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山野 陽生 議員
第3回定例会 9月13日(金) 本会議(一般質問1日目)
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内容
会議録
第3回定例会
9月13日(金) 本会議(一般質問1日目)
みらい下関
山野 陽生 議員
1.下北道路開通を踏まえ、北九州のベッドタウンとしての彦島のインフラ整備について
2.市営墓地の整備について
3.防災について
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。
○副議長(安岡克昌君)
5番、山野陽生議員。(拍手)
〔山野陽生君登壇〕
○山野陽生君
皆さん、こんにちは。みらい下関の山野陽生です。それでは、通告に従いまして、質問させていただきます。
私の議員活動のテーマである人口減少問題に歯止めをかけるため、このたびは、昨年6月定例会で一般質問させていただいた、若者の市外流出を防ぐ提案に引き続き、人口流入、移住・定住を図る政策提案をさせていただきます。
昼からの一番眠たくなる時間ですが、本市の最大の課題である人口減少問題に対する提案なので、しっかり聞いてください。よろしくお願いします。
彦島の発展なくして下関の発展なし、彦島の魅力を下関の発展につなげてまいります。
下関市と北九州市を結ぶ下関北九州道路、通称「下北道路」の都市計画案の確定を2年後に控え、本年6月定例会では、彦島に2か所インターができることを踏まえ、通過地にならないよう、観光面で彦島の開発整備について政策提案させていただきました。交流人口を増やすことも大事ですが、彦島に定住してもらうことが最も重要だと考えます。下北道路開通は、彦島の最大の課題である人口減少問題を解消する大きなチャンスが到来したと思います。
御承知のとおり、彦島はかつて工業の町として栄え、昭和40年代には人口も5万人いたとされています。しかし、現在は2万3,000人を割っています。造船や産業の衰退とともに人口は激減しました。
下北道路開通により、北九州から下関に多くの観光客や産業、人口が流入し、発展する可能性が期待されます。しかし、何もしなければ、下関から北九州に人や物が逆に流れ、本市はさらに衰退すると危惧します。そのためにも、関門連携を踏まえ、北九州になく下関にあるものを強みとして持つことが重要です。
タブレットの画像を御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイーに表示〕
○山野陽生君
北九州市のベッドタウンの図です。下北道路が開通すると、北九州の中心市街地に最も近い位置に彦島が存在します。現在、北九州市のベッドタウンと言われる行橋市や苅田町は、車で東九州自動車道を使っても約40分を要します。また、中間市、遠賀町は北九州都市高速道路を使って約30分を要します。彦島から小倉市街地まで10分程度と言われています。
それでは、下北道路開通を踏まえ、北九州のベッドタウンとしての彦島のインフラ整備について質問いたします。彦島のかつての中心地、本村町、老町、江の浦町の人口推移についてですが、まずは、本村町と老町について、現在と1980年代とでお示しください。
○総合政策部長(岸本芳郎君)
彦島地区におけます人口の推移についてでございますが、国勢調査の結果に基づきまして、議員御質問の地区における昭和55年の人口と直近の令和2年の人口をお答えいたします。
まず、本村町と老町からお答えをいたします。本村町の昭和55年の人口は4,871人、令和2年の人口は1,770人となっております。老町の昭和55年の人口は2,119人、令和2年の人口は963人となっております。
○山野陽生君
続きまして、タブレットの画像を御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイーに表示〕
○山野陽生君
これは、戦時中の下関市街地、大和町、本村町、老町、江の浦町が空撮されています。彦島は戦前、下関市街地には渡船で往来しており、本村や江の浦を中心に栄えていたそうです。ちなみに、本村という地名は村と書いていますが、明治時代、周囲の村に先駆けてできた中心地といういわれがあります。つまり、彦島の中心地ということです。
現在のこの衰退の状況は、本村小学校の生徒数を見ても明確です。私が卒業した昭和46年、1971年は全校生徒1,800名でしたが、現在は何と2.5%の45名です。約50年でこの状況です。
