録画放映

第2回定例会
6月20日(火) 本会議(一般質問4日目)
公明党市議団
恵良 健一郎 議員
1.高齢者が安心して生活できる環境整備について
2.女性活躍について
【下関市議会 本会議確定版】

△一般質問
○議長(香川昌則君)
日程第2 これより「一般質問」を行います。本日は、御手元に配付の通告一覧表により、18番から22番までの通告者について行いたいと思います。
それでは、順次質問を許します。18番、恵良健一郎議員。(拍手)
  〔恵良健一郎君登壇〕
○恵良健一郎君
 おはようございます。公明党の恵良健一郎です。よろしくお願いします。頑張ります。
〔手話を交えながら発言〕
○恵良健一郎君
それでは、通告に従って質問をさせていただきます。
初めに、高齢者が安心して生活できる環境整備についてであります。それからもう1題は女性活躍についてということで、このたびは2題を質問させていただくのですが、今年は私たち自身の市議会議員の選挙があって、またさらに統一地方選挙がありました。この選挙期間を通じて、多くの方々から御意見を伺ったわけでございます。そして、私たち公明党も選挙に臨んだわけでございます。このたびのそういった選挙を通じて、皆様からいただいた多くのお声の中から、私なりに課題だと感じたことを今回2点ほど取り上げております。どうかよろしくお願いいたします。
初めに、高齢者が安心して生活ができる環境整備でございます。これは3月の代表質問の際にも高齢者のことを少し述べさせていただきました。今回改めて、私なりの課題かと思いまして、改めて取り上げた次第でございます。
初めに、高齢者の方、特に年金生活の方というのは、今この物価高が長期に及んでおりまして、生活に大きな影響が及んでおります。その中で、このたび補正予算において物価高対策、特に水道料金の減額を昨年度に引き続いて実施をしていただくということで、私は3月にも提案をしてお願いをしていたのですけれども、早速また対応していただいたと。国のほうからの地方創生臨時交付金を活用して、またしていただくということになりまして、大変感謝を申し上げたいと思います。前田市長にも、また林管理者にも改めて感謝を申し上げたいと思います。高齢者の方には大変助かる事業ではないかと思っております。
それで高齢者の方の生活なのですけれども、改めてこの3年間、コロナ禍ということで大きな影響を受けております。まず外出が自粛をされまして、自宅にいなければならなくなったということで、体を動かす機会も減り、人と会う機会も減ったということであります。大きな影響がありました。これは命を守るという観点から、当時は致し方ないことでございましたが、公民館も閉まっている、あるいは民生委員さんも訪問できないという状況でありました。
それから、さらに今申し上げておりますこの物価高であります。二重にも三重にも高齢者の方の生活を直撃いたしております。
この5月から、コロナウイルスが5類に移行ということで、基本的に行動制限はなくなったということで、自由に外出もできるということでございますが、そうはいっても、この3年間の生活があり、いきなり、また元どおりですと言って、すぐに動けるというものでもありません。この3年間のダメージやこの物価高を考えますと、高齢者が安心して生活ができる環境を改めて整えていかないといけないのではないかと感じております。
これも3月に申し上げましたが、高齢化というのですけれども、人は1年に1歳ずつ必ず年を取っていくわけでございますので、体も衰えていきますし、これまでできることができなくなっていくと。これは誰しもが直面する当たり前のことであります。高齢化ということも、こういった物価高、コロナにまた拍車をかけることにもなっておりますので、そういったところも高齢者の方がお一人お一人、今どういう生活になっておられるのか、何に困っておられるのかしっかり把握をして、寄り添いながら、誰一人取り残さないという発想を根底に、行政のほうにも取り組んでいただきたいと思っております。
そこで、今回質問させていただくのですが、初めの質問です。高齢者の現状ということなのですけれども、今申し上げたとおり、高齢者を取り巻く環境というのはいろいろ大変でございますが、まず主としては、高齢者の生活の状況をどのように認識をし、把握をしておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 高齢者の方の生活状況に対する市の認識についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の影響がありました時期は、外出や人との関わりが減ったことにより、全国的に高齢者の方の身体機能や認知機能などが低下したと言われています。
しかしながら、昨年度から高齢者の方の通いの場の開催も増加傾向にあるなど、徐々にではございますが、新型コロナウイルス感染症の流行前に戻りつつあると感じております。
