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関谷 博 議員
第4回定例会 12月13日(水) 本会議(一般質問1日目)
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内容
会議録
第4回定例会
12月13日(水) 本会議(一般質問1日目)
創世下関
関谷 博 議員
1.人口減少社会における下関市の取り組みについて
【下関市議会 本会議確定版】
○副議長(安岡克昌君)
6番、関谷博議員。(拍手)
〔関谷博君登壇〕
○関谷 博君
通告に従いまして、随時質問をいたします。
まず、人口減少社会における下関市の取組についてであります。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は、50年後の日本の将来推計人口は、2056年に総人口が1億人を下回り、70年には8,700万人になると推計しています。
2020年時点の人口1億2,615万人から3割減り、その内訳は、65歳以上の高齢者は3,367万人で、人口の約4割を占める見通しです。
推計には、日本に住む外国人も含まれており、外国人の人口は939万人で、人口の1割に当たります。また、生産年齢人口の縮小が進み、外国人頼みの傾向が強くなってきます。
自然減においては、2022年、合計特殊出生率は過去最低の1.26に落ち込みました。新型コロナウイルスの感染拡大に、婚姻数が減少したものと見られますが、ほかにも様々な要因があります。山口県の人口動態も2005年に150万人が、2023年には129万人に、人口減少が加速化しています。
下関市においても、人口動態の見通しは、2015年26万8,850人が、2040年には18万7,887人と19万人を割り込んでしまいます。
下関市は、少子化に加え、過疎化も進み、様々な活路を探らなければなりません。そこで、下関における社会減、自然減に対する取組について、要点を絞って質問いたします。
地方創生を掲げ、移住促進や企業の移転についてをテーマとして、2017年から、ほぼ問題提起をして質問してまいりました。そこでまず、社会減について、どのような取組をしてきたか。そして、どのような成果があったかをお聞きいたします。
下関市は、市街地が分散して、人口減少、高齢化が著しく進んでおり、都市機能の低下や地域コミュニティーの衰退、交通弱者等が懸念されていますが、コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進め、持続可能な都市機能を実現するため、立地適正化計画により、居住機能や都市機能を行政が誘導するとありますが、本日まで、どのような取組をされてきたか、お答えください。
○都市整備部長(清水 悟君)
本市の人口ですが、1980年の約32万人をピークに、2065年には14万人を下回る見込みです。人口減少により市場が縮小し、商業、医療、また大量輸送により成り立っている公共交通サービスが維持できなくなることが懸念されます。さらには、地域コミュニティーの衰退や空き家が増加し、都市の魅力を低下させます。これにより、さらなる人口減少を招くおそれがあります。
下関が選ばれる街であるためには、人口減少下でも住みやすく魅力ある街であることが大切です。立地適正化計画はその実現のため、交通利便性の高い地域への居住や、生活サービスといった都市機能を誘導、集約し、人口減少に対応した持続可能なまちづくりを推進するものです。
計画に基づく取組ですが、まず、都市基盤の再構築に係るものとして、計画で位置づけた各拠点ごとに、土地利用の検討を進めております。例えば、小月駅周辺についても、今年度、構想の策定を行っております。
また、各拠点へのアクセスの確保など、生活利便性の高い公共交通ネットワークの形成のため、地域公共交通計画の策定を進めております。
加えて、今年度は災害に強い街とするため、防災に関する取組をまとめた防災指針を立地適正化計画に盛り込む作業を進めております。
次に、まちなか居住の推進策として、優良建築物等整備事業補助金や、道路拡幅まちなみ更新補助金による支援を、また、生活サービス施設などの都市機能の具体的な誘導として、新総合体育館の建設のほか、安岡地区複合施設整備、オーヴィジョン海峡ゆめ広場の芝生化も行っているところでございます。
