録画放映

第4回定例会
12月19日(火) 本会議(一般質問5日目)

竹村 克司 議員
1.生活バス及び、いきいきシルバー100通年化準備業務について
2.本庁東部地域包括支援センターの委託について
【下関市議会 本会議確定版】

△一般質問
○議長(香川昌則君)
日程第2 これより「一般質問」を行います。
本日は、御手元に配付の通告一覧表により、23番から最後の27番までの通告者について行いたいと思います。
それでは、順次質問を許します。23番、竹村克司議員。(拍手)
  〔竹村克司君登壇〕
○竹村克司君
 皆様、おはようございます。竹村克司、通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
公共交通について、全国的に観光バス会社やタクシー会社の廃業、倒産、本市においても同じことが起こっており、最近、テレビ・マスコミ等、そういったところでもライドシェアの解禁をめぐる議論が最近取り上げられています。
つい先日も、ライドシェアの導入をめぐり、政府はタクシー会社が運行管理を行うことを条件に、認める仕組みを創設する方向で検討している、そういったニュースを見ました。本市も交通手段が少ないため、ライドシェアを検討する時期が来るのかもしれません。
そうは言いましても、自家用車は必要不可欠で、先日、教習所に行く機会があったのですけれども、朝から多くの年配の方が講習を受けに来ておられました。高齢になっても、車を手放せない現状が、この下関市にもあるのです。70歳から74歳の高齢者が免許更新をする場合は教習所に行き、座学、運転適性検査、運転講習などの高齢者講習というものを受講することが義務化されております。75歳以上の方は、その講習の前に、記憶力や判断力を測定する認知機能検査を行わなければなりません。
もともと本市には市営バスというものがなく、バス会社に委託していますが、コロナや人材不足でその委託先のバスの本数も減って困っているという声を聞いております。停留所が過ぎるたびに料金が上がって、その手前で降りて、二つほど停留所分を歩いて帰って、節約するという方もいらっしゃいます。
先日、桂議員も一般質問の中で「死ぬまで免許を手放せないと嘆いているという方がいらっしゃる」とおっしゃっていましたが、まさにそのとおりで、免許を返納したくてもできない状況があるということではないでしょうか。
そこで、本市が取り組んでいる菊川町、豊田町、豊北町の生活バスについての質問をさせていただきます。
資料を御覧いただきたいのですが、ディスプレイを御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
 菊川町、豊田町、豊北町の100円で乗れる生活バスですが、お子さんや障害の方は半額なのですけれども、すごく助かっている方もいらっしゃると思います。6月の一般質問において、秋月議員が地域公共交通計画、菊川町の生活バスについて、質問や提案をされていましたが、改めて、菊川町を含む豊田町、豊北町、それぞれの令和3年、4年の現状、保有台数、委託先、事業費、年間利用者数等、運行状況をお示しください。お願いいたします。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
 菊川総合支所管内における生活バスについてお答えいたします。路線といたしましては7路線ございます。順に内日・田部循環線、内日・上田部循環線、菊川・豊浦線、上岡枝・貴飯循環線、吉賀・上田部循環線、大野循環線、樅ノ木・保木線の七つの路線で運行してございます。
次に、生活バスの保有台数は、令和3年度・令和4年度とも、定員14名の車両4台となっております。この生活バスに係る事業費でございますが、令和3年度が2,617万7,250円、令和4年度が2,593万8,000円で、ブルーライン交通株式会社に業務委託しております。また全路線の利用者につきましては、令和3年度が1万1,481人、令和4年度が1万1,424人となっております。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
 豊田総合支所管内における生活バスにつきましては、路線バスの運行のない交通空白地域を対象として、杢路子線、今出線、一の俣線及び一の瀬線の4路線で、各路線予約方式により運行しております。生活バスの保有台数は、令和3年度が4台、令和4年度から定員8名、10名、26名の車両が各1台の3台で運行しております。
事業費につきましては、令和3年度が1,634万6,000円、令和4年度が1,490万5,000円で、タクシー事業者2社に業務委託をしております。また、年間の利用者数につきましては、令和3年度が2,372人、令和4年度が2,508人でございます。
○豊北総合支所長(中野貴広君)