また、物価高の影響につきましては、低所得者の方への3万円の給付金について、お問合せのあった方々からは、毎月の電気代や食費が大きく増え、生活のやりくりが大変厳しいとお聞きしております。
新型コロナウイルスの現状から、明るい兆しもございますが、地域の中で孤立されていたり、物価高による生活に支障があるなど、日々の暮らしに不安のある方もいらっしゃる状況であると認識しております。
○恵良健一郎君
 まさにそのとおりだろうと思います。それに対して、どうしていくかというところが大事になってくるのですけれども、それで次に高齢者の状況ということでお聞きをするのですが、70歳以上の方の下関における高齢者の状況で、70歳以上の方が今何人下関におられるのか。そして、そのうち独り暮らしの方は何人おられるのか、御夫婦のみでお住まいの方は何人おられるのか、状況をお尋ねしたいと思います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 毎年度5月1日を基準日として、下関市社会福祉協議会と下関市民生児童委員協議会とともに実施しております「高齢者保健福祉実態調査」の結果について御紹介いたします。
令和4年5月1日現在の70歳以上の高齢者の方の人数は7万3,157人で、そのうち、独り暮らしの方は1万3,059人、また、二人暮らしの世帯を含めた75歳以上の高齢者の方のみの世帯の数になりますが、5,243世帯となっております。
○恵良健一郎君
 調査ということで、去年5月時点ということなのですけれども、70歳以上の方が約7万3,000人おられて、そのうち約1万3,000人の方が独り暮らしということで、75歳以上の方で御夫婦のみが5,200世帯ぐらいあるということで、もちろん健康で元気な方もおられると思いますが、こういった方々が、特に年金のみで暮らしておられて、物価高、コロナで大変だと、あるいは健康も悪くなっていくということになれば、当然不安なことがあるわけでございます。
そこで次の質問ですけれども、在宅高齢者の方への支援策ということでございます。今の人数は在宅の方であろうと思いますので、独り暮らしあるいは高齢の御夫婦のみということです。いろいろな方のお声も聞いたわけなのですけれども、今は大丈夫でも、この先いざ何かあったらどうしようかと。いきなり倒れるとか、病気になるということですけれども、そういう方、独り暮らしですと急に具合が悪くなったらどうしようと、その先どうなるのだろうといったようなことでありますし、御夫婦でも同じですけれども、いわゆる老老介護、どちらかが介護をすると、その方も体調がいいわけではない、御自分の体調もありながら、配偶者のことも見ないといけないと、やはり御心配なのです。
そしてお話を聞きますと、子供や家族に迷惑をかけたくないという方が今非常に多いと思います。そのお気持ちもよく分かるのですけれども、迷惑をかけるというか、やはり頼らないといけないところは頼っていただいてもいいのではないかと思うのですが、やはり今のお気持ちとしては迷惑をかけたくないと。そうなると、自分自身で解決するというか、自己完結するためにはどうなるのかといったようなことをいろいろお考えのようです。
そういう御不安、何かあっても大丈夫というものをしっかり提示をしてあげるだけでも、まずは違うのではないかと思うのです。そういう方は、もちろん様々な介護度に応じて、必要なサービスも受けておられると思うのですが、その上でもさらに先のことが御不安、御心配があるということなのです。そういう在宅で、まだ何とか暮らしておられる、何とかやっておられる方、こういう方々への支援、在宅の高齢者の方への支援というのはどのようになっているのか、またどのような支援策があるのかお尋ねをしたいと思います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 今のお尋ねで、要介護3までいかないぐらいの、在宅で暮らされている方への支援策についてお答えいたします。
病気などにより、要介護状態になったらと不安に感じておられる方は多いと思われますが、御希望に合わせた様々なサービスや支援がございます。
例を挙げますと、日常の身の回りのことに支援が必要な場合は、ヘルパーによる訪問介護、入浴やリハビリのサービスを受けたい場合は、デイサービスや通所リハビリテーション、栄養バランスの取れた食事の配達を希望される場合は、安否確認も行います配食サービス、また心臓や呼吸器などの御病気があり、緊急時の御心配がある方には、緊急通報装置の設置費用の助成などがございます。
なお、これらのサービスや支援が必要な場合は、地域包括支援センターや介護保険のケアマネジャーが一緒になって、利用の検討や手続などを行っております。
○恵良健一郎君
