録画中継

第4回定例会
12月15日(金) 本会議(一般質問3日目)
公明党市議団
恵良 健一郎 議員
1.GIGAスクール構想の進捗と働き方改革について
2.自治会等へのサポートについて
【下関市議会 本会議確定版】

○副議長(安岡克昌君)
 17番、恵良健一郎議員。(拍手)
  〔恵良健一郎君登壇〕
○恵良健一郎君
 公明党の恵良健一郎です。よろしくお願いします。
  〔手話を交えながら発言〕
○恵良健一郎君
 質問に入る前に、まず、このたびの補正予算でございますけれども、いきいきシルバー100の通年化に向けての予算、また、バス、タクシーのクーポン券の発行事業の予算が計上されております。
いきいきシルバー100の通年化につきましては、公明党も長年にわたり要望してまいりましたが、ようやく実現の運びとなりました。また、バス、タクシーのクーポン券事業なのですが、これは、私は6月に、もし通年化がまだ難しいということであるならば、ちょうど反対の時期に、バス、タクシークーポンを発行したらどうでしょうかと、提案をさせていただきましたけれども、早速、いきいきシルバー100の通年化もでき、かつ、このクーポン券事業も実施していただけるということで、大変うれしく思っております。
 やはり車を持たない、先ほど板谷議員も申されましたけれども、車を持たない高齢者の方にとっては、バス、タクシーが安く乗れることは、本当に大きなことでございます。これは本当に市民の方に、特に高齢者の方に寄り添って、誰1人取り残さないという市の姿勢を、政策として形に表したものだろうと思っております。大変評価をさせていただきます。前田市長の御尽力に、まず厚く御礼を申し上げたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。初めは、GIGAスクール構想の進捗と、働き方改革についてでございます。このGIGAスクール構想ですけれども、これはもともと国のほうが、ICT機器を活用しまして、学校教育を行っていこうと、ざっくりですがそういう構想なのですけれども、これがちょうどコロナ禍になりまして、本来5年ぐらいかけて、じっくり導入していく予定だったのですが、ぐっと前倒しをしたと承知しております。
これがちょうど約3年前、コロナになった頃と同時のタイミングだったと思いますが、3年何か月かたっているのですけれども、そこで、導入当初、ぐっと前倒してすることで、いろいろ懸念事項があったと思います。先生方がそもそもタブレットを使った授業をすぐできるのかとか、学校のWi-Fi環境をどう整備するのかとか、あとタブレットの調達をどうするのだろうかということで、様々懸念もありまして、私もここで質問をさせていただいて、議論をさせていただいたところですけれども、3年たったということで、現在、GIGAスクールの進捗について確認をさせていただきたいと思いまして、このたび質問をさせていただきます。
 まず初めに、これは確認です。改めまして、GIGAスクール構想の目的と、コロナ禍があって前倒しがあったと思うのですけど、この辺りの経緯について、改めて教えていただきたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 GIGAスクール構想の目的と、これまでの経緯についてお答えをいたします。GIGAスクール構想は、1人1台のタブレット端末と通信ネットワークを整備することで、一人一人の学習進度や理解度に応じた学びの環境を提供するとともに、児童生徒の興味、関心に応じた主体的な学びをサポートすることを目的としております。
 GIGAスクール構想につきましては、当初、令和5年度の実現を目指すこととなっていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行により前倒しとなりまして、令和2年度中に環境整備が完了いたしております。
○恵良健一郎君
 子供たちの主体的な学び、ここをしっかりやっていこうと、そのための手段といいますか、一つのやり方として、このICTを活用したGIGAスクール構想があるということで確認をさせていただきました。
 それでは次に、今御答弁いただいた目的、あるいは目指すところがあるのですけれども、今3年、計画を前倒ししてやっているということなのですが、現在、目的に対して、本市における進捗状況といいますか、目指すところに対してどういう位置にあるのか、お示しをいただきたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 進捗状況等をお答えいたします。本市では、令和2年度中に1人1台、タブレット端末と普通教室へのWi-Fi環境の整備を完了しているほか、タブレット端末を持ち帰って学習に活用することができるよう、Wi-Fi環境のない家庭に対しては、モバイルルーターの貸出しを行っています。
