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林 真一郎 議員
第3回定例会 9月18日(水) 本会議(一般質問3日目)
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内容
会議録
第3回定例会
9月18日(水) 本会議(一般質問3日目)
みらい下関
林 真一郎 議員
1.空家の管理・有効利用等について
2.入江周辺地区区画整理事業の進捗について
3.ウォーカブル事業について
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。
○議長(香川昌則君)
14番、林真一郎議員。(拍手)
〔林真一郎君登壇〕
○林 真一郎君
みらい下関の林真一郎です。通告に従い順次質問いたしますが、本日は大変目覚めよく、早く目が覚めましたので、思い立って早朝のセミナーにお邪魔してみましたら、今日は前田市長が講師でお見えでございまして、いろいろお話を承った中に、下関市の魅力度が20万人以上の市において、2番目に入りましたという御報告がありました。私の質問はそんなに長くかかりませんので、もし何か付け加えられることがあれば、最後に御指名しますので、よろしくお願いいたします。
この魅力度というところ、大変ありがたいことだと思いますけれども、この空き家に関するお話も、今まで何度もお話をしてまいりましたが、私なりに考える中で、一つの都市の魅力度の中には、町並みや住環境、昨今では公共交通の充実、そうしたものが一つの大きな要素になるだろうと考えております。それと、昨年の12月、特措法の改正が行われましたこと、そしてその後も、国においては、様々な手だてを講じておられまして、不動産業界に対するアプローチ、あるいは新たな支援法人の指定を促す、そうした措置もございますので、その点を市の考えをお聞きすることが今回の質問の骨子であるところであります。
それでは質問に入ります。空き家に係る諸課題は、御案内のように、平成25年の総務省によります住宅・土地統計調査の後、全国空き家820万戸が報道され、一躍注目を浴びることになりました。その後5年ごとに調査が行われ、昨年10月1日を基準日として、総務省による同調査が行われております。山口県下関市の状況についてお尋ねいたしますが、平成25年、30年の数値と併せ、昨年の調査概要をお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
5年に一度実施されます、総務省の住宅・土地統計調査の概要でございますけれど、平成25年の下関市の総住宅数は13万9,560戸、空き家数は2万2,830戸、そのうち居住目的のない空き家は1万1,860戸でございます。また、腐朽・破損があるものは9,210戸となっております。
続きまして、平成30年の調査では、総住宅数は14万1,430戸、空き家数は2万6,230戸、居住目的のない空き家は1万3,540戸でございます。また、腐朽・破損があるものは8,770戸となっております。
次に、令和5年の調査結果につきましては、市町村別の数字は9月末の公表予定であるため、現時点ではまだ分かりませんが、都道府県別の結果については公表されておりまして、山口県の総住宅数は72万6,000戸、空き家数は14万800戸、居住目的のない空き家は8万600戸でございます。また、腐朽・破損があるものは3万3,000戸となっております。
また参考までに、平成30年の山口県の調査結果は、総住宅数は71万9,900戸、空き家数は12万6,800戸、居住目的のない空き家は7万1,400戸でございます。また、腐朽・破損があるものは3万5,100戸となっております。県全体の調査結果におきましては、空き家数は増えてはいるものの、腐朽・破損があるものは減少しているという状況で、市の施策においても一定の効果があったのではないかと期待しております。
○林 真一郎君
今御報告がありましたように、下関地区において、昨年9月のNHK報道では、空き家の総戸数は全国で1,000万戸を超えるだろうと。日本地図がありまして、それぞれの市町が色分けしてございまして、下関地区は最も多い2万戸、赤い濃い色で塗ってございました。今御案内のような数字で、まだ確定は今後また出てくるということでしょうけれども、空き家の総戸数については、残念ながらということでありますが、破損等の空き家等については減少もしていると、そういったお話でありました。
