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第2回定例会 6月24日(月) 本会議(一般質問4日目)
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内容
会議録
第2回定例会
6月24日(月) 本会議(一般質問4日目)
創世下関
阪本 祐季 議員
1.スマートシティ実現に向けた取組
2.人口減少対策
【下関市議会 本会議確定版】
○副議長(安岡克昌君)
21番、阪本祐季議員。(拍手)
〔阪本祐季君登壇〕
○阪本祐季君
創世下関、阪本祐季と申します。よろしくお願いいたします。
〔手話を交えて発言〕
○阪本祐季君
それでは、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。初めに、スマートシティ実現に向けた取組についてであります。令和3年に、スマートシティ基本設計が策定され、いよいよ本市も本格的に、スマートシティの実現に向け動き出したのだと思い、これから様々な分野において、官民連携や新しい技術の導入が行われ、先進地としても有名な会津若松市に負けない取組が、本市でも行われるものと、期待に胸が膨らんだことを覚えています。資料を御覧ください。
〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○阪本祐季君
こちらは、令和3年のスマートシティ基本設計より抜粋した、2025年までのロードマップであります。資料を御覧いただくと分かるように、本年はサービスの拡充と、PRによる市民参画率の向上とある期間の最終年であります。
この基本設計が策定されてから、本年で3年目を迎えるわけですが、ICTやAIといった技術は、ここ数年で大きく進歩しており、本市の取組や、そのスピードについていけているのかをお伺いしたく、登壇させていただきました。
それでは、まず初めに、令和3年に、本市のスマートシティ基本設計が策定されてから、これまで取り組まれてきた状況と、主な成果についてお伺いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
スマートシティの推進につきましては、少子高齢化による人口減少が加速する中で、データやデジタル技術の活用によって様々な諸課題を解決し、市民や事業者の方々の利便性や生活の質の向上を図ることを目的に、開始した取組でございます。
議員御案内の令和3年度に策定しましたスマートシティ基本設計、これを足がかりに、下関市スマートシティ推進協議会、これを立ち上げまして、スマートシティの実現に向け、産学官が連携して、これまで取り組んできたところでございます。
主な成果ですが、まずデジタルに慣れ親しんでいる子育て世代をターゲットとしたサービスを提供してまいりました。具体的なサービスとしましては、令和3年度に、行政や民間事業者が持つ各種データやサービスをつなぐデータ連携基盤と、それらサービスを市民の皆様に提供する窓口となる「しもまちプラス」これを構築しまして、令和4年度から、学校サービス「きらめきネット」の提供を開始したところでございます。
また、令和5年度には、出産・子育て家庭を強力にサポートするため、子育て支援タクシーアプリ「しもまちBABYタクシー」や、母子健康手帳アプリ「ふくふく母子モ」病児保育予約サービス「あずかるこちゃん」この三つの子育てサービスを構築し、しもまちプラスを通じて提供するなど、現時点におきまして、子育て世代を中心に、2万8,000人を超える市民の方に御利用いただいております。
○阪本祐季君
スマートシティ推進協議会を中心に、様々なサービスを発案、企画立案して、実際に動かされているというお話でありました。資料を御覧いただければと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○阪本祐季君
こちらも令和3年のスマートシティ基本設計より抜粋した資料でございますが、スマートシティ推進協議会の概要を表す図でございます。この図のように、先ほどの御回答にもありましたが、各分野において、スマートシティ推進協議会が、本市におけるスマートシティ化の産学官の連携の中心となるわけですが、これまで、実際、先ほどお答えいただきましたけれども、具体的にどれぐらいの頻度で会議を行い、どういった形で、先ほどのサービス等を提案しているのかお伺いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
推進協議会の協議につきましては、定例会は3か月に一度開いています。それとは別に、五つの分野で、今ワーキンググループをつくっておりますが、これはもう随時、各ワーキンググループで取組の協議を行っているところでございます。