 豊北総合支所におけます生活バスの運行状況につきましては、ぐるりん矢玉・二見循環線と北宇賀・滝部線の2路線を定時定路線により運行しております。生活バスの保有台数につきましては、令和3年度、令和4年度ともに14人乗り1台で運行している状況で、事業費につきましては、令和3年度が382万8,000円、令和4年度が415万8,000円で、タクシー事業者に業務を委託しております。年間の利用者数は、令和3年度が1,961人、令和4年度が1,822人となっております。
○竹村克司君
 各町によって、人口も違います。その中で、菊川が7路線、豊田が4路線、豊北町が2路線です。市が管理して、委託事業者に委託されているということですけれども、委託先との連携が取れているのかということを知りたいので、豊北町、豊田町、菊川町、生活バスを利用されている皆さんの声がきちんと総合支所へ届いているのか、どのように連携されているのかを教えてください。お願いいたします。
○豊田総合支所長(岡山 学君)
 それでは3総合支所を代表しましてお答えいたします。まず、委託先との連携につきましては、各総合支所とも、委託先から提出される業務実績報告書により、業務の実施状況について確認を行うとともに、必要に応じて、委託先からの聞き取り等によりまして、情報共有を図っているところでございます。
また、生活バス利用者の声の把握につきましては、窓口や電話で総合支所に直接お伝えいただくほか、生活バスの運転手に伝えていただいた内容につきましては、委託先より速やかに報告を受ける等の方法によって把握に努めております。
今後も引き続き、委託先との連携を図るとともに、生活バス利用者の声に耳を傾け、生活バスの適切な運行に努めてまいります。
○竹村克司君
 やはり、皆さんの声を聞いていただけているということがすごくありがたいというところでございますが、運転手さんが、身近にいろいろな声を聞いてくださるということ、本当にありがとうございます。運行ダイヤ、運行ルート、利用状況、利用者の要望、苦情、バス停の設置場所など、委託先の運行事業者さんとそういった意見交換も大切にしなければならないと改めて今思いました。引き続き、お願いしたいと思います。
下関市の高齢化率は上がる一方で、人口減少は歯止めが利かない。旧四町、豊浦も含めて超高齢化社会です。豊北町、豊田町、菊川町の生活バス、御利用者様も少ない中、維持していくのは本当に大変だと思います。皆さんの生活を守るためにも継続させなければなりません。どうせなら、本当にたくさんの方に利用してもらえる、人気が出るような生活バスになってもらいたいので、委託先とも連携をより一層取っていただいて、広報活動にも取り組んでいただきたいと思います。厳しい、予算も限られていると思いますけれども、改めて増便、路線エリアの拡大を要望いたしたいと思っております。この住み慣れた町で長く暮らせる、本当に御支援をよろしくお願いいたします。
次の質問に移らせていただきます。次の質問は、26年前から始まっております、いきいきシルバー100についてです。
先日15日の一般質問において、板谷議員が質問されておりました。今まで、数々の市議会議員が質問してきた内容だと、またかと思われる方もいるかもしれませんけれども、いきいきシルバー100通年化準備業務について、重複する部分も多々あると思いますけれども、質問させていただきます。
高齢者福祉の増進を図ることを目的に、70歳以上を対象に、平成9年から始まりましたこのいきいきシルバー100ですけれども、先日の文教厚生委員会でも政策予算説明を受けました。
最初、説明書を見たときは、タイトルに「通年化準備業務」とあったので、本当に期待したのですけれども、今、もちろん説明を受けていますので、把握しているので理解していますが、改めて、いきいきシルバー100通年化準備業務についての概要を教えてください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
いきいきシルバー100通年化準備業務の概要についてお答えいたします。
70歳以上の高齢者が、路線バスや市渡船で助成証を提示して、1回100円で利用することができる「いきいきシルバー100」は、これまで秋の決められた期間に連続して実施してまいりましたが、1年を通じて、週1回、毎週火曜日を実施日として、令和6年度の当初から実施する方針といたしました。そのため、年度当初からいきいきシルバー100を御利用いただくことができるように、このたびの補正予算において必要な経費を計上し、令和5年度中に助成証を対象者に送付する予定でございます。
○竹村克司君
 いきいきシルバー100通年化準備業務、今までとちょっと違ったように感じたのが、もう一回言いますが、通年化準備業務というところです。それを聞いて、私の早とちりかもしれませんけれども、来年度以降にも、年間365日、毎日100円で乗れるのではないかと淡い期待を抱いたわけですけれども、ちょっと残念ながら違いました。
