録画放映

第3回定例会
9月18日(木) 本会議(一般質問1日目)
みらい下関
東城 しのぶ 議員
1.来年度開校する学びの多様化学校について
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
 ・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。


○副議長(板谷正君)
 5番、東城しのぶ議員。(拍手)
 〔東城しのぶ君登壇〕
○東城しのぶ君
 皆さんお疲れさまです。6人の質問だと時間が長いなと思いながらも、2名残ってますので、最後までお付き合いよろしくお願いいたします。
 本日は、来年度4月に開校する学びの多様化学校について質問をいたします。
 これは市の教育にとっても大きなチャレンジであり、子供たちにとっても新しい選択肢が生まれます。先日、私も説明会に行かさせてもらいました。私自身も大きな期待を寄せていますが、その一方で、制度や運営の方向性について幾つか疑問がありますので、本日はそれらを整理し、教育長と本音でやり取りしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず第1の項目で、現状の確認をさせてください。先日行われた説明会の参加状況についてお伺いします。
 参加は約100名と伺っておりますが、そのうち当事者である子供自身の参加はどのくらいだったのか、あと説明後のアンケートを実施していればその結果を確認させていただきたいです。
 説明会のとき、最後に質問を何か皆さんにもされてたと思うんですけど、その内容ももしよかったら教えてください。
○教育長(磯部芳規君)
 お答えいたします。
 8月30日に開催した下関市学びの多様化学校学校説明会の参加状況について、まずお答えいたします。
 学校説明会は、児童・生徒や保護者、学校関係者、その他の市民の方々を対象として、午前に菊川ふれあい会館、午後に下関市教育センターで開催するとともに、オンライン配信も行いました。
 参加人数でございますが、111人で、内訳は、児童・生徒17人、保護者44人、学校関係者25人、市民の方が25人です。
 説明会後のアンケートは実施しておりませんが、個別相談の時間を設けて、児童・生徒や保護者から、学校への持参物や、親の子供への関わり方などについての質問がございました。
 説明会の開催に当たって、市内小・中学校校長会での周知、各学校への個別説明、市報8月号への掲載など、広く周知してまいりました。生徒募集の申込みは9月30日までとしており、学校説明会に来ていなくても募集を受け付けているとこでございます。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 100人弱いる中で、子供たちの参加が17ってことですね。
 私がこれを何で質問をしたかっていうと、この多様化学校っていうのは、ほかの学校も通常の学校もそうですけど、子供たちが主体ですよね。教育長、いつも子供たちが主体って言ってますけど、いろいろ心の問題だったりいろいろ自分が悩む中で、多様化学校ができるということで、子供たちがこの多様化学校をどんなふうに思ってるのか、どういうふうな思いで行きたいかなって思ってるのかという部分では、多様化学校にどのくらい注目してるのかなというのを聞きたかったんですね。
 親は当たり前です、子供たちが学校に行ってほしいのは。どんな親でも多分、行ってほしいと思ってます。だから、親が説明会に来るのは当たり前なんですよ。でも、子供たちがここに行きたいっていう子供たちの意向、どんな不安を持ってて、どんな学校になるのかというのをちゃんと説明できる説明会にしてほしかったなと思ったので、ちょっと質問させてもらいました。
 今後、いろいろまだ相談会等があるということだったので、お願いです。子供たちの思い、意向にしっかりと耳を傾けていただけたらと思いますので、お願いいたします。
 では、次の質問に入ります。ICTの活用についてお聞きします。
 GIGAスクール端末、タブレットのことですね、この市内全体の授業活用の割合と、そして不登校生徒への配付状況、また家庭での活用の実態を具体的に示してください。家庭での活用というのは、不登校の子たちの活用がどうなってるかを具体的に教えてください。
○教育長(磯部芳規君)
 ICTにおけますGIGAスクールの端末でございますが、この活用状況についてお答えいたします。
 不登校児童・生徒への貸与数につきましては、不登校児童・生徒を含めて全ての児童・生徒にタブレット端末を貸与しており、学校でも家庭でも活用できる環境を整えています。
 今年度でございますが、4月に実施した全国学力・学習状況調査の学校質問紙調査におけるタブレットのICT機器の授業での活用状況につきましてでございますが、全ての学校が、ほぼ毎日活用している、また週3日以上活用していると回答しておりまして、国や県と比べて積極的にタブレット端末が活用されているとこでございます。ちなみに、ほぼ毎日活用してる回答率は、小学校が、国が84.8%、市が97.5%、中学校におきましては、国が82.8%、市が95.6%の回答となっております。
