録画放映

第2回定例会
6月24日(水) 本会議(一般質問4日目)

早川 幸汰 議員
1.投票の在り方について
2.広報に対する考え方について【31分31秒から】
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。


○議長(林 真一郎君)
 20番、早川幸汰議員。
  〔早川幸汰君登壇〕
○早川幸汰君
 まず、投票の在り方についてです。私たちの生活は、情報通信技術の発展によって大きく変化してきました。音楽や映像はCDやDVDから配信サービスへと移行し、買物も店舗だけではなくネットを通じて行うことが一般的になっています。行政手続においてもオンライン化が進み、以前であれば窓口へ行かなければできなかったことの多くが、今ではスマートフォンやパソコンで行えるようになっており、場所や時間に縛られないサービスが当たり前になりつつあります。
 一方で、選挙における投票はどうでしょうか。選挙における投票方法は、投票所へ足を運び紙に記入する方法が基本になっており、デジタル化が進む現代社会においてもなお、現地での参加を前提としている数少ない制度の一つになっていると感じています。社会が大きく変化している中で、今の投票手法が本当に現代に合っているのか、そしてこれから先も同じ形を続けていくのか。
 この項目では、将来を見据えた投票環境の整備という観点から、電子投票とインターネット投票について質問したいと思います。それではまず、電子投票についての近年の動向をお伺いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 電子投票の近況についてお答えいたします。平成14年に、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙における電磁的記録式投票機を用いる投票方法等の特例に関する法律――通称電子投票特例法が施行され、各自治体が条例で定めることにより、電子投票が可能となりました。
 この電子投票とは、電子投票端末――一般的にはタブレット型端末等が想定されますが、その端末を各投票所に配置して、端末の画面に表示された候補者名を有権者がタップすることにより、投票する方式でございます。
 電子投票特例法の施行後、12市町村で計27回の電子投票が実施されておりますが、トラブル等が相次いだこと、またそれにより無効となった選挙があったことから、平成28年2月以降約9年間、電子投票を実施する自治体はございませんでした。
 その後、令和6年12月に大阪府四條畷市、令和8年3月に宮崎県新富町で、それぞれ電子投票が実施されました。
○早川幸汰君
 2002年の制度開始当初は一部の自治体で導入されていたようですが、システムトラブルや、具体的にはその後専用機の事業者が撤退したことによって、普及が進まなかった状況が進んでいたようです。
 これもありましたけど、2020年に総務省の運用の見直し以降、専用機じゃなくて市販のタブレットを使ってやっていいよっていうことで、導入のハードルが以前より下がって、徐々に電子投票を実施する自治体が出てきたということで、2件もう既にやられてるっていうことと、あとは報道とかでも結構ありますし、6月の議会で今度実施するよっていう案が出てる自治体とかもあって、把握している限りでは4自治体ほど今後やられるそうです。
 それでは、次に導入におけるメリット、課題についてお伺いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 電子投票を本市において導入する場合のメリットとデメリットについてお答えします。すみません、少々答弁が長くなります。まずメリットについてでございますが、主に4点ございます。
 1点目として、投票内容が電子的に記録・集計される仕組みとなる場合には、開票集計事務の効率化により、結果公表までの作業手順を簡略化できる可能性があること。
 2点目として、画面上の案内や確認表示等により、記載誤り等に起因する無効票や疑問票の発生を一定程度抑制できる可能性があること。
 3点目といたしまして、端末の表示機能等を活用することで、文字拡大などの支援機能を実装できる可能性があること。
 4点目として、運用条件によっては開票事務従事者数の縮減が図られる可能性があること、以上が挙げられます。
 次に、デメリットでございます。電子投票を導入した場合、各投票所に電子投票端末を設置する必要がございます。本市の投票区は現在118ございまして、投票所も118か所ございます。投票区によって有権者数は異なりますが、平均して各投票所にそれぞれ5台端末を配置することを仮定いたしまして、必要台数は590台となります。
 さらに予備機を2つの投票所につき1台程度――118割る2で59台となるんですけども、切りのいいところで60台と想定いたしますと、合計で650台の電子投票端末の調達が必要となります。
 また、投票記録の保存方式につきましては、USBメモリー等の記録媒体に保存するスタンドアロン方式、それから、投票所内の端末から記録・集計用サーバへ専用回線で送信し、サーバ側で投票記録を一元管理するクライアントサーバ方式、以上2つの方式が想定されます。
