市議会サイトトップへ
会議録検索サイトへ
文字サイズの変更
標準
大
録画放映
トップ
/
議員名でさがす
/
坂本 晴美 議員
第1回定例会 3月5日(火) 本会議(代表質問2日目)
本会議でさがす
委員会でさがす
議員名でさがす
会派名でさがす
操作方法について
1倍速
1.2倍速
1.5倍速
2倍速
内容
会議録
第1回定例会
3月5日(火) 本会議(代表質問2日目)
公明党市議団
坂本 晴美 議員
1.最重要施策について
2.「未来へと躍進する街」
3.「力強く躍動する街」
4.「安全・安心の街」
5.「改革に挑む街」
6.物価高騰への対策について
【下関市議会 本会議確定版】
△代表質問
○議長(香川昌則君)
日程第2 議案第12号「令和6年度下関市一般会計予算」から、日程第20 議案第30号「令和6年度下関市ボートレース事業会計予算」までの19件を一括議題といたします。
議案第12号 令和6年度下関市一般会計予算
議案第13号 令和6年度下関市港湾特別会計予算
議案第14号 令和6年度下関市臨海土地造成事業特別会計予算
議案第15号 令和6年度下関市渡船特別会計予算
議案第16号 令和6年度下関市市場特別会計予算
議案第17号 令和6年度下関市国民健康保険特別会計予算
議案第18号 令和6年度下関市土地取得特別会計予算
議案第19号 令和6年度下関市観光施設事業特別会計予算
議案第20号 令和6年度下関市介護保険特別会計予算
議案第21号 令和6年度下関市農業集落排水事業特別会計予算
議案第22号 令和6年度下関市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算
議案第23号 令和6年度下関市後期高齢者医療特別会計予算
議案第24号 令和6年度下関市市立市民病院債管理特別会計予算
議案第25号 令和6年度下関市公債管理特別会計予算
議案第26号 令和6年度下関市水道事業会計予算
議案第27号 令和6年度下関市工業用水道事業会計予算
議案第28号 令和6年度下関市下水道事業会計予算
議案第29号 令和6年度下関市病院事業会計予算
議案第30号 令和6年度下関市ボートレース事業会計予算
○議長(香川昌則君)
昨日の本会議に引き続き、代表質問を行います。
本日は、御手元に配付の通告一覧表により、公明党市議団、市民連合、日本共産党下関市議団について順次行います。
なお、各会派の持ち時間は答弁を含め、公明党市議団は100分、市民連合、日本共産党下関市議団はそれぞれ60分であります。
この際、重ねてお願い申し上げます。答弁については、質問の要旨を的確に捉え、簡潔にして要を得た答弁をされるようお願いいたします。
それでは、順次質問を許します。3番、坂本晴美議員。(拍手)
〔坂本晴美君登壇〕
○坂本晴美君
おはようございます。公明党市議団の坂本晴美でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔手話を交えながら発言〕
○坂本晴美君
前田市長の施政方針に対して、会派を代表して質問させていただきます。質問の前に、本年1月1日に発生しました能登半島地震によって、甚大な被害を受けている被災地の皆様の安全と、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
昨年の5月に、新型コロナ感染症も5類に移行し、街にもにぎわいが戻ってきつつあります。しかし、3年にわたる新型コロナ感染症は、多くのことに影響を与えてきました。コロナ禍の影響を受け、2023年の出生数が75万8,631人で、前年から5.1%減少しました。このままでは2035年には50万人を割る見通しです。
また、結婚氷河期とも言われ、婚姻数も2023年は90年ぶりに50万組を割る見通しです。本市も、そのために、今回様々な政策を掲げられております。
まず、前田市長が昨年掲げられた「For Kids For Future」のセカンドステージとしての位置づけ、最重要施策として取り組んでくださる政策について質問させていただきます。
私自身も3人を保育園に預かってもらい、子育てをしてまいりました。今でも忘れません。保育料が決定した通知を見たとき、0円と書いてありました。本当にうれしかったと喜んだのもつかの間、3番目を2歳で預けたので、保育料の高さに一気に心が沈んだのを今でも覚えています。何のために働いているのかとも思ったのを記憶しております。
子育て世帯が2人目を産むときに考えるのが、女性も働き続けたい、そして子供も欲しいとなると、その環境を整えるためには、2人目の無償化は重要な要因となります。市長の大きな決断であったと思います。ここで、第2子以降の保育料無償化の見込まれる効果と財源についてお尋ねいたします。
次に、小中学校特別教室のエアコン設置への施策ですが、今でも忘れません。小中学校にエアコンを設置するという採決のボタンを押したのが、1期目の初めての大きな採決でした。実は、うちは息子の卒業式があったのですけれども、出席せずにここにボタンを押しに帰ってまいりました。
浅はかにも、その当時は全教室につくものと思っておりましたが、その後、子供たちが先生のことを思いやって「理科の先生、音楽の先生、家庭科の先生がとても暑い思いをしている。どうして教室につかないのか」という声がきっかけで、議会質問させていただきました。その当時は「積極的に検討していきます」というお答えでした。やっと願いがかない、本当に感謝しております。
私も短時間ですが、丸つけ先生で小学校に行かせていただいております。朝早くから子供たちが帰るまで、常に心配りをされながら仕事をされている先生方に、本当に頭が下がります。子供たちの学習環境のためにも、そして、いつも子供たちのために一生懸命指導してくださる先生方にとっても、すばらしい施策だと思います。そこで、改めて見込まれる効果とその財源をお示しください。
次に、インクルーシブ公園についてです。皆さんはインクルーシブと聞くと、どんなことをイメージしますか。私は、子育て中のお母さんたちに聞いてまいりました。残念ながらほとんどの方が知りませんでした。しかし、分かった方がおられます。それは、障害を持たれたお孫さんを持つおばあちゃんでした。その方は小学校に行っても、独り別教室で支援を受けているお孫さんを見て、何とかみんなと一緒になれないか、学べないかという思いで、インクルーシブ教育ということを知られたそうです。
インクルーシブ公園とは、障害の有無や年齢、性別、国籍、貧富の差など問わず、みんなが楽しく遊べる公園と定義されていますが、多くの市民の方は、この意味を知らなかったり、障害のある子供も遊べる公園と理解されるかもしれません。そこで、インクルーシブ公園を設置する目的と効果と予算をお伺いいたします。そして、なぜインクルーシブ公園という事業に至ったのかをお尋ねいたします。
ここからは、4つの視点に沿って質問させていただきます。
最初は「未来へと躍進する街」についてであります。昨年は、子ども医療費の無償化や給食費の負担軽減など、多くの政策に取り組んでいただき、保護者の方から「本当に早めに病院にかかることができ、早く回復するようになった」と多くの喜びの声が届いております。
同時に要望として、高校生はいろいろな面でお金もかかるので、高校生の通院も無償化にしていただきたいと要望しておられました。
先日、下関商業高等学校の卒業式に参列させていただきました。卒業生の答辞に「私たちの高校生活は修学旅行を実施してほしい」という願いから始まりました。また、商業高校独自の検定試験に何度も挑戦したこと、皆で励まし合って合格したことなど、充実した高校生活を語られていました。
出席された教育長が、東日本大震災で被災した子供たちが、それでも前を向くということ、生き抜く力について話されました。まさに、そこにいた子供たちは生き抜く力が育っておりました。そして、そこにいた大人、私たちも希望と感動を与えていただきました。
その反面、私が気になったのは、今、下関で生まれ育ち、多くの問題を抱えている子供たち、そして子育てに不安を持つお母さん、お父さんのことです。産後鬱、虐待、不登校、ヤングケアラー、小中学生の自殺などたくさんの問題があります。今すぐに出生率は上がりません。今いる子供たちにしっかりと支援していくことが大切だと思います。だからこそ、今回設置されるこども家庭センターはとても重要な役割を持つと考えるのです。
国において、児童福祉法と母子保健法において、組織が別であるために、連携・協働に職員に負荷がかかったり、情報共有が円滑になされにくいなど、様々な課題が生じてきたため、令和4年6月15日に児童福祉法等の一部を改正する法律において「市町村は子育て包括支援センター」と「市町村子ども家庭総合支援拠点」にそれぞれの意義や機能を維持した上で、組織を見直し、全ての妊産婦、子育て世帯、子供に対し、母子保健・児童福祉の両機能が一体的に相談支援を行う機関として、こども家庭センターの設置に努めることにしたとあります。
まず、こども家庭センターを設置することで、どのような支援につながるのかお示しください。また、相談支援とは具体的にはどのような支援を行うのか、今までと何が違うのか、誰がどのような形で支援し、活動するのかをお示しください。
次に、地域が一体となって子供や家庭をサポートする体制の構築について、改めてお伺いいたします。子どもの居場所とは、どのように認識されていますでしょうか。サポートする子供たちはどんな子供たちを対象にしておられますか。そして、子供支援の専門家とはどんな方で、どこに配置するのかをお伺いいたします。
