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早川 幸汰 議員
第2回定例会 6月20日(金) 本会議(一般質問2日目)
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内容
会議録
第2回定例会
6月20日(金) 本会議(一般質問2日目)
早川 幸汰 議員
1.人口減少対策について
2.二十歳を祝う会について
3.シティプロモーションについて
【下関市議会 本会議速報版】
・下関市議会では、本会議の正式な会議録が作成されるまでの間、速報版を掲載いたします。
この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
・速報版の会議録は校正前原稿であり、今後修正されることがあります。
なお、音声で認識できなかった部分は一時的に「★」で表示しています。
・校正後の会議録が「会議録検索システム」に掲載された時点で、速報版の会議録は校正後の会議録に差し替えます。
○議長(林真一郎君)
7番、早川幸汰議員。(拍手)
〔早川幸汰君登壇〕
○早川幸汰君
それではまず、人口減少対策についてであります。そもそも人口が変動する要因は自然動態、社会動態の2点があり、自然動態に関しては、自然減は死亡数、自然増は出生数ということで、この数について市役所が施策によって直接的に改善させることはとても難しいことと思っております。このうち自然増である出生数に関しては、簡単に言うと婚姻率と夫婦の出生率によって規定されております。このあたりの完結出生児数、有配偶出生数等いろんな指数がありますが、結婚した夫婦が持つ子供の数は、他の人口減少要因に比べてほとんど減少しておらず、とにかく婚姻率が上がれば何とかなる状況であり、これは重要な観点であると認識しております。
つまり、出会いがあれば自然増につながると、こんなふうに理論的にだけ考えると、社会的によろしくない部分がたくさん出てくるのが、昨今の人口減少化における問題ですが、そのためにまちは若い世代が流出せず、まちに結婚する対象がたくさんいる状態を作ることが前提として必要であると言えます。
今言った自然動態と、もう一つの社会動態に関しては、社会減は転出数、社会増は転入数ということで、行政はこの2つに集中した様々な施策をしているところであります。私も人口減少対策においては、社会動態は非常に重要な観点だと思っておりまして、優先的に実行していくべきだと思っています。
そこで、今回は人口減少対策について、社会動態に絞って質問していきたいと思います。まず、本市の直近5年の社会動態についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
直近の5年間の社会動態についてお示しします。令和2年は転入者が5,947人、転出者が7,032人で1,085人の減。令和3年は転入者が5,713人、転出者が6,716人で1,003人の減。令和4年は、転入者が5,883人、転出者が7,051人で1,168人の減。令和5年は、転入者が5,816人、転出者が7,052人で1,236人の減。最後に令和6年は転入者が5,491人、転出者が6,756人で1,265人の減となっており、過去5年間、転入者数と転出者、これは増減があるものの一貫して転出超過――社会減が継続して起きている状況でございます。
○早川幸汰君
今お示ししていただいたとおり、どちらも出入りがあるものの転出のほうが数が多くて、毎年1,000人程度減っているということでした。
次に、本市の転入、転出者の年齢における傾向についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
本市の転出転入者の年齢等の傾向についてですけど、今、下関市人口ビジョン、今アップしておりますけれども、男性及び女性の年齢別の移動状況を、2021年から2023年までの平均で公表しております。
傾向といたしましては、本市における人口移動については、ほぼ39歳以下の若者で占めております。
○早川幸汰君
人口ビジョンにおいて、平均で取っているらしいのですけど、39歳以下がほとんどということでした。そうしたら、若い世代の転出、転入の原因の傾向についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
若い世代の傾向についてのお尋ねですが、まず15歳から24歳までの若者につきましては、大学等への進学や就職の時期と重なることから、市外に出る機会が多く、本市においても他の地方都市と同様、転出、転入の動きは大きい傾向にあります。
また、25歳から39歳までの若者の転入者数が大変少なく、進学や就職を機に、一旦市外へ出ていった若者が戻ってこない本市特有の傾向にあり、大きな課題であると認識しております。
なお、本市からの主な転出先を見ますと、北九州市、福岡市への転出者数が多く、本市からさほど遠くない同じ生活経済圏の中で、仕事や暮らしを求めている傾向があると考えております。
