録画中継

第2回定例会
6月24日(月) 本会議(一般質問4日目)
創世下関
井川 典子 議員
1.里親支援について
2.公民館の設備について
【下関市議会 本会議確定版】

○議長(香川昌則君)
 18番、井川典子議員。(拍手)
  〔井川典子君登壇〕
○井川典子君
 改めまして、皆様、おはようございます。創世下関の井川と申します。
  〔手話を交えながら発言〕
○井川典子君
 通告に従いまして、質問をさせていただきます。最初に、里親支援について質問をいたします。
 子供を取り巻く社会環境が大きく変化する中、とりわけコロナ禍において外出がままならなくなったことも要因に、虐待を受けた子供など、保護者の適切な養育を受けられない子供が増えております。一時保護施設も満杯の状況であると聞いております。
 皆様御承知のとおり、里親制度は、親の病気や虐待など、様々な事情により家庭を離れて生活をしなければならない子供を家庭の一員として迎え入れ、子供の健やかな成長に必要な愛情を注ぎ、しっかり養育をする、児童福祉法でも決められた制度です。里親の取組については、山口県社会的教育推進計画として県が取り組んでいるということは認識しておりますが、県の取組と位置づけをして、市の範囲ではないという、これまでの対応により現状を理解していただいて対応していただくことを願いまして、この質問をさせていただきます。
 まず、山口県内に登録されている里親数は、令和6年5月1日現在232世帯と聞いておりますが、下関市内は何世帯の登録があり、実際に養育をされている世帯は何世帯ございますか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 まず、本市の里親の登録数でございますが、令和6年3月31日時点では35世帯となっております。そのうち実際に委託を受け、子供を養育している世帯は7世帯でございます。
○井川典子君
 この7世帯ということですけれども、養子縁組をする里親さんと、それと養育をする里親さんと区分があるので、この養育に関してというところで見ると、4世帯となるように聞いております。それとファミリーホームというのが3軒あります。それにしても、かなり厳しい状況であるということを感じるところであります。
 先ほど述べました社会的状況の様々な変化の中で、置かれている里親と子供を取り巻く背景、これをどのように分析されて、どのような認識をお持ちでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 家族を基本とします家庭は、子供の成長、福祉及び保護にとって自然な環境といえ、何らかの事情によって家庭での養育が困難となった子供に家庭環境の下で養育を提供する里親制度は、子供の健全な育成を図るための有意義な制度でございます。子供の最善の利益のために、平成28年には、国・県及び市町村の責務として、家庭と同様の環境における養育の推進等について、児童福祉法に明記されております。地域社会の変化や核家族化によって、様々な課題を抱え、社会的養護を必要とする子供が増加してきている中、里親委託の推進、里親支援の充実が求められていると考えております。
○井川典子君
 私は、この状況とか背景とかいうことにつきましては、聞き取りのときにも再三申し上げたのですけれども、社会的通念上の在り方を聞きたいのではなくて、国や地方行政の責務として、養育推進を児童福祉法にも明記されている、こういう社会的背景がある中で、下関市では下関の子供や里親を取り巻く環境をどう理解されているのかということが、私は聞きたいと申し上げました。
 例えば、先ほど申しましたけれども、養育に関しては、下関市はこの4世帯が児童相談所からの依頼の受皿となっているのが現状なのです。この各家庭、世帯に預かっている子供は何人ぐらいいるのかとか、何歳ぐらいの子供が多いのかとか、それから何年くらい預かっているのだろうとか、そして、その子供のできれば様子を見て、そこでその子供の状況はどうなのか。それからまた、コロナ前後で変わったことがどういうことがあるのか、現在ではこういうことはだんだんよくなってきていると。でも、一方で、将来を見据えたときにここはまだ不安ですと、そういうところの背景をきっちりと理解されてほしいというところでの質問でした。
 では、里親を必要とする子供の現状はどう捉えているでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 子供の虐待の増加等に伴い、社会的養護が必要な子供は増加しております。
 先ほども答弁いたしましたが、子供の健全な育成を図るため、里親による家庭での養育が求められていますが、施設に入所するケースが多く、里親など家庭的な環境で養育されている子供は、社会的養護を必要とする子供の2割程度で、国が掲げる目標と比較しまして低調となっており、里親委託を一層進めていく必要があると認識しております。
○井川典子君
 児童相談所が受入れと認めている、受入可能な里親というのが少ない現状の中で、預かりを必要とする子供というのは取り残されていないだろうか。また子供に寄り添った十分な支援ができているだろうかというところは、本当に不安が多いところでございます。