 本市には、先ほど申し上げましたとおり投票所が118か所ございますが、民間の施設をお借りして設置している投票所もあること、また、専用回線の敷設及び維持管理に多額の維持費用が発生することが想定されることから、クライアントサーバ方式の採用は現実的ではないと考えております。
 これらを踏まえて、デメリットは主に6点ございます。1点目として、電子投票機器の故障や不具合の発生、停電等のリスクがございます。バックアップ体制の整備は不可欠ではございますが、万一それが機能しない場合には、有権者の投票機会に影響を及ぼしかねません。また、記録媒体が一つでも読み取れないといった事態が生じれば、重大なインシデントともなり得ます。
 過去に行われた電子投票においては、集計用のサーバが異常過熱したため、有権者が1時間以上投票できなくなり、その間に投票所にいた約1,000人の有権者のうち、多数が投票せずに帰ってしまったことにより、結果として選挙無効、再選挙に至ったという事例もございました。
 2点目は、端末の設定等に係る業務量の増加でございます。具体的には全ての電子投票端末への事前設定及び動作確認、記録媒体の準備、初期化、中身が空であること等のチェック、各投票所への輸送、当日のトラブル対応、投票終了後の記録媒体への保存・抜き取り・封印・開票所までの受渡し管理、さらに開票所における全記録媒体の読み取りと、「読み取り不能」「重複取り込み」「取り込み漏れ」を防止するための管理が必要となります。
 とりわけ電子投票端末への候補者名の登録ですが、告示日に立候補受付が終了いたします午後5時以降でなければ行えませんので、これは限られた時間で準備を行う必要がございます。
 3点目でございますが、開票の信頼性・正当性をどのように確保するかという点でございます。紙の投票用紙であれば、開票作業の過程を目視で確認できるんですけども、電子投票では、透明性の確保が難しい面がございます。
 集計過程を含め、不正や誤りがないことを第三者が確認できる仕組みをどのように担保するか、また、有権者の理解を得られるかが課題となります。
 4点目でございますが、一般的に電子投票は開票作業時間の短縮がメリットとして挙げられますが、本市では必ずしも開票時間の短縮につながらない可能性がございます。先ほど申し上げましたとおり、電子投票端末を590台使用した場合、投票記録の保存用に付けていた590個のUSBメモリーをその端末から外して開票所に持ち込むことを想定しておりますが、これを開票所の集計用パソコンに一つ一つ確認しながら確実に取り込む必要があり、かなりの作業時間となることが想定されます。
 このほか5点目として、機器の調達やシステムの導入に係るコストが発生すること、6点目として、現在の電子投票特例法では、国政選挙は対象外となっており、国政選挙では引き続き紙の投票用紙を用いた投票となるため、選挙により投票方法が変わり、有権者の混乱を招く可能性があること、以上が挙げられます。
○早川幸汰君
 想定より長いというか、長くて簡潔でないんで、何かすごいやりたくないのかなというか、すごいディフェンシブというか、そこまで僕も求めてなかったというか、本当にやる気がないっていう答弁なのかなと思いまして。
 ただ、今つらつら言ったデメリット、課題のところって全国的にも同じなわけで、もうやってる自治体があって、サーバの話なんか平成何年のことを言ってるんだろうっていう話で、やっぱり認識を変えないと、選管がそういう認識を持ってたら、やっぱりこう進んでいかないのかなっていう感想を――感想というかみんな思ったんじゃないかなと思うんですけど。
 ただ、メリットの部分はすごい簡潔に説明していただきましたけど、投票自体に関しては明確な効果があると思っていて、無効票がなくなるとか、説明ではなかったですけど、案分票がなくなったりとかもありますし、あとは手書きが困難な人もかなりいらっしゃると思うんで、その辺とかが解消されるというのが一番のメリットです。
 あとは自治体によっても差があるんですけど、開票時間の短縮とか、開票従事職員とかもかなり減っているようでして、さっきも僕は言ったんですけど、今後4件はあるのが確定しているんで、そっから様子を見て、そういうひたむきな気持ちがなくなればいいなとは思っています。
 ただ一方で、選挙のためだけに使われる機材っていうことで、費用がかかるっていうのは言われたと思います。そこが大きな課題であるとは思っています。
 それでは、次に下関市での導入に関する検討はされているかお伺いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 本市での導入の検討や可能性についてでございますが、後ろ向きと言われましたが、選挙は確実にミスなく執行することが最重要であると考えてございますので、電子投票のデメリットを考えますと、なかなか現時点で導入は難しいのかなと考えております。
 しかしながら、先ほど御案内があったように、今年8月には福岡県の粕屋町において、電子投票を導入した町長選挙が執行されます。本市の選挙管理委員会事務局職員が現地に赴いて投開票事務を、現況を視察する予定といたしております。
