録画放映

第3回定例会
9月21日(木) 本会議(一般質問3日目)
創世下関
江村 卓三 議員
1.「いきいきシルバー100」事業の今後について
2.「ふくふく健康21」について
3.観光地としての下関について
4.市のスポーツ活動について
【下関市議会 本会議確定版】

○議長(香川昌則君)
14番、江村卓三議員。(拍手)
  〔江村卓三君登壇〕
○江村卓三君
おはようございます。創世下関の江村卓三です。どうぞよろしくお願いいたします。
  〔手話を交えながら発言〕
○江村卓三君
それでは、通告に従い順次質問させていただきます。初めに、先ほども出ましたけど、いきいきシルバー100事業の今後についてということでお聞きをいたします。
この質問は3月の定例会で、会派を代表し質問いたしましたが、時間の都合上、急ぎ足での省略した形でしたので、改めて、その後どのように協議され、市民が求める形に近づいてきたのかをお聞きしたいと思います。
今年も私のところに、いきいきシルバー100の利用助成証のはがきが届きましたが、使用期間は9月15日から11月3日までの50日間ということで、既に実施期間中でございます。そこで、お聞きいたします。毎回同じような質問を、議員のどなたかがしているかと思いますが、本日は坂本議員が先に質問されました。それだけ市民からの関心があるということで、改めて重複しない範囲でお聞きをしたいと思います。
3月の代表質問では、実績として一部の利用年度についてお聞きしましたが、ここでは先ほどもお聞きされましたので、5年間の対象者数、要は70歳以上と、その申請者数、これは重複していますけど、これも併せて比較できますので、お聞きしたいと思います。バスの利用者延べ人数については先ほど御回答がありましたので、ここは省略させていただきます。よろしくお願いいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
いきいきシルバー100の平成30年度から令和4年度までの5年間の実績についてお答えいたします。最初に、平成30年度でございますが、55日間の実施で、まず、70歳以上の対象者数は7万1,483人、助成証を交付した人数は3万8,236人でございます。
次に、令和元年度のほうも55日間の実施となります。対象者数のほうは7万3,565人、それから、助成証の交付人数が3万9,652人でございます。
次に、令和2年度は78日間の実施で、対象者数は7万4,778人、助成証の交付人数のほうは4万531人。
次に令和3年度は91日間の実施で、対象者数は7万5,905人、助成証の交付人数は4万922人。
最後に、令和4年度は、50日間の実施で、対象者数は7万6,256人、助成証の交付人数は4万795人となっております。
○江村卓三君
今、お聞きしましたが、対象者数は、やはり高齢化に合わせて増えているということで、申請者は逆に少なくなっているような御回答でございました。利用者は届いた紙ベースのはがきを運転手に見せ、100円を払うわけですが、どのようにして運転手の方はカウントされているのか、再度お聞きしたいと思います。また市ではどのような形で報告を受けているのかも併せてお願いいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
運転手の方が利用者の方をカウントするときの方法などについてお答えいたします。利用者の方が、いきいきシルバー100を利用する際は、バスを降りるときに、運転手の方に助成証を見せ、現金100円を運賃箱に入れていただくのですが、その際は、バスに設置したカウンターなどを利用して、運転手さんは、利用者の数を記録しているとのことでした。
また、市とバス事業者との委託契約は、実際に乗車した区間などの実績に応じた額ではなく、事業の実施期間、利用の見込みにより算出した額での契約となっておりまして、利用者の数につきましては、事業期間の終了後に提出していただく実績報告書において報告をいただいております。
○江村卓三君
ただいまカウントの方法をお聞きいたしました。実測値に近い、カウンターによる方法だということでございました。そして、先ほど言われましたバスの利用者人数でございますけど、これは聞き取りのときにも数値を確認させていただいておりますので、計算してみますと、1日の平均乗車数でございますけど、平成30年が5,085人、令和元年が5,040人、令和2年が4,137人、令和3年が3,726人、令和4年が3,970人と、1日の乗車人数は、多くの方が乗られているなということが伺えますが、その反面、それだけの方が本当に使われているのかなという疑問も残りますが、要は使われている方が多くおられるということは、喜ばしい限りでございます。