○阪本祐季君
同様に資料を御覧いただければと思います。
〔説明資料を議場内ディスプレーに表示〕
○阪本祐季君
こちらはスマートシティ推進において、先進地である会津若松市の一般社団法人AⅰCTコンソーシアムの運営体制です。本市のスマートシティ推進協議会と、設立の趣旨であったり、経緯に多少の違いはありますけれども、分野別の参加企業がしっかりと明記をされています。
先ほどのお答えにもあったように、本市でも分野別でしっかりとワーキンググループをつくって、行っているわけでありますが、本市のスマートシティ推進協議会の体制であれば、どうしても市内企業であったり、市内の大学であったりというのが中心になってしまいますけれども、こういったように、外の企業であったり、もっとノウハウを持った企業さんとかが入ってくるようになると、これまでの市内の需要とか、デジタルリテラシーの向上、市民の理解といった面だけではなくて、よりよいサービスの提供であったり、効率化であったりというのが見込まれると思いますので、そういった点で、1日でも早く、こういった体制が整うように、外の企業が参画しやすいような状況が整うようにお願いをいたします。
続きまして、スマートシティ推進協議会は、基本的に本市の企業や大学といった団体を中心にされておりますけれども、そのほかにも、様々な民間企業などと協定を本市は結んでおります。この協定を生かして、実際、どのような取組をデジタル分野では行われていますでしょうか、お伺いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
本市においては、様々な民間事業者と包括連携協定を、今まで結んできておりますが、デジタル分野に関連した協定の具体的な事例を申し上げますと、令和4年7月に締結しました日鉄ソリューションズ株式会社様、それから学校法人先端教育機構事業構想大学院大学様、それと本市、この3者による包括連携協定がございます。
この協定は、本市のまちづくりや地域課題の解決、人材育成に関する包括連携協定でございまして、日鉄ソリューションズによるデジタルの知見と、事業構想大学院大学の地域における新規事業開発、人材育成の知見を活用し、本市のスマートシティ推進に資する新規事業を構想する研究を行ったところでございます。
なお、協定締結先の日鉄ソリューションズ株式会社様とは、現在も関係を密にしておりまして、スマートシティ推進協議会のワーキンググループにも御参画をいただいておりまして、ヘルスケア分野における専門的な知見の下、大変有益な助言をいただいているところでございます。
○阪本祐季君
具体的な御説明ありがとうございました。確かにワーキンググループのほうに入っていただいて、徐々にではありますけれども、先ほどお願い申し上げたスマートシティ推進協議会にしっかりと、外部の方であったり、企業が入り込んできて、本市のスマートシティ化というのが、前に進むような流れができてきているのだと思います。
一方で、本市と所管部局が違うのかもしれませんが、本市に新しくできたオフィスビル内に入ってきた企業さんたちとも協定を結んでいる中で、そういった企業の中にも、デジタル分野に特化した企業であったりというのが入っているのですけれども、そういった企業の方々も、参画したいというお話ではあるのですが、なかなか、どういった流れで、市のほうにアプローチをしていいのか分からないといったようなお話もありますので、そういったところもしっかりと拾い上げて、吸い上げていけるような仕組みづくりといいますか、窓口をつくっていただければと思います。やはり、協定を結ぶだけではなくて、しっかりと活用していかないともったいない話でありますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。国や地方自治体がデジタル政策を立案し、その結果を評価するに当たっては、日本がどのくらいデジタル化されているのか、何が進んでいて、何が遅れているのか、大都市圏と地方部では、デジタル化にどのくらい差があるのかなど、可視化することが極めて重要です。
日本の都道府県別のデジタル度を可視化するために、DCI―――デジタル・ケイパリティ・インデックスという指数があります。その中で、都道府県別で見ると、山口県は、2021年のデータでありますが、何と47都道府県中38位、非常に低い数値となっております。この指標を基にすると山口県は、他県に比べ、オンラインでのデジタル公共サービスは比較的充実しています。これは下関においても言えると思います。ただ、それを利用する県民のデジタルリテラシーが低く、デジタル分野に関わる人材が少ないという特徴があり、この順位になっています。
市民への普及啓発については、今お示ししたような市民のデジタルリテラシーの向上の課題をはじめ、様々な対策をしていかないといけない部分があり、ハードルが数多くあります。