様々、介護度に応じてのサービスがあるということで、使われている方も多いだろうとは思うのですけれども、ケアマネさんとも相談をされてということで、サービスを使われている方は多いと思います。私も一覧をいただきまして、こういうものがあって、何かあっても、こういうサービスで対応できるというところも――使われていない方は御存じなくて、非常に不安だと、どういうのがあるかということを言われますので、私自身もこういったことを、そういったお話のときにはお話しするようにしています。こういうことがあるということが周知されるだけでも、また違いますので、地域包括へ行けば、丁寧に御説明はしていただいていると思うのですけれども、引き続き、こういったサービスの充実といいますか、しっかり必要な方に必要な支援が届くようなサービスの提供の在り方というか、お願いをしていきたいと思っております。
今、こういった在宅サービスの紹介をしていただいたのですけれども、実際にこういった支援策を使って、高齢者の方の生活をサポートしていると思うのですが、具体的な事例を、こういう方がこういうサービスを使って今こうなっているといったような、特に独り暮らし、高齢の御夫婦の方、それぞれ事例を御紹介していただければと思うのですが、お願いします。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 支援の具体的な事例をお尋ねですが、独り暮らしの方の場合と二人暮らしの御夫婦の場合の支援について、全般的なお答えになりますが、お答えしたいと思います。
まず、独り暮らしの方の場合は、買物や掃除は訪問介護、食事は訪問介護や配食サービス、入浴は訪問介護やデイサービスの利用が一般的になりますが、独り暮らしでの御不安もありますので、安否確認を行う配食サービスや緊急時の支援を行う緊急通報装置の設置費用の助成を利用される方もおられます。
次に、高齢の御夫婦の方の場合は、お一人が配偶者の方を介護されている場合、買物や通院などの用事など、また介護疲れなどもございますので、デイサービスやショートステイを利用されている方もおられます。
なお、いずれの場合も地域包括支援センターや介護保険のケアマネジャーがサービスや支援の利用をサポートしております。
○恵良健一郎君
 具体的に、その方その方の状況に応じてサービスを使われて、ケアマネさんが計画を立てるということになると思うのですが、一人でも多くの方に適切なサービス、よりよいサービスが届いて、少しでも生活を支えて、安心につながってほしいと思っております。
今御答弁がありました、こういったサービスをつなぐのに、地域包括支援センター、あるいはケアマネさんということになってくるのですけれども、この地域包括支援センター、大変大事なところだと私は思っています。
3月にも少し役割については代表質問でもお尋ねをしましたけれども、改めて今聞きますと、まず高齢者の相談窓口は地域包括支援センターと私もそう思っていますし、大分周知も、認知もされてきているのではないかと思うのですが、改めて、この地域包括支援センターの役割について、お示ししていただきたいと思います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
 地域包括支援センターの役割についてお答えいたします。下関市では、13か所の日常生活圏域に12か所の地域包括支援センターを設置しておりまして、高齢者の方が住み慣れた地域で安心して生活ができるように、暮らし、健康、介護サービスなどお元気な方から支援の必要な方まで、様々な相談を幅広く受け付けております。
まず、介護サービスのほか、各種の支援が必要な方には、専門知識を持った職員が御本人の心身の状態やお住まいの状況、また御家族の状況などを把握しまして、御希望を考慮した上で、在宅サービスや施設に関する情報の提供を行い、一緒になって利用の検討や手続などを行っております。
また、今お元気であっても、将来的な御不安がある方に対しましては、いざというときの制度や手続のほか、通いの場であったり、介護予防サービスなどであったり、そういったことについても御案内をしております。
なお、御家族が遠方にお住まいの方など、直接窓口にお越しになれない場合は、お電話でのほか、地区の民生委員やかかりつけのお医者さんなどを通じて、お住まいの地域の地域包括支援センターのほうに御相談、御連絡をいただきましたら、相談内容に応じた支援を一緒に考え、進めてまいります。そういう役割でございます。
○恵良健一郎君
 まさに、高齢者福祉の地域の核となる施設と思いますし、ぜひ今御紹介もいただいて、少人数で頑張っておられる。大変だと思うのですが、ぜひ頑張っていただきたいと思っております。
私も地元の地域包括支援センターに何かと御相談をいつもさせていただいておりまして、親身に対応していただいておりまして、本当に感謝をいたしております。