続きまして、江の浦町一丁目、四丁目、五丁目、六丁目についてお示しください。
○総合政策部長(岸本芳郎君)
それでは続きまして、江の浦町の人口の推移について、御説明を申し上げます。先ほどと同様に、国勢調査の結果に基づきましてお答えをいたします。
江の浦町一丁目の昭和55年の人口は1,071名、令和2年の人口は356人、江の浦町四丁目の昭和55年の人口は980人、令和2年の人口は256人、江の浦町五丁目の昭和55年の人口は847人、令和2年の人口は390人、江の浦町六丁目の昭和55年の人口は777人、令和2年の人口は237人となっております。
○山野陽生君
この地は、大正時代に三菱重工下関造船所が操業し、工業の町として発達しました。ちなみに、ここに書かれていない江の浦町二丁目、三丁目、七丁目、八丁目、これは割と新しく造成されており、整然とした宅地になっております。
私は、本村町に生まれ育ちました。南向きで、老の山が北風を遮ってくれ、下関駅中心部にも近く、環境や交通の便が良く、当時は長屋が多く、家が密集し、商店街もいろいろな業種の店があり、私の親も、この商店街でクリーニング店を営業しておりまして、忙しくしていた記憶があります。こういったように、生活するのには最適だったと記憶しています。
そのような好立地にもかかわらず、なぜ衰退しているか。一つには、以前から彦島の地主さんは土地を売らないという不文律のようなものがあり、そのことが足かせとなって、新たに家を建てる方が少なかったようですが、最近は地主さんも高齢化したり、都会に移住し、空き地や空き家に対する固定資産税を考慮すると、土地を手放したいという方も増えているようです。私も地元議員として、行政と地主さんのパイプ役になるつもりでおります。
このような状況を踏まえ、本市としてはどのように考えられますか。
○総合政策部長(岸本芳郎君)
本市の人口動態におきましては、昭和55年の32万5,000人をピークに人口減少の一途をたどっております。背景としまして、1970年代の漁業水域の200海里体制への移行により、遠洋漁業基地としての優位性が低下したこと。また、オイルショックや円高も相まって、造船業などの不況の深刻化が続き、本市経済を支えてきた基幹産業が打撃を受けました。その後につきましても、本市の産業における事業所数は減少傾向にございます。
冒頭の議員の御説明のとおり、彦島地区は古くから造船業をはじめ、水産加工業といった産業とともに発展してきた地域でございますので、これら経済的な影響を契機に、雇用の機会の減少並びに若年層の地区外への人口の流出、こういったことが彦島地区の活力低下の要因の一つと考えられると思っています。
○山野陽生君
かつての中心地は、戦前・戦後にできた町並みで、当時は車社会ではなく、狭い土地に家屋が密集した経緯があります。今の車社会にはなじまない住宅地で、衰退するのは必然です。やはり、家の前に駐車場がないと不便です。ほとんどが今、集合駐車場で、家まで数百メートル歩かないといけないというのが実情です。そのため、人が住んでもらえる町にするには、計画的に道路を拡幅し、インフラ整備しなければなりません。タブレットの画像を御覧ください。
3枚ちょっと続けて出しますが、本村町と老町と江の浦町のかつて家が密集していた場所が、空き地や集合駐車場になっている状態です。これが老町で、最後が江の浦です。
私の記憶にも、本当に家がたくさん建っていた記憶があるところですけれども、駐車場も、今借りる方が少なくて、ほとんど空いております。道路拡幅により、町の更新が図れないか、本市としての見解をお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
古くから市街地が形成されてきた彦島地区や中心市街地は、一つ一つの宅地が狭く、老朽建築物が多く、また道路が狭いなどの理由から、建物の更新が進まず、土地の有効利用に課題のある地域であると認識しております。
町の更新を図る上で、新たな道路整備や議員御提案の狭隘な道路の拡幅は、交通利便性や安全性を高め、沿道の土地や建物が整理されることにつながるため、土地の有効利用や民間の宅地開発を促すものとして有効です。
現状を申し上げますと、彦島地区には、下関北九州道路のインターチェンジが設置され、彦島本村町と江の浦町を通り、下関駅方面からインターチェンジに接続する県道南風泊港線の一部区間を拡幅する計画原案が示されております。また、下関北九州道路や周辺幹線が接続する下関市道を含む道路網についても見直しを検討しており、必要に応じて道路整備や拡幅も検討されると考えております。
