録画放映

第4回定例会
12月15日(金) 本会議(一般質問3日目)
創世下関
星出 恒夫 議員
1.市所有の道路用地及び民間の空き地、空き家の雑草・雑木対策について
2.長府地区の土塀及び石畳について
【下関市議会 本会議確定版】

○議長(香川昌則君)
 14番、星出恒夫議員。(拍手)
〔星出恒夫君登壇〕
○星出恒夫君
 創世下関の星出恒夫です。よろしくお願いします。
〔手話を交えながら発言〕
○星出恒夫君
それでは初めに、市所有の道路用地の雑草、雑木対策の実態と課題について質問いたします。公共用地というと、もちろん公園、学校それからそれ以外にたくさん施設があるのですけれども、このたびは道路用地ということでさせていただきます。また、公園でいえば、委託業者や公園愛護会、それから学校だったら委託業者と校務技士さんが対応して、私はある程度対応ができているのではないかと感じています。
しかし道路用地の場合は、道路環境となると、面積が広いとか、それから変わったところに残地みたいなものが残っていて、そういったこともあるかということで、私が感じるのは、十分な対応ができていないのではないかと思っていますので、それで、道路用地において様々な苦情・要望が寄せられていると思うのですけれども、年間どのくらいの苦情があって、どのくらい対応できているかお尋ねいたします。
○建設部長(伊南一也君)
年間の苦情件数、対応件数についてということで、令和4年度の実績についてお答えをいたします。令和4年度におきまして、雑草の草刈りや雑木の伐採に関する市民からの要望は510件ありまして、このうち404件について対応しております。
○星出恒夫君
 数字をきちんとカウントしていただいてありがとうございます。大変だったと思います。
雑草・雑木は本当に相談が多い。今部長の答弁のあった、かなりの件数が対応できているということだったのですけれども、たまたま私の行ったところがうまくいっていない部分があるのかもしれませんけれども。相談を受けて、私としては駄目な場合はごめんなさいと謝るしかないのですが、初日に桂議員も触れられていましたけれども、できない理由が分からない。できているということだったのですけれども。あと100件近くが、できていないところはいろいろと理由があるかと思うのですけれども、予算のこともあるかもしれません。
改めまして、対応できていないケースについて、できない理由はどんなことがあるか教えてください。
○建設部長(伊南一也君)
 伐採等の対応を行っていない主な理由といたしましては、緊急性や危険性が低く、経過観察が可能な場合や道路用地以外の要望などによるものでございます。
○星出恒夫君
 私が言うのは道路用地で、道路を言っているケースですけれども、何件かというのはそんな膨大な数ではない。できないと言ったって、緊急性とか、それはまた市の判断であるのですけれども、なかなかその程度が、感覚的なものが違うのかと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○星出恒夫君
実は、これは道路用地で斜面地なのですけれども、高いところに道路用地があって、あまり上まではちょっとできないと。下のほうだけ地域で年に数回草刈りをしています。私の地区ですが。
次が、これは木の伐採なのですけれども、枯れ葉が下の家に落ちてきて、樋とか側溝が詰まることで、今年6人で、3時間ぐらいかけてやったのですけれども、ちょっと危ないからもうやめようかとなって、もう少し残っているのですけれども、それともう一つが、これは実は道路用地ではなくて民地で、通行に支障があるということで、地域を挙げて、こうやって、もちろん道路のほうに言って、所有者に許可してもらって、もちろんごみは持って帰っています。かなり大がかりにやっていたりする。
やはり緊急性とかあって、全部できないというのは理解するのですけれども、ただその緊急性というか通行に支障があるだけの問題ではないというのが、環境保全条例の第37条に空地の管理というのがあって、ちょっと読ませていただくと、「雑草の繁茂等により、災害、犯罪及び廃棄物の不法投棄の誘発源並びに蚊、ハエ、野ネズミ等の発生源とならないよう清掃保持に努めるとともに、特に人の健康に害を及ぼすおそれのある雑草を除去する等、当該空地の適正な管理を行わなければならない」とあるのですけれども、これは民間のことなのか、私は市にも当然言えることだと思うのですけれども、通行の支障の問題だけでない、緊急性とか、虫が結構発生したりする。そういったこともちょっと頭に入れてほしいと言って、結局は市がしてくれないということで、市から見たら緊急性がないということなのでしょうけれども、地域としてはそうではない。だから実際する。厳密に言えば、市の土地だから、本当は申請とかいるかもしれないけれども、そんなのしませんから。ただ、今できるうちは、うちの地区も何とか頑張ってやっているのですけれども。ただ、高齢化して若い人はなかなか、平日、日曜までやってくれないから、今後はできなくなることもあると思う。こういった実態はどう考えているのかちょっとお尋ねいたします。
○建設部長(伊南一也君)