高齢者の方というのは、なかなか自分の思っていることを正確な言葉にできませんし、あるいはいろいろ説明を聞いても、すぐに理解できないというか、どういうことかと理解できないということもあります。また、私の場合はこういうケースがあるのですが、近所の方が高齢者の方を御心配されているわけです。本人が相談に行くというよりも、近所の方が御心配されて「あの人ちょっと、最近今までと違ってこうだけど大丈夫だろうか」と。「どこに行ったらいいだろうか」ということで、私のところに御相談が来たりするのですが、そういうときには「地域包括支援センターです」と御紹介をしたり、あるいは私が一緒に行ってみたりするわけなのですけれども、そういうときに、とても親身に対応していただいております。
ただ、先ほど申し上げましたように、状況を正確に伝えて、また地域包括のほうにも正確に職員の方に把握してもらうというのが、なかなかこれが難しいです。言葉で状況を伝えるというのは。ですので、その辺り、若干地域包括ごとに温度差があるといいますか、そういう状況で行っていますので「それはケアマネさんに言ってください」とかそっけなく返されることもあるのですけれども、こちらも困って行っているというか、御心配されて行っているわけですので、地域包括、大変だと思うのですけれども、その辺りの対応というか、もう一つ高齢者の方に寄り添って不安を払拭するというか、そういう視点での接し方をもう一回、地域包括のほうにもしっかりお願いできたらと思っております。
そして、今市内12か所ということで、お聞きをしたのですけれども、この体制になって、7年、8年ぐらいたつのではないのかと思います。先ほど来申し上げておりますように、高齢化というのは進んでいまして、高齢者の人数も8年前と比べても今増えてきているのではないかと思います。
今申し上げましたように、きめ細かい対応をしようとするとなかなか大変だろうと思うので、地域包括支援センターの能力の向上というのでしょうか、高齢者は増えているわけですから、恐らく予算措置はあまり変わっていないように思います。実際に、地域包括は職員数が増えているという感じもありませんし、高齢者の人数は増えていますので、受け入れを対応してもらう地域包括支援センターも拡充が必要なのではないかと。きめ細かい、ちゃんと高齢者の方が不安を感じないような対応をしてもらおうと思えば、当然ちょっと機能を増やしていく必要があるのではないかと思いますので、その辺をよく見ていただいて、必要な措置をしっかり取っていただきたいと思います。これは私の要望でございます。
それから次です。今度は市営住宅の高齢者への対応についてということなのですが、これは高齢の住宅管理人さんについてのことであります。
管理人さん、正確には住宅管理人ということでお聞きしたのですが、長年、市営住宅で住宅管理人さんをされておられる方が結構おられます。もう高齢化してきたけれども、住宅管理人を次にやってくれる方がいないということで、やむなく、もう10年、20年管理人をされているということになります。
高齢になられると、例えば階段を上まで上って管理費を徴収するとか、あるいは建物の管理をいろいろする、草のことだとか、何か水が漏れたとか、そういった取り次ぎをするとか、住宅管理人さんの役割というのは非常に大事なのですけれども、これがなかなか大変だというお声も聞いております。市のほうにも相談をされているケースもあるようで、なかなか大変だというお声を聞いているのですが、この高齢の住宅管理人さんへのサポート、あるいはそういう困り事への対応というのはどのようにされておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○建設部長(伊南一也君)
 市営住宅の住宅管理人についてでございますが、この住宅管理人は入居者の中から選任されておりまして、入居者から各種申請や届出を受け取り市へ提出すること、また通路照明や広場の見回りといった、入居者の方々が安心して生活できるように様々な業務を行っております。
現在、市営住宅の入居者も高齢化が進んでいる中で、住宅管理人の方につきましても高齢化が進んでおります。こうした住宅管理人の方からは、入居者への連絡や見回りなどが体力的に負担となっているといった相談をいただくことがございます。
こうした場合には、例えば、連絡が取れない入居者へ市や指定管理者からも直接連絡するなど、相談の内容に応じて個別に対応しているところでございます。
今後も引き続き、御高齢の住宅管理人の方でも安心して仕事をしていただけるように、指定管理者とも連携を図りながらサポートしてまいりたいと考えております。
○恵良健一郎君
 大変心強い答弁をいただいたと思っております。なかなか、その状況だったり、高齢者の住宅管理人の方ができること、できないことというのは、それぞれその人その人でしょうから、お困り事というかお問合せ、お願いごとというのは変わってくると思いますが、今申されたように、個別の対応をしていただいているということで、これまでは元気でがんがんやっていただいたわけですから、今度は、高齢化になって困ったことは、今度は市のほうが寄り添って、親身になって対応していただきたい。今大変心強い御答弁をいただいたと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
