録画放映

第2回定例会
6月16日(金) 本会議(一般質問2日目)
みらい下関
下村 秀樹 議員
1.市長の議会に対する姿勢について
2.株式会社星野リゾート及び同社星野代表との関係について
3.火の山の開発について
【下関市議会 本会議確定版】

△一般質問
○副議長(安岡克昌君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を継続いたします。10番、下村秀樹議員。(拍手)
  〔下村秀樹君登壇〕
○下村秀樹君
 みらい下関の下村秀樹でございます。よろしくお願いいたします。「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい」
  〔手話を交えながら発言〕
○下村秀樹君
先週の土曜日、市民部の人権・男女共同参画課主催で、勝山公民館におきまして……、(「席の真ん中で」の声あり)失礼しました。
人権セミナーがございました。普通だったら、講演会をして、割と難しい話なんかもあるのかなと思いますが、金子みすゞさんの詩を、ちひろさんという歌手の方が曲をつけて、歌を歌い、それから、金子みすゞさんの詩の朗読をされました。講演を聞くよりも、ずっと市民の皆さんに伝わったと思います。
 このように、下関市の職員はいろいろ工夫をされて、仕事を進められているんだと感じました。ちなみに、今年は下関ゆかりの金子みすゞさんの生誕120周年に当たります。このように下関には、多くの歴史、多くの資産があると思っております。
 ちなみに私のキャッチフレーズは、子供は未来、まちづくりも未来です。会派もみらい下関でございます。
 子供施策については、力持ちの竹村さんが昨日力説をされていましたので、今日は子供施策を置いて、まちづくりの話を中心に質問させていただきたいと思います。昨日の竹村議員の力説内容については、私も全く同感でございます。
まちづくりですが、まちづくりは信頼関係だと思います。市民の皆さん、市長をはじめ執行部の皆さん、そして議会との信頼関係、これが要になると思います。今日は、市長をはじめ執行部の皆さんと、議会との信頼関係について検証していきたいと思います。
3月定例会におきまして、私は次のような質問をいたしました。海峡エリアビジョン推進体制の承認機関のメンバーをお示しください。そして、次のような懸念を示しました。昨年11月――まだ議員になる前ですが、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン素案の報告会の際に、星野リゾートの星野代表は、星野リゾートを承認機関のメンバーに入れてほしいと繰り返し言われておりました。
それに対し、私は質問に立ち、ほかのホテルにも進出いただき、相乗効果を生み出すべきだと思うと申し上げましたが、星野代表は、それについては否定的でございました、と私は感じました。事業を行うものを承認機関に入れるのはいかがなものかと申し上げました。
また、次のようなことも申し上げました。私は、星野リゾートそのものを否定しているわけではございません。むしろ、星野リゾートというホテル分野に独自のノウハウと実績を持ったディベロッパーがここ下関に進出してくださることは、下関にとって大変ありがたいことだと思っています。星野リゾートの知見を大いに活用すべきだと思いますと申し上げました。そして、代替案も提示しました。アドバイザリーボード、日本語で言うと諮問機関を設置して、星野リゾートにはそこに入っていただいてはどうでしょうか。そして、少なくとももう1社、ほかのディベロッパーにもアドバイザリーボードに入っていただくとよいと思います。そうすると、知見の幅が広がりますし、星野リゾートと別のディベロッパーとの間で牽制が働くことも期待できます。ひいては、下関市及び下関市民の利益につながりますと申し上げました。
それにもかかわらず、議会における説明もなく、5月26日金曜日、第1回あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進会議が、市民の前で開催され、星野代表が推進会議のメンバーとして、市民に発表されてしまいました。
 そこで質問です。市長の議会に対する姿勢について問います。まず、議員の質問、意見をどう捉えていらっしゃいますか。
○市長(前田晋太郎君)
 議員の皆様は、私が言うまでもありませんが、全ての市民の代表者であります。その言葉は大変重く、ときには、執行権に影響するぐらいの影響力があるものだと思っております。
○下村秀樹君
