録画中継

第4回定例会
12月18日(月) 本会議(一般質問4日目)
公明党市議団
平田 陽道 議員
1.子育て支援について
2.読書活動推進について
【下関市議会 本会議確定版】

○議長(香川昌則君)
20番、平田陽道議員。(拍手)
 〔平田陽道君登壇〕
○平田陽道君
公明党の平田と申します。よろしくお願いします。
  〔手話を交えながら発言〕
○平田陽道君
通告に従いまして、質問させていただきます。
初めに、子育て支援についてでございます。少子化が全国的に進んでおりまして、本市でも様々な子育て支援策が講じられておりますけれど、まず本市の出生数、この過去3年間のデータをお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
本市の出生数についてお答えいたします。令和2年度が1,426人、令和3年度が1,450人、令和4年度が1,350人となってございます。
○平田陽道君
そのうち、今回の質問でも特に取り上げたいのですが、多胎児、双子とか三つ子以上、これは全国的にも約2%ぐらいいるのではないかと言われておりますけれど、本市の多胎児の人数、これが分かればお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
多胎児の数についての御質問でございますけれども、多胎の妊娠届出数のほうでお答えしたいと思います。令和2年度が19件、令和3年度が22件、令和4年度が8件となってございます。
○平田陽道君
この多胎児の出生ですけれど、確率的には高齢出産とか、あと不妊治療、これによって高まると言われております。この30年間で、約2倍になったというデータもございます。晩婚化が進んで、さらに、晩婚化とか高齢出産が増えれば、不妊治療を受けるという方が増えてくるのではないかと思っておりますけれど、本市の不妊治療の現状についてお示しください。
○保健部長(八角 誠君)
不妊治療の現状について御説明いたします。不妊治療の支援といたしまして、一般不妊治療、人工授精、特定不妊治療がございます。
そのうち、本市では、一般不妊治療について、1年度当たり3万円を限度に、治療費の一部を助成してございます。令和4年度の助成件数は91件で、令和5年度は11月末現在で15件となってございます。
一般不妊治療の対象となる治療方法は、タイミング療法、排卵誘発法、不妊検査や内視鏡手術となっております。ちなみに、人工授精は山口県が助成しております。
また、特定不妊治療につきましては、令和4年4月から保険適用となってございます。
○平田陽道君
多胎児ですけれど、人数が少ないということもあって、妊娠期から子育てまでの苦労は、大変さがあまり理解をされていないということが多いようでございます。
アンケート等によると、特にゼロ歳から3歳、この世帯の負担が大きいということで、育児中につらいと感じた場面について、外出とか移動が困難だと答えた方が89%、あと睡眠不足77%、自分の時間が取れない77%、周囲に理解をされないというのが49%となっております。
専門家によると、多胎児の育児では1人が泣きやんでも、すぐにもう1人が泣き出す。双子なら1日16回、三つ子なら24回、授乳が必要だと言われております。この授乳力もちょっと弱いということで、時間がかかるということでございます。
哺乳瓶などの洗い物も、単胎児に比べて2から3倍以上、夜泣きも交互に続くということで、いつも睡眠不足の状態が続いて、精神的に余裕がなくなって、不安感が深まっていく。買物などで外に出たくても、母親1人ではもう手に負えず、外出自体を控えるようになって、社会的に孤立をしていくということが多いようでございます。多胎児を育てるという大変さは周囲に理解されにくく、その負担の重さから虐待のリスクも2.5倍から4倍ということが言われております。
こうした現状から、本市でも、多胎児の妊娠や出産、育児を行政や地域がしっかり応援して、親を孤立させないという支援が必要になってくるのではないかと思っておりますけれど、この多胎児に関して、具体的な本市の支援策があれば説明をお願いいたします。
○保健部長(八角 誠君)
多胎児世帯への支援策について御説明いたします。保健部におきましては、定期的に、妊婦の健康状態を確認するため、妊娠期間中に、通常は14回の妊婦健康診査を行っておりますが、多胎妊娠の場合は、これに5回を追加してございます。
○こども未来部長(山田之彦君)
現在のところ、こども未来部の事業として、多胎児の家庭に限定した支援策はございませんが、放課後児童クラブやファミリーサポートセンター事業において、兄弟姉妹を同時に預ける場合には、2人目からの利用料を半額にしております。
保育所、認定こども園、民間の保育サービス施設における保育料については、複数の子供をお持ちの多子世帯の場合に軽減される制度があり、これらは全て多胎児にも適用されるものでございます。
また本年11月から実施している「しもまちBABYタクシー事業」では、クーポンを双子の場合は2人分、3つ子の場合は3人分など、出産予定の人数に応じて交付することとしております。
