょっと内訳については控えさせていただければと思いますが、総人数としては8人増加の中で、先ほど申し上げましたように、調理については2名増と、さらに従業員4名増加しているというところまでは御報告させていただければと思います。
○本池涼子君
 センターとは別のところで、配送業務のほうの人数についてお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 配送業務につきましては、アグリフードサービス株式会社が、下関通運株式会社に業務を委託し実施をしております。当該業務につきましては、市が書面により承認を行っているところでございますが、8月末時点での配送業務従事者の人数は19人で、5月末時点からの変更はございません。
○本池涼子君
 この19人の内容なのですけれど、入れ替わりについては確認されているでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 配送従事者の入れ替わりについては確認をしておりませんが、報告を受けているのは、変わりはないと聞いているところでございます。
○本池涼子君
 なぜ私がこうしたことを、これだけしつこく聞くかということなのですけれど、センターの稼働以降に、採用時の説明と思っていたことが違ったということで、辞めていく人がいらっしゃるということを聞いたからなのです。これなのですけれど、こうした募集チラシが折り込みとかで入っておりまして、そういったものを見聞きしていますと、辞められる方が出たりとか、また入られたりとか、入れ替わりの状況があるのかなというのは思っているのです。普通の企業だったらいいのですけれど、小中学校22校に安定的に給食を入れていただくためという視点から考えたときに、入れ替わりがもし激しいですとか、辞めていく人が一定数いらっしゃるとか、募集に対して集まっていないなどの実態があるのなら、まず状況を把握し、原因調査が必要であると思っています。もう一回確認しますけれど、安定供給を保障する人員の配置というのは、しっかりなされているということでよろしいですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 下関市学校給食調理等業務委託、こちらセンターの業務につきましては、令和20年度までの15年間の管理運営業務を委託するものでありますので、対象業務の実施に必要な人員を確保し、雇用環境を整備し、その処遇に配慮すること、また安定的な運営と経営体制の安全性を維持することなどを契約の基本方針として定めておりまして、これに基づきまして、現在安定した給食提供を行うための体制が整えられているものと考えております。
 なお、従事者の変更がある場合には、事前に市に報告を行った上で、運営業務従事者名簿等を提出することになっておりますので、これを受託者に義務づけておりますので、市においても適切な実施体制が取られているということが確認できるとなっております。
○本池涼子君
 今年の10月から、51人以上の従業員がいらっしゃる職場を対象に、パートの人も社会保険に加入することが義務となり、扶養から外れるとなっていますが、その影響については出ているか出ていないか、確認をしているかしていないかお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 令和6年10月からパート・アルバイトの社会保険の加入要件が拡大されまして、週の所定労働時間が20時間以上であることなど、一定の要件を満たす短時間労働者は、社会保険の加入が義務化されることとなっております。
 アグリフードサービス株式会社においては、従業員の希望を聞きながら、勤務時間等の雇用条件を決定しているものと承知しております。仮に勤務時間の短縮等が行われた場合におきましても、代替の従事者の配置を行うなど、業務に必要な人員が確保されるものと考えておりますし、その旨会社からも報告を受けているところでございます。
○本池涼子君
 例えば時間を減らすとかなったときに、もう1人必要ということが多分出てくると思うのですけれど、それだったらまたそれも追加で名簿なり、こういう体制を取りましたということが出てくるということですね、確認します。
○教育部長(藤田信夫君)
 そのとおりでございます。
○本池涼子君
 分かりました。続いて、受配校側の体制についてお聞きします。これまで、安全の提供を左右する最大の問題として、栄養教諭の配置について質問をしてきました。昨日の質問でも出てきたのですが、結局、栄養教諭は受配校に対し何人配置されたのか、所属校はどこかお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
 新下関学校給食センター受配校には、4人の栄養教諭が配属をされております。配属先につきましては、文関小学校、勝山小学校、川中小学校、勝山中学校でございます。
○本池涼子君
 ちょっと昨日と重なるのですが、民設民営のセンターであるために、受配校には配置できないということがこれまでずっと説明されてきました。国に対して県に対して求めてきたということも言われてきて、その配置の根拠となる規定が変わったのか、変わっていないのか、変わっているのだったらどう変わったのか、お願いします。
○教育部長(藤田信夫君)
 配置の根拠につきましては、法律等の改正によるものではなく、新下関学校給食センターの稼働に向けまして、以前から山口県教育委員会と協議を続けてまいりまして、今年度、本市の要望を踏まえまして、必要な人数の栄養教諭が配置されたものでございます。
○本池涼子君