 雑草対策につきましては、毎年多くの費用を要しておりまして、また、これまでに自治会など地元で自主的に除草を実施していただいている箇所も、高齢化などにより、実施が困難になってきているという状況は承知をしているところでございます。
こうしたことから、令和4年度からの取組といたしまして、通学路や急傾斜地など、特に市民からの要望も多く、除草に手間と費用を要する箇所につきまして、長期的に除草が不要となる防草シートや張りコンクリートなどの雑草対策を実施しているところでございます。
今後も引き続き、それぞれの現場に適した効果的な雑草対策を検討して実施してまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 防草シートは次の項目でしようかと思ったのですけれども。私もボランティアは決して否定しないし、ある程度地域でやるべきだという考えはある。ただ、そうだったら、もうちょっと訴えてほしい。逆に、地域でやってくださいと。緊急性もないし、お金も限りがあるわけだから。交通量、通学路とかいうのはどうしても優先というのは、私もよく分かっているのですけれども、その辺はしっかり地域で実施したりとか、場合によっては業者委託する場合も結構あったりする。地域でお金をかけて。その辺があります。
今後の対策として、防草シートは現在進めていただいている。非常にいい施策だと思って、すごく私も喜んだというかいいなと思っています。ただ、御存じのように防草シートは結構早い段階で、一部もう既に草が出ていますね。そこを2か所くらいお願いしたと思うけれども、もちろん防草シートをしないとすごい面積があるので、防草シートをしていたら少しなのでいいと思うのですけれども、やはり予算が建設部として十分だと思っているかよく分からないのですけれども、もう少し予算要求しても、今後のことを考えていいのではないかと。それはいかがでしょうか。
○建設部長(伊南一也君)
 草刈りなどの雑草対策につきましては、道路の通行機能に障害があるものや緊急性、危険度を踏まえまして、順次対応しているという状況でございます。また先ほど申しましたとおり、通学路や急傾斜地におきましては、長期的効果のある防草シートや張りコンクリートも実施しているところです。
今後も、引き続きこうした対応につきまして、必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 質問の回答にはなっていないと思うのですけれども、もっと予算要求したらいいのです。十分だということなのですか。
防草シートは、先ほど言いましたように、すごくいいと思う。ただ、今の時点でたしか10年計画だったと思う。その10年計画でどの程度がカバーできるかというのは分からないのですけれども、優先順位が低いところは、恐らく10年たってもそこが残るのではないかと思う。いつまでも問題が残る。もし、10年のうちに見直しがあるのであれば、ぜひ漏れなく対応できるようにしてほしいと要望しておきます。
次に、空き地に生える雑草が、今言いましたけれども、永遠に繰り返すわけです。日が当たれば成長するわけですから、日当たりのよさによって、成長・増殖を繰り返すので、草刈りに終わりはない。防草シート以外に張りコンクリートもということがあったと思うのですが、張りコンクリートは少ないと思うのですけれども。やはり経費がかかるから、砂利とかほかの方法とかいうのは考えられないですか。
○建設部長(伊南一也君)
 今御指摘の防草シート、張りコンクリートは今実施しているところですけれども、今後新たな手法も含めて、現場の状況に適した除草対策は行ってまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 これは本当に民間でもあって、防草シートを敷いて、草が生えて、そこをまた改めて追加の防草シートをしたり、いろいろあるので、また検討願いたいと思います。
次に、ちょっと繰り返しみたいになるのですが、地域で同じ場所をお願いしても、してもらえないというケースがあって、自治会長さんが私のところに言ってくるのですが、私も本当にごめんなさいとずっと言い続けているところがあったりする。恐らくそこは通学路だけど、少し位置が高いところだったりするので、10年計画には入っていないと思っているのですけれども、公園愛護会みたいな制度というか、何か検討して、地域でする場合、せめて草刈り機のガソリン代ぐらいとか、何かそういう制度というか、何か考えはないかお尋ねします。
○建設部長(伊南一也君)
 地域に密着した道路などにつきまして、地域の皆様が自ら草刈り等の作業を実施していただいていることにつきましては、大変感謝しております。お礼申し上げます。
こうした地域活動に対しましては、市においても、刈っていただいた草について、回収処分を行うなどの支援を行っております。
また、令和4年度からは、感謝の気持ちといたしまして、道路や河川の環境美化に功績があった個人や団体の方々を対象に、功労表彰を始めたところでございまして、昨年度、令和4年度は4組の方々を表彰させていただきました。