さらに、多子世帯への経済的負担を軽減し、安心して複数の子供を産み、育てていただくための支援としての、第2子以降保育料無償化については、本市が最優先で取り組むべき施策であると考えております。
○平田陽道君
健診回数の増加とか、BABYタクシーとか、若干あるようではございますけれど、国のほうも多胎妊婦の支援事業ということで、育児経験者によるピアサポート事業、また外出の補助とか、日常の育児に関する介助を行うサポーター事業、こうした事業を実施する自治体に財政支援がございます。この国の取組を受けての本市での対応について説明をお願いいたします。
○こども未来部長(山田之彦君)
本市では、現時点では、議員がおっしゃられたような、多胎ピアサポートや多胎妊産婦サポーター事業などの多胎妊産婦の方への支援について、実施しておりません。今後、他市の状況を見ながら研究してまいります。
○平田陽道君
この国の事業も、実施している自治体は七十、八十ぐらいということなので、本市もぜひ先駆けて、取り組んでいただければと思っております。
岐阜市とかでは、多胎児家庭のサポート事業として、当事者団体に業務を委託しております。本市にもこうした当事者団体があると思うので、しっかり連携を取って、多胎児を育てていらっしゃる経験者というのは少ないと思うのですけど、しっかり連携を取って、人材を確保していただきまして、特に要望の多い外出時のサポートなど、取り組んでいただければと思っております。
また、具体的なサポートとともに、相談体制、その整備、また保健師とか助産師による家庭訪問、電話相談等も重要になってくると思うのですけれど、こちらの相談体制等の現状について説明をお願いいたします。
○保健部長(八角 誠君)
相談体制等についてお答えいたします。保健部において、多胎児支援に特化した相談窓口を設置してはおりません。議員御承知の伴走型相談支援事業では、ゼロ歳から2歳までの低年齢の子育て家庭に焦点を当て、妊娠期から出産・子育て期まで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即し、必要な支援につなぐようにしております。
本相談支援におきまして、多胎の妊娠届出や出生届出を行った妊産婦に対して、面談を実施する際に、保健師等の専門職が多胎の出産や育児に関するアドバイス、情報提供を丁寧に行っております。
加えて、生後4か月までの乳児がいる全ての家庭を訪問する乳児家庭全戸訪問事業の際にも、フォローアップを行うようにしてございます。
○こども未来部長(山田之彦君)
保健部と同様に、こども未来部も、多胎児の支援に限定した窓口は設置しておりませんが、妊娠・子育て中の保護者の方が相談できる場所として、市内15か所の子育て支援センター、また、ふくふくこども館や子育て支援フロア内の親子ふれあい広場、その他、四つの児童館があり、多胎児に関する相談にも応じております。
また、親子ふれあい広場内には、多胎児をお持ちの御家族で構成された民間の団体と連携し、同じ体験をされた保護者の方同士の交流を目的としたイベントを開催するなど、多胎児の育児支援を行っております。
○平田陽道君
各家庭の状況をしっかり把握をしていただいて、多胎児世帯に関しては訪問回数を増やす等、対応を強化していただく。また、多胎児教室をしっかり開催するなどの配慮も必要ではないかなと思っております。
例えば、久留米市等は訪問だけではなくて、健診、このときの同行のサポートも行っております。また滋賀県の大津市の家事とか育児、また健診などの外出をするときのサポート、このホームヘルパーの派遣事業というのをやっております。可能であればしっかり検討していただければと思っております。
外出に関する苦労が多いと、さらに、多胎児家庭は孤立をして負担感もさらに増していくと思いますので、外出支援というのは今後最重要課題になってくるのかと思っておりますけれど、例えば公共交通、特にタクシーチケットを使った支援策を講じている自治体が、現在増えております。このたびの補正でも、本市でも、バス・タクシーのクーポン券がございましたけれど、公共交通、特にタクシーの活用は今後重要になってくるのではないかと思っております。
本市は、現在、障害者向けのタクシーチケットの事業がございますけれど、現状について説明をお願いいたします。
○福祉部長(冨本幸次郎君)
障害者向けタクシーの助成事業についてお答えいたします。本市では、障害者の日常生活の利便性と社会活動の範囲の拡大を図るため、心身障害者福祉タクシー助成事業を実施しております。
これは、身体障害者手帳は1級から3級まで、療育手帳はA、精神障害者保健福祉手帳は1級である障害者の方に対し、1冊が48枚つづりのタクシーチケットを交付し、交付を受けた障害者の方が、タクシーの利用1回につきチケット1枚を使用することができ、タクシー料金が500円割り引かれる制度でございます。
なお、年間の交付冊数は、人工透析を受けている方は、週の透析回数に応じて2冊から6冊、そのほかの方は1冊となっております。
なお、令和4年度に、タクシーチケットのつづりを交付した方の人数は1,855人となっております。
○平田陽道君
