録画放映

第1回定例会
3月8日(水) 本会議(個人質問1日目)

宮野 直樹 議員
1.安岡小学校校舎解体事業
2.学校空調設備整備事業
【下関市議会 本会議確定版】

△個人質問
○副議長(安岡克昌君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。個人質問を継続いたします。4番、宮野直樹議員。(拍手)
  〔宮野直樹君登壇〕
○宮野直樹君
無所属の宮野直樹です。質問に先立ちまして、少しお時間を頂戴いたしたく存じます。
先月執行された下関市議会議員選挙において、市民の皆様には多大なる御支援と御協力を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。今回の選挙戦では、組織や知名度もない私に対し、ふるさと発展を願う皆様の期待や力強い御声援が大きな力となり、初当選を果たすことができました。本当にありがとうございました。
かかる上は、このたび公約として掲げた「共に生きる」の実現と、皆様から頂戴した地域課題の解決に向け、微力ではありますが、鋭意努力してまいりますので、今後とも一層の御指導と御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、通告にしたがいまして質問をさせていただきます。初めに、安岡小学校校舎解体事業についてであります。
まずもって、前田市長におかれましては、市民の皆様が夢を語り、希望をかなえることができる「希望の街・下関」の実現を力強く進める中で、令和5年度予算の最重要施策の一つとして、「子育て強力支援(For Kids For Future)」を掲げられ、子供たちのために、様々な政策を打ち出していただきましたことを、子育て世代の1人として大変感謝をしているところであります。また、今回取り上げさせていただく安岡小学校の老朽化の課題につきましては、これまでの間、市長自ら足を運び、視察をしていただきましたことに深く感謝申し上げます。
さて本市は、中・長期的に人口減少や少子高齢化が進むことが予想されており、財政的に厳しい状況があるのは現実です。公共施設については、下関市公共施設等総合管理計画が策定されており、計画期間の基本目標として、平成27年から令和16年までに、公共施設の延べ床面積3割縮小に向けて取り組んでいるところと認識しています。
そのような中、学校施設においては一昨日、林真一郎議員の代表質問に対して、下関市立学校施設長寿命化計画に基づき、計画的に改修工事が進められており、築年数60年を超える校舎は37棟、そのうち今後10年間の大規模改修による校舎改修の計画は8棟、今後10年の計画に入っていない学校は、予防保全工事、また学校トイレ快適化事業により、計画的に改修を進める予定として、教育環境の整備に努めると答弁がありました。
学校とは、本市の未来を担う子供たちが学び、育む義務教育の場であります。子供たちが老朽化による不安やストレスを感じながら、学校生活を送ることがあってはなりません。子供たちが、生き生きと勉強やスポーツに取り組み、たくましく成長できる場であることが必要であり、豊かな教育環境をつくるのは、行政の役割であると考えています。あわせて、学校は災害時において、避難所としての役割もあるため、子供たちはもとより、地域住民の安全と安心を確保したものでなければなりません。
今回、事業の対象である安岡小学校は四つの校舎があります。そのうち、一つの校舎は耐震性がなく、平成28年から使用ができておりません。安岡地区におきましては、近年、ベッドタウンとして脚光を浴びており、宅地開発も進んでいることから、児童数が増加しております。子供たちの安心・安全な教育環境はもちろんですが、教室不足も課題です。こうした状況の中で、課題解決に向けた取組に対し、令和5年度に予算が精選され、前進したことは大いに評価し、また期待をしているところであります。
そこで、お尋ねをいたします。安岡小学校校舎解体事業について、どのような内容か御説明をお願いいたします。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
御案内のとおり、安岡小学校では、近年、児童数が増加傾向にあり、また、周辺の大規模宅地開発により、さらに児童数の増加が予測され、近い将来、普通教室数が不足する懸念がございます。
解体予定であります普通教室棟は、構造上の問題から、耐震改修ができておらず、現在使用しておりません。当該建物を解体し、将来の教室不足に備え、空き地を確保することを目的とした事業でございます。
○宮野直樹君
児童数が増加して、宅地も増え、これから教室不足、その課題に対して、空き地をまず作るということについて御説明がありました。それでは次に、今後の予定についてお尋ねをいたします。この事業が今後どのような予定で進められるのか、御説明をお願いいたします。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
今後、入札期間や工事の準備期間等を経て、10月頃に上屋の解体工事に着手する予定でございます。工事の完了は、令和6年2月頃を見込んでおります。
○宮野直樹君
10月からスタートして2月に空き地になるということで、進められるということが分かりました。
次に、空きスペースの有効活用についてお尋ねをいたします。この事業に、空きスペースの有効活用を図るとありますが、解体された後のスペースについて、どのような活用方法をお考えでしょうか、お願いいたします。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
近隣の大規模宅地開発が児童数の増加にどのように影響するかを見極めながら、不足する教室を設置するための用地として使用することを想定いたしております。
○宮野直樹君