次に、放課後児童クラブについて、12月の文教厚生委員会で「支援員の業務の見直しや合理化などにより、労働条件の改善を行い、支援員の離職を防ぎ、新たな支援員の確保を図っていく」とありました。新運営方針の影響で、待機児童が96人から227人に増加するとシミュレーションしてありました。
今、あらゆる業種で人手不足が叫ばれています。子供を持つ保護者の方が、児童クラブに預けられないと、安心して働くことが難しくなり、悪循環となってまいります。そこで、支援員不足に対しての対策や処遇改善について、どのようにお考えかをお伺いいたします。
次に、私は議員になって以来、ずっと待機児童対策をお願いしてまいりました。政府は昨年の12月に「こども誰でも通園制度」を発表し、2026年には本格実施を目指すと言っています。保護者からは、共働きでなくても保育園とつながることで、安心して子育てできる制度だと思います。しかし、私も待機児童対策で保育士が足りず、本市でもいろいろな政策で保育士確保に尽力されていることも存じております。
そこで、保育士・保育所支援センター設置について、目的と配置される専門家とはどんな方で、どういう働きをすることで保育士の離職防止となるのか、そして処遇改善はできるのかをお伺いいたします。
次に、男性育休取得率100%について質問いたします。2月13日に山口県と県内19市町による「やまぐち”とも×いく”共同アピール」をされ、その目標は、令和7年度までに2週間以上の取得率100%、令和7年度までに子の出生後1年までの1か月超の育児関連休暇等の取得率100%とありました。目標はすばらしいと思います。
ハーバード大学ライシャワー日本研究所の教授のメアリー・ブリントン氏は「出生率が低迷する背景には2つの岩盤がある。岩盤を払拭し、共働きと合わせた「共育てモデル」を定着させる必要がある。岩盤の一つは、誤ったジェンダー平等、日本の女性の多くが仕事と家事の大半をこなすスーパーウーマンであることを求められている。そして、母親の就労率は、今現在、米国よりも日本のほうが高い。日本の女性たちは、家庭と仕事の両立に疲れ果てて、子供を産み育てるという余裕を失っている。
そしてもう一つの岩盤は、男性は育児休暇を取るべきではないという考えだ。2022年から施行の改正育児・介護休業法などで、取得の機運が高まっているが、実際の取得率は低い。また、男女共に育児休業を取るのが当たり前なスウェーデンのほうが、実は労働生産性も高い。日本の企業が育休を取ると職場が回らなくなるというような、組織マネジメントから見直すべきだ」と言われております。男性育休取得率100%は、少子化対策だけでなく、ジェンダー平等、そして女性が仕事と両立していくためにも重要と考えます。
そこで、まず本市の男性職員の取得率をお伺いいたします。さらに、市職員の意識、職場の環境を変えるとありますが、具体的な方策はどのようなものがあるかをお伺いいたします。聞き取りでアンケートを取っているということですので、併せてその内容もお伺いいたします。
また、赤ちゃんを産んだママたちからの要望ですが、育休を取ることが目的になってもらっては困る。育休で男性が何をすべきかの意識づけも大事と考えますが、その点についてもお伺いいたします。さらに、職場で育休を取ることによって、仕事の負担が増える職員に対しての理解や民間への働きかけはどのようにしていくのかをお伺いいたします。
次に、文部科学省は2023年10月、小中学校における不登校の子供の数が22年度に29万9,048人となり、前年比で22.1%増加したと公表されました。本市でも、不登校の子供たちは、令和4年678名と認識しております。その子供たち、保護者、祖父母とも悩んでおります。不登校児童生徒の対応として、校内教育支援室とはどういう支援をされているのか、ステップアップルームはどうなっているのかをお伺いいたします。
私も多くの保護者から御相談を受けて、先日、宇部で「フリースクール、学びの多様化の学校の実践から」というテーマで、東京シューレ学園長の奥地先生の講義を受けてまいりました。今は無理に学校に行かなくてもいいという概念は浸透してきているそうです。しかし、学校に行かないことを選択した子供たちをどうすべきなのか。一番保護者が悩んでいるところです。「東京シューレ学園の大事にしてきたことは、居場所であること、やりたいことを応援される、自己決定の尊重、子供たちでつくる、違いを認め合うという5つのことを大事にされてきました」と言われました。何よりも印象的だったのが、映像で流されたある保護者の感想です。私は初め、東京シューレ学園に来たとき、保護者が笑っているのに腹が立ったそうです。子供が不登校なのによく親が笑っていられると。でも、通っていくうちに自分も笑顔になったそうです。そんな親も子も元気になる学校であってほしいと思います。
そこで、期待を込めてお尋ねいたします。学びの多様化学校の内容と開設に向けた検討とはどういうことかをお伺いいたします。
次に、吉見中学校小中一貫教育校にすることの目的とメリットはどのようにお考えかをお伺いいたします。
次に、下関駅周辺における商業施設の空きスペースを活用して、学習スペースを提供するとありますが、どのようなもので、費用はどのぐらいかかりますか。導入の効果をどのように考えておられるのかをお伺いいたします。
私は、中央図書館に試験期間中、朝から行列で待つ中高生を見てきましたし、我が子も並んでいました。中高生からの要望ですが、学習だけでなく、音楽やeスポーツを仲間と一緒にできるような施設にしていただけないかということです。
部活動も毎日できなくなり、聞き取りで公民館をと言われましたが、子供たちはなかなか予約が取れないと言っておりました。本当に学習スペースだけでよいのでしょうか。
高校生のとき、バンドをしていた子供にも聞いてまいりました。ライブハウスなどを借りると、1人700円以上かかっていた。下関駅に近いと、学生にとって楽器も運びやすいし、安ければ何度でも行きたい。また、シーモールにある楽器店などがレンタルなどしてくれると、さらに活用できる。不登校の子供たちの中にも、吹奏楽の部活だけ参加していた子もいます。多目的に活用できることで、費用対効果も上がると思いますし、活用もされるのではないかと思います。ぜひ検討していただきたいと思います。
次に、今年はいよいよ下関市立大学にデータサイエンス学部が開設されます。DX人材には大きな期待をしております。でも、大切なのは、受け入れる側の準備です。
ある都会の企業に勤めていたDX人材の方が、夢を持って地方の企業などに戻ったが、あまりにもDXの受入れが悪く、元に戻ってしまうことが多いと聞きました。
まだ開学したばかりと思われるかもしれませんが、4年は長いようで、あっという間です。日本中、DX人材を欲しいと思っている中で、卒業後に地元企業に残ってもらうため、卒業後の人材確保の見通しと企業の働きかけなどをどのように考えておられますか。
次に、移住者と地域をつなぐトータルサポートセンターについて、昨年、総務委員会の市民と議会のつどいで、移住者の方とお話しして、いろいろな思いを伺っただけに、具体的な取組内容はどのようになっているのかをお伺いいたします。
次に、子育て及び若者世帯の移住者に対しての家賃支援、市内の新婚世帯に対して、住居費に対して期待される効果と予算についてお伺いいたします。
次に、最近の若い方たちの、結婚後子供をつくらない理由として、夫婦共ども、奨学金の返済があるので、子供を産んで育てる余裕がないということを何人かに相談されました。
出生率が2.95まで回復している岡山県奈義町では、町内居住で奨学金が半額返済免除の制度もあるといいます。とても有効な政策であると考えます。ここで、本市の現状と令和6年度の取組内容はどうなっているか、拡充の範囲はどうなっているかを伺います。
次に、中学校の部活動についてお尋ねします。2年前に国が部活動の方針をいきなり発表して、多くの保護者や子供たちに動揺が走りました。少子化の問題や教員の働き方改革など、様々な要因はあると思います。国の方針発表から現在に至るまでの中学校部活の進捗状況と実証内容をお伺いいたします。
次に「力強く躍動する街」。人材の確保や育成、定着における課題を抱える中小企業への支援について、現状と令和6年度の取組についてお伺いいたします。
2022年の連合の調査によると、学校を出て、初めて就いた仕事が、正規の仕事に就いた女性のうち、配偶者のいる人は63.6%、子供がいる人は57.7%、非正規の仕事に就いた女性で配偶者のいる人は34.1%、子供のいる人は33.2%でした。ほぼ倍近い差が出ております。
女性にとって、職業の選択は人生の大きな岐路になります。かねてからの課題ではありますが、どのように女性と企業をマッチングさせていくか、令和6年度はどのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。
インバウンドも回復しつつある中で、長州出島の活用について、企業誘致への取組と現状についてお伺いいたします。また、物流とクルーズ船の現状と取組、そしてMSCとの関係はどうなっているのかをお伺いいたします。
次に「くじらの街下関」の推進として、関鯨丸のPRと消費拡大の取組についてお伺いするとともに、関鯨丸が完成に合わせて、どのように取り組んでいかれるのかをお伺いいたします。
次に、観光振興対策として、ニューヨーク・タイムズが「2024年に行くべき52か所」で、3番目に山口市を取り上げております。2025年には万博があります。西のゴールデンルートのインバウンド、観光対策として、具体的な取組と期待される効果をどう考えておられるのかをお伺いいたします。
また、観光客の移動のための交通手段はどのように考えておられるのか。例えば、新幹線で新下関駅下車後、4町につなげるための取組はどう考えておられるのかをお伺いいたします。