ですので、今回の質問の趣旨といたしましては、そこには触れずに、庁内からまずは取り組むことによって、モデルケースになる上、市内企業や市民に与える影響も大きいのではないかということであります。
まずは、庁内のDXの推進、これが最も着手しやすく、スピード感を持って取り組むことができ、働き方改革にもつながってくるものだと考えますが、現在、具体的にどのような取組を行っているのか、お伺いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
庁内におけるDXの取組状況といたしましては、令和元年度から、反復的な単純事務作業を自動化するRPAを導入し、非効率な事務処理による職員の負担の軽減や、作業ミスの防止を図っており、導入当初、5業務であったところ、現在は52業務へと活用が広がっております。
昨年度には、ビジネスチャットを導入し、職員間の情報共有や意思決定を迅速化するとともに、CIO補佐の助言に基づき、各課の業務課題の抽出を行いました。
また、書かない窓口やキャッシュレス決済サービスを導入することで、市民窓口サービスの向上も図ったところでございます。
今年度は、職員自らが業務に必要なシステムを開発できるローコードツールや、文章の作成、要約、企画立案などに活用できる生成AIを導入し、事務負担の軽減や業務効率化を図ることとしております。
○阪本祐季君
特に、RPAに関してですけれども、私自身、導入の際には少し懐疑的ではあったのですけれども、というのも、下関市の職員さんといろいろやり取りをしていく中で、ちょっとこれは本当にすごいなというところなのですけれども、エクセルの能力、エクセルでマクロを組んだりする能力というのが、非常に高いというのは、私自身感じていました。
その中で、RPAを導入しなくても慣れた職員さんたちが、OJTの中で、若い職員さんたちに教えていくということができれば、RPAは必要ないのかなと思っていましたけれども、実際、5業務から52業務になったということで、エクセル、特に我々世代は、あまりエクセルが得意ではない人が多いので、そういった方たちがしっかりと、このRPAを活用して、業務の効率化ができているというお答えがありましたので、非常にうれしく思っております。
その中で、DX人材を、これから取り組むというお話でございますが、庁内でのDX人材の育成は、どのように、今後、行っていくのか、お伺いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
本年4月に、下関市デジタル人材育成方針を策定しまして、全職員が身につけるべきデジタルスキルやリテラシーの設定をしたところです。
これに基づきまして、デジタル技術を活用した業務効率化はもとより、行政手続のオンライン化を図るなど、多様化する市民のライフスタイルに対応した行政サービスの変革に挑戦する職員を育成したいと考えております。
また、全庁のDX推進を牽引するために、新たに各部局にDX推進チームを設置し、チームのメンバーに対しては、デジタルスキルやリテラシー向上のための研修を積極的、継続的に行うことで、本市DXの推進を担う中核人材となるよう、育成したいと考えております。
○阪本祐季君
DX推進チームを各部局でつくるということでございました。その中で、研修という形でしたけれども、研修で少し、その方のスキルであったりとか、そのチームのスキルが上がるというだけではなくて、やはり所属している部局、課で、しっかりとその能力を発揮していただいて、この業務フローの中で、この部分、今、習ってきたので、これが効率化できますよというような提案ができるぐらいの人材を、ぜひ育成していただければと思っております。
本市のデジタル改革推進事業として、今年度、計上されているのは約9億1,700万円です。重要施策でもある上、予算は決して少なくないと思います。これだけを見ても、本市の方針として、デジタル改革に対する本気度が見えます。
一方で、これまでの動きを見ても、様々なサービスや技術の導入はあれど、先ほどお答えいただいた内容の中には、非常に進んだ点もありましたが、実際、業務のやり取り等をしていったり、例えば、最終的には働き方改革につながって、より効率的に職員さんが働くというところが、理想的なゴールだと思いますので、そういったところまで達しているかというと、やはり、すみません、我々が聞き取りの際とか、そういった残業とか、非常に申し訳ないところはあるのですけれども、その部分は別にして、やはり残業されていると、水曜日はノー残業デーと言いながら、まだ明かりがついているというところもありますし、そういったところもまだまだ、必要なところが多いのではないかなと思います。