 与党会派の議員の質問意見を、どう捉えていらっしゃいますか。
○市長(前田晋太郎君)
 副議長、ちょっと今の質問を確認していいですか。
○副議長(安岡克昌君)
 確認、いいですよ。
○市長(前田晋太郎君)
 議会基本条例か……、会議規則第69条です、内容の確認。
○副議長(安岡克昌君)
 確認してください。
○市長(前田晋太郎君)
 与党会派というものの認識というか、定義といいますか、下村議員が言われる与党会派を説明していただいてよろしいですか。
○下村秀樹君
 国会をイメージしていただいたほうが分かりやすいと思うので、そういうイメージしやすい言葉遣いをさせていただきました。与党の与というのは、御存じのとおり、訓読みをすると与(くみ)すると読みます。また、辞書で与党と引くと、同調する仲間という言葉もございます。
ここでの質問は、議員、その中でも同調する仲間の質問、意見をどう捉えていらっしゃったのかという質問でございます。
○市長(前田晋太郎君)
 大前提として国、国会という言葉を使いましたが、国の場合は政党政治で行われておりますので、この地方議会の場合は、それとまた異なるものかと。ですから、この場において与党会派、与党議員というものが存在しているとは、私は思っておりません。
○下村秀樹君
 先ほども申し上げましたように、与している会派、あるいは同調する仲間の会派と読み替えていただければいいと思います。
○市長(前田晋太郎君)
 多少忖度してお答えすると、差をつけろということでしょうか。差をつけてほしいという意味ですか。要は、与党会派の意見は聞くべきではないかという意味ですか。
○下村秀樹君
 例えば、採決のときに、基本的には賛成票を投じている会派でございますが、ここに所属する議員として、ちょっと冷たいのではないですかという意味合いで、ニュアンスでございます。
○市長(前田晋太郎君)
 私が、いつも、ここに座って自分の軸を決めていることは、皆さん34名の議員の提案される言葉が、市民にとって正しいものであるかどうか。下関市にとって正しいかどうかということで、受け答えをさせていただいているのです。
そして、その先にある、先ほど言った委員会を開くとか開かないとか、決め事を決めていくときには、あまり下村さんの言われるような色や、においの世界では判断していないと私は思っておりますが、いかがでしょうか。
○下村秀樹君
 ここの部分で、あまり私のほうから長くやり取りをするつもりはないのですが、今のお言葉を受けまして答えますと、私を含む同じ会派の人間、恐らく市民の皆さんの声が、ほぼ前田市長、執行部のお考えと一致しているという考え方をしているという……、言わんとしていることの意味は分かりますか。そういう理解の下に動いているということでございます。
 次にまいります。今ちょっと、ややエモーショナルな部分に入ってしまいましたが、もうちょっと理路整然とした質問をさせていただきたいと思います。
 どういう案件について、議会の議決、承認、同意、報告等が必要、あるいは必要でないと考えていらっしゃいますか。
○総合政策部長(前田一城君)
 議会の議決を要する項目については、地方自治法第96条第1項に列挙されておりまして、加えてその他の法律によっても、様々な事項が議会の議決を要するよう規定されております。また、条例で議会の議決すべき事件を追加できるようにもなっており、本市ではそういった条例も制定しております。
 議決以外にも地方自治法や他の法律により、議会の同意や承認を要する事項もあり、それらについても議会にお諮りしているところでございます。
 なお、法律に規定はなくとも、市政に関わる重要な案件につきましては、常任委員会等において報告を行っていると考えております。
○下村秀樹君
 以上をまとめまして、市長は、私ども議員の発言を真摯に受け止めていらっしゃると理解してよろしいでしょうか。
○市長(前田晋太郎君)
いつも真摯に受け止めさせていただいております。よろしくお願いいたします。
最初の話の流れから、少し補足させていただきますと、やはりただ、できる、できないということは当然あると思います。それに対して、ある節目に、例えば会議が行われる、何月何日に行われる前に一言言っておいてほしいという、配慮を求める気持ちも分かりますけれども、それができないときも、できるときも存在するということです。
それは、もうルールというものではなくて、これはもう、どっちかというと行政を超えた政治的なあれなのか、根回しという言葉なのか、よく、ちょっと私は分かりませんが、そういったものだろうと思っております。
○下村秀樹君