空き家の二次利用や、賃貸し、売却の意向があるものを除いた、居住の目的のない空き家についても今数字も頂きましたけれども、全国的には20年間で182万戸から349万戸になっておりました。2030年には470万戸と報道、報告をされています。
空き家の解消有効利用等を進めるために、国において平成27年5月、空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され、特定空家が定義をされました。それに認定されると、助言・指導を経て、勧告を受ける段階になりますと、底地の税の優遇措置の権利を失い、固定資産税が更地並みに課されることになり、勧告を受け、さらにそれに従わない場合には罰金制度も創設されました。
それでも空き家解消、有効利用の進捗は緩やかなため、昨年12月には特措法を改正し、新たに、管理不全空家を定義し、放置すれば特定空家に移行しそうな案件に対しては、助言・指導に入ることができるようになりました。一方で、空家等活用促進区域制度を創設し、接道要件や用途規制を緩和し、ストックの良質化を図りやすくするとともに、必要に応じて、行政による緊急代執行への道を開くとともに、財産管理人制度の導入も行われました。それで、幾つかを伺います。まず、管理不全空家、管理等活用促進区域制度、併せて市独自で、それ以前から位置づけておられました管理不適切空家などについて説明をお願いいたします。
○建設部長(伊南一也君)
まず、管理不適切空家等の定義でございます。下関市空家等対策の推進に関する条例において、「周辺の生活に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理が実施されておらず、周辺の生活環境に悪影響を及ぼす空家等」としております。
次に、特定空家等の定義につきましては、空家法において、「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等」とされております。
次に、特定空家化を未然に防止するため、令和5年の法改正により創設された管理不全空家等の定義につきましては、空家法において、「空家等が適切な管理が行われていないことにより、そのまま放置すれば特定空家等に該当することとなるおそれのある状態にある空家等」とされております。
次に、空家等活用促進区域につきましては、令和5年の法改正により、重点的に空き家の活用を進める区域として、市が区域を定めるとともに、当該区域における空き家の活用指針などを定めることができます。当該区域におきましては、空き家の用途変更や建て替えなどの促進を図るとともに、市から空き家の所有者に対して、活用指針に沿った活用を要請することが可能になります。
○林 真一郎君
その中で、促進区域に適用される接道要件、用途規制、一部ちょっと今答弁の中でございましたけれども、内容についてお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
空家等活用促進区域におきましては、接道要件や用途規制の特例を設けることができます。活用指針に特例適用要件を定めることにより、これまでは用途規制により店舗にできなかった空き家を店舗に改装することなどが可能となります。また、市街地環境の改善に資するものとして、建物や通行の安全上支障のないことを前提に、道路幅員による建築特例を定めることで、空き家の前面道路の幅員が4メートル未満の場合でも建て替えが可能となります。
○林 真一郎君
皆さんも既に御案内のように、密集市街地等も含め、いわゆるまず道路、接道が全くないものというのもあります。今お話がありますように、建築基準法に定める道路というのは、基本4メートルということですが、そうした要件が整っていなくて、建て替えも難しい、そうした案件が多々あるわけで、それが全て解体・撤去ということにもならないとすれば、あるいはその家屋のまだ程度がいいといいますか、それほど大きな投資をしなくても、活用が可能なものについては、先ほど御答弁にもありました接道要件や、場合によっては用途規制の緩和をしていただくことで、活用できるものは十分あるのではなかろうかと考えております。その意味で、促進区域の設定は有効な手だてと思料しますが、本市において指定を検討しておられますか。
○建設部長(伊南一也君)