「安全・安心の街」についてお尋ねいたします。まず、改めて産後ケア導入の目的と現状と今後の取組についてお伺いいたします。
次に、新生児聴覚検査の導入では、令和元年に私も質問させていただいております。聴覚障害児の早期発見、早期療育を図るためです。その当時は、受検率が96.9%と高い位置であること。受検しなかったとしても、その後の赤ちゃん訪問でフォローすると言われました。そのときも申し上げましたが、3%と言えば少ないと感じますが、人数にすれば58人です。大切な新生児が誰一人取り残されることなく、検査を受けることができることに感謝して、今回導入するに当たっての理由と具体的な助成内容をお伺いいたします。
次に、地域医療構想について、現状と課題をお伺いいたします。再編・統合に向けて具体的に進んでいると思いますが、平成29年の課題に、若手医師等医療従事者を確保するためには、先駆的な病院建設だけでなく、教育環境や魅力あるまちづくりが必要と考えますが、どのように考えておられるのかをお伺いいたします。
次に、いきいきシルバー100の通年化は高齢者の長年の希望であり、多くの議員も質問してまいりました。そこで、通年化により期待される効果とバス会社への予算額についてお伺いいたします。また、火曜日以外にも拡充の希望がありますが、今後どのように考えておられるのかをお伺いいたします。
次に、補聴器の補助についてお伺いいたします。高齢者の方から要望があり、福祉部に相談に行ったことがありますけれども、高齢者の補聴器に補助はなかなか難しいということでしたが、補助の目的と予算額をお伺いいたします。
介護人材の確保について、現状と令和6年度の取組についてお伺いいたします。
外国人介護人材の受入れについての現状と課題についてお伺いいたします。
次に、防災・減災について、毎年のように、日本のどこかで災害が起こっています。高齢者や障害者の避難支援はとても重要と考えますが、個別避難計画の作成状況と今後の取組についてお伺いいたします。
また近年、甚大な災害が多く起きており、農業用水路が災害を受けたため、復旧できずに離農された方もおられます。農業用水路の管理についてどのように考えておられますか。また、災害が起きないようにするために、どのように取り組んでいかれるのかをお示しください。
次に、パートナーシップ制度、ファミリーシップ制度については、12月議会で質問させていただき、本市が教育、研修、講演会で市民に理解を促していることは承知しております。
公明党の勉強会で、LGBTQの当事者の方から直接お話を伺う機会がありました。フランスでは同性婚が認められているため、子供たちもお父さんが2人いる家庭、お母さんが2人いる家庭があるということが当たり前として受け止められているということでした。また、福岡ではパートナーシップ制度の届出に行くと「ようこそいらっしゃいました」と喜んで迎えてくれるそうです。このまちを選んでよかったと実感するそうです。
今回、パートナーシップ宣誓制度を県が導入の準備をしておりますが、これについて、市長の考えをお伺いいたします。
多文化共生社会という観点で、今からは、介護人材や企業の中にも多くの外国人の方が本市に来られると思います。本市在住の外国人の保護者の方から、日本語教育のサポートが少ない、高校進学のときにハンデが大き過ぎると御相談がありました。能力は高くても、日本語の習得が不十分であれば、他の市町に引っ越すしかないということになります。
そこで、改めて本市に住む外国人への支援と、その子供たちへの教育支援、進学の相談などについて、どのように考えておられるかお尋ねいたします。
次に「改革に挑む街」。徹底した事務改善と組織のスリム化、スピーディーで機能的な行政DXの推進について、現状と今後の取組内容についてお伺いいたします。
次に、物価高騰への対策について、国の政策は、賃上げや減税を考えております。しかし、賃上げや減税はタイムラグがあったり、中小企業に賃上げはとても難しくなります。最前線の市が現状をどのように把握し、高齢者や困っている方への支援をどう考えておられるのか。本当に厳しいときに、市が独自で支援する意思があるのか、市はその覚悟を持ってほしいと思い、お伺いいたします。
以上が一投目の質問になります。よろしくお願い申し上げます。
〔市長前田晋太郎君登壇〕
○下関市長(前田晋太郎君)
それでは、公明党市議団、坂本晴美議員の代表質問にお答えをしてまいります。
最重要施策について、第2子以降の保育料無償化について、御質問がございました。大きな決断をとお話がありましたけれども、本当にこれは大きな決断、年間3.5億円、しかも、これは恒久的に必要なお金でございますので、この財政負担にこれから市が耐え続けることができるかということで、財政部を中心にずっと議論を重ねてきて、このたびの決断でございます。御理解を頂ければと思っておりますが、まず見込まれる効果につきましては、子育て世帯の経済的な負担の軽減を図ることによる少子化対策、そして近隣他市への人口流出の抑制を目指すものです。
次に、財源につきましては、ボートレース未来基金を充当することとしておりますが、山口県が今回、第2子以降の保育料無償化に取り組むと聞いておりますので、事業費の一部につきましては、県の補助も想定されるわけでございます。
また、こども未来戦略方針にもあるとおり、子育て世帯の経済的な負担軽減を国の施策として推進してもらうために、幼児教育・保育の無償化の充実と対象範囲の拡大について、国へしっかりと要望していきたいと考えております。
小中学校の特別教室エアコン設置につきましては、後、教育長の答弁とさせていただきます。
続きまして、インクルーシブ公園の整備についての御質問でございました。本市では、これまで障害者が障害のない方と同等に生活し、活動する社会を目指すノーマライゼーションの理念の普及に取り組んでまいりました。
公園におきましても、先ほど御紹介がありましたように、多様な利用者を想定したバリアフリー化やユニバーサルデザインの考え方に基づいた施設の整備など、さらなる取組が求められており、令和4年に国の指針も改定されたところであります。
これらに加えて、小さな子供が遊べる遊具が欲しいという子育て世代の声も参考にさせていただき、このたび、インクルーシブ公園事業に着手することといたしました。
令和6年度は、アクセス性がよく、駐車場が整い、利用者の多い公園の中から川中中央公園を選定し、インクルーシブ遊具、複合遊具、そして多目的トイレなどを整備いたします。
本事業によりまして、障害のあるなしにかかわらず、誰もが一緒に利用できるインクルーシブ公園で遊び・体験・交流を通して成長できる環境が整い、障害に対する理解やお互いの個性を認め合う心のバリアフリー化へつながるものと考えております。なお、財源はふるさとしものせき応援基金で、予算額は1億4,000万円としております。
こども家庭センターの設置につきましては、昨日から皆様方に積極的な御質問を頂いております。本市のこども家庭センターの体制は、こども未来部と保健部により構成をされます。母子保健と児童福祉の機能的な一体運営を行います。全体のマネジメントの責任者であるセンター長のほか、母子保健と児童福祉の十分な知識を持つ統括支援員をこども未来部に配置することによりまして、専門性を生かした伴走型相談支援につなげたいと考えております。
こども家庭センターでは、家庭にとって身近な相談先である各保健センターの保健師や地域の子育て相談機関、そして学校、介護サービス事業者等が把握している情報を集約しまして一元管理をするとともに、行政や地域の支援団体等が提供する支援やサービスの中から、悩みや課題解決のための適切な支援をコーディネートして、ニーズに即した関係機関やサービスの提案・紹介などの支援を行ってまいります。
また、既存の支援団体やサービス、いわゆる地域資源の把握や新たな地域資源の開拓により支援メニューの充実を図るとともに、行政と地域の支援団体等が情報共有、連携を進め、支援につながっていない子供や家庭に対しても、必要な支援が届けられるよう取り組んでまいります。
そして、地域が一体となって子供や家庭をサポートする体制の中での子どもの居場所の認識について御説明いたします。子どもの居場所は、子ども食堂をはじめ、様々な活動形態により行われておりまして、地域による子供の見守りを通して、子供が安心して自分らしく過ごせる場であるとともに、自己肯定感、そして地域や社会と関わる力であったり、生活習慣、学習習慣などを学ぶことのできる、かけがえのない場であると認識をしております。
少しでも多くの子どもの居場所が子供との信頼関係を構築し、抱えている様々な課題を理解しながら、地域や社会に子供をつなぎ、必要な支援につなげていく役割を担えることを目指しまして、サポート体制をしっかりと構築してまいります。
子どもの居場所は、地域の全ての子供が対象となります。しかしながら、子育て家庭の孤立化などを背景に、何らかの支援を必要とする子供が、子どもの居場所とつながりにくい環境に置かれているなど、潜在的なケースが多々存在するものと考えております。
そうした子どもの居場所とつながりにくい環境に置かれている子供を対象に、令和6年度からは、新たに地域子どもサポート事業の中で、地域こども見守り強化業務としまして、地域で子供を支援する民間団体等と連携して、課題を抱えている子供の現状の確認を行いまして、必要な支援につなげてまいります。
