録画放映

第3回定例会
9月21日(木) 本会議(一般質問3日目)
みらい下関
板谷 正 議員
1.自転車の安全で適正な利用の促進について
2.物価高騰対応事業
3.唐戸市場安全対策業務
【下関市議会 本会議確定版】

○副議長(安岡克昌君)
17番、板谷正議員。(拍手)
  〔板谷正君登壇〕
○板谷 正君
 木本議員に続きまして、同じくみらい下関の板谷です。通告に従いまして、質問させていただきます。
最初の質問は、自転車の安全で適正な利用の促進について質問をさせていただきます。この自転車利用に関わる条例については、私が市議に当選した1年目、平成27年の6月の一般質問を最初に、これまで幾度となく質問させていただいており、これまでの質問では「県の動向を」という、ぼんやりとした回答しかいただいておりませんでした。
昨年の6月定例会において、県内初となる周南市の条例化を引き合いに、本市も早急な取組をとお願いしたのが最後となっており、そのときの回答が、自転車の安全利用に関しては大切なものと認識している。変更を予定している「サイクルタウン下関構想」との関係性を踏まえ、内容を調査・研究し、システムをつくっていきたいと、少し前向きにも感じるお答えでしたので、後は市長と担当課にお任せするしかないと見守ってきたのですが、ようやく本市でも条例制定に向けた取組が始まり、本定例会に都市整備部さんより報告事項として説明いただきました。
自転車の利用に関する危険性やその安全対策、また、自転車も立派な車両の運転者としての責任は、これまで何度も説明してきておりますので控えますが、何より私自身の経験として、家内と一緒に参加したツール・ド・しものせきにおいて、家内が単独の転倒事故を起こし、頭部をヘルメットが大きく陥没するほど強打し、意識を失い、救急車で搬送されました。あの時しっかりとしたヘルメットをかぶっていなければ、今の普通の家庭生活はなかったかもしれませんので、自転車事故で1件でも多く、大切な命や大きなけがから市民の方をお守りできればと常に考えており、安全指導もしっかり明記してある条例の制定をお願いしておりました。
自転車による死亡事故の大半が頭部損傷によるもので、ヘルメットの着用は、少しうっとうしさも感じるものですが、気軽に乗れる自転車だからこそ、悲しい結果となる事故を1件でも減らす大切な取組であり、条例を制定することで、その指導が積極的に行えることとなります。
また一方で、自転車を運転する人のマナーの悪さや責任のなさから、自転車に関する道路交通法も年々厳しく改正されております。
それではまずお聞きします。現在取り組まれている「自転車の安全で適正な利用の促進について」の条例案の詳細について御説明ください。
○都市整備部長(清水 悟君)
 本市では、サイクルタウン下関構想に基づき、安全・快適に自転車を利用できることを目指した「自転車にやさしいまちづくり」に取り組んでおり、自転車通行帯や駐輪場などの自転車利用環境整備のほか、レンタサイクルやツール・ド・しものせきなどの自転車利用促進を行ってきたところでございます。一方で、自転車による転倒や自転車が歩行者に対し加害者となるケースなど、全国的に自転車による事故は増加傾向にございます。
条例案では、これらのことを踏まえ、市民の皆様がレジャーをはじめ、日常的な通勤通学などに自転車をもっと気軽に利用できるよう、また、自転車や歩行者が事故なくお互いに安心して共存できることを目的としております。
自転車利用者に対し、自身を守るためのきまりとして、運転時のヘルメット着用や夜間のライト点灯など、また加害者とならないためのきまりとして、歩行者を優先することや、思いやりのある運転をすることなどを定めてまいります。
また、これらのことを守っていただけるように、保護者が子供に、学校が児童生徒に、自転車の小売業者が購入者に、会社などの事業者が従業員に教育・指導していくことも定めてまいります。さらには、万が一の事故に備えた保険加入についての規定も考えてまいります。
○板谷 正君