空家等活用促進区域の設定に当たりましては、下関市空家等対策計画に位置づけることが必要と考えております。本計画につきましては、計画期間が令和3年度から令和7年度までとなっており、次期計画の策定に当たりまして、市内全域の住宅について、空き家の実態調査が必要となります。その中で、空家等活用促進区域の設定についても検討してまいります。
○林 真一郎君
検討していかれるという御答弁を頂きましたので、期待をいたしておりますので、ぜひ有効な手だてとともに、検討にとどまらず、近く指定をしていただければと考えております。
次に、特措法の一部改正によって、制度が確立されました財産管理人制度の活用についても、お取組になられたと仄聞しておりますが、その後どのようになっていますか。
○建設部長(伊南一也君)
財産管理制度につきましては、従来からの人単位で財産を管理する相続財産清算制度、不在者財産管理制度に加えまして、令和5年の民法改正により、物件単位で財産を管理する所有者不明土地・建物管理制度、管理不全土地・建物管理制度が創設されました。また、所有者に代わって市が主導して、空き家の適正な管理や処分を進めることができるよう、財産管理人の選任を市が裁判所に申し立てすることが可能となりました。
本制度を利用して、令和6年5月に山口地方裁判所下関支部に対しまして、1件の所有者不明土地及び建物管理命令の申立てを行い、協議を進めてまいりましたが、本件に関しましては、地方裁判所は空き家等の売却を許可できないということであったため、市といたしましては、それでは根本的な解決には至らないことから、相続財産清算制度に切り替えて、同制度を所管する山口家庭裁判所下関支部への移管手続を行ったところでございます。
○林 真一郎君
制度が創設されても、なかなか使いにくいという、裁判所の見解もありましょうから、ここではその議論はいたしませんけれども、この制度の活用については、今後ともその要件に整う場合は、ぜひ活用を進めていただければと考えております。
次の質問で、下関市では特措法施行前より、管理が不十分な空き家等に対する施策については、多岐にわたって施策を講じてこられたと思いますけれども、今日までのおおむねの成果概要と、特措法整備の効能等について見解をお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
これまでの成果と空家特措法の効果についてでございますが、本市の空き家対策につきましては、空家特措法施行前の平成25年度から取り組んでいるところでございまして、平成27年に空家法が施行されたことにより、所有者を把握するための固定資産税情報の内部利用が法的に位置づけられたこと、また、特定空家等として認定し勧告を行うことによって、敷地が固定資産税等のいわゆる住宅用地特例の対象から除外されるようになったことなどにより、市の取組といたしまして、空き家の管理について所有者へ強く働きかけができるようになりました。
本市におきましては、空き家対策に取組始めた平成25年度以降、令和6年4月1日までの間に、管理不適切空家等として通報を受けたものが1,787件ありまして、そのうち721件が解決し、現存するものは1,066件となっております。
空家施行法前の平成27年4月1日時点における空き家の解決率が約25%であったものが、令和6年4月1日時点で約40%となっていることから、解決に向けて一定の効果があったのではないかと考えております。
○林 真一郎君
国は、空き家の解消、有効利用を図る中で、災害対策の一環として、中古物件の耐震性能を確保するとともに、市場の充実を図り、希望者が安心して取得できるよう、インスペクション瑕疵保険の導入、取引に従事する不動産事業者に対しても、低価格の物件取扱いに係る手数料の見直しなど、環境整備を進めてまいりました。
本年6月には、所有者、活用希望者への相談・情報提供、所有者からの委託を受け、活用や管理を行うこと、市町村からの委託に基づく、所有者の探索などを担う、空家等管理活用支援法人の指定制度の活用を提唱しています。制度の狙い、指定により、民間法人が公的立場から、活動しやすい環境を整備し、空き家等対策に取り組む市町村の補完的な役割を果たしていくことにあると思います。
そこでお尋ねいたしますが、まず支援法人の機能、期待される役割などについてお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