加えまして、本市では、車両の通行に制限が生じるような狭隘道路の拡幅を支援する策として「下関市道路拡幅まちなみ更新補助金制度」を設けており、地域での活用を期待しているところです。
これらを踏まえまして、本市としても引き続き、下関北九州道路の動向を注視しながら、町並みの更新、ひいては彦島の住環境の改善に向けて取り組んでまいりたいと考えております。以上です。
○山野陽生君
市内全域を考えても、やはり、かつての中心地というのは、もう家が立て込んでいて、同じような状況であると思っております。特に、この彦島の中でもこの本村町、老町、江の浦町というところが顕著に出ているところでございます。やはり、住宅地として今から考えていく場合、どうしても道路の拡幅が必要となってくる、大きな道路だけでなくて、家が入りやすいような道路にしてほしいと。私は、彦島が北九州のベッドタウンになり、人口が3万人を超え、高齢化率も33%以下にすることを目標にできればと思っております。
次に、玄洋中学校区、小中一貫校を見据えた安心・安全な道路整備についてお伺いします。タブレットは、江の浦町の先を見てください。
〔説明資料を議場内ディスプレイーに表示〕
○山野陽生君
すごい画像ですが、本村商店街の入口にある廃墟となった店舗です。ここも、小中学生以外に高校生の通学路でもあり、非常に危険な状態です。また、次のタブレットの画像の左を御覧ください。
本村商店街から卯月峠、玄洋中学校までは歩道が狭く、自転車通行も危険です。特に小学校低学年の通学は非常に危険です。30年以上前に市道の拡幅構想がありました。当時と比較すると、沿線は空き地、空き家が増え、道路を拡幅するチャンスと思われます。
通学路の安心安全対策は急務です。自治会からも強く要望されています。この沿線は、先ほど部長も言われましたように、下北道路の迫インターにつながる道路になりますが、国の力をいただき、早期に対応していただくよう、要望事項としてお願いいたします。
同じく、このタブレットの画像の右側を御覧ください。
玄洋中学校通学路の正門下の階段です。非常に急勾配で危険だと、PTAや自治会からも指摘されております。今後の方向性について、考えをお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
通学路につきましては、交通安全や防犯などの状況を考慮しながら、児童生徒の安全確保を第一に考えて、それぞれの学校が指定をしているものでございます。
玄洋中学校、正門下の階段につきましては、教育委員会といたしましても、急勾配であり、小学校の児童の通学路としては危険であると認識しております。そのため、階段ではなく、迂回する歩道を通学路として指定をすることについて、学校や保護者と協議をしてまいりたいと考えております。
○山野陽生君
迂回されるという方針が決まったようですが、先ほどの通学路に含めまして、階段のことも、特に小学校の低学年の生徒さんたちの安心・安全を考えながら、方向性についてしっかりと検討をしていただければと思います。
彦島は、四方を海に囲まれております。関門海峡東部、関門海峡西部、響灘、小戸海峡・下関漁港です。彦島を周遊すると、東西南北その景観の違いに驚かされます。同じ関門海峡も、東部門司側と西部小倉側では、北九州市の商業地と工業地を眺めることができ、また、響灘に浮かぶ六連島をはじめとした、島々の美しい景観やサンセットを楽しむこともできます。
さらに、第二関門橋ができると景観は大きく変貌します。特に福浦町、塩浜町、向井町、弟子待町、田の首町は、景観を活用した高級住宅土地としても期待されます。西山町は南風泊水産加工団地に勤務される方が増え、迫町は下関三井化学様の社宅の跡地が、来年春に地権者に返還されるため、広大な土地が住宅地として活用されると期待されます。
そこで、彦島の景観を生かしたまちづくりについて、本市の考えをお示しください。
○都市整備部長(山上直人君)
本市のまちづくりの基本的な考え方を示している都市計画マスタープランにおいて、彦島地区の記載では「瀬戸の特色ある自然環境、自然景観を保全し、水際の魅力が感じられる都市環境や景観の創出を図り、海峡を臨む景観形成及びその周辺の良好なまちなみ景観の形成を図る」こととしております。
彦島地区は、中心市街地からのアクセスがよく、また将来、下関北九州道路が開通すれば、北九州へのアクセスもよくなり、さらに、四方を特色ある海に囲まれた一つの島として、関門地域の中でも優位性のある場所になると期待をしております。
また、響灘などを眺めながら野外活動ができる老の山公園やナイスビューパーク、ひこっとらんどマリンビーチ、それから巌流島と関門海峡を見渡せる展望場所、歴史ある造船施設や校門、灯台などがあり、将来、下関北九州道路が完成すれば、つり橋は新たなシンボルになり得るものと考えております。