 私自身、この件につきましては、8年間訴え続けてきましたので、気持ちははやるばかりですが、条例の制定に向け、これからの所定の手続を進めていかなければなりませんが、そのスケジュールについて御説明ください。
○都市整備部長(清水 悟君)
 今後のスケジュールについてですが、現在、道路交通法や山口県で検討されている条例の内容と矛盾・そごがないよう調整しながら作業を進めております。今年12月の第4回定例会には条例案を提出したいと考えており、お認めいただければ、来年の令和6年1月1日より条例を施行したい考えでございます。
○板谷 正君
 1日でも早いことを望んでおりますので、スムーズな今からの手続をお願いできればと思います。
このたびのような、市民の方々に窮屈な、少し負担となる条例は、簡単に浸透しづらく、なかなか実施していただけるものではないように思います。
条例案にもありますように、市としての責任、市民の役割、自転車利用者の責務をはじめ、未成年者に対する保護者の役割、学校長の役割、事業者の役割、自転車小売業者・貸付業者の責務など、多くの方が理解し実施してこそ、条例制定の意義が成し得るものです。
それではお聞きしますが、条例制定に当たり、市民及び関係者への周知についてはいかがお考えでしょうか。御説明ください。
○都市整備部長(清水 悟君)
 市民への周知についてですけれども、市のホームページや市報にて、条例の内容をイラスト等を使用し、分かりやすくお伝えしてまいります。また、学校はもとより、自転車関係団体、自転車販売店、レンタサイクル等の事業者に加え、毎年、学校で実施している自転車の安全利用に関する教室やツール・ド・しものせきなどのイベントなど、自転車に関係する様々な機会において周知に努めてまいりたいと考えております。
○板谷 正君
 今から周知して、皆さんが理解してこそ、初めてこの意義が成し得るものだと思っておりますので、周知に関しても、引き続きの御努力をお願いしたいと思います。
市長、もしよろしかったら、私も8年間、この話は市長にさせていただいており、ようやく前向きに進む話になっております。市長の思いがあれば一言、通告はしておりませんがよろしくお願いいたします。
○市長(前田晋太郎君)
 今から8年前ですか。板谷議員が一般質問されたのをはっきり覚えているのです。大変遅くなって申し訳ございませんでした。やっと準備が整って、この条例制定に至ることができて、私もうれしく思っております。8年前と言い訳がましくて申し訳ないですけれども、世の中の状況、命・安全に対する意識も高まってきておりますし、また、下関のツール・ド・しものせきも、コロナを乗り越えて、非常にまた盛り上がって、運動、スポーツを楽しもうと、チャレンジしていこうという方々も今増えてきておりますので、しっかりと市民の安心・安全を守れるように、この条例を前に出して、また新たなチャレンジに努めていきたいと思っておりますので、引き続き御協力よろしくお願いいたします。
○板谷 正君
 本当に思いがかなって、事を成し得るというのは本当にうれしいことで、やはりツール・ド・しものせきなども非常に人気のあるイベントです。自転車のイベントの中でも人気の高いイベントで、そのイベントをやっている下関において、ちゃんと自転車利用に関する条例も持ちながら、皆さんの楽しみを安心・安全に、またレジャーとしての楽しみも味わっていただきたいという形で、ちゃんと両輪のそろった行政だと思っております。
次の質問に移ります。次の質問は、物価高騰に対する事業についてです。我が国において、ここ数年続いたコロナ禍と合わせ、近年の円安や原材料の高騰など、様々な影響から続く経済の低迷、また、ロシアによるウクライナ侵攻も要因の一つとする世界規模での経済の不安定による物価高騰、原油高騰はいつまで続くのか、先の見えない状況です。
本市もここ数年、コロナ禍に対する経済対策をはじめ、昨年度からは物価や原油高騰に対する様々な施策を講じてきております。
先日、昨年度の決算に伴い配付された主要な施策の成果においても、多くの事業の成果が報告されております。その中で気になった事業について、このたびは質問させていただきます。