今後の宅地の状況等を見極めながら不足した教室にどう対応するかを考えていくということで御説明がありました。
いずれにしても、私は校舎を新しく建て替えることが必要だと考えています。安岡小学校の児童数を考えてみると、平成24年に688名だった児童数は、令和5年3月現在で、766名となっており、約10年間で78名ほど増えています。新年度はさらに増え、778名になる予定と私は今聞いております。さらに、安岡ヒルズをはじめ、そのほかを含めると宅地が約180区画ほど増えていくということも聞いております。今後も児童数の増加が見込まれる状況です。
そのような中、先ほども申し上げましたように、平成28年から一つの校舎が使用できない中で、児童数や特別支援学級の増加、また、通級指導教室の設置等も伴い、教室に空きがありません。特別支援学級のうち1クラスは、以前、PTAが使用していた和室を教室として使用している状況であります。また、本議会でも、不登校の児童の課題について、様々な議論がありましたが、集団になじむことが苦手な児童に対応する、そうした空き教室もありません。エアコンのない相談室で、そうした児童の個別学習をしていたため、PTAでスポットエアコンを購入することもありました。また、現在、一、二年生が使用している2階建ての校舎は、築68年が経過しており、2階にはトイレがありません。休憩中、低学年の児童が、1階のトイレに列を作っている状況であります。一、二年生の児童にとって、いい学習環境だとは言えません。そのほかにもまだまだありますが、こうした状況も鑑みて、取り壊した校舎の空きスペースには、校舎の建て替えが必要だと私は考えています。
そうした中で、仮校舎の必要性について、次にお尋ねをいたします。私は、新しい校舎を建て替えるまでの間に、仮校舎が必要だと考えています。現在、使用していない校舎がある中で、なぜ必要なのかと思われるかもしれませんが、しかし、既に問題を抱えているため、仮校舎の必要性について説明をさせていただきます。
主に4点です。まず一つ、学力向上のためであります。先ほど御説明したとおり、現在、安岡小学校では、空き教室がありません。その状況の中で、一つ例を挙げると、現在、2年生児童は138名です。山口県は35人学級のため、あと3人児童が増えれば、1クラス増えることになります。現在、小学校にも、転校したいといった問合せが複数来ているということを聞いております。その場合、少人数学級をやめなければ、教室の確保ができません。子供たちの学習環境の質を低下させることは避けるべきです。
二つ目に、特別支援学級の増設のためであります。新年度より、安岡小学校では、肢体不自由児学級が新設されます。現状では、特別支援学級が3クラスありますが、相部屋にするしかない状況です。児童の特性に応じた学びや身体状況を含む安全面を考えると、教室を準備するべきです。
次に三点目です。地域連携教育の推進のためであります。地域に開かれ地域と共にある学校、学校を核とした地域づくりを実現するためには、地域の方と児童が日常的に交流できるスペースが必要です。例えば、小さなお子さんを遊ばせる空間、また、高齢者の方々と触れ合う機会は大変重要であり、先生方とは違った地域の方々の温かさは、児童がふるさとを愛する心を育むために必要です。そのためにも、教室を準備するべきだと考えています。
次に四点目です。必要物品の管理のためであります。例えば、子供たちの成長に応じて、年度途中に、机また椅子を交換する、こうした必要性があります。また、掃除道具や運動会など、様々な学校行事に使用する小物、またPTA活動に必要な物品など、学校教育に必要な物品を管理する場所も必要です。これも現在ありません。
こうした状況の中でお尋ねをいたします。以上のことから、仮校舎が必要であり、最低四つの教室が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
議員御指摘のとおり、安岡小学校は児童数の増加と特別支援学級の増加によりまして、学級数が増え、加えて、当該老朽化校舎は耐震性能を有しておらず、教室として使用できないことから、教室数に余裕がない状態となっております。その結果、小人数教室、地域連携教育のためのスペース、及び必要物品の保管場所等が不足している状況です。教室を増設する際に、議員の御意見も参考にさせていただき、検討したいと考えております。
○宮野直樹君
学校の実情について教育委員会として、その状況を認識されているということで、本当にこれは学校の先生方、また私自身も常日頃から子供たちと交流する中で感じている課題、現場の率直なことを述べさせていただきました。こうしたことを勘案しながら、また今回の選挙戦を通じて、この学校の施設の問題、子供たちの関係の問題についてたくさん御意見をいただいたところであります。
今後、スペースをつくって、今後の推移を見ながら、この安岡地区そして子供たちにとって必要な、こうした学校施設の建て替え等を検討する中で、安全で安心な施設環境の整備、また快適な生活環境の整備、多様な学習活動のための教育環境の整備、それらに加えて、災害発生時の避難所、地域コミュニティーの拠点としての整備を含めるとともに、児童・教職員など、現場の声、また保護者や地域の声も聞きながら、校舎の新設に向けて善処をいただきますことを要望して、この質問を終わりたいと思います。
それでは、次の質問にまいります。学校空調設備整備事業についてであります。学校空調設備整備事業については、学級数の増加等による普通教室、特別支援教室等への空調設備の設置を実施するとされていますが、本事業について、どのような内容か御説明をお願いいたします。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