今、冨本部長がおっしゃいまして、週1回だけ、今までは9月から11月の約50日間連続だったのが、来年度からは1年を通して毎週火曜日の約50日間になったということですが、改めて少し変わったところを教えていただけますか。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 いきいきシルバー100が変わったところということで、通年化して週に1回、毎週火曜日の実施とした理由についてという形で御説明をいたします。
以前から、秋の一定の期間だけではなく、1年間を通じて利用したいという御希望が多くありました。実施日数を増やせば、それに応じて事業費が増えますので、合計の日数を令和5年度の50日間から大幅に増やすことなく、1年を通じて、週1回で年間50日間行うということにいたしました。
また、火曜日を実施日とした理由ですが、バスの利用状況は、平日のいずれの日においても大きな差はありませんが、水曜日と木曜日、また祝日の多い月曜日は、医療機関の休診が比較的多いことや、また、70歳以上の高齢者が市内の公衆浴場などを利用される場合に、200円の助成を行う「いきいきシルバー銭湯デー」を毎週火曜日に実施しておりますので、相乗効果により、両方の制度の周知や利用の促進が期待されることなどから、火曜日での実施とさせていただきました。
○竹村克司君
 詳しく説明していただきましてありがとうございます。シルバー銭湯デーとのコラボとか、いろいろな御意見を聞かれた上で、病院の休診日があったりということで、試行錯誤をした結果の火曜日ということですね。
70歳以上の人口が、今下関市が7万3,144人、これは10月末の状況ですけれども、交付数が4万2,500人で、お体の不自由な方とかバスに乗ることができない方、そういった方もいらっしゃると思います。7万3,000人に対して、70歳以上が4万2,500人の発行と、ちょっと交付数が少ないのではないかと思いますが、それは何か理由がありますでしょうか。直近3年間の交付数、交付率等を踏まえて教えていただけますか。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 直近3か年の交付数のことと、それから交付数が少ないのではないかという御質問でしたので、その2点をお答えしたいと思います。
まず、いきいきシルバー100の直近3か年の交付の状況でございます。最初に、令和3年度は対象者数7万5,905人に対して、4万922人に交付し、申請率も申しますと53.9%でした。次に、令和4年度は対象者数7万6,256人に対して、4万795人に交付し、申請率は53.5%でした。最後に、令和5年度は対象者数7万6,280人に対して4万841人に交付し、申請率は53.5%でした。
それから、交付数が少ないのではないかというお尋ねでございますが、対象者の方の中には、病院に入院されている方、また介護等の施設に入所されている方もおられます。
なお、今回の通年化に当たっては、いきいきシルバー銭湯デーと助成証を統合するなど、新しい制度の周知をしっかりと行っていきますので、多くの方の利用につながっていくものと考えております。
○竹村克司君
 理由が分かりました。もうちょっと増えてもいいなと思ったりもしたのですが、今の数字が妥当なのでしょうか――いきいきシルバー銭湯デーというのが、毎週火曜日に一緒にくっつけて、銭湯は200円引きになる。下関市が8か所と豊田町に一つある。それと一緒になって、バスに乗って、豊田町まで行って、道の駅の温泉に入って帰ってくる。それが100円で、毎週火曜日にできるのだったらいいなというところでございます。
本当に1人でも多くの方に利用していただくために、どのようにお考えか教えていただけますでしょうか。利用日数を増やすのか増やさないのか。60歳か65歳なのか、70歳を引き上げて、75歳からにして日数を増やすのか。今後日数を増やすことはお考えでしょうか。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 今、交付数を増やす方策と、それから実施日数を増やす考えがあるのかというお尋ねでございましたので、その2点を御説明したいと思います。
まずは、先ほどお答えしました「いきいきシルバー銭湯デー」とは、実施日も対象となる要件も同じとなるため、これを機会に、両方の事業の助成証を統合することとしております。これにより、両方の制度のさらなる周知を図ることができ、また、民間事業者などにより、毎週火曜日に高齢者向けの取組が活発に行われるような流れが生まれれば、高齢者の外出の促進とそれに伴う地域の活性化につながり、より多くの高齢者の皆様に御利用いただけるようになるのではないかと考えております。