本市といたしましては、現在、道路の草刈り作業などの地域活動に対する助成金制度というものはございませんが、引き続き、刈られた草の回収処分や功労表彰を行うなど、地域の方々の活動に対しまして、行政としてできる支援を考えながら、地域の皆様が草刈りなどの活動に少しでも取り組んでいただきやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 表彰の基準が何かよく分かりませんけれども、自主的にやっているとかだったら分からないではないですが。どういう基準でやっているかちょっと分からないのですけれども。表彰状をもらっても、僕は別にうれしくないと思うのですけれども。
実際、地域で――聞き取りのときにもちょっと、車が通るところは何とかと言ったけれども、実際には地域は関係ない。車が通ろうがやるのです。安全管理も何もしない。事故がいつ起ころうが。僕もちゃんと見ていて、できる範囲でやっているけれども、そういう状態です。だから、何度も言いますけれども、自治会の人から見たら「何でやってくれないのだろうか」と「何でおれらにいつまでも同じことをさせるのか」という不満は結構持っています。でも決して喜んでするわけではなくて、周辺の人がどうしても苦情を言ってくるから、もう自治会としてやらざるを得ないというところがあったりします。
それと、もう一つは、草刈り機はもちろん地域の人は持ってきます。僕らでも3台ぐらい持っている。それにプラスチェーンソーが要るのです。僕もチェーンソーを買いました。僕も素人なので結構破損しました。後で聞いたら、ちゃんと油を差したらもつと言われたから、そうなんだと思った。
実際、私も雑草とか雑木とかの要望ばかりで、受けるのは僕は本意ではないです。僕もやりたい政策とかあるから、すごく時間を取られる。でも相談する人というのは絶対困っているから、やはり誠意を持って対応してあげないといけないと思うので、もうちょっと何か考えてほしいということをお願いしておきます。
それから、もう一つは、職員さんがされていると思うのです。職員さんは忙しいのを分かっていて――500件もあった。忙しいしほかの仕事もある。災害とかもある、道路の関係で大変だと思う。一生懸命やってくれている。私が行ったときも申し訳なさそうに断る。そこは分かっているからあまり言いたくないけれども。だから、職員さんが現場作業するのが僕は忍びない。時間がもったいないと思うので、学校の校務技士さんみたいに、建設部でも会計年度任用職員さん等、実動部隊をもっと充実して、組織化したらいいと思うのですけれどもいかがでしょうか。
○建設部長(伊南一也君)
 現状といたしましては、道路巡視員として会計年度任用職員を5名雇用し、日々の道路巡視を行っておりまして、この巡視と併せて、草刈りについても対応できるものは実施しているという状況でございます。
草刈りにつきましては、先ほども申し上げたとおり、道路の通行機能に障害があるものや危険度、緊急性を踏まえて順次対応してきているところでございます。
今後も、長期的な効果のある防草シートや張りコンクリートと併せて、これまでの道路巡視員や委託業者による実施も行いながら、予防保全型の維持管理に努めてまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 すみません。今の回答は全然僕の質問に対して回答になっていない。なぜかと言うと、僕は、今、会計年度任用職員が少しやっているというのは知っている。それを充実して組織化したらどうですかと。やる気がないなら、ないと言ったらいいではないですか。僕は次の質問をしますから。だから、要は必要なら自分たちで、地域でやってくださいということですよね。今の部長の答弁からしたら。
この件に関しては残念ながら、結局、地域に不公平感があると思う。なぜかと言うと、そういった道路用地みたいなのがない地区もあるし、ある地区もある。ある地区はしないといけない。やってくれない場合もある。不公平感があります。だから、残念ながら不幸にも自分たちの地区にそのような道路用地があった場合は、私は市と市民と信頼関係は得られないと思う。市に対する不満が募るということを申し上げて、この質問を終わります。
次に、民間用地の空き地、空き家の雑草・雑木対策の実態と課題ですけれども、民間の空き地、空き家の雑草・雑木について、様々な苦情・要望が寄せられていると思うのですが、年間どのくらいの苦情があって、どのくらい対応ができているか、できれば3年程度のデータをお願いします。
○環境部長(三好洋一君)
 まず空き地について、環境部に寄せられた相談件数、こちらをお答えいたします。令和2年度が57件、令和3年度が67件、令和4年度が62件の相談が寄せられております。
○建設部長(伊南一也君)
 空き家の敷地に繁茂する雑草、雑木に関する通報件数につきましては、令和2年度から令和4年度までに212件ございました。内訳といたしましては、令和2年度が81件、令和3年度が61件、令和4年度が70件となっております。
○星出恒夫君
 どのぐらい対応できているかというのは分からないですか。
○環境部長(三好洋一君)