では、今年度の実施状況でございますが、ここにおいては対象者数と申請者数、そしてまたバス事業者への委託料をお聞きいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
今年度の対象者数など、実施状況をお答えいたします。令和5年度は、9月15日から11月3日までの50日間の実施で、対象者数は7万6,272人、8月31日現在の交付人数のほうは4万299人でございます。なお申請のほうは、現在も随時受け付けておりまして、実施期間の最終日の前日――11月2日までは受け付けております。また、バス事業者への委託料のほうは2,872万443円でございます。
○江村卓三君
事業費については、令和4年度とほぼ同じ金額の約2,800万円でございます。そしてまた、先ほども言いましたように高齢化に合わせて、対象者人数も増えているというのを改めて確認をさせていただきました。
そしてここからが本来の質問でございますが、3月議会で、いきいきシルバー100をお聞きしたわけでございますが、その後の経過ですが、協議をされているのか確認をさせていただきたいと思います。
今年度の事業については3月の答弁でもありましたが、9月実施ということもあり、内容変更や対応はできなかったことは理解できますので、来年度に向けてお聞きをしたいと思います。3月の代表質問では、私以外にも2会派から同様の質問をされました。
先ほども話がありましたけれど、利用者からお聞きする内容は、1年間を通しての利用を希望される方が多いように思います。ただし、365日の年間を通しての利用ではなく、1週間のうちで買物や通院など、よく出かける週1日の指定日でございます。これであれば、ほぼ50日程度となりますので、予算的にも同じぐらいの規模になるのではないかと考えられます。
また、今は交通系ICカードもバスで普通に使われる状況となりましたので、週1日の指定利用操作は十分に可能だと思いますし、また市民も思っておられます。3月の市長答弁では、見直し案として、より効果的な事業とすることを目指し、交通系ICカードの活用も含め協議されているようでしたし、そして、市長としても、見直しの改善案は必要と考えておられるようでございました。我々と同様のお考えのようにも受け止めさせていただきました。
ただ、先ほどお話もありましたが、バス事業者が定期券の売上げが下がるのではないかなどのお考えもあるようにもお聞きいたしましたし、前向きではないのがネックのようでございました。この事業は、バス事業者の支援のためではなく、高齢者の市民が安心して外出し、健康増進を図ることによって、介護予防などいきいきした生活ができることを目的とされていますので、そこを一番に協議を進めていただければと思います。これこそが年間を通じて大いに高齢者の方から評価されますし、何よりも外出機会が増えてくると思います。また当事者以外でのバス利用の増にもつながることと考えますし、3月の質問から半年が経過いたしましたので、改めて来年度に向けての協議状況についてお聞きをいたします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
来年度に向けたバス事業者との協議の状況などについてお答えいたします。1年間を通した事業の実施につきましては、以前は、バス事業者が行っております、高齢者を対象とする割引定期券の売上げへの影響が懸念されるとして、実現が難しい状況ではございました。しかしながら、これまでバス事業者と協議を重ねた結果、現在では、非常に前向きに考えておられます。
これを受けまして、高齢者の方の外出の機会が増え、健康の増進や介護予防にもつながる制度としまして、早期に実現ができるように、現在検討を進めております。なお、ICカードの活用につきましては、引き続き検討は行っているところでございますが、システムの制約などがありまして、現時点では難しい状況でございます。
○江村卓三君
先ほども御回答がありましたように本当に前向きに検討されているということでございましたので、来年度、期待したいと思います。また最近はデジタル社会となり、市民は先ほども言いましたけれど、交通系ICカードで簡単に週1の操作ができるのではないかと思われていますが、今御回答がありましたように、やはり操作的にも、まだ難しい点があるということで理解をいたしました。