それから、日数を増やす考えがというところでの御質問ですが、このたび、令和6年度から新しい内容で実施をいたしますので、今後、実施状況などを踏まえまして、その先のことは検討していきたいと考えております。
○竹村克司君
 なかなか簡単に事業費、予算を増やすというのは――26年間変わっていませんから、簡単なことではないのだろうと。けれども、やはりこれだけ高齢者数が増えて、また団塊の世代が2040年問題等ありますから、そういったところにちょっと期待して、週1回でも2回でも増えたらいいなという思いがございます。
助成証の作成と発送に、なかなかどうしても経費がかかると。そういったのが気になりますけれども、私の考えとしては、マイナンバーとひもづけられないのかとか、何かいい方法を見つけていただければと思って、今、IoTやICTを使ったIT技術とか、またデジタルトランスフォーメーションで、経費をかけない仕組みをつくることは可能ではないかと思っております。御検討よろしくお願いします。
一人でも本当に多くの方に利用していただいて、火曜日だけといわず、本当に何度も言いますけれども、一人でも多くの高齢者、この街をつくってきた私たちの先輩方が一人でも多く、本当に笑顔になっていただけるような街になるように要望として、2日でも3日でも、本当に一日でも多く通年化していただけますよう、よろしくお願いいたします。
続いての質問に行かせていただきます。9月の一般質問でも2050年脱炭素化社会、再生可能エネルギーの質問をしましたが、最近、グリーンスローモビリティという、通称グリスロと呼ばれている――ちょっと資料の、最初のほうを見ていただきたいのですけれども。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
あるかぽーと地区におけるグリーンスローモビリティ運行実証実験についてというものなのですが、これはグリーンスローモビリティという電気自動車ですね、これは全国で今活躍しているということで、本市においても、10月7日から22日の16日間、下関駅から海響館、この間を走って、私も乗せていただいて往復させていただきました。ゆったりとした時間を過ごすことができました。そしてアンケートも記入をさせていただきました。
この資料――山口新聞で、初日に前田市長も乗られたと。「あの速度感とほとんど外にいるような開放的な、風通しの良さとが相まっていつもの景色が違って見え、手応えを感じた。ホテル開業などに合わせていろいろチャレンジしていく」とお話をされている。本当に前向きなコメントをされまして、そこでちょっと質問させていただきたいのですが、あれからもう2か月がたちまして、実証実験の結果、どうだったのか。乗車数など実証状況を教えてください。
○港湾局長(酒井貴司君)
ウオーターフロントエリアに訪れる観光客や市民等の回遊性向上を目的に、グリーンスローモビリティの実証調査を行いました。実証の期間や起終点については、議員御説明のとおりで、主な走行ルートについては、臨港道路を走行する約2キロメートルの区間を片道15分、1日17往復の運行を行ったところでございます。
途中の乗降場所につきましては、海峡メッセ前、市営細江駐車場前、アンカー広場前といたしまして、運賃は無料での運行としてございます。
使用した車両については、運転手を除く乗車定員が9名、最高速度が時速19キロの電動モビリティーを使用してございます。運行期間中の利用者については2,893人、1便当たりの平均乗車率は5.3人という結果となってございます。
なお、利用された方へはアンケート調査に御協力いただきまして、1,586枚を回収してございますが、現在アンケートの分析を行っているところでございます。そのため、今回の実証調査の結果を総括することはできないところでございますが、利用者の7割程度が下関市内の居住者であったことや、利用された方の4割程度が60歳代以上であったことなど、両者の内訳を把握しているところでございます。
またアンケート調査では、新たな交通システムに対するニーズについても調査しており、運行時間や運行便数については、7割程度の方から、今回の実証調査の方法が望ましいという意見をいただいているところでございます。運行ルートにつきましては、市内及び県内の居住者の方からは、今回のルートが望ましいとする意見をいただいている一方で、県外からの来訪者からは、グルメ施設を周遊するルートを希望する意見が多く、今後さらに、ウオーターフロントエリアでの事業化に向けて分析を進めてまいりたいと考えてございます。
○竹村克司君