 それを受けて、私のほうから申し上げたいのは、今、議決、承認、同意、報告等については、法律や条例で決まって、さらに裁量の部分で、必要だと思うことは議会に説明されているという御説明がございましたが、今回の案件につきましては、議会で明確に取り上げ、質問し、懸念も表明させていただき、代替案も示させていただいているので、そういったことを踏まえて対応していただければよかったという趣旨でございます。
 2番に入ります。株式会社星野リゾート及びこの会社の星野代表との関係についてでございます。海峡エリアは、下関市民の宝物だと思います。そして、海峡エリアは、下関市全体を先導する使命を持ったエリアだと思います。
そこで質問です。市にとって、星野リゾートはどういう位置づけにあると考えていらっしゃいますか。また、星野リゾートさんに対して、どういうことを期待されていますか。さらに、星野リゾートという会社に加えて、星野代表を委員に今回入れて、ノミネートされている星野代表に対して、どういった位置づけと期待をされていますでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
議員御承知のとおり、株式会社星野リゾート及び同社を率いる星野代表につきましては、国内外において「リゾナーレ」や「星のや」「界」などのホテルブランドを展開している非常に人気の高いホテル事業者であり、観光について世界水準の知見をお持ちの事業者であると認識しております。
 その星野リゾートが、単にリゾナーレを開業するだけでなく、あるかぽーと・唐戸エリアの開発に賛同し、その優れた知見をお貸ししてくださるということは、ウオーターフロントエリアのにぎわいの創出、ひいては本市全体の観光振興におきましても、大きく寄与するものだと考えております。
 こうした認識の下、昨年4月にあるかぽーと・唐戸エリアの活性化に資することを目的としまして、地域活性化に関する連携協定を締結しておりますので、本市にとって株式会社星野リゾートは、地域資源の有効活用、観光コンテンツの開発、その他地域振興に関しまして、長期にわたって、共に取り組んでいく大変重要なパートナーであると考えております。
○下村秀樹君
 3月定例会におきまして、星野リゾートさんをあるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進会議の委員に入れる気はないですかとの与党会派議員――これは私のことですが、私からの質問に対し、未定とお答えされたと認識しておりますが、その認識は一致しておりますでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
 3月の定例会のときには、推進体制のメンバーについては現在調整中ということで、決まったものはないとお答えしましたので、認識は一致していると思います。
○下村秀樹君
 星野代表を推進会議の委員に入れるべきではないとの3月定例会における指摘に対し、どう感じ、どう考えられましたか。
○総合政策部長(前田一城君)
 これにつきましても、3月の定例会でお答えしているとおりでございますが、当時は、メンバーについては調整中ということで、定まったものはございませんでしたが、観光に関する専門的な知見を持っている方に入っていただくということは、非常に重要なことであると考えておりました。
○下村秀樹君
 誤解なきように申し上げます。私は、星野さんを連れてきたことを高く評価しております。そして、星野さんが来てくれたことにも感謝をしております。下関市としては、星野さんの力を最大限引き出すべきだと考えております。ただ1点だけ申し上げたいのは、事業者を行政と、同列・同等の扱いにしてはいけないという、その1点だけ申し上げております。
質問を続けます。タブレットを開きます。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
 これは、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進会議委員メンバーということで、先日、執行部から市民に向けて配られた表でございますが、このように星野代表の名前が入っております。
3月定例会でも申し上げたとおり、今の繰り返しになりますが、民間事業者を意思決定機関に入れることはふさわしくないと考えるがどうでしょうかという質問に変えますが、どうでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