しかし、くどいようですが、この事業はあくまでもバス事業者の支援のためではなく、高齢者の市民が安心して外出し、健康増進を図ることによって、介護予防などいきいきした生活ができることを目的とされていますので、来年こそは高齢者の外出機会が増えますよう、いきいきシルバー下関を目指していただき、最良の方法を示されることを願っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、ふくふく健康21について質問をさせていただきます。ふくふく健康21における健康づくりについての質問に入る前にお聞きしますが、私が公民館職員でいたときに初めて知ったのですが、地域で頑張っておられる保健推進委員さんでございます。では、この方はどのような方法でなられているのか、よい機会ですので、活動なども含め、御紹介していただければと思います。
○保健部長(八角 誠君)
下関市保健推進委員について御説明いたします。下関市保健推進委員は、地域における住民の健康の保持増進を図るため、市と地域をつなぐパイプ役として、市内21地区の保健推進委員会に所属し、令和5年8月31日現在で480名が活動しております。任期は2年でございまして、委員の選任に当たりましては、各自治会から原則1名を推薦していただき、市長が選任しております。
活動内容といたしましては、健康づくり教室の開催や声かけ訪問など、市が実施する各種保健事業等の周知・啓発及び参加の勧奨、並びに事業実施の補助を行っております。さらに、地域のニーズを把握し、自治会長や民生児童委員等、地域の関係者と連携して、住民の健康の保持増進を図る活動も行っております。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、これまで地域での活動も縮小しておりましたが、5類への移行後は、これまでどおりの活動を再開しているところでございます。
○江村卓三君
保健推進委員さんが地域でやられている仕事は本当に大変だなと思っております。ただいま紹介をさせていただきましたけれど、さらにすごいなと思ったのは、公民館職員だった時にですけど、公民館で地域行事をされるときに、その保健推進委員さんと一緒に活動されている市の保健担当職員さんでございますが、地域の方に溶け込むような対応で本当に親切丁寧にされ、一緒になって活動されていたことでございます。これだったら本当に地域の方も、安心して活動ができるなと思いました。地域住民の1人として本当にありがたく思っております。
また、地域にはほかにも民生委員さんなどいろいろな委員さんがおられ、活動されていますが、住民の方の多くには認知されていないように思いますので、市の地域活動の中で、それこそ、関わる委員さんがおられれば、御紹介していただければ地域で知っていただけることとなり、それによってさらに活動もうまくいくのではないかと思いますので、いろいろな意味で心がけていただければと思います。よろしくお願いいたします。
では本来の質問に入ります。ふくふく健康21が令和5年度末で終了となることから、計画見直しの検討をされているかと思いますが、コロナ禍を経験した現時点で、健康づくり事業に関してどういった点について見直し作業が進んでいるのか、今時点でお話ができる内容があればお願いいたします。
○保健部長(八角 誠君)
本市の健康づくり計画である、ふくふく健康21、この第二次計画期間が令和5年度末で終了することから、第二次計画の総括と、令和6年度からの第三次計画の策定作業を行っております。第二次計画に掲げられている目標に対する達成度を把握するため、5月から6月にかけて3,000人を対象としたアンケートを実施し、今後の健康づくり施策の推進等に必要な基礎資料を得たところでございます。
基本的な計画の方向性として、現在、3つのキーワードを考えてございます。1つ目は、主体的な健康づくりの実践、2つ目は、社会とのつながりの再構築、3つ目は、多様化する生活に即した健康づくりの展開でございます。コロナ禍の経験を踏まえたものとしましては、2つ目の社会とのつながりの再構築が当たりまして、停滞した地域コミュニティー活動を、健康づくり活動の点から支援しようというものでございます。
次期計画では、これらのキーワードを柱として、人と人が触れ合いながら、健康づくりに取り組む一方で、多様な取り組み方ができるよう、デジタルによる仕組みづくりを目指していく所存でございます。今後、下関市健康づくり推進協議会での御意見やパブリックコメントを頂戴しながら策定してまいりたいと考えてございます。
○江村卓三君