本市としては、彦島地区のこれらのすばらしい景観資源を生かすべく、下関北九州道路の動向を注視しながら、土地利用計画や道路網の見直し・検討、それから関門景観条例による景観保全、公園再整備の検討などに取り組み、彦島に暮らす方や彦島を訪れる方にとって魅力があり、彦島と下関が選ばれる町となるよう、景観を生かしたまちづくりを進めてまいります。
○山野陽生君
貴重な御意見ありがとうございます。従来、彦島は今の関門トンネル、関門橋ができて、どうしても北九州の中心地から少し離れてしまったと。一時は、彦島の荒田からフェリーが小倉までつながっておりまして、利便性がよかったのですけれども、今はそれもなくなって、非常に彦島というのは、立地としてはちょっと悪かったのかなと。ところが、ここに下北道路の話が上がりまして、北九州の中心地に最も近い位置にきていると。これは、先ほど地図を見てもらって分かると思いますけれども、ここはやはり下関全体として、今度は、これからは、彦島をやはり中心に考えて、そこから下関全体に火をつけていくというような発想で取り組んでいただければと思います。
それでは次に、彦島の空き家対策についてお伺いいたします。タブレットの画像を御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイーに表示〕
○山野陽生君
大変これはひどいです。この写真は、江の浦町の中心部にある放置された空き家です。空き家の問題は全国的な問題ですが、国も平成26年、空家等対策の推進に関する特別措置法を制定し、その対策ができるようになりました。しかし、強制執行が可能になったとはいえ、費用の問題もあり、速やかに取壊しが進むという状況にはなっていません。特に危険な状態にある空き家、廃屋の近くの住民は大きな不安を抱えたまま生活しています。法律ができたから、これで空き家対策は十分という状況ではありません。
それでは、彦島の把握している直近の空き家の件数と通報を受けた件数は、それぞれ何件ですか。
○建設部長(伊南一也君)
彦島地区の空き家の状況についてでございますけれども、令和元年度に市が行いました空き家実態調査におきまして、彦島地区の空き家の数は1,009件で、そのうち、管理不適切空き家等として通報を受けたものが、令和6年4月1日時点で181件、うち、解決済みのものが59件、助言・指導中のものが122件となっております。
○山野陽生君
かなりの空き家の件数があると御報告いただきました。また、通報を受けた件数が2割に満たないところですけれども、非常に今後空き家がさらに増えていく可能性もあるということが今分かっております。この空き家をしっかりこれからリニューアルするのか、あるいは、先ほど言ったように、造成して、インフラ整備をして宅地にしていくのかとそういった択一の中で考えていかなければならないと思っております。
それでは、本市はどのような空き家対策を行っていますか、お示しください。
○建設部長(伊南一也君)
御指摘のありました特に危険な状態にある空き家、廃屋への対策につきましては、これらの所有者に対して、助言・指導を行うとともに、危険な空き家の解体に要する費用の一部を補助する「危険家屋除却推進事業」を実施し、管理や解体等の適切な対応を促しております。
○山野陽生君
本当に下関は、人口減少問題の中で空き家というのがどんどん増えていっている中ですから、ここに一つ、彦島の空き家を取り上げましたけれども、もう全市的に、この対策というのが、非常に予算が取りにくいところでございますけれども、地元住民の方が安心・安全に暮らしていけるようなことも踏まえて、対策をしっかり続けていただければと思います。
続きまして、市営墓地の整備についてお伺いいたします。現在の本市の市営墓地はどこに何か所ありますか。また、そのうち彦島にはどこに何か所ありますか。
○市民部長(山田之彦君)
市営墓地がどこに何か所あるかとの御質問に対し、お答えします。順に所在地と墓苑墓地名を申し上げます。大字井田に下関中央霊園が、彦島田の首町二丁目に下関南霊園が、本町三丁目に東部墓地が、西神田町に西部墓地が、椋野町一丁目に関山墓地が、武久町二丁目に武久墓地と武久第二墓地が、彦島緑町に彦島墓地が、彦島江の浦町八丁目に江の浦墓地が、長府安養寺三丁目に覚苑寺墓地が、大字豊浦村字功山時に功山寺墓地が、長府三島町に竜王墓地が、大字清末字雅山に清末墓地、全部で13か所がございます。
このうち彦島には彦島南霊園、彦島墓地、江の浦墓地の3か所がございます。