○関谷 博君
今御答弁いただいたように、下関における今後のまちづくりは、人口の急激な減少と高齢化を背景として、高齢者や子育て世代にとって、安心できる健康で快適な生活環境を実現すること、そして、財政面及び経済面において、持続可能な都市機能を実現することが課題であります。医療・福祉施設、商業施設や住宅等がまとまって立地し、高齢者等をはじめとする住民が公共交通により、これらの生活利便施設等へアクセスできるなど、都市全体の構造を見直すことが重要だと思考いたします。より一層の推進を、ここは要望しておきたいと思っております。
そこで、具体的に、項目ごとについてお聞きいたします。
最初に「住んでみぃね!ぶちええ山口」で、県内の移住者の数は2018年に2,000人、翌年の2019年に3,000人を超えるなど、2022年までに、過去最高の数字を、右肩上がりで上がっています。
まず、下関の現状をお示しください。及び、県内の合計出生率についてのベストスリーについてもお示しください。
2番目に、テレワークやワーケーションなど、様々な補助金をつけて、現在まで取り組ましたが、その成果についてお示しください。
3番目に、都市部に住みながら地方と交流する交流人口についての取組、これについても、いろいろ取り組まれましたが、現状についてお示しください。
4番目が、地域おこし協力隊の現在までの推移と現状、及び地域活性化起業人の取組についてお示しください。
○総合政策部長(前田一城君)
最初に、移住者数の件についてお答えします。移住者数というものの把握につきましては、国においても移住者の定義というものが明確にされておらず、そういった統計がございません。
そのため、本市の統計としてお答えできるものとしましては、本市への転入者数でございます。過去3年間の推移を申し上げますと、令和2年度が6,530人、令和3年度が5,804人、令和4年度が7,423人となっております。
それから、テレワークの御質問についてお答えしたいと思いますが、テレワークに関連した移住支援策としましては、東京圏から下関市に移住した方が転職することなくテレワークにより引き続き業務を行う場合に、単身世帯ならば60万円、2人以上の世帯は100万円、加えて、18歳未満の子供が1人いらっしゃれば100万円が加算されるといった地方創生移住支援補助金というものがございます。
この支援補助金の実績といたしましては、令和3年度から制度開始されておりますが、3年度は、単身世帯が1件、2人以上の世帯が1件の合計2件となっております。それから、令和4年度は、単身世帯が2件、2人以上の世帯が2件の計4件、令和5年度は、11月末現在の数字ですが、2人以上の世帯が2件となっております。
それから、関係人口のところでよろしいですか。(「はい」との声あり)まず、関係人口についてですが、移住した定住人口でもなく観光等で訪れる交流人口でもない、地域や地域の人々と多様に関わり合いを持つ人材を示すものでありまして、関係人口の創出、拡大は、本市の地域経済の活性化、並びに本市への移住や交流の入り口として、大変重要であると考えております。
本市における関係人口につきましては、先ほどのテレワークや、ワーケーションといった促進による本市との関わりをはじめ、ふるさと納税の寄附者や、本市公式SNS等のフォロワーなど、本市に何かしらの興味、関心があり、関係性を有している方と捉えておりまして、本市との接点として様々なサービスや機会を提供し、幅広く関係性を築くことで増加を図っているというところでございます。
そのような中で、第2期下関市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、関係人口創出に向けた目標指標としまして、ふるさとしものせき応援寄附金の寄附件数を掲げておりまして、令和6年度に向けた目標値を6,000件と設定しておりましたが、令和4年度の時点の実績としては5万1,422件と、大幅に増加している状況でございます。
今後につきましても、関係人口のさらなる創出、拡大を図り、本市への交流、定住につなげ、地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。
