録画放映

第2回定例会
6月22日(木) 本会議(一般質問5日目)
公明党市議団
秋月 美佐子 議員
1.デジタル化推進のための窓口対応について
2.「地域公共交通計画」について
3.障害のある方が安心して参加できる「二十歳を祝う会」について
【下関市議会 本会議確定版】

△一般質問
○副議長(安岡克昌君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。一般質問を継続いたします。
26番、秋月美佐子議員。(拍手)
  〔秋月美佐子君登壇〕
○秋月美佐子君
公明党の秋月美佐子でございます。よろしくお願いいたします。
  〔手話を交えながら発言〕
○秋月美佐子君
早速でございますが、通告に従いまして質問をさせていただきます。まず、デジタル化推進のための窓口対応について、マイナポイントの申込み支援件数の状況についてでございます。
なかなか普及が進まなかったマイナンバーカードもマイナポイントなどの後押しで、全国では、4月現在で8,440万件が交付され、人口に対する交付率は70%にまで増加いたしました。マイナポイントについては、駆け込み登録後のフォローで窓口は大変だったと思います。マイナポイントの申込み期限が、9月末まで延長されたことに伴って、支援窓口事業も引き続き行われるようになっています。
そこでお尋ねいたします。本市におけるマイナンバーカードの交付状況とマイナポイント申込み支援窓口での支援件数と割合を教えてください。
○市民部長(渡部英樹君)
本市におけるマイナンバーカードの交付状況でございますが、令和5年4月末時点になりますけれども、18万1,705枚でございまして、人口に対する交付率で申しますと、71.5%という状況でございます。
○総合政策部長(前田一城君)
マイナポイント支援窓口における支援件数でございますが、これは昨年の6月末からポイント支援を実施いたしておりますが、令和4年度につきましては7万85件、それから令和5年度につきましては、6月20日現在で1万2,693件となっており、合計で8万2,778件の支援を行っております。
また、マイナンバーカードを取得された方で支援を受けられた方の割合につきましては、先ほど4月末の交付枚数が18万1,705枚とありましたが、それを基に算定しますと、4月末時点で約41.8%となっております。
○秋月美佐子君
ある3月末のデータでは、人口に対する交付枚数の率で、山口県は75%で全国4位。中核市62都市ありますが、人口の同じような30万人未満の都市において、下関は5位とありました。順調に普及されている状況が分かります。これからは、せっかくつくったカードをどのように活用していくかだと思います。
そこで2番目の保険証などのひもづけ操作が苦手な高齢者の方のサポートについてに移りますが、連日のように報道されていますが、マイナンバーカードに関しては、誤登録など様々な、あってはならないトラブルが生じています。普及の加速によって、窓口の混乱状況は想像できます。
そこで質問です。先ほど支援窓口での件数は報告いただきましたが、窓口での相談内容や問題などは、どのようなものがありましたでしょうか。また、相談に対してはどのように対応されていますか、具体的にお願いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
支援窓口における具体的な相談につきましては、マイナポイントの付与時期でありますとか、登録された健康保険証や公金受取口座の利用方法、それから議員御指摘ありました最近話題となっております情報の誤登録、こういったものに関するものもございます。これらの相談につきましては、丁寧にお答えをしているところであります。なお情報の誤登録につきましては、本市においては今のところ確認されておりませんが、御不安な方に対しましては、支援窓口において登録された情報等の確認もしていただいているところです。
○秋月美佐子君
総合支所のほうにおいてのことなのですけれども、総合支所におきまして四町のほうですね、支援窓口が豊浦総合支所1か所にしかございません。特に、豊北町とか豊田町の方からの御相談が何件もございまして、一例を申し上げますと、85歳の御婦人の方が、来年から保険証が廃止になると知って、カードに登録する方法が分からず、御自身が運転免許も返納されたので、近所の方に車に乗せてもらって、総合支所まで行かれました。総合支所に行きさえすればどうにかなると思って、窓口に行かれたそうなのですけど、総合支所の窓口は、カードを交付するだけですと、スマホを使えば簡単に登録もできるので、分からなければ誰か若い人に手伝ってもらったらと言われたそうなのです。若い人がいませんと言ったら、このようなチラシを、これは下関市のマイナポイントの支援窓口の一覧です。これを渡されて、四町の場合は川棚の総合支所に行ったら、専用の窓口がありますからと言われて、結局その御婦人は、近所の方にわざわざ川棚まで行ってくれとは言えずに諦めて帰宅されました。御婦人がおっしゃるには、保険証さえ登録できればポイントとかどうでもいいのだと、もうその保険証が心配なんだと言われておりました。