○山野陽生君
なかなか墓地というのがどこにあるかというのは皆さん、自分のお墓しか分かっていないと思うのですけれども、市内には13か所も市営墓地があるということが分かりました。
また、民間の墓地もあるわけですけれども、この市営墓地というのが、やはり市民にとってどういったものであるかというのを今からちょっと検証していきたいと思います。それでは、現在の本市の市営墓地に隣接する駐車場はどこに何か所ありますか。また、彦島にはどこに何か所ありますか。
○市民部長(山田之彦君)
13か所の市営墓地のうち、下関中央霊園、下関南霊園、武久墓地、武久第二墓地に隣接した駐車場を整備しております。彦島の墓地で駐車場を設置しているのは下関南霊園でございます。
○山野陽生君
今の数字から見ても、歩いて墓地に行く方もちろんいらっしゃるでしょうけれども、やはりお盆であったりお彼岸であったり、荷物を抱えて、お花を抱えて、バケツを抱えて行くのに、車で行かれる方が非常に多いと。
なぜこんな質問するかというと、駐車場がなくて困っていると。せっかく市営墓地に入ったのに駐車場がないと。何が困っているかというと、やはり今言うような不便さがあると。遠いところまで歩いていくわけにいかない。かといって、違法駐車をしないといけない。違法駐車をすれば、その周辺地域の皆様に御迷惑がかかり、また通報されることもあるということのようです。
市としては、今後の方針についてお示しできますでしょうか。
○市民部長(山田之彦君)
多くの市営墓地に駐車場がなく、皆様に御不便をおかけしていることは認識しております。駐車場の整備については、市営墓地全体の課題として、引き続き検討していきたいと考えております。
○山野陽生君
私も今、彦島の江の浦町あるいは西神田、そういったところを利用されている、地元の方からお声を頂きまして、何とか駐車場が整備できないかと。これもやはり土地を取得しないといけないとか、借りたりしないといけないとか、いろいろと市としても、そこに予算がつぎ込めるかどうかという問題があるのですけれども、やはり墓地というものがどういったものかというのを、今からの質問にも出てきますけれども、市民にとって、どれだけ大切なものなのかというところをちょっと認識していただいて、先ほど話の中に空き地、空き家の話が出ましたけれども、そこと比較しながらちょっと質問していきたいと思います。
現在日本では、核家族化や少子化が進み、無縁墓になってしまうケースが年々増加しています。その背景として、お墓の継承者不足や経済的負担の大きさなどが挙げられます。これらの理由により、個人でお墓の管理ができない場合は、霊園や寺院に委託したり、思い切って墓じまいをしたりするといった対策を講じている方も少なくありません。しかし、管理を任せる場合の管理費や墓じまいの際に発生する費用の負担といったお墓にまつわる問題は、空き家問題と同様、避けては通れないと言えます。
このように放置されていく無縁墓について、今後の取扱いについてお示しください。
○市民部長(山田之彦君)
初めに無縁墓への対応についてお答えします。まず、現地で周辺区画に悪影響を与えている区画の現地調査を行い、戸籍調査等の親族調査を行ってまいります。親族調査を行い、親族等の管理者が判明した場合は、適切な管理をお願いすることになります。親族等が判明しない場合は、所定の手続を経て、無縁改葬を実施することになります。無縁改葬は市営墓地の管理者である市が行い、最終的にはお骨を移動し、墓地の返還に向けた手続を行うことになります。しかし、墓石は墓地使用者の財産である上、実際には、墓石やお骨を移動、整理するためには、解決すべき課題が多く存在します。したがって、現状では、墓石がなく、更地となっているもので、使用者から返還手続がされていない区画を対象として、親族調査を行った後、立札の設置、官報公告などの手続を実施しているところでございます。
今後、空き家と同様に増えていくと想定される無縁墓について、無管理墓地の整理基準に従い、粛々と整理していきたいと考えております。
○山野陽生君
簡単ではないということが、今部長からの説明で分かりました。ただ、やはり墓地というものが、それこそお化け屋敷ではないのですから、そういったところに自分の御先祖様が眠っているというわけにはいかないと思います。
続きまして、タブレットの画像を御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイーに表示〕
○山野陽生君