それから、地域おこし協力隊のほうも、私のほうでお答えさせていただきます。地域おこし協力隊につきましては、平成29年度から受入れを開始しております。今日に至るまで15名の隊員が着任しておりまして、そのうち3名の隊員が卒業し、皆さん本市に定住され、うち2名の方は起業をされております。
このうち、現在、現役隊員としては、中山間地域の活性化に取り組む6名、及びデジタル化の推進を図る3名が着任し、現在9名が活動しております。
今後につきましても、地域と行政が一体となって、隊員とのコミュニケーションの強化を図り、より一層隊員が活動しやすい環境づくりに努め、隊員の夢や希望がかない、本市での起業や就業、移住につながるように取り組んでいきたいと考えております。一旦、私のほうはここまでです。
○豊北総合支所長(中野貴広君)
豊北総合支所管内で行っております地域活性化起業人制度について、御説明させていただきます。国の地域活性化起業人制度は、「地方自治体と企業が協力して、地方圏へのひとの流れを創り出すこと」を目的としておりまして、本制度を活用した豊北での取組につきましては、令和5年4月から、地域活性化起業人として、パソナグループから瀬川康弘氏を豊北総合支所地域政策課に配属いただいております。
現在、豊北地域再生プロジェクト推進室のプロジェクトリーダーとして、豊北地域リノベーションのまちづくりにおいて、滝部地区の地域マネジメントを担っていただいております。
都市部から豊北地域への人の流れを創出し、移住につなげていくための今年度の取組といたしましては、これまで培ってこられたノウハウや、人脈などを生かした大都市圏での下関市のPR活動や、田舎暮らし体験の企画に加え、パソナグループとの連携による豊北地域でのリモートワーク実証事業や、農業者の経営支援などに力を発揮しております。
○保健部長(八角 誠君)
続きまして、市町村別の合計特殊出生率についてお答えいたします。厚生労働省において、人口動態統計特殊報告の中で公表してございまして、当該出生率につきましては、国勢調査の実施年を中心とした前後2年間を含む5年間で算出されたものでございます。
令和2年10月に、平成27年の国勢調査に基づく平成25年から平成29年までの5年間の数字が公表され、県内においては、和木町の1.89が最高値で、次いで下松市の1.80、防府市の1.70となってございます。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
当部からは、ワーケーション事業についてお答えをさせていただきます。事業概要といたしましては、滞在型旅行のプラン造成に取り組む宿泊事業者に対しまして、ワーケーション受入れ環境整備に要する費用の一部を助成しておりまして、目標とする整備箇所数を令和3年度から令和5年度までの3年間で、15件といたしております。
成果といたしましては、令和3年度は2件、令和4年度は1件が整備され、令和5年度は11月末現在で2件の交付を決定し、現在2次募集を行っているところでございます。
また、本事業を活用し、ワーケーション設備を利用した宿泊者は、令和4年度の目標値である宿泊者数25人に対して20人でございました。
今後は、山口県テレワーク・ワーケーション総合案内サイトへの追加掲載や、本市観光公式サイトでの情報提供を通じまして、宿泊客等への宣伝をさらに図っていきたいと考えております。
○関谷 博君
ちょっと今、答弁の中で、2022年の下関市の移住者の数を、もう一回、答弁してください。
○総合政策部長(前田一城君)
移住者の2022年の数、令和4年度でございます。先ほど申しましたが、移住者の定義というのが明確になっておりませんので、転入者ということでお答えさせていただきます。令和4年度は7,423人となっております。
○関谷 博君
まず、全体的に地域活性化起業人など、夢ある新たな産業の取組について提案がなされて、地域おこし協力隊やワーケーション、関係人口などの取組などは、なかなか大きな数字は出ませんが、どちらかというと地味な活動でありますが、下関を好きになってもらって、この街とともに人生設計を考える、とても重要な活動ですので、これからも重点項目として、大いに取り組んでいただきたいと思っているところであります。
そして今、移住者の数を言われました、よく分からない、だから、転入の数を申し上げたと言うのですが、これは山口県が全部出しているわけです、2020年の移住者の数を。なぜ、それを把握して、答弁として、今出ないのですか。