○早川幸汰君
今、御説明いただいたとおりでありますし、委員会等でもよく言われることなので、皆さん、よく分かっておられるかと思います。ただ反対に、そこの辺の問題が解決されていないのに、住んでおられる方も多数おられるので、そこの人たちがなんで下関に住んでいるかという把握は、非常に大事と思っていまして、僕個人的には、多くの事情がありながらも、何だかんだ下関の何かしらに愛着があるというところで、住んでいるのだと思います。
それでは次に、対策の方針についてお伺いします。今までの社会動態に対する施策等効果についての現状、どのように認識されているか、お示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
社会状態に対する施策につきましては、これまで第二期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に定めた地域産業の強化、仕事の確保を促進する。下関に集う人、下関で暮らす人を増やす。命を大切にし、子供を産み、育てやすい環境を整える。地域の力を生かし、持続可能な地域社会をつくる。この4つを柱に、十の政策目標を設定し、人口減少対策を進めてまいりました。
実績といたしましては、生産性の向上や就業率の増加、健康寿命の延伸については目標値を上回ったものの、一方で、子育てしやすいまちと感じる市民の割合や、若者世代の社会減の抑制においては、目標達成に至りませんでした。
これらの結果から、効果を見出せていない施策が数あることから、人口減少対策はまだ道半ばであるものと考えております。
○早川幸汰君
今言ったとおり、結果を言ってもらいましたが、数を追うと質が上がらないという状況もあったりするので、気をつけなければいけないところと思っています。
先日、総務委員会の委員会視察で都城市に人口減少対策について視察をしてきました。この都城市は、何度もふるさと納税日本一になるなど資金が潤沢な市で、その資金と移住者を結びつける。例えば、移住したら何百万円みたいな施策が中心で、社会動態は増加傾向で推移しており、明確な効果が出ていました。
下関もボートレース、ふるさと納税等資金はあるにはあるので、再現性はないことはないと思いながらも、視察で受けた印象はまちに愛着を持って長く住み続けていけるような、住民に対する取組があまりなされていないようで、長い目で見たときに、まちに対してインセンティブがなくなれば、つまり、収入が減るような事態があれば、住民は離れていってしまう可能性を感じました。
一言で言うと、持続性に欠けており、体力のある早いうちに住民のための施策をしないとまずいのではないかと思いながらも、この点に関しては下関においても同じ状況であると思った次第であります。
このような極端な事例はまれにあるものの、他自治体が抜きん出た施策を実施することはほとんどなく、現在、日本全体がベースアップ的に施策をしており、行政サービスにおいては、全国どこに行ってもほとんど同じ水準になってきており、このあたりで差別化しても、相対的に効果は薄くなっている現状があると思います。
それでは、何で戦っていくのか。やはり下関という土地で生きていくことに対する価値を、いかに住民に感じていただくか。それは、言い換えれば転出対策を強力にしていくことと言えると思います。
それでは質問ですが、現状に対する対策や方向性、改善点についてどうお考えか、お示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
先ほど御説明いたしました実績を踏まえて作成した、今後10年間のまちづくりの最上位計画である第三次下関市総合計画に基づき、各種施策に取り組み、市民誰もが学び、働き、安心して暮らすことができ、そして未来を描けるまちづくりを推進し、総合計画におけるまちづくりの基本理念である可能性を築くまちの実現、及び大きな目標である10年後、39歳以下の若者の社会減ゼロを目指してまいります。
○早川幸汰君
先ほどの答弁からありますように、転出数が極端に多い若い世代がまちにとどまり、たくさんの若者が転出することなく楽しく、下関のことを好きな気持ちを持ちながら暮らすことが一番大事なことと思います。下関で生まれ育った若者が地元で暮らす。もしくは出ていっても戻ってきてもいいかと思えるようにしないといけない。そんな転出を減らす取組が最も重要だと感じます。
今、総合計画と言われましたが、その目標にもあるように、住民が下関に愛着を持って住み続けることこそが、最大の人口減少対策と考えるべきだと思います。
それでは次に、二十歳を祝う会についての質問に移りたいと思います。また急に、突拍子もないことを言うと、皆さんお思いかもしれませんが、なぜ今回、取り上げようと思ったかと言いますと、今年開催された二十歳を祝う会の様子がユーチューブにアップされており、それを見たことがきっかけでした。
