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阪本 祐季 議員
第4回定例会 12月14日(木) 本会議(一般質問2日目)
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内容
会議録
第4回定例会
12月14日(木) 本会議(一般質問2日目)
創世下関
阪本 祐季 議員
1.安心安全な「海」の利用
2.MICE誘致の現状と体制
【下関市議会 本会議確定版】
○副議長(安岡克昌君)
12番、阪本祐季議員。(拍手)
〔阪本祐季君登壇〕
○阪本祐季君
創世下関の阪本祐季でございます。通告に従いまして順次質問させていただきます。
先月の11月15日に、市内の70代の漁業従事者の方がイカ釣り漁に出たまま帰らず、今なお行方不明となっております。翌日見つかった漁船の状況から、何らかの原因で海に転落したのではないかと言われておりますが、まずは一刻も早く無事に発見されることを心から願っているところでございます。
こうした悲しい事故は、従来から起こっているところではありますが、特に漁業従事者の高齢化が進む中では、ますます発生の可能性が本市においては高まるのではないかと考えております。
とりわけ、三方を海に囲まれておりまして、海に関係する仕事をなりわいとされている方も多い本市ですが、今回のような事故の未然防止はもとより、起きた時に早期に発見、対応できる仕組みを備えていくことが必要不可欠だと思います。
船からの転落事故については、救命胴衣を着用していても、夜間であったり、周囲に船や仲間がいないと発見されにくく、時間がたつほど低体温症のリスクも上がることは知られています。このため、現在デジタル技術やGPSを使って、船からの落水を直ちに感知できる仕組みが実用化されてきています。
一例を挙げますと、スマートフォンが2秒以上浸水すると、転落場所の詳しい地図と緯度・経度が、事前に登録している漁協などの所属団体の管理者に通知されるといったものがあります。スマートフォンを持って海に転落した場合は、すぐに発見される可能性が格段に高まると思います。
漁業者の命を守るため、市はこうした技術を導入するように呼びかけていくべきだと思いますが、この点どのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
海難事故防止に向けたIT技術の導入についてお答えいたします。
漁業者等が漁船から海に転落した場合、スマートフォン用アプリやIT技術を利用して、早急に家族や関係者に通知を行うサービスを民間事業者が開発・提供しているところは承知しております。
また、漁業者のニーズに応じて、同様のサービスが今後も開発されていくと考えられることから、最新情報の収集に努め、操業時の安全を守るために必要なサービスを導入していただくよう、市内の漁業協同組合や漁業者に対し、情報提供や周知を行うとともに、支援の必要性について検討してまいります。
○阪本祐季君
やはり新しい技術が出ても、なかなか活用されなければ意味がないと思いますので、実際、他県の漁協においては導入されているところもあると伺っておりますので、ぜひ下関市でも行える範囲で周知をしていただいて、そういった危険があっても、漁業に安心して取り組めるような環境を作っていただければと思っております。
続いて、マリンレジャーと漁業の共存ということでお伺いしていきたいと思っております。漁業者の命を守るという点では、水上オートバイへの対策も急務です。以前、サザエなどの素潜りをされている方々が、海面に顔をつき出したら、すぐ目の前にすごいスピードで水上オートバイが向かってきたという話を漁業関係者からお伺いしたことがあります。今年はコロナ禍が終わったというところで、解放感からか、水上オートバイの無謀な運転が非常に目立ったというお話も聞いております。
下関市はこうした漁業者の声であったり、現状を十分把握されていますでしょうか。また把握されているのであれば、本市としてどのような対策を検討されていますでしょうか、お伺いいたします。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
水上バイクの危険走行の事案とその対策についてお答えいたします。
以前より、水上バイクの走行により漁業者が危険を感じる事案があることは、漁業者本人や関係者より報告を受けて認識しております。
水上バイクの走行により、漁業活動に支障を生じることが多いことから、市内の漁港区域においては、安易に水上バイクを出港することができないよう施設管理を行っております。
また今後、危険走行の報告があった際は、近隣のマリンレジャー運営業者等に対して、安全走行の啓発の依頼を行ってまいります。
○阪本祐季君