特に、ちょっと具体的な1例を挙げますと、我々議員であったり、各種団体に届く、市から各部局からの様々な案内状があると思います。郵送で、大体書面にて皆さんに案内が行って、それが、返信は基本的にメールであったり、ファクス、いまだに、このメールであったりファクスというスタイルなのです。これの御案内を郵送するという点で、書面で送るというのは別に、特に思いませんけれども、集計であったり、名簿の整理であったり、会によっては席次の作成であったりというところまで考えると、かなりこういったところで手間取ってしまって、より省略化できるのではないかなと思います。また、セキュリティーの面で考えれば、もちろん考えないといけないのですけれども、グーグルホームを活用して、皆さんにこれで、アンケート形式で回答させて、出席、欠席、この方の役職とか、全部入力してもらって、全て見える化すれば、スプレッドシートで全て管理ができて、エクセルへの変換もできると思います。
なぜ、こういったものを利用しないのかというのが、一番の根本的な疑問でありまして、いろいろなローコードツールであったり、新しい最新のものを導入するけれども、根本的に、そこができていないのに、いきなりこう発展のものを使っているような印象があるので、そういった辺りも、しっかりと見ていってほしいというところであります。
働き方改革へ、こういった作業の積み重ね、どうしても今までやってきたので、疑問さえ抱かない職員さんの方もいらっしゃるかもしれないのですが、こういった積み重なりが、やはり働き方改革、残業しないとか、そういったところの障害になっているのではないかと思いますので、ぜひ取組をお願いいたします。
やはり、私の考えは、あまり変わってなくて、庁内であったり、産学官連携、市民もというように、各ターゲットごとにいろいろやっていらっしゃるのは重々分かるのですけれども、どうしても、こういうやり方をしていくと、スピード感に限界があるのかと思いますので、まず何に重点を置きにいくのかということを考えた際に、やはり行政のDXというのが一番手っ取り早く、モデルとしても、各企業に示しやすいのではないかと思います。
下関市行政DXの基本方針がありますけれども、推進体制がこの中に示されていますが、各課において、日常業務にやはり追われて、DX化を推進しているようにはちょっと見えないのが、我々から見た視点です。といいますのも、聞き取りの際にもお伺いしたのですけれども、各課にこういった、いろいろな業務フローの中で、どういった業務が効率化できると思いますかとか、どういったところで困っていますか、というところをヒアリングしても、出てきていないというのが聞き取りで伺いました。その部分というのは、やはり結局、日常業務に追われて、そこができないのか、取りまとめる側の努力が足りないのか、どちらかと思うのですけれども、そういった中で、やはり市長を中心に、DX化を進めるという旗を掲げているにもかかわらず、庁内全体が同じ方向を向いて、それができていないというのが、こういう辺りの話を聞いても、非常に思うところであります。
所管課や中心となる実施組織の本気度なのか、そのほかの課の協力不足なのか分かりませんが、執行部としては、この状況をどのように考えているのか、お伺いいたします。
○副市長(島崎敏幸君)
ただいまの阪本議員の質問に、現在、市のIT推進本部でCIO―――最高情報責任者を拝命しておりますので、私のほうから答弁させていただきます。ちょっと意気込み的な話にはなりますけれども、先ほど御説明いたしましたデジタル人材育成方針、この基本理念の実現、これに向けて、取組方針を定めているのですが、全職員に向けて、このように書いております。職員一人一人が、DX推進を自分事として捉え、日々の業務における課題発見や、DXによる課題解決について、主体的に動く意識を持つと、私は、まさにここがDX推進の肝であると思っております。
行政DXの推進、これを加速するためには、職員一人一人が日々の業務において、業務効率化、そして市民サービスの向上、これを常に意識をすると。そして、自主的に課題を発見して、デジタルを活用して課題発見、課題解決に、自分事として取り組むことが重要でありまして、この職員一人一人がしっかりマインドを持っていくということを、そのように持てるようにすることが、このCIOの役割であると認識をしてございます。
引き続き、全庁職員に向けましては、機運の醸成であるとか、意識啓発、そしてマインドセット、これに努めてまいりたいと思っております。また、先ほど説明しましたDX推進チーム、これは全庁で460人以上という、ちょっと大所帯の組織になるのですけれども、ここは、CIOであります私が、市長から命を受けておりまして、その責任を持ちまして、必要に応じて指示を行うと。
また、部局横断的な施策、これも大変多くございますので、調整会議などで調整を図っていって、全庁一丸、オール下関で、行政DXをしてまいる所存でございますので、引き続き、御協力と御理解をよろしくお願いします。ありがとうございます。