 あわせて、国や他自治体の動向を引き続き注視しつつ、本市での導入可能性についても研究して行く必要があるものと考えております。
○早川幸汰君
 すみません、ちょっと分かんなかったんですけど、検討はしたんですかね。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 検討はいたしております。ただ、実際先行事例等を見ますと、やっぱり投票所の数が本市よりもかなり少ないところが主でございますので、うちは118か所ありますので、それがちょっとなかなか難点かなあと思っております。
○早川幸汰君
 デメリットが多いっていうのは、僕的にはもう、やってるがところあるんでっていうので一言で片づいちゃうかなと思いますし、あと投票所数に関しても、千葉県の流山市っていうところがありまして、そこが来年の春の市長選と市議選でやろうっていうことで、令和8年度の6月市議会に条例案を提出してて、そこの自治体でいうと、選挙人登録者数でいうと17万人なんで、下関とほとんど変わらないんですよ。
 そこでやられるんで、やられるっていうか委員会が3日前ぐらいにあって、その委員会の中では可決になってたんで、多分やるものとはなると思ってるんですけど、小さい自治体がとかって言うんであれば、大きい自治体もやるんで、こっちのほうを見られたほうがいいんじゃないかなと思うんで。可能であるんじゃないかなと思うんで、そんなにマイナスに言わないでいただきたいなとは思っています。
 それでは次に、下関市で仮に導入した場合の費用についてお伺いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 本市で導入する場合に要する費用について、大まかな試算ではございますがお答えいたします。先ほど申し上げましたとおり本市で電子投票を導入する場合、合計で650台の電子投票端末が必要となります。この電子投票端末のセットアップ料金等を加味し、1台当たりの単価を20万円と想定した場合、あくまでも想定でございますが、650台掛ける20万円で合計1億3,000万円となります。
 このほかに投票結果を集計するためのサーバ等の機器の調達、それからベンダーによる選挙内容に応じた設定やリハーサルの実施等が必要となるため、さらにそれらに要する費用が必要になると考えられます。
○早川幸汰君
 さっき言ったスタンドアロン方式でやる会社、そこに多分見積りを取ったと思うんですけど、今ほとんど利用がない状態なんで、当然お金もかかってくるというか、高額になってるんで、仮に導入の自治体が増えればコストも下がってくるとは思います。
 今の説明にはなかったんですけど、補助金について、令和7年の12月に地方交付税に関する省令が改正されて、電子投票に係る特別交付税措置の単価が引き上げられてるんで、実費は1億3,000万円ぐらいかかるかもしれないですけど、かなり優遇されるとは思うんですけれど、その辺りってどのぐらい下がるとかっていうのは把握とかされてますか。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 選挙管理委員会事務局で試算したところ、特別交付税措置を受けられた場合は、約9,000万円ぐらいの措置があると見込んでおりますので、その差額分が手出しという形になります。
○早川幸汰君
 今言われた額よりはかなり少額でできるっていうことで、あとは下関の有権者数で言うと20万人なんで、その方々が全員行くわけではないですけど、それで割ることをしたら、別にそんなに額的には負担は少ないのではないかなと思ってるんで、そういうことだと思います。
 それでは次に、導入する場合どのような手法があるかお願いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 電子投票の導入の手法についてお答えいたします。電子投票を行うためには、条例の制定がまず必要になりますが、制定した上で電子投票端末等の機器及びシステムの調達が必要となります。
 各投票所には、タブレット型端末等の設置が必要となりますが、その調達方法といたしましては、3つ考えられます。1つ目は購入による調達、2つ目は、レンタルまたはリース、つまり賃貸借による調達、3つ目はソフトウエアの提供、それから保守、選挙時の設定・運用支援等の役務を含めた一括調達の形が想定されます。
 なお、令和6年12月に大阪府四條畷市、それから令和8年3月に宮崎県新富町で行われた電子投票では、同一ベンダーが請け負っておりますが、いずれもタブレット型端末を含めた機器及びシステムを一括して納入しているとの情報を得ております。
○早川幸汰君
 開発者が貸す側なので言いなりには多少なるとは思うんですけど、例えばタブレットを自前で用意するとか、教育委員会のほうでiPadを廃棄するっていう案が出てて、それが1万7,000台あるっていう話なんですけど、さっきタブレットとして使う台数は650台ぐらいあれば大丈夫だろうっていう、その倍を用意したとしても、1割程度もしきれいに使える状態のものがあれば、それは使えたりとかっていう可能性もあるでしょうし、それはもう全国的にも同じなんで、そういう可能性もあるとは思います。