○総合政策部長(前田一城君)
山口県が公表しております県内の移住者数については、議員御案内のとおり、県のほうで集計はされているのですけれども、県の移住者数の集計方法を御説明いたしますと、各市町へ転入手続の際に、任意のアンケートをお願いしておりまして、そのアンケートを回収されたもののうち、転入の理由が就学と転勤以外のものを集計した数字となっています。
だから、アンケートに答えた人の中の、そういった抽出された数になっていますので、実態を表したような数字ではないと、本市では考えております。
○関谷 博君
県が出した数値は、問題があるということですね、今の答弁は。(「いいえ」の声あり)いや、今、言われた答弁はそうですよ。
だから、僕は責めるわけではないのですよ、移住者の数を。ただ、山口県が発表した2022年度の山口県への移住者数は3,655人といって、史上最高の数になりました。
そして、その中で、断トツで宇部市が1,222人、それから山口市、萩市と続くのですが、下関市は残念ながら宇部市の4分の1の数しか移住者が入っていないと、334人と、こういう数字を県が発表したわけです。
だから、これは今言われたように、統計上おかしいと、県が発表すること自体が、この数字を発表すること自体がおかしいという答弁をされましたので、これは後日、県のほうと調整されればいいと思います。ただ、県が発表した、この数字に対して、移住先では、今言うようにベストスリーに入っていません。
山口県内の合計特殊出生率、今、ベストスリーを申されましたけれど、県内の19市町村中、第16位なのです。でも山口県の「街の住みここちランキング」では、1位が下松市、2位が玖珂郡和木町、3位が下関市と、2年連続で、この下関が住んでみたいという街になっているわけです。ただ、今、答弁があったように、出生率では下松市、和木町、防府市と一部、県が発表した数字とリンクするのです。そして、これは午前中に山下議員の質問の中で、学校図書館図書の購入費についても、下関市の小学校、中学校の金額は宇部、下松、防府と、この3市が約3倍だということで、これはもう午前中の答弁の中にございましたが、住んでみたいという要望が強いのに、気持ちが強いのに移住する数や出生率が上がらない。
これを責めているわけでも何でもないのです、皆一生懸命にしているのですから。ただ、1回問題提起として、この数字をしっかり考えるということが必要だと思います。
部長のほうは、これは県が勝手に書いた数字だから、あり得ないという答弁だったので、それは、また後日やっていきたいと思います。県のほうにも問い合わせてみます。それと、ここでは思考してほしいということなのです。
労働省は、労働力調査によって、令和5年4月から6月の転職者の希望者数を出しているのです。これが平均979万人で、令和6年1月から3月には997万人に達すると、1,000万人に迫る高水準が続くと言っているわけです。7人に1人が転職を考えている現状で、実際に転職した人は年間300万人、希望者は管理者をはじめ、全ての世代に広がっています。
要因としては、テレワークやリモート会議が定着したことや、時間や場所にとらわれない働き方が広がったことで、子育てや介護のしやすさなどを重視する人が増えたという分析結果が出ています。まさにこれは今、千載一遇のチャンスなのです。だから、その数字云々ではなくて、出された数字に対してどうしたらいいかというのを、みんなで考える。こんなチャンスはないわけですから、この労働人口が下関に流入するように、ぜひ頑張っていただきたいと思っているところであります。
続けて、外国人の問題について質問したいと思います。外国人の受入れについては、官民一体で取り組まなければならないと思っています。
まず、本市において外国人労働者の推移、国別、在留外国人の構成についてお示しください。
下関市は、先ほど林議員が質問されましたので、もう簡単で結構ですので、多文化共生・国際交流推進計画を掲げ、2021年から取り組んでいますが、多文化共生のまちづくりの取組についてお示しください。
以前から提言している外国人が7割を占めるという公立夜間中学についても、お考えをお示しください。
○産業振興部長(山田 豊君)