また、教員に対する研修会の開催やヘルプデスクの設置など、各学校において、ICT機器の活用が進んでいくようサポート体制を整えています。
 授業におきましては、ICT機器の活用頻度は確実に増加しておりますが、児童生徒の資質、能力の向上に向けて、有効なツールとして活用しているところでございます。
○恵良健一郎君
 有効なツールとして活用されているということで、最終的に、主体的な学びをして、子供たちが、何というか、学んでしっかりした大人になるといいますか、小中で必要な教育をしっかりできることが、最終的に、そうやって子供がしっかり育つというところだと思うのですが、活用してやっていただいているということでございます。
そこでちょっと、今日、用意したのですけれども、これはモニターを御覧いただきたいと思います。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○恵良健一郎君
 これは文部科学省の資料でございますけれども、小学校のタブレットの利用状況を都道府県別に示したグラフとなっています。これは小学校のものなのですけれども、これは中学校とか、様々データがあるのですけれども、今日は一例として、小学校での1人1台端末の授業での活用状況を示した棒グラフを示しております。
 都道府県別で、ちょっと小さいのですが、山口県を見ていただきますと、山口県はかなり高くて、この青い濃い棒グラフが、ほぼ毎日タブレットを使っている割合なのですが、山口県は87%ということで、実は全国トップとなっております。
 この下の赤い線が全国平均で、63.6%に対しまして、山口県は87%の学校がほぼ毎日、小学校がタブレットを使って授業をしているということでございます。
 全国的に見ると、実はかなり差がある中で、山口県は大変頑張っていただいて、タブレットを活用して授業を行っている状況でございます。
 冒頭に申しました懸念が、導入時、コロナの中で計画を前倒しして大丈夫だろうかと議論もしたのですけれども、今、3年たってみますと、こういう形で山口県、非常に頑張っていただいているということで、大変私はうれしく思っております。
 やはり、この3年間、先生方も本当に大変だったと思いますし、教育委員会のサポートも、様々していただいたのだろうと。もう結果が出ていますから、ここはしっかり、私は評価をさせていただきたいと思っております。
 そこで次から、お尋ねなのですけれども、これは手段でありまして、先ほど申しました目的のための手段ですので、しっかり目的達成をしていただかないといけないのです。
次の質問ですけれども、子供たちの学びはどうなっているかというところです。タブレットは、ほぼ毎日活用していただいていると思うのですが、具体的に聞いていくのですけれども、子供たちの学びの状況、実際に導入前と比べて、導入して、今はどのようになっているのか、状況を教えていただきたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 子供たちの学びの状況がどうなっているのかということについて、お答えいたします。学校では、インターネットを使った調べ学習や、写真、動画の撮影機能を生かした理科の観察、体育の学習に取り組むなど、子供たち一人一人が自らの課題や興味、関心に応じた学習が進められるようになってきております。
 また、学習支援ツールを活用し、子供同士が互いの考えを共有したり、プレゼンテーションを作成して伝え合ったりするなど、主体的に学ぶ姿も見られるようになってきております。
 あわせて、オンライン会議システムを利用した他校児童生徒との遠隔授業や、地域の方との交流学習も行われております。
 ICT機器を活用することで、学びの選択肢と可能性がこれまで以上に広がっております。また、多様な学びが展開されているようになってきております。
○恵良健一郎君
 タブレットの特徴を生かした様々な授業、取組を今していただいていると感じました。私も下の子が小学生なので、学校によく行くのですけれども、先日も日曜参観がございまして、6年生なので先日修学旅行に行きまして、今どこもされているかもしれませんが、修学旅行の発表会を、私の子供の小学校ではしておりました。
 電子黒板に、平和学習ということで長崎に行ったのですけれども、部屋にある電子黒板に大きく、子供たちが撮った写真を映し出しまして、五、六人のグループで一人一人発表するのです。発表する原稿も、タブレットを見ながら読むのです。もうペーパーレスです。私なんぞ、まだ原稿は紙ですけれども、ペーパーレスで、子供たちが前に五、六人が出て、一人一人がタブレットを持って、この写真はこうこう、こうですと言うのが、まさにこういう感じです。タブレットが原稿です。私はタブレットを原稿にしていませんけれども、そういう形で行っております。