このマスタープラン推進会議ですが、これは行政、それからエリア内の民間事業者、専門家等で構成されるデザイン会議で議論された方針について、観光、経済、地域などの各分野において、高い知見を有する委員から御意見をいただき、その方向で検討を進めてよいかを確認するための会議となっておりますので、民間事業者が必要に応じて、委員として参画することは問題ないものと考えております。
なお、当然のことながら、推進会議で認められた方針が直ちに事業化されるものではなく、庁内での議論や議会での御審議を経て予算化され、通常の執行プロセスにのっとって進められるものと考えております。
○下村秀樹君
それでは、次の資料になります。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
今の御説明では、デザイン会議のほうで提案されたことについて、方向性を確認するのが推進会議の役割だと。推進会議で確認されたことが、直ちに事業化されるわけではなくて、それを庁内でもんだり、議会に説明、場合によっては諮ったりということで決まっていくということだったと思いますが、それでよろしいですか。
○総合政策部長(前田一城君)
 それで結構でございます。
○下村秀樹君
 先日配付された資料の中で、推進会議の設置要綱がこちらの資料でございます。これの第1条には、第1条の2行目の後ろのほうですが、意思決定を行う場と書いてあります。
それから、第2条についても、プランの推進を図るための意思決定を行うと、2行目のところに書いてありますが、今の御答弁内容からしますと、この表現は誤解を生みかねないのではないかと思いますが。訂正したほうがいいのではないかと思いますが、いかがですか。
○副市長(北島洋平君)
 これも常に申し上げてきたことではあると思いますし、マスタープラン本体にもそのように書いてあると思っておりますけれども、確かに意思決定という言葉を使っておりましたが、今の議員の御質問といいますか御議論だと、やはり何の意思決定かという、その目的語が大事かと思っています。
だから、そこに関しては、先ほど部長が答弁で申し上げたとおり、これこれこういうようなアイデアでもって、こういう方針で進めていいですかということに、いいのではないでしょうかという決定をして、それをただ具体的に事業にする、きちんと予算が伴うかどうかとか、本当にそれをやる価値があるのですかというようなことに関しては、改めてしっかり庁内でも議会でも御議論をいただいて決定する。それが公の仕事の進め方だと思いますので、その範疇で意思決定ということで書いているだけでございますので、全く答弁に誤りはないと思います。
○下村秀樹君
 市民の皆さんの中には、この表現を見て誤解をされている方もいらっしゃいますので、表現を変えてはいかがですかということを申し上げました。
しかし、今おっしゃったように、推進会議はデザイン会議から提案された内容の方向性の確認、それをすることが役割であって、直ちにそれを事業化するという決定を行うものではない。それを踏まえて、庁内、推進会議の確認を踏まえて、庁内そして議会で検討して、決定をしていくということが確認できました。
 次にまいります。このような経緯がある中、執行部としての決定に当たって、なぜ事前に議会に説明されなかったのでしょうか。これは、ちょっとさっきの繰り返しになりますけど。
○総合政策部長(前田一城君)
 観光に関する専門的な知見を持っている方に入っていただくべきと考えているということを申しましたけども、その方向性については、マスタープランにも記載されておりますし、3月の定例会でも申し上げております。
そういう方向性に沿った人選をしたところでありまして、具体の人選については行政の裁量の範疇であると考えておりましたことから、改めて、事前に議会への説明は行いませんでした。
 なお、いずれにせよ、市議会の皆様にも丁寧にお知らせする必要があると考えておりましたので、先ほどの委員の名簿を含みます会議資料一式を、全議員へ配付させていただいたところでございます。
○下村秀樹君
 冒頭でも申し上げましたように、この海峡エリアは、市民にとっての宝物だと思います。これは皆さんも共通認識だと恐らく思います。そうですので、力を入れてされている、力を入れていらっしゃるということはよく伝わってまいります。
そして、今後5年、10年、まちづくりは一声20年かかりますので、相当な投資が必要になってくると思いますし、相当な投資を民間からも呼んでいく必要があると思います。その呼び水になるようなことを中心に、市のほうで施策をつくったり、実行したり、あるいは呼び水となる投資をしていかないと、市だけで全ての投資を賄うことは、もうどだい無理だと思います。そういった意味で、市民の関心も非常に大きく、したがって、議員の関心も非常に大きい案件でございます。