なかなか市が管理されているところというのが、やはり漁協とか指定管理になりますけれども、漁協関係者の方々に安易に降ろさないでくれとか、実際、水上オートバイをレンタルしている業者さんに、こういったところ、危険な方には貸さないでくださいとか、ルールを徹底してくださいという御案内しかできないのかなというのが正直なところと思います。
水上オートバイをはじめとするマリンレジャーは、特に角島周辺などの風光明媚なエリアを有する本市において、漁業とは別の角度から言いますと、観光の目的の一つとしても非常に魅力的なコンテンツだと思います。
今回の水上オートバイについても単に規制するのではなくて、漁業者と水上オートバイ愛好家が共存できる仕組みをつくっていくことも必要だと思います。
豊北町においては、以前からこの件について民間で協議が行われ、共存できるような努力をされていると伺っております。改めて、豊北町で行われているこれらの取組の概要についてお示しください。
○豊北総合支所長(中野貴広君)
漁業と水上オートバイ愛好家との共存に向けた豊北町の取組を御紹介させていただきます。
豊北地域では、毎年、夏の海水浴シーズン前の6月初旬に、海水浴客等の安全対策の一環として、豊北町内キャンプ場・海水浴場等連絡協議会を開催しております。
令和2年度の協議会で、水上オートバイの進入禁止エリアの設定について、マリンレジャー運営業者や漁業関係者からの提案によりまして協議を行い、各海水浴場開設者の同意の下、進入禁止エリアを設定いたしました。
この年から毎年修正を加えながら、水上オートバイを降ろすことが可能な施設において、利用者にエリアマップ等を配付して周知をしていただいているところでございます。
なお、このエリアの設定に法的根拠はございませんが、お互いの安全を守るために、豊北地域のローカルルールとして、水上オートバイ利用者に御協力を求めているところです。
○阪本祐季君
御紹介ありがとうございます。お話にあったように、しっかりとローカルルールを定めて周知をしながら、安全で安心な海になるようにということで、努力を民間の皆さんでされているということでございました。資料を御覧いただければと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○阪本祐季君
今御案内いただいた豊北町内キャンプ場・海水浴場等連絡協議会において、この赤線で、各地区、豊北町内の沿岸の入ってはいけないところを指定しているマップになります。
この進入禁止区域の設定などを、一応ローカルルールとして、先ほど御説明があったように設定しているわけですけれども、法的根拠がなくて、やはり有志でパトロールを行って、進入禁止区域に入らないように、どうしてもお願いベースで努力を皆さんでされているようなのですけれども、連絡協議会に入っていないレンタル業者さんが出てきたり、個人で水上オートバイを所有している方には情報が伝わらず、対応できていないと、対応がし切れないというところでございます。
進入禁止区域等の規制について、条例等によってファジーな部分を明確化していくことが可能なのかどうかお伺いいたします。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
水上オートバイの海上利用に関する法整備についてお答えいたします。
山口県では、小型船舶等による危険な行為の規制に関する条例が定められており、本市の海岸線においてもこの条例の管理下にあり、水上オートバイ等の小型船舶による危険運転は禁止されております。
一方、海は自由使用が原則であり、安全安心に配慮してマリンレジャーを楽しむ権利は全ての人に与えられております。
本市は漁業者の利用区域とマリンレジャーの利用区域の線引きを行う権限を有しておりませんが、水上オートバイ等の利用において、他者に危険を及ぼす行為を行わないよう、今後、関係者に対し注意喚起に努めてまいります。
○阪本祐季君
山口県の条例を御紹介いただきました。やはりその中でも、海は自由使用というのが大原則としてあって、本市には権限がないというところで、実質的にはなかなかお声掛けという形しか、同じように本市としてもできないのかなというところでございます。
ただ、こういった法的根拠がないというところもあって、では何のために連絡協議会でルールを設定しているのかとか、なんであなたたちが勝手に決めたことを、言うことを聞かないといけないのかというクレームも事実としてあるというところでございます。そういったところにも何とか対応していきたいというお声も上がっているのは事実としてあります。
法整備は、今御説明にあったように難しいというところでしたけれども、次の対策として、水上バイクを海上へと降ろす場所というのを限定することによって、地域のマナーであったり、先ほどお話があったローカルルールであったり、進入禁止区域等の案内がしやすくなると考えますが、市としてこのような制限をかけることというのは可能なのでしょうか、お伺いいたします。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