○阪本祐季君
基本的には、島崎副市長中心であったり、また所管課で言えば総合政策部さんになるのでしょうけれども、やはり、よその課で、よその部局でやっていることだからという職員さんも少なからず、正直、残念ながらいらっしゃると思いますので、そこの職員さんを、いかにそういった意識に持っていくかというのは、先ほど意気込みでもありましたが、これからもしっかりと考えていただきたいと思います。
これは、恐らく幾ら島崎副市長が言っても、総合政策部のほうから言っても、限界があると思いますので、各部局長であったり、各課長であったりというのがしっかりと、中のほうで指揮を執っていただければと思いますので、こちらのほうも併せてよろしくお願いいたします。
やはり、デジタル技術の活用というのが、先ほどから何回も言いますけれども、働き方改革の最も簡単で、効果的な解決手法の一つだと思っています。ぜひとも、来年までには、少なくとも各課に、先ほど460人というお話がありましたので、できると思いますけれども、各課に最低1人、様々な技術に対応できる人材を配置できるようにしていただきたいと思います。
そのほうが、各課において、今の業務の中で、こういうツールや技術を活用すれば、もっと早く業務ができますと提案を、各課内で行っていくような状況が、一刻も早くできると思いますので、その状況になることを、心から期待しているところであります。
また、庁内DXの推進に当たりまして、本気度が見えないと申し上げました。今の体制でうまくいかないのであれば、先ほどの体制であったりとか、所管課が職員課に人員の増員をお願いしたり、そういったところも、本当にできることをやっていただいて、日進月歩で進歩していく技術に対して遅れないように、本市の取組が何よりも、ほかの自治体であったり、多くの議会が先進事例として見に来るような取組になるように、心から期待しております。よろしくお願いいたします。
それでは、次の質問に移らせていただきます。次に、人口減少対策についてお伺いをいたします。これまで、自治体間競争が大変厳しい中で、本市でも様々な取組をされてきました。私のところにも、数名の移住者の方からの御相談などが、実際に入ってきておりまして、人口減に歯止めがかかるところまでは難しいにしても、政策の効果を実感しているところではあります。
初めに、本年の新年度予算で承認された移住定住トータルサポートセンターの概要と、期待される役割についてお伺いいたします。
○総合政策部長(前田一城君)
本年10月に開設を予定しております、移住定住トータルサポートセンターでございますが、移住希望者をより多く本市への移住へつなげるため、相談窓口の機能を強化するものでございます。
具体的には、全庁的な移住・定住支援策をワンストップで紹介、提案し、移住希望者の試す、住む、働くなどの様々な相談に迅速に対応するとともに、移住定住まで、寄り添ったサポートをすることで、本市への移住決断につなげてまいりたいと考えております。
また、移住後においても、移住者と地域コミュニティーをつなぐ橋渡しの役割を担うなど、移住相談から、移住後の定住に至るまでの一貫したサポートができる窓口にしたいと考えております。
○阪本祐季君
まだ、起案段階ではあると思いますので、なかなか具体的なお答えというのは難しいかもしれませんが、ワンストップということですので、各部局であったり、必要なところをつないでいくというような役割が期待されていると思います。
次に、企業誘致と創業支援についてお伺いいたします。本市の経済の面だけではなくて、人口減少対策という点においても、企業誘致と創業支援、非常に重要な取組だと考えております。
まず、新規の企業誘致について、過去5年間の実施状況と成果となった件数、及び誘致後のフォローアップの状況についてお伺いいたします。
○産業振興部長(津野貴史君)
企業誘致の実績といたしましては、市外から新規に誘致し、本市と立地に関する協定を締結した件数は、令和元年度から令和5年度までの5年間で6件となっております。
本市といたしましては、これらの誘致企業が本市で円滑に事業を展開し、末永く事業を行っていけるよう、フォローアップしていくことが肝要と考えており、企業訪問等を通じ、課題やニーズの把握に努め、地元の企業や関係機関の紹介など、必要とされる支援を実施しているところでございます。
特に、人材確保につきましては、平成28年に山口労働局と締結いたしました雇用対策協定において、誘致企業の人材確保対策を掲げ、重点的に取り組むとともに、ハローワーク下関とも連携して、採用活動に対する支援を行っております。
○阪本祐季君