気になった点というのが、物価や原油の高騰はまだまだ続いているのに、昨年度で終了し、今年度は実施されない事業があります。まず1件目は、公衆浴場確保対策支援事業です。事業の概要及び取組は昨年度説明されていると思いますので、この成果の部分では、「一般公衆浴場(いわゆる銭湯)8施設に1施設当たり30万円を交付し、各施設ではランニングステーション等の取組が行われた。また、浴場業に用いる燃料の高騰差額を、30万円を上限として交付した」とあり、今後の展開では「令和4年度で事業は終了。各施設で行っていた、浴場を健康推進の地域拠点として活用する取組は、公衆浴場組合の活動として継続していく予定」とあります。
燃料の高騰が継続し、さらに値上がりが進む状況において、なぜ本年度は実施しないのかと大いに疑問が残ります。
公衆浴場は昭和23年に定められた公衆浴場法、また平成16年には、公衆浴場の確保のための特別措置法により、国民の健康と衛生、健康増進に重要な役割を担っており、国及び地方公共団体は、住民の福祉向上のため、公衆浴場の活用に配慮すること、また公衆浴場経営者は、国及び地方公共団体の施策に協力するよう努めることとされ、公衆浴場の位置づけが明確にされております。
公衆浴場の経営自体は個人で行われている施設が大半ですが、今説明しましたとおり、施設の運営は公共性もあり、入浴料も地方公共団体の定めた価格を一律に守らなければならず、燃料が高騰したからといって、それを個人で反映し、勝手に値上げが行われない施設です。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○板谷 正君
モニター画面で示しておりますのが、市内のある銭湯業者の燃料の仕入価格の推移ですが、昨年の補助が始まった8月の燃料の価格が1リットル当たり98円で、その後、一旦94円から96円に下がりましたが、本年8月には100円に上がり、さらに9月以降は107円と、昨年度の補助開始以前より燃料価格が高くなっております。
また昨年、話は違うのですが、福岡県のある施設でとんでもない報道がありましたが、本市でも下関市レジオネラ指導要綱を定め、レジオネラ菌の定期的な検査も義務づけられており、浴場経営者の負担が減ることはありません。
それではお聞きしますが、昨年度行われた公衆浴場確保対策特別支援事業を、なぜ本年度行われないのか、理由をお聞かせください。
○保健部長(八角 誠君)
 議員御案内のとおり、令和4年度につきましては、コロナ禍における燃料等の高騰により、存続が一層困難な状況にある公衆浴場に対して公衆浴場確保対策特別支援事業を実施し、経営支援と燃油高騰分に対する補助を行ってきました。
令和5年度につきましては、一般公衆浴場に対して、山口県が光熱費等の上昇分に対する支援として一般公衆浴場光熱費等高騰対策支援事業を実施しており、1日の入浴者数により、1施設当たり11万円から48万円を給付しております。今後も光熱費等の上昇は予想されることから、一般公衆浴場の支援につきましては、山口県と調整しながら進めてまいりたいと考えてございます。
○板谷 正君
 よろしくお願いいたします。聞き取りのときにそれをお聞きしたので、少しは安心をしていたのですが、やはり値上がりが今からまだ先の見えない状況になるかもしれません。まだまだ上がっていくかもしれませんし、先ほど言いましたように、本当に銭湯といいますと、もう今は、1日数百人も数十人も来るようなところではない。少ないお客さんの中、1人450円の単価で、燃料代も、これはリットル数が書いていないのですけれども、1施設で月に3回から4回、500リットルとか1,000リットル仕入れるわけです。それを考えれば、燃料でいえば、トラックの運送屋さんもあるというけれども、はるかにお客さん1人当たりの単価が小さなものの積み重ねでやっている商売です。