 預かった子供を返して、まだ大丈夫なのかと、里親さんが思っている中でも、返さなければならないという、そういう現状もあります。預かりの状況というのはとても厳しいです。また、いろいろな媒体で子供たちもSOSを出しています。でもそれを受けたとしても、解決ができていないという現状もあります。そう考えると、まだまだ救えていない子供がたくさんいるという認識をされたほうがいいと思います。されているとは思いますけれども、たくさんいるのが現状です。
 それでは、里親さんの状況というのはどう理解されているでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 里親の登録数は少しずつ増加していると思っておりますが、里親委託が思うように進んでいない要因としましては、里親家庭の家庭環境の変化や里親の希望と合わないこと、里親制度への社会の理解不足などが考えられます。また、虐待により、他者との関係が適切に築けない、自尊心が持てないなど、様々な問題を抱えた子供の増加に伴い、養育する里親の負担が大きくなっていると認識しております。
○井川典子君
 先ほど里親の登録数が徐々に増えていると言われましたけれども、これは全国的に見た回答だと理解したいと思います。ボランティア里親さんと呼ばれている方がいて、これは里親を職業とするのではなくて、自営業などをしていて、家にいるから預かりますよと、手を広げてくれているという方々もいるのですけれども、これは登録されていない方です。なので、児童相談所からの預かりとして受皿としては認められていないので、預かりの現状といったところはそういうことも抱えて大変な事態となっております。
 社会的理解不足も挙げられました。本当に養育費や手当が目当てでやっているというような心ないことを言われるのをたくさん浴びて、つらいというところもすごく里親さんと話す中では言われていましたけれども、でも里親さんもいろいろな活動を続ける中で、少しずつですけれども、そういう活動の中で意識をしてくれる人、そういう人も本当に増えてきたと言われていました。でもそういう中でも、こう見ても里親さんの環境も今十分ではないと言えると思います。
 では、このような厳しい環境の中で、今、そしてこれからの展望を考えて進める上でも、県との関わりというものは重要になってくると思います。現在、県と連絡を取り合っていることだとか、それとか県に要望していることということはありますか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 本市においては、里親制度の普及啓発活動の一環として、山口県と連携し、市の窓口においてリーフレットの設置やポスターの掲示などを行っているところでございます。
 なお、現時点では、市から県に要望しているものはございません。
○井川典子君
 要望していないとは、今これもまさに県の仕事と市が捉えているからではないでしょうか。今その現状を少しでも認識されているのであれば、県に要望がないということは私は考えられないと思います。
 では、県が県全体の里親相談やマッチングを行っている「里親養育サポートセンターれりーふ」というのがありますが、このれりーふに、下関市での研修の開催であったり、情報交換の場であったりというものを求めているか、また、れりーふさんがされている事業の告知であったり広報というのはされているでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 山口県から包括的な里親支援事業の委託を受けている里親養育サポートセンターれりーふとの関わりでございますが、本市の子育て短期支援事業の里親への委託に係る総合調整をしたり、れりーふが開催するフォスタリング連絡協議会に参加し、活動状況や取組などについて情報共有を行っているところでございます。また、里親制度説明会、里親カフェなど、れりーふが開催する普及啓発事業を市のホームページに掲載しているほか、里親の普及啓発のために作成されたリーフレットやポスターなどを窓口に設置し、市民への情報提供を行っているところでございます。
○井川典子君
 れりーふが開催をするフォスタリング連絡協議会、これは県や他市からも出席をして、そして里親さんもその会には入っている会議ではないかと思うのですけれども、これに出席しているのであれば、里親子を取り巻く状況というのは、よりよく理解をしているはずだと思いますし、またそこで協議する場があるではないですか。私は今、市は全く里親であったり、県関係というのは、そういった関係というものは持っていないのではないかと思っておりました。でもそれはちゃんとお持ちだったのですね。里親さんが下関市のほうに相談に行っても、ここは担当の機関ではないからというお答えが多かった。お金の面では支援ができませんよとして言ってきたのかもしれません。でもそうにせよ、資金面でも、資金面以外でも、その協力や支援の在り方というものも協議できる場があったので、下関市だけでなくても、そういったところに投げかけるということはできたのではないかと。今からその課題にも触れていきますけれども、こういったことの解決のためにも、県との連携は重要になると思うのですけれども、いかがでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 議員のおっしゃるとおり、里親制度に係る様々な課題を解決するためには、県や児童相談所、里親に係る団体との連携は非常に重要と考えております。