市営墓地の放置された草木の写真です。このほかにも数十枚あったのですけれども、それは入り切らないので入れておりませんが、先祖代々の墓は地方にあることが多く、空き地、空き家と同様に、墓も後継者が遠方にいて管理しなくなったり、持ち主がお亡くなりになり、管理する身内がいなかったりすると、墓は放置され荒れ果てて、草木は周りの墓にまで伸びて迷惑をかけている状況で、私のほうにも、何とか市のほうで管理できないかという問合せが何件かありました。
先日も、彦島の市営墓地にお墓まいりに来られていた方とお話ししました。その方はこの春、お父様がお亡くなりになり、今までお墓まいりをすることが少なかったのですけれども、今は毎週お墓まいりに来られているとのことでした。
お墓は御先祖様を供養する大切な場所です。御先祖様のいるお墓の市営墓地が荒廃するということは、まさに市民にとって、行政に対する不信感を抱いてもおかしくありません。
市営墓地がきれいに管理されることは、市政にも好循環をもたらすと私は考えております。市営墓地の環境保全について、本市の考えはどうでしょうか、お示しください。
○市民部長(山田之彦君)
市営墓地の環境保全についてお答えします。個人の区画以外の通路やごみ捨場などについては業者委託し、定期的に管理清掃を行っているところでございます。またそれ以外の倒木や危険樹木の伐採などについては、優先順位をつけて委託業者により行うようにしております。担当課の職員が、ほぼ毎日どちらかの墓地を巡回し、除草や伐採などを行っておりますが、特に夏場は、樹木の成長速度に職員の巡回が間に合わない状況も生じております。管理が行われていない区画の環境保全については、現状を踏まえつつ、対応を検討していきたいと考えております。
○山野陽生君
聞き取りでも、大変市がこの案件につきまして、苦慮されていることは聞きました。まず、やはり管理される方の人数が少ないと、2名ということを聞きましたけれども、民間に依頼するとか、シルバー人材センターに依頼するとか、いろいろな手段を使って、あるいはまた自治会等にも協力いただくなど、いろいろな手を使って市営墓地が常にきれいな状態であるということを、市が主導してやっていただきたいと考えます。
皆さんも自分の墓は、御先祖様の墓はきれいにされると思うのです。その隣はなかなか手は出せないです。でも、そこが誰かがやらないといけないのです。誰がやるとなると、やはり市営墓地だったら、市がやらないといけないと僕は思っています。誰かに任せてというよりも、市が主導してやっていく、それが先ほど言ったように、市政にも好循環をもたらすと、市民にとって、行政がすごくちゃんとしてくれていると、御先祖様を大事にしてくれていると思われることは大事なことだと思っておりますので、ぜひ予算等も含めて、市営墓地の環境保全についても力を入れていただければと思います。
最後に、防災についてお伺いします。彦島の土砂災害についてですが、次のタブレットの画像を御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイーに表示〕
○山野陽生君
この7月の豪雨により、上の写真が崩壊した本村町の市道。それと下の写真は、江の浦町のこれは県道ですけれども写真です。今後の復旧についてお示しください。
○建設部長(伊南一也君)
令和6年6月下旬から7月上旬の梅雨前線豪雨により、道路等の公共土木施設や民地ののり面などにおいて、多くの土砂災害が発生いたしました。
彦島地区におきましては、彦島江の浦町の県道田の首下関線ののり面と彦島本村町五丁目の市道彦島迫町10号線ののり面が被災し、通行止めなどの交通規制を行っている状況でございます。
復旧の状況でございますけれども、彦島江の浦町ののり面に関しましては、県道の管理者である山口県が災害復旧事業を予定しておりまして、山口県下関土木建築事務所に確認したところ、現在、災害査定等の手続を進めており、早期復旧に向けて取り組んでいるとの回答でございました。
また、彦島本村町五丁目の本市が管理する市道の災害復旧につきましても、同様に手続を進めておりまして、令和6年度内の工事発注を予定しているところでございます。
○山野陽生君
市内全域のことになりますから、彦島だけというわけにいきませんけれども、特にこの本村町というのも、いわゆる通学路ということで、子供たちがここを通っている。ここが通れないと、かなり遠回りしないといけない。通勤路でもあるわけで、早急に復旧工事を進めていただけたらと思います。江の浦町のほうも、車では今通れるのですけれども、御覧の写真のように、人はこちらのほうは歩けない状況であります。そういったところもありますので、ひとつよろしくお願いします。
また、過去の災害で、現在、彦島において復旧中の箇所はありますか。