 これは火の山も含めて大きな意味での、広い意味での海峡エリアについて、そういうふうに考えている方が多いと感じておりますし、執行部の皆さんも、いろいろな部署が関わって、ある意味、総力戦でやっていらっしゃるプロジェクトだと思っています。
実際に、市民からの質問もたくさんございますし、それから、議会の中でも全員協議会の中で計画を御説明していただいたときも、多くの質問が出まして、もう質問が時間内に収まらないぐらい、皆さんの関心が高かったと思います。そういった案件でございますので、ぜひとも、今後は事前に議会に説明していただくように、強くお願いをいたします。
 次にまいります。デザイン会議を統括し、デザイン会議を代表するマネージャーについて、星野リゾート、または星野リゾートの役職員を予定されていますでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
 デザイン会議の委員につきましては、現在のところは選定中でございますが、デザイン会議を統括するマネジャーについては、あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進業務の受託者であります有限会社ハートビートプラン・カイキョーエリアマネジメント共同事業体の代表者を予定しております。
○下村秀樹君
すみません。よく理解できなかったのですが、それは、星野リゾートさんの役職員ということでしょうか、そうとは限らないということでしょうか。
○総合政策部長(前田一城君)
 星野リゾートさんとは関係のない、別の会社でございます。有限会社ハートビートプランという会社と、それからカイキョーエリアマネジメント株式会社という二つの法人の共同企業体に、このたびのマスタープランの推進業務を受託していただいておりますので、先ほどの共同事業体の代表者の方に今、総括マネジャーになっていただく予定ということでございます。
○下村秀樹君
タブレットの資料をお示しさせていただきます。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
こちらは、デザイン会議設置要綱でございます。その役割として、第1条で、赤い線で引いていますが、推進会議へ提案するというのが役割でございます。これの次のページですが、デザイン会議の運営についてはマネジャー1名を置き、そのマネジャーはデザイン会議を総括し、デザイン会議を代表するということになっております。
もし、ここに、共同企業体の代表者がどなたになるかにもよりますが、星野リゾートの役職員が共同企業体の代表者になって、このマネジャー1名の代表を総括するマネジャーが、星野リゾートの役職員ということになりますと、星野リゾートの役職員が代表して提案をした内容を、星野リゾートの代表がいらっしゃる会議が確認をするということになりますので、それを危惧しております。
○副市長(北島洋平君)
 先ほど部長から御説明をさせていただいたとおりなのですけども、我々は今回、このプロジェクトを進めるに当たって、デザイン会議と推進会議をつくって回していきましょうという話をし、そのための、回すための業務は委託しましょうということで、3月議会に予算を提出させていただきまして、先ほど事業名は部長が申し上げたとおりですけど、提出させていただきまして、それに従って5月に公募しますと。会社は4月ですけど、決定、公募して、結論が出るのが5月でございまして、それについて落札したのが、先ほど御紹介をした有限会社ハートビートプラン・カイキョーエリアマネジメント共同事業体という会社さんになっております。
だから、この会社さんは星野さんとは資本関係も一切ないし、別の会社です。ちなみに、今議員に御紹介いただいているとおりで、推進会議の資料はこうやって公表させていただいておりますけども、もう一、二枚めくっていただくと、どういう会社ですという資料があったと思いますので、ぜひ御覧いただければと思います。
○下村秀樹君
 この質問をするに当たって、事前にいろいろ確認をしている中で、星野リゾートの役職員、現地下関駐在の方という声もあったものですから、そういった質問をさせていただきましたが、星野リゾートの役職員でないということでございますので、この質問は以上で終わります。
 星野リゾートさんとの土地の契約は、定期借地でございますか、普通借地でございますか、そしてその理由は何でしょうか。