○井川典子君
 それでは、市としては今どういう課題が挙げられますか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 市としては、里親制度への理解促進を図るための普及啓発が不足していると考えております。
○井川典子君
 今挙げた課題に対しまして、それでは今まで行ってきたこと、対応というものを教えてください。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 先ほども申し上げましたとおり、市としては、里親制度への理解促進のため、里親の普及啓発に係る情報を市のホームページに掲載しているほか、リーフレットやポスターなどを窓口に設置し、市民への情報提供を行っているところでございます。
○井川典子君
 私がもう一度お聞きしたのは、広報活動というか広報が一番と課題を挙げられたわけです。フォスタリング機関、これは里親養育包括支援機関という場なのですけれども、こういう場にも出ているのだから、広報のほかに何か課題というものを追加されるのかなと思いました。
 また広報が足りないと思われるのだったら、その詳細な内容、ポスターとリーフレットを窓口に置いています。その中で、では何枚ぐらいポスターを毎回置いている中で、リーフレットを置いている中で、どのぐらい取って行かれて、そしてそれがどういう波及効果を持っているのか、そしてその御意見はどう伺っているか、そういうような内容というものを把握されているでしょうか。部長が挙げられた広報というのは、どの事業でも必ずと言っていいほど必要なことで、いつも課題と言ったらこれが挙げられると思っています。広報というのはもちろんなのですけれども、根本的な解決のために、考えられる課題というものも挙げてほしかったと思います。
 私は、里親さんと話をする中で、大きく三つ挙げられるのではないかと思っております。一つ目は、いかに虐待などの暴力で預からなければならない子供を出さないようにするのか。二つ目は、現状の中で、里親と子供両方が安心できる環境をつくらなければならないのではないか。そして三つ目は、里親になる人を絶やさないための活動の維持、これが課題ではないかと思うのですけれども、今挙げたこの三つについてはどう思われますか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 議員のおっしゃるとおり、虐待の未然防止、里親と子供が安心して生活できる環境づくり、啓発活動のいずれも重要であると考えております。
○井川典子君
 今私が挙げたこの三つの課題については理解をしていただいたと認識します。
 では、この課題解決に向けて取り組んでいただけますでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 本市といたしましても、虐待等の防止に向けた取組を積極的に行うとともに、里親の普及啓発、研修、援助、里親相互の交流の場の提供といった業務を担っている山口県と相互に役割分担をしながら、課題解決に向けて取り組んでまいりたいと考えます。
○井川典子君
 今、県と役割分担と言われましたけれども、市はどういう部分を担おうと思っていらっしゃるのか。これは具体的にどうするかということなのですけれども、これがないと、県に提案するなり、要望するなりということはできませんよね。なので、どういう具体策というものをお考えでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 具体的な支援ということでございますが、虐待等の予防につきましては、今年4月に設置いたしましたこども家庭センターの機能を十分に発揮し、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を行うとともに、様々な子育て支援サービスの情報提供と充実を図り、問題を抱えた家庭に必要な支援が届くように努めてまいります。
 一方で、里親の支援策については、現時点において具体的なものを持ち合わせておりません。今後、県と情報共有を図り、相互に役割分担をしながら検討してまいりたいと考えます。
○井川典子君
 県と連絡、そして連携を始めると言っていただきましたので、それはもちろんのことですけれども、これは県がどう考えるかというところもあると思うのです。それで、市独自でやれることにはすぐ今からでも取り組んでほしいし、そしてもっと本当の面で、里親子にもっと関心を持っていただきたいということを願うところであります。
 先ほど挙げた三つの課題ですけれども、一つ目の課題。この具体的解決方法としましては、里親も一番ここが難しいと言われていました。親へのアプローチです。