 不登校児童・生徒の家庭でのタブレット端末の活用についてでございますが、タブレット端末導入時は、各校において配信のための機器や体制が整っておらず、十分な支援を行うことができませんでした。現在は、家庭における学習場面での使用頻度や活用内容は様々でございますが、児童・生徒がタブレット端末を使って学校から連絡や学習プリントを受け取ったりオンラインで授業を視聴したりしておるとこでございます。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。全体の使用率は、国と比べて下関は90%以上ということで、すばらしい成績というか、活用されてるなというのはここで分かりました。不登校を含め全ての子供たちに使える環境を与えてるってことですね。
 私がここで一番重要視したかったのは、配るだけじゃなくて、どう使ってるかというのを聞きたかったんですね。いろいろやり取りはしてらっしゃるということでしたけど、具体案をすごく聞きたかったのが、リアルタイムで授業を見れるようにしてるっていうことは今分かったんですけど、不登校の子たちが、リアルに考えてください、いつでも見れる体制を整えておかないと、配付してる意味がないなと私は思っているんです。それは病気で休んだ子もそうだし、たまたまその日行けなかったり、友達とけんかしたよとか、いろんな事情がある子が、どの部門もじゃないですけど、どの授業も、何時に起きても、自分がふと、今日行けんかったけどちょっと見てみようかなっていうので、いつでも見れる状況を私はつくっておくべきじゃないかなと思ってるんですけど、それに関しては難しいものなんですかね。お答えできたら教えてください。
○教育長(磯部芳規君)
 学校での取組状況に少し差はございますが、以前私が勤務していた学校におきましても、リアルタイムでいつでも学びが見れるような、そういう、教員による約10分程度の視聴できる学習支援動画などをつくってる学校もございます。学校によって差はございますが、今議員の御指摘のような課題を含めて今準備をしてるとこでございます。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。安心しました。磯部教育長が以前されてたのもちょっと聞いたことありますので、そういう統一したものをぜひつくっていただきたいですし、いつでも見れるような状況を子供たちにできたらと思います。
 正直、そういうことを言うと、普通に学校へ行ってる親の方からすると、甘えじゃんっていう声も聞くんです。でも、いろいろ事情があるんですよ。でいうと、やっぱり全ての子供たちを救ってあげたいし、何かきっかけを持って、この授業面白いと思えば学校へ行きたくなるかもしれないですし、学びは私はいつでもするべきだと思ってるので、難しいかもしれないですけど、教育長、それこそ取り組んだことがあるのであれば、全学校にそれを統一できるように声をかけていただけたらなと思います。取り組んでいただけたらと思いますので、お願いいたします。
 では次に、制度設計の確認をさせてください。
 説明会、この資料ですね、行ったときにもらったものですけど、この説明会の資料では、対象となる生徒は下関在住の中学校1年生から3年生ですね。次に中学校1年から3年になる子ですね。あと、不登校の状態と、あとは不登校傾向にある子、またこの学校で学びたいという子が対象になっている。定員数は、各学年、中学校1年から中3まで各10名程度となっておられますが、これはどう選考されるのか、基準が設けられてるのか、また、選ばれなかったというか、あふれた子たち、その受皿はどうする予定なのか、お聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 制度設計、定員、選考等の基準につきましてお答えいたします。
 選考の基準、選考に漏れた子供への対応についてということでございますが、下関市学びの多様化学校は、議員が今御指摘いただきましたように、3つの要件を全て満たす生徒を対象としています。1つ目は、下関市在住の中学校第1学年から中学校第3学年までの生徒、2つ目は、前年度または当該年度において不登校状態または不登校傾向にある生徒、3つ目は、下関学びの多様化学校で学びたいという思いのある生徒でございます。
 審査に当たりましては、審査委員会を開き、在籍校との情報共有はもとより、相談会や体験会を通じて生徒や保護者の思いや状況を把握し、学びの多様化学校が生徒にとって最も望ましい学び、育ちの場となるかという視点に立って、総合的に判断いたします。
 教育委員会といたしましては、転入学を希望する全ての児童・生徒の願いをかなえたいとは考えておりますが、転入学がかなわなかった場合は、児童・生徒及び保護者と在籍校、教育委員会で教育相談を行い、校内教育支援教室や教育支援教室かんせい、あきね、フリースクール等を含め、どこでどのように学ぶのが本人にとって最適なのかを一緒に考えてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。