○港湾局長(酒井貴司君)
 株式会社星野リゾートによるホテル事業に係る土地の契約は、普通借地権による市有財産貸付契約でございます。こちらについては、過去複数回の公募において事業化に至らなかったことを踏まえまして、平成30年の11月に行った当該事業者公募では事業期間を含め、より自由な事業提案が可能であり、事業者の参画意欲向上が期待できる普通借地権による賃貸借契約を行うことを、公募の条件として実施したものでございます。
○下村秀樹君
 民間事業者に広く進出意欲を持っていただくために、通常は定期借地が多いと思いますが、ここの場合は普通借地にされたという理解でよろしいでしょうか。
○港湾局長(酒井貴司君)
 おっしゃるとおり、御指摘のとおりでございます。
○下村秀樹君
 参考までに隣の泉陽興業株式会社さんと御契約されている現在の「はい!からっと横丁」の場所については、この辺りの条件はどうなっていますでしょうか。
〇産業振興部長(山田 豊君)
ただいまの「はい!からっと横丁」のある土地、この契約につきましては、この施設を運営いたします泉陽興業株式会社様と平成25年1月16日付で、同日から平成36年3月31日までを契約期間とする事業用定期借地権設定契約を締結してございます。そうですので、普通借地契約ではなく定期借地のほうの契約となってございます。
○下村秀樹君
 通常は、事業用定期借地契約でされているところを、今回、この星野さんについては、事業意欲を高めるために普通借地にしたということでございます。分かりました。
ちなみに、これらの条件を、これは通常とは違う条件、理由もちゃんとした理由があって、進出意欲を高めるということでございましたが、こういった理由だから、普通借地にしますといったことを、事前に議会には説明されましたでしょうか。
○港湾局長(酒井貴司君)
普通借地権につきましては、平成30年10月の臨時議会建設消防委員会において、公募要項の選定基準として、普通借地権に係る部分の御説明をさせていただいております。
○下村秀樹君
 今後も議会で説明していただけるように、ぜひともよろしくお願いいたします。
 3番にまいります。火の山の開発について、以前、執行部から次のような説明がありました。唐戸市場に来られた観光客の皆さんに、火の山へ回遊していただき、下関での滞在時間を長くしてもらいたい。そのために、火の山を開発する、まず整備する。
私は、この説明が非常に腑に落ちました。もっと言えば、下関に宿泊をしていただき、大いにお金を落としていただくべきだと思います。日帰りと宿泊とでは、落としていただくお金が1桁ぐらい違うからです。そのためにも、火の山に行きたいと思っていただくものにする必要があると思います。
 そこで質問です。火の山公園現地見学会が、5月14日に行われていますが、参加者の市民の方から「中途半端な開発では意味がない。もっとお金をかけて観光客を呼ぶことのできる開発とすべし」との意見が出されたようですが、どうお考えでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
 議員御案内のとおり、5月14日に火の山山頂エリアにおきまして、市民を対象にした現地見学会を開催いたしました。その際の参加者からの御意見といたしましては「中途半端な開発ではなく、もっとお金をかけてよい。若い人たちが下から声を上げて盛り上げてほしい」「子供だけでなく大人も楽しめるような目玉が欲しい」といった御意見のほか「開発で火の山の価値を損なわないように、ある程度の余白を残してほしい」「火の山には大きなアトラクションなどは必要なく、自然を楽しむほうがよい」など、様々な御意見を伺っております。
市といたしましては、観光客を呼び込むインパクトのあるコンテンツは、民間事業者と連携しながら、ぜひ実現したいと考えております。また、火の山の魅力を生かして、ここでしか体験できない付加価値を生み出していきたいと考えております。
○下村秀樹君
 それでは、火の山再編整備事業の計画期間と全体投資予定額は幾らでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
火の山の再整備計画について、現時点での全体事業費は約63億円でございます。そのうち、公園再編整備事業の事業費は約43億円で、事業期間は令和5年度から令和9年度までを予定しております。
○下村秀樹君
 あえてお聞きしますが、残りの20億円はどういった投資でしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