○建設部長(伊南一也君)
彦島地区におきまして、過去に発生した災害の復旧状況についてでございますが、令和4年7月に発生した豪雨により、彦島江の浦町二丁目で急傾斜地の崖崩れが発生しましたが、令和6年3月に復旧工事が完了しており、現在、彦島地区において、令和5年度までに発生した本市の災害復旧事業は全て完了しております。
○山野陽生君
次に、今年元旦早々からの能登半島地震による多くの犠牲者や被害者に対し、まずは心より御見舞いを申し上げます。災害が起きたら支援することも大切ですが、自分事と捉えて防災意識を高めることが、被害に遭われた方々に対する最大のお悔やみにつながると思います。身をもって自然災害の怖さをメッセージとして、全国や世界に発信していただいたと思わなければ浮かばれません。
下関は、昔から地震や台風、土砂災害等の自然災害が比較的少ないと言われております。どうしても、全国各地で災害が起きても、他人事と捉えて、危機意識が低いと思われます。急激な温暖化による異常気象が年々増加し、南海トラフをはじめ、大地震も現実的になってきました。
続きまして、地区防災計画の現状と今後についてお伺いします。地域防災計画と地区防災計画の違いについて、また本市は、地区防災計画はありますか。お示しください。
○総務部長(笹野修一君)
今、地域防災計画と地区防災計画、この違いについてということで御質問をいただきました。
まず地域防災計画、こちらは災害対策基本法の規定に基づきまして、市町村の防災会議、市がその地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、災害の予防を、災害応急対策及び災害復旧対策について必要な事項を定めたものであります。ある意味、市域ということになります。
それから、続きまして地区防災計画、こちらは市町村内の一定の地区内、こちらの住民及び当該地区に事業所を有する事業者が、自発的な防災活動を促進し、地域における防災力を高めるため、各地区の特性に応じて作成するものでございます。
次に、本市に地区防災計画がありますかというお尋ねでございますけれども、こちらについては、地区における防災活動は強制力のない、自発的な共助の活動でありますので、地区防災計画の作成につきましては、それぞれの地区に委ねているところでございます。本市といたしましては、各地区の地区防災計画は定めていないということになります。
○山野陽生君
今、地区防災計画についてお話がありましたけれども、ない理由というのと、それと今後どのように対策を考えられているかお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
地区防災計画を定めていない理由、ちょっと繰り返しにはなりますけれども、地区における防災活動は、強制力のない自発的な共助の活動ということで先ほどお伝えをいたしました。計画の作成に当たりましては、それぞれの地区に委ねているというところになります。
なお、今後につきましては、有事の際の具体的な行動計画、こういったものが必要と思いますので、地区主体での計画の策定について、支援のほうは努めていきたいと考えております。
○山野陽生君
続きまして、現在彦島における避難所は何か所ありますか。また、全ての学校が含まれていますか。
○総務部長(笹野修一君)
彦島における指定避難所の数ということで、全部で20施設ございます。このうち、彦島地区にある今学校ということで御質問いただきましたので、全て含まれております。ちなみにですけれども、小学校が5校、それから中学校が2校ということも合わせて7校、小中で言えば7校でございますが、そのほか中等教育学校、こちらもございますので、学校というくくりで言いますと、全部で8校ということになります。
○山野陽生君
やはり学校というのが避難所に選ばれている。過半数に近いぐらいが選ばれているということで、安心な場所だという、一般市民の方の思いがあると思います。
政府広報の防災関係のホームページに七つの備えというものがありました。自助、共助、地域の危険を知る、地震に強い家、家具の固定、日頃からの備え、家族で防災会議、地域とのつながりとありました。
その中で、地域とのつながりは、自分や家族だけではつくれない関係性です。災害時には、消防などの活動は限界があり、地域に住む住民自らで救助などを行わなければならない場面もあります。災害に弱い立場に立った心がけが大事です。弱い立場である子供たちは、日中幼稚園や学校に行きます。言わば、学校が子供たちの地域と言えると思います。また、校舎は避難所として利用される場合が多く、災害と学校の関係は極めて重要なものです。これからは、地域と学校の連携は必要になると考えます。