 先ほどおっしゃいましたように、時速20キロ未満ですから、ゆっくりゆったり走る、観光にはもってこいだと思うのですけれども、このグリーンスローモビリティの五つの特徴としまして、グリーンというのが環境に優しい電気を使うということ。それでスロー、ゆったりとしたスピードでセーフティー、安全性が高い。スモール、小型、4人乗りから18人乗りという、いろいろな種類があると。オープンというのは、先ほども言いました開放的という特徴があります。車両は、ゴルフカートのようなタイプから小型のバスタイプまで、いろいろ選択肢があります。ちなみに、モビリティーというのが、動きやすさとか機動性、流動性、移動性というのを意味する英単語ということです。
アンケート調査も今、回収状態で1,586枚来て、4割の方が60代以上ということで、需要がどこにあるのかという、県外の方としては、観光目的で食事が取れるところがいいとか、いろいろあると思うのですけれども――次の質問をさせていただきたいのですけれども。
今回の観光目的として、ウオーターフロントエリアの実証実験だったのですけれども、公共交通において、住民の生活の足を目的としての事例等はございますでしょうか。他県の事例などあったら教えていただけますか。お願いします。
○港湾局長(酒井貴司君)
 グリーンスローモビリティについては、中心市街地での回遊性向上や観光振興策としてだけではなく、議員御指摘の公共交通サービスが十分に行き届いていない地域や高齢化が進む地域での福祉対策として、地域住民の交通手段の確保という課題に対応するためにも、様々な自治体で導入事例があるところでございます。
国土交通省が公表している資料を基に、その一例を御紹介いたしますと、島根県松江市では、地域の社会福祉法人が運行主体となって、高齢化が進む郊外の住宅団地に、自家用車に代わる高齢者の移動手段として、カート型タイプのグリーンスローモビリティの事前予約型運行を実施してございます。また、岡山県備前市では、地域のNPO法人が運行主体となって、高齢化が進む地域において、地区内のバス停や医療施設、商店への送迎を行うため、カート型タイプのグリーンスローモビリティの事前予約型運行を実施してございます。
○竹村克司君
 今聞いたところでも、過疎地域とかそういった都会を離れた場所でも利用ができるのではないかということがよく分かったのですけれども、そのほかにも、町田市では、住宅団地が多い鶴川団地とか、高齢化がすごく進行しているところとか、都市部では池袋、そういったところにもあったり、離島だと岡山県笠岡市とかにもあると。しかしながら、結構な事業費がかかったと聞いております。やはり費用をかけて実証実験をしたからには、ぜひとも採用していただきたいのですけれども、今後の事業化に向けて、現時点でどのようにお考えか、お示しください。
○港湾局長(酒井貴司君)
 ウオーターフロントエリアでの回遊性向上を目的とした新たな交通システムの導入に関しましては、電動モビリティーを使用した今回の実証実験において、一定のニーズがあることがうかがえたところでございますが、事業化に向けては、利用者の満足度を高めることはもちろん、持続可能な運営体制など十分な検討が必要と考えてございます。実証調査で得られたアンケートの分析を進め、得られたデータを基に、運行ルートの設定や料金設定など考え方を整理いたしまして、事業化に向けた実現可能性について検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○竹村克司君
 国土交通省が活用・検討に向けた実証調査支援事業として、車両の無償貸与等、専門家による助言を支援してくれる制度があるというのをちょっと見まして、国の各省庁がやっていると。もう一つ、環境省が車両事業者の補助制度とIoT技術導入の実証事業という経済的な補助制度があります。これを使わない手はないのではないかと私は思います。
交通の便をよくすることが、市民や観光客にとって必須条件であります。今回はウオーターフロントエリアでの実証実験でしたけれども、次の実験としては生活バスの代わりとして、中山間地域とか、先ほども旧四町、そういったところとか、山間地域とか道の狭いところでも実証実験をしていただいて、できたら取り入れていただきたいと要望いたします。この高いポテンシャルを持っている下関、このよさが引き出される施策を何としても進めていかなければならないと思っております。
生活100円バスといきいきシルバー100、グリーンスローモビリティ、この三つを充実させて、必要な公共交通や移動弱者のための移送サービスを維持・発展させなければならないと思っております。また、コミュニティーバスなどで買物難民をなくす施策を進めていく必要があるのではないでしょうか。
介護で多くの方と接してきて、こんなに歩けなくなるとは思わなかった。こんなに不自由になるとは本当に思わなかった。これは誰にでも起こり得ることなのです。いつどうなるか分からない、そういった状況で、本当に高齢者だけでなく、下関市に住んでいる誰もが、何があっても心配しなくていいと。本当に困らないように市が助けてくれる、手を差し伸べてくれる施策が本当に必要だと思います。御検討よろしくお願いいたします。