 分かりました。あと食育に関してちょっと聞こうかと思っていたのですが、ちょっとそれ以前の問題が多くありまして、今回は詳しくそれについては聞きません。ただ、給食業務やセンターとの調整に忙殺されて、食育ができないということがないようにお願いいたします。給食を作る現場が、学校から遠くなったからこそ、今食育が非常に大事だと言われています。昨日、市内全体では3名減になっているということが言われましたが、現場の感覚からいって、それを維持するということではまだ甘いと、厳しいですが、ちょっとあえて言いますが、増やすよう努力をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、給食業務について聞いていきます。現在、新センターの受配校22校のうち、先ほど確認した栄養教諭がおられる4校を除いた学校で、アレルギー対応を含めた給食業務、食数報告や発注、これを主に養護教諭の先生や先生方が行っておられます。こうした現場の先生方の負担を軽減していただくために、人員配置を求めてきまして、令和6年度の予算には4人分の教員業務支援員配置の予算が確保されました。ところが、実際に配置となったのは、川中西小学校と長府小学校の2校を掛け持ちする1人だけです。そうなってしまった理由についてお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 教員業務支援員配置事業につきましては、文部科学省の補助事業でございまして、山口県が実施自治体となっております。山口県全体での調整結果、下関市へは1人の配置となり、現在2校の受配校において従事をしていただいております。今後も事業が継続される場合につきましては、増員の要望は行っていきたいと考えております。
○本池涼子君
 今後のことは分かったのですが、今回その4人で出されていたのには一定の根拠はあると思うのです。それが3人足りないとなったときに、どう対応されたのか、もう1人でいいやというか、1人で十分だと判断されたのか、その対応についてお願いします。
○教育部長(藤田信夫君)
 当初3人を要望しておりましたのは、栄養教諭の問題も含めまして、いろいろな状況が起こり得る可能性も想定いたしまして3人ということでしておりました。必要な人数を要求していたところでございます。その中で、今回先ほど申し上げましたように、この支援事業そのものが文部科学省の補助事業ということでございますので、その中で今回1人の配置になった状況ということでございます。
○本池涼子君
 予算段階では4人でしたよね。ちょっと確認します。今、部長は3人とおっしゃったので。
○教育部長(藤田信夫君)
 正確な予算の状況を持っておりませんが、私の中で3人という今認識でございましたので、3人と申し上げました。予算要求時と、もし人数が変わっていたとすれば、それは先ほど申し上げましたように、今年度の状況を踏まえまして、いろいろなあらゆる状況を想定して人数をまずは要求させていただいたところでございますが、結果的に県の配置という中で、業務支援員は1人の配置になったというところでございます。
○本池涼子君
 3人ないし4人求めていたものが1人しか来なかったということに対して、やはりすごく大変だとならなくてはいけないことだと思うのです。受配校の給食業務が現在どうなっているか、給食業務を行う給食主任や養護教諭の先生方の負担が大きくなっていないかを心配しているのですが、これを教育委員会としては確認されているでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 学校ともしっかり連携を取りながら、日々の中で確認作業また課題等は把握に努めているところでございます。
○本池涼子君
 それでは今のところ、そういった声は届いていないということですか。
○教育部長(藤田信夫君)
 それぞれ日々の中で対応している案件はあろうかと思いますが、今私のほうで把握しているかという質問でございましたので、それについては日々担当課また学校、また担当職員が、情報共有しながら対応していると認識をしております。
○教育部長(藤田信夫君)
 これは通告していた質問なので、部長の元には届いていないのか届いているのか、どちらかお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 状況を把握しているかどうかと言われれば、これは把握しておりますというところになります。ただ全てが私のところに上がってくるわけではございませんので、状況を把握しているか聞いているかということに関して申し上げれば、それはしっかり担当課が確認をしているという御答弁になろうかと思います。
○本池涼子君
 新センターの稼働に伴う学校現場の負担について、幾つもの現場に聞いてみたのですが、どこでも言われるのが、担任を持っていたら絶対に無理だということです。まずその全ての学校22校で、今までなかったこととして、アレルギー除去食の提供があります。特に小学校では先生が受け取りをするため、人手がない中、走り回っておられます。さらにそれとは別で、給食主任の先生が行わなければならない仕事について、まとめたものがこのタブレットの表です。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○本池涼子君