今言われましたけど、本当に我々の健康のために頑張っていただければと思います。そしてちょっとお尋ねするのですけど、新聞紙上などでの報道で知ったりする機会がありますが、健康増進に関する連携協定をされておられますが、保健部として現在どのような協定をされ、その目的は何なのか、内容も併せてお願いいたします。
○保健部長(八角 誠君)
健康増進に関する連携協定について御説明いたします。現在、明治安田生命保険相互会社との間で連携協定を締結しております。こちらは、令和3年8月3日に協定を締結したものでございまして、市民の健康づくりや、企業・団体等のメンタルヘルスに関することなど、健康増進全般において、本市と共同して各事業をより強く推進することを目的としております。
具体的な事例を申し上げますと、同社のネットワークと機動力を生かし、保険外交員が顧客を訪問した際に、市の行政手続等で担当窓口は分からないなど、お困りの方がおられた場合に、保険外交員が携帯しているタブレットなどで、担当窓口などを案内するという事業を、令和5年4月から展開してございます。
○江村卓三君
よく分かりました。本当に市民のために、いろいろな意味でお手伝いをしていただけるなということでございました。こういった連携協定でございますけど、こういう協定というものは、市のほうから投げかけられるのか、あるいは事業者からお話があるのか、ちょっとその点をお聞きしたいと思います。
○保健部長(八角 誠君)
協定締結に係る提案でございますが、民間事業者からの提案によるものでございます。
○江村卓三君
それでは、連携協定の中で産・官・学との連携についてでございますけども、その中で食育推進に係る市内の大学との協働がありますが、どのようなことに取り組まれているのか、お尋ねいたします。
○保健部長(八角 誠君)
産・官・学の連携における具体的な取組について御説明いたします。事例の一つといたしまして、山口県農業協同組合下関統括本部と下関市立大学の18人の学生が、令和5年6月に実施した、下関市大生とJA女性部の朝ごはん作りがございます。朝ごはん作りの料理教室を通じて、食の大切さや食の自立に向けた啓発に取り組んだところでございます。この様子は、本市ホームページ内に設置しております食育ポータルサイト「ぶちうま食育広場」に掲載してございます。
連携の姿といたしましては、まだスタートしたばかりではございますが、今回の一連の体験が、学生の好奇心を高め、そのアイデアにより、新たな事業の創出につなげていきたいと考えてございます。
○江村卓三君
スタートしたばかりということで、しかし、内容を聞いていても、本当に何か夢のあるものだなということと同時に、またいろいろな意味で影響が出てくるものだと思っております。楽しみにしております。
それから、今後の対応として、さらに市民一人一人が自発的に健康づくりに取り組めるような環境ということでございますけど、どのような環境づくりを想定され、取り組まれようとされているのか、また関係部署との連携もできているのか、お尋ねをいたします。
○保健部長(八角 誠君)
今後の健康増進に向けた環境づくりについて御説明いたします。国の次期国民健康づくり運動プランにおいて、自治体の果たすべき役割の一つとして、誰もがアクセスできる健康増進のための基盤の整備がございます。本市といたしましては、これに対応するものとして、健康アプリの導入を検討しております。現在、アプリの使用について、総合政策部と連携を密にして、本市のスマートシティのプラットフォームとも連携したものとなるよう検討を重ねているところでございます。まずは、既存の健康チャレンジ事業をデジタル化することを考えておりますが、これからの健康づくり事業の接点となるツールとして、市民誰もがしっかりと活用でき、スマートシティの推進にも寄与するものを実装していきたいと考えてございます。
○江村卓三君
健康チャレンジ事業をデジタル化するということのお話がありました。スマートシティの推進に向け、利便性の高い健康アプリをされるよう、よろしくお願いいたします。
そして、健康づくりとしての環境づくりをしっかりと進めていただきたいと思っておりますが、それこそ今、これは体を動かしてのものでございますけど、実施に向けて協議を進めている下関海峡エリアビジョンでの火の山でございますが、その中の一つにアスレチックを計画されておられます。全国の小学生の体力は、昔の我々と違って随分と体力が落ちているように思います。またこれも時代の流れで、外で遊ぶことをなかなかしない影響が出ているのかなと思います。
