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秋山 賢治 議員
第1回定例会 3月8日(水) 本会議(個人質問1日目)
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内容
会議録
第1回定例会
3月8日(水) 本会議(個人質問1日目)
市民連合
秋山 賢治 議員
1.介護人材確保支援事業について
2.子育て強力支援について
3.動物愛護活動支援事業費補助金について
【下関市議会 本会議確定版】
○議長(香川昌則君)
2番、秋山賢治議員。(拍手)
〔秋山賢治君登壇〕
○秋山賢治君
おはようございます。市民連合、立憲民主党の秋山賢治です。質問に入る前に、このたびの市議会議員選挙で当選をさせていただきました。御支援をいただきました皆様方の負託に応えられるよう、また、下関の発展と市民生活の向上のため、全力で努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは通告に従い、質問をさせていただきます。まず、介護人材確保支援事業について質問をいたします。西暦2025年以降、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、我が国が超高齢化社会になると言われる、いわゆる2025年問題を迎えるに当たり、それを支える介護の人材不足は深刻な問題であります。
私自身も、昨年の2月まで、市内の老人保健施設で支援相談員として、また現場でも働いてまいりました。3年間働いたうち、2年間はコロナ禍で、命をお預かりする現場としての責任と、通常の介護業務に加え、感染予防対策等、職員一同、大変な状況でありましたが、利用者やその御家族から感謝のお言葉をいただいたとき、介護の仕事をしていて本当によかったと、今でも誇りに思っています。だからこそ、今後、介護の人材確保、そして育成は必要不可欠であると考えます。
そこで質問ですが、介護人材確保支援事業の開始年度である令和3年度の予算、そして実績を御説明願います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
それでは、令和3年度の介護人材確保支援事業の予算と実績について、お答えいたします。
令和3年度から、新規事業として介護人材確保支援事業を実施しております。この事業は、下関市内の介護サービス事業所に介護職員として就職する方へ、転入するときの旅費、それから引っ越しの費用などを助成するものでございます。1件の上限を50万円としまして、10世帯で500万円の予算に対しまして、実績は3世帯に助成を行い、支給額は14万7,750円でございました。
○秋山賢治君
この事業の開始年度ということで、私も現場にいましたので、最初に始まったときは、いろいろと課題もある中、努力をされたと思いますが、予算に対しての実績は伴わなかった、届かなかったということは、いろいろと問題があったかと思いますが、続いて、令和4年度の直近までの事業状況について御説明願います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
令和4年度の介護人材確保支援事業の直近までの事業状況について、御説明いたします。
令和4年度は、四つの事業を実施しております。一つ目は、介護人材確保支援事業補助金でございます。この事業は、先ほど御説明した事業で、市内の介護サービス事業所に就職する、介護職の転入時の旅費、引っ越しの費用に加え、令和4年度からは、住居を借りる際の礼金を助成するもので、1件の上限を50万円として、10世帯で500万円の予算に対し、現在までに、5世帯を対象に34万4,550円を支給しております。
二つ目が、新卒介護職員就労定着支援金でございます。この事業は、市内の介護サービス事業所に、介護職として新規に就職する方の確保と事業所への定着を目的に、新規採用の新卒者に対しまして、1人10万円の就労定着支援金を支給するもので、採用が内定した31名の方から申込みがございまして、現在審査中でございます。
三つ目は、多様な介護人材を確保する目的のセミナーを行う事業でございます。セミナーは3種類ございまして、事業所の採用戦略を高め、採用につなげていく「採用力向上セミナー」、次に外国人の受入れ制度や事例を紹介する「外国人介護人材受入セミナー」、もう一つは、介護分野への元気な高齢者の参入を促進する「認知症フレンドリー講座」、この三つを開催いたしました。