 これについては、最初の段階で現地確認をしているのですが、その後の現地確認を行っていないので、ちょっと正確な把握はしておりません。ただ手元に、昨年度のものだけで恐縮なのですが、後で答弁させていただく内容にも重なるのですけれども、所有者を特定して、草刈りをお願いして、草刈りをしますという返答があったのが、昨年、実際に対応すべき件数として49件あったのですけれども、そのうちの16件は御連絡をいただいております。ただ、実際には御連絡いただかなくて、もう草刈りをされるケースが多数ございますので、実態としては把握しておりません。
○建設部長(伊南一也君)
 先ほど言いました212件のうち、一応40件が確認できております。
○星出恒夫君
 結果はきちんと把握したほうが私はいいと思います。結構、環境部も何か少ないという感触があるのですけれども。ちょっと少ないと思います。結局、丁寧に対応していくことが一番大事だと思うのです。
他市、私は実は何市か調べた。話を聞きに行ったときに、印象的だったのは、職員さんが「自分たちは苦情を言ってきた人たちに対して丁寧に対応している。その都度状況を確認して、報告も都度している」と。もちろん所有者に対しても小まめに対応しているということで、解決率はどこも私が行ったところは取っていました。何件あって何件はちゃんとしていますという。9割らしいです。大阪の市ですけれども。自信を持って、きらきらしながら答えて、すごいなあと思って。決して私は市がしていないとは言っていない。ちゃんと対応してくれているので、今以上に今後お願いしたいということで、理解をいただきたい。
次に、苦情を受けた場合の対応手順をお願いいたします。
○環境部長(三好洋一君)
 まず空き地に対する相談があった場合の対応手順でございますけれども、まず先ほど申しましたように職員が現地に赴いて状況を確認し、そして所有者を調べるべく法務局で登記事項証明書を取得して、空き地の所有者を調べた上で、草刈りなどをお願いする文書を所有者に対して送付しております。その後も、適正管理が行われず、継続して相談があった場合には、再度文書の送付をいたしております。
○建設部長(伊南一也君)
 市民から空き家の敷地に繁茂する雑草、雑木の通報を受けた場合、まず職員による現地確認を行います。現地において、雑草、雑木が著しく繁茂するなど、周辺の生活環境に悪影響を及ぼす可能性が確認できた場合には、税情報や住民票などにより、所有者の情報を把握し、適切な管理について文書により指導するなど、状況の改善を促しております。
○星出恒夫君
 同じような対応だと思うのですけれども、環境部は結構小まめに報告をいただいています。建設部の状況、中身は進んでいないかどうか分かりませんけれども、報告があったりなかったりしている感じがあると思うので、今後はよろしくお願いいたします。
環境部にお尋ねですけれども、苦情のうち、どのぐらいが市内・市外・県外か内訳をお願いいたします。
○環境部長(三好洋一君)
 御相談のうち、現地を確認の上で、空き地として対応した件数でございますが、これが令和2年度対応件数が49件。それで内訳でございます。空き地の所有者が市内に在住されているケース42件、県内他市町に在住されているケースは0件でございました。そして県外に在住されているケースが7件となっております。
続いて、令和3年度対応件数56件のうち、市内が44件、県内他市町が1件、県外が11件となっております。そして令和4年度対応件数、これが49件でございまして、そのうち市内が33件、県内他市町が3件、県外が13件となっており、3年間の空き地所有者の在住の割合は、市内が77.3%、県内他市町が2.6%、県外が20.1%となっております。
○星出恒夫君
 市内が多いというイメージです。これをなぜ聞いたかと言うと、市内のほうが機動的に動けるということで。どうしても所有者が県外だと大変ですから。
今後の対策としまして、空き地の雑草、雑木に関して、空き家等対策推進特別措置法が空き家の場合はある。だけど、空き地の場合は上位法がないので、下関市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例、環境基本条例、環境保全条例と、少しずつその中にある。見たらちょっとずつある。ただ、私はこの条例だけで、適切に所有者の皆さんに指導なりのお願いをするのは難しいのではないかと思っているので、どうしても指導を行っても対応されない現状があるのであれば、適切な指導を行って、良好な生活環境を確保するためにも、所有者責任を明確にするために、個別の条例設置か、現在の環境保全条例の改正が必要と思いますがいかがでしょうか。
○環境部長(三好洋一君)
 空き地の管理につきましては、原則、所有者の責任において実施していただくものでございますが、議員の御指摘のとおり、所有者責任を明確にすること、これは重要なことだと思いますので、その方策について検討してまいります。
市の姿勢を示すという点におきましては、議員御提案の個別条例も一つの方策であると考えます。一方、現行の環境保全条例においても、先ほど御紹介いただいたとおり、空き地の適正管理について所有者の責任を規定しております。