令和元年度に、児童・生徒の安全を守るため、普通教室等へ空調設備の整備を行いました。その後、児童・生徒が増え、教室数が増えた場合には、空調設備が設置されておりませんので、増設等の対応を行っております。令和5年度におきましても、そのような教室に空調設備を整備し、児童・生徒の学習及び生活の場として快適な施設環境の確保に取り組もうとするものでございます。
○宮野直樹君
それでは、次に事業の中に特別教室のエアコン設置は含まれているのでしょうか。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
学校空調設備整備事業、令和5年度で5校分を見込んでおりますけども、これについては、普通教室、特別支援教室等への空調設備の整備を実施するということになってございまして、お尋ねの特別教室については含まれていないと認識しております。
○宮野直樹君
本事業については、普通教室、児童や様々な増えた教室の増設に当たって、児童の学習環境、生活環境のためにエアコンを設置するということでありました。
教育環境の整備について、普通教室へのエアコン設置をはじめ、タブレット端末の配備、トイレの快適化など、これまで前田市長により大きく推進されたことを、3人の子を育てる親の立場としても、非常に感謝をしております。しかしその中で、本事業では特別教室のエアコン設置は含まれていないということで、少しそこについて焦点を当てて質問していきたいと思います。
文部科学省の公立学校施設の空調設備設置状況を見ると、令和4年9月1日現在の特別教室のエアコン設置について、全国の設置率は61.4%、山口県は44.9%となっています。令和4年9月定例会において、坂本晴美議員から、また、12月定例会において、田中義一議員から、それぞれ特別教室、図書室のエアコン設置について質問がありました。そのときの答弁では、小・中学校の特別教室と図書室を合わせた数は464室で、エアコン設置は41室。全体の約9%に設置されている。また、教育委員会として重要な課題であると認識しており、設置の必要性について検討を始めたとありました。
そこでお尋ねします。その後の検討状況について、御説明をお願いいたします。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
特別教室への空調設置につきましては、現在、事業実施の計画策定段階にございます。
○宮野直樹君
計画策定の段階ということで、そうした状況について御説明がありました。
全国、山口県内の特別教室のエアコンの設置率と比較すれば、本市は低い水準となっています。昨年、小学校PTA連合会の会長として、教育懇談会に向けたアンケートを実施させていただきました。その際のアンケート項目の一つである教育環境の整備について、一番要望が多かったのが特別教室へのエアコン設置でした。熱中症をはじめ、子供たちに何かあってからでは遅い。早急な対応を願いたい。こういった切実な思いが寄せられたところであります。
実際に、私も夏場学校へ行ってみると、昼休みに図書室で読書を楽しむ子供たちにとっては、耐え難い環境であり、私自身もそれを体感し、また目の当たりにしているところであります。また、音楽の授業では、歌を歌うだけでなく、体を動かしながらやる中で、非常に児童たちが快適な環境と言い難い中で、しっかり学んでいると。そうした状況も、先生方からも聞きますし、実際に見聞きしております。
特別教室においては、夏場は猛暑のため、子供や教職員の身体的な負担が大きいこと、また、避難所に指定されている学校の体育館には空調設備がないため、エアコンが設置されていれば、避難所対応が図れること。今年度、2度ほど安岡小学校は避難所として開設をしました。私も体育館に行ったのですけれども、地域の方が避難されており、どうした状況か聞いて、そして翌日、学校は通常であると、しかしまだ避難所は閉鎖されていないということで、地域の方がおられた学校があると、そういう状況です。これが長期化した場合に、体育館でずっと過ごすというのはなかなか難しいだろうと。ただ学校は通常に運営されるので、普通教室でエアコンに当たるわけにはいかないだろうと。そうしたときに特別教室、そうした災害の観点からも、やはり長期的に避難しなければいけない状況があれば、有効活用できるのではないかということを私も感じました。またそうすることで、児童の学習、通常の学校が滞りなく進めることができるということも思いました。
こうしたことも含めて、教育環境の整備とともに、避難所としての役割を果たせることも鑑み、全ての特別教室へエアコン設置をしていただきたいと考えていますが、これについてはいかがでしょうか。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
議員の御指摘のとおり、近年、気温上昇により、児童・生徒の健康への影響が危惧されており、学校や保護者等から、特別教室への空調設備設置の要望が数多く寄せられてございます。暑さの最も厳しい期間の授業はエアコンのある教室で行う、そういう運用面での工夫により、対応をお願いしているところでもございますが、教育委員会としましても、本件は重要課題と認識してございます。
○宮野直樹君
気温が大変高くて、なかなかもう窓を開けるだけでは難しい状況、これは本当にそうだと思いますし、そうした中でたくさんの要望があり、ただなかなか簡単にはいかないのだろうということも、難しい課題もあるということは、私なりに理解もしています。
この中で学習環境の向上については、子供たちのためではありますが、先生方の働き方改革にも直結いたします。ぜひとも、計画的かつスピード感を持って対応していただくことを要望して、この質問を終わらせていただきます。
以上で私の個人質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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