ぜひ、先ほど言いましたように、公共性の高い施設でもありますし、実は、山口県公衆浴場業生活衛生同業組合というのがありまして、そこに12施設ほど登録されているのですが、12施設のうち8施設が下関に実はあるという、県内でも下関は銭湯という文化がいまだにずっと根づいている地域です。
観光業でもいろいろなもの――最近、安岡さんの言うようなジップラインも大変いいものかもしれませんけれども、銭湯というものも一つの切り口として、観光だとか、まちづくりの手法として取り組んでいくのも面白いのではないかと思っております。山口県内、下関にはそういう下町の文化というのがしっかりあるところなので、そういったことも踏まえながら、市内の浴場業者の支援を継続してお願いできればと思っております。
次も、昨年度で終了した燃油高騰対策漁業者支援事業になります。漁業者を取り巻く環境は厳しさがますます進む状況の中、先日開始された福島第一原発からのALPS処理水放出問題は、日本全体の漁業者にもさらに打撃となるとも思われます。政府も漁業関係者に対し、追加の支援策を講じると発表されておりますが、なかなか簡単に解決の糸口が見いだせるものではないと、漁業者自体も感じているのではと思います。
昨年行われた本事業の成果では、第1四半期から第3四半期までの合計が979件、8,351万4,948円と、多くの方が支援を受けていると思われますが、なぜ昨年度で終了したのか、また同じく報告書の今後の展開では、本事業は令和4年度で終了するが、漁業経営セーフティーネットの補塡金額や社会情勢を注視しつつ、必要に応じた施策を検討するとあります。
それではお聞きしますが、こちらも物価や燃油の高騰が続き、漁業関係者は厳しさがますます進む中、なぜ本年度は行わないのか、その理由を、また昨年度の報告書には、必要に応じた施策とあるが、今後何かお考えがあるのかをお聞かせください。
○農林水産振興部長(植木純治君)
 燃油高騰対策漁業者支援事業についてお答えいたします。
本事業は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、国が行います漁業経営セーフティーネットの発動を条件に、燃油高騰の影響を受けている漁業者の経営の安定化を図るため、燃料購入費の一部を補助したものでございます。
漁業経営セーフティーネットの補塡金単価は、四半期ごとに見直されておりまして、補助を開始した令和4年度の第1四半期の単価は、1キロリットル当たり4万8,390円。一つ前の令和3年度の第4四半期の単価が、3万760円ということで、プラス1万7,630円といった急激な上昇を受けておりまして、緊急的に支援が必要と判断して、事業を実施しました。
現在の補塡金の単価は、令和4年度第4四半期が2万4,860円、令和5年度第1四半期が2万3,380円と、本事業開始時の単価に比べ、落ち着いているということから、令和5年度は実施の予定がありませんが、今後、セーフティーネットの発動状況や社会情勢を注視し、緊急支援が必要と判断された場合は、本市水産振興につながる幅広い支援策を検討してまいります。
○板谷 正君
 価格も少し安定の状況に入っているところで、現在に関しては行われていないということは理解しております。ぜひ、またこの状況がいかに変化するか分からない時期ですので、ある程度そういう状況をしっかり注視していただきながら、必要な時には必要な措置を講じていただければと思います。よろしくお願いいたします。
次の質問は、このたびの9月補正に上程されております唐戸市場安全対策業務についてになります。
現在の唐戸市場は平成13年に供用開始され、本年で22年目となり、海水を扱う施設ということで、他の施設に比べ劣化も早く、多くの箇所で不具合等も生じているようで、これまでも複数の施設関係者から修繕の要望も多くお聞きしております。
特に近年は、週末に行われるいきいき馬関街への来客も多く、場内に不慣れな方が錆びてせり上がったり、穴の開いたグレーチングに足をとられ、転倒しなければいいのですがとの心配の声も聞きます。
それでは、まずお聞きします。施設も22年たてば、また施設の特性上から、これまでも不具合箇所は多くあったのだと思いますが、今まではどのような対応をしていたのかを御説明ください。