このように総合支所では、保険証のひもづけなどについて尋ねると、すぐに豊浦総合支所に行けば支援窓口があるよと言われている傾向があります。私もこれを聞いて四町全ての窓口に行ってみました。窓口の方に、高齢者の方には保険証のひもづけだけでも窓口でできませんかと尋ねましたら、窓口はカードをお渡しするだけですの一点張りでした。支援窓口というのは国からの施策なので仕方がないと思いますが、できれば各総合支所に設置されるべきものだと思います。今後は徐々に、マイナポイントの支援窓口の利用というのは減ってくると思いますので、これは質問というよりもお願いになるかもしれませんが、せめて遠路はるばる支援窓口に来られる方、今の時点では豊浦総合支所なのですけど、特に高齢者の方に対しましては、マイナポイント以外のことについても、本庁と同じように丁寧にサポートをお願いできますでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
議員御案内のとおり、現在市内6か所において支援窓口を開設しております。窓口においては、スマートフォンやパソコンをお持ちでない、あるいは御自身での操作が困難な方に対しまして、マイナポイントの申込み以外にも、健康保険証の利用申込みや公金受取口座の登録についても、今同時に支援させていただいておりますので、今後もそれを続けていきたいと思っております。
○秋月美佐子君
分かりました。このことは、また次の窓口のデジタル化のことにもつながっていきますので、一旦終わりまして、次の窓口支援システム導入事業についてに移らせていただきます。マイナンバーカードの普及は、デジタル化推進に不可欠と思いますが、今回の窓口支援システム導入事業について、事業の概要と取組を御説明ください。
○市民部長(渡部英樹君)
このたび導入しようとしておりますシステムでは、まず受付窓口におきまして、マイナンバーカード等から氏名や住所など基本情報を読み取ることに加えまして、職員が申請内容を聞き取りをしてシステムに入力をすることで、御来庁になった市民の方が、手書きをせずに申請書や異動届出書の作成ができるようにするものでございます。
また、御自宅のパソコンやスマートフォンを使用して、事前に申請や届出に必要となる情報を入力いたしまして、取得した二次元コード――QRコードでございますけども、これを窓口で読み取ることでも、書かずに窓口で手続ができる仕組みを導入したいと考えております。
○秋月美佐子君
いわゆる書かない窓口に向けての取組と理解いたしましたが、マイナンバーカードを持参する場合と、二次元コードを活用する場合、2通りあったと思うのですけど、再度そのメリットの違いについて、このシステムで軽減される内容を具体的にお示しください。
○市民部長(渡部英樹君)
まず、マイナンバーカードを持参され、窓口で御提示いただいた場合につきましては、写真ですとか、氏名、住所等の基本情報によりまして、その方の本人確認ができることに加えまして、マイナンバーカードの基本情報を、申請書や届出書の作成支援に活用できることができるようになります。
また、二次元コードにつきましては、氏名や住所等の基本情報に加えまして、手続を必要とされる方が、事前に自宅等でパソコンやスマートフォンから入力しました、例えば新しい住所ですとか、お引っ越しの日、こういった情報が反映されまして、申請書や届出書の作成支援に活用することができるようになります。
マイナンバーカードを活用する場合、また、二次元コードを活用する場合のいずれにおきましても、市民の方が手書きをすることへの御不安と御負担を軽減することを実現するものでございますが、メリットの違いといたしましては、二次元コードを活用する場合においては、窓口での聞き取りや確認のための時間が短縮され、より早く申請書や届出書を作成することが可能になるため、お客様が手続に要する時間、ひいては待ち時間の削減につながるものでございます。
○秋月美佐子君