 これも例えばなんですけど、広域で、中国地方とか近隣とかで――選挙って常にあるわけじゃないんで、かぶることがないと思うんで、かぶらない自治体で保有してとかっていうところで、もし費用がネックなら、そういう導入における障壁をどう下げるかっていう視点もあってもいいのかなと思うんで。そこがネックじゃなければ別にお金を出してやればいいと思うんで。下関でも現実的に検討できる状況に僕はなったと思うんですけど、多分なってないという感じだったと思うんで、ぜひ前向きな姿勢を見せていただいて、やっていただきたいと思います。
 それでは、次の項目のインターネット投票に移ります。まず、インターネット投票についての近年の動向をお伺いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 インターネット投票の近況についてお答えいたします。インターネット投票とは、有権者がパソコンやスマートフォン等の端末を用い、インターネットを通じて投票する方式を指します。先ほど申し上げました電子投票特例法に基づく電子投票は、投票所に設置された電子投票端末で投票する方法であり、投票のためには、早川議員が冒頭におっしゃられたように、投票所に赴く必要がございます。
 一方、インターネット投票は制度設計にもよりますが、投票所に赴かずに投票できる仕組みを想定するものです。なお、現時点においてインターネット投票は、一般的な投票方法として法令上認められているものではございません。
 また国会におきましては、「インターネット投票の導入の推進に関する法律案」について審査が継続している旨の情報もございますが、承知している範囲では直近で審議が進展している状況や制度化の時期を含む具体的な工程が示されている状況は確認できておりません。
○早川幸汰君
 これ実は3年前にも質問していまして、前回の答弁では、令和3年度の法律案のみでしたが、その後も法律案の提出は続いていて、実現には至ってないんですけど、検討は現在も続けられているという認識です。しかしながら制度化には至っておらず、様々な課題があるものと思われます。
 それでは次に、インターネット投票の実現に向けて、何が障害となっているかお伺いします。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 インターネット投票を導入する上での障害についてお答えいたします。まず、公職の選挙における投票方法は、公職選挙法等で定められておりますので、インターネット投票を実施するためには、法改正を含む国レベルでの制度整備が前提となります。
 現行の制度におきましては、投票管理者や立会人の立会いの下で、手続の公正を確保しつつ、記載台の構造等により第三者が投票内容を知り得ない、いわゆる秘密投票の原則が担保されているよう運用されております。
 これに対しインターネット投票は、有権者が投票所以外の場所から遠隔で投票する形を想定するため、投票所と同等に、「本人が本人として投票していること」及び「自由な意思に基づき秘密裏に投票していること」を確実に担保することが課題となります。
 具体的には主に、次の5点が障害になると考えられます。1点目は本人認証の確実性です。なりすましを防止し、投票資格の確認を確実に行うための認証方式、多要素認証方式等をどう構築するか。
 2点目は、投票の1回性の担保です。同一の有権者による二重投票や不正な再送信等を防ぎ、1人1票を技術的・制度的に担保できるか。
 3点目は、強要・買収への耐性です。家庭内や職場等の第三者の影響を受ける環境でも、本人の自由な意思に基づく投票を確保できるか。
 4点目は、信頼性や正当性をどのように確保するかという点です。投票の秘密を損なうことなく、集計過程を含めて不正や誤りがないことを第三者が確認できる仕組みをどのように担保するか。
 5点目は、端末汚染・マルウェア等への対策です。有権者が使用する端末がマルウェア感染等により操作され、投票内容の改変や情報漏えいが生じるリスクをどう低減するか、加えて通信経路やサーバ側に対するサイバー攻撃への対策も必要となります。
 以上のとおり、インターネット投票につきましては、制度面の整備に加え、秘密投票の原則と選挙の公正を従来と同等以上に確保するための技術面・運用面の課題が大きいものと認識しております。
○早川幸汰君
 やっぱり選挙でミスがあってならないということで、やっぱり下向きというか守り気味にはなるんですけど、やっぱり様々課題があることは認識しております。
 これも実は3年前に質問しておりまして、前回の質問時には、その答弁の後に将来的にはこれらの課題も解決されて、インターネット投票は実現する可能性も大いにあると思いますので、選挙管理委員会としましては、国の動向を注視して適切な対応を行いたいと考えておりますと答えていました。
 お伺いしますが、この認識は現在もお変わりないでしょうか。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 おっしゃるとおり、前回の答弁と方針としては変わっておりません。