 学びたいという子をどうにか救いたいという気持ちは分かりましたが、これを見ても書いてあるんですけど、10名程度というとこですけど、程度というと、例えば3名多かったですよっていうと、受入れ体制はオーケーってことですよね。じゃあ、例えばこれが15人オーバーしたとなった場合は、いろんなほかのスクールだったり支援教室だったりに相談しながらやっていくっていう考えでよろしいでしょうか。はい、分かりました。
 また、年度の途中で転校したいという子がもし出てきた場合、空きがあればそれは受入れ体制はオーケーなんでしょうか。
○教育長(磯部芳規君)
 現時点では、途中での転入学については検討はしておりませんが、そのようなケースも出てくると思っておりますので、考えておりますので、4月の入学とともに、後期にもう一度そういうふうな受入れ体制の場面を設ける必要はないかということで、今協議検討中でございます。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。説明会のときそれがなかったので、聞いててよかったです。しっかりとその想定も考えて、段取りというか、先生の数とかいろいろ制度もあると思いますので、想定しながら検討していただけたらと思います。お願いします。
 では次に、運営体制と人材の確認について、教員の選任と登用についてお聞きいたします。
 教員はどのように選任されるのか、また●ICT●や不登校支援などの専門性をどのように重視されてるのか、お聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 教員でございますが、選任と要件についてお答えいたします。
 学びの多様化学校は、下関市立文洋中学校の分校でございますので、他の学校と同様に、教職員は山口県教育委員会が配置することとなります。文部科学省の示す標準の教員定数に加え、きめ細かい指導支援が生徒に行き届くように、加配教員や養護教諭、事務職員が配置されるよう、山口県教育委員会と、配置に向けた協議を続けています。
 なお、配置される教職員には、生徒の思いを受け止め、寄り添っていくことはもとより、学びの多様化学校の役割を理解し、生徒のために自分の力を発揮したいという熱い思いを持った教職員が必要であると考えております。山口県教育委員会に引き続き要望してまいります。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。分かりました。
 私の周りにも学校に行けない子供たちが結構いて、いろんな話を聞く場面があります。結構厳しいことを言いますけど、学校に行けない子供たちの声を聞くと、中身が変わらないとあまり意味がないというのが正直な答えです。別に今いる先生を否定するわけではありません。でも、学校に行けなくなった子供たちにとって、従来の教員の配置だけでは魅力を感じないというのも事実なので、そこはしっかり受け止めていただけたらなと思います。
 そこで、私が思っているのが、民間や企業で面白い授業を仕掛けるような人がいることで、子供たちが学校で学ぶ楽しさ、社会で生きる面白さを感じられる学校になるんではないかなと思っております。
 再度質問しますが、従来の教員だけでなく、思い切って、民間や企業で実績のある人材を内部人材や校長として登用する可能性っていうのは今後ありますでしょうか。
○教育長(磯部芳規君)
 外部人材との協働等についてお答えいたします。
 まず、学びの多様化学校では、総合的な学習の時間を大幅に増やしております。多くの人と出会い、実社会に触れることができるよう、職場体験学習や地域人材を活用した出前講座をはじめ、体験活動や表現活動を充実した教育課程を設定しております。したがいまして、そのため、実施に当たっては、学校のある地域はもとより、下関市全体を学びのフィールドとして活用することを考えておりますので、地域の各種団体をはじめ企業や大学など様々な分野の方々との連携を図ってまいります。というような外部人材との協働については積極的に考えていきたいというふうに思っております。考えております。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。
 教育長、ごめんなさいね、これは次の多分質問の答えだと思うんですけど、私が言ってるのは、教員として外部のそういう人たちを入れるというのは、登用するというのは難しいかどうか、可能性が今後あるかどうかっていう質問ですね。先生になるというか授業をするというのは資格とか免許を持ってないといけないと思いますけど、民間の校長とかというのは今普通に取り込んで登用してる学校も多いです。その部分で今後そういうことが可能かどうかというのをちょっとお聞きしたかったんですけど、そこのお答えは難しいでしょうか。
○教育長(磯部芳規君)
 お答えいたします。