続きまして、地域が一体となって、子供や家庭をサポートする体制の構築について、子供支援の専門家とはどのような人かという御質問でございました。地域子どもサポート事業の中で、配置をする子供支援の専門家は、児童生徒等の関係者間の連携に経験や知見等が必要となることから、スクールソーシャルワーカーをされている方を予定しております。
活動につきましては、特定の場所に配置をするのではなく、必要に応じて行政と子どもの居場所との情報連携や課題を抱えている子供に対応する人材の精神面のケア、そして困難なケースへの専門的助言等を行う予定でございます。
放課後児童クラブの待機児童解消に向けましては、放課後児童クラブ支援員の確保が重要な課題であると認識をしておりまして、支援員の業務の見直し、合理化によりまして、事務負担の軽減を徹底的に行って、離職防止に努めているところでございますが、その成果もあり、昨日も申しましたが、今年度末の離職者はここ数年で最小限にとどまったところでございます。
また、新たな人材確保のために、放課後児童支援員の仕事を多くの方々に知っていただけるよう、広報活動にも取り組んでまいりました。令和6年度以降も引き続き、安全で安心な放課後の居場所提供のため、支援員の確保に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、保育士・保育所支援センターの設置目的と専門家とはどのような働きをする人かについてお答えいたします。
市内の就学前施設における保育士不足は解決すべき喫緊の課題でございます。そのため、保育士・保育所支援センターを設置しまして、潜在保育士の確保、そして現役保育士の離職防止、これをしっかりと図ることを目的としております。
保育士・保育所支援センターは、幼児保育課に設置をしておりまして、市内の就学前施設の情報に詳しい職員を就職支援コーディネーターとして配置をし、潜在保育士が不安なく保育現場に復帰できるよう、研修や技術指導を行うとともに、個々の事情に応じまして、就労にて最適な園、施設を紹介するマッチングを行う予定でございます。
また、現役の保育士の保育や労働環境に関する悩みについて相談支援を行うとともに、施設側に対しても、指導や助言、改善のお願いをすることで、現役保育士の離職防止を図るといった業務を行うこととしております。
続きまして、男性育休のお話でございました。市職員の男性育休取得率の現状は何%であるか、またあわせて、取得しない理由はどのように考えているかということでございました。過去3年間の男性職員の育休の取得率につきましては、令和2年度が13%、令和3年度が10.6%、そして令和4年度は7.3%となっております。
また、令和2年に実施をしました職員アンケートの結果でございますが、お問合せがありましたが、男性職員が育休を取得しなかった理由として最も多かったものは「配偶者等が育児をしているため、自分が育休を取得する必要性を感じなかった」という回答、これが約54%。次に多いものが「取得したかったが、業務多忙や取得しづらい職場の雰囲気によって諦めた」という回答、これが約29%となっております。
このことから、男性職員の育休取得に対する職員自身や職場における意識の醸成、また安心して育休を取得できる職場環境づくりが必要であると考えております。
そして、意識、職場の環境を変える具体的な方策はという御質問でございました。何をすべきかという意識づけの教育が必要ではないかということでした。昨日の星出議員の答弁と繰り返しにはなるわけでございますが、本年2月13日に、男女が共に子育てに参加をして、地域社会全体で子供たちを共に育てる”とも×いく”共同アピールを山口県及び県内19市町で実施いたしました。
職員の意識や職場環境を変えるための方策といたしましては、まず「令和7年度までに、男性職員の2週間以上の育児休業取得率を100%にする」などの目標を掲げておりまして、全庁的に周知をしたところでございます。
具体的取組といたしましては、職員が安心して育休等を取得できる環境を整備するために、育休プランシートを作成しまして、所属長による面談を実施いたします。また、経済的な不安の解消につなげるため、収入シミュレーションシートを活用いたします。また、出産・育児等に関する男性職員の休業制度等を示したリーフレットによる制度の周知によりまして、職場内において、男性の育児休業取得が当たり前という意識醸成を図ってまいりたいと考えています。
さらに、育休を取得した男性職員の体験談等を庁内イントラネットという掲載できるものがあるのですけれども、掲載することで、夫婦での家事、そして育児の分担方法や育児を自分事として捉えて、職場復帰後も積極的な家事・育児への参加を促すような意識づけに取り組んでいきます。
また、民間企業へは、毎年5月の県内就職促進月間に合わせまして、山口県の労働局、そして山口県の皆さんと一体となりまして、雇用確保の促進を中心とした要請を行っており、ワーク・ライフ・バランスや職場環境の改善、そして新しい働き方への取組も併せてお願いをしているところでございます。
なお「やまぐち”とも×いく”共同アピール」におきましては、県内全域で”とも×いく”が当たり前となる機運の醸成を図ることとしておりまして、本市としても、村岡知事をはじめ県としっかり連携しつつ、民間企業へ働きかけを行ってまいりたいと考えております。
そして次、校内教育支援教室の運営支援につきましては、教育長の答弁となります。学びの多様化、学校の内容についても教育長、そして小中一貫校に対するメリットと目的につきましても教育長。最後に学習スペースの設置につきましても教育長からお答えをさせていただきます。
続きまして、市立大学の御質問でございました。市立大学データサイエンス学部における令和6年度、この春の入学者、一般選抜の実施状況についてでございますが、前期日程、中期日程を合わせますと、募集人員50名に対して、志願者数は何と531人、志願倍率は10.6倍と非常に多くの学生に志願をしていただいております。
また、市立大学全体における一般選抜の志願者数は、経済学部のみであった令和5年度入学者選抜が2,615名、そして経済学部とデータサイエンス学部の2学部となる令和6年度が3,133名と、全体で518名増加をしております。
文部科学省の発表資料による全国の志願倍率を見ますと、今年の国内を見ますと、公立大学の志願者倍率というのが平均5.5倍でございましたけれども、市立大学は10.4倍ということで、実は国内でもほぼトップ、今1位か2位ぐらいの状況で高倍率になっております。御支援を頂きました議会の皆様に大変感謝を申し上げたい。いろいろ議論をやってきましたけれども、結果的に本当によかったと。これからまだスタート地点だと私は思っておりますが、このデータサイエンス学部の設置による魅力向上をしっかりと効果が皆さんに伝わって、多くの方々から志願が増えたものと理解をしております。
そして、卒業後に地元に残ってもらう、これも大変大切なところでございますが、この人材確保の見通しについての御質問でございました。データサイエンス学部を卒業する学生のうち、どの程度の人数が市内企業に就職するかといった見通しは、当然、現時点ではなかなか持ち合わせていないわけでございますが、データサイエンス学部において、育成をされる人材像であったり、就職先で発揮できる能力等につきましては、市内企業に認識をまず深めていただくことが重要と考えております。
そのため、市内大学としましても、デジタルトランスフォーメーションの進展に伴いまして、市内企業が求める人材像を的確に把握ができるように、市内企業と学生双方の認識を深めるための情報交換を重ねることが、学生が市内企業を選択する上では大変重要であると認識をしておりまして、本市としてもしっかりと協力をして取り組んでまいりたいと考えております。
そのほか、より一層学生と企業が密接につながる取組といたしまして、企業が保有するデータの分析を通じて、学生と企業とが接することによりまして、学生にとりましては、企業を知るいい機会になるわけでございますし、また企業にとりましては、学生が発揮できる能力等を把握できる機会になるわけでございまして、双方にとって非常に大切な接点になろうかと思います。市内企業との共同研究を実施することも、市内定着のための一つの手法であると考えているわけでございます。そのため、こういった手法も大学としっかりと連携をして、取り組んでいきたいと考えております。
一方で、市立大学を含めました新卒予定者に対する市内就職に向けた取組といたしましては、市内企業の魅力を知る機会を増やすために、学生たちが気楽に参加できる企業説明会であったり、交流会であったり、市内企業を巡るバスツアーのほかに、市立大学と連携をして、大学内で市内企業との交流会を現在行っているところでございます。
市内企業における市立大学からの人材輩出への期待度は非常に高いものであると認識をしておりまして、令和6年4月に開設されるデータサイエンス学部の学生を見据えまして、より多くの学生と市内企業のつながりをつくり出していきたいと考えております。市内企業の就職にしっかりとこれを結びつけていきたいと考えております。
続きまして、移住定住のトータルサポートセンターの設置でございますが、昨日の星出議員の御質問にもお答えいたしましたけれども、移住希望者をより多く本市への移住につなげるために、相談窓口の強化、これをしっかりやっていきたいと思います。具体的には、全庁的な移住・定住支援策をワンストップで紹介する、そして提案することができて、様々な相談に迅速かつ移住決定まで寄り添った対応をすることによりまして、本市への移住決断につなげていきたいと考えております。
そして、移住者への家賃支援であったり、新婚世帯に対する支援でございますが「下関暮らしサポート事業」におきましては、本市に移住した若者や子育て世代の経済的負担を軽減することで、その世代の移住者の増加と定住促進を目的としております。