結論から言うと、こんな事業を平気でできる下関には住みたくないと思われてもしようがないような会だという印象をかなり強く受けたからです。この動画の概要欄には、二十歳の青年男女の新しい門出を祝福するとともに、二十歳としての自覚、進歩と協調の精神、責任のある行動を認識してもらうため、記念式典を挙行しますとありました。正直言って怖いです。会自体は、オーケストラのファンファーレに始まり、式と脈絡のない平家太鼓が約7分、これは別に僕嫌いじゃないのですけど、脈絡がないということで。二十歳を祝う会に関係ないだろうと思うような意味不明な動画が2回も流れたり、知りたくもない来賓を紹介されたり、冒頭から終わりまで、見事にみっちりとつまらん会で、私はここ数年まれにみる衝撃が走りました。
これを若者が企画したら、こんなものができるはずないじゃんと思ったら、何と若者による実行委員会が運営しているということで、絶対そんなわけないじゃんと思った次第であります。
とにかく皆さん、ぜひ議会後に御覧ください。これを見て何も思わないなら、自分の感覚を疑ったほうがいいレベルだと思っています。そのくらい現代になじんでいない会を実施しています。そんな二十歳を祝う会の現状についてお伺いしていきますが、まずは概要についてお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
二十歳を祝う会の概要でございますが、まず目的につきましては、先ほど議員が言われたとおり、二十歳に達する青年の新しい門出を祝福するとともに、二十歳としての自覚、進歩と協調の精神、責任ある行動を認識していただくことを目的としておりまして、式典と二十歳の会の交流会の二部制で行っております。
○早川幸汰君
今、よいように言われましたが、元は国民の休日における成人式の規定によれば、大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い、励ますという規定があります。この大人になった自覚ということで、大人になるとこんなにもつまらない会を、文句も言わずに我慢して見ないといけないこともあるのだよ。それが大人の自覚だよ。みたいな考えで実施しているのであれば、おおむね問題ないかと思います。
ただ、そもそも大人になる自覚が、この1日の会を境に自覚させることができるのか。そんなことも全くないですし、参加者たちの誰も、それが会のメインとは思っていないと思います。
それでは次に、二十歳を祝う会についての条例、規則、規程等があればお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
二十歳を祝う会につきましては条例、規則等に定めはございません。
○早川幸汰君
ないということでした。それでは次に、現在、二十歳を祝う会を教育委員会が所管している理由についてお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
地方教育行政の組織及び運営に関する法律において、青少年教育に関する事務は教育委員会が担任するものと規定されております。二十歳を祝う会の実施には、青少年教育という側面もあることから、教育委員会が所管しているところでございます。
○早川幸汰君
青少年の教育ということで、所管されているということでした。
それでは次に、成人年齢の引下げに際し、どのような検討をされたのか。されているのであれば、議論の内容も含めてお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
成年年齢の引下げに際し、それまで開催していた下関市成人の日記念式典への参加対象年齢等について検討を行っております。対象年齢を改正後の成年年齢である18歳とした場合につきましては、参加者の大半が高校3年生で、進学や就職の準備等の多忙な時期と重なり、式典参加が困難となることが見込まれます。
また、飲酒など、年齢制限がなくなる区切りの年齢であり、二十歳もまた節目の一つであることから、参加対象年齢を従来どおりとし、式典の名称は二十歳を祝う会に見直しました。
なお、令和2年3月の文教厚生委員会において、本件について報告はしております。
○早川幸汰君
今御説明にあったとおり、すごい行政的なやり取りしかしていないという感じです。年齢の区分とか、名称とか、本人たちにとってどうでもいいことばかり話されているんじゃないかと思いました。
この件に関して、議会での議論はどうだったのか、議事録で全て見てみました。話は出ていないわけではなかったのですが、18歳、20歳、今言われたところのどちらが対象になるかという話が関の山で、議論が深まるより先にコロナ禍がやってきたため、じゃあその対策をどうするかみたいな、事業の話がメインではなくて、式自体見直しがされないまま進んでいるようでした。
その後、通常開催できるようになってからも議論が再開することはなく、話は全く止まったままになっている状態で、中身の薄い成人式が継続されて、開催されているようでした。