本市の海岸線上における水上オートバイの利用規制についてお答えいたします。
本市は長い海岸線を有しておりますが、その中で本市が管理の権限を有しているのは漁港区域や港湾区域に限られます。
本市においては、管理区域外の海岸線に対し、利用方法の規制等を行う権限は有しておりませんが、安心安全な海の利用のために、今後は市民や民間のマリンレジャー運営事業者等に向けて、情報発信や海の安全な利用手法についての周知等を行ってまいります。
○阪本祐季君
やはりこちらのほうの海岸も自由度というところで、例えば民地であったりしたら、当然市の権限の外なわけですから、そこで降ろされたらどうしようもないというところもあると思います。
ちょっと今後の流れとして、なかなか市としてやれることが少ないというところの中で、水上オートバイなどで起きた事故を踏まえて、自治体が独自に取り組んでいるところもございますので、次の資料を御覧いただければと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○阪本祐季君
こちらは宮古島市が水上オートバイ等の条例を制定しまして、あくまで残念ながらこの海水浴客と水上オートバイの関係者というか、マリンレジャーであったりというところだけの、マリンレジャーの中でのすみ分けというお話の条例でしかないのですけれども、海岸にカメラを設置するであったり、そういった事故が起きないようにというところでございます。
本市の場合はちょっと特殊で、そこに漁業関係者の漁場があるというところで、さらにちょっとややこしいところにはなるので、対応というのが難しくなってくるかもしれませんが、今後、本市の条例制定とかというのは難しいという、先ほどからのお答えがある中で、漁業従事者の安全確保はもちろん、今回の水上バイクから海水浴といったマリンレジャーのように、観光資源としての海の両立を図るならば、今後どのような対策が取れるのでしょうか。
漁業を所管する農林水産振興部、観光について所管する観光スポーツ文化部、それぞれの立場でお答えいただければと思います。
○農林水産振興部次長(上野 進君)
将来の安心安全な海の利用についてお答えいたします。
農林水産振興部においては、漁業者の安全な漁業操業環境を確保するために、マリンレジャーと漁業者の海の利用方法についての情報収集に努め、関係者や山口県、海上保安部等と協議、連携、必要に応じて要望等を行い、誰もが安全安心な海の利用が可能となるように努めてまいります。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
観光スポーツ文化部におきましては、夏の海水浴シーズンに、市内の海の家の開設情報をホームページ等で広報しておりまして、市外を含めた多くの海水浴客にお越しをいただいているところでございます。
議員から御案内がありましたマリンレジャーですけれども、水上オートバイが人気があるということは承知をしておりまして、海水浴のお客様や水上オートバイとマリンレジャーの利用者が、安心安全に海や海岸を御利用いただくために、開設情報を海上保安部等に適宜情報提供いたしまして、安全対策の強化が図られるよう努めてまいりたいと思います。
○阪本祐季君
今回の質問で総じての部分になるのですけれども、やはり市民の命であったり、健康というか、けがをしない、事故が起きないようにというところがかかっているのに、なかなか市としては、海の自由利用であったりとか、自由使用の大原則であったりとか、市として条例とかという権限を持っていないというところもあって、非常にもどかしいなと、この問題に関して思うところであります。
実際本当は、もう一つ先のステップとして、新しい技術を導入して、こういったエリアを管理して、例えば今の一つ前の資料になりますけれども、この赤線のところにGPSなどでラインがあって、水上オートバイに乗って入ったらアラームが鳴って、ちょっとここは入ってはいけないところだったのかといって出ていくような仕組みというのができたり、また原則、道路交通法と一緒で、大前提として現行犯の罰則規定になっていますので、そういったところで、あまりにも赤い線の中で運転をしている、蛇行運転をしているというのは、ある程度GPSで分かりますので、そういったところで罰則を加えるというような、そういったところも必要になってくるのではないかなと思って、その次のステップの質問を正直したかったのですけれども、なかなか本市として権限がないというところでお答えしにくいというところが聞き取りであったところであります。