 これも、私の聞き取りによりますので、多少の学校ごとだったりとか、正確さだとか違いがあるかもしれませんが、知っていただきたいのは、これほどの業務があるということです。毎日やることというのは、非常にシンプルにあればと書いているのですが、最も大変なのが食数変更です。子供たちだけでなく、先生方の御出張や、例えば支援員さん、教育実習生、ALTの先生などが来たり、そういったことで割と日々の食数変更があるのです。台風やインフルエンザなどによる休校とか学級閉鎖もあります。常に3日先の食数変更を、給食センター、パン業者、牛乳の県酪さんですけれど、それぞれに送らなければならない。それを変更したものをすり出して、受け取りパートさんや関わる方たちと共有もしなければならない。この毎日やることの受け取り確認というのを書いていますけれど、毎日3か所から納品がありますので、それらの確認、メール確認は様々な連絡や指示がセンターだったり、市教委からあるので、確認してその都度対応しなければなりません。そして毎日の作業と並行して、月ごとに行う作業もありまして、翌月分の学校給食人員報告書の作成・提出、牛乳発注、アレルギーに関する書類も含めた給食関係の書類の印刷とか、アレルギー管理は、これは除去食を食べるかどうかということとは別で、アレルギーを持つ児童生徒を対象に管理指導票の提出はしてもらいますので、これはもう全員に対してやってもらうという、こうした準備を給食主任がやらなくてはいけない。とにかく調査事項、報告事項が多く、例えばですが8月末段階――先月ですけれど、来年度の食数報告をしてくださいという話も来たりしていて、この時期や必要性というものを、もっと精査したほうがいいと感じるものも多くありました。大きな学校になればなるほど、その人数把握が大変ですし、少数の学校では先生が少な過ぎて業務をする人手が足りない。給食主任も養護教諭も、子供たちがいる時間はとても作業はできません。それでは、給食業務を先生方がいつ行っておられるかというのを把握はされているか、されてなければ想像でいいのでお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 今給食主任のお話だということで、これは担任を持っていらっしゃる先生が担っていらっしゃるケースもございますし、担任を持っていらっしゃらない先生が担っているケースもあると聞いております。それぞれの勤務状況によって少し変わってくるのかとは思っておりますが、授業の時間の合間を縫ってであるとか、またいろいろなケースがあろうかと思います。業務時間の中で、学校全体で1人の先生の過度の負担にならないように対応しているものであると認識をしております。
○本池涼子君
 今授業の合間とかと言われましたけれど、授業の合間も放課後も、それはそれで仕事がおありです。授業の合間はやはり子供たちを見ておかなくてはいけない。ですので、夜の残業ですとか早朝に出勤して、給食業務を行っておられるということです。さらにある学校では、給食主任の先生が給食業務だけに専念できるように、学校教育法に基づく校務文書なども全部外して、ほかの先生に振り分けてやっているという話も聞きました。ということは、ほかの先生方にも負担が行っているということになります。
 教育部長は、昨年12月議会の際に、給食業務の負担の問題と関わって、専門的に給食業務をする人員配置を求めた際に、チーム学校でやっていくと言われました。今私が学校現場の様子を紹介したのですが、これが部長の言われるチーム学校でしょうか。部長はもう一つセンターあるなしにかかわらず、教員の働き方改革は非常に重要だと考えていると答えられました。その言葉が本心であれば、現場がこのようになっているということに対して、人員の配置が必要だとは思わないでしょうか。思うか思わないかでお答えください。
○教育部長(藤田信夫君)
 一言でなかなか申し上げられませんので、学校全体で組織を編成して、特定の教職員に過度の負担にならないようにと、適切に給食管理を行っているという認識は変わりませんし、そういった形で学校からの情報収集にも努めているところでございます。5月末には今回受配校のほうに、校長にアンケートを行っておりますが、学校組織全体に関わる改善すべき点というところは、直接はそこで要望を聞いておりませんが、今後また状況に応じまして、改善の必要があるところにつきましては、学校に対しても、しっかり指導してまいりたいと考えております。
○本池涼子君
 先生方は子供たちのためにする業務について不満は言わないと思いますし、無理をしてでも黙って行ってくださると思います。そこに甘えたり、栄養教諭がいなくてもできるではないかと言うのではなくて、子供たちのために、学校の業務環境についてもしっかり心を配っていただきたいと思います。
 給食全体に関しては、かなり改善してきています。これはもう本当にたくさん聞きました。これはただ慣れてきたということではなくて、携わっている方々の必死の建て直しのおかげですし、多大な負担の上に成り立っているということを、しっかり認識していただきたいと思います。この間、給食を見るために、あちこち学校を回ってきました。今回は詳しくは質問しませんでしたが、翌月の給食予定が決まった後の変更が、ものすごく難しいですとか、食缶・食器の回収時間が決まっているため給食を食べる時間が足りないとか、昼休みや下校時にトラックが狭い敷地内を走って危ないとか、もう本当にいろいろな話がありました。これをよくよく考えてみたのですが、これは合わせているのが学校現場なのですよね。事業者が優先になっている。時間も食器もメニューも全部業者の都合で学校が合わせている感じがしたのです。あとは配膳室に関してもばらばらで、配膳室として整備された教室で配膳している学校もあれば、以前の給食室の側面についている配膳スペース、狭いスペースで苦労している学校もあって、これは必要な整備がきちんとされていないとも感じました。これまで何度も確認してきたのですが、8,000食規模の民設民営のセンター化を決めたのは誰だったか、確認のためもう一回お願いします。
○教育部長(藤田信夫君)
 これも何度も御答弁差し上げておりますが、学校施設の老朽化、南部学校給食共同場の老朽化、こういうものを対応していくために教育委員会で決定したものでございます。
○本池涼子君
 だと思います。だったら、その責任において、現在の状態について、しっかり改善を行っていただきたいと思います。その進捗状況については、私も現場の立場から今後もチェックし、質問をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。(拍手)
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