令和元年から5年までで、6件というお答えでございました。また、表現はちょっと適切ではないかもしれないですけれど、誘致したら誘致しっ放しではなくて、しっかりと誘致した企業が働きやすいようにつないでいくという作業まで、されているということで誘致された企業からすると、親切な対応を続けられていると思いますので、引き続き、この体制を持って、さらなる企業誘致に努めていただきたいと思います。
次に、創業支援について、創業支援の状況等取組についてお伺いいたします。
○産業振興部長(津野貴史君)
本市では、創業支援に係る各種業務に取り組んでおり、そのうち創業支援カフェKARASTA.において、創業に係るワンストップ支援を行っております。KARASTA.での支援を通じ、創業に至った件数は、平成29年のKARASTA.設置以来、令和5年度末まで、累計で136件となっております。
KARASTA.での支援内容につきましては、創業を目指す方に対し、事業計画書の作成や資金調達の方法など、創業に際して必要となる知識やノウハウを伝えるための個別相談やセミナー等を行っております。
また、専門家への相談体制を整備し、創業後のステージアップ時に陥りやすい労務、税務、資金調達などの問題に対して、適切なアドバイスを行うとともに、創業希望者と空き店舗のマッチングも行っております。
このように、創業前の相談から創業後の伴走支援まで、一気通貫して創業を支援しているところでございます。
○阪本祐季君
KARASTA.の創設の平成29年から令和5年まで、136件の創業ということでございました。ただ、聞き取りの際にもお話しさせていただいたのですけれども、事業をずっと継続されているかというのが、なかなか見えないところでありまして、どうしても、コロナも挟みましたし、そういった期間で、やめてしまった企業もあるというお話も聞いております。
もちろん、その事業の新しいチャレンジをしやすい環境の提供という意味ではどうしても、この環境の提供という意味では、非常に有意義な提供体制だと思うのですけれども、どうしても継続ができなかったり、雇用を生むという状況が、なかなか少ないと思います。そういった意味でも、今年度、ようやくスタートアップ支援の施策が予算計上されました。ぜひ下関産スタートアップと呼べる企業が、これからどんどんと生まれてほしいものなのですが、これまでの創業支援に比べ、当然ハードルは上がってきますけれども、本市において投資や雇用も増え、人口減少対策という観点で見ても、効果が非常に高いと考えています。
今年度は、具体的にどのような取組を行っていくのか、お伺いいたします。
○産業振興部長(津野貴史君)
本年度より新たに取り組むスタートアップ支援につきましては、本年度、まずは本市独自のスタートアップ支援戦略を策定してまいります。また、スタートアップを目指す起業家、そして様々な支援者を、本市に呼び込むことでコミュニティーを形成し、これからの社会に適応できる起業家精神を持つ人材の育成を行うなど、スタートアップ企業が自然に発生してくる土壌となる、スタートアップエコシステムの構築に向け、各種施策を実施してまいります。
地域からスタートアップ企業を生み出すためには、長期的な視点での取組が必要となりますが、地域にイノベーションを起こして、産業を活性化させ、雇用を生み、人口減少対策への一手となるような、本市を代表するスタートアップ企業を創出することを目指してまいります。
○阪本祐季君
ぜひそういったスタートアップが、この下関で誕生すると、我々としても誇り高いなと思いますので、そういった企業に憧れを持った若者が、さらにスタートアップにチャレンジしていくというようなサイクルができていけば、なお理想のことだと思いますので、ぜひとも、そういったスタートアップの実現に向けて、取り組んでいただければと思います。
本当に、各種人口減少対策、直接的ではないかもしれませんが、様々な取組があります。総合政策部や産業振興部を中心とした施策が、実を結びつつあることは非常にうれしいことであります。しかしながら、本市においても、この人口減少対策というところは、一丁目一番地の政策であるにもかかわらず、残念ながら全庁で同じ方向を向いているようには、私自身が見えていないというところであります。
ある移住された方とのお話の中で、ある陳情について、本市のどの部局に相談していいか分からず、取りあえず自分なりに相談に乗ってくれそうな部局、対象になりそうな部局に御連絡したそうです。実際には、初めに御連絡した先が所管とは少しずれた部局だったため、相談内容を伝えたら、うちではありませんの一点張りで、所管である部局につないでくれることもなく話が終わってしまったということでありました。非常に、その方は、その際には憤りを感じていらっしゃって、私のほうに連絡がありましたけれども、実際に、その後に対応いただいた職員さんが、しっかりと対応していただいて、本当によくしていただいたので助かりましたというお話までいただいているのがワンセットなのですけれども、この話を聞いて、単に職員の質とか、電話の対応がなっていないという話にとどまらず、やはり同じ方向も向けていないのではないかと、私は思っています。