やはりこういったところも、当然権限がないわけですから、権限がある県であったり国であったり、海上保安庁、山口県警というところにしっかりと要望していくしかないわけでありますけれども、ちょっと一つ紹介させていただくと山口県警のホームページで、今回のこの条例に関して、吉田議員が以前この水上オートバイに関して質問していただいて、当時の渡壁部長がお答えになっている中で、遊泳者という定義があるのですけれども、この定義で素潜りの漁師さんとかは含まれるのでしょうかという質問に対して、御答弁も含めて「含まれます」と、県のほうの質問でも同じような回答がなされているのですけれども、山口県警のホームページの遊泳者の、要は括弧書きで例示が、こういうところがありますと書いてあるのですけれども、「等」というのはついていても、素潜り漁の漁師さんというのは書かれていないので、そういったところをちょっと問合せしたのですけど、あまり認識がなかった。要は漁師さんに対しての認識がなかったというところで、ちょっとあまりにも下関の現状が伝わっていないというところもあって、これは連携の問題なのか、下関というか西側だけが抱えている問題だから、県があまり注目していないのか分かりませんけど、やはり声をもっともっと大きく上げていく必要があるなと思います。
市民の方々の命とか健康がかかっている以上、こういう問題は、何か起きてから対応するというのがありがちな話ですけれども、やはり事前事前に対応できるものを、そういった未然に防げるものは防いでいってほしいなというところで、今回の質問に入らせていただきました。
そういったところを、県とか国とかへの要望をしっかりと伝えるところ、また地域の声をしっかりと集約していくところ、これは基本的には豊北総合支所になるのかもしれませんが、そういったところも努力を怠らずに、しっかりとこれからも引き続きお願いできたらと思っています。その要望に代えさせていただいて次の質問に移らせていただきます。
それでは、次の質問に入らせていただきます。MICEの誘致の現状と体制というところでお伺いさせていただきます。
MICEとは、企業などの会議、これはミーティングのMですね。会議等の行う報奨・研修旅行、インセンティブトラベルのI、国際機関、団体、学会等が行う国際会議、コンベンションのC、展示会・見本市、イベントなどのエキシビジョンであったりイベントのEという頭文字を使った造語でございまして、ビジネスイベントの総称です。
期待される効果として、地域への経済効果、ビジネスやイノベーションの機会の創造、国また都市の競争力の向上、交流人口の平準化、レガシーといったものが挙げられています。
中でも、交流人口の平準化というのは、本市が抱えている課題でもあるかと思います。金・土・日の観光は非常に多い、一方で平日の交流人口というのが少ないのが下関市の特徴であります。これを解決する手段として、MICE誘致は、より力を今まで以上に入れていただきたいと考えまして、今回の質問をさせていただきます。
初めに、本市でもこれまでMICE誘致を行ってまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響がない年度のMICEの誘致の実績についてお伺いいたします。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
国内外から多くの参加者が集まるMICEですけれども、宿泊や飲食、土産品の購入などに加えまして、併催イベント等でも消費が発生するなど、関連する産業分野のすそ野が広く、地域への経済波及効果が大きいことから、一般社団法人下関観光コンベンション協会と連携をいたしまして、大規模な学会や国際会議、スポーツ文化関連事業などの誘致に積極的に取り組んでおります。
誘致実績につきましては、参加対象者が中国大会以上の規模で、市内の宿泊施設での宿泊者が延べ51人以上、産業・学術・芸術・文化及びスポーツの振興に寄与するものを対象といたしまして、コロナ禍でございました令和2年度、3年度を除く、過去3年間の開催件数と参加人数を申し上げますと、平成30年度が46件、4万8,391人。それから、令和元年度が33件で、5万9,666人。令和4年度は昨年ですが20件で、2万4,439人でございます。
○阪本祐季君
3か年ほど御紹介いただきました。令和元年度が一番多くて5万9,000人というところで約6万人の方々が本市にいらしているというところでありますが、やはりコロナ禍が終わって、またその6万人がコンスタントに来るようになれば、また経済効果的にも変わってくると思いますので、ぜひ進めていただきたいと改めて思ったところでございます。
ちなみになのですけども、ちょっとお答えの中でなかったのですが、どういった団体のイベントがコンスタントに開かれているのかとか、具体例で例示が挙げられるものがあれば、数件挙げていただければと思います。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