 この親に学んでもらうというところの活動策ですけれども、これは本当に大変なことだと私も思います。年に1度や2度の公聴会とか、講座というものもしてはいるのですけれども、それでは解決にはすぐには結びつかない。定期的にやるということも、これは大事ではないかと。そしてまた既に預けている子供を持つ親への出前講座等の取組というものも行っているのですけれども、これも頻繁にやる必要があるのではないかと。なかなかこっちを向いてくれない。でもそれを向いてもらえるように努力を仕掛けていく、それというのもすごく大変かと。
 こうした対親、それから将来親になるであろう若者へのアプローチ、これも私は大切ではないかと考えております。とても地道な活動だと思うのです。でもこういった地道な活動というのは、きっと実を結んでいくのだろうと私は信じたいし、そうであると私は思っております。
 行政も、こういったことを共同で企画をしたりとか、人を集めるであったりとか、講師をこういう人もいますよとかいう講師の選択のアドバイスであったり、そういったところの支援というものはできると思います。
 それから二つ目、里親子の環境、今この厳しい環境の中でどういうことをしてあげたらいいのか。それを考えたときに、子供は自分を預かってくれている里親さんを頼るしか今の状況はないのです。その子供が、自分の里親さんだけを頼ろうとするのではなくて、何か起こったとき、何かのときはいつでも安心して共助できるように、市内全体の里親、子供が信頼関係を築ける場をつくることが大事だと思います。これは単に親睦とかを考えるのではなくて、レスパイトの考え方のほうが当てはまる活動ではないかと思います。
 また、里親同士も養育疲れを互いにカバーできるし、相談できる関係性というものがあるとないとでは大違いなのではないかと。これはとても大事だし、してあげなければならない。皆さんもやっているとは思いますけれども、そういった場の提供というのは市でもできるのではないか。イベントとか共同で企画をしたり、そういったところはつくってあげられる、一緒にできるところではない。そしてこういった仕組みづくりというのを市のほうで援助してあげればいいのではないかとも私は思いました。
 それから三つ目、里親を絶やさない活動、これはこの研修の実施、啓発、これというのは本当に必須だと思います。やられているこのリーフレットを置いたり、ポスターを貼っている、そういったことも一つです。でもそのリーフレットを置くだけではなくて、やはりそれを置いてからの検証をしっかりとしていきましょう。そしてその結果に結びつけるPR、どういったことがいいのかというところを探っていく、それをまたみんなで探っていって、出していったらいいのではないかと思いますので、PR方法というのも一緒に探ってまいりましょう。
 課題解決のために、この具体策に取り組んでいくのは、里親会だけではやはり弱いのです。行政の支援というのは欠かせないので、ここのところを私は強く要望をしたいと思います。
 こうした活動に寄り添う、共に動くというこの支援については、すぐできる支援策であると思います。でも一方で、金銭面での支援、これがちょっと大変になるかと思うのですけれども、そんなにすごいお金をくださいとか言っている里親さんたちでも全然ないのです。その活動をするのに、里親会の費用だけでは回数とかそういったものも足りないので、そこに少し支援していただければ回数も増やせるし、自分たちの先ほども言った環境の場をつくるというところにも進んでいけるかというような考えもお持ちです。
 金銭面での支援というところで、私は県のほうにも話をさせていただいたのです。この質問をするのでということで話をさせていただいた感じでは、活動に予算をつけるという、予算を市にというところが、今の時点ではやはり難しいという印象を受けました。
 なので、これから市がどうアプローチをするか分かりませんので、その辺はまたしっかりしていただければ、県も動いてくれるのではないか思いますので、そこもお願いをいたします。
 それで、市の事業費の中で何かないかと思って一生懸命探しました。探したところ、下関市養護施設等生活環境改善事業補助金というのがあります。これは施設に対しては支援をしています。この要綱を見ても、里親さんとかファミリーホームに当てはまると私は思ったのですけれども、これはいかがでしょうか。
○こども未来部長(栗原紹子君)
 本市の里親さんたち、ファミリーホームへの補助も含む支援策につきましては、山口県と相互に役割分担しながら、先進的に取り組んでいる都道府県や他市の例も研究し、検討してまいりたいと思います。
○井川典子君
 里親さんと話す中で、里親さんが「私たちは里親への啓発活動をしながら、里親が要らなくなる社会をつくることが究極の目的です」と言われたのです。私はその言葉がすごく胸に刺さりました。これまで私もゼロ歳から18歳までの切れ目のない支援と子供を産み育てやすい環境の充実について、この場でもいろいろ提案というものをさせていただいてきました。それは、下関市が子供を産み育てることに一番優しい街であってほしいと願うからです。生まれた子供が全て親の元で順調に育つとは限りません。だからこそ、何か支援が必要となったときには、子供を取り巻く周りの環境や行政がしっかりと受け止めることができなければなりません。いつでも子供が安心できる環境であるべきだと思います。それは、悲惨な目に遭う子供を救って防ぐことにもつながると思います。だからこそ、しっかりと向き合ってほしいのです。