令和5年の法改正により創設された空家等管理活用支援法人は、空き家対策に取り組む市町村の補完的な役割を果たすものとして、支援法人に指定されることにより、民間法人が公的立場から活動しやすい環境を整備するというものでございます。
支援法人に期待する役割といたしましては、管理不適切空家等の所有者を訪問し、助言・指導を行うことや、管理不適切空家等の査定を行い、空家等の流通促進を図ること、空き家の管理、活用等に関する相談対応を行うことなどがございます。
○林 真一郎君
下関市におきましても、空き家の戸数も相当数に上りますし、行政の担当者だけの人員では、なかなか手の行き届かないところもあろうかと思います。そうした意味で、将来にわたって、そうした指定も考えてみる余地のあることではなかろうかと思っているところでありますが、当該法人の指定に係る要件はどのようになっていますか。
○建設部長(伊南一也君)
支援法人の指定に係る主な基準といたしましては、「申請者が特定非営利活動法人、一般社団法人若しくは一般財団法人又は空家等の管理若しくは活用を図る活動を行うことを目的とする会社であること」、「申請者が支援法人として行おうとする業務が、本市の空家等対策の推進のために支援法人に行わせる必要があると認められるものであること」、「申請者が支援法人として行おうとする支援業務が適切な方法で行われており、かつ、特定の法人若しくは団体又は個人の利益を誘導するものでないこと」、「申請者が、支援業務を適正かつ確実に実施するために必要な経済的基盤を有すること」などがございます。
○林 真一郎君
それでは本市において、今後、指定の検討は行われていますか。
○建設部長(伊南一也君)
支援法人の指定に当たりましては、令和6年4月に、下関市空家等管理活用支援法人の指定等に関する事務取扱要綱を制定し、併せて指定に係る方針を定めたところでございます。指定に当たりましては、空家法第23条に基づいて、該当する法人が市に対して申請することになりますので、その申請を受けて、市は支援法人の指定を行うことになります。
○林 真一郎君
それでは次に、空き家相談会についてお尋ねをいたします。空き家の相談会には、宅建協会に所属をする相談員が、市と共同して実施されてまいります。昨今、開催回数も減少したようですが、本年は相続登記の義務化が施行され、所有者の関心も高まっているかとも思料しますが、開催状況はいかがでしょうか。現状と今後の方針についてお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
空き家相談会につきましては、防災フェアなどの空き家相談以外のものと合同で実施したものを含めますと、平成29年度以降、これまでに26回実施しておりまして、計400名以上の方に御来場いただいております。
令和6年度におきましても、8月24日に開催し、28名の方に御参加をいただいたところでございます。今後の展開といたしましては、来場者の方が増えるように内容を工夫し、状況に応じて回数も増やしていきたいと考えております。
○林 真一郎君
開催が始まった頃には、いろいろ一縷の望みというか、いろいろなところに御相談してもなかなか難しい案件等について御相談も多かったように思います。なかなか解決に至らないといったこともあるかもしれませんが、一旦、少し減少であったかと思いますが、改めて、やはり土地・家屋を所有する人の義務というものが、いわゆる適切な管理をしなければいけないといったことも含め、今後、さらにそれが問われてくるという世の中の情勢にあって、極力早いうちに、これが相続で次の代に移れば移るほど、より多くの方がそれに関与することになり、それが特定できないと放置される状況になりますので、ぜひまた、工夫をされた上で、開催を続けていただければと思っております。
次に、空き家バンクについてお尋ねをしてみます。創設以来の実績と現状をお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
空き家バンクにつきましては、空き家の利活用を促進するための有効な施策として、積極的に取り組んでいるところでございます。実績につきましては、令和2年度から令和5年度の間で、物件登録数は157件、成約件数は86件となっております。
○林 真一郎君
行政が窓口となっております空き家バンクについては、やはり他市から下関に移り住む方も含め、やはり信用度の高い、一つの案件であろうと考えております。物件の登録について、特段の規制がございませんので、様々な物件が登録されているということになるわけでありますけれども、登録物件のうち、比較的少額の投資で居住の用に付すことのできる物件について、いわゆる建物の性能表示にあたってまいりますインスペクション等を促進する考えはありませんか。