最後に四つ目でございます。介護業務の負担軽減と、労働環境の改善を図る目的で、ノーリフティングケアの導入を促進するため、市の指定しましたモデル事業所の事例発表などを内容としました「ノーリフティングケアセミナー」を開催いたしました。
○秋山賢治君
令和3年度に比べて、令和4年度は、非常に件数も増えて、効果が出てきていると、評価をいたしたいと思います。
次に、令和5年度ですが、当事業の拡充、見直し、また新規も含め、令和5年度の事業概要について御説明を願います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
それでは、令和5年度の具体的取組として、実施予定の介護人材確保支援事業の概要を御説明したいと思います。
介護人材の確保とその定着を目指しまして、次の六つの事業を実施したいと考えております。一つ目は、介護職員等就労定着支援事業でございます。この事業は、令和4年度から始めました市内の介護サービス事業所に就職する方への就労定着支援金について、新卒者の方に加えまして、新たに介護職に転職する方と復職する方を対象として実施したいと考えております。
また、復職される方のうち、介護福祉士等の有資格の方につきましては、1人当たり10万円のものになりますが、15万円に拡充したいと考えております。
二つ目が、外国人介護人材確保支援事業でございます。この事業は、令和3年度から実施の介護人材確保支援事業を見直しまして、市内の介護サービス事業所に就職する外国人の方へ、転入や引っ越しなどに必要な費用を助成するものでございます。
三つ目が、介護サービス事業所業務改善等支援事業でございます。この事業は新規の事業になりますが、介護サービス事業所が、コンサルティングや研修を受けるなど、業務の改善を図ることに必要な費用の助成を行うものでございます。
四つ目が、多様な人材の介護職参入促進事業でございます。この事業は、令和4年度からの多様な介護人材を確保する目的の事業で、元気な高齢者の方などに、介護と介護分野への就職に関心を持っていただく内容のセミナーを開催するものでございます。
五つ目が、介護職員定着支援事業でございます。この事業は新規の事業になりますが、所属する事業所が、異なる介護職員の方々が、悩みを話したり、情報交換を行う機会を設ける事業でございます。
最後に、六つ目が、介護の仕事魅力発信事業でございます。この事業も新規の事業になります。次世代の小学生、中学生、高校生を対象にしまして、介護や福祉の魅力、介護の仕事のやりがいを伝える出前講座を開催するものでございます。
○秋山賢治君
令和5年度も、新規、継続も含めてかなり進んでいると評価をいたしますが、今御説明のあった令和5年度の六つの取組の中で、介護職員等の就労定着支援金の支給についてですが、これを受給をした後に、離職をしたとか、病気等で離職する場合もありますが、例えばそれ以外で離職をした場合、返金等のペナルティーというか、そういうものがあるのか。また、その返金のペナルティーのある期間というか、猶予期間というか、使用期間、こういうものがあるのか、御説明願います。
○福祉部長(冨本幸治郎君)
それでは、介護職員等就労定着支援金の支給を受けた職員の方が、受給後に離職された場合に、支給した支援金をどうしていくのかということについてお答えしたいと思います。
この支援金は、3年間、市内の介護サービス事業所での就労を継続することを条件としております。就職してから3年にならないうちに離職された場合は、支援金は返還してもらうこととなります。
なお、離職の原因が、雇用する側の都合であったり、受給された方の健康上の問題などやむを得ない事情の場合は、返還の必要はございません。またケースバイケースで御事情をお伺いした上で、判断のほうはさせていただく考えでおります。
○秋山賢治君
受給後に3年間ということで、3年間は行政のほうで、いろいろと聞き取りをしたりとか、状況をチェックされることだと思います。
過去にも、国の介護職に対する処遇の改善等が行われてきましたが、必ずしも十分ではありませんでした。他の産業の平均賃金に比べ、介護職の賃金は、リスクや労力を考えると低いと一般的に言われております。