 まず、教員という立場での活用でございますが、現時点においても学校においてはいろんな講座を開設、民間の方、また地域の方と講座をしております。私も以前勤めていた学校では10から20の講座を設けておりまして、民間の方を先生として、もちろん教員もつきますが、講座を開設したということがございます。
 では、実際に教員という立場で登用するということに関しては、こちらについては難しい問題もあると思いますので、県教委と相談していくことになると思います。
 また、民間校長の登用というふうな問題に関しましては、これは実施している都道府県もございますが、山口県ではまだそのような実績はございません。また一つの御意見として、県のほうに提案してみたいというふうに考えております。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。難しいかもしれませんけど、ぜひいろいろ検討していただきたいですし、何が言いたいかっていうと、魅力がある学校にしていただきたいなと思いますので、しっかりとお願いいたします。前向きに検討をお願いいたします。
 では、すいません、もうお答えをもらっているかもしれませんが、再度質問させてもらいます。外部人材との協働についてです。
 この学校には、3つの目標として、経験、コミュニケーション、学力向上が目標として掲げられてます。そして、少人数だからこそこれを大切にして生徒の成長を支援するとありますが、ここで大切なのは、学校の中で完結させないことだと私は思います。こういった力を育むには、多様な大人と関わることです。
 そこで、お伺いします。
 企業、大学、地域の人材と連携する考えはありますでしょうか。また、学校内完結でなく、外部との協働を積極的に進める考えがあるでしょうかという質問です。ちょっとかぶりますが、よろしくお願いします。
○教育長(磯部芳規君)
 先ほどの御質問と重複する部分もございますが、まず外部との協働という面については、積極的に連携を促していきたいと思います。また、下関市には幼稚園から保育園、それから大学まで全てがそろった町であると考えておりますので、全ての学校とも連携を進めていきたいというふうに考えております。
 なお、1点訂正になりますけども、先ほどの民間登用でございますが、学びの多様化学校下関につきましては、これは分校ですので、教頭を置くことになっておりますので、分校の場合は校長は文洋中学校の校長が兼任することになっております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 なるほど、分かりました。話が前後してしまいますが、いずれぜひ、よかったら、よかったらというか、本校にしていただきたいということをお願いしておきます。そうすることで、いろんな希望がそれこそ増えてくるというか、いろんな可能性が増えてくるんじゃないかなと思いますので、今は教頭という部分が主導権を持ってやるんでしょうけど、本校をぜひ目指していただきたいなと思います。
 私が外部人材との協働についてお聞きするのは、多様化学校に通う子供だけでなく、全ての子供たちはいずれ社会で生きていきます。生きていかなければなりません。人生100年時代、そのうち18歳までは、子供たちは皆守られています。残りの82%は、社会で生きる時間です。学校は、そのための教育をする機関です。学校に行けない、行かない子供たちのためにいろいろと考えてくださり、1,000時間の授業を800時間にしたり私服制にしたりっていうことは考えてくださって、この多様化学校が進められると思いますが、大事なのは、世界は広いってことを教えてあげることだと私は思います。そのために、学校の枠を超えて、外部の大人が社会で生きる先輩として関わることが必要だと思いますので、しっかりと、今下関に先ほど言われたたくさんの大人たちに関わっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、教育支援学級との役割分担について確認をいたします。
 教育支援学級と多様化学校の役割分担はどう整理するのか、また支援教室から多様化学校へ転校したい、転入したいという希望があった場合、可能かどうかというのをお聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 学びの多様化学校と教育支援教室の役割になるかと思います。お答えいたします。
 教育支援教室かんせい、あきねは、在籍する学校になかなか登校できない児童・生徒に自分で学習する場を提供し、一人一人に寄り添い、学びを支援することで学校復帰を促すための施設であり、学校ではございません。一方、学びの多様化学校は、既存の学校の枠組みでは登校が困難な児童・生徒に特別な教育課程で教育活動を行う学校です。
 なお、教育支援教室に通室している児童・生徒が学びの多様化学校に転入学することは可能です。転入学を希望する場合は、他の希望者と同じように、相談会、体験会を通じて、学びの多様化学校が最も望ましい学び、育ちの場となるかを判断してまいりたいと考えます。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。それは、応募してる間に行きたいと思ったら転校は可能ってことですね。