岐阜県の大垣市では、1歳未満の多胎児を養育する保護者に、1家庭当たり2万4,000円のタクシーチケットを配布しております。あと増えている大阪方面ですが、堺市、泉南市、寝屋川市等、あと、東京の荒川区もそうなのですけれど、2万円を上限にタクシーの利用料、これを多胎児家庭に補助しております。
本市でも、多胎児家庭の支援策として、こうしたタクシーチケットの対象の拡大をしていただくなどの外出支援策が取れないか、こうした見解についてお示しをください。
○こども未来部長(山田之彦君)
議員おっしゃられました心身障害者福祉タクシー助成事業の拡大などによる、多胎児の家庭に限定した外出支援については、現時点では考えておりませんが、妊娠・出産期から子育て期まで、適切なサポートを受けられる環境となるように、今後、他市の事例等を参考に研究してまいります。
○平田陽道君
さっきのアンケートにもあったように、まず、多胎児世帯の最大の悩みは、外出支援ということでありますので、しっかりと何らかの対策を検討していただければと思っております。
また、経済的な支援として、滋賀県栗東市では、本年度から出産時とか、小中学校また高校入学時、それぞれの時期に助成金を送っております。双子の世帯に6万円、三つ子以上の世帯には1人当たり6万円を加算して支給。これはベビーカーとか、制服、また高額なお金がかかる物品の値段などを参考に算定しております。成長のうれしさというのは2倍から3倍あると言われておりますけれども、家計の負担も同じく大変だという声が上がっておりますので、しっかりこうした経済的支援もお願いしたいと思っております。
また、愛知県の刈谷市等では、ミルク代、おむつ代も多胎児世帯に費用の助成をしておりますので、この辺の検討もよろしくお願いいたします。
本市でも、多子世帯の支援というのは徐々に進んでおりますけれど、さらに一歩踏み込んで、おっしゃるように苦労が理解されておりません。多胎児世帯の現状もしっかり把握をしていただいて、効果的な支援策をよろしくお願いいたします。
続きまして、読書活動の推進についてでございます。本市でも、10月から電子図書館がスタートいたしました。読書環境も大きく変化をしております。子供の頃に、読書に親しむということは、生涯にわたる読書習慣を身につけるためにも、重要なことではないかと思っております。
昨年は、全国で約500を超える書店が閉店をしたということでございます。子供たちが、本と身近に触れ合える場所がどんどん減少しております。その中で、学校図書館、これはとても重要な場所ではないかなと思っております。本市では、来年度までに、第三次子どもの読書活動推進計画を基に、様々な事業を進めておりますけれど、同計画の中に、学校図書館の充実と明記されております。
まず初めに、学校図書館に関する予算、また学校図書館の図書標準冊数に関する本市の取組、現状について説明をお願いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
学校図書館の予算と標準冊数の達成状況についてお答えをいたします。予算につきましては、令和3年度は1,375万4,000円、令和4年度は1,367万円、令和5年度は1,344万1,000円となっております。
また、文部科学省が定める学校図書館図書標準の標準冊数に達している学校数は、昨年度の調査では、小学校が42校中28校、中学校が22校中3校となっております。
今後も、予算の確保に努めるとともに、標準冊数に達する学校が増えるように、整備を進めていきたいと考えているところでございます。
○平田陽道君
国のほうの学校図書標準、令和元年度末現在ですけれど、小学校は71.2%、中学校61.1%ということなので、本市もしっかり100%を目指して取り組んでいただきたいと思っております。
全国学校図書館協議会による学校読書の調査では、今年の5月の平均読書の冊数ですけれど、小学生は1か月12.6冊、中学校は5.5冊、高校生は1.9冊となっております。言わば1か月に1冊の本も読んでいないという子供は、小学生が7%、中学生が13.1%、高校生が43.5%ということです。年齢が上がるにつれて、不読率は増加をしております。
やはり魅力ある学校図書館として重要なのは、やはり蔵書をしっかりと確保して、また図書の刷新、書籍の新陳代謝を進めて、児童生徒、また教諭らが、学習に生かせる環境整備だと思っておりますけど、この新しい図書の購入に際して、本の選定方法とか選定基準、これがあるのか、お示しをください。
○教育長(磯部芳規君)
学校図書館の選書基準、また、方法についてお答えをいたします。選書基準につきましては、全国学校図書館協議会が選定した図書選定基準に基づき、各学校において学校図書館担当教諭と学校司書が協議して、選書を行っているところでございます。
また、校内で選書会を開き、児童生徒が実際に本に触れながら選んだり、教職員全員で選書のための協議会を行っている学校もございます。
○平田陽道君
できれば、しっかりとしたマニュアルといいますか、選定方法、基準をつくっていただければと思っております。