以上の答弁から、取組が始まった昔と現在とでは、成人についての考えが法律により変化したこと。それに伴い、当初の式の目的、大人の自覚というところがメインだったと思うのですけど、それから今ずれているということ。そして、肝腎な式自体の見直しはほとんどされていないということが分かったと思います。
このような会がずっと続いてきたと考えると、当事者たちのまちへの愛着は下がり、住みたいと思わない。都会に出てよかったと思うし、戻りたいと思わない若者が増えて当然だと思います。
大人の自覚を持ってもらうという名目から、参加者のことを第1優先で考えるなら、その他の要因は一切無駄のない会を実施し、下関が地元でよかったと思ってもらえるような、自慢できるような会にするために、根本的に考え直す必要があるのではないかと考えています。そして、若者のことを一番に考えて実施することが、回り回って転出数を抑えることにつながるのではないかという観点から、引き続き質問していきたいと思います。
それでは、運営についてお伺いしていきます。開催までの運営の1年の流れについてお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
令和7年に実施いたしました二十歳を祝う会の例で申しますと、令和5年12月に会場の仮予約を行い、令和6年10月に会場の使用許可申請を行っております。
実行委員会の開催につきましては、令和6年5月に市内の大学等へ推薦の依頼を行い、令和6年6月に実行委員会の委員を決定しております。その後、令和6年8月、9月、10月、11月、令和7年1月に開催いたしました会議におきまして、式典のメインテーマやイベントの内容等を決定しております。
○早川幸汰君
それでは次に、式の企画運営について、今の形態とこれまでの変遷についてお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
二十歳を祝う会は、実行委員会形式で教育委員会がサポートしながら、会の企画、運営を行っております。なお、令和7年1月の二十歳を祝う会は、合併20周年を機に市内1か所で開催いたしましたが、それ以前は市内の3か所で開催しており、実行委員会形式の地区と、ボランティアサークルに委託する形式の地区がございました。
旧下関市地区で開催される会につきましては、平成17年の合併以降、一貫して実行委員会形式で開催しております。
○早川幸汰君
今説明にあったとおり、一応市が主催なのですけど教育委員会が所管しており、実行委員会形式で任せているということです。今言われた合併20年とかのところもそうなのですけど、それ当事者に関係あるんかいというところで、また変な事業がいっぱい入る要因になっているようです。
それでは次に、運営委員はどのように選ばれているかお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
令和7年の例で申しますと、市内の大学や企業等に対し推薦の依頼を行い、そこから推薦のありました9名、及び一般公募により応募のありました7名に加え、助言支援等の役割を担う委員として、継続的に企画運営に携わり豊富な経験を有する関係者2名を選出しております。
○早川幸汰君
事前にもらった資料では、構成員が25人と言われていて、公募と推薦が半々に近いということで、なかなか公募では集まらないため、市内の企業や大学に依頼するという形を取っているのかと思っていて、委員のモチベーションに関しても正直めちゃくちゃやる気で運営に当たっている方が多いというところではないのかなという推測ができます。
それでは次に、実行委員の活動内容についてどこまでの裁量があるか、何を決めているのか等について、お示しください。
○教育部長(門田重雄君)
実行委員会の活動内容につきましては、メインテーマの決定等を含む式典の企画、案内状の製作、会場の設営、清掃、式典の進行などでございます。
○早川幸汰君
今言われたとおり、ほとんどこの実行をするような運営をしていないというか、メインテーマの設定って言われてもその文字を決めるだけのことなので、例えば、話であったのは、冒頭に流されている、僕が酷評した動画なのですけど、動画自体の作成は実行委員会が教育委員会から費用を受託し、そこからイベント会社を探して、依頼して作成しており、支出先は、実行委員会に裁量があるという説明を受けたので、それならしようがないかと思いながらよく聞いてみると、実態は、教育委員会が前年度はここに頼んでいますという誘導のもと、毎年同じ会社に依頼している状況だったとか。このような状況が散見されるほか、式のプログラム自体も8割、9割は固定、あとちょっと実行委員会が決めるみたいな同じ内容で実施されており、ほぼ裁量がない状態と言っても過言ではないと思います。
このように裁量がなさすぎて、運営に選ばれた方々のセンスまで疑われかねないことは大変気の毒でならないし、あと形式上、若い人がやっているという形だけで、会の実態、質の責任を取られないように委託して、市がとやかく言われないように責任を押し付けている状態にしか思えません。これでは会について積極的に関わりたいというほうが難しいと思います。