そこで、これからは景観のいい場所で遊びながら、楽しく体力を身につけることもできますし、非常によいことだと思っております。最近では高齢者も無理なくできる公園用の健康遊具もありますので、それこそ市民一人一人が自主的に健康づくりに取り組める、老若男女問わずの、楽しく遊べる健康のための公園づくりを目指していただきたいと思っております。下関海峡エリアビジョンに関する委員会等でも、このような意見は出ているとは思いますが、保健部として市民が求めるよいものができますように、健康づくりの観点から、環境づくりをよろしくお願い申し上げます。
また、健康づくりは健康寿命にも関連しますし、その寿命が延びることにより、福祉財政の健全化など、各方面にも影響しますので、多様化していく生活様式にも対応したふくふく健康21の計画見直しがされることを大いに期待しております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
引き続きまして、質問3に入りたいと思います。観光地としての下関についてということでございます。日本における2023年5月の訪日外国人数を国別で見ますと、韓国が約51万6,000人と最も多く、その次が台湾の約30万3,000人、そしてアメリカが約18万3,000人となっていますが、8月10日には中国が日本を含む78か国を対象に、中国からの団体旅行を解禁いたしました。これからは下関を訪れる外国人数も伸びてきますが、下関としてコロナ禍を通し、インバウンドに対して変わった取組や、観光地での対策で何か変わった点があればお願いいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
コロナ禍におけますインバウンドへの取組についてお答えをさせていただきます。外国人観光客に対して、より質の高いおもてなしを実現し、アフターコロナを見据えた、インバウンド観光客誘致につなげていくため、令和3年度、4年度に、地域に根差した質の高いインバウンドガイド育成事業を実施いたしました。地元ならではの観光案内を身につけていただくことを目的に、オンライン講習を取り混ぜた座学及び実地研修を行いまして、英語22名、中国語16名、計38名の方が修了されております。
また、本年度におきましては、観光デジタルナビ多言語強化事業を実施いたします。観光情報を多言語で紹介するホームページを日本語ページから独立させた形で作成をいたしまして、外国語による検索機能を向上させるとともに、今述べましたインバウンドガイド育成事業の修了者等を活用し、動画化した多言語観光案内をオンライン上にアップいたしまして、外国人観光客がオンデマンドで、観光案内を受けられる環境を整備いたします。
○江村卓三君
復唱はいたしませんけど、市としての観光行政にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。私が今回質問をしたいのは一点でございまして、観光地下関としての観光客への案内として現地にある観光案内板や説明板などでございます。その中には、市民にも共通して認知していただく歴史を記した表示板や説明板もありますが、今回市民から批判の声をお聞きしましたので、先ほどの観光行政がすばらしいものとなる意味でも、今回の質問とさせていただきました。そして、その批判の内容というのが、今タブレットでこのように表現していますけど、市内の観光地などに案内板や説明板が設置されていますが、その中に設置当時からやはり年月が経過し老朽化しているため、説明文が読みづらくなっているものなどでございます。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○江村卓三君
これは今、茶山通りという市道に石柱がありますが、その名称は、はっきり分かるわけでございますけど、その側面に、この茶山通りの地名がどうやってついたかというような形で紹介があるのですが、ここには今ちょっと私なりに読めるだけ読んでみますと、昔、茶畑があったところから茶山という名前がつけられたというようなことが書いてあります。要は、ほかにも同じような案内があるのですが、これ以上に読めなくなっているものもございました。
それから、次の案内図でございますけど、これは、たまたま私が見かけたものでちょっとここに表しておりますが、案内板自体は本当に分かりやすい案内板でございますけど、表面にほこりなどがつき、かびっぽくなっているものでございまして、下関のイメージがこういったところにも出てくるという思いで今回出させていただきました。