支援の内容は、月額家賃の2分の1を対象といたしまして、世帯主が39歳以下の世帯は上限1万円を、そして中学生以下の子供がいる子育て世帯には、さらに手厚くして、上限2万円を最長2年間助成するものでございまして、予算額は全体で600万円ほど確保しております。
次に「結婚新生活支援事業」でございますが、移住者に限らず、継続して本市に居住をする新婚世帯の住宅費用とか引っ越し費用などを支援するものでございまして、若者の定住促進を目的としております。世帯所得が500万円未満であることが条件なわけでございますが、夫婦とも39歳以下の場合は、最大30万円を支給、そして夫婦とも29歳以下の場合は最大60万円を助成ということで、予算額600万円を計上しているわけでございます。
続きまして、奨学金返還支援制度の現状と取組についてでございました。この制度を令和元年度に創設をいたしまして、幅広く制度周知を図ってまいりました。4年が経過いたしまして、今後の事業効果の拡大を図るために、このたび現行制度を拡充することといたしました。昨日もお答えいたしましたけれども、改めて。
具体的には、5年間でこれまで最大60万円だった上限額を最大100万円に引き上げるということでございます。そして、対象の企業をさらに拡充していこうと。慢性的な人手不足が顕著であります介護保険サービス事業所や私立の保育所であったり、私立の幼稚園等を追加したいと考えております。
あわせて、現在では大学3年生以降の学生に対しまして、重点的に周知をしておりましたが、大学進学前に本制度を知ることで、市内就職を将来の選択肢として、より考えていただけるように、早いうちに教えていこうということです。周知の開始期間を高校3年生までに早めていきたいと考えております。
こうした拡充によりまして、若い方々が早いうちからこの制度を知って、大学にチャレンジして、自分でも上を目指していけるということで、取組を進めていけるように、我々も周知を徹底していくということでございます。
続きまして、中学校部活の地域移行の現状と実証実験についての御質問でございました。これは教育長の答弁とさせていただきます。
その中で、国の方針発表から現在に至るまでの間、中学校の部活の進捗状況と実証実験の内容はどうかということについて、これは観光スポーツのほうが担当部局となりますので、私のほうから答えます。
運動部そして文化部の地域移行につきましては、国から令和4年6月に運動部活動に関しまして、8月には文化部活動に関しまして、それぞれの検討会議の提言がなされまして、これを踏まえた「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が同年12月に策定されております。
また県におきましても、昨年10月に「新たな地域クラブ活動の在り方等に関する方針」が示されたところでございます。
本市におきましては、国及び県の方針を踏まえて、子供たちがスポーツに親しむことができる環境を構築するため、昨年10月から本年2月にかけて、運動部活動の地域移行に向けた実証事業に取り組み、現在、アンケートに基づく検証を行っておりますけれども、多種多様なニーズを把握するために、中学生をはじめ、小学校高学年に意識調査を行うことも計画をしております。
令和6年度には、運動部活動の実証事業を拡充するとともに、新たに文化部の活動の実証事業も実施をすることとしておりまして、受入体制の整備等、制度設計に向けて、引き続き検証を進めてまいります。
続きまして、人材確保や育成、そして定着における質問でございました。現状と令和6年度の取組はどうかということでした。中小企業を取り巻く環境の変化は大変激しくて、中小企業は様々な経営課題を抱えておられます。中でも人材を重要な経営課題と考える企業が非常に多いということから、人材課題の解決を目的とした事業に令和6年度より取り組んでまいります。
具体的には、個々の企業における労働生産性の向上であったり、賃上げ等に向けた経営戦略の策定や実現を後押しするため、企業の経営者等に対するセミナーを開催し、意識改革を図るとともに、従業員のリスキリングに意欲的に取り組む企業については、相談員を配置して、伴走型で支援をしていこうというものでございます。
また、市や金融機関、商工団体等の地域関係機関が連携を図って、おのおのの強みを生かしつつ、人材の確保、育成、定着を支援する新たな体制――「地域の人事部」と呼ぶのですけれども、地域の人事部を構築いたしまして、中小企業が人材を資本と捉えて、人材戦略と経営戦略を連動させ、その価値を最大限に引き出し、中長期的な企業価値向上につなげる人的資本経営の促進を図ります。
令和6年度は関係機関や企業を対象にしたセミナーやワークショップにより、地域の人事部への理解を深めてもらい、その後、体制の構築を進めてまいりたいと考えております。
そして、女性の就職支援につきましては、ハローワーク下関と連携いたしまして、支援事業に取り組んでいるほか、本市の就業機会創出事業におきましても、主要なテーマの一つとして位置づけまして、就職の準備に必要なセミナーや企業説明会を実施しており、令和5年度においても、50人を超える就職につながっている状況でございます。
特に、再就職を希望する女性は、自らの生活と勤務条件等を照らし合わせて、十分検討した上で就職先を選定する傾向が見られるために、少しでも多くの企業と時間をかけて面談ができる形を工夫し、アフターフォローを徹底するなど、就職ニーズに応じた手法を取り入れながら、継続して支援を行ってまいります。
長州出島の活用についてでございます。長州出島の産業振興用地につきましては、令和5年度に1区画が売却されまして、本年2月末時点におきまして、産業ゾーン1区画、物流ゾーン8区画が売却されました。さらに現在4区画が内定しております。
物流ゾーンにつきましては、完売に現在近づいている状況でございますが、製造業の工場を誘致するための産業ゾーン――広いほうのエリア、これは投資額がやはり大きいわけでございまして、立地の判断が民間の企業側が慎重に行われるものと理解をしております。
一方で、県内におきましても、長州出島の産業振興用地のような大規模な土地はなかなか少ないということでございまして、問合せも非常に多くて、視察対応も積極的に行っている状況でございます。引き続き、関係機関や成功報酬型土地売却仲介業務の委託業者としっかり連携をしながら、早期完売を目指して誘致活動を進めていきたいと考えております。
長州出島の物流とクルーズの客船の取組につきましては、昨年6月にクルーズ岸壁が完成しまして、いよいよ隣接する国際物流ターミナルの拡張も完了したことから、物流機能が飛躍的に向上しているわけです。これによりまして、完成自動車の取扱いが――たまに自動車がいっぱい並んでおりますけれども、あれもコロナ前の今2倍以上に増加をしております。
また、クルーズ客船につきましては、昨年9月24日に17万トン級のMSCベリッシマが初寄港いたしまして、我々と連携をしておりますMSCクルーズ社とも旅客ターミナルの整備に向け、今現在継続をしているところでございます。
なお、下関港では他港に先駆けまして、コロナ中においても、クルーズセミナーを、まだコロナがあった頃から、やはりクルーズは必要だから、皆さん将来的には、落ちついた頃にはクルーズにしっかり乗っていきますので、今のうちに勉強していきましょうねという、クルーズセミナーを早めにやってきたので、そのことに対する評価も非常に頂いておりますけれども、令和6年からは、長州出島にMSCクルーズ社の客船を6隻、そして合計で22隻の寄港を見込んでおります。これは、コロナ前の令和元年の寄港数が18隻だったので、それを上回るものとなっているわけです。
今後も、新規の貨物であったり、航路の誘致であったり、クルーズ客船の寄港数増加に向けて誘致活動をしっかりと強化をして、長州出島のさらなる利用促進に努めてまいりたいと考えております。
「くじらの街下関」についてでございます。本市におきましては、鯨食の普及、鯨肉の消費拡大、そして母港化の促進、この3つの取組を軸に「くじらの街下関」をしっかりと推進していきたいと考えています。
このうち、母港化の促進につきましては、令和6年3月にいよいよ関鯨丸が完成することから、今後は本市を拠点とする捕鯨が持続的に営まれて、本市の主要産業の一つとなるように下支えすることが必要であると考えております。
そのため令和6年度におきましては、引き続き鯨給食の10万食の提供による鯨食の普及や下関市鯨肉消費拡大推進協議会が取り組む、鯨肉の消費拡大に対する支援をしっかりと行うとともに、令和6年5月に関鯨丸の初出漁を祝う式典を関係者のほか皆様方とやっていくということで、関鯨丸への親しみや捕鯨に対する理解を深めるとともに、本市が関鯨丸の母港であることを広く一般に周知をして、鯨食の普及、鯨肉の消費拡大につなげていきたいと考えております。
観光のお話でございました。「西のゴールデンルート」に対する御質問でございます。
昨年9月、西日本・九州の関係自治体と魅力を一体となってプロモーションしていくということ、西日本・九州ゴールデンルートアライアンスを12名の首長とともに設立をいたしまして、現在では14の自治体に増加をしているわけでございまして、インバウンドの誘致をしっかりやっていこう。要は下関だけで、万博のときにたくさんお客さんが来るから、早いうちからPRを、当然これはやっていくわけですけれども、これを大阪から西側みんなで取り組んで、一つの大きなコンテンツをつくってどんと出していこうと。それは福岡もあれば長崎もあればということで、広島も岡山もみんなでやっていけば、相当な大きな動き、うねりになるわけでということで、高島市長が先頭に立って、様々な自治体に声をかけてきました。