私はどちらかというと、デジタル介護が要るほうなのでございますが、得意な方は、自宅で二次元コードをつくって行かれると、窓口での時間が短縮でき、そしてまた分かりにくい方とかに関しては、マイナンバーカードを持参することによって、書かずに申請ができるという、本当にいいシステムだと思います。
この事業目標に、対象手続数が令和7年度42種類とございますが、これは全てでしょうか。また種類について少し説明をお願いしたいのと、このシステム導入が市民部のみなのかということについても確認させてください。
○市民部長(渡部英樹君)
市民サービス課では100を超える手続について受付をいたしております。導入しようとするシステムでは、市民サービス課で受け付ける申請や届出の中で、その件数が多いものから実現することとしておりまして、対象手続を選定いたしております。
手続の種類といたしましては、住民票の写しや戸籍証明書、印鑑登録証明書などの各証明書の交付申請ですとか、また、お引っ越しの際の住民異動の届出などがございます。
今後、総合支所や本庁の各支所に拡張していくことを想定した仕様としておりますけれども、このたびのシステム導入事業は、市民サービス課の窓口において導入するものでございます。市民サービス課では様々な申請手続を受け付けており、また、住民異動届の受付では、必要に応じて他課への手続等の御案内も行っております。まずは市民サービス課で導入し、その内容をしっかりと検証してまいりたいと考えております。
○秋月美佐子君
市民サービス課が一番窓口業務が多いところなのだろうということで、まずそこから取り組むということで了解いたしました。
今後の展開についてでございますが、計画では7月に実施業者を選定契約し、システムを構築した後に、来年3月にシステム稼働とありますが、システム内容は確定していますでしょうか。業者によって、提案される内容に違いがあると予想されるのですが、目標として優先される窓口サービスの在り方、どういうものを優先して業者をプロポーザルしていくのか、そういうところを具体的にお答えいただけたらと思います。
○市民部長(渡部英樹君)
まずシステムの導入スケジュールにつきましては、今議員が御紹介いただいたとおりでございまして、システムの内容につきましては、プロポーザルに向けて示した仕様という意味では確定いたしております。そしてシステムの導入に当たりましては、マイナンバーカードや在留カード、転出証明書に記載された情報を、スキャナーで読み取ることにより、申請書や届出書を作成する機能、またインターネットから事前に御自宅のパソコンやスマートフォンで申請情報を作成し、取得した二次元コードを窓口で読み取り、申請書や届出書を作成する機能は、システムの根幹部分でございますので当然実現すべき機能としております。
また、住民異動の届出につきましては、これまで職員が手入力しておりました届出の情報につきまして、自動処理することによりまして住民記録システムに反映させることも優先して実現すべき機能としております。これにより住民異動の届出の後に、すぐに新しい住所を記載した住民票の写しなどの証明書等を御希望される場合について、その作成までにかかる時間を短縮させることで、これによりましても、お客様の手続に要する時間の短縮につながるものと考えております。
窓口支援システムの導入に当たりましては、お客様が手書きをしていた項目をあらかじめ印字し、申請書や届出書の作成の支援を行うことで、これまで手書きに要していた御負担や手書きすることへの不安を軽減するとともに、併せて事務の効率化を図り、窓口における市民サービスの向上を図ってまいりたいと考えております。
○秋月美佐子君
今回、市民部だけということなのですけれども、聞き取りのときに、令和7年にシステム標準化が、国からの施策で決まっておりますので、その辺の対応も難しいと思うのですけども、例えば、支援金の給付がありましたときも、同じ業務でも、支給のシステムが変わることで、数千万円の委託料がかかります。この令和7年のシステム標準化を待たずして、今回のシステムを導入する上で、そのシステムの互換性を確保するために、何か対策はされていらっしゃいますか。
○市民部長(渡部英樹君)
このたびのシステム導入に当たりましては、令和7年度に予定されております基幹系システムの標準化、いわゆる標準準拠システムへの移行後も、安定的に運用できることを必須要件としておりますので、将来的に標準準拠システムとの互換性は確保されるものとなるものでございます。
○秋月美佐子君
いろいろな今、マイナンバーのトラブルも、ほとんどが人的なミスが多いと思うのですけど、システムの変更によって、本来、デジタル化で楽になるはずの業務が、窓口で働かれている方々の負担が、二度手間とならないように、ぜひその辺を最優先で進めていただきたいと期待いたします。