○農林水産振興部長(植木純治君)
 不具合箇所のこれまでの対応についてお答えいたします。
唐戸市場は平成13年度に供用開始し、築22年経過しており、さらに海の近くということもあり、施設設備や附帯道路の老朽化が進んでおります。このため、毎年の予算の中から修繕費を確保している状況でございます。
また、ポンプや消防設備・電気工作物などの設備は、委託業者により、毎年点検を行うとともに、職員や警備員が場内を日常的に見回り、状況確認をしております。
さらに場内業者の方々からも、不具合箇所の情報提供がございますので、対応しているところでございます。不具合の箇所の修繕につきましては「安全に関するもの」「法令により、維持しなければならないもの」「唐戸市場の運営に影響を及ぼすもの」といった優先順位の高いものから順次実施しております。
○板谷 正君
 御説明にもありましたように、海に近い施設ということで、これまでの管理自体も大変だったという具合に理解はしております。
次は、このたびの修繕項目についてお聞きします。先ほどからもありますように、建設後22年もたてば、躯体を除き、大抵の箇所が傷んできていると思います。
昨年は、会議室等のエアコンも壊れているので、修繕していただきたいとの御要望をお聞きしましたが、それについては何とか昨年度内に修繕が完了しているようです。ほかには、先ほど言いましたが、グレーチングやトップライトの話も聞きます。
それではお聞きしますが、このたびは大きな予算を取られ、修繕を行われます。特に、事業名に安全対策事業とありますが、このたび修繕される項目について、現在の状況と合わせて御説明ください。
○農林水産振興部長(植木純治君)
 このたびの修繕項目についてお答えいたします。現在、コロナ禍明けにより、観光客の方々が増加していることから、安全対策の必要性が高まってまいりました。さらに、職員や場内業者からの市場業務に係る情報提供も増えてきました。そのため、観光客や場内業者の方々の安全確保を図るため、さらに円滑な市場の運営のため、これまでの施設の修繕に加え、優先順位の高いものから改修するための費用を補正予算に計上しております。
補正予算に計上しました修繕項目は六つでございます。安全に関するものが四つ、市場運営に関するものが二つ、それぞれについて御説明いたします。
まず安全対策に係るものですが、一つは議員が御指摘の、格子状の溝蓋であるグレーチングの交換でございます。海水等で腐食し、踏み抜いてけがをする可能性があることから、1枚1枚交換しておりましたが、施工年の違いから段差ができ、つまずき、危ないという声も上がってきたため、面的に交換をいたします。
二つ目は誘導灯です。市場内の消防設備で点灯しない箇所が出たことから、早急に修繕いたします。
三つ目はトップライトで、屋上に設置してある明かり取りの窓でございます。点検によりひびが入っていることなどが判明し、雨漏りの原因となるだけでなく、事故につながる可能性もあることから、安全確保を図るために取替えいたします。
四つ目は、シャッタースイッチボックスでございます。場内業者の方が使用している倉庫のシャッターが2か所、動きが悪くなっておりますので取替えを行います。
次に、市場の運営に関するものでございます。一つ目が海水ポンプの更新でございます。場内の活魚水槽等に海水を送っているポンプですが、劣化が著しく、市場業務に支障が生じるおそれがあるため、配管の点検とポンプの取替えを行います。
二つ目は排水ポンプの修繕でございます。市場から排出される汚水を下水道に排出するポンプで、点検した際、スクリューの劣化等が発生していることが分かり、市場業務に支障が生じるおそれがあるため、早急に修繕いたします。
以上、六つの項目につきまして、現在、応急措置等を施しておりますが、早急に修繕を行い、場内の安全と円滑な業務運営の確保を図っていきます。
○板谷 正君
 ぜひ、特にグレーチングだとか誘導灯とかというのは、お客さんが、もしそこでけがをされた場合には、非常に危ないような状況にもなっているようなお話も聞きますし、ぜひ早急な対応をしていただければと思います。