 私がちょっと確認したいのは、多様化学校へ進んで、すごいいい学校だよって、もし子供たちの中、親の中で広まった場合、そういう支援教室に行っている子が、空きがあって、行きたいって言った場合はどうするのかっていうのをお聞かせください。分かります。
○教育長(磯部芳規君)
 募集時期につきましては、今、限定しているとこでございます。今、募集をしてるとこでございます。これも先ほどの御質問とちょっと重複することになりますが、途中で募集をするかということにもなるかと思いますし、転入学についてということになるかと思いますが、一応、募集については今、4月ということでやっております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 分かりました。常に転入転校というのが発生するのじゃなくて、応募して、そのときにっていうことですね。オーケーです、分かりました。
 では、フォローアップと出口戦略についてお聞きしていきます。
 多様化学校は、国の制度の戦略ですが、その国の制度に合わせて形を整えるだけでは子供たちは私は救えないと思っております。中卒の私にとって、学歴の重要性は正直あまり重視していないのですが、この御時世、高校は義務教育並みに当たり前になっています。
 そこで、社会に出る手前の高校との連携についてお伺いいたします。
 高校の推薦枠や体験連携など、市としてどのように整えていらっしゃるのか、お聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 高等学校との連携についてお答えをいたします。
 近年でございますが、ほとんどの中学生が高等学校等への進学を目指しており、高等学校等の連携は重要であると考えております。
 そこで、昨年度から、学びの多様化学校の設置に向けた検討委員会を定期的に開催しておりますが、下関市内の2校の高等学校の校長にも参加していただき、学びの多様化学校を知ってもらうとともに、多くの意見をいただいているとこでございます。開校に向けて、高等学校等を所管する機関に可能な限り情報提供を行い、周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 ありがとうございます。聞き取りの際でも、不登校の子も9割は高校へ進んでいるというのをお聞きしております。ということは、もういろいろな意味では連携をしっかり取っているので心配ないというふうに受け止めてよろしいですね。この学校で学んで終わるのではなく、社会に出るために不安を少しでも減らし、自信を持って次のステージに進めるよう、サポートをよろしくお願いいたします。
 それでは、将来の展望について質問させていただきます。
 民間との財源の活用についてお聞きします。
 冒頭でお聞きしたICTの活用方法ですが、実際には活用はされているけど、もっともっと進めなきゃいけないというのが現状で見受けられました。ICTは日々進化しており、端末を配付するだけでは学びには進みません。活用を広げるには、専門の人材と最新の環境が必要です。
 いろいろ調べると、国の制度や補助金、あとその中には企業の人材育成助成などがありました。これを組み合わせることで、地元企業が育てた人材を学校に送り込んでICTの教育を支援するということも可能なんじゃないかなと思うんですけれども、そういった循環を市として仕組みに変えていただけないかなと思っております。これは、それこそ産業振興部のほうが企業と連携を取って、そういう補助金じゃないですが助成をしてもらって、教育委員会と連携を取ってもらうことが一番ベストなんだとは思うんですけど、そういうことを仕組みにするということは可能でしょうか、お聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 民間連携と財源確保につきまして、現状を含めてお答えをいたします。
 学校におけるICT活用推進に係る民間企業との連携の現状でございますが、教育委員会としましては、GIGAスクール運営支援センター整備事業として、タブレット端末を整備した令和3年度から財源を確保し、ヘルプデスクの設置や学校への研修支援、端末設定や年度更新作業等の業務を民間企業に委託してるとこでございます。民間企業の継続的な支援により、教職員の指導技術が向上し、日常的に児童・生徒がICT機器を使ったり学習に取り組むことができるようになっております。
 また、市内小・中学校のICT活用技術の高い教職員で組織しているICT推進委員会が、ICTスキルアップ研修会を毎年実施してるとこでございます。研修会を受講した教職員が各校で研修を行うことで、市内全体の教職員のICT活用技術をさらに高めることができております。
 今後、Society5.0の時代を生きていく子供たちは、さらに先の未来社会の作り手となるべく、確かな基礎学力を土台とした創造性や情報活用能力を育む必要があり、学校においてもさらなるICT機器の活用推進が求められると考えております。