それでは次に、式の内容自体のアンケートを取るなど、改善に向けたフローはどのようになっているかお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
二十歳を祝う会の内容につきましては、毎年度、実行委員会において検討を重ね決定しております。
委員には、継続的に企画運営に携わって豊富な経験を有する関係者が含まれておりますので、内容の見直しについても助言、支援等が得られるものと考えております。
○早川幸汰君
今の答弁から、つまりしていないと、アンケートなどはしていないというか、ほぼないというような回答だったと思うのですけど。以上の答弁から、式の企画、運営はあくまで市や教育委員会ではなく、実行委員会が主体でやっているという体裁であるということ、その運営委員は高い意欲を持って集まったメンバーであるとは言いがたいかと思います。
後は形式上、実行委員会が主体であるのに式の運営については、委員が関わる箇所がほとんどないこと。会の内容自体について、改善しようという意思がほとんどない状況が分かります。
今まで式を実施すること自体、楽しい、満足感があると参加者から自己評価されておられれば、それは間違った認識だと思います。正しくは会をきっかけに、みんなが集まるから楽しいと感じているだけに過ぎないということです。
だからこそ、たくさんの人が来たいと思い、昔の友達と会う機会を増やす。みんなで集まった思い出を増やせる二十歳を祝う会にしていく必要があるし、様々な角度から改善の余地があると思っています。
それでは最後に、今後の方向性についてお伺いしていきます。二十歳を祝う会への事業実施の所管替え、他部局との合同開催についての検討はされたことはありますでしょうか。
○教育部長(門田重雄君)
青少年の健全育成に関することは教育委員会の分掌事務であり、これを根拠として二十歳を祝う会を所管していることで、これまで実施部局の変更や合同開催の検討を行ったことはございません。
○早川幸汰君
ないということでした。これに関して、青年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係連絡会議における成人式の時期や在り方等に関する分会によって、令和2年3月に出された、成人式の時期や在り方等に関する報告書というものがありまして、こちらのほうでは、結構バラバラというか、自治体によって、例えば、教育委員会だけがやっているとか、市長部局だけでやっているとか、合同でやっているとか、行政と社会人でやっているとか、新成人だけでやっているとか、いろんなパターンがあるので、別に固執することは、もう今はないのかという調査、報告がされております。
二十歳を祝う会は若者のためであるべきだし、改善していく必要があり、この事業は、やり方によっては社会動態に寄与する部分が大いに見込めると思っています。実情を考えると、総合計画内の記述にもなじむ総合政策部が所管する、もしくは合同で事業を手がけていくほうがよい会にできると思っています。
そこでお伺いしますが、事業の所管が他部局との合同開催についてどうお考えか、教育委員会と総合政策部、それぞれお示しください。
○教育部長(門田重雄君)
二十歳を祝う会をより良いものとするために必要であれば、所管部局の変更や連携についてもその可能性を排除せずに検討してまいりたいと考えております。
○総合政策部長(佐藤 武君)
定住促進を担っております総合政策部といたしましては、先ほど御説明いたしましたが、一旦市外に出ていた本市の若者が戻ってこないという大きな課題を踏まえ、二十歳を祝う会を本市の魅力を振り返り、再認識していただく好機と捉えて、総合政策部としていろいろプロモーションやっておりますけど、プロモーションなどの関われるところについては、教育委員会との連携等を検討してまいりたいと考えております。
○早川幸汰君
今、非常に前向きな返答をいただけたと思っています。聞き取りの際に、総合政策部の職員さんと話をしているときに、もう既にこうしたらいいよねみたいなアイデアとかが出て、そうやっていくべきと思っています。
ここで紹介したいのが二つあって、まず一つは令和3年、成人の日記念式典の代替事業についてというものの定例記者会見の事業概要の説明の一節であります。この中では、いつもこのくらいのスタンスでやればいいのにと思ったフレーズがありまして、文中には、二十歳の対象者も社会に出て数年が経過しており、友人らと再会して、旧交を温め、近況を語り合う機会としていただければと思います。難しい言葉ですけど、非常にいい書き方と思いました。
そしてもう一つは、また別になるのですけど、全国20代議員の会というものがありまして、その研修で視察した兵庫県の豊岡市の事例です。こちらは豊岡市のまちづくりについてという、ざっくりしたテーマで視察をしたのですが、その中でも、二十歳を祝う会に関する改革が興味深く、今回の質問にも大いに参考にさせていただきました。