そのほかにも、高齢者の方の御不安、様々な声をいただきました。今回は、質問項目としては挙げておりませんが、例えば、一つは詐欺被害であります。先週も、しもまちアプリで200万円のうそ電話詐欺被害があったということが載っていました。どうしても警戒、あるいはそういう体制を組んでいても、向こうも新手できますから、どうしてもそういうことになってしまう。こういったところもあります。
あるいは、これも一つ新聞に載っていたのですが、定期購入の相談というのが高齢者に非常に増えているということです。特に高齢者65歳から74歳では、定期購入、一遍試しの購入とかいうのが、実は6か月の契約になっていたとか、いつでも解約できるという広告があったのにできなかったとか、そういう定期購入の相談が高齢者にぐっと増えているということです。
特に相談の約8割がインターネット通販によるものということで、今スマホも進んで、スマホ教室もやるのですけれども、そういうときにやはり聞きます。いろいろな広告が入ってよく分からないと。これはどうしたらいいだろうというのですが、私たちに尋ねられれば「もうスルーしてください」「それをどんどん行くと、どんどん行っちゃいますから」と言うのですが、こういうことも増えているというようなことで、デジタル化への、これはいわゆる高齢者への対応になるかと思うのですが、そういったお声もよく聞きました。
それから、もう一つは外出の際の移動のことです。具体的にはバスということになるのですけれども、なかなか料金も高くて、便も不便だということもお聞きをして、移動が病院、買物、あるいは自分が出たいときに、なかなか出られないということもお聞きをしました。
今日は質問項目には挙げておりませんが、いきいきシルバー100の通年化というのも、これまで何度もお願いをして、どうだろうかということもしてきましたし、このことについては、もう私が議員になる前から、先輩議員の代から議論があったと思っているのですが、なかなか実現に至っておりません。
そこで、私も引き続き御努力をお願いしたいのですが、すぐできないのであれば、例えば、昨年9月に500円のバスのクーポンを市報に印刷して全戸配布をしていただきました。今回の建設消防委員会でも御報告がありましたけれども、あれは非常に高齢者の方でバスを使う方からすると助かったというお声をたくさんいただきました。500円とはいえ、料金が安くなるわけですので、しかも100円ごとにいつでも自分が使いたい時に使えるということで、使う方にとっては非常に好評でありました。ですので、あのバスクーポン事業をまた可能であれば、実施していただいたらいいのではないかと思っております。
いきいきシルバー100は、敬老の日、9月から11月と期間は秋ですけれども、ちょうど半年逆の、例えば4月に500円を発行して、8月まで使えますとなれば、必要な方はすぐ使ってしまうのでしょうけれども、通年化とまではいきませんが、多少なりとも高齢者の方のお出かけのサポートになると。
このたびの建設消防委員会の報告にも公共交通事業への効果があったと思います。タクシーも大変ですから。バス、タクシーが使えるようにしたらどうかと私は思っています。これを使えば、公共交通の支援にもなるし、高齢者の支援にもなるということで、事業効果としては大きいのではないかと。
利用率を見ますと、100%ではありませんので、車の方は基本的には使わないし、今回22%ぐらいだったと思いますが、仮にタクシーを入れたとしても、もう少し上がったとしても30%ぐらいなら、そんな莫大な予算でもないと思うので、効果を考えれば、いきいきシルバー100が通年化になれば、それがいいのですけれども、それまでああいうクーポンを発行するというのも、一つの方法ではないのかと私なりにじーっと見ながら考えが及びまして、ぜひそういうことも御検討いただければ、何か一つ限られた予算の中ですけれども、できるものがあるといいのではないかと、高齢者の皆様の声を聞いて、じーっと見ながら私なりに考えたことでございます。ぜひ検討していただきたいと思います。
高齢者の御心配事を聞くと、これは他人事ではないと私自身思っております。私は今52歳ですけれども、20年後は72歳です。70代になれば、明日、今日、今でもそうですが、いつどうなるか分からない。明日は我が身だと思っています。もっと言えば、60年後は私の子供も70代になりまして、高齢者になります。そのとき大丈夫なのかとか思ってしまうわけでありまして、やはり高齢者が安心して生活できる環境をつくるということは、未来の安心だということにもつながると思います。そういったことを一つ一つぜひ取り組んでいただきたいと思います。