先ほどからお伺いしている施策については、3月の新年度予算で、今年度はこういう取組をしていこうと、前田市長を中心に、旗を掲げられた中でも、重点施策として掲げられているものばかりです。
政策の概要を、前田市長が市民の皆さんにお話しされる機会も、私自身参加しましたけれども、我々同様に、皆さんも期待感を持って聞いておられました。ですが、蓋を開けてみれば、縦割りの変な文化なのか、自分の業務と直接関係ないと思っているのか分かりませんが、議会や庁内の幹部会議の内容であったりとか、方針が各課の職員に行き渡っていないように思います。
人口減少対策は、本市全体で取り組まなければなりませんし、移住、定住してもらったら終わりではないです。先ほどの企業の創業支援のフォローアップでもありますとおり、今後、下関市民として生きていく覚悟を持って、移住してきてくれている方が、下関に移住してよかったと思われるのが、理想的なゴールだと思っています。
この点について、全庁的な意識啓発が足りていないように感じますが、市長、副市長のお考えをお伺いできればと思います。
○副市長(島崎敏幸君)
全庁的な人口減少対策に対する意識啓発ということで、私のほうからお答えさせていただきます。ただいま阪本議員がおっしゃられたように、人口減少対策というのは、もう一丁目一番地というのは、私どもも全て思っているところでございます。
現在、本市が取り組んでおります子育て支援をはじめといたしまして、教育、医療福祉、防災対策、都市・生活基盤の整備、地域経済の活性化、人材確保・育成、これらはもう全て、人口減少への対策である。これを全庁を挙げて、今取り組んでいるところでございます。
また、現在、これも全庁体制で取組を進めております次期総合計画、これは、今後10年間を見据えた、本市のまちづくりの最上位計画でありまして、最も重要な計画であるという位置づけ、これにおいても、当然のことながら、人口減少対策は重点課題に位置づけをしてございます。人口がどのような状況になろうとも、活力を失わないまちづくり、市民の方々がわくわくしていただけるようなまちづくり、これを目指す計画にしようと、職員一丸となりまして、また市民の方々と協働しながら今計画を策定しているところです。
また、市の内部組織ということで、総合計画策定委員会、この委員長を私が努めておりますけれども、今回、計画策定によりまして、各部局長から課の担当者に至るまで全て、この人口減少対策というのは、一つの全庁的な計画策定において、意識啓発になっていると確信をしているところでございます。
これまでも、重要な行政課題につきましては、市長をトップとして、各部局で横串を刺して、協議体などを設けて、課題解決に取り組んでまいりましたけれども、この人口減少、これについてはもう、全部局共通の課題ということで、これはもう共有をさせていただいて、これを念頭に置いた施策を、展開を図ってまいる所存でございます。
○阪本祐季君
総合計画の話もありましたけれども、やはり市全体として、同じ方向を向いてするということを決めたら、それに向かって皆さんが行ってこそ、本当に、市がいい方向に向かっていくと思いますので。
これは、最終的には、そういった、うまくいかないという批判であったりとかは、前田市長に行くのかもしれませんけれども、それ以上に、それに至るまでに、各課であったり、各部局であったり、その中の、課の中の細かいチーム分けであったり、本当に、そこで教育できることはたくさんあると思うのです。
だから、職員課が研修するからとかではなくて、各課で、そういったところを、本当に基礎、基本からやっていって、根本的にそういう思いを持ってやっていれば、こういったことは絶対起きないと思いますし、そういった中で進んでこそ、本市のよりよい未来が見えると思いますので、ぜひともそういったところに、改めて立ち返っていただいて、今回、質問させていただいた2点のみならず、庁内で一緒にやっていこうというところはしっかりと、前を向いて、同じ方向を向いて、取り組んでいただきたいと思います。
最後に、こちらに本日、各部長であったり、部長級の皆さんがいらっしゃいますから、お願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございます。(拍手)
○副議長(安岡克昌君)
以上で、本日予定された一般質問は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。
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