内容は、豊岡市では成年年齢の引下げに際し、まず誰のための会なのかを明確にし、当初の成人の自覚を促すという名目から、当事者たちが喜べるような会をする体制を整えたいということで、担当課にあっても、うちと同じように教育委員会だった状態から、今は完全に「くらし創造部」という、うちで言う総合政策部になるのですけど、移管してやられているということで、式の内容自体も実行委員会は実質的な運営も当事者中心へ変更、来賓は関係者のみ数名が壇上には上がらないで、もうかなり下の席で名前も読み上げない、もういるだけという状態。長い話は、市長の市民からの代表のお祝いという1点のみ、あとは当日の配布物ゼロ、ステージを昔ながらではない形で設営、これはフォトブースとして機能するようにステージを華やかに設置して、さらに式の開始前と開始後、これを長めに時間を取っていて、撮影会場として貸せるようにして、会場の使える時間を増やしたり、うちはもうやられていますけど、もともとトートバッグを配布していたのを辞めて、ふるさと納税品を抽選でやって、地元にこういうものがあるんだよというのをするように変化させて、すごくいいと思ったところであります。
あとは、参加の申込みもラインでやるようにして、その情報を市が持っていて、使える状況にプールしておいて、例えば、定期的に会をやったらとか、こういうアナウンス、こういう若者に対して取組があるというアナウンスに、ダイレクトにできるように情報をつかんでいるので、それもすごい賢くやられていると思いました。
繰り返しにはなりますが、まずもってほとんど費用もかからずに取り組めること。社会動態を抑える要因にも十分なりますので、所管については検討されること。そして、昔の名目から成人式は変化していますので、誰のために実施する会にするべきなのか、改めて考え直し、実施されるべきだと思います。以上で、この項目については終了します。
それでは次の項目、シティプロモーションについての質問に移ります。まず、シティプロモーションのこれまでの概要についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
シティプロモーションのこれまでの概要についてですが、地方都市における人口減少や移住施策の地域間競争の激化を背景に、他都市との差別化による選ばれる都市の実現を目指すシティプロモーションが、1990年代後半より全国の自治体で取り組まれております。
本市におきましても平成27年度より、シティプロモーション推進事業を立ち上げ、本市の認知度や魅力度を高め、交流人口の拡大や定住促進につながるよう各種プロモーションに取り組んできたところです。
○早川幸汰君
平成27年ということです。2015年からやられているということで、今までの施策に関しても議会の議事録上で見てみましたが、発言が平成27年にされております。開始当初は議員からもたくさん話題に上がっておりまして、プロモーションのTシャツの話で、すごい数が少なくなっているとか、一時、盛り上がっていたようです。開始から本年で10年経つようですが、これまで実施した施策についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
シティプロモーション推進事業におきましては、市外の方に対して本市への認知度や魅力度を高めていただく、移住や交流の促進に向けたブランディングの構築、それと市民をはじめ、特に本市の若者に対して、自らの街に愛着や誇りを高めていただくことで、シビックプライドの醸成を図る定住促進に向けたブランディングの構築に向けて取り組んでまいりました。
取組の前半は、市民の定住促進に向けたブランディングの構築に着手し、市内各地において多くの市民や若者に接し、本市の魅力や強みを共有するとともに、これらを様々な動画やコンテンツとして共同制作し、シティプロモーション専用サイトやフェイスブックなどにおいて、市民をターゲットに情報発信を行ってまいりました。
後半、その後ですけれども、市民と協働で作成したこれらコンテンツを活用し、移住や交流の促進を図るブランディングの構築に向けて、移住施策と一体となって市外への情報発信を強化し、取り組んでいるところです。
○早川幸汰君
気になるワードもありましたが、今言われた施策の事業費の概算についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
これまでの事業費の概算でございますが、取組を開始した平成27年度から令和7年度までの11年間の累計で申しますと、約7,300万円の予算規模で事業を実施しております。平均で言いますと単年五、六百万ぐらいです。
○早川幸汰君
それでは、続けて実際の効果についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