山口県では、私に電話があったのでありがたいと思ったのですけれども、これは声がかかった自治体だけではなくて、近隣自治体の皆さんとも当然連携をしながら魅力あるものを出していけば、それだけお客さんが来てくれると考えていいわけですから、そこをしっかりと取り組んでいこうというものでございます。
そして、インバウンドの観光客の移動のための交通手段についての御質問でございました。本市を訪れる外国人観光客へのホスピタリティーの向上のために、今年度は観光デジタルナビの事業に取り組んでおります。
当事業におきましては、交通機関の利用方法を多言語で御案内する動画をウェブ上にアップロードしまして、バス停とか切符売場などの情報をオンデマンドで配信をするなど、適時適切な観光案内に努めてまいりたいと考えます。
また、交通事業者をはじめとする関係機関とも連携を図りながら、利便性の向上を図りたいと考えております。
そして、新下関駅で下車した場合、4町まで行ってもらうためにはどうするかという御質問でございました。外国人向けの交通情報につきましては、本市の多言語版のホームページ並びに同サイトからダウンロードが可能な多言語版パンフレットにおきまして、要はウェブ上で多言語化対応ができておりますので、それを御利用いただくように誘導するということと、各種公共交通機関の情報、そして観光スポットへのアクセスに関する情報も掲載をしているわけでございます。
4町エリアにつきましては、公共交通機関の利便性がまだ十分でないことや、これに伴うアクセスの難しさもありますので、主要な観光スポットの紹介に今現在とどまっているという現状でございます。
今後、外国人でも利用が可能なタクシーであったり、増加傾向にあるレンタカーなど、きめ細かな情報を充実させて、旧市内のインバウンド対応はもとより、4町の魅力についても大いに発信していきたいと考えております。
続きまして、産後ケア事業についてでございます。まずこの事業の目的でございますが、家族などから家事や育児などの援助を十分に受けられない退院直後の母子に対しまして、心身のケアや育児のサポート等を行うことで、心身の安定を図るとともに、育児不安を軽減しまして、産後も安心して子育てができるように支援するものでございます。
昨日、東城議員の質問にも答えた同様の答えになりますが、現在、産科医療機関の空きベッドを活用しまして、宿泊型と日帰り型のサービスを提供しているわけでございますが、このサービス利用者の利便性をもっと向上していくために、令和6年度から事業の見直しを図ろうとするものでございます。
主な内容といたしましては、産後1年までの利用ができるように、これまではもうちょっと短かったのですが、しっかりと、これも長くしてもらって、ゆっくり滞在できるようにということと、日帰りA型サービスの助産所への拡大及び訪問型サービスの新設など、食事代を除くサービス利用料の一部助成を導入していこうと。ですから、さらに予算額を令和5年度の約3倍に増やしまして、対応を図ろうというものでございます。
そして、新生児の聴覚検査につきましての御質問でした。この検査は、聴覚障害児の早期発見、早期療育を図ることを目的としておりまして、市内の全ての産科医療機関で検査が受けられ、山口県におきましては、県下全域において検査の実態把握やフォローアップ体制等の整備をしているわけでございます。
このたび、山口県主導の下、新生児聴覚検査の100%実施を目指して、県下一斉に公費負担が開始できるように調整がなされまして、本市におきましても助成をしっかりと開始しようとするものでございます。
助成の内容といたしましては、令和6年4月1日以降に山口県内の産科医療機関で新生児聴覚検査を受けた、本市に住民登録がある母親の生後1か月までの赤ちゃんを対象としまして、初回検査を無料とするものでございます。
続きまして、地域医療構想の推進についてでございます。令和5年3月に、下関医療圏地域医療構想調整会議が取りまとめました第2次中間報告を受けまして、下関医療圏の急性期医療を3病院体制で確実に担うことができるように、4病院間で今再編や統合についての協議を進めているところでございます。
この再編・統合によりまして、医師の確保そして病院の経営、そして救急搬送受入体制などの課題解決を図り、質の高い医療提供体制を確立したいと考えております。
特に医師、看護師等の医療従事者の確保というものは、この新病院の建設にかかわらず、下関医療圏の医療機能を維持するために、非常に重要な問題であると認識をしておりまして、医療関係者の方々からは、若い医療従事者の確保のためには、子育てや教育環境の充実などを含めた魅力あるまちづくりがトータルでやはり必要だということを御意見として頂いております。
本市といたしましても、医療従事者のみならず、若者の定住促進のためには、魅力あるまちづくりが大変重要な課題であると認識しておりますので、これをしっかりと推進していきたいと考えております。
続きまして、いきいきシルバー100については、いよいよ令和6年度から1年を通じて毎週火曜日に行うということで、議員の皆様にも御理解いただきたいと思っております。日常的な買物や通院などで、年間を通じて御利用いただきやすくするということ、それから共通の利用者に利用者証として、いきいきシルバー銭湯デーの相乗効果も図りたいと。また民間事業者などによりまして、毎週火曜日に高齢者の方々に向けた取組、イベントを開催するなど、活発に行われるような流れが生まれれば、高齢者の外出の機会も増えたり、それに伴って地域が活性化することを期待しております。
実は昨日会合で、連合婦人会の元会長様――お名前は言いませんけれども――された方が「市長さん、今度火曜日みんな楽しみにして、もうどこに行こうかと、今いろいろみんなが作戦を練りよるから。火曜日に一気に動き出すからね」ということを言われまして、非常にうれしかったのですけれども。
またそういった、皆様方にしっかり期待してもらえるような、我々の取組をしっかり継続していかなくてはいけませんが、このバス事業者に対する委託料、これまでは利用見込みを考慮した上で定額としておりましたけれども、今後は、実際の利用実績に応じた単価契約に変更する予定でございまして、1日当たりの利用が増えると見込まれることから、令和5年度に比べまして、約850万円増の3,728万2,000円としております。
なお、今後の事業展開につきましては、令和6年度以降の実施状況を踏まえながら、検討してまいりたいと考えております。
また、福祉の話に戻りまして、補聴器の補助の目的と予算額の御質問でございました。令和6年度の新規事業としまして、補聴器の購入費の一部を助成することといたしました。その目的は、聴力機能が低下した場合、周囲とのコミュニケーションが難しくなることや、ひきこもりとか認知症とかフレイルになる危険性が高まると言われておりますので、この補聴器をしっかりと皆さん、気軽につけていただけるために補助をしていこうということでございまして、予算額は120万円を計上しているわけでございます。
続きまして、介護人材の確保についての御質問でした。現状といたしまして、令和5年度は、介護職員等就労定着支援金を拡充いたしまして、新卒の方に加えまして、新たに転職と復職の方を対象として、合わせて24名の方に支給をしております。
また新規事業として、介護サービス事業所の業務改善や効率化を目的に、研修やコンサルタントの委託などを実施した費用を助成する「介護サービス事業所業務改善等支援事業補助金」を4事業所に交付をしております。
そのほか、勤務先が違う介護職員同士が情報交換などを行う意見交換会であったり、介護支援専門員が小中高校生を対象に、介護の仕事の魅力を伝える出前講座を実施しております。
令和6年度の新たな取組といたしましては、訪問介護員の確保のために、訪問介護員としての就業に必要な資格が取得できる介護職員初任者研修を総合支所管内で開催いたします。また、介護職員等就労定着支援金を拡充して、常勤の職員に加えまして、新たに非常勤の訪問介護員も対象にしたいと考えております。
続きまして、外国人介護人材の受入れの現状についてでございます。昨年の2月に市内の介護サービス事業所と高齢者施設を対象に実施した実態調査では、外国人の受入れを行っている事業所は10.2%となっております。
次に、外国人介護人材の受入れの課題といたしましては、同じ実態調査の中で、「外国人の職員への指導など、日本人の職員に係る負担であったり、外国人の職員による緊急時の判断とか対応に苦慮している」と答えた事業所の割合が高いことが挙げられます。
一方で「労働力の確保ができた」ということであったり「業務が軽減した」といった回答も頂いておりますし、そのほか「職場に活気ができた」「利用者が喜んでいる」のように、外国人の方を受け入れてよかったという回答もあったわけでございます。課題もございますが、外国人の介護人材の受入れはおおむね好評であると我々は認識をしております。
続きまして、防災・減災における個別避難計画の作成状況につきましては、作成対象となります避難行動要支援者は、昨日もお答えしましたが、令和5年4月1日時点で6,283名いらっしゃいます。これらの方々のうち、28名が現在作成済みとなっております。まだまだ先があります。
個別避難計画の作成に当たりましては、昨日の答弁と同じになりますが、対象者であります避難行動要支援者の同意が不可欠となっておりますので、この作成の意思確認をまず行うということです。その後、計画作成につきましては、社会福祉協議会や自治会、民生委員等の関係者と連携を図りながら、対象者と関係の深い福祉専門職に委託するなどの方法によりまして積極的に進めてまいります。