高齢化の影響も今既にいろいろなところに出ています。コロナが明けて、いろいろなことをやろうとしているのですけれども、私の地元でも自治会でもじわじわ来ています。空き家が増えたり、一人の方が増えたり、掃除にしても出てくる方が減っているとか明らかです。そういう方が今どうなっているかと思いを致すわけですけれども、明日は我が身ということもあって、この辺、高齢者をもう少し細かく見ていただいて、寄り添った対応、施策というのをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
それでは続いて、次の女性活躍についてに移らせていただきます。
こちらについても何度も申し上げておりますが、今回統一地方選の総括がありますのでちょっとこれを紹介させていただきたいと思います。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○恵良健一郎君
これは公明新聞からなのですけれども、今回の統一地方選における当選者における女性の割合でございます。これをまず見ていただければ。主な政党別の女性の当選者数でございます。
公明党は、当選者のうち527名が女性ということになりました。そして、これが当選者に占める女性の割合です。今回、公明党は女性の割合、先ほどの527人で割合としては34%、今回の統一地方選全体における当選者における女性の割合は20%ということになっているそうです。このグラフを見ていただければ分かりますとおり、女性の割合というのは年々といいますか、選挙ごとに増えてはいるわけでございますが、ただ世界的に見れば、まだまだジェンダーギャップというのは、日本は最下位のほうで遅れているという状況です。それでもこのように、徐々に女性の割合は増えているということでございます。
女性が増えたら何でいいかということを西南学院大学の勢一教授がコメントされているのですが、多様な声を政治に届けられる。やはり多様な声、多様な目線というのが大事なのです。それをすることによって政策がよくなっていくと。これはもう事実でございまして、やはり女性を増やすということが極めて大事だと思っております。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○恵良健一郎君
それから次が、これは統一地方選の総括といいますか、結果でございます。
続いて、これは、今度、国のほうが「女性版骨太の方針」ということを決めております。新聞を切り抜いたものなのですけれども、これも企業の女性の役員比率とか、数字、目標値を掲げているわけであります。女性の所得向上、経済的自立を目指そうということが載せてあると。これは国のほうが、これも閣議決定されたと思いますが、示しております。
もう1枚、こちら、同じ日の記事なのですけれども、競争力維持へ対応を急ぐと。女性役員率の引上げ、これを上げていかないと。先ほど申しました多様性ということなのですが、いろいろな意見が出ないと、もう国際競争に勝っていけないということを国が認めて、民間企業へのこういった数字の目標も掲げていると。これは市も一緒だと、行政も一緒だと思うのですが、昭和型の制度が足かせになっているということで、この辺り、環境整備、今日お聞きしたいのは女性の人材育成と環境整備というこの2点ですけれども、少しずつでも取り組んでいかないと、いきなりばっと人材が出るわけではありませんので、やはり地道な取組が必要だろうと私は思っております。前にも申し上げたとおりでございます。
たまたま、その後、私の聞き取りが終わった後に、この新聞に、国連の事務次長の中満泉さんのことが、御意見が載ってありました。
そもそも少子化の原因は男女不平等とあるのですけれども、ジェンダー不平等が少子化の大きな原因であることは間違いないと言われているのです。ということは、逆に言えば、女性が活躍でき、この不平等がなければ、少子化も解消されるということになるのだろうと私は思っております。
だからこそ、男女平等にし、差別を解消する。その必要性がある。そうすれば、少子化にも寄与するということであるならば、なおさらこれに取り組んでいかないといけない。見える化をしていかないといけないのではないかと思っております。
ここにあるのですけれども、法制度上は日本では男女差別はほぼない。法制度上はないのですけれども、現実には、長く続いた慣習や社会文化に基づく不平等というのがあると。これが少子化の大きな原因であるということを言われているのです。
先進国では、ジェンダー格差と出生率の間に関連性があることは、OECDの分析で明らかになっている。内閣府の資料も、ジェンダー格差が少ないほど出生率が高まる傾向があることを示しているということで、やはりそういうエビデンスもあるということですから、これは取り組む価値があると思っております。
そこで、まず一つ目が女性の人材育成ということなのですが、育てないと、人材がぽっと出てくるものではありませんから、男性も女性も変わりませんが、しっかり人材を育てないといけないと思うのですけれども、まず本市における女性の人材育成の取組、これはどのようなことをされておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○市民部長(渡部英樹君)