産業振興部からは、まず外国人労働者数の推移と国別の構成比について、厚生労働省山口労働局が、毎年10月末現在の県内の外国人雇用に係る届出状況を取りまとめ、公表しておりますので、そのデータに基づきましてお答えをさせていただきます。
それによりますと、下関市域と重なります下関公共職業安定所管内の外国人労働者数の推移は、令和の代に入ってから、元年が1,489人、2年が1,611人、3年が1,652人、4年が1,712人となっております。
また、国別の構成比――外国人労働者の国籍別の割合でございますが、これは山口県全体の数値となりますけれども、直近の令和4年10月末現在で、多い順にベトナムが39.0%、中国が17.8%、フィリピンが11.9%、インドネシアが6.0%、ネパールが5.8%、そして、その他の国々が19.5%となっております。
○総合政策部長(前田一城君)
すみません。先ほどの県の数字で、誤解のないようにしていただきたいのが、あくまでも県も公表するときは、アンケートに基づく移住者数というふうな公表をして、実態を反映したものでは、移住者数というものではないというか、あくまでアンケートの結果ということで発表されているということでございます。
それで、本市における労働に関連する外国人の在留資格別人数についてでございます。法務省の出入国在留管理庁の在留外国人統計によりますと、令和4年12月末現在で、人数の多い順を申しますと、技能実習の1号が444人、それから特定技能1号が387人、技能実習の2号が227人、技術・人文知識・国際業務、これが131人、それから技能実習3号が99人となっております。
また、労働者を含めました本市の外国人の総数につきましては、同じく令和4年12月末現在でございますが4,527人、総人口に占める割合は1.81%となっておりまして、人数の多い順に、上位5か国を申し上げますと、韓国が1,901人、ベトナムが965人、中国が485人、フィリピンが179人、インドネシアが165人となっております。
それから、多文化共生のことについてお答えいたします。先ほども林議員にお答えしましたが、外国人住民が日本人住民とともに地域を構成する一員として、互いの人権や多様性を尊重し合い、地域で安心、安全に暮らすことができる多文化共生の地域づくりを推進していくということで、令和3年3月に、多文化共生・国際交流推進計画を策定したところでございます。
具体的な取組といたしましては、外国人住民に対して、日本語教室を行う団体への支援を継続して行うとともに、市民の意識啓発や理解促進を図るため、令和3年度には「2021多文化共生フォーラムしものせき」を開催、令和4年度には「やさしい日本語の市民向け講座」を開催、また職員向け研修において、職員向けの「やさしい日本語窓口用語集」、これを作成し、多文化共生や、やさしい日本語の研修を継続して実施しております。
令和5年度につきましては、10月に外国人住民、それから日本人住民を対象とした多文化共生のための防災訓練、これを実施しまして、住民同士の顔の見える関係づくりの契機としたところでございます。
○教育部長(藤田信夫君)
教育委員会から、夜間中学校についてお答えいたします。夜間中学校は、本国や日本で義務教育を修了していない外国籍の方や、義務教育を修了しないまま学齢期を経過した方、不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方などが、義務教育を受けるために設置される夜間などに授業を行う学校等でございます。
平成28年12月に成立いたしました義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律によりまして、地方公共団体は、夜間中学における修学の機会の提供、その他必要な措置を講ずるものとされております。
なお、現在、関門連携事業の一環といたしまして、北九州市と、令和6年4月に開校予定の北九州市立の夜間中学校であります「ひまわり中学校」への本市市民の入学について、協議を進めているところでございます。
○関谷 博君
今、御答弁いただいた数字は全て納得できました。
人口減が見込まれる深刻な労働力不足を見据えて、熟練外国人労働者として永住や家族帯同を認める在留資格、特定技能2号の受入れ対象を2分野から11分野にする方針や、国際協力機構を中心とする民間組織による責任ある外国人プラットフォームにより、受入れ課題の解決に取り組んでいる外国人を受け入れやすくする環境をつくっています。
〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○関谷 博君
外国人構成比のパーセンテージによるのでしょうが、このモニターの中に、常総市や徳島市、高知市などは夜間中学を設置し、外国人にとって地域や仕事選びの選択肢になっています。
また、視察先などでよく見かける、このモニターの、市役所入り口に、外国人総合相談窓口などのサービスカウンターを各市が設けていたり、これは街中の外国人インフォメーションなのですが、こういうような人たちが「NEED HELP?」という言葉と、十数か国語の翻訳ができるようにと、街の中にどんどんつくって、外国人にとって物すごくいい、そういうようなサービスをしている。そういう写真であります。
外国人労働者にとっては、国と国における獲得競争がもう始まっているわけです。そして、国内においても地域間競争が始まっています。日本はもう既に、外国人人材を選ぶ立場ではないという認識を持って、定住を支えるインフラの整備、そして持続可能な地域未来のための多文化共生などに取り組んでいただきますことを、再度要望いたしまして、次の問題に入ります。
それでは、自然減に対する取組について質問いたします。総務省は、2022年時点で、日本の総人口推計を発表しましたが、総人口、前年比55万6,000人減の1億249万7,000人で、12年連続減少となり、出生者数が死亡者数を下回る自然減は16年連続で減少し、減少数は過去最大の73万1,000人になりました。
そこで、自然減についてお伺いいたします。下関市の少子化対策の課題の一つである子育て政策について、医療費、給食費、保育費、保育料、市が絡んでいる遊び場の料金、子育て費用などの項目についてお示しください。
参考までに、下関市次世代育成支援拠点施設は、お伺いしたときに統計を取っていたようなので、来場者の居住地についてもお示しいただきたいと思います。
○教育部長(藤田信夫君)
教育委員会の施策でございますが、物価高騰等の影響を受けている子育て世帯の生活支援のため、令和5年度より3年間、ボートレース未来基金を財源として、市立小中学校の給食費の半額以上を市が支援する、学校給食費支援事業を実施しております。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
観光スポーツ文化部が所管をいたします、しものせき水族館「海響館」の入館料、入場者数等について、答弁をさせていただきたいと思います。
海響館の入館料のうち、子供料金についてですけれども、小中学生が940円、幼児は410円となってございますけれども、市民の方につきましては、半額の小中学生が470円、幼児は210円となってございます。
なお、直近の令和5年4月から11月までの海響館全体の入館者数は41万4,473人で、このうち、子供の入館者数は11万1,841人でございました。
また、子供の入館者数のうち、市民の方は5,080人で、子供の入館者数全体の約5%となってございます。
○ボートレース企業局長(田中康弘君)
ボートレース企業局が所管するMooovi下関について説明いたします。入場料は、大人及び子供ともに一律300円でございます。
今年度の入場者数、11月末現在ですけれども、大人、子供合わせて約4万2,000人で、その収入額は1,152万7,000円でございます。
○こども未来部長(山田之彦君)
それでは、こども未来部が関係するものについて、4点、その後、次世代育成支援拠点施設についてお答えいたします。
まず一つ目は、子供に対する医療費助成制度でございます。令和5年10月から、子ども医療費助成制度を拡充し、小中学生に対する医療保険適用の自己負担分を全額助成しております。これにより、乳幼児から小中学生までの全ての子供に係る医療費の無償化を実現しております。これに加え、高校生等の入院に係る医療費の無償化も実現しているところでございます。
続きまして保育料でございます。3歳以上のお子さんは、令和元年10月から、国の制度として幼児教育・保育の無償化が既に行われております。
3歳未満のお子さんは、本市独自の子育て世帯の経済的負担軽減として、国の基準額より低い保育料としているほか、複数のお子さんがいる世帯に対しては、多子軽減の制度がございます。