そこで、学校内での防災災害発生マニュアルの策定は当然ですが、学校と地域、学校と学校、関係公共機関、各種団体など、連携協力関係の構築、災害発生時のマニュアル作成が必要になると考えます。
そこで、災害時における地域防災と学校の連携について、本市の考えはどうでしょうか、お示しください。
○総務部長(笹野修一君)
ただいま地域防災と学校の連携ということで御質問をいただきました。当然、これは非常に重要と考えております。次代を担う子供たちの教育ということにつながると思います。
そうしたところで、連携のための取組ということで、まず、大きく2点お伝えしたいと思いますが、1点目は、例年山口県、こちらが主催の地域別学校安全推進研修会、こちらに市の防災担当者が参加をしております。この行事は、市内の小中学校それから高等学校、総合支援学校などが参加する研修会でございまして、その研修会の中で、市の防災担当者が講演を行うほか、県や市の防災部局と教育委員会がグループ討議、こういったものも行っております。これがまず大きく1点目でございます。
次に、学校との連携ということで、より子供たちに密接のところで言いますと、防災教育の一環ということで、自然災害から自分の身を守るために、役立つ知識を学習するということを目的といたしまして、防災出前学校、こちらを小中学校で開催をしております。昨年度、令和5年度におきましては、延べ10校、約440人の生徒の皆さんに防災について学んでいただいたところであります。
引き続き、防災面における学校との連携を図っていきたいと考えております。
○山野陽生君
避難所と言えば、公民館や公共施設もありますが、多くの人は学校を思い浮かべると思います。児童・生徒が活動する場ですから、安全性は確保されており、災害時においても安全を確保し、良好な避難所としての役割を果たせる場所と思います。
そういう観点から、学校施設の防災機能の強化は、より一層の推進が必要で、災害時における活動を想定して、必要な防災機能を検討し、整備するとともに、定期的に点検、訓練することが重要であると言われております。
そこで、災害時における避難所としての学校の避難環境の改善について、本市の考えと既に実施された対策があればお示しください。
○総務部長(笹野修一君)
災害時に開設となる避難所ということで、学校の避難環境の改善についてお伝えをいたします。当然避難される方のプライバシー、それが保護されるように、仮設の段ボールの間仕切りであったり、災害用テント、着替えなどのときに使われるものとして、そういったものを備えております。
○山野陽生君
次の質問は、ちょっと時間の関係で紹介だけにさせていただきます。避難するときに心配なのが、高齢者や障害者が少しでも迅速に避難するために、避難グッズや避難リュック等の避難品をどう持ち出すかであります。事前に避難所に個別に避難品を備蓄する防災倉庫を自治体で用意し、手ぶらで避難する仕組みがあると、周りの方も災害時に高齢者や障害者、幼児など弱者を体だけ運んであげ、避難所に行けば自分の避難品があるという仕組みは、いざというときに命を守る取組と思われます。
例えば、高知県の土佐清水市、千葉県の船橋市、ネットで調べれば分かると思いますけれども、今多くの自治体で取り組まれております。こういったところは南海トラフも含めて、地震等を想定されておりますので、下関には関係ないかもしれませんが、そうではなくて、先ほど言ったように、やはり弱者の救済のため、避難する仕組みとしては個別備蓄、防災倉庫というものは必要だと思いますので、今後御検討いただければと思います。
このたびは、先日発表された10年ビジョンである第3次下関市総合計画案の中で、本市の重要課題である人口減少問題に対し、北九州のベッドタウンとしての彦島のまちづくりの更新案と市営墓地の環境保全、地区防災について政策提案させていただきました。
特に彦島のまちづくり更新案は、下関市中心市街地の古い町並みの再生にもつながります。ぜひ、下北道路開通を踏まえ、彦島のインターを降りたときに、よいイメージの町であることは重要です。降りたときに、さびれた町であったら、何じゃこれはということで、住みたくはならないわけですから、今後のまちづくりに対して活用していければと思います。
下関市の発展のため、検討していただくよう強く要望して、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。(拍手)
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