 何で、他都市の事例を見て、そして検討するのですか。今これだけの現状がある中で、下関市としてはどうするのではないのですか。下関市として、しっかりとこの里親子に支援をしていただきたいと思います。
 正直、この里親支援というのは、今までないのと同様だったと私は思っています。でも、今回理解をいただきまして、先ほど部長も検討すると言われました。私は、この検討するというのは本当にどうか。ちょっとマイナスのほうで私は今までは取ってきたのですけれども、今回、部長の言われたところの検討というのは、やりますよという言葉だと私は受け止めたいと思います。
 下関で生まれ育った子供が、ここに生まれて誇りを持ってもらえる、優しいそして頼れる街になってほしいと本当に願うのです。なので、この質問の最後に市長、下関市独自で、里親支援に力を注いでいただけませんでしょうか。
○下関市長(前田晋太郎君)
 里親支援に関する御質問、井川さんの思いがしっかりと込められていたと思います。
 大変なこの環境が存在する家庭がいろいろあると。なかなか私たちの耳や目に届かないような方々がたくさんいらっしゃるわけです。それを支えていただいている里親会の皆さんにも改めて本当に頭の下がる思いです。
 最近もいろいろな活動、PR活動もしていただいておりますし、先ほど部長から答弁させていただきましたけれども、啓発についてはもちろん当然でございますが、今までなかなか行政からの支援が届かなかったという声を今いただきました。
 我々、今回「For Kids For Future」セカンドステージということで、子供をみんなで育てていこうということで、第2子保育料の無償化もそうなのですが、明るく一般的に健全な家庭の皆さんが大半を占めているとして、その人たちばかりを見て、子育て頑張ろうというのも違うのかなと思うのです。今の話を聞いて思うのは、そういう方々に対する支援をしっかり我々は行っていって、そうではない、なかなか日の当たらない家庭、子供たちに、どう支援をして健全な大人に成長していただけるかということを考えていくのも行政の仕事でありますから、その点について、今日改めて考えさせていただくいい時間だったと思います。
 啓発ということ、それから県との連携とかいろいろテーマが出ましたけれども、下関市として責任を持って、ちょっと新しい角度で今回はやっていかなくてはいけないという気持ちになりました。
 先日、チャイルドラインの総会もありました。本当になかなか一般的に知られていない状況の中でも、身銭を切って自分の時間を割いて、中川先生をはじめ、頑張っていただいている方々がたくさんいらっしゃる。なので、ああいった方々が報われた気持ちになるように、我々はやらなくてはいけないことがまだまだたくさんあると感じましたので、みんなで頑張っていきましょう。よろしくお願いいたします。
○井川典子君
 本当に市長ありがとうございます。そのとおりです。本当に子供たちのためにと働きながら、そして時間もつくって、そして里親だけにと皆さんいろいろなところで子供たちを助けようとしておりますので、下関も先頭に立って、子供を守っていただきたい。下関の子供は宝だと皆さんおっしゃいます。それは皆さん共通の認識だと思いますので、今回改めて、しっかりとそこに目を向けていただけるということで、大変うれしく思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。続きまして、公民館の設備についての質問に移ります。市内の公民館は築90年がたって、多くが老朽化が進んでいるということはもう誰でもが認識をしているところだと思います。市民の皆様からは、公民館、施設については、様々な御意見や御要望を聞いております。中でも、近年災害が増えている状況下で、安全性を踏まえての設備関係での疑問であったり、要望というものがとても増えておりますので、今回はこの点に絞って質問をさせていただきたいと思います。
 まず市内の公民館の数と、その中で避難所に指定されている数を教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
 市内に公民館は34施設ございます。そのうち31施設が避難所に指定をされております。
○井川典子君
 それでは、老朽化の現状と、何館の公民館がこの施設についての要望ないし御意見というものを受けている状況でしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 避難所に指定されている公民館の多くは老朽化が進み、設備にも不具合が出ております。そのため、全ての公民館から内容は異なりますが、何らかの改善の要望が出ている状況でございます。
○井川典子君
 この要望の内容、詳細になると思いますけれども、これを教えてください。
○教育部長(藤田信夫君)