○建設部長(伊南一也君)
建物のインスペクション、いわゆる建物の状況調査や診断を専門の検査員が行うものでございますが、本市の空き家バンクにおけるこのインスペクションなどの性能表示につきましては、空き家バンクの登録者、利用者の御意見を参考にしながら、山口県が既に実施しております建物状況調査インスペクション等促進補助金について周知を図るなど、ニーズに応じて推進してまいりたいと考えております。
○林 真一郎君
今御答弁の中で御紹介もいただきました、県において、そうした制度も創設されておりますので、できればそうしたものがうまく、もちろん所有者の意向というのがありますけれども、そういった事に取り組んでいただければ、より短期に解決する案件が増えるのではないかとも考えております。
次のテーマにまいります。入江町周辺地区区画整理事業の進捗状況についてお尋ねをいたします。この事業については、令和4年に名陵校区の小中一貫校への移行がありまして、いわゆる児童生徒、王江小学校がまず閉鎖をされました。丸山町一帯から旧王江校区の校区内の方々が、いわゆる名陵小学校、旧名池小学校のほうへ登校されるわけでありますけれども、通学路というのに入江町周辺地区画整理事業の中にあります三百目本町線――都市計画道路でございますが、そこを通ることになります。私も平日は毎朝、交通指導に立ってもいますけれども、もともとあそこは三百目奥のところまで、古くは水路になっていたようで、いわゆる若干蛇行があることと、幅員はそれほど広くもなくと、そして電柱も中に建っているといったことで、ここの通学路の安全確保はさらに今後、大事な要件になっていくということを考えております。そうしたこともちょっと含めた上で、着手から今日までの経過と現状についてお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
入江町周辺地区では、令和3年度より、都市計画道路三百目本町線を軸として、旧王江小学校の跡地を活用した土地区画整理事業の検討を進めております。検討状況としては、令和4年度に事業区域や区域内の道路、宅地等の施設配置に係る基本計画案を作成し、令和5年度には事業計画案及び都市計画道路の検討を行っております。また、これらの検討状況については、地元説明会や個別相談会を開催し、土地区画整理事業の制度の概要や有効性と併せて、地域住民の方々へ説明してまいりました。
今年度も計画検討に必要な区域内の権利者調査や交通量調査を行う予定であり、引き続き、地元説明会や個別相談会を通じ、事業に対する御理解を深めていただけるよう、丁寧な説明を行ってまいります。
○林 真一郎君
昨年、地元説明会の後、幾らかでもこの事業が早期に進行してまいりますように、一般質問でも取り上げさせていただきまして、個別説明会の開催を提案いたしておりました。まず丁寧に御対応いただきまして、本年はさらに機会も、そうした回数も拡充していただいて、地権者への説明、意向調査などを続けておられると伺っております。地権者との個別相談会の実績とその折に示された主な意見等をお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
入江町周辺地区の個別相談会については、令和5年から定期的に開催しており、今日までに合計8回開催しております。相談者世帯数は、対象が全125世帯のうち24世帯32名の方にこれまで御参加をいただいております。
参加された方は、土地区画整理事業の趣旨には、おおむね賛同されているものの、御意見として、移転時期を早く教えてもらわなければ予定が立たない。それから、具体的な補償額を教えてほしいなど、合意に向けた具体な情報を求める意見が多く、また、今の生活で満足しており、変わることなく静かに余生を過ごしたいなどといった御意見も頂いております。
個別相談会は、今年度後3回の開催を予定しており、来年度も定期的に行うこととしております。引き続き、丁寧な説明を行うとともに、相談に来られた方、一人一人の個別の状況をお聞きするなど、地域に寄り添った対応を行ってまいります。
○林 真一郎君