この本の更新を進めるためにも、定期的な蔵書の廃棄も重要になってくると思うのですけれど、廃棄の仕方、自治体によっては本を受け入れて、10年というのをめどに入替えをしているというところもあるようでございますけれど、本市の廃棄の仕方とか、そういう基準があるのかどうか、お示しをください。
○教育長(磯部芳規君)
学校図書の廃棄についてお答えをいたします。学校図書館ガイドラインに基づいて、時間の経過とともに、誤った情報を記載してあることが明らかとなった図書や、汚れ、破損により修理が不可能となった図書については、教職員、学校司書が点検を行い、蔵書データを削除した後、廃棄の手続を行っているところでございます。
また、実際の廃棄につきましては、焼却処分をしておりますが、公民館等の地域施設への寄贈や、学校間での図書の提供を行っている事例もございます。
○平田陽道君
先ほど言いました図書標準の確保のために、入替え等をためらっているという自治体もあるようでございますけれど、しっかりと入替え、刷新を進めていただいて、学校図書館には、児童、生徒、教職員の学習環境向上のための、読書センター、情報センター、学習センターという三つのセンター機能がございます。この機能がしっかり果たせるように、常に最新の資料への更新をお願いいたします。
学校図書館が持つこうした機能をしっかり生かしていくためにも、図書館の蔵書ともう一つ並んで、新聞の配備というのも重要でございますが、この現状についてお示しください。
○教育長(磯部芳規君)
新聞の状況につきましてでございます。新聞の状況につきましては、現在、各学校に1紙、購読のための予算措置をしております。加えてPTAが新聞を購入して配備している学校もございます。
学校図書館では、テーマごとに切り抜いてまとめたり、手に取りやすい場所に掲示したりして、児童、生徒が教育に新聞を取り入れ、新聞に親しめるよう工夫をしているところでございます。
○平田陽道君
1紙ということで、できれば複数整備も重要ではないかと思いますけれど、全国的にこれも令和元年度末現在、小学校56.9%、中学校56.8%、高等学校95.1%が新聞を配備しているというところで、まずは1紙を配備していただいている。国のほうは、小学校に2紙、中学校3紙、高等学校5紙、この複数配備を推奨しておりますので、しっかりと、国の基準を目指して取り組んでいただければと思っております。
続きまして、もう一つの重要な点でございますが、司書の現状、これについて説明をお願いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
学校図書館の学校司書の配置につきましてお答えをいたします。学校司書の配置につきましては、令和4年度に10名増員しております。現在、市内小中学校20名を兼務配置しているところでございます。1名当たりの兼務校は3校を基本としておりますが、4校以上の兼務を行っている学校司書もおります。
学校司書の活動内容につきましては、図書の登録、配架、整理や貸出し返却の処理、ブックトーク等の読書活動の企画と運営、利用状況の整理、記録、報告等がございます。
また、授業支援として、教員や児童生徒への図書資料の提供を行ったり、調べの学習の際にアドバイスをしたりしているところでございます。
○平田陽道君
この司書の配備に関しても、国のほうで、令和2年度時点で小学校68.8%、中学校64.1%、高等学校63%ということで、本市は今20名です。しっかり今後も待遇改善を進めていただいて、もうちょっと増員をしていただければと思います。国のほうも1.3校に1人を目標にしておりますので、よろしくお願いいたします。
学校図書館法の第5条でございますけれど、「学校図書館の専門的職務を掌らせるために、司書教諭を置かなければならない」とあります。この司書教諭の現状と免許所持者、配置状況、また仕事内容、役割等について説明をお願いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
司書教諭の現状についてお答えをいたします。市立小・中学校における司書教諭資格保有者の人数でございますが、今年度、小学校128名、中学校38名、合わせて166名となっております。そのうち、学校図書館業務を担っている教員は、小学校で23名、中学校で10名でございます。
司書教諭は、学校内において学校図書館資料の選択・収集・提供や子供の読書活動に対する指導など、学校図書館の運営・活用について中心的な役割を担っています。
また、各学校において、学校図書館担当となっている教員は、児童生徒がわくわくしながら訪れる場所となるよう、学校司書と連携して学校図書館の充実に努めるとしております。
○平田陽道君
11学級以下の学校へもしっかり配置をしていただいて、さらなる増員というのも進めていただければと思っております。
学校司書教諭、また学校司書、また図書ボランティア等が最大限に能力を発揮して、学校図書館の充実に寄与していくためにも、研修等が重要になってくると思うのですけれど、本市の現在の研修について、どのような内容で行っているのか、説明をお願いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