 社会で活躍できる女性を育成すること、女性のエンパワーメントの向上を図ることは大変重要であると認識しております。本市の第2次下関市女性活躍推進基本計画におきましても「女性のあらゆる分野における活躍支援」を重点項目に掲げ、取り組んでいるところでございます。
現在、女性の人材育成につきましては、男女共同参画人材育成講座ですとか、女性活躍推進セミナーを実施しております。
人材育成講座は、社会のあらゆる分野で活躍したいと思う女性の能力を発揮してもらうことを主な目的としております。また、この講座の講師を本市の女性人材登録制度の登録者の中から選定することにより、講師自身のスキルアップや受講者の目標になることも期待しております。
女性活躍推進セミナーにつきましては、現在活躍している女性の視点から、女性リーダーの考え方や姿勢、人材活用の方法を学んでもらうために、主に企業の方を対象に実施しております。
本市では、連続講座は実施しておりませんが、講座等への参加により、女性が一歩踏み出したり、さらにステップアップするきっかけになればと考えております。
○恵良健一郎君
 市も今申されたような研修等々を行っているということは承知をしております。
ただ、先ほど新聞記事でお示ししましたように、国も民間企業に数値目標を設定しているわけです。これは大きいところは必ずやらないといけませんが、小さいところはいいというわけでもありませんし、先ほど申しましたように、ジェンダーギャップが解消されるということは、少子化対策にもなるということであるならば、今申されたような様々な取組をもう少し増やすというか、拡大してもいいのではないかと。少子化対策は一丁目一番地ですから、そこに直結するものになりますので、もう少し市を挙げて、そういった女性の人材育成の取組、これで差別も解消され、少子化にも貢献するということですから、もう一歩取組をぜひ強めていただきたいというのが私の思いです。
今回、兵庫県の小野市では、議員定数で男性女性が同数になったということであります。定数16人で8人、8人、男女50%になっているということなのですが、これは急になったわけではなくて、私もちょっとホームページを見たり、新聞を見たりしたことなのですが、やはり10年以上前から、そういう女性の活躍、その当時はまだ10年前は女性議員が1人もいなかったということで、女性議員を出そうということで、市がいろいろな研修会、人材育成をやったそうです。
そうすると、その中からそういう問題がある、問題意識を持つということで議員になろうという女性が出て、それが今に至って、ようやく50%、男女が同数になったということだそうです。
小野市では、そういう女性を育てるリーダー研修、あるいは自治会で女性役員が入ったら、その自治会に補助金を差し上げるということも、期間限定でやったそうであります。会長、副会長、会計と三役に女性が入れば、また幾らということで、自治会に補助金を出したというようなこともあって、自治会に女性も登用するような仕組みをつくったということです。
これは一例でして、小野市はそう考えてそうやったということです。下関ももちろん今考えてやっていることだと思いますけれども、どこにどう結果を求めるかというところになってきますが、小野市は10年かけて議員の男女の割合が同数になったということがあります。
このように全国で見ればいろいろな取組をやっていますけれども、一朝一夕にはなりませんが、いろいろな事例をぜひ研究していただいて、うちの場合こうしたらいいかと国の動きもありますし、ぜひもう一歩上げていただきたいと思っております。
それからもう一つは、人材育成それから環境整備ということになります。今の中満さんの言葉にもありましたように、法制度上は、男女差別はほぼないのですけれども、現実には、長く続いた慣習や社会の文化に基づく不平等というのがなかなかなくならないと。これを改革していかないといけないと言われているのですけれども、これは、要は思い込みといいますか、特にこれまでは男性中心の社会でしたので、我々男性のほうが意識を変えるところが一つスタートかと思うのですけれども、環境整備もいろいろな角度からいろいろなことがあると思うのですが、まず、市が行っております女性が活躍できる環境整備は、どのような取組をしているのか、お示しいただきたいと思います。
○市民部長(渡部英樹君)
 女性が活躍できる環境整備につなげていくには、今、議員さんおっしゃいましたが、まずは意識啓発が大切だと考えております。
本市では、広く市民を対象にした男女共同参画意識啓発事業として講演等を実施し、幅広い市民に男女共同参画について知って関心を持っていただく、そして講座等への参加につなげていきたいと考えております。少しずつでもジェンダーに対する意識を変えていくことで、女性活躍への環境が整っていくことを期待しております。