多くを私は見たわけではございませんけど、同様な状態のものがあるのではと思っております。そこで市として、巡回などされているとは思いますが、観光地下関として、関係部署ではどのような維持管理をされているか、再確認をさせていただきたいと思います。ここでは、関係すると思われました観光スポーツ文化部、建設部、都市整備部、教育委員会の順でお話をしていただければと思います。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
現在、当部が所管しております観光案内板は200基ほどございます。長府や唐戸など各地区の観光地を紹介する案内板をはじめ、観光客を歓迎する大きな歓迎塔や、見て歩く観光コースに設置している誘導看板等、用途に応じて大小様々な観光案内板がございます。
これらの維持管理は、劣化状況や看板が周囲の草木で見えなくなっていないかなど、定期的に市内を巡回するほか、適宜、目視点検を行い、必要に応じて補修等を行っております。
本年度は、下関駅前人工地盤歓迎塔のサイン改修をはじめ、劣化により板面が見えにくくなっておりました唐戸地区や長府地区の観光案内板の板面の補修等を実施いたしております。今後も観光客の皆様に御活用いただけるよう、適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。
○建設部長(伊南一也君)
市内の道路に設置してございます通り名とその由来を記した石の柱――いわゆる石柱につきましては、市民や観光客の方々に、歴史と文化を感じてもらえることを目的として、市が設置しておりまして、市内に60基ございます。
これらの石柱の維持管理についてでございますが、道路のパトロールの際に点検を行っているところでございます。石の汚れや破損、また文字の劣化などにつきましては、清掃や補修を行うなど、適切な維持管理に努めてまいります。
○都市整備部長(清水 悟君)
都市整備部では、下関公共サイン基本計画に基づいて、下関駅から唐戸までの地区、長府地区、伊倉地区の3地区に計116基の歩行者用の案内板を設置しております。
この案内板の維持管理についてですが、案内板の板面の破損、もしくは、町並みに大きな変化があった際には、板面全ての更新を行っているほか、年に1回は全ての案内板の点検を行い、板面の状況を確認するとともに、その際に清掃や必要な補修などを行っているところでございます。
○教育部長(藤田信夫君)
教育委員会が所管する案内板につきましては、指定文化財の説明板を主体としており、設置数については、来歴が不明なものも含めて約260基となっております。
案内板の維持管理につきましては、職員が適宜実施する点検のほか、市、県が委嘱している文化財保護指導員等による指定文化財の定期的な巡視の際に、状況把握を行っております。また、有志の会や自治会等地域住民の方々から連絡をいただく場合もございます。
案内板につきましては、著しい毀損や劣化が確認された場合には、修理や更新を行うこととしております。状態に応じて、優先順位を整理しながら、計画的に対応してまいりたいと考えております。
○江村卓三君
私に相談があった方が言われるのは、市はすぐ予算がないから順次していきますと言われるだけで、だからだと言われておられましたが、これでは観光のまち下関としては、対応が遅くなり、ちょっとしたことですが、観光客からは観光地としてのレベルは低く受け止められますし、よく管理されていれば、下関の印象はすごくいいはずでございます。
恐らく、海外でのサッカー試合で、サポーターが試合後に清掃する姿を現地の方が見て評価されているように、人は見ているということでございます。それから、市民にも関わる説明板などは、ふるさとを大切にされる市民の観点からも、維持管理は必要でございます。市として巡回はされておられますが、的確な維持確認は必要でございますので、そのタイミングに合った補修などは適時実施されることをお願いいたしまして、この質問は終わらせていただきます。
最後に、市のスポーツ活動についてでございます。スポーツ庁が発表した令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果によりますと、小中学校の男女ともに体力合計点が過去最低となっています。また先月ありました王喜小学校運営委員会で、令和5年度の新体力テストの結果を見させていただきましたが、令和4年とほぼ同様な結果となっていましたので、依然と体力的には低い状態だと認識をいたしました。ではどう改善したらいいのかということでございます。