今手元にございますのが今年の開催実績でございまして、特に大きなものはやはりスポーツイベント、海峡ウォークですとかマラソンといったものが、非常に集客数が多いわけですけれども、ちょうど先週末ございました日本看護科学会学術集会、これが先週土日でしょうか、9日、10日にございまして、3,000人の集客がございまして、これも非常に大きなイベントでございました。今年の4月には病理学会総会が行われておりまして、これも3,000人ほどが集まってございます。
やはり医学・看護系の学会は非常に集客数が多い印象がございます。そのほかにもいろいろな協議会ですとか展示会ですとかいったところで1,000人前後の集客をしたイベントもございます。簡単に以上でございます。
○阪本祐季君
分かりました。その中で、今、学会の関係の話があったりというのが、やはり我々も当然その情報として上がってくるもの、上がってこないものというのがあって、我々でさえその状態なので、市民の方々がどれだけ市が誘致して、下関でどういった学会が行われているのか、どういった団体がそういった学会を行っているのかというのが、目に見えていない状況なのかなというのを正直思います。
というのも、やはりMICEの誘致というのは、この下関にお越しくださるわけですから、下関の魅力を少しでも、学会の中身とは別に、ちょっと余暇時間で下関の魅力を知っていただいて帰っていただくというのが一番必要になってくると思いますので、市民の方が少しでも知れば、そういったボランティアであったりという協力体制も取れてくると思いますので、実際そういった周知の仕方、非常にちょっと内容によっては難しいかと思いますけれども、やっていただければと思います。
また、ちょっと一つ御指摘をさせていただきたい点として、本市が行っているスポーツイベント、確かにMICEの要素ではあるのですけども、主催者がやはり本市が一番絡むというところもありますので、これを人数に加えるのはどうなのかなというところは正直思いますので、その点もMICEに限っての、しっかり本市が呼びかけたところ、誘致したところでの実数として挙げていただくように、今後お願いいたします。
また、現状の支援体制と内容の確認のほうに移らせていただきたいのですけれども、MICEの誘致に関しては、これまでの支援を行ってきた中で、当然その支援の内容であったり、支援の補助額であったりというのをブラッシュアップされてきたと思いますけれども、現状の支援体制とメニューについてお伺いできればと思います。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
MICEの誘致に関しましては、一般社団法人下関観光コンベンション協会を中心に、本市、それから海峡メッセ下関の運営母体でございます一般財団法人山口県国際総合センター等が連携を図りながら、誘致活動を進めてございます。
具体的には、首都圏で開催される各種懇談会等へのブースの出展ですとか、県内外の教育機関、企業、団体等への働きかけを行うとともに、開催が決定したMICEにつきましては、受入れ体制の充実のため、前年度大会等の視察ですとか、主催者の方の下見の受入れ等を実施してございます。
また、MICE開催に伴う助成金といたしまして、市内で開催され一定の条件を満たすMICEを対象に、市内における延べ宿泊者数に応じて3万円から50万円を助成いたしております。これに加えまして、MICE開催後の市内でのアフターコンベンションに伴い、アトラクションを活用する場合、その費用の50%、10万円を上限として助成をいたしてございます。
○阪本祐季君
助成金であったりアフターコンベンションに対する助成金もあるということでございました。ちょっと資料を御覧いただければと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○阪本祐季君
こちら下関観光コンベンション協会のホームページになりますけれども、ホームページから抜粋したところでございますが、MICEのページを開くと、この部分が出てきまして、どういった施設がありますよであったり、どういった支援助成金がありますよとか、宿泊のあっせんであったりとか、式の中身でこういった出し物がありますよとか、上臈道中をやりますよとか、紹介しますよというのがすごく多岐にわたってメニューとして用意されていて、段取りをする側からすると、準備をしていく側からすると非常に助かる内容になっているなと改めて思っております。
今お示しいただいた支援、また今資料のほうで出している支援も含めまして、この支援を継続しながらMICEの誘致というのを行っておられると思いますが、誘致を進める中で感じている課題というのがあればお伺いいたします。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