○早川幸汰君
 変わりはないということでした。依然として課題はあるものの、将来的には実現の可能性があるということでした。そこでお伺いしますが、下関市としてできることは何かありますでしょうか。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 インターネット投票につきましては、制度面、技術面、運用面それぞれで整理すべき課題が多く、導入にはさらに時間を要するものと認識はしておりますが、引き続き国における制度整備の検討状況や他の自治体における検討、取組の動向を注視し、必要な情報収集に努めてまいります。
 また、全国の市及び特別区の選挙管理委員会を会員とする全国市区選挙管理委員会連合会において、他自治体との意見交換や情報共有を行いながら、知見の蓄積に努めてまいりたいと考えております。
○早川幸汰君
 静観するということでした。それでは、ディスプレーを御覧ください。下関市の近隣地域での動きを何件か用意しました。資料は提出された順番に並べております。まず1、2枚目の資料を御覧ください。
  〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○早川幸汰君
 この画像は、北九州市の選挙管理委員会から頂いた資料です。これは、令和6年6月に政令都市選挙管理委員会連合を通じて国に提出された公職選挙法等改正に関する要望書で、インターネット投票の導入についての部分の資料になっております。
 次に、3枚目の資料を御覧ください。この画像はインターネット投票の環境整備についてということで、これは令和7年10月に中国市議会議長会に提出された議案でありまして、翌月には衆議院議長ほか関係省庁へ要望書として提出されたものです。これはもともと令和7年9月の山口県市議会議長会にて、下関市議会が議案として提出したもので、林議長も御出席されたんじゃないかなと思います。
 もう少しこれの経緯を話しますと、これは令和6年度に総務委員会としてスーパーシティに指定されているつくば市に委員会視察に行ったことが発端になっておりまして、そのときにつくば市では、技術的にはできるんだけど、公職選挙法の規制の問題があって実施ができない、手詰まり状態っていう、指定されててもできない、実施ができない。ただ技術的にはできるんだよって言ってるところでできない状態なんで、インターネット投票を本格的に実施するに当たっては、国会で議論を起こすために、いろんなところでインターネット投票について検討してほしいっていう声を上げるっていうのが、一番進めていかなければならないところだっていうところで、視察の成果も踏まえて下関市から何かつくばの力になれないかなということで、素案を当時私が作成させていただきまして、それから紆余曲折ありまして、当時の議長だった香川さんとかが、議員全員の研修を組んでいただいた上で、先ほどの流れになったというものであります。
 最後に、4、5枚目の資料を御覧ください。この画像は、国民の政治参加の促進と公明かつ適正な選挙の実現についてということで、これは中国地方知事会から令和8年5月に国に要望されたもので、今回の質問に主に関係する箇所は、1番の国民の政治参加促進に向けた取組といったものも要望されているようです。と、様々提出されております。
 これは先ほど説明しましたが、国が率先して動かないともう変わらないというところがほとんどであるということがよく分かります。国会での法案提出があり、知事会等からも要望が出ており、国における議論は現在も継続している状態でありますが、やはり本市として国への要望や具体的な取組は難しい感じですかね。
○選挙管理委員会事務局長(松田貢一君)
 引き続き他の自治体における検討・取組の動向を注視し、必要な情報収集に努めてまいりたいと考えております。
○早川幸汰君
 下関市としても、高齢者の増加や広域に住民が分散しており、投票が困難となってる方も存在してますんで、将来を考えたときに、実現できたほうが絶対にいいし、あとは正直いつまでも紙でやるとは到底思えません。社会が大きく変化してる中で、投票の手法だけがこの先も変わらないとは正直思えません。
 前回の質問の最後に言った言葉で――僕が言ったんですけど――本市においては先陣を切って何かを変えていくことは非常に苦手であるし、あとは多くの人が選挙に参加できる仕組みのために、ぜひ地方から国の制度が変わるように声を上げてほしいというようなことを言ってます。また私自身、要望や意見書については、議会内の話でもありますが、私も取り組んでやっていきたいと思いますっていうのを、やれることはやったつもりではあります。
 電子投票しかり、インターネット投票しかり、県内の市町村や近隣の自治体においてリーダーシップを取っていろんな提案を含めやっていきませんかということでした。市長ももし、所属される自治体の団体で何らかの動きを出す機会があれば、ぜひ前向きに動いていただけたらありがたいなと思います。
 それでは、次の項目に移ります。広報に対する考え方についてです。今年度から、広報戦略課が市長公室へ移管されました。組織改編には様々な目的があると思いますが、この機会に下関における広報の役割や今後の方向性について改めて確認したいと思います。