学校司書や司書教諭を対象にした研修についてでございますが、まず、中核市研修として行う研修を年1回行っております。学校図書館担当教諭や司書教諭、各学校の学校司書、希望する図書ボランティアが参加しており、参加者それぞれの資質の向上とともに、情報交換や連携を図る場となっております。
また、学校司書全員を対象とした研修会は、年3回開催しております。加えて新規採用の学校司書を支援するために、経験年数の長い、学校司書がサポートする研修も必要に応じて行っているところでございます。
今後も、学校図書館運営を質的に高めるために、資質向上を図る研修の充実に努めてまいりたいと考えております。
○平田陽道君
この学校司書、特に司書教諭の方が中心となって、しっかり連携していただいて、読書の効果とか、楽しさが子供たちに伝わって、読書が習慣化となっていくような取組が進むような研修をお願いいたします。
ずっと言ってまいりましたけれど、蔵書の確保、また新陳代謝、新聞の配備、また司書教諭の配備等、これに関しては国の予算というのが出ております。5か年計画です。これもしっかりと活用して、この辺の配備等をしっかり進めていただいて、学校図書館の利用の向上につなげていただきたいと思いますけれど、現在の本市の学校図書館の活用の状況について、説明をお願いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
学校図書館の活用状況でございます。特に授業の活用状況でございますが、小学校では、国語科の学習で実際に図書館を利用する時間が設けられております。そして、定期的に利用しているところでございます。また、小・中学校とも、各教科や総合的な学習の時間における調べ学習において、活用しているところでございます。
これら以外にも、児童生徒が図書館にある本の中から選んで、互いに内容を紹介し合いながら最も読みたい本を選ぶビブリオバトルなど、各校において工夫した取組を行っているところでございます。
○平田陽道君
様々な活用をしていただいておりますけれども、学校図書館というのは一部の児童生徒にとっては、学習という部分以外にも児童の居場所にもなっておりますので、登校から下校まで、可能な限りしっかり開けていただいて、さらに入りやすい、過ごしやすい雰囲気づくりにも配慮をお願いいたします。図書館の利用ということに関しても、低学年のときにしっかりと伝えていただいて、図書館が身近なものになるように、入りやすいものになるように、しっかり対応のほうをお願いいたします。
再来年には、国のほうで、学校図書館に関する現状調査を行うということでございます。今まで申した数値目標の達成に向けた取組のほうもよろしくお願いいたします。
国の第五次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」には、学校図書館の整備とともに、今後のデジタル社会に対応して、読書環境の整備というのも明記をされております。
本市は10月から電子図書館がスタートしております。児童生徒にもIDとかパスワードが付与されておりますけれど、この電子図書館は始まってすぐですが、現状とか、登録者等について説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
電子図書館は、令和5年、本年10月3日よりサービスを開始をしております。
11月末までの2か月間の利用状況ですが、ログイン件数は3万1,944件、貸出し冊数は4,929冊、閲覧冊数が4万5,147冊となっております。
○平田陽道君
それでは、この電子図書ですけれども、学校のほうで、どのように活用しているのか、学校との連携の状況について、説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
電子図書館を利用するためには、図書館が発行する登録証が必要となります。
しかし、市内の小中学校の全ての児童生徒に対しまして、学校を通じて、ID及びパスワードを付与しているため、登録証の有無にかかわらず、電子図書館の利用が可能となっております。
したがいまして、学校等で、朝学や授業等に活用できるものになっていると考えております。
○平田陽道君
しっかり有効的に使っていただいて、また電子図書館自体の周知とともに、まずは学校司書さんとか司書教諭が、読書自体の魅力をしっかり伝えていく、これが重要ではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
今後は、電子と紙のハイブリッド、この方式で読書環境が整備されていくのではないかと思っておりますけれど、電子図書館のタイトル数の増加と今後の取組について説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
サービス開始当初のタイトル数は、一般図書が530タイトル、児童書読み放題パックを含む児童図書が638タイトル、雑誌は約180タイトルとなっております。
今後も御要望に応えることができるよう、タイトル数の増加をしてまいりたいと考えております。