今御答弁にもありましたように、地域の在住者の皆様方の高齢化は進んでおりまして、地元合意から事業決定終結までの時間がやはり長いため、様々な不安を抱いておられる方も多いのが実態であります。無論、地権者の中には、現在はこの地域にお住まいでない方もおられるわけでありますけれども、在住者の意向というのは、先ほどお話の中にもあったような御意見を伺うことも多いわけであります。
一方で、先ほども少し触れましたけれども、小中一貫校移行後、通学路である三百目通りの登下校時の安全を確保するため、早期に幅員の拡幅、歩道の確保等は必須であろうと考えております。
そこでお尋ねですが、今後の事務遂行を含め、事業進捗を図るスケジュールをお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
今後のスケジュールですが、今年度は地元説明会や個別相談会と併せ、新たにワークショップを行い、地域住民の方々と協働して、まちの将来像の検討と、認識共有を図ることで合意形成を進めたいと考えております。また並行して、土地区画整理事業の予定区域内の権利者の調査などを行うこととしております。
この地区の区画整理を実現するまでには、地元の合意形成の後、地区内の境界確定測量を行い、事業実施計画案を策定し、その後都市計画決定を経て、事業認可の手続となります。事業が認可されて初めて区画整理の詳細設計を進めることになります。
本市としては、今後2年程度をめどに、地元の合意形成が図れるよう、まずは地元説明会、個別相談会を通じて、地域に寄り添った対応を行ってまいります。
○林 真一郎君
今御答弁の中で、今後2年をめどとしてと、地元合意というお話でございました。近々また地権者を含め地元説明会の時期も迎えます。これから議論を深めていくわけでありますが、どこかの時点で、事業手法等の見直しといったことが、関係者から迫られる場面もあるのかもしれません。常に次善の策も用意しながら、そして、迅速に作業が進められることを期待いたします。
次に、最後の質問で、ウォーカブル事業についてお尋ねをいたします。竹崎・園田線の整備概要についてお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
竹崎・園田線におきましては、豊前田商店街と唐戸商店街を結ぶ路線であることから、繁華街のにぎわいの創出や、安全・安心な歩行空間の確保のため、歩道照明を設置いたします。
整備の内容といたしましては、細江公園から下関商工会館までの1.1キロメートルの区間に、4.5メートルの高さの照明を約25メートルの間隔で83基設置するとともに、景観に配慮した暖色系のLED照明を整備いたします。当該事業は令和6年度内の完成を目指しております。
○林 真一郎君
ただいまお示しいただきましたように、街路灯の設置事業について、何とかめどがついたということで安心をいたしております。これで未整備でありました商工会館から天使幼稚園までの一帯が、昼夜を問わず往来しやすい環境が整えそうであります。後は、電線等の地下埋設化を待つことになります。
さて、今日まで幾度となく、あるかぽーと地区と北側斜面地を結ぶ連携軸の強化について、お話をしてまいりました。2点お尋ねします。最初に、縦道の事業概要についてお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
あるかぽーとエリアと竹崎・園田線を結ぶ、いわゆる縦道につきましては、四つの動線を計画しておりまして、旧ナフコ付近の国道9号から下関市役所までの南部町6号線や南部町8号線、三百目付近の岬之町8号線と三百目本町線、また唐戸ドーム付近の唐戸町5号線について、道路空間の再整備を計画しております。
整備の内容といたしましては、歩道の拡幅やインターロッキングなどによる舗装の美装化や景観に配慮した暖色系のLED照明を整備いたします。また、まちの中の木陰で一休みができるよう、ベンチの設置や街路樹を植樹することで、居心地がよく歩きたくなる町なか空間を創出いたします。引き続き、エリア一帯の回遊性を高め、誰もが安全で快適に歩くことができる整備に取り組んでまいります。
○林 真一郎君
それでは、あるかぽーとと都市側との連携についてお示しください。
○総合政策部長(岸本芳郎君)
あるかぽーとに面した国道から、市道竹崎・園田線に至る連携軸につきましては、海峡とまちをつなぐ重要な路線であると認識しておりまして、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進事業におきましても、議論を行っているところでございます。具体的には、建設部と連携し、ランドスケープの専門家、照明の専門家による提案や設計支援を行っているところでございます。