 それではまず、広報戦略課が市長公室へ移管された目的についてお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 広報戦略課の市長公室への移管ということでございますが、近年行政需要が多様化する中で、市の重要な施策・事業を柔軟、円滑に推進するため、施策になる前の重要案件等の調査・研究を主業務の一つとして担う新たな部相当の組織として、広報戦略課をはじめ5課から成る市長公室を新設をいたしました。
 中でも広報戦略課を市長公室に位置づけた目的といたしましては、市民の情報収集手段の多様化、そして迅速かつ分かりやすい情報発信のニーズの高まりに応え、市の重要施策や政策方針などを市長自らが迅速に情報発信しやすい体制を整えることで、市政情報の発信機能を強化するとともに、情報発信の質の向上を進め、戦略的かつ効果的な広報を推進することを目的としたものでございます。
○早川幸汰君
 従来より主導的にやっていくというふうに理解しました。
 それでは次に、組織改編によって、広報戦略課の役割や権限はどのように変化したのかお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 基本的に広報戦略課の役割や権限、さらには個別の広報実務そのものが根本的に変わるものではございませんけれども、市長公室に位置づけたことによりまして、調整機能をより一層発揮し、全庁的な広報戦略の推進や、迅速かつ効果的な情報発信に取り組もうとしているところでございます。
○早川幸汰君
 今説明していただいた一方で、組織改編だけではなく本市が広報をどのように位置づけているかを確認しておきたいと思います。近年は情報を得る手段や行政との関わり方も大きく変化しています。以前は、自治会や地域活動といった行政との接点や、新聞や市報、テレビといった共通のメディアを通じて、行政の情報に触れる機会が多くありましたが、現在は、先ほどありましたけど、情報の受け取り方が多様化しておりますんで、市民全体に情報を届けるのが難しくなっています。
 議会での議論の中でも様々な場面で周知や広報不足に関する指摘がされているところであります。このような状況の中、行政と市民がよりよい関係を築いていく上で、広報が果たすべき役割は非常に大きいと考えます。まず、下関市は広報の目的をどのように定義しているのかお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 広報の目的についてでございますけれども、市の広報とは、市政に関する情報や行政サービス、各種施策などを市民の皆様に分かりやすくお伝えし、市政への理解を深めていただくための活動でございます。
 そして、単に情報発信するだけではなく、市民の皆様と行政が情報を共有し、相互理解を深めながら信頼関係を築いていくことなどが重要な役割と考えております。これらの観点から、市民の皆様が必要な情報を適切に受け取り、安心して暮らせる環境づくりを進めるとともに、市政への理解と参画を促進することを目指しているところでございます。
○早川幸汰君
 多分今までのスタンスよりはちょっと一歩踏み込んだというか、ただ情報を伝えるだけではなくて、情報を伝えてそれをお互いに共有して、そっから市民の参画を促すというところまで目指しているというところでした。
 それでは次に、現在の広報活動をどのように評価しているかお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 現在の広報活動の評価についてということでございますが、昨年6月に実施をしました直近の市民実感調査によりますと、「市報やホームページなど市政情報の発信や市民の声の聴取などの環境が充実していると思いますか」という質問に対しまして、そう思うが29.9%、そうは思わないが27.5%、どちらとも言えないということが41.9%になっており、肯定的な意見が否定的な意見を、僅か2.4%ということですが上回っているものの、どちらとも言えないという中立的な意見が約4割を占め、全体的に多いことから、さらなる広報活動の充実が求められているという認識を持っております。
○早川幸汰君
 それでは、現状の課題は何であると認識しているのか、また、その課題をどのように把握しているのかをお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 現状における課題認識についてということでございますけれども、広報活動における課題を把握するため、市民の皆様から寄せられる御意見やお問合せに加えまして、令和6年度には、2,000人の市民の方を対象に無作為に抽出をいたしました「広報に関する市民アンケート」、こちらを実施いたしました。
 回答いただいた414人のうち、約8割の333人の方から、市報を読んでいるとの回答を頂くなど、市報が市民の皆様への情報提供手段として一定の役割を果たしているということを確認したところでございます。
 しかしながら、年齢層によっては、市報やホームページを御覧になる割合には差が見られ、特に若い世代ほどその割合が低い傾向が見受けられたところでございます。