私も実際に仕事をしてきましたが、介護というサービスの性質上、他の業界に比べ、事故やトラブルが起きやすい状況の中で、職員、スタッフは業務を行っている状況です。そのため、職員自身の精神的なまた肉体的なケアも、自己でやはり必要になってきます。そういう意味でも、市としても今後何らかの財政支援を考えるべきだと思います。
そして、介護事業者と行政が連携を取ることはもちろんですが、現場の職員の声を、例えば第三者委員会を設置するなどして、その具体的な対策に取り組んで、今、働く人の離職を抑える対策がまず必要だと思いますので、今後取り組んでいただきたいと思います。
次の質問項目に移りますが、子ども医療費助成について質問をいたします。今国会において、岸田総理が子育て予算倍増を表明されましたが、実際、何を倍増するのか具体的なものがなく、我が党の長妻昭衆議院議員の質問に対して、答弁に行き詰まり、数字ありきではない、総合的に検討するという答弁で終わっています。
今回の市の予算では、我が会派の先輩方が、これまで求めてきた予算について、小・中学生の医療費の完全無償化と、高校生の医療費の助成、入院費の助成について、一歩前進したと評価いたしますが、しかし、コロナウイルスの感染対策について、患者数、重症化の減少などを理由に、インフルエンザ並みの5類に引き下げられることによって、これまで無料で対応されてきたワクチン接種をはじめ、治療費等について有料化されることが表明され、保護者の負担が増えることになりました。したがって、高校生も入院費の助成ではなく、医療費の無償化を検討するべきだと考えますが、市の見解をお尋ねいたします。
○こども未来部長(藤田信夫君)
本制度の拡充につきましては、小・中学生までの無償化について、市民の皆様の御要望も多く、以前より、財源の確保も含めて、継続可能な制度とするための検討を続けてまいりました。このたびボートレース未来基金を活用いたしまして、令和5年10月から全額助成を行うことといたします。
高校生等につきましては、本市の令和5年度の最重要施策として、子育て支援を強力推進していこうという中で、財源の状況も踏まえて検討した結果、通院に比べて医療費が高額な入院に関して、新たに助成を行うことにしたものでございます。
現段階においては、高校生等の通院に係る無償化については検討しておりませんが、今回制度を拡充いたしましたので、この事業をしっかり周知いたしまして、定着させていきたいと考えております。
○秋山賢治君
ぜひとも、高校生も無償化に向けて、努力を積んでいただきたいと思います。
次に、学校給食費支援事業について質問いたします。子ども医療費助成と同様、子育て世帯への生活支援として、市立小・中学校の給食費における保護者負担の軽減を行うとして、2分の1を負担するとありますが、昨今の物価高騰の影響もあり、今後、給食費の改定があるのか、お聞かせください。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
学校給食費につきましては、令和4年度2学期から国の臨時交付金を活用しまして、物価高騰分及び給食費の半額を市が支援し、保護者負担の軽減を行ってまいりました。
令和5年度におきましても、物価高の影響が続くものと予想されますことから、給食費の単価を見直すことといたしました。その上で、子育て世帯の生活支援のための最重点施策として、見直し後の給食費の半額以上に当たる費用について、市が支援し、保護者負担の軽減を、引き続き行ってまいります。
○秋山賢治君
昨日の我が会派の代表質問で、財源について示させていただきましたが、納得のいく回答がいただけませんでした。給食費も本事業が子育て支援としての対策であれば、子ども医療費助成と同様に、給食費もやはり無償化へ向けて予算化するべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。市の見解をお尋ねいたします。
○教育部長(徳王丸俊昭君)
議員御質問のありました給食費の無償化につきましてですが、本市では、毎年約10億円の財源が必要と見込まれております。したがいまして、現時点で、無償化ということは非常に難しいと考えております。
○秋山賢治君
何度も申し上げますが、やはり子育て支援ということでの対策であれば、これは何とか財源を努力して、やはり無償化に向けて、他市もいろいろな取組を今やっているところでありますから、我が市でも、ぜひとも無償化に向けて努力をしていただきたいと思います。