MICE誘致の課題といたしまして市内における宿泊施設の不足が挙げられます。大規模なMICEの開催に当たっては、多数の参加者を一度に収容する大規模な宿泊施設が少ないために、近隣自治体と協力をしながら、宿泊客対応を実施しているような状況でございます。
また分科会等の開催に当たりまして、単独の施設だけでは受入れができず、市内に点在する複数の施設を使用することとなる場合、各会場への移動に伴う二次交通の充実も必要となってまいります。
このような課題はございますけれども、本市の持つ都市としての魅力や良好なアクセス環境等により、大型MICEをこれまでも誘致した経緯もございますので、MICEの誘致は今後も力を入れてまいりたいと考えております。
○阪本祐季君
やはり下関市としては、なかなか手が足りないところではあると思いますけども、基本的にと言いますか、官がやりにくいところが正直あると思っていまして、下関観光コンベンション協会に委託をして、ある程度、下関観光コンベンション協会さんの中で、いろいろな団体さんが理事として入られていて、ではここを紹介しますよとか、うちの団体が協力しますよという体制が取れているわけですけれども、やはり宿泊施設が足りなくて、本市にMICEを誘致して、全て還元されるかというと、そうでもなかったりというところが現状としてあると思います。
また先ほど仰っていました二次交通がないというところもあって、やはり施設と施設が遠かったりというところはあると思いますし、ではこれを集約できるのかというと、非常にコストがかかるわけですから、何とか今現状ある形で効果を最大化するというところは考えていかないといけないのかなと思うところでございます。
それと次の質問に入りたいと思いますけれども、MICEの定義の中には、厳密に言えば、スポーツ大会の誘致とか、プロスポーツの誘致というのは入ってこないのかもしれませんが、MICEと同様に、同じような成果が得られるものとして挙げられると思います。本市においては、総合体育館も建設が進みまして、これから供用されていくと、そういったスポーツ関連のイベント誘致が可能になると思います。
一方で、市民の利用頻度が高くなる想定もありますので、市民利用と誘致するスポーツイベントの優先順位のつけ方というのが非常に難しくなると思います。市民の理解も必要になってくると思いますが、この点に関して本市のお考えをお聞かせください。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
スポーツ施設の通常利用につきましては、公共予約システム等で空き状況を確認いただきまして、先着順で施設を予約していただいておりますけれども、これによらない大規模イベントや全国大会、またはトップスポーツ等の公式戦の開催などについては、優先的に施設予約を確保することにいたしております。
こうしたスポーツイベントは、早い段階から、期日や会場を確定する必要がございまして、交流人口の拡大による経済効果はもとより、地域が一丸となる社会的効果やシビックプライドを高める効果も期待されることから、積極的な誘致を進めているところでございます。
具体的には、使用日の前年12月までに、優先的に施設予約を確保いたしまして、その後、各種スポーツ団体等に大会利用等の照会を行うなどを現在いたしております。また誘致に当たっては、例年の使用実績等も参照いたしまして、市民利用への影響も配慮しながら進めていくこととしております。
○阪本祐季君
やはり市民の皆様も、市が盛り上がるということを、下関が盛り上がるという点で、こういったイベントが増えていくというのは非常にいいことだとは、大前提として思っていると思いますが、やはり市民の方々の中にもいろいろなスポーツの協会さんがあったりして、年間でこういうスケジュールを組んでという中で、そこに大きなスポーツが入ったからと言って、押さえられてしまい、こっちがスケジュールを変えないといけないとなってきたら、やはり不満が募ってきたりというところは正直あるのかもしれませんけど、やはり先ほどのMICEの誘致の時もお話しましたけど、やはり市民の方々に見える化といいますか、スポーツは比較的見えるでしょうけれども、やはりいろいろなこういった下関を盛り上げる形で、人がいっぱい来ているのですよというのを見せていくことによって、そういった文化形成というか、市民の方々も受け入れやすい体制が整ってくるのではないかと思いますし、そういった理解も増えてくると思いますので、その辺りの徹底をお願いできたらと思っております。
MICEの誘致に当たって、様々な補助や支援メニューが行われていることが理解できましたが、やはりこれからコロナが終わって5類に落ちて、自治体間競争がさらに激しくなるのではないかと思います。下関市にMICEを誘致するためには、市内関係団体とのより一層の連携が必要不可欠だと考えます。