この件についての最後の質問ですけども、他部署、市民部以外の部署、また、特に支所、総合支所への今後の展開はどのように計画されていらっしゃいますか。
○総合政策部長(前田一城君)
先ほど市民部長からも答弁しましたように、令和7年度末までに基幹系システムの標準化を進めておりまして、この標準化に伴いまして、窓口における事務処理の手順などが大きく変わる可能性もございます。今後の窓口業務のデジタル化に係る施策につきましては、この標準準拠システムへの移行の後、このたびの窓口業務支援システムの運用実績も踏まえまして、他部局への横展開を検討してまいりたいと考えております。
○秋月美佐子君
今の市民部をモデルケースというのですか、そういう形で先んじてした上で、他部署のほうにも展開していくということですが、もう一回すみません、総合支所のほうはどうなっていますでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
一応今回は市民サービス課を先行導入ということで考えておりますので、先ほど申しましたように、基幹系システムの標準化が済んだ後に、一応横展開を考えたいと、今のところ考えております。
○秋月美佐子君
令和7年、まだ2年後でございまして、そのシステム標準化の後に、総合支所への展開をするということで、それではこの書かない窓口、最も必要としている高齢者の多い総合支所においては、まだ書かなくてよくなるまでには、3年以上も待たないといけないということになるかと思います。年々高齢化が加速される状況において、現状のまま3年間も待つという、3年たってすぐできるかどうかもまだ分かりませんけど、待つというのは本当に待てないです。
先ほどのマイナンバーカードのひもづけの話にまた戻ってしまいますけども、ここからは要望としてでよろしいのですが、総合支所の窓口の方とお話しすると、高齢者の方をサポートしてあげたくても、まず自分たちがスマホの扱いが分からないと、スマホは機種も様々ですから難しいですと、本音を語られる方もいらっしゃいました。先ほども申しましたように、私自身がデジタル介護が必要な世代ですので、その気持ちも分かります。
そこで提案としては、窓口の方のデジタル講習会などを開催して、職員の方のスキルアップをするなどして、窓口対応を充実させていくという方向に持っていけないものかと考えます。
また、市民の方への対応としては、常設でなくても、例えば今のマイナポイントの支援窓口のように、毎月、例えば月曜日なら月曜日にデジタルよろず相談室などと銘打って、デジタルが得意な職員さんが各支所に1日だけ出張して回っていくとか、市民の皆様の問題、今からもデジタル化に進んでいこうと思ったら、こういう問題はどんどん増えていくと思うのです。それに対応して、とにかく遠いですから、四町のほうは総合支所に行くにも、ですから本庁まで行かないと詳しい人がいないというようなことではなく、総合支所の窓口に、来られた高齢者の方に優しい総合支所の窓口対応を、早急にお願いいたしまして、次の質問に入らせていただきます。
次に、地域公共交通計画についてでございます。今申し上げたように、四町のほうは特に不便なところが多いです。今回、私も議員になりまして初めて、平成30年3月の下関市地域公共交通網形成計画という、この分厚い資料を拝見させていただきました。当初より既に、市民の皆様の声を集め、今日の状況を予見した様々な問題に対して、検討また計画されている内容でした。当初は10年計画であったと思いますが、ちょうど5年たちました。3月議会でもこの件は取り上げられて、答弁と重複するかもしれませんが、改めて、この5年間の経緯また今後の方針についてお示しください。
○都市整備部長(清水 悟君)
公共交通につきましては、人口減少や自動車への依存などにより、利用者が減少傾向にありましたが、持続的な公共交通の維持・確保のため、平成30年に下関市総合交通戦略、令和2年に下関市地域公共交通再編実施計画を策定し、順次計画を進めてまいりました。しかし、これまでの課題に加え、コロナ禍の影響により、利用者の生活意識や行動が大きく変化し、交通事業者のさらなる収益低下を招き、深刻な状況となっております。
そのような社会情勢の変化を踏まえた上で、どのような方でも、いつまでも住み続けられるまちであるために、まちづくりに合った持続可能な公共交通を構築するため、現在の計画を見直し、新たに地域公共交通計画の策定に着手しております。