話は変わりますが、2年前の2021年に開催された東京オリンピックですが、新しく取り入れられた競技の一つに、スケートボード競技がありましたが、13歳の女の子が金メダルと、男女ともに活躍をいたしました。これは、幼少期から体を動かすことの楽しさや、頑張ることで充実感を知る機会を得ていたからだと思います。このようなスポーツの楽しさを知る機会を増やしていきたいと思います。
そこでお聞きいたします。本市にはスポーツの名称が入った組織――観光スポーツ文化部がありますが、スポーツをどのように捉えているのか、お尋ねをいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
スポーツ基本法におけますスポーツの定義は、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充実感の獲得、自立心その他の精神の涵養のために、個人または集団で行われる運動競技、その他の身体活動とされておりまして、本市においても、競技としてルールにのっとり、他者と競い合う競技スポーツだけではなく、健康維持や仲間の交流等、多様な目的により行うもので、一例を申しますと、サイクリングやウオーキング、レクリエーション活動など、幅広い身体活動をスポーツとして捉えております。
○江村卓三君
ただいま本市がスポーツをいかに捉えられているかをお聞きいたしました。では、担当部としてスポーツの推進をどのように考えられ、取り組んでおられるのか、お尋ねをいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
本市のスポーツの推進に当たっては、平成26年2月に策定し、中間見直しとして、令和元年7月に改訂をいたしました下関市スポーツ推進計画において、「スポーツでひともまちも楽しく元気アップ!」の基本理念を定め、生涯スポーツの推進、競技力の向上、スポーツの場と施設の充実、スポーツによる地域の活性化の4つの基本方針に基づき、施策を展開いたしております。
具体的な取組として、1つ目の生涯スポーツの推進においては、スポーツ機会の提供や地域におけるスポーツ振興を目的として、地域スポーツ振興会及びスポーツ推進委員の活動を支援いたしております。また、2つ目の競技力の向上におきましては、スポーツ選手の強化や指導者の養成などの競技活動支援を行い、3つ目のスポーツの場と施設の充実においては、下関市総合体育館の新設をはじめとしたスポーツ施設の充実を図り、4つ目のスポーツによる地域活性化におきましては、海響マラソンやツール・ド・しものせきなどの大規模イベントを通じて、スポーツによる地域活性化を図るなど、基本理念の実現に向けて、各種の施策を推進しているところでございます。
○江村卓三君
ただいま本市のスポーツ推進についてお聞きをいたしました。スポーツの理念として4つの基本方針に沿って実施しているとのことでございました。その中で今、スポーツ推進委員の関わりもあるようにお話もありましたので、本市のスポーツ推進委員について、どのような委員なのか、またその目的についてお聞きいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
スポーツ推進委員につきましては、スポーツ基本法第32条におきまして、当該市町村におけるスポーツの推進に係る体制の整備を図るため、社会的信望があり、スポーツに関する深い関心と理解を有し、職務を行うのに必要な熱意と能力を有する者の中から、スポーツ推進委員を委嘱するとされております。
本市におきましては、地域スポーツ振興会から推薦された103名と、本市から推薦をいたします15名を合わせた118名を委嘱しているところでございます。主な活動内容としましては、スポーツの推進のための連絡調整や、地域の求めに応じて、スポーツの実技の指導を行うもので、文字どおり地域スポーツ振興の推進役として、スポーツを通じて、地域の全ての世代の人々の交流を促進するなど、多岐にわたり、本市におけるスポーツ振興に寄与していただいております。
○江村卓三君
私も20年近くスポーツ推進委員をしていますので、ただいまお話もありましたけど、簡単に私も紹介いたしますと、スポーツ推進委員の制度は、1961年、スポーツ振興法によって法的に位置づけられまして、体育指導員として、地域行政と住民をつなぐパイプ役として、また住民へのスポーツ実技の指導と助言を行うリーダーとして活動してきておりまして、平成23年には法改正があり、スポーツ基本法に改められました。