現在の作成対象の方々につきましては、同意を頂いた方から順序作成をいたしまして、令和6年度から5年間の作成を目指していきたいと考えております。
続きまして、災害を受けた農業用水路の管理についてでございました。農業用水路は農業用水を利用する農業者が管理をしております。災害を受けた場合も同様であります。
災害を受けた農業用水路の災害復旧支援策といたしまして「多面的機能支援事業」及び「中山間地域等直接支払推進事業」の活用があります。また、災害規模に応じまして、市が補助金を支出する「単市災害復旧事業」と市が事業主体となります「補助災害復旧事業」により対応している状況でございます。
再び災害が起きないようにするためには、常日頃から農業用水路の維持保全が必要であります。そのための支援策といたしまして「多面的機能支援事業」及び「中山間地域等直接支払推進事業」が活用できるということでございます。また、老朽化いたしました農業用水路の改修は「干ばつ恒久対策事業」であったり「農業水路等長寿命化・防災減災事業」等によって対応できるようになっております。
男女共同参画の推進について、パートナーシップ宣言を県が導入して準備をしておりますけれども、市長――私の考えを聞きたいということでございました。
本市におきましては、性の多様性を認め合う社会の実現を目指して、市民の理解増進に向けた取組を進めているところでございます。
昨年の6月、いわゆるLGBT理解増進法の施行を受けまして、山口県ではワーキンググループを設置し、検討を進められ、このたび「パートナーシップ宣誓制度」が山口県において導入するという方向となりました。
県がこの制度を導入するということは、広域での制度運用が可能となるために、制度利用者の使いやすさだけではなくて、県全体において一体感を持った形で、性の多様性への理解が進む効果もあると期待をしております。
本市といたしましては、当該制度の導入・運用に向けまして、県と連携・協力するとともに、引き続き、性の多様性への理解の促進に努めまして、市民の皆様が安心して暮らせる社会の実現に取り組んでいきたいと考えております。
外国人への支援についての御質問でございました。本市では、市内で生活する外国人住民が安全で安心して暮らせるまちづくり、地域の日本人住民と外国人住民が共に地域社会を構成する一員として、多様性を生かした豊かな地域づくりを推進していく多文化共生社会の実現を目指しまして「下関市多文化共生・国際交流推進計画」を策定しております。
全体的な外国人支援ということでは、言語や文化等の違いから生じる外国人住民の生活上の不便さを軽減する支援であったり、日本人の住民との相互理解、そして多文化共生意識の啓発について、計画に基づき、外国人住民のための日本語講座や「やさしい日本語」の普及をはじめとするコミュニケーションの支援であったり、地域住民と顔の見える関係づくりのための交流機会の創出などの施策を展開しております。
新年度におきましても、地域日本語教室やオンラインによります日本語学習講座、そしてまた外国人住民と日本人の住民を対象としました防災に係るシンポジウムと訓練の開催を予定しているところでございます。
外国人の子育て、子供の教育の支援については教育長からの答弁となります。
それから「改革に挑む街」、徹底した事務改善の取組についてでございますが、何よりも職員一人一人の事務改善意識の定着が非常に重要であると考えております。このため、令和5年度から人事評価制度を活用した個人目標において、業務効率や事務改善に関する項目を設定いたしまして、1分1秒を稼ぐ事務改善意識の浸透を現在図っているところでございます。
これらの取組に加えまして、令和6年度におきましては、引き続き、ミドルマネジメントの強化を図るために、事務決裁区分の見直しによる内部手続の簡素化を進めてまいります。あわせて、テレワークシステムの環境を整備しまして、モバイルワークによる業務効率の向上であったり、在宅勤務による働き方改革をより一層推進していきたいと考えています。
また、限られた職員で多様化・複雑化する市民ニーズに対応できるよう、引き続き、組織のスリム化等の改革を行って、組織力の強化を図ってまいります。
加えて、DXの推進につきましては、令和4年度に策定いたしました「下関市行政DX基本方針」に基づいて、電子自治体の実現に向けた各種取組に着手をしておりまして、今年度は、各種証明手数料等のキャッシュレス決済の導入によりまして、市民窓口の利便性を向上するとともに、庁内チャットシステムの導入による職員間のコミュニケーション強化であったり、情報共有の迅速化を図ったところでございます。
また、DXの専門的知見を備えた外部人材を活用することで、全庁的な業務課題の洗い出しであったり、新たなICTソリューションの検討を行い、組織横断的に業務効率化につながる施策の立案に取り組むとともに、職員向けに各種DX研修を実施しているところでございます。
今後も、さらなる市民の利便性の向上であったり、業務効率化のためにウェブ口座振替サービスであったりローコードツールなどを導入し、組織横断的な体制の整備や各種DX研修を通じたデジタル人材の育成により、全庁的なDXの推進を図ってまいります。
そして、最後の御質問でありました物価高騰対策についてです。物価高騰対策につきましては国・県・市それぞれで様々な取組がなされておりまして、本市におきましても、国や県からの財源を活用しながら、適宜適切なタイミングで支援を実施してまいりました。
足元では、国の政策として、賃上げや定額減税などの物価高騰対策が実施されようとしておりますけれども、その時々の状況を見ながら、市独自でも支援をする覚悟を持って市政運営に努めてまいりたいと考えております。
1回目の質問につきましては以上でございます。よろしくお願いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
それでは、小中学校特別教室へのエアコン設置で見込まれる効果とその財源についてまずお答えをいたします。
特別教室へのエアコン設置で見込まれる効果でございますが、熱中症対策として、児童生徒の安全・安心を守る学習環境を確保できること、快適な環境で、授業中の集中力が向上し、学習がはかどること、図書室の利用や部活動での利用で、夏場でも子供たちが活動的になること、特別教室を利用する授業を計画どおりに進めることができる、また特別教室で授業を行う教員の負担を軽減できるなどの効果が挙げられます。
財源でございますが、国の交付金であります学校施設環境改善交付金、市債として、中学校整備事業債及び一般財源とボートレース未来基金を充てることとしております。
続きまして、不登校児童生徒の対応として、校内教育支援教室の運営支援とステップアップルームについてお答えをいたします。校内教育支援教室とは、自分の学級に入りづらい児童生徒が学校内の落ち着いた空間で自分に合ったペースで学習・生活することができるよう、空き教室等を利用して開設するもので、従来からいわゆる「別室」と呼んでいたものでございます。
また、ステップアップルームは、専任の教員を配置した校内教育支援教室のことで、山口県教育委員会が今年度から取り組み始めた事業で、市内4校の中学校で取り組んでいるところでございます。
校内教育支援教室では、自学自習の補助や1人1台端末を活用した学びの場の提供など、個々の状況に応じた支援を行っています。現在、市内小中学校の45校で約200人の児童生徒が利用しているところでございます。
教育委員会といたしましては、児童生徒にとって、よりよい学びの場となるよう、現在行っている運営支援等を行うガイダンスアドバイザーに加え、常駐することが難しい教職員を補助し、学習・生活支援や相談等を行う「こころのアシスタント」を新たに配置するとともに、移動式のクーラーを設置するなど、校内教育支援教室での学習面等の支援や学ぶ環境の充実を図ることとしております。
続きまして、「学びの多様化学校」の内容と開設に向けた検討についてお答えいたします。
「学びの多様化学校」とは、不登校児童生徒等を対象とする特別な教育課程での教育を行う学校で、授業時数の削減、特色ある教科や体験活動とともに、児童生徒の状況を踏まえた少人数指導や習熟度別指導など、今までの学校にはない多様な学びができる新しい形の学校でございます。教育委員会では、不登校児童生徒の増加の現状を踏まえ、この新しい学校の特色となる教育プログラムの開発や、一人一人が安心して学ぶことができる教室等の環境づくり、必要な教職員体制の在り方等について検討を重ねているところでございます。
具体的には、既に教育委員会内にワーキンググループを立ち上げて、先進校の視察を行ったり、設置に向けた課題等について、文部科学省や県教育委員会と情報共有や協議を始めております。
今後は、この動きを加速し、文洋中学校分教室等で子供たちの社会的自立に向けた効果的な支援方法などについて、現場レベルの試行及び検証を行うことで、求められる選択肢の一つとなるような、より魅力的で多様な「学び」ができる新しい学校づくりを目指してまいります。
続きまして、吉見小学校小中一貫校について、目的とメリットについてお答えいたします。本市では、小中学校の小規模化による児童生徒の人間関係の固定化や学級数の減少による教職員数の減少など様々な課題が生じており、第3期下関市立学校適正規模・適正配置基本計画を策定し、学校統合と小中一貫教育の推進の手法による適正規模化の取組を進めております。