この計画では、交通が不便な地域における移動手段の確保についても、利用者のニーズや利用状況を踏まえて、将来あるべき公共交通体系の検討と併せて、公共交通とは異なる観点の施策についても、総合支所や関係部局と協議連携し、役割分担しながら検討してまいりたいと考えております。
○秋月美佐子君
今もお話にありましたように、交通が不便な地域における移動手段の確保についてでございますけども、今現状では、生活バスが主流であろうと思いますが、具体的な例として、菊川町の生活バスの運行状況を確認したいと思います。まず現在の路線数と利用状況を教えてください。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
菊川地域を運行する生活バスにつきましては、菊川バスターミナルや菊川総合支所等が所在する中心部と、菊川地域一円を結ぶ7路線で運行しております。
利用状況のお尋ねですけども、令和4年度における路線ごとの1便当たりの利用者数の実績でお答えいたします。まず菊川と内日を結ぶ2路線のうち、内日・田部循環線では0.83人、内日・上田部循環線では0.8人となっております。次に菊川と豊浦を結ぶ菊川・豊浦線では1.71人、中心部と北西部を結ぶ、上岡枝・貴飯循環線では2.6人、中心部と南西部を結ぶ、吉賀・上田部循環線では0.53人、中心部と南東部を結ぶ大野循環線では1.78人となっております。最後に、中心部と北東部及び東部を結ぶ樅ノ木・保木線では2.29人で、この路線につきましては予約制となってございます。
○秋月美佐子君
本当に、あまり利用されていないというか、0.8名とかですね、状況が把握できましたが、2番目の質問に移ります。
これまで生活バスに対して、市民の皆様から要望などがありましたでしょうか。どのような要望があって、またそれに対してどのように対応されてきたのか、具体例を御紹介ください。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
菊川地域を運行する生活バスは、14人乗りのバス4台で、先ほどの答弁のとおり7路線を運行しているところでございますが、路線や便数に関しまして、毎年度、様々な要望をお聞きしてございます。
具体的な内容といたしましては、利用者が乗車しやすいよう集落沿いを運行してほしいとか、通院や買物がしやすくなるよう新たなバス停を設置してほしいなどの要望が多くございました。これら利用者の声や要望に応えるため、警察などの関係機関との協議を重ね、令和2年に続きまして、直近では昨年、令和4年10月に路線の変更及びバス停1か所の新設を行ったところでございます。
○秋月美佐子君
バス停の変更とか時刻の変更、ルートの変更など、地元のニーズに応えて対応していただいてきている様子がよく分かりました。生活バスのよさは、そういうところなのだろうと思います。たくさんの人を乗せるというよりも、路線バスでカバーできないところを、お一人のためにだけでも生活バスを走らせるという意義があるのだろうと思います。
次に、生活バスの課題や問題点はどのように認識しておられますか。
○菊川総合支所長(東矢博信君)
ただいま議員から御紹介ございましたけれども、菊川地域を運行中の公共交通機関についてですが、小月から豊田を結ぶサンデン交通バスのみでありますので、サンデン交通バスが運行していないこの地域を、この生活バスでまず補完しております。また、サンデン交通内日河原バス停や、JR山陰本線川棚温泉駅、そしてブルーライン交通川棚駅の乗り継ぎなど、他の地区への移動も考慮して、生活バス全体のダイヤ編成を行っているところでございます。
しかしながら、この生活バスは先ほど申し上げましたように、車両4台の限られた台数で運行しているため、利用者全ての御要望にお応えすることは難しい状況ではありますが、菊川地域内の住民の生活を支える重要なものでございますので、これからも乗車されるお客様の声や総合支所に寄せられる路線に対する要望などをお伺いしまして、各路線の利用状況を分析した上で、引き続き、地域の多くの皆様に御利用いただける生活バスとなるよう今後も努めてまいりたいと考えてございます。
○秋月美佐子君
今回は、菊川総合支所の生活バスの状況を確認いたしましたが、交通が不便な地域、具体的には旧四町になると思いますが、四町の状況もまたそれぞれに違いますが、共通して言えることは、路線バスだけでは、また、この生活バスでもカバーできない地域があることです。そして最も問題なのは、バス停が遠くてバスに乗れない高齢者の方が急増しているということだと思います。