その中の32条で、これまでの体育指導員からスポーツ推進委員に名称も変わり、これまでのスポーツ指導中心から、スポーツ推進のための事業の実施に係る連絡調整業務が加えられました。各小学校校区からの推薦者を市長が任命し、現在118名が活動をしております。そして、各地域のスポーツ推進委員は、地元でスポーツ大会などの計画調整をし、本市事業においては、下関海響マラソンや市民レクリエーションスポーツ大会など、企画調整から現場までの役割を受け、一緒に活動している状況でございます。
そこで、今回の本題に入りますけど、スポーツ推進委員は本市のスポーツに関わって市民のために活動していますが、その際に必要となる競技用具でございます。時代の流れに伴ってニュースポーツも増え、当然のことながらそれに合った新しい用具が必要となってきますが、職員がいわく、その用具を買う予算がないとのことでございます。
そのようなこともあり、これまでスポーツ推進委員が取った対応例でございますけど、15年前に室内競技で、子供からお年寄りまでが無理なく楽しくできる種目として、スポンジのボールをテニス形式で遊ぶ競技でセキレックがありますが、これは下関ルールとして考案され、ラケットの柄の部分が、テニスラケットの柄より短くなっているラケットでございますが、当時買う予算がないということから、スポーツ推進委員の方が24本購入され、現在まで使わせていただいていますが、市主催の出前講座や、市スポーツ大会、地域でのスポーツ大会で使用したり、現在まで大いに役立っております。また市で保管もしていただいています。
しかし、今年の8月の小学校での出前講座のとき、長く使用したこともあり、そのグリップ箇所のテープはほとんど劣化し、使用が難しい状態となっていましたので、消耗品として市にテープの購入をお願いしたところ、市の所有物ではないのでできないということでございました。
また他の例ですが、ノルディックウオーキングで使用する用具のスティックについてですが、これについても市民へのスポーツ普及として、以前、市と協議をされたようでございますが、一切受け付けられなかったようで、これについても推進委員の方が、自ら三十数セットの部品を購入し、自ら製作し、市が購入するまでの間、数年間、市のスポーツ大会や地域活動で、同様に使用させていただいている状況でございました。現在も地域での指導や活動で使用していますが、スティックの軸が木製のため、長さ調整ができない難点もありますが、実技指導には影響なくやっております。
このような状況ですが、市よりスポーツ基本法に基づいて選任されたスポーツ推進委員が、市民の生涯スポーツの振興に向け、努力をしている状況で、指導として必要とするスポーツ用具をどのようにお考えなのか、お聞きをいたします。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
議員御案内のいわゆるニュースポーツにつきましては、子供から高齢者まで、年齢や体力にかかわらず、誰もがいつでも気軽に楽しめるものとして普及しており、地域におけるスポーツ振興や健康保持、及び体力づくりへの意識向上を図る上で、有用なものであると認識をいたしております。
多様化するスポーツ環境において、こうしたスポーツ用具を購入するに当たっては、購入目的や、購入後の管理方法などを一体的に整理しておく必要がございます。ただいま議員よりいただきました御意見も踏まえまして、スポーツ推進委員協議会等、関係団体と十分に情報共有を図り、協議を行った上で、購入について検討してまいりたいと考えております。
○江村卓三君
道具の確保という今お話もありましたけど、これはスポーツ推進委員が考えるべきことではなく、市が考えるべきものだと考えております。
今回、本市がスポーツをどのように捉え、推進しているかを初めてお聞きいたしました。またスポーツ推進委員の活動も、改めて認識していただきましたが、そのスポーツ推進委員の成り手不足が全国的にも課題の一つとなっているように、本市でも大きな課題となっております。そして現在活動している委員も、基本2年の任期でございますので、次はどうするかとなりますが、市民のために使う用具などを、自分たちの会費で購入する活動なら、次は辞退と言われかねませんので、スポーツ推進委員活動に支障が発生することのないよう、よろしくお願いいたしますし、協議会会費で用具購入を提案される市の事務局もいかがかと思いますが、事務局として市民が楽しくスポーツに取り組み、健康増進でのお手伝いとなるよう、もっと積極的にサポート体制を取られることをお願いいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
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