この所有者の適正管理の責任につきましては、これを市民に広く周知することが効果的かつ重要であると考えております。所有者の、先ほど申しましたように、8割近くが市内在住であることから、まずは市報やホームページなどを活用し、適正管理の周知をさらに進めてまいりたいと考えております。
一方で、市民の良好な環境を保全するための空き地対策を進める上で、この所有者に関する情報は、非常に重要性が高いところでございます。隣地の空き地から、草木が境界線を超えてきているなど、こういった場合には、先ほど御紹介いただいた空き家特措法に基づく空き家とは異なりまして、仮に個別条例を制定しても、例えばさらなる情報を得るためには固定資産税の情報を活用する。そういったことはかないませんので、条例によって、所有者のさらなる特定というのはなかなか難しいとは思っております。
また、現在の対応では、相続登記等がなされずに空き地の所有者を特定できない、もう既に登記上お亡くなりになっている、そういった場合もございます。このため、国は所有者不明の土地の発生予防として、不動産登記法の改正による相続登記の申請義務化を令和6年4月1日から、そして住所等変更登記の申請義務化を令和8年4月1日から実施いたします。
また、民法の改正により相隣関係の見直しとして、令和5年4月1日から越境した竹木の枝の切取りのルールの見直しなど、隣地を円滑、適正に使用するようなルールの整備を行い、さらに、相続土地国庫帰属法の成立により、令和5年4月25日から相続等で取得した土地を国庫に帰属させることが可能となる制度が創設されております。これら制度の進展により、空き地の所有者が特定できないケースが減少することを期待しております。
以上、国が進めている様々な制度の見直しの進展を注視するとともに、本市の課題を整理した上で、先行自治体の対応を調査・研究し、本市の状況に適した対応につきまして、議員から御提案のありました個別条例の制定や環境保全条例の改正も含めて、総合的に検討してまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 すみません。長い説明は要らなかったです。それは、全部僕は反論があるのです。それをしていたら時間がなくなるので。特に、民法なんか雑草だけでしょう。それで固定資産税なんか分かっています。それは無理です。条例なんか絶対、国の法律が変わらないと。そんなことは分かっているので、そんな説明は要らなかったのですけれども。
今、国土交通省の調査でも、条例を制定しているのが371あって、それで民間の調査でもこれは研究機関が410とかあって、全国的に結構進んでいる。国の制度を待っていたら、いつまで経ってもできないと思うのです。いつまでたってもというのは言い過ぎかもしれないけれども。だから、しっかりやってほしいし、誰も議員さん、恐らく反対する人はいない。市民も絶対反対する人はいないので、ぜひお願いいたします。
それから条例制定は――もちろん条例条例と私は言いますけれども、抑止効果であって、ただ、こういう条例があるという説明ができるというのは、これは意味があるのです。これは条例だけで解決できない。職員の熱意ですから。すぐにできることとしては、文書指導するときに現場の写真を添付するとか、電話番号を調べて、私は直接指導をぜひしていただきたいのですが、その辺はいかがでしょう。
○環境部長(三好洋一君)
 空き地の相談に対する対応につきましては、草刈りなどをお願いする文書に現地確認の際に撮影した現況写真を同封しております。そして、空き地所有者の調査におきましては、登記情報では所有者の電話番号は確認できませんが、本市の事務取扱要領をちょっと改正いたしまして、再度のお願い文書を送付した後も適正管理が行われてなく、引き続き御相談があった場合は、空き地所有者が市内に在住するときには、所有者宅を訪問して、口頭によって依頼をいたしております。これが市外の場合は、さらに文書を送付しているという状況でございます。
○建設部長(伊南一也君)
 空き地の敷地の雑草、雑木につきまして、所有者に対して指導文書を送付する際には、現地調査において撮影した状況写真を同封しております。また、市から送付した文書に対して、所有者から連絡をいただいた場合には、電話による対応も行っております。
さらに市からの文書送付後も反応がなく、改善がなされない場合は、可能な限り所有者の自宅へ訪問し指導を行うなど、状況の改善を促しているところでございます。
○星出恒夫君
 写真はつけていただいているとのことで、それはよかったと思います。理解いたしました。今後もお願いします。
ただ、直接指導はなかなか例が少ないのではないですか。僕はお願いしてやっておいてもらったということもあったりしたのですけれども、やはり直接指導を、その電話番号だって近所で実際分かる。個人情報とかあるかもしれないけれども、それとかあるので、ぜひ今後はしっかり、直接指導は解決率を上げるためにも行っていただきたい。なかなかお忙しいとは思うのですけれども、ぜひよろしくお願いします。