三つ目は、遊び場の入館料でございます。こども未来部が所管する児童館や、ふくふくこども館などの施設は、いずれも入館料無料で御利用いただけます。
四つ目の子育て費用について、これは聞き取りのときに伺いましたように、紙おむつ、ミルク、離乳食といった育児用品を支給する、そのような子育てのために必要となる費用に係る支援について、現時点では行っておりません。
そして、下関市次世代育成支援拠点施設、ふくふくこども館の来館者数についてお答えいたします。令和4年では9万3,610人、そのうち子供たちの遊び場であるプレイランドの利用者については、76.5%が市内の方々でございます。残りの23.5%のうち12.1%は、宇部市を筆頭に、山陽小野田市、山口市などの県内の他市の方々、11.4%は北九州市など、近隣の県外他市からの方々であり、県の内外を問わず幅広く御利用いただいております。
○関谷 博君
今も数字はぴったり、納得できる数字が全部出ています。そもそも現在、過去最低の合計特殊出生率1.26ですが、仮にこれが2.01になったとしても、人口減少が止まるのに20年かかると言われています。どの地方自治体も、今本当に頑張っているのです。下関も、今言われたように、数字がきちんと出ているところは一生懸命頑張って、何とか止めようということで頑張っているのですが、もう日本全体で人口が減っていきますから、今からは成長していく自治体と、だから人が集まってくる自治体と、ただ縮小していく自治体と、この二極化して、共存する社会になると言われています。
まさにこの成長とは、都市間競争、いわゆる市同士の競争の結果が、この数字として現れるわけです。ですから、現状を否定するのではなくて、今こういう数字が出ているのだけれど、これをどうすればいいかということを一緒に、今、考えないといけないのです。大きな分岐点に来ていると思うのです。このままでいいのではないか、一生懸命頑張っているからいいのではないかと思ったら、周りの数字と比べたらとんでもない数字になっている。
今回、この12月に政府が、子供3人以上は大学無償化を打ち出しました。東京都も、高校の無償化と給食費の無償化をサポートすると、この12月に報道されています。
また、各地方自治体においても、まさに改革で立ち向かう安芸高田市、阿波踊りや保育園の補助金にメスを入れて市長がリコールを受けるのですが、夜間中学にかじを切る徳島市、そして、明石市においては、これも有名な市ですけど、医療費、給食費、保育料、子供の遊び場、おむつ代、この五つを無料化するという、たったこれだけです。これを全部無料化しますと、市が持ちますとしただけで、過去10年間、出生率も人口も右肩上がりに伸びているのです。これは間違いなく数字として、これは神戸から移転しているのです。大都市の神戸がすぐ横にあります。神戸から人が流れて、生活しやすいまちだと。
今年行われた統一地方選においても、統一選の争点の6割以上が子育て施策と人口減少を掲げています。少子化を喫緊の課題と捉え、今日、提案したり、実態を聞いたのは、数字をやはり認識していただいて、その中で、どういう形で、この都市間の中での競合に対応していこうかという問題提議を、みんなで考えないといけない。これは執行部だけではなくて、市民も考えて、どうしたらこの街に人が集まるようになるだろうかと、そういう問題提起をさせていただいたと思っています。
そこで、前田市長の新たなるチャレンジ、方向性という大きなキャッチフレーズの中に、この子育て政策に対する何かお考えがあれば、お示しいただきたいと思います。
○市長(前田晋太郎君)
今日、関谷議員からすばらしい御質問をいただいたと思っております。まさに、私も、市長の職をお預かりして、下関の最大の課題というのは、この人口減少、残念ながら、私は7年間でそれを食い止めることはできていないのですけれども、諦めることなく果敢にこれからもチャレンジをしていきたいと思っております。
子育てに関して、今年度から御承知のとおり「For Kids For Future」のタイトルを掲げて、キャッチフレーズを掲げて、様々な政策を今投入しております。一定議員の皆さんからも御理解、御協力をいただいていると理解をしておりますけれども、また市民の皆さんからも、特に今回の第2子以降の無償化、それも所得制限なし、そして、認可外でも受け入れる、全ての子供たちを平等に受け入れるというこの制度について、大変温かい声といいますか、応援の声をいただいておりますので、引き続き、議員の皆様方にも、広報等々、あと調整等々、いろいろ御支援いただきたいと思っております。