企業等に対しましては、男女共同参画、ハラスメントなどをテーマとした出前講座を実施しております。企業においても、女性活躍推進法ですとか、育児・介護休業法の改正により、男女ともに仕事と家庭、育児を両立できるような仕組みづくりが求められております。しかしながら、社内制度や、職場環境の整備をしても、周りの理解がなければうまくいきません。そのためにも意識啓発事業が必要だと考えております。
そのほか、男女共同参画レターの配布ですとか、男女共同参画に係る情報メールの配信など、市民や企業、団体に対する情報提供を行っております。
また、方針や意思決定の場への女性の参画を進めるため、市の審議会等における女性委員の登用率向上と、女性のいない審議会等の解消に取り組んでいるところでございます。昨年度から開始しております事前協議によりまして、その成果も少しずつ出始め、女性登用率の向上、女性がゼロの審議会の減少につながっていくものと考えております。
これらは直ちに結果が伴うものではございませんが、地道な取組を継続していくことで、人々の意識の変革を図り、女性が活躍できる環境づくりに努めてまいります。
○恵良健一郎君
 様々、環境整備も取り組んでおられるということは理解をいたしております。ただ最終的には成果として、どこかに市の少子化なり、あるいは女性の市外流出なりの歯止めがかかってこその政策でありますから、やはり結果に責任を持っていかないといけませんので、地道な取組ですぐに結果が出るものではないということは私も承知をしておりますので、日々PDCAで回していただいて、政策がよくなっていくようにしていただきたいと思います。
今、審議会の登用率を申されましたが、また蒸し返すようで申し訳ないのですが、やはりなかなかこの目標が達成できていないわけであります。35%ということで。先日も経済委員会で、農業委員会のお話がありました。やはり女性が35%いないと言われる。いないわけではないのでありまして、私から見れば人数は同じなわけですから取り組んでいないだけだと。いないというのは、何をもって、誰がいないと言っているかといろいろ考えたりするわけなのですけれども、今はこういう時代ですので、待ったなしなので、そういう取組も新たに事前協議などされておられるということで、重々されておられることは承知をしていますが、もう一歩ギアを上げて、取り組んでいただいて、何とか35%、いつも決算委員会で残念な報告をいただいていますので、少しでも数字が上がっていくように期待をいたしております。
何度も申しますが、この中満さんは2030年までがラストチャンスだと言われております。これを肝に銘じて、深く根づく不平等な慣習や社会構造にメスを入れ、女性も男性も一人一人が将来に希望を持ち、安心して働きながら子供を育てられる環境を早急に整えなければならないと言われている。まさにもう環境整備のことですけれども。そして、政治、行政、企業や教育機関など、意思決定レベルで女性の数を大幅に増やすことは、こういった改革を進めることに貢献すると言われております。まさに、先ほど申しました私も含めて男性がやはりこの意識を変えていかないと、女性の登用というのは進まないのではないかなと思います。
繰り返しになりますけれども、女性の審議会の登用率35%、このためにどうしたらいいのか、先ほど経済委員会では農業委員のことが出ましたけれども、各部に審議会があると思うのですけれども、いないで今終わっているのではないかと思うのですけれども、そう言わずに、今年は無理かもしれませんけれども、では来年どうしようと、どんな方がいるのかと見方を変えていただく。男性が見方を変えることで、絶対変わると思いますから、そこがスタートでいいと思うのです。これが35%になって、何十人と恐らく女性を登用しないといけないと思いますから。何とかなるかと、もう一歩深く考えていただいて、その上で今申し上げたように、意思決定レベルに女性の数を増やすということが改革になるとありますから、そういうところに女性を巻き込むことが改革の第一歩だと、変わっていく第一歩だと思いますので、これはぜひ全庁を挙げて、もう一回意識を変えていただきたいと思います。
所管は市民部ということになっていますけれども、市全体の話でしょうから、ぜひ女性をどうやったら、いないはもうなしにしていただきたいと。ではどうするとその次を考えていただきたいと思います。
何度も繰り返しますが、女性のギャップを解消することが、最終的に少子化対策にもなると、下関が魅力あるまちになっていくということになると、私は思っていますので、ぜひ全庁を挙げた取組をお願いしたいと思います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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