次は最後の質問、最後の項目となります。この唐戸市場、元は市民の台所として栄えた場所でありましたが、本市の水産業の衰退、合わせてふく部門の南風泊市場の移転と、一昔に比べて勢いがなくなったように感じます。
それでも市場関係者の御努力で近年、週末に行われているいきいき馬関街は、観光要素は強いものの、多くの人でにぎわっております。多くの観光客が押し寄せているので、一部では今後、唐戸市場は、道の駅的な整備をしたほうがいいという声も聞きますが、市場として整備された施設ですので、簡単に用途の変更はできないものでしょう。
また、いきいき馬関街のお客さんが道端で飲食されている姿を見て、何とかきちんと食事ができるよう、テーブルや椅子を設けてはとも思いますが、いきいき馬関街はあくまで市場関係者によるイベントなので、唐戸市場として、施設的に飲食スペースの設置は難しいと説明を受けておりますが、大半の方が観光で訪れられており、海の見えるいい景色で食事がしたいのだと思いますが、あのように路上の狭い場所で、それも花壇に腰をかけさせ、真夏の炎天下で食事を取っている姿に、何も感じない、何の対応もしない、下関のホスピタリティには疑問しかありません。
また、施設についても、これも以前から聞く話ですが、夏は場内がかなり高温になることから、エアコンの整備をとの要望もありますが、これも市場を目的として整備されたので、大きな開口もあり、全館空調の整備はかなり難しいようです。
以前ですが、高温対策として、大型の送風機も数機設置されたようですが、あまり効果が見られないようです。また一部の店舗では、単独でダクト式のスポットクーラーを販売員用に設置されておりますが、通常は、外に置く室外機が同じ店舗の上に置かれているので、クーラーの当たる場所はいいが、室外機から出る熱で、室内全体の温度は上がるようです。
また先日、市場関係者からのお話で、今年のお盆休み中に、熱中症で1日に5台ぐらいの救急車が来たと言っておられました。近年の異常な暑さに加えて、多くの人でにぎわう場でありながらも、エアコンのない室内は想像しただけで危険を感じる状況だと思います。全館空調はできないにしろ、ダクト型のスポットクーラーを売場全体に整備したり、市場として飲食スペースは整備できなくても、港湾局が管理する海側のデッキに海峡の見える、海峡の景色を鑑賞するためのベンチが取り付けられると思いますし、ウッドデッキと道路の間にある花壇を撤去し、階段にするなどすれば、まだ見た感じの良いスペースになるのではないでしょうか。
もう一つ大きな問題が、週末の駐車場不足です。何年たっても一向に解消しない駐車場問題、関連する唐戸周辺の渋滞について、我々市民は迂回するなどして我慢はできるものですが、下関を訪れられた方が「こんな状況では二度と下関に行かない」と言われないよう、何とか早く解決しなければならない大きな課題です。
それでは最後の質問に移ります。本市の観光政策において、唐戸・あるかぽーと地区では、星野リゾートのリゾナーレの開業や、昨今は火の山のメガジップラインに話題が集中しており、また今年からは、下関市の観光や商業の顔となる唐戸・あるかぽーとエリアについて、マスタープランの具現化に向けた協議も始まっております。
その中で、やはり唐戸市場は1番の集客力を持つ中心的な施設であり、下関の観光戦略において、この唐戸市場の在り方を今後どのように考えていくのかは非常に重要な取組であると思います。
現状の課題を踏まえ、今後の唐戸市場の施設整備についてのお考えを御説明ください。
○農林水産振興部長(植木純治君)
 今後の施設整備につきましてお答えいたします。その前に、今議員から御指摘いただきました3点の課題につきまして簡単にちょっと説明させていただきます。
まず、いきいき馬関街における飲食スペースについて、これはコロナ蔓延防止による自粛により、市場内での飲食を禁止したため、一時テーブルを撤去しておりました。しかし、今年の5月以降、いきいき馬関街の実施団体の方々が、市場2階でのテーブル設置を再開され、公共スペースも一部開放しているところでございます。