 このことから、幅広い世代に情報を見てもらう課題に対しましては、従来の広報媒体を生かしつつ、SNS等の多様な媒体を活用するほか、見せ方・デザイン等の工夫・改善、コンテンツの充実など、幅広い世代に興味・関心を持っていただけるような取組を進めていくことが必要であると、このように分析をしております。
○早川幸汰君
 それでは次に、広報戦略課は全庁の広報活動についてどのような調整や支援を行い、どこまで把握しているのかをお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 各部局が所管をします事業や行政サービスに関する情報発信につきましては、それぞれの部局が主体となりまして、効果的な方法で適切なタイミングにより実施をしておるところでございます。
 広報戦略課におきましては、市報やホームページ等の制作・運用管理をする中で、各部局からの掲載依頼や相談に応じまして、情報発信に関する助言や調整を行っております。また、全庁的な広報発信力の強化を図るために、昨年度から管理職用と担当職員向けのデザイン研修も実施をしているところでございます。
○早川幸汰君
 各部署が主体となって行っているものの、研修などは組んでいただいているようです。一方で、広報戦略課が市長公室室へ移管された以上、市役所全体の広報力向上にどこまで関与していくかということが重要になると思います。
 そうであれば、市としてどのような考え方の下で情報発信を行っているかも重要になると思います。そこで市全体として、情報発信の方針やルールは存在するのかお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 市全体としての情報発信の方針やルール、これについて定めた規定等というのはございませんけれども、毎年度各部局の広報主任――これは各部局で調整主管課の課長補佐が充てられておりますけれども、この広報主任を対象といたしまして、広報企画会議を開催しております。
 この会議の中で、市報やホームページ、SNSなど各種広報媒体の運用に関する確認や情報発信を行う際の留意事項を取りまとめた資料を作成し、それを職員に対して周知をしているところでございます。
○早川幸汰君
 それでは次に、広報業務の根拠となる計画や方針はあるのか。また、第3次総合計画との整合性についてお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 広報業務の根拠となる計画等についての御質問でございますが、まず本市の最上位計画であります第3次下関市総合計画におきまして、第8章第1節「行政機能の充実」の中で「広報活動の充実」を位置づけており、その実現に向けて、市の施策や事業に関する情報を市民の皆様へ分かりやすく発信すること、これを広報活動の基本としております。
 なお、議員から御質問のありました広報業務に特化した個別の計画というのは現在策定はしておりません。
○早川幸汰君
 ここまで現在の広報活動の考え方や体制、課題認識などについてお伺いしてきました。それでは次に、これらを踏まえた今後の広報活動についてお伺いしていきます。
 まず、今後はどのような方向性で広報業務に取り組んでいくお考えか、また、その実現に向けた中長期的なビジョンやロードマップについてどのように考えているか、お伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 今後の広報活動の方向性につきましては、まず市政に関する情報や行政サービス、各種施策などを市民の皆様に分かりやすくお伝えすることで、市政への理解促進を図り、その情報を共有することによりまして、相互理解を深めることとしております。
この相互理解を深めることで、市民の皆様とさらなる信頼関係を築き、市政への関心を高めてもらい、まちづくりへの参画につながっていく、そのような好循環を目指しているところでございます。
 議員から御質問のありました中長期的な目標やビジョン、これについては具体的には定めておりませんけれども、研修等を通じまして、広報に関する職員の意識共有を図りまして、市全体としての戦略的広報に努めてまいりたいと考えております。
○早川幸汰君
 ビジョン、ロードマップはまだですけど、よい視点で取り組まれていると思います。
 続きまして、広報戦略課は今後どのような役割を担っていくお考えか、お伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 広報戦略課の今後の役割ということでございますけれども、現在本市のメインの広報媒体であります市報やホームページを活用した情報発信を引き続き担うとともに、それにつきましては単に情報発信をして「伝える広報」にとどまることなく、市民の皆様の理解や共感が得られる「伝わる広報」を目指して、先進都市で取り組まれている事例等も研究しながら、本市にふさわしい戦略的な広報の在り方を検討していくとともに、広報の意義や重要性、これを職員に浸透させていくことが、広報戦略課の重要な役割だと考えております。