あと一つ、所有者の皆さんの状況とか考え方はいろいろあるかと思うのですけれども、皆さんに迷惑をかけておきながら、お金をかけたくない人もいらっしゃるかもしれません。中には市外の方で、どこにお願いしたらよいか分からないケースもあるかと思うのです。市が委託を受けて、除草を行って、経費を請求するという方法。これは関西地区で結構やっているのですけれども。もちろん入金を確認した上で、市内の業者が草取りを実施するという手順になるので、別に市が税金を納めるということではないので、これはちょっと手間がかかるかもしれないが解決率が上がると思うのですが、その辺はいかがでしょう。
○環境部長(三好洋一君)
 空き地の所有者が、草木等の状況について市が委託しまして、代わりに除去というのは、現時点においては想定しておりません。
先ほど申しました、文書を送る際に、特に市外の方々に一応参考情報として、シルバー人材センターとか、もし頼むとしたら、こういうところもございますというような御案内は一緒に同封させていただいております。
○建設部長(伊南一也君)
 空き家の敷地の雑草、雑木につきましては、空き家と同様に、その所有者に管理責任がございますので、まずは、空き家の敷地の所有者が自主的に管理することが必要と考えております。
今後も引き続き、空き家の所有者に対しまして、根気強く、雑草、雑木の適正な管理について丁寧に指導してまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 関西地区ではやっているので、1回ちょっと調べてほしいと思うのです。下関はきっと解決率が結構低いと思うのです。正確なものは分からないみたいですけれども、関西は結構高いので、ぜひその辺のことも、面倒かもしれないですが、シルバーもいいけれどなかなか腰が所有者の皆さんは上がらないかもしれませんが、また検討してほしいと思います。
この質問の最後に、また他市で解決率を上げるために、市長が条例の制定を検討してほしいというところもあったもので、担当課にお願いして、そこは空き地だけして、二つぐらいの条例を一度にしてくれと言って、何度も改正ではなくて、初めにしっかりと検討して、完成度の高い制定にしてくださいという依頼があって、1年ぐらいで整理ができたということなのですけれども、私は最低限、条例はしてほしいと思うのですけれども。
すみません、通告をしていないですが、市長さんの考えがあればお願いいたします。
○市長(前田晋太郎君)
 空き地、空き家の問題、今議会もいろいろ出ております。毎議会のように、皆さんから、市民の声が上がってきているということで、大変市としても大きな問題というのはもうこれは当然、考え、認識をしております。
そういったことで、その解決方法の一つとして、今、星出議員から、条例化すればいいのではないかと。条例化すればどこまで抑止力があるのかというのも定かでないけれども、チャレンジしたらどうかということで、他市の状況とか、我々も学んで、勉強して、我が市に合ったやり方を検討していきたいと思います。
それで、先ほど繁茂した雑草の件がありました。今、草刈り部隊をつくったらいいのではないかという話もありましたけれども、これは、会計年度任用職員をどう生かすかということもあるでしょうが、定年制の、いろいろ議論もありまして、職員の数をずっと今まで減らしてきた。減らして、今各所苦しいです。本当に、パンパンでやっているので、苦しいのですが、定年延長とそれから、職員をぐっと減らしてきて、今からもうあまり減らさないように今後していこうということで、ちょっと今調整をかけておりまして。そういったことも含めて、草刈り部隊ができるのだったら、非常にいいのではないか。四町の対応も含めて、いろいろなことが一手に解決できるのであれば面白いかなと思いましたので。誰にもまだ了解もしていませんけれども――私も思いますので、検討していきたいと思います。あわせて、また御指導よろしくお願いします。
○星出恒夫君
 突然の振りで、前向きな答弁をいただきありがとうございました。よろしくお願いします。
次に、長府地区の土塀と石畳ですけれども、長府に土塀があって、昔ながらの形を残した土塀、現代的に少し加工して残している土塀、いろいろな土塀があるのですけれども、現状、どのような状態か把握されていると思うので、所有区分の割合がどうなっているかをお答えください。それとあと、土塀に関する基本的な考え方があればお願いします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 長府地区の土塀には、市が所有しているものと、民間が所有しているものがございます。また、それぞれに文化財に指定している土塀もございます。民間が所有している土塀につきましては、全てを把握することができませんので、割合等についてはちょっと不明でございますけれども、市所有の土塀は、契約者数のベースで20件ほどございます。
一方、文化財に指定されている土塀は、全部で16件ございまして、このうち市が所有しているものは2件でございます。当部が所管している土塀につきましては、毎年度、現地調査等を実施しながら、適宜、補修を行うことといたしております。