続きまして、次の質問なのですけれども、また資料を最後から2枚目ですね。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○竹村克司君
9月にも質問させていただいた本庁東部地域包括支援センターの委託選定についてですけれども、先月11月21日に「選定結果の公表について」と市のホームページに掲載されました。遡ること7月6日に、直営から委託に変換する方針を公表され、7月末頃、市直営が委託になるらしいという話が出てきて、8月14日、業務委託法人募集要項が配布されました。9月1日に文教厚生委員会で報告を受けまして、9月8日、参加意思確認書等の提出期限、そして9月29日が企画提案書の提出期限で、ヒアリングが10月中旬、選定結果の通知が10月下旬、それ以降は細目協議、引継ぎ等と、本当にものすごく早い、異次元のスピードによって、結局、応募は1社だけでした。これはもうちょっと期間が長かったら、2社3社と、プロポーザル方式でできたのではないかと思うのですけれども、どんどん進んでいって。
質問ですけれども、今現在、職員の皆さんは、市直営の支援センターで働かれていると思うのですけれども、現時点での支援センター所属の会計年度任用職員の皆さんの現状、また今後について教えていただけますでしょうか。既に退職された方もいると聞いていますけれども、どうか教えてください。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 現時点での本庁東部地域包括支援センター所属の会計年度任用職員の方の現状についてお答えいたします。
本庁東部地域包括支援センターの民間委託については、方針決定をした後に、センターに所属する会計年度任用職員の方には説明を行っております。今後、委託候補者と委託に関して合意した後に、会計年度任用職員には改めて、新たな委託先の地域包括支援センターでの就労の希望の有無について確認を行う予定にしております。
なお、委託候補者の法人は、令和6年4月からの業務開始に向けて、引継ぎをスムーズに行っていきたいとの意向があります。また、サービス利用者が不安に感じることがないように、会計年度任用職員の雇用の継続を検討しているということを伺っております。
○竹村克司君
 今回の委託について、市民の皆さんや介護関係者からの意見、要望等はありましたでしょうか、教えてください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 本庁東部地域包括支援センターの委託に関して、市民の方、介護関係者の方から寄せられた意見などについてお答えいたします。
まず市民の方からの直接の御意見は、これまでのところございません。また、介護関係者から寄せられた御意見について、主なものは次のような御意見でございました。
最初に、市が設置する下関市地域包括支援センター運営協議会におきましては、本庁東部地域包括支援センターが市の直営ではなくなることから、公平、公正、中立な運営が図れなくなるのではないかと心配する御意見がございました。
次に、市内11か所の地域包括支援センターを委託しております運営法人との協議の中では、直営の地域包括支援センターだから市が現場の苦労を共有できたけれども、それが今後はできなくなるのではないかといったような御意見もございました。
このような御意見を踏まえ、本市としましては、地域包括ケア推進室が地域包括支援センターの間の調整や地域における困難事例への対応のサポートなどの支援を積極的に行っていきたいと考えております。
○竹村克司君
 市民の皆さんから要望等はなかったということで、介護関係者の方から、今、公平、公正、中立が図れなくなるのではないかという不安、現場の苦労を共有できないのではないかという心配、それも今後、地域包括ケア推進室が調整をされるということだと思うのですけれども。要するに、とんとん拍子に進んでいく中、来年の4月からもうスタートするわけでございます。そこでの心配事項が、今先ほど言いましたような、会計年度任用職員さんの現状は説明済みということで、合意で、改めて委託先を確認するというような話もされております。不安要素をどんどん削っていかないといけないので、直営をやめられたので、切り捨てるようなことにならなければという思いもありますので、それはないと今確認いたしましたので、よかったと思っております。