○早川幸汰君
 今後半の部分でありましたけど、つまり全庁的に広報の役割を担っていくっていう認識でよろしいですかね。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 議員がおっしゃられたように、今回市長公室に広報戦略が来たというところでございますんで、全庁的に担っていくという考えでございます。
○早川幸汰君
 広報戦略課は、前のようにって言ったら言い方が悪いですけど、市報とかSNSを担当する部署ではなくて、市役所全体の広報機能を支える中心的な役割を担っていくと理解しました。
 次なんですけど、市民からの意見収集や政策形成の参加を促進するための新たな仕組みづくりについて、今後どのような取組を考えているのかお伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 市民の皆様からの意見収集や政策形成への参加を促進するための今後の取組ということでございますけれども、現在、はがきやメール、インターネットのフォームなどで、市民の皆様から御意見やお問合せを受け付けているところでございます。
 一方で、先ほど御説明いたしましたけれども、広報に関する市民アンケート、この結果によりますと、市報を見ていただく閲覧時間に関する質問において、読んでいないとの回答割合は、20代以下の男女平均で54%、30代男女平均では34%になっており、このことから、これまで行政との接点が限られている若い世代の意見を把握する、この手法について研究していくことが必要と考えております。このためにも、まずは市がお伝えしたい情報を興味・関心を持って確実に受け取っていただけるよう、広報デザインの向上などに取り組んでいこうと考えております。
 その上で、意見聴取に当たりましては、例えばオンラインの活用やSNSのアンケート機能を活用した情報収集を組み合わせるなど、より効果的、効率的に市民の声を把握していく手段を幅広く取り入れていくことを検討しているところでございます。
○早川幸汰君
 最後に意見を集める手法について話されていましたが、それは、結局は最終段階の話だなと思ってまして、日本の自治体は、広報より先に住民参加をやろうとして失敗してきている自治体がかなり多くて、その前提となる行政情報の分かりやすい発信や、全庁的な体制整備まで取り組んでいる自治体は決して多くはない、逆に。そう感じております。
 市民参加を進めるためには、まず市民に必要な情報が適正に伝わっていくことが前提になると考えます。これもちょっと重複するかもしれないんですけど、本市は現在、市民が必要な行政情報を適切に受け取ることができている状況にあると考えていますか。お伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 先ほどのアンケートの結果でも、なかなか若い世代の方に受け取っていただけないというような結果が出ております。全ての市民の方に全て受け取っていただけるかという質問に対しましては、なかなか厳しいところもあるかなというふうに感じてるところでございます。
○早川幸汰君
 序盤に確認しました広報の目的を達成する前提として、市民に分かりやすく効果的に情報発信を行うためには、市役所全体として一貫した広報戦略とそれを推進する体制の下で継続的に広報の質を向上させていくことが重要であると考えます。
 その辺りの組織体制や専門人員の活用といった体制づくりについてどのように考えているか、お伺いします。
○市長公室長(牧野孝哉君)
 今後の広報戦略について、専門組織や専門人材というようなことでございますけれども、現在、市民の行政ニーズが多様化しておりまして、世代によって利用する媒体が異なっている、こういう現状がございます。
 市民の皆様が欲しがっている情報を欲しいタイミングで、その人に合った広報媒体でお届けする、こういった仕組みづくりが必要と考えております。
 また、市民の皆様からも自主的に市の情報を取りに来ていただけるような、読みやすく、分かりやすい、読みたくなるような広報デザインの向上に向けて、職員一人一人の情報発信力の強化を図るとともに、外部専門人材の活用など、先進都市の事例等も研究しながら、さらなる広報活動の充実に向けて取組を進めていきたいと考えております。
○早川幸汰君
 広報は、課題や成果を数値化することがほとんどできないため、行政課題として優先順位が非常に上がりにくい分野であると考えます。一方で、市民と行政との信頼関係や政策への理解、市民参加の土台となる重要な機能でもあります。
 だからこそ、単なる情報発信の手段ではなくて、市役所全体としてどのような考えで取り組むかが重要であると考えます。広報を組織課題としてどう捉えるか。この判断が今後の市民と行政との関係性を大きく左右するのではないかと考えます。
 今回の組織改編が、広報の在り方を見直す契機となることを期待して、一般質問を終了します。(拍手)
○議長(林 真一郎君)
 この際、暫時休憩いたします。再開は13時30分といたします。
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