○星出恒夫君
 結構私もぶらぶら歩いたらいろいろあったので、どこにも該当しないとか、民間所有の土塀があるのだろうと思うのが結構あって。ただ、補助制度が今ないので、どうしても今からブロック塀とか撤去されていくのだろうと思って。だから、せめて文化財保護課が所有、管理するとかして、これからも頑張ってよろしくお願いします。
次に、長府地区にいろいろ石畳があるのですけれども、石畳の基本的な考え方をお尋ね、これは令和2年12月議会でもちょっとお聞きしましたが、改めてお聞きいたします。
○建設部長(伊南一也君)
 石畳の舗装は長府地区の景観に配慮して、土塀や石積水路などの歴史的な町並みと調和を図ることをコンセプトとして整備しております。
○星出恒夫君
 部長も御存じと思いますけれども、どうしてもメリット・デメリットがあって、デメリットがどうしても、車の通行が多いところはどうしてもぼこぼこになってしまう。
次に、維持管理の実態と課題ということで、地震の発生でブロック塀が倒壊することがあって、残念ながら命を落としたという例もありました。市が所有している土塀について、補修の依頼があった場合にどのように対応しているか、補修の仕様についてお願いいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 市所有の土塀につきましては、現状の土塀の風合いなどを残し、既存の壁の脆弱部分を剥ぎ取った後に、瓦や縄等により補強いたしまして、ムラ直し、下地、上塗りによりまして、層を重ねながら補修を行います。層の塗り重ねは、現在の層が完全に乾燥した後に次の層を塗り重ねるため、施工期間については通常の工事よりも長期間に及びます。
○星出恒夫君
 ちょっと意外だったのですけれども、それは昔ながらの土塀ですよね。そうでない土塀が結構見当たった。モルタルを貼ったのがあったので、そうかと思ったけれども。そういうのがあれば、ぜひ今後もそのようにお願いいたします。
次に、土塀は屋根もあったり、壁もかなり厚いのですが、安全性はどんな感じなのかお願いいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
 長府地区の土塀ですけれども、100年以上の間、数々の災害に耐えてきたものもございますので、これまで起こった規模の災害にはある程度対応していると考えられます。
しかし、それは土塀全体が健全であることが前提となります。築造後の経年劣化により老朽化が進行していきますので、安全のためには定期的な点検が重要だと考えております。
○星出恒夫君
 私も防災士なので、防災教室のとき、いつどこで地震が起こるか分からないということで、常に事前対策するように言っているのですけれども。土塀はブロック塀よりも強いという感じかと思いますけれども。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○星出恒夫君
次に、今写真が出ているのですけれども、これは観光施設課が管理している、これは昔ながらの土塀、こっちが恐らくはモルタルを貼っている分だと思うのですけれども。ヒビや剥がれが入っているのですけども、市が所有している土塀、ヒビがあったり亀裂が入っている場合があると思うが、どのようにチェックして、どのように対応されているかお尋ねします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 速やかに現場の確認を行いまして、表面の剥離や傾き具合等を調査いたしまして、緊急時にはコーンを設置する等、車両や通行人の御迷惑にならないように初動の対応を行ってございます。
○星出恒夫君
 この場合、やはり剝がれやすいと思う。どうしても結構薄い。薄いからあまり大けがにはならないかと思うのですが、見た目が悪いので、城下町長府ということで、こまめに補修を今後もしていただきたい。よろしくお願いします。
次に、壇具川沿いの石畳なのですけれども、車が頻繁し、どうしても凸凹になって、つまずき等がなければいいのですけれども、音もしている。石畳の状況はどうなのか。把握している範囲で状況、それから保守の依頼があったらどう対応しているかをお願いいたします。
○建設部長(伊南一也君)
 石畳の舗装の状況でございますが、御指摘のとおり、度重なる車両の通行により、危険な段差やがたつきが発生した際には、その都度補修を行い、適切な維持管理に努めているところでございます。
石畳の舗装の補修につきましては、できる限り既存の石材を利用し、復旧に努めているところでございますが、石材が割れて使用ができない箇所も多くありまして、車両や歩行者の安全を確保するためには、やむなくアスファルトで復旧せざるを得ない場合もございます。
○星出恒夫君
 令和2年12月議会で質問したときに、当時の建設部長さんの答弁では、石畳の舗装は傷みやすく、つぎはぎが多く見られる箇所においては、適時、全面的な改修に努めてまいりたいという回答だったと思うのですけれども、なかなか適切な時期がなかったのかと思っています。