○平田陽道君
子供の読書活動の推進に当たっては、学校図書館、また、今おっしゃった電子図書館だけでなく、市内各地の図書館との連携というのも不可欠になってくると思います。
今年度から実施期間が始まった第2次下関市立図書館基本計画においては、子供たちを育む図書館として、学校等との連携による読書活動の推進、また、子供と本との出会いの橋渡しとし、これを基本目標としております。この市内各地の図書館の整備充実も重要になってくると思うのですけれど、こちらの図書館の予算とか、所蔵数、貸出し件数と、現状について説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
図書購入費についての予算、3か年で申し上げます。令和3年度は3,832万3,000円、令和4年度は3,627万3,000円、令和5年度は3,468万7,000円となっております。
所蔵数につきましては、令和2年度が78万4,758点、令和3年度は78万7,912点、令和4年度が79万7,922点となっております。
貸出し件数につきましては、令和2年度が99万2,948点、令和3年度が104万6,263点、令和4年度は110万4,008点となっております。
なお、司書の人数は51人となっております。
○平田陽道君
それでは、学校と市内各地の図書館の具体的な連携の状況について、説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
図書館においては、団体貸出しにより、学校等へ本を提供するとともに、読み聞かせや絵本かるた等のイベントを行ったり、社会科見学などにおいての図書館内の開放、インターンシップの受入れ等も行っております。
また、今年度から、移動図書館ブックルの学校訪問を始めたところでございます。今後もこのような活動を続けてまいりたいと思っております。
○平田陽道君
市立図書館の除籍本というのも結構出ると思うので、こうしたものの学校図書館での再利用等も含めて、さらに連携を深めていただければと思っております。
第2次下関市立図書館基本計画の数値目標として、子供の読書活動推進のための行事の開催回数を、2027年度で300とありますけれど、この現状と達成に向けた今後の取組について説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
図書館で行っている子供に対する行事等の御紹介をさせていただきます。図書館では、子供の読書活動の推進のために、本の福袋や子育て支援講座、ぬいぐるみのお泊まり会など、いろいろな行事に取り組んできているところでございます。主な行事は、読み聞かせということになっております。
昨年度までは、コロナ禍で中止していた図書館もございましたが、今年度から全ての図書館で再開をいたしまして、徐々に来館してくれる子供たちも増えてきているというところでございます。今後も、いろいろな企画を検討、実施してまいりたいと考えております。
○平田陽道君
国のほうでも、昨年度から、第6次「学校図書館図書整備等5か年計画」ということで、全ての公立小中学校等において、学校図書館図書標準の達成を目指すとともに、計画的な図書の更新、学校図書館への新聞の複数紙配備、及び学校司書の配置拡充を図ることを目的として、予算計上しております。
この計画に基づいて、地方財政措置は5年間で2,400億円ということですけど、使途を特定しない一般財源のために、学校図書館以外の部分で、使われているということが多いのが現状のようでございます。この予算の本市への対応状況と、学校図書館の充実に向けた今後の取組について、説明をお願いいたします。
○教育部長(藤田信夫君)
こちらにつきましては、先日の山下議員からの御質問にもお答えいたしましたが、各学校からの要望の多い消耗品等の予算配分に重点を置いているため、結果として図書の購入に要する予算が、十分に確保できていないという状況はございますが、図書標準冊数の達成や図書の更新など、各学校のニーズや現状に即した学校図書館の充実に向けて、予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
○平田陽道君
しっかりこの予算を有効活用していただきたいと思っておりますが、全国の学力・学習状況調査では、授業以外で全く読書しないと回答した児童生徒は平均の正答率が低いという傾向がございました。読書と学力の関係は様々なデータからも、明確になっております。アンケート等でも、年代が上がるにつれて、本を読まないという割合も増えております。
まずは、子供たちが最も身近に、本と触れ合える学校図書館をしっかりと整備をしていただいて、電子図書館、また市立図書館とともに、しっかり連携をしていただいて、読書の楽しさを、子供たちが自然と理解して、習慣化となっていくための取組の推進をよろしくお願いいたします。以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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