下関市は、今年、医療の無償化、それから学校給食費の半額、そしてベビータクシー、出産への対応、そしてアプリケーションを作り出して、皆様方に伴走型で、いかに支援していけるかということで、デジタルを使いながら、人が足りない中でも対応していくという方向性で今進んでおります。
この方向が都市間競争に打ち勝って、市民の皆さんのハートを射ぬいて、下関に、ここで、この街で育てていこうと思っていただけるところまではまだまだ、私はまだ十分ではないと思っておりますし、新しいチャレンジはこれからも続いていくわけでございまして、今日1日でも議員の皆さんの御意見をお聞きしていると、何かほかのことをやらなくても、もう子育てのこと、教育だけに、もう全てを注ぎ込んでも間違っていないのではないかというぐらい、そんなことを言うと、介護対応のこととか、交通のこととかでも怒られてしまいますけれども、それぐらい本当に、今、日本の置かれている状況というのは、非常に危機的な状況であると認識しております。
地域おこし協力隊のことも、一人一人向き合って、行政のお金で対応しながらやっていかなければいけないし、外国人労働についても、1人でも確保できれば、今民間の方々はありがたいという声が大きいです。一方で、為替が非常に今、難しい状況にあって、少し前までは、日本は経済大国で、日本に来れば故郷の国に仕送りができていたと言われていた時代が、もう全く、今はそうではなくて、むしろ東アジアの方々はシンガポールとか、もしくはもうニュージーランドに、オーストラリアに行ったほうが、はるか日本よりか稼げる上に、為替の変動、そういう影響があるわけでございます。
すみません、長くしゃべっておりますけれども、今、全て語り尽くせませんけれども、方向性としてはこのまま突き進んで、より強力に進めていきたいですし、ボートレースの財源もしっかり有効的に子供たちや、お年寄りもそうなのですが、充てていけるように頑張っていきたいと思いますので、御理解、御協力よろしくお願いをいたします。
○関谷 博君
今、市長に御答弁いただいたように、本当、市長もいろいろなことにトライされながら、いろいろな方向で、医療費の無償化とか、いろいろなことに対応しておられます。ただ、今、本当に大事なのは、外国人一つの問題にしても、外国人が来て、その働く環境をつくってあげないと、もうこの下関に来ないのだという認識が市民にはないですし、私どももまだ薄いということが、今置かれている立場です。
このまま人口がこんなに減っていく、今までは、まさに今言われたように、国の制度や仕組みにのっとって、国の言われたとおりにこれをやっておけば何とか皆うまくいくと、国が言うのだから国の言うとおりにしますと、それが公務員の第一前提で、いや、これは国の制度、仕組みですからと言っていたのですが、今、何市か列記しましたけれど、これだけではないです。物すごい数の市が、国の方針とは違って、市の中でできる限り対応しながら、少しでも方向を見定めていこうという努力をしているわけです。本当に今、市長のすばらしい答弁をいただきましたので、ぜひ、その方向で頑張っていただきたいと思っています。
だから、部長、数字を責めたわけではないのです。現実を、やはり県は発表しているわけですから、新聞でも発表していますし、書物としても発表していますから。だから、それは統計の取り方が悪い。統計の取り方が悪いにしても、数字が出ているわけですから、やはり宇部と下関の差はなぜ起こるのかと、その数字が云々ではなくて、なぜ4倍も宇部には移住の人が入ってきて、下関には4分の1しか移住者が来ないのか。これは責めているわけでも何でもない、ここで一緒に考えましょうという質問ですから、そこら辺の誤解のないように。誤解がないようにと言われたので、誤解のないようにしていただきたいと思います。
それでは、この下関が、新しい時代に向かって、前田市長を中心に前進していくことを祈念申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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