吉見中学校区におきましても、小中学校の小規模化は顕著であることから、子供たちにとってよりよい教育環境を提供することを目的として、吉見小学校と吉母小学校を統合し、新たな小学校と吉見中学校による小中一貫教育校とすることとしています。
小中一貫教育校においては、教職員をはじめ、児童生徒や保護者の小中別々ではなく、皆で9年間の子供の育ちを支援しようとする意識改革が促され、中1ギャップの解消、中学校の専門性のある教員の小学校への乗り入れ授業による授業の質の向上が期待できます。また、児童生徒による小中合同行事の企画・運営などの新たな取組により、子供たちの創造力が育まれると考えております。加えて、地域連携の強化や一体感の醸成も期待しているところでございます。
続きまして、学習スペース設置における効果と費用についてお答えをいたします。中学生や高校生等への学習スペース設置に関する御質問ですが、週末や試験前などに、中央図書館や生涯学習プラザなどの下関駅周辺の公共施設等のオープンスペースが学習スペースとして利用されているところでございます。
しかしながら、スペースが十分とは言えず、利用できない学生も多くいることから、下関駅周辺の商業施設の空きスペースを活用した100名程度の新たな学びの場をつくり、一人でも多くの子供たちの学びを応援していきたいと考えております。また、学生等が下関駅周辺に集まることで、新たなにぎわいを創出できるものと期待しております。
予算額は2,800万円で、商業施設の賃借料は1,500万円と改装等に係る費用1,300万円を計上しているところでございます。
続きまして、中学校の部活動の現状と地域移行についてお答えいたします。中学校の部活動の現状でございますが、本市では「下関市部活動の在り方に関する方針」に沿って、週2日以上の休養日を設けることや平日は2時間程度、休日は3時間程度の活動時間とすることで原則として運営しております。
また、少子化に伴う中学校の小規模化が進んでいることもあり、特に団体競技においては、学校単位での部活動の維持が年々困難になっているところでございます。
そこで、令和4年12月、国が示したガイドラインの方針を受け、休日の学校部活動の段階的な地域移行について、教育委員会、市観光スポーツ文化部、関係団体が参加する「下関市部活動地域移行推進委員会」を開催し、検討しているところでございます。
現在、本市では「地域における部活動の環境が整うまでは、学校部活動は必要であると考え、各学校において休日の部活動を引き続き行う」としています。
今後も、子供たちのスポーツや文化芸術活動に親しむ機会を確保できるよう、生徒や保護者、教職員等の意見を参考にしながら、本市の実情に合った方針の策定を進めてまいりたいと考えております。
続きまして、外国人の子供の教育への支援についてお答えをいたします。本市では、昨年度より日本語指導の教諭を市内小中学校5校に兼務配置し、日本語指導が必要な児童生徒が在籍する学校において支援を行っております。また、希望する学校には、翻訳機器の貸出しを行い、各学校での日本語指導等を支援しているところでございます。
市内中学校に在籍している外国人生徒の高等学校進学に関わる相談については、市内中学校で受け付けているほか、山口県教育委員会にも窓口があります。個別の相談にそれぞれ対応しているところでございます。
教育委員会といたしましては、各学校に対して、相談の際、通訳として対応できるボランティア団体を紹介するなどしており、今後も多様なニーズに対応できるよう支援の充実に努めてまいります。
○坂本晴美君
ありがとうございました。2投目を結構準備していたのですけれども、ちょっと私も緊張しまして、文章が滞ってしまって申し訳ございません。
ちょっと最後にお聞きしたいのが、第2子保育料無償化ですけれども、県がやっと市に追いついて無償化を打ち出してきております。この予算が浮くのではないかと私は考えます。
先ほども申し上げましたが、結婚しても、経済的理由から子供を持とうとしないという若者がおられます。その人たちのためにも、第1子からの保育料無償化を下関市は子育て政策のトップランナーを目指して、ぜひ実現してほしいと思いますが、次の政策はどのように考えておられますか。ということなのですけれども、簡単にお答えしていただけますか。
○こども未来部長(山田之彦君)
次の政策はどのように考えているのかという御質問についてお答えします。
本市は、この4月から第2子以降保育料の無償化事業を開始いたします。まずは、この事業にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○坂本晴美君
最後になりますけれども、本当は2年前に開校した名陵学園での小中一貫校の利点とか課題とかもお伺いしたかったですし、これは文教厚生委員会で聞いていきたいと思います。
それから観光についても、観光場所にポスターを貼ってQRコードを読み取れば、多言語説明を聞くことができると言われておりましたけれども、ではどうやって行くのか。今はアプリがどんどん開発されております。新下関駅に新幹線で降りたとしても、どうやって行くのか、そこまで行く観光地はあったとしても、行く方法が分からなかったり、それから4町、どんどん移住とかもしていただきたいというためには、まず行っていただくという方向が大事だと思います。
チャンスの神様は毛が3本と言いますけれども、どんなに万博が起ころうとも、山口市が選ばれようとも、そこをチャンスとしてつかみ取っていかなければ、何も得ることはできないと思います。山口市が選ばれたのは、小さな京都である、人があまり来ない。誰もあまり行ったことがないところだというところを考えれば、角島とか4町とか、すばらしいところがございます。このチャンスをどうやって生かすかということが大事なのではないかと思います。下関にもぜひ寄っていただきたいと思いますし、通り過ぎていくのを見るのではなくて、そのチャンスを1本でも2本でもつかみ取る、やはり敏感な考えが必要なのではないかと思います。
今回、中高生の希望で学習ルーム、それをバンドの方たちが使えるようにとかいう要望もありました。中高生は見ております。どうやって市が覚悟を持ってそういうことを答えていただけるのか、学習する場所は塾であったり、図書館であったり、たくさんあります。試験中には結構混むと思うのですけれども、それ以外は本当に学習ルームが埋まるのか。100人に対して150万円の投資が本当に有効になるのか、多目的に使うことのほうが大事ではないかと思います。高校生とかに聞きますと、やはりシーモールの中にある楽器店とコラボしてレンタルをしていただくとかで、どんどんそういうところだったら、お金を100円、200円払ってもいいから、そういうところを活用したいと、以前バンドをしていた高校生の方にも聞いてまいりました。
いろいろな意味で、私は敏感になっていかなければいけないと思います。市会議員を今期5年目になりますけれども、いろいろなことにできること・できないこと、できないこと、できないことが多いのは重々承知しております。でも、そのできないことに対して、どう耳を傾けていくか、できないと言うのではなくて、できるためにはどうやっていくのかということが一番大切だと思います。
国よりも県よりも一番市民に近いのが市だと思います。その声をしっかり拾い上げて、私も皆様にお届けしていきたいと思いますし、下関市は市民の声を聞いていただける、インクルーシブ公園もそう、勝手につくるのではない、インクルーシブ公園というのは、いろんな人の意見を聞いて、行政が勝手につくるのではないということがインクルーシブ公園だと定義してあります。
たくさんの意見を聞き、その小さな声を政策につなげていくために、私もしっかり市民の声をお届けしていきたいと思いますし、皆様にしっかり訴えていきたいと思います。小さな声であるかもしれませんけれども、中高生の願いも聞いていただきたいですし、何のためにつくるのか、費用対効果もそうだと思います。
2投目でいろいろ聞きたいこともございました。名陵学園での小中一貫の課題はどうかとか、観光について、呼ぶことだけに、そういうところにイベントに私たちが参加するのではなくて、イベントがあったときに、万博のお客さんをここにどうやって連れて来るか。では来ました、来たときに何もない。どうやって行くのかということが、やはりしっかり訴えていただきたいし、4町を繁栄させるためにも、移住するためには、まず来ていただかないと、ここのよさが分からないと思いますので、しっかりその辺も踏まえて、訴えていきたいと思いますし、私たち議員もしっかり勉強すること、しっかり市民の声をこうやって届けていくことが大事だと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ちょっと緊張しまして、文章が抜けたりして、お見苦しい点をお見せしましたことを申し訳ないと思いますが、しっかりまた頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
以上で代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
著作権について
下関市ホームページに掲載されている個々の情報(文字、写真、イラストなど)の著作権は、下関市にあります。 また、下関市ホームページ全体についても、下関市に編集著作権があります。 当ホームページの内容の全部または一部については、私的使用のための複製や引用等著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより、複製・引用・転載できます。 ただし、「無断転載禁止」などの注記があるものについては、それに従ってください。
戻る