 教育委員会では、令和5年度から2年間、民間企業と連携してプログラミング教育推進事業を実施し、民間企業の高い技術や専門性を生かした授業に取り組むことができました。この授業のように、プログラミング教育をはじめとするSTEAM学習等の高いICT技術や専門性を持った民間企業と学校、行政との連携協働は今後必要になってくると考えております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 では、これは答えとして可能性があるという感じでよろしいでしょうか。研修もしっかりやってらっしゃるということなので、安心はしておりますが、国や県の補助金をしっかりと活用してじゃないですけど、財源を活用して、子供たちに投資するということは大事だと思うので、引き続きよろしくお願いします。これは産業振興部のほうも企業のほうとしっかり連携を取っていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、将来の多様化学校の位置づけについてお聞きします。
 これらの答弁から、この学校の中身がいろいろと見えてきました。お母さんたちからもすごく質問が来てたので、不登校の子たちを持つお母さんが、今中学校3年生だからもう私のとこは難しいわ、早くできたらなっていう声も聞きながら、どういう学校なのかなというのはすごく関心もありますし不安もある中で、いろんな質問をさせてもらいましたが、多様化学校は不登校の子供たちを救うために開校しますよね。ということは、最終的には不登校が減って、この学校が不要になることが理想だと思いますが、市として今後どのように見通しているのか、お考えをお聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 学びの多様化学校の将来的な展望になるかと思いますんで、お答えいたします。
 まずは現時点では、学びの多様化学校を新たに設置するということは検討しておりません。来年4月の開校に向けて、子供たち一人一人が安心して学び過ごせる学校を目指して全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 増やすか減らすんかっていうことを今質問ここでしても、今からスタートするんで、答えにくいのは十分分かっておりますが、最終課題解決としたら、私は、多様化学校というものがなくなるというか、今ある通常の学校が本当に魅力がある学校になってほしいなというのは願っているところです。そうすることで、一番無駄なと言っては変ですけど、こういう学校が増えるということもなくなり、子供たちが何のために学校へ行くのかというのがちゃんと見えてくると思いますので、以前私ここで話したことがあるんですけど、多分今後、子供たちのほうが先生を選ぶ時代が来ると思うんですよね、前も話したと思うんですけど。
 今は校区内の中のその学校に行くというのが今まで私たちの時代はあったけど、今後はどんどん●進化が●進んできて、子供たちが先生や学校を選ぶ時代が私は来るなと思ってるので、その点においては、多様化学校というのは、私は形を変えて、その多様化学校が通常というか、面白い魅力がある学校になってほしいなと思いますので、増やす増やさない、新たにどうするかというのはお答えとしては難しいでしょうけど、スタートする中で、いろんな声をしっかり聞いて、子供たちが主体、教育長はいつも、わくわくどきどき、そしてはらはらでしたよね、そういう学校にぜひしていただきたいと思いますので、逆に、あの学校に行きたいと言ってもらえる学校にしてほしいと思ってます。そうすることで、多分、今ある通常の先生たちも危機感を持って、これは学ばなきゃいけないな、いいことはこっちに取り入れようって多分してくると思うので、しっかりと共有してもいただきたいですし、反映していただきたいなと期待しております。
 最後のまとめに入ります。もう早いですけど、最後のまとめに入らせていただきます。
 冒頭でも申しましたが、この学びの多様化学校は下関の教育にとってチャレンジでもあり、子供たちにとっても新しい選択肢となるものです。だからこそ、この学校に行きたいという子供たちを受け入れる体制、そして社会へつなぐ学校にしていただきたいです。それは、質問の中でも申しましたが、企業や民間で活躍する人たちと協働することです。
 例えば、企業が直接授業の時間を購入して、これは投資ですね、購入して、自分たちの仕事や理念、子供たちに向けた授業を行う形の提案です。スポーツ選手、釣り師、建設や医療の専門職、農業だったり、例えばお漬物を漬ける発酵について、おばあちゃんが、この授業入りたいわっていう、そういう人たちで満たされるような学校です。その授業を1時間幾らって買ってもらって、そういう、社会で活躍できるというか、社会の学びができる授業枠をどんどんつくっていただきたいなと思っております。そうした多様な人たちが自分の仕事や生き方を語る授業枠に投資をしてもらうことで、子供たちは社会につながる実感を持ち、未来の自分を描けるようになると私は思います。また、大人たちは、自分の仕事やこの町を深掘りして、改めて誇りを持つことができると思います。