そもそもMICEを下関で開催するとなると、各種団体が主催するにせよ、各団体の本市の支部がホストとして誘致や準備を行うことになるのではないかと、原則は思います。今現在、人口減少の問題もあり、下関にある支部がマンパワーの問題で、そもそもうちでは受けられないからと、無理だというところで、誘致そのものをしていなかったり、MICE誘致の入口に至る前にチャンスを逃しているのではないかなというところも可能性としてはあると思います。
この点について本市でも、海響マラソンやツール・ド・しものせき等で市民ボランティアを集めて運営するノウハウ、やはり行政から市民ボランティアを集めるというところでは信用度が違いますので、いきなり知らない団体が、ちょっとボランティアを募集しますと言うよりも、圧倒的に信用度として行政というものが持っていると思いますので、そういった点でもそういった信用度を貸すというところが今後できれば、これまで開催を見送ってきた規模のMICEが誘致できるのではないかと考えております。
このような点も含めまして、MICEの誘致について、本市の今後の方針をお聞かせいただければと思います。
〇観光スポーツ文化部長(古川 力君)
現在、国際会議や学会等の開催に関する相談については、受入れ可能施設や宿泊・観光・飲食・交通などに関わる事業者との連携など、MICEに関し総合的なノウハウを有する、先ほどから申し上げております下関観光コンベンション協会が一義的な窓口となってございます。
コンベンションの誘致には、下関観光コンベンション協会や、海峡メッセ――山口県国際総合センター等が行う誘致活動のほか、市民で構成される団体等が直接主催者となって、全国大会等を誘致するもの、令和6年8月のJ:COMアリーナ下関の供用開始を契機に、トップスポーツ興行など様々なケースがございます。特に市民の方が主導で、MICE誘致に携わっていただくことは、今後の誘致活動にも貢献するものと認識をしてございます。
このため、多種多様なMICE誘致に対するニーズへ対応するため、下関観光コンベンション協会を中心に、本市をはじめ、観光関連事業者や地元企業を含む、官民一体となって誘致活動に注力するとともに、MICE開催時に重要なエッセンスとなるホスピタリティの向上も併せて図ってまいりたいと思います。一般市民の方々には、周知できるように、いろいろ検討してまいりたいと考えております。
○阪本祐季君
やはりどうしても民間の方々に主催していただくという中で、諦めてしまったりというところがないように、情報収集というのを徹底して行っていただきたいというのは、一番あるのですけれども、ただ、これを観光スポーツ文化部だけでやるかというと、所管の関係団体でなかったりというところは多くあって、先ほど例として御紹介いただいた病理学会であったり、看護関係の学会であったりというところは、やはり所管の部局ではないというところで、なかなか情報が入りにくかったりというところがあると思います。
ただ、そういったところも下関観光コンベンション協会さんがしっかりと情報を拾っていただけるのであれば、しっかり拾っていただくように、情報としてお願いベースですけれども、やっていただきたいと思いますし、そういった意味で受け身ではなくて、本当に呼ぶのだというところで積極的に情報を集めて、ではこのイベントを呼ぶためには何ができるのか、どういった支援ができるのかというのを具体的に考えていっていただきたいと思います。
私も今回の質問に至るまでに、いろいろなイベント、こういったものがあるのではないかとか、いろいろ考えてきましたけれども、前田市長も大先輩であられますけれども、下関青年会議所の全国大会というのが、昨年大分市で開催されまして、同じ中核市にもかかわらず、ちょっと下関市よりは人口が多いですけれども、開催できて下関でなぜできないのだろうとふと思って、いろいろ計算した部分がありますけれども、大体1万2,300人ぐらい来ていまして、それに対して1人当たりの参加料が1万3,000円なのです。なので、参加料だけで、要は2泊3日の3日間の運営だけで1億6,000万円が市に入ってくるわけです。それプラス宿泊費であったり、その後の飲食費であったり、移動費、交通費であったりというところを考えると、かなり大きな額が本市としての経済効果としてありますので、やはりこういったところをどんどん誘致していって、我々も当然頑張っていきたいと思いますけれども、このMICE誘致という中で、本市に経済効果として大きなものがあると思いますので、しっかりと今後も我々も含めて御協力していきますので、頑張っていただきたいと思います。
それでは、以上で質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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