 申し訳ございません。既存ロープウエーの代替施設整備事業の事業費が、約20億円でございます。
○下村秀樹君
 今おっしゃった投資額に対するリターン―――収益への期待額とか、目標額は幾らでお考えでしょうか。
また、火の山単体ではなくて、下関市全体への波及効果の期待額、または目標額は幾らでしょうか。その根拠とした、あくまでこれは想定の根拠ですが、来場者数とか、平均消費単価はどうお考えでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
 事業を計画するに当たりまして、公園整備によって発生する経済的価値を便益として算出しており、その額は100億円以上を見込んでおります。
 便益の内容は、公園の直接利用価値として、健康増進、心理的な潤い提供、文化的活動の基礎、教育の場の提供などを見込んでおります。また、公園の間接利用価値として、緑地や動植物の生息、生育環境の保存、季節感のある景観の提供、災害時の避難地確保などを見込んでおります。このほかにも様々な経済波及効果があると考えております。
 また、事業の目標指標といたしまして、火の山公園山頂の利用客数については、事業完了後の令和9年度には37万人以上を想定しております。また、関門トンネル人道の利用者数は、事業完了後の令和9年度には21万人以上を想定しております。また、火の山地区と唐戸地区を結ぶ国道の歩行者・自転車通行量は、事業完了後の令和9年度には1日当たり2,800人以上を想定しております。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 観光スポーツ文化部が所管をいたします、ロープウエーの代替になりますパルスゴンドラの整備についてお答えをさせていただきます。新たな移動手段といたしまして、令和5年3月に策定をいたしました火の山地区観光施設再編整備基本計画において、施設のリニューアルや、将来的な車利用からの転換を図る観点などから、延べ24万人を目標利用者数といたしております。
 現時点で、運賃・目標額は定めておりませんが、今後、整備と並行して決定してまいりたいと考えております。
○下村秀樹君
 質問の繰り返しになりますが、下関市全体に対する波及効果の金額は、ざっくりになると思いますけど、幾らぐらいを見込んでいらっしゃいますでしょうか。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 経済波及効果につきましては調査をしておりませんので、期待額・目標額ともに、数字は現在のところ持ち合わせておりません。
○下村秀樹君
 何事も目標が必要だと思いますので、波及効果の金額を想定していただきたいと思います。それはあくまで仮説ですので、見直していけばいいと思いますが、仮説が何もないと、行く方向性が定まらないと思いますので、方向性を定めるという意味で、ざっくりで構いませんので、金額に落としていただきたいです。大きな投資が伴うわけですから。
それでは、タブレットのほうで資料を出させていただきます。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○下村秀樹君
これが、5月14日に配られた資料の絵です。キャンプ場ですけども、世界有数の眺望を楽しめる場所になると思います。それなりのお金を落としていただく仕組みはどう考えていらっしゃいますでしょうか。
幾つかまとめて質問させていただきます。それから、これがゴンドラですけれども、これはスキー場でよく見かけるものですが、例えば乗り物を売りにして集客するという手法も、いろいろなところで取られておりますが、そういったことはお考えではないのでしょうか。
次にまいります。これは展望テラスでございますが、コンペで選ばれたということで面白いデザインだと思いますが、お金を落としていただく仕掛けはどう考えるのでしょうか。よくあるやり方といたしましては、もう最後になりますが、これはびわ湖テラスですけども、水辺につながっているように見える水盤、プールみたいなものを、泳ぐプールではないですけど水たまりをつくって、水がつながっているという、その幻想的な眺望を売りにして、ここの場合は、左側のほうにレストランがありますけども、そういったものをつくってお金を落としていただくという例がありますが、西長門リゾートとか、火の山でも、それと温泉をそういうふうにしたりとかございますけども、そういったお考えはおありでしょうか。