 そして、もう一つはデジタルの活用です。私は、公立の通信制中学校を目指していただきたいと思っております。現時点で、制度上、公立の通信中学校は存在しません。けれども、民間では、N高の中等部や、今年度開校予定の品川のEuLa通信中等部というのが既に動き出しております。制度的な課題はあるにせよ、下関市こそが先頭に立って、公立として初めて通信制を取り入れた多様化中学校に挑戦していただきたいなと思っております。
 そこで最後に、教育長、先を見据えてお聞きします。
 以前、何かの機会で教育長とお話しした際に、教育は教育で終わるのではなく、その先のために教育があるとおっしゃられておりました。私はその言葉を聞いたときに、まさにそのとおりだなと思いました。
 そのビジョンを踏まえて、下関としてどのような教育の未来を描いておられるのか、改めてお聞かせください。
○教育長(磯部芳規君)
 お答えいたします。
 教育に関する私の多様化学校の考え方も含めて、考えを述べさせていただきたいと思います。
 今、下関教育でございますが、チャンス、チャレンジ、クリエートを教育理念として教育に取り組んでおります。その教育理念の下、私は子供たちに、わくわくする、どきどきする学びを体感体現してほしいなと願っております。これは、現在学校での学びを選択してる子供、また学校での学びを選択してない子供、皆同じように地域の人と連携し、学びの楽しさを味わってほしいという思いでございます。
 したがいまして、今回の学びの多様化学校の目指す生徒像にも示していますが、特に学校においては、高等学校への合格を目指すなど出口の指導もありますが、生徒自ら将来の進路を選択して計画し、就職また進学して、さらにその先、その後の生活によりよく適応する能力を伸ばす本来の教育、進路指導の姿に取り組みたいと考えております。オンライン教育、オンラインでの学習支援などにも取り組み、全ての子供たちの効果的な学びに取り組みたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○東城しのぶ君
 教育長に、ごめんなさい、答弁書を読まないで、本当の意味での教育を語っていただきたいなと正直思ったとこなんですけど、私は教育って本当に大事だと思ってるんです。一番中心だと思ってます。ここにある全てにおいて、教育が一番大事だと思います。真っさらな子供が生まれたときに、誰に出会って何を感じてどうそれを生かしていくかっていうのは大人たちの責任だと思ってますから、箸の持ち方一つ取っても、挨拶一つ取っても、全て教育なんですよ。だから、教育ってすごく大事だと私は思ってます。
 その上で、学校という義務教育というものがある中で、私も立派な教育を受けてない一人なんで、胸を張ってとは言わないですけど、逆に違和感を持ってるからこそ今言わせてもらえると、今の教育は、点数を取ったり成績を伸ばすためだったり高校に行くためだったり大学に行くために刷り込まれているような授業しかないって私は思ってるんです。でも、本当は、本当の教育は、国語を教えるのは何のためと言ったときに、大人になったときにコミュニケーションを豊かにするためだよ、だから国語を学ぶんだよって。算数何で学ぶのと言ったときに、点数を取るため、答え合わせをするためじゃなくて、6掛け6掛け6を6回するよりも、足していくよりも掛けたほうが早いよっていう原理原則を学ぶためだよって。理科も社会もそれぞれ理由があるわけじゃないですか。それを本当に教えることが、私は子供たちが楽しく学ぶ学校だと思うんです。それを願ってるんです。
 多分、今行けない子、全てじゃないですよ。いろんな理由があって行けないんだとは思います。でも、何か違和感を持ってるっていうのは多分そこにあるんだと思う。楽しさですよ。何でその勉強するのって言ったときに、先生たちがちゃんと理由を答えられなきゃいけないんですよ。何で制服着なきゃいけないのって、まともに答える先生いますかね。何で髪の毛染めちゃいけないのって言って、理由を答えられる先生いると思います。私、中学校のときそれを先生に言ったとき、誰も答えなかったですよ。先生白髪染めてんじゃん、赤くしてんじゃんって言ったことありますもん。でも、誰も理由を教えてくれなかった。そういう違和感が、子供たちに、学校は面白くない、学校って信用できないという積み重ねなんだと私は思います。学校ってそういうことなんですよ。社会に出るためのもの、先につながるものであってほしいなと思っております。
 少し私ごとに最後はなりますが、私は家庭環境が不安定で、いい教育も受けてませんし、学校もろくに通えてません。でも、出会った人たちが、社会に生きるためにいろんなことを教えてくれたんです。だから今、私ここに立っているんです、代弁者として。だから、多様化学校は本当に期待してます。真剣に取り組んでいただきたい、それを最後にお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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