先日も林透議員が質問されていらっしゃいましたが、これからはやはりタクシーの活用を考えていくべきだと思います。そこで、山口市が2020年から実施していますグループタクシー制度の導入を提案させていただきます。
この制度は、まず年齢が65歳以上とか75歳以上によって補助金が変わってくるのですけど、バス停からの距離にもいろいろと工夫がしてあります。具体的に言うと、例えば4人グループをつくっていただいて、タクシー券をそれぞれ申請していただきます。お一人につき例えば300円、1回につきそのチケットを使えるとなりますと、4人で出かけられると、300円掛ける4人で1,200円の割引が受けられるということなのです。例えば、どこかにお買物に行くとか、それとか遠くに行くために路線バスのバス停に行くまででも、乗ったら例えば2,000円ぐらいかかると。その2,000円を一人で乗れば全部、300円券を使っても、ほとんど自分が負担ですけど、4人で行けば1,200円の補助が出ますので、実質800円払えばいい。それを4人で割ったら結局一人が200円になるのです。一人で行くと2,000円近くかかるものが、このグループタクシーの制度を利用すると、一人200円でタクシーに乗れるという、こういう便利なものがあって、私もこれは今の四町のほうにはすごく適するのではないかなと思って、今回提案させていただきたいと思います。
この制度がよいと思った点がさらに三つあります。まず一つ、仲よしグループで、日頃から地域コミュニティーが築かれます。特に女性はみんな一緒に買物行きましょうとか、何か観劇、イベントに行きましょうということで、連れ立って行くというのが習慣づくと、この地域コミュニティーを築いていくことができると思います。
それと2番目に、出かけることで、認知機能や運動機能の低下を防ぐことができます。コロナで皆さんすごく引き籠ってしまって、その間にちょっと足腰も弱ってしまったという方もたくさんいらっしゃると思うのです。私の主人の父も93歳で、今豊田町で独り暮らしをして頑張っております。母が施設に入る3年前までは、2人で生活していたときは、まだ90歳だったのですけど、畑もしたりして、足腰も丈夫で本当に元気でした。でも母が施設に入って独りになってからは、コロナ禍の影響もあったのですけど、父は外出が減り、意欲もなくなって、好きだった畑もやめて、途端に身体機能が低下して、認知機能も衰えてきました。やはり、何か楽しみがないといけません。ですからその一助に、このグループタクシー制度を使っていただきたいなと思います。
それと、もう一つは、タクシー業界、どんどんなくなっていっています。タクシー業界だけではなくて、タクシーで路線バスのバス停まで行けると、バスに乗る確率も増えてくると思うので、タクシー業界だけでなく、路線バスと両方に貢献できる制度ではないかと思いますので、またこのタクシー会社がなくなると、市民の皆さんが困るだけではなく、観光客も呼べなくなります。不便な地域には観光の方は来られませんので、地域の活性化のためにも貢献できる制度ではないかと思います。ぜひ、このグループタクシー制度の導入を強く希望いたしまして、最後の質問に移らせていただきます。
次に、障害のある方が安心して参加できる20歳を祝う会についてでございます。周知のとおり、令和4年4月1日以降、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられ、成人式も20歳を祝う会となりました。本年はコロナ禍に配慮しながら、無事に開催されました。そこで、お尋ねいたします。下関総合支援学校や下関南総合支援学校の卒業生の参加が想定される下関市民会館会場における令和4年度の参加対象の人数と参加された人数を教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
令和4年度の20歳を祝う会の市民会館会場における対象者数と参加者数についてですが、対象者は2,019人でございます。参加者は997人となっております。
○秋月美佐子君
約1,000人の方が参加されたと報告いただきましたが、中には障害のある方も参加されたと思います。2番目の質問ですが、市民会館会場では、障害のある方に対して、現在どのような対応をされていますか。
○教育部長(藤田信夫君)
障害のある方への対応につきましては、聴覚障害の方のための手話通訳、要約筆記に加えまして、障害等の特性によりまして、介助が必要な方、こういった方のために、事前にお申込みいただく必要はございますが、付添いの保護者等の同伴による参加ができるように対応しております。また、障害のある方だけを対象としたものではございませんが、様々な事情の方を考慮いたしまして、式典のライブ配信も行っているところでございます。