これまで取り組みました効果につきましては、移住などの促進に向けたブランディングの効果として、民間事業者が実施する市区町村別魅力度ランキングにおいて、1,000自治体の中で、令和2年が66位、令和6年においては44位と高い順位をたどっております。また本市のインスタグラムなど公式SNSのフォロワー数については、令和2年度の約3,300人から、令和6年度においては約1万1,000人と増加しており、本市への関心は高まっているものと考えております。
一方、定住促進に向けたブランディングの効果としては、本市が実施する市民実感調査において、これからも下関に住み続けたいと思う市民の割合で検証し、平成30年頃は84%に対し令和5年度においては88%と、本市への愛着は高い割合で推移しており、一定の効果はあったものと考えております。
○早川幸汰君
移住に関しては、今言われたとおりで、定住に関してはちょっとふわっとした指数なのかと思いながらも、バランスよく効果が出ているという答弁をいただきました。
それでは、これまでの取組に関してどのような課題認識をされているのか、お伺いします。
○総合政策部長(佐藤 武君)
課題認識についてですが、本市の人口動態における課題、今いる市民や若者の定着、そして一旦市外に転出しても将来Uターンをしていただけるような定住促進に向けたブランディングが重要であるものと改めて認識しております。
そのようなことから、現在実施しているシティプロモーション推進事業においては、移住や交流促進に向けたブランディングの取組を重点的に取り組んでおりますが、市民の定住促進に向けたブランディングの取組に対しても、予算措置も含め事業の見直し及び改善、そして効果の検証の見直しなどを行う必要があると考えております。
○早川幸汰君
今さっきの答弁で、非常にいいようなことを言われていましたけど、議事録上では事業開始二、三年後のものを読んでいると、当時の議員からあまりうまくいってないイメージを持たれている記述が散見されまして、それ以降、極端に話題の数が減っていまして、事業的には下向きな雰囲気を醸し出しているのではないかと思っています。
事業開始から約10年、特に実質的な効果を測定できているわけではなく、普通に見れば事業の持続性が認められない部分の取組かと思っていまして、それとあわせて全国でも失敗例は散見されております。
しかし、私は業務として適切に実施し、効果がもっと見込めれば、開始当初の予算規模から縮小する必要は全くないと思っていますし、むしろ積極的に住民に影響を与えていくべきと思っています。そのために必要な準備があるものの、今の下関では取組にそのあたりの視点が抜けたまま事業している状態であるものと思っています。
それでは次の項目で、今後の方向性について、質と成果を高めていくための施策についてお示しください。
○総合政策部長(佐藤 武君)
定住促進につきましては効果がなかなか見えにくく、息の長い取組であるものと考えております。そのような中で、まず各地域において高いシビックプライドを持ち、地域のまちづくりに向けて様々な活動している人材にスポットを当て、市民をはじめ特に若者世代にできる限り、この方々と触れ合う機会を提供し、本市でも挑戦し、活躍できること、そして魅力ある様々な地域資源を肌で感じていただき、可能性を少しでも広げられるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○早川幸汰君
今言われた内容はちょっとレベルが高いことなのかとも思うし、それは何を前提に、何を調査に、何をもとに、どうやって決めているのか。全く分からないところなので何とも言えませんが、今の下関においては、転出数の把握などを過去に一般質問や委員会などで議論されておりますが、基準や把握の方法が自治体によってバラバラだからという理由で、毎回、実態とはほど遠い回答がされている。何か予算要求とか、施策の効果を検証する際に直接的に判断できる成果指標があれば、非常に判断しやすいと思っているところであります。
今言った観点についてですが、取組の効果測定について、改善の考えがあればお伺いします。
○総合政策部長(佐藤 武君)
取組の効果について、定住促進なのでなかなか明確に測定できる手法がなく、今現在、定性調査として市民実感調査を活用しておりますし、引き続き、この活用はしていきたいと思っております。
一方で、地域への関与意欲や、いわゆるこういうシビックプライドを定量化し、指標として設定している自治体もございますので、今後、効果測定の改善策として、様々な視点で検討してまいりたいと思っております。
○早川幸汰君
総合計画には、2034年に目指すべき目標として、市民が下関を自分の街として愛着を感じること、それと住み続けたいということが記載されています。これは非常に重要であり、これが全てだと思っています。
ここからは、これからシティプロモーションをしていく上での提案でありますが、まず前提として、行政という立場で深く理解しておかなければならないことがあると思います。それは、庁内でのプロモーションをする主体としての縦割り、中でどこが所管しているかというところなのですけど、総合政策部が業務をしているということが住民、これは受取手なのですけど、それが全く理解していない。どこが何を作っているかということを、全く理解していないという点です。市が出す全ての作成物は、市が出した物と一くくりで認識している人がほとんどであるということを理解しないといけないと思います。