 公民館の設備に関する改善要望でございますが、その内容の主なものは、空調や照明器具の改修、トイレの洋式化、雨漏りへの対策などでございます。利用者の安全を第一に応急処置を含め、速やかな対応を行っているところでございます。
○井川典子君
 今、御答弁された要望というのが、そのまま課題でもあるわけですけれども、今、徐々にというか対応しているところですけれども、この課題と対応についてのお考えというものをお聞かせください。
○教育部長(藤田信夫君)
 公民館の設備に関してでございますが、多くの公民館が建設から相当の年数が経過いたしまして、比較的建築年数の少ない公民館も、何らかの改修が必要な状況でございます。利用者からの声なども踏まえつつ、不具合箇所の改修については緊急度、重要度を勘案しながら適宜対応してまいりたいと考えております。
○井川典子君
 34施設の公民館中31館、これが何らかの状況もあると。避難所にも指定をされているとのことですけれども、近年、雨も急激な豪雨になって、川の氾濫もあるというところで危険にさらされている状況が多くて、避難を余儀なくされることもあります。これから台風の季節にもなります。猛暑も予想されます。
 こういった中で、避難所である公民館、これはいろいろな設備の不具合が今あるとおっしゃられていますけれども、皆さんもそこを心配しているのですけれども、安心と安全は大丈夫なのでしょうか。
○総務部長(笹野修一君)
 避難所を開設するに当たりまして、不具合の影響が施設全体に及ぶような場合には、公民館を避難所とせず、別の施設に避難所を開設することになります。また不具合の影響が一部である場合は、避難所として使用する部屋を変えることや、夏場での空調の不具合であれば、扇風機の使用といった臨機の措置・対応も行ってまいります。
○井川典子君
 公民館が避難所ですと出した場合には、防災に対してはその折々の状況で応急的な措置をすることを視野に入れて大丈夫だと思いますけれども、皆さんの不安をなくすためにも、日頃からの情報収集と対策の周知というのはどのようにされているでしょうか。
○総務部長(笹野修一君)
 公民館の設備に不具合が生じている場合には、避難所として使用する前に施設管理者から防災危機管理課に連絡がありますので、その情報を元に避難所として使用が可能かどうかや避難所を開設する場合の使用方法などを検討しております。
 指定避難所となる公民館の状況につきましては、引き続き、施設管理者との情報の共有に努め、適切に避難所を開設し運営してまいります。
○井川典子君
 教育委員会と連絡を取り合って、そしてここは大丈夫ですというところを、何か起こったときはそうすると言うのですけれども、市民の皆様に対しては、何か防災危機管理課であったり教育委員会であったりというところからの発信というのはあるのでしょうか。
○教育部長(藤田信夫君)
 館内の不具合箇所につきましては、利用者の皆様、公民館を利用される方につきまして、利用時に窓口で説明するほか、必要に応じまして、館内の掲示により周知を図ることとしております。
○井川典子君
 では、スマホでも緊急のときに緊急情報として「○○公民館が避難場所です」と案内が出たときは、日頃、ここは大丈夫かと思う方がいたとしても、それが出たというところは、教育委員会も防災危機管理課もちゃんと安全を保って出しているから、安心して皆さん避難してくださいというところで認識をしたいと思いますし、また皆様にもそういうことは伝えていけたらと思っております。
 それでは、この質問も最後になりますけれども、公民館自体の維持管理の問題というのもあると思います。予算もかかるので、いっぺんには、先ほども照明であったり冷暖房であったり、トイレの改修であったりというところもできるとは思っていないのですけれども、でも順番に、緊急においてもあるし、きちんと対応していますと言われていましたし、今もしていると思います。その状況を踏まえて、これからの修繕のスケジュール感であったり、こうしていこうというものがあればお示しください。
○教育部長(藤田信夫君)
 先ほども御答弁いたしましたが、多くの公民館が建設から相当の年数が経過しております。このため、公民館全体としての計画的な整備が必要であると考えております。費用につきましても、一時的に増大しないような計画的な改修に努めて、利用者にとって利便性の高い施設となるようにしてまいりたいと考えております。
○井川典子君
 公民館の役割というものは、多岐に渡ってそして使われる人も多いと思います。すごく市民の皆様も公民館というのは、愛着も持たれているし、使いやすいということもありますので、財政面の中で厳しいというところは承知しておりますけれども、少しでも市民の皆様が快適に利用をされまして、まちの活性と人々の交流の場としての愛着を保っていただきたい。そして、安心・安全の面では心配はないという、良い施設であることが持続することを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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