今回、覚苑寺周辺で、石畳が浮いた状態で近隣の方が散歩していてつまずいたのです。お願いしたら迅速に対応いただいた。そのときに、仕上がりがきれいでなかったのですけれども、石畳の景観を損ねないような補修をしていたのです。だから、今後も石畳が割れてなかったからかもしれないけれども、極力アスファルトではなくて、何とか、お金もかかるのでしょうけれども、石畳を残すような形でお願いをしたいと思います。
それから今後の対策として、私は城下町長府がよそのテレビとか見ても、ごった返した地区を見たときに、こういう状態はいいと自分で勝手に想像したりするけれども、いろいろな要素があって、店とかもあるでしょうし、町並みとかもあって、今回町並みだけでいうと、土塀とか石畳が大きな要素と思うのですけれども、観光振興で何か考えがもしあればお願いいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 城下町長府は、本市を代表する観光地であると認識をしております。そのエリアにある土塀や石畳は、城下町の景観を彩る大きな構成要素と考えており、末永く現状を維持しながら、歴史的・文化的な町並みを引き続き守ってまいりたいと考えております。
○星出恒夫君
 ということであれば、土塀に関していうと、安全性に配慮しながら、いま一度、統一感ある景観というのを考えていただきたい。整備はなかなか難しいかもしれませんけれども。だから当面は小まめに対応していただくしかないと思っていますのでよろしくお願いします。
次に、これは壇具川沿いの石畳の中のアスファルト。こっち側が、ちょっと範囲が広かった。乃木さん通りですね。さっきからずっと聞いていて、全面的な改修はなかなか難しいと私は思っているので、景観が、特に壇具川沿いのほうは、前も言ったのですけれども、観光客が壇具川沿いで結構写真を撮っている。そのときやはりどうしてもここはいいなとモミジがあったりして、避けざるを得ないですね。だから本当、機会があったら、ぜひ部分補修はまたお願いしたいと思います。
今回質問はしませんけれども、観光地は公衆トイレがきれいだと、とても気持ちがいいものだと。つくづくよそに行った時に思って。だから、景観とトイレというのは観光地においては欠かせない。ほかいろいろあります。だから、城下町長府は下関を代表する観光地なので、長府苑にも今期待が持たれているところだと思うのです。その辺もまたしっかりよろしくお願いします。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○星出恒夫君
次に、これは民間の所有の土塀です。これが観光コースの中にある土塀です。これもそうです。これはモルタルを貼っていますけれども、ちょっと危険ではないかと通報が私にあって、いろいろ調べたら、どうも市の所有ではなかったというのが分かったのです。ただこれ、観光コースの中にあるのです。だから、観光コースでないとしても放置してはいけないと思うのですけれども、通報があったときに土塀がちょっと損傷していると、点検しろと言いませんけれども、通報があった場合、どんな対応になるのかお尋ねいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
 今後、土塀の通報を受けた場合ですけれども、所有者の方へ危険な土塀の改善を行っていただくようお願いしていくこととなります。また、通行に支障がある場合など、必要に応じまして関係部局と連携し、通行する方の安全確保等に対応することも考えられます。
○星出恒夫君
 長府中学校に通う通学路のところに、昔ながらの土塀があって、相談を受けて、聞いたら「景観条例上では何もないので、所有者のほうで好きなようにしてください」みたいな言い方だったのです。それはそれでしようがないかと思うのですが。結局その人は、土塀はお金がかかるから網をかける。網をかけて安全かと思ったけれども「そのようなことでやる」と言っていました。
本当は難しい。一応要望だけしておきますけれども、特に観光コースにある土塀などは、補助金制度が昔みたいにあるといいかと。文化財保護課はしっかり補助金制度があります。だから、あれはいいと思うのです。観光コースのほうも、昔あったみたいな、補助率が低くても、あると所有者の人も残していけるかと思います。あまり民間の人だから無理は言えないのですけど、そういうことがあるといいと思いますし、また海峡エリアビジョンもしっかりやってほしい。城下町長府も多少経費をかけていただけるとよいかと思うので、よろしくお願いします。以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(香川昌則君)
 ちょっと待ってください。三好環境部長。
○環境部長(三好洋一君)
恐れ入ります。先ほど、私は答弁の中で、相続土地国庫帰属法の成立により、令和5年4月25日から、相続等で取得した土地を国庫に帰属させることが可能という発言をいたしましたが、正しくは令和5年4月27日でございました。おわびして訂正いたします。
○星出恒夫君
 終わります。(拍手)
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