○秋月美佐子君
付添いの保護者の方とかの同伴による参加のお話がありましたけれども、令和4年度は何名の方がそこを利用して参加されましたか。
○教育部長(藤田信夫君)
昨年度の介助が必要な方の参加者数につきましては、20人が参加されております。
○秋月美佐子君
障害といっても様々です。先ほどの保護者同伴エリアの設置だけでは、参加をためらう方もいらっしゃることが分かりました。今回私がこの20歳を祝う会について発言させていただこうと思いましたのは、ある知的障害や発達障害のお子さんをお持ちのお母さんたちのサークルでお話を聞いてまいりました。様々な課題、また御要望を伺いましたが、中でも私が一番心に刺さったのが、いろいろなことを諦めてきたという言葉です。確かにイベントなどでは、障害者用のエリアが設けられておりますが、長時間静かに座っていることが困難なため、皆さんに迷惑をかけてはいけないからと、自主的に参加を遠慮してきた、いろいろなことを諦めてきたと言われました。でも、せめて20歳を祝う会には参加して、同級生と楽しく過ごす、我が子の成長した姿を見たいと希望されていらっしゃいます。
そこで、具体的にどのような準備や配慮をすれば、参加しやすくなりますかと伺ってまいりましたので、お伝えいたします。まず、控室として別室を用意してほしいと。また受付もその部屋でしてほしい。また本会場では、出口に近いところの座席を利用して、式典に迷惑をかけないように、自由に出入りをさせてほしい。おおむね以上のような御要望がございました。
5月に文教厚生委員会で岡山県玉野市の特別支援教育を視察させていただきましたが、本当にいろいろな工夫をして事業を進めておられ、大変参考になりました。その中で、1枚の写真が紹介され、その写真には、教室を出たところに、廊下の隅っこに四角くテープを張ったスペースがつくってありました。授業中に、ちょっと無理と感じたときに、お子さんがそこに行く場所だそうです。生徒さんがそこに行くと、気持ちが落ち着かれた頃を見計らって先生が迎えに行くと、また教室に戻って勉強を続けられると、そういうスペースを設けてありました。
このように20歳を祝う会においても、気持ちを落ち着ける別の部屋があると、安心して参加いただけると思いますし、また当日の体調によっては、本会場に入ることも無理な場合もあるかと思います。可能であれば、別の部屋で本会場の様子を見れるモニターなどもあるとよいかと思いますが、こうした保護者の皆様の要望に対して、もう一歩進んだ今後の取組についてお考えをお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
20歳を祝う会の参加につきまして、障害のあるなしにかかわらず、一緒に楽しんでいただけるように、ただいま議員から御提案もありました、こういった内容も含めまして、障害のある方、またその保護者の方々、支援する方々の御意見も伺いながら、安心して参加しやすくなるような取組について進めていきたいと考えております。
○秋月美佐子君
具体的に要望いただいていますので、どうか進めていただきたいし、大変前向きな回答をいただきましたので、大変うれしいです。ありがとうございます。
準備が大変とは思うのですけども、一生に一度しかないことです。どうかぜひこの令和5年度から実施していただけるように、お願いをしたいと思います。今お話いただいた方が、来年、我が子が20歳を祝う会に出れるか出れないか、これが再来年しかできなかったら、もう出れないわけですから、ぜひ皆様のお子様、皆様のお孫様が、出たいと言っていると受け止めていただいて、親の身になって準備を進めていただけたらありがたいです。
最後になりましたが、私のように背の低い人が、背の高い人と同じ景色を見ようと思ったときには、踏み台に上がると見ることができます。その踏み台は特別なものを準備しないといけません。また、インクルーシブの遊具も、今いろいろとそろえてありますけども、例えばベルトをつけるなど、特別な器具で使えば、ブランコ等も楽しめます。ちょっとした特別扱いがあれば、一緒にできることはたくさんあると思います。今回は、20歳を祝う会のことを挙げさせていただきましたけども、そのほかのイベント等においても、障害のある方に同じ景色を見ていただけるために、どうか特別扱いをしていただきたいとお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
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