 それから、最後にアスレチックです。以前、市長が子供のときに、お父様にアスレチックに連れて行っていただいて、すごくいい思い出だったと、公式の場でおっしゃっていましたけども、そのアスレチックですけども、この絵を見る限りは、児童公園にも、ちょっとこれと似たような施設はあるかなと。特に、こっちなんかはそうですけども、これも児童公園で斜面になっているようなところは、こういった類いのものがございますが、これだと本当に児童公園になってしまうのではないかと危惧されますけど、これで観光客を呼べるとお考えでしょうか。以上、お願いいたします。
○都市整備部長(清水 悟君)
 御質問のうち、公園設備整備に関する部分について御回答いたします。山頂の展望デッキにつきましては、御案内のとおり、若手建築士を対象とした設計コンペによってデザインが決定し、設計に着手しております。
 選定されたデザインに対して、審査委員からは、歩きながら景色がどんどん変わっていって面白いなどと評価をいただいております。市としましても、展望デッキの中央にある広場の利活用について、イベント事業者や市民の御意見を伺っているところであり、ここでしかできない体験ができる特別な場所に仕上げてまいりたいと考えております。
 アスレチックにつきましては、複雑な地形条件を生かしながら、海峡に張り出すローラー滑り台や、眺望のよいブランコなどを計画しており、火の山ならではのアスレチックとして市外の方にもアピールできるものになると考えて、下関の火の山のアスレチックは一味違うというようなものをつくってまいりたいと考えております。
 山麓のキャンプ場につきましては、海峡と、そこを行き交う船を目の前に臨むことができ、また、新鮮な魚介が手に入る唐戸市場が近く、隣接地に温浴施設もございます。これらの条件を生かして、特色あるキャンプ場となるよう設計を進めてまいります。
そのほか、観光客を呼び込む施設として、令和6年度以降、屋内展望施設、イベント広場等の整備を予定しております。火の山の魅力を生かしたこれらの整備を通じて、ここでしか体験できない付加価値を生み出していきたいと考えておりますし、また、民間の方にも、様々なアイデアをいただいて、民間投資を呼び込めるような進め方、今後一層積極的に働きかけを進めてまいりたいと考えております。
○観光スポーツ文化部長(古川 力君)
 パルスゴンドラにつきましてお答えをさせていただきますが、今後、設計施工事業者を選定するプロポーザルの中で、アイデアを求めて、よりよいものにしていきたいと考えております。
○下村秀樹君
 最後になりますが、火の山の開発を進めるに当たりまして、どのような事例を参考とされていますでしょうか。
○都市整備部長(清水 悟君)
 火の山地区の再編整備に当たり、観光客を呼び込むインパクトのあるコンテンツを実現するためには、民間事業者との連携が不可欠でございます。
民間連携の事例として、公園内に民間運営のカフェを設置している北九州市の勝山公園や、別府市の別府公園、バーベキューテラスやグランピング施設を有している鉄輪地獄地帯公園などの事例は参照しております。
このほか、新たな移動手段の参考としては、姫路市のセントラルパーク内にあるロープウエーや、徳島県三好市の箸蔵山ロープウエー、長崎市の稲佐山スロープカーを視察しております。
 また、キャンプ場の参考として、山陽小野田市の竜王山公園オートキャンプ場、美祢市の秋吉台オートキャンプ場、長門市の伊上海浜公園オートキャンプ場、北九州市の平尾台自然の郷などを視察しております。
 加えて、伊勢志摩国立公園の横山展望台や箱根のcu-mo(クーモ)箱根、熱海のコエダハウス、滋賀の、先ほど御紹介のあったびわ湖テラスなどを参照させていただいております。
○下村秀樹君
 火の山の集客力を大いに高め、かつしっかりお金を落としていただく仕掛けを構築していただきたいと思います。必要な市の予算についても、しっかりと考えていただきたいと思います。あわせて、民間投資をたくさん呼び込めるように工夫していただきたいです。火の山とウオーターフロントを含む海峡エリアの開発に下関の命運がかかっていると言っても、言い過ぎではないと思います。
シティープライドという言葉があります。下関市の職員の皆さんが、下関のことを最もよく知っており、下関市のことは何でも俺たちに聞けという意味です。頑張ってください。
 そして、議会への説明についても十分に果たしてください。以上です。どうもありがとうございました。(拍手)
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