次の質問項目に移ります。動物愛護活動支援事業費補助金について質問をいたします。私自身、議員秘書時代から動物愛護をライフワークとし、NPO法人でも活動してまいりました。このたびの選挙においても、犬猫などの殺処分ゼロを目指すということを公約の一つに掲げさせていただきました。現在、市内には複数の動物愛護団体が殺処分ゼロを目指して活動されています。
そこで質問に入りますが、本事業の概要にあります、現在収容した犬猫のうち、個人や動物愛護団体に譲渡が困難な攻撃性がある個体や重症個体は、殺処分の対象となっているとありますが、その殺処分の対象となる判定の基準を御説明願います。
○保健部長(石丸文至君)
この殺処分対象の基準というものが、一律の基準があるわけではないのですけれども、説明をさせていただきますと、現在、この動物愛護管理センターに収容された犬猫、これは環境省が作成をしております譲渡支援のガイドライン、これに基づき譲渡適性の有無の判定というものをまず行ってございます。
本ガイドラインでは、攻撃性が高い、高齢、病気や骨折などの負傷及び収容時瀕死の状態の個体は、譲渡適性がない、つまり譲渡が難しいと判定をされ、殺処分の対象となり得るということになります。
しかし、動物愛護管理センターでは、このガイドラインで譲渡適性がないとされるような個体であっても、可能な限り殺処分をせず、譲渡等ができるように取り組んできているというところでございます。
○秋山賢治君
攻撃性がある個体ということは、具体的にどういった状態なのかということを、御説明願えればと思います。
○保健部長(石丸文至君)
攻撃性が高いというと、例えばということにはなりますけれども、例えば譲渡をして、新しくどこか飼い主さんが飼うということを考えたときに、なかなか飼い主さんに懐かずに、何かしようとしても例えばかみつくだとか、そういったいわゆる攻撃性と言いますけれども、攻撃をしてきてなかなか飼うのが難しい、そういった個体のことを指すと考えてございます。
○秋山賢治君
分かりました。それぞれ動物にも、そのときの状況とか、それまで至った成長過程において、いろいろと個体差があると思いますが、なるべく殺処分をしないようにということでの努力をされているということは、評価をいたしたいと思います。
次に、殺処分ゼロを目指すことで、譲渡が今中心となっておりますが、譲渡以外の動物愛護管理センターの取組について御説明を願います。
○保健部長(石丸文至君)
この殺処分ゼロの実現のための譲渡以外の取組ということですが、動物の愛護及び管理に関する法律に基づき、飼い主の方々に、動物は最後まで責任を持って飼うといった終生飼養の重要性や、繁殖制限などの適正な管理について、市報、ホームページ及びメディアを活用し、広く市民へ周知を行っております。
また、動物愛護管理センターに収容される猫の数を減らすために、飼い主のいない猫のTNR活動のサポートや、不妊去勢手術に対する助成制度により、個体数の減少を推進しているところでございます。
さらに、生後間もない猫が収容された場合には、市民の方に育てていただくミルクボランティア事業にも、取り組んでいるところでございます。
○秋山賢治君
殺処分される犬や猫の数を減らすためには、やはり飼いきれない命を生み出さないよう、避妊、去勢の手術の推進であるとか、今御説明がありました、いろいろな面で、とにかく殺処分をなくしていこうということで、いろいろなことに取り組んでいていただいておりますが、かわいそうだからと、やはり今問題になっていますが、餌を与えたり、また適切な飼育ができる生活環境や経済的な状況にないにもかかわらず、多頭飼育等のケースも見られて、やはり問題になったり、ふん尿被害が見られるところがありますので、ぜひとも進めていっていただきたいですし、やはり犬や猫もこれは一つの命でありますから、責任を持って飼育をする、飼えないのであれば、飼わないのも動物愛護であると考えております。
人と動物、そして自然とが共生できる社会、下関をつくるためにも、殺処分ゼロを今後もしっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。
譲渡が一番ですが、まず、処分する命をつくらないこと、これが大事ですので、またそういった面での助成等も、ぜひとも検討していただきたいと思います。以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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