これは聞き取りのときに、自分が昔でいうと何かこう、フグ怪人が海峡を暴れてみたいな動画があったよね、みたいな話をしたときに、いやそれうちじゃないですみたいな、そりゃそう。今だったらそうなのですけど、あれをやられると、何か住民としてはシティプロモーションというくくり、自分たちのことをやってくれるはずなのに、いろんな課がいろんなことをして、結局そっちの方がアウターブランディングの方が多くないかと思っちゃうと思うのです。
そのあたりが、僕はこの間の聞き取りで、すごいはっとしたというか、ブランディングをしていく上で、組織として動いているということを、この点をまず押さえておかないと、受け取る側の気持ちを理解した上で、適切なプロモーションができないと思います。
そうなってくると事業を実施する前に、前段階の整理が必要と思っていまして、前提として何をしていくべきなのか。何をどんな考えを持って、誰に向かって作るのかみたいなことが全庁統一して整理されないといけないし、それが何なのか、調査もしないといけないし、それが行政でいくと計画を作って宣言しますかとか、そこから実施するというのが固い流れだと思っています。
これは、以前、神戸や佐賀の事例を挙げて説明したことがありますので、ここで詳しく言いませんが、行政としてのブランディングをデザインしていく上で、その専門の組織や部署が必要ではないかとか。あとは、総合的に統括する必要があるのではないか。最終的には、そのあたりの話を進めていくことが必要なのではないかと思っています。
次に指標に関してですが、今さっき説明にもありましたけど、こちらも先ほど紹介した全国20代議員の会の研修で視察した埼玉県の北本市の事例です。北本市ではmGAP(エムギャップ)という成果指標で、これは簡単に言うと、地域の中の人数の差、多い少ないといった数に作用されずに、各エリアにおいて町に対する定住と愛着の意欲を数値によって図ることができ、単なる人数の数とかで判断しないという質に関する指標で、下関のように地域の中で差がある、人口規模が違う町の実情の把握に非常になじむもので、この指標を用いてシティプロモーションをしていらっしゃいました。
明確な数値として説明ができる納得感と、そこから得られる根拠をもとに実施する事業によって、本市と同様に長い間、転出過多の状況が続いていたのですけど、令和2年には17年ぶりに増加傾向にあって、そこからずっと増加しているということです。
先日、下関市が1996年以来、29年ぶりに市報が入選したと大変喜んでおられました全国広報コンクールにおいて、北本市は先ほどの取組において、近年、何度も入選しておりますし、令和4年と令和5年には内閣総理大臣賞を、つまり1位を2年連続で受賞しており、これが移住施策においては、不明瞭な効果指標を定め事業を実施する自治体が多い中で、明確な根拠を持って取り組まれたことが評価されております。
また、市報に関しても、大手の広告代理店が手がけるということではなくて、地元のことが好きで事業を始めた組織を中心に、市民が主体となって広報できるように養成講座などを開いており、事業を続ける上で体力的にも楽というか、事業を持続していく上で、体力があまり要らないという仕組みも評価されておりました。
下関においても久々に入選したということもあり、機運の高まりがありますので、引き続き、良い効果が出せるようなロジカルな取組手法等、まねするだけでは良くないのですが大いに参考にしていただきたいと思っています。
まとめますと、行政と住民の感覚の違い、作り手と受取手の違いを自覚すること。そして、住民が何を求めているのか調査、整理すること。そして、ブランディングや統括してデザインできる、実施していく中身のある組織、専門家や職員を育てていく体制が必要であるということ。そして、多くの住民の郷土愛をつかむためのシティプロモーション、インナーブランディングや発信の講座、ライターの育成だったり、写真を撮るなどの育成が、多くの住民を巻き込み、多くの人に普及させていけるような持続可能な仕組みが必要だと思っています。
締めになりますが、現在、多くの自治体と同じく下関市では人口が減少傾向で、市税の収入も減り、職員も減って、町に停滞感が増していっていると思います。そんな状況の中で、新しい取組をしていく大変さはあると思いますが、今回取り上げた二十歳を祝う会とシティプロモーション、これは費用もあまりかからないと思いますので、その割にはやり方を変えれば、適切に考えていけば、今の下関に寄与できる事業だと思っていますので、ぜひ前向きに進めていってもらいたいと思います。手伝えるところは手伝いたいと思うので、一緒に進めていきたいと思います。以上で質問を終わります。(拍手)
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