次に、夏期に市場内が暑くなっている状況への対応につきましては、7月から9月まで気化式の大型冷風機3台を設置し、2階から冷気を場内に流し、天井トップライトを開放し、熱気を外部に排出することで、気温を低減させております。また、市場棟のセリ場、売場等の天井照明につきまして、順次水銀灯からLED照明に切り替えたことから、水銀灯からの熱放出が少なくなったことも暑さ対策に寄与しているものと考えております。
また、駐車場では渋滞の緩和策としまして、渋滞が予想される日におきましては、駐車場を管理する職員が、入庫時の駐車券の受け取りや、出庫時の精算作業の補助も行っているところでございます。このほかにも歩行者と車両の交通誘導を行うなど、誘導等も行っております。
今後の施設整備につきましては、唐戸市場は、市場関係者に限らず、市民の方でも買物ができ、多くの観光客の方々も来場されております。こうした来場される方々に配慮しながら、議員から御提案いただきました案件も含めて、場内業者の方々からの御意見を参考に、施設整備を行ってまいりたいと思います。
さらに、議員御指摘がありましたように、唐戸市場は、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープランにも位置づけられていることから、今後の整備の方針について、様々な観点から検討してまいります。
○板谷 正君
 それぞれの問題点につきましても御回答いただきまして感謝申し上げます。
先ほども言いました冷風機なのですけれども、冷風機がついている下に野菜屋さんがあると思うのですけれども、冷風機から水がぽたぽた落ちて商品が水浸しになるので、何とかしてほしいという具合に言われておりましたし、唐戸の市場内に飲食スペースのテーブルなどを少し置いたりもしていると思うのですけれども、やはり観光に来られた方というのは、海辺の景色のいいところで食事がしたい、市場の中で、魚の臭いがするところではなくて、やはり外で景色を見ながら食事をしたいというのが大半ではないかと思います。
港湾局さんも、知らないふりをせずに、あそこを少し整備していただいて、要るか要らないか分からない花壇も撤去してしまえば、あそこを少し広く使えるのではないか、海側を見ている人はいいのですけれども、市場側を見て花壇に座っている人は半分道路に体を乗り出したような状態で食事をされているし、あれがあのままでいいとは決して思わないし、やはり今から先々も、この唐戸地区に日を当てていくのであれば、そこの部分は本気で港湾局さんが考えればできるのではないかと思いますので、その辺も含めた設備整備をお願いします。
また、駐車場問題もなかなか解決できる問題ではないとは思っておりますが、海響館の前に新しく駐車場も作っておりますけれども、なかなか人があっちに行かなくて、どうしても唐戸の市場の中に入りたがるという状況が続いておりますので、この辺も何とか、今バス駐車場――もともと大型車両の駐車場が奥にあると思うのですけれども、あまり使っていないようだったら、少しあそこを幾分か開放するとか、何かこういい方法が取れないかということをしっかり考えていただきまして、ほんの近い将来、星野リゾートさんの立派なホテルも開業されると思います。そのときまでに、ある程度のことは解決して、観光客がしっかり下関を訪れて、楽しんでいただけるよう、唐戸の市場の中で、熱中症で倒れて、もし大きな事故になって、いきいき馬関街自体が行えなくなるようなことがあれば、下関の観光行政についても、非常に大きな痛手になると思いますので、できる予防策を先に打っていくというのが我々の仕事だと思っておりますし、危険性はもう十分に現れているような状況なので、これを1日でも早く解決するように進めていただければと思います。以上で本日の質問を終了いたします。(拍手)
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