○林 真一郎君
これから先のまた議論ということにもなろうかと思いますけれども、整備について、国道までは先ほどLEDを含めて整備が進みますが、国道並びに産業道路等々が間に存在するわけでありますこと、それから住民にとってみれば、やはり現在の星野リゾートさんのホテル近くに直接渡れる、そういった通路が確保できることが一番理想でありました。10数年前に、今の観音崎公園二つの公園がありますが、その公園から、いわゆるあるかぽーと側に、橋梁をかけられたらどうだろうかということを、過去提案もいたしたこともありますけれども、今後さらに面的に、あるかぽーと地区と、そして北側斜面地、竹崎・園田線沿線、そうしたものが面的に整備をされ、まさにウォーカブルな地域として完成していきますように、御配慮をお願いしておきたいと思います。
本日用意した質問は一応以上で終わりますが、面的な整備を整えるとともに、それはまた一つの下関の魅力化の一部にはなるのではないかと思っておりますけれども、市長の御見解があればお伺いをしたいと思います。
○市長(前田晋太郎君)
御質問ありがとうございます。また、今朝は大変お疲れさまでございまして、下関倫理法人会、年に一度ほど講演を依頼されておりまして、今日は朝5時に起きて、しっかり下関のPRを皆さんにしてまいりました。
お尋ねいろいろございましたけれども、この北側斜面地、あるかぽーとに対する林市議の思いといいますか、これは私、実は市長に就任してお聞きしたわけではなくて、その前から一緒に、議員のときから積極的にされている姿を、私も議員席から聞いておりまして、なるほどなということと、かつては下関のなんていいますか、お金持ちという表現はよくないですね、経営者といいますか、下関で経済で中心に活躍されていた方々が、眺望もよくて多く住まれていたエリアですね。ただ非常に道が狭隘で、救急車一つ、消防車一つなかなか通れない中で、地価もなかなか上がらないということで、今回、入江町の北側斜面地の開発につきましては、これまで積極的に進めてまいりました。合意形成、地元とまだ至っているわけではございませんけれども、これをやると相当な大きな事業になりますね。あのエリアに2本道路を通すというのは、半端な事業ではないですよ。これがうまくいくと、非常に下関の中心市街地、また様子が変わってくるなと、これは非常に期待を持って取り組んでいきたいと思います。
ところで今日朝、新聞を見ましたら、下関の商業地の地価が39年ぶりに底打ちをして、ついに右肩に上がったということで、非常に喜ばしいことだということで、これは世界的に金利の問題もありますので、日本は特に金利を今から上げていくという方針の中で、雰囲気が変わってきたというのもあるのでしょうが、理由は何にせよ、地価が地方で反応があるというのは、非常に明るいニュースでありまして、地主の皆さんはもちろんですが、新たな投資を呼び込めるようなまちづくりをしていかないと、結局それが人口減少とか、全てに結びついてくるというのは、もう林市議も御存じのことだと思います。不動産の専門でもある林市議には、ますますこれからも御意見を頂きまして、共にこの中心市街地を中心とした土地の再編、そしてにぎわいの創出等々、下関の元気につなげていければと思っております。
時間が大分ありますけれど、今日実は朝、一つ下関のPRで言いたかったのが、時間がなくて言えなかったのですが、ナガスクジラが捕れるようになりましたと、それを皆さんに言いたかったのですけれども、先日何か東京で荷が上がったというニュースが、全国で流れていまして、ああいう話もそうなのですが、今下関、非常にいろいろなところで、全国レベルで名前が出てくる機会が増えまして、本当にこういったことも含めて、ハード面でもソフト面でも、下関がしっかりと日本の中で名前が浮上していくように取り組んでまいりたいと思っておりますので、今後とも御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。粗辞でございますが、答弁とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○林 真一郎君
終わります。(拍手)
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