要するに結局、委託先がどうこうという話ではなくて、委託選定結果に至るまでの一連の経緯が、市民や介護関係者の不安や不信感につながっているのではないかと、そういったように僕は考えて、そこはどのようにお考えか、見解をお示しください。お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 ただいまの御質問についてですが、本庁東部地域包括支援センターの委託候補者の選定に当たりましては、公募から企画提案書の提出まで、6週間以上の期間を設定しまして、公募型プロポーザル審査を実施することにより、適正な手続を経て、選定を行ったものと考えております。
一方で、市に対して、公平、公正、中立な運営などへの心配や地域包括支援センターへの市の支援体制の不安の声が寄せられており、それに対しましては、地域包括ケア推進室によるサポートを積極的に行うことにより、不安や言われた不信感を解消できるようにしていきたいと考えております。
○竹村克司君
 今、誠実にお答えくださって本当にありがたいと思っております。直営の包括を、先ほどのアンケートにも御意見があったということで、頼りにしていて、11の既存の包括支援センター等、今度新しく契約するところの委託包括との関係というのは、どのような形になるか教えてください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 既存の11地域包括支援センターとの関係ということで御質問がございました。既存の11地域包括支援センターと新たに委託します本庁東部地域包括支援センターとの関係でございますが、本庁東部地域包括支援センターの運営を民間へ委託することにより、市内にある12か所の地域包括支援センターは、全て委託による運営となりますので、本市として改めて地域包括支援センターの間で担当する各生活圏域における課題や目標を共有しまして、連携した取組ができるようにしていきたいと考えております。
○竹村克司君
 今後、地域包括ケア推進室が総合的な調整をするということですが、今後の役割について、また市民と行政の信頼関係を築いていけるのか、見解をお示しください。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 地域包括支援センターに関する市民との信頼関係、今後の地域包括支援センターへのサポート、それから地域包括ケア推進室の役割についてといった御質問であったかと思います。
市内に11か所あります運営を委託しております地域包括支援センターの支援が十分ではないとの指摘があることは、市といたしましても把握をしております。このため、福祉部長寿支援課の課内室であります地域包括ケア推進室が、基幹型の地域包括支援センターの機能であります各地域包括支援センターの間の調整、地域包括支援センターが定期的に開催する地域ケア会議への参加、また、虐待の案件をはじめとする地域における困難事例への対応のサポートなど、技術的支援を積極的に行ってまいります。
以上のように、地域包括支援センターへの支援を丁寧に行うことによりまして、顔の見える関係づくりを進め、地域包括支援センターと地域包括ケア推進室との心理的な垣根を取り払い、地域包括支援センターをしっかりと支えていきたいと考えております。
○竹村克司君
 垣根を取り払いという言葉、本当に変えていくというのは大変なことだと思います。今回に限らずですが、一般的に、一度失った信頼というのはなかなか取り戻すことは難しいですが、信頼される行政、下関市でありたいと思っております。
地域包括ケア推進室という名前がちょっと難しくて、何となく垣根を越えるような雰囲気ではないような感じで、ちょっと近寄り難いような――柔らかくて、分かりやすくて親しみの持てる名称をちょっと考えて、何か変える方向で御検討いただければと。これは私の個人的な意見でございます。
公平、公正、中立と、言葉では簡単に言えるのですけれども、私たち市民が言いたいことは、もう委託先がどうこうではございません。市民のためにしていただければ、市民優先に考えていただければ、本当に委託先はどこでもいいです。委託費、6人分の人件費、事務費、事務所、駐車場の加算金合わせて年間3,576万円。これは高い委託費です。ただ委託して終わりではなくて、市が責任を持って、不安感や先ほどおっしゃった不信感につながらないように、本当にしっかりやっていただきたい。
私は2月から市議会議員をさせていただいて、本当に今日まであっという間でしたですけれども、何が一番大切かというのをずっと考えていたのですけれども、やはり市民の皆様との信頼関係、これこそが行政にとって最も大切なことだと実感しております。
様々な下関市政の課題について、政策決定した経緯を明らかにして公開することが、下関市民の信頼を得られることではないでしょうか。改めて、下関市民のために覚悟を持ってやっていただきたい。私も一緒に頑張ります。どうかよろしくお願いいたします。以上で質問を終わらせていただきます。(拍手)
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