 我々も、見ていて非常に分かりやすいのです。仮に電子黒板がなければ言葉だけ、子供がノートに書いたものを読むだけになったのかと思いますけれども、非常に分かりやすく、タブレットを2台持っていまして、1人の子が原稿で、もう1人の子は写真を操作するのです。次がこうですと、非常に分かりやすく、私たちも見ることができましたし、もう子供たちも使いこなしているということで、非常に、学びが大きく進んでいると感じております。これをどんどん進めていただきたいと思っています。
 そして次は、今度は先生方です。先ほど、ちょっとサポート体制などのお答えもありましたけれども、一つは、導入時の大きな懸念は、先生方、特にICTに不慣れな先生方ができるのだろうか。若い先生は、どんどんタブレットを使ってできるが、不慣れな先生は大丈夫かという懸念もあったのですけれども、先ほど申しましたように、授業では何の支障もなく、今進んでいるように見えるのですけれど、先生方が子供たちに効率よく教えられているのか、その辺りを教えていただきたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 先生方にとっても、効率よく教えられているかということにつきましてお答えをいたします。ICT機器の導入により、授業の進め方というのは大きく変わり始めています。例えば、今までの授業では、教員が一人一人の子供にプリントを印刷、配布し、子供が書いたものを集めて、読み取って、理解、評価していたことが、タブレット端末による課題の一斉配信や、意見共有により、子供一人一人の学習状況を速やかに把握して、指導に生かすことができるようになりました。
 さらに、学習支援ツールを活用して作成した教材や、ワークシート等をデータとして保存、蓄積することで、校内の全ての教員で共有することができ、効率よく授業の準備を進めることができるようになるなど、教員の働き方改革にも成果を上げています。
○恵良健一郎君
 先生方も一気にデジタル化されているといいますか、皆さんで共有したり、あるいは子供たちの状況がぱっと、すぐタブレットで分かるということです。これは大変すごい、これまではアナログといいますか、紙でしていたものが全部デジタル化されることで、メリットもかなりあって、先生方も効率よく取り組んでおられるという様子がよく分かりました。
 それからもう一点、先生方のサポート体制です。これがやはり懸念で、しっかりしていくべきではないかと、導入時も、私もここで議論させていただいたのですけど、今お聞きしますと、若干、差はあるかも分かりませんけれども、大きくは、各学校でしっかり、先生方に活用していただいているということです。
この先生方のサポート体制、これまでどうだったのか、そして今どうなのか、改めてサポート体制をお示しいただきたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 先生方のサポート体制についてお答えいたします。教育委員会では、ヘルプデスクを配置し、機器のトラブル等に関する電話相談、また訪問研修を実施しています。
 また、ICT機器の活用方法についての研修や、市内で取り組まれている好事例の紹介等を行うことで、教員一人一人の活用スキルの向上に努めているところでございます。
 さらに、市内のICTの活用に堪能な教職員により構成されるICT推進委員会が中心となって、随時、タブレット端末等を活用した事例紹介や情報交換も行っているところでございます。
 今後も、教員が安心してICT機器を活用することができるように、継続したサポート体制の構築に取り組んでまいりたいと考えております。
○恵良健一郎君
 サポート体制に取り組んでいただいていると思うのですけれど、ここが一番、これからのICT、GIGAスクールを進めていく上では、ポイントになるところだと思います。
タブレットをどう活用するか、ある程度、今3年たって、活用はされていると思いますが、まだまだ活用の仕方というのは、選択肢はたくさんあると思いますから、目的に向けてさらなる高みといいますか、あると思うので、それに向けてのサポート体制を引き続き、ここは肝になるところだと思いますから、しっかりと見ていただいて、現場の先生はきっと大変だと思うので、そこは最大限のサポートを引き続きお願いしたいと思います。
 それでは次です。今申し上げたことですが、さらなるステップのために、現在、順調に進んでいるように感じておりますけれども、そうは言っても課題もあろうかと思いますし、さらに今後の課題に対する取組、今後さらなるステップの取組をお示しいただきたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 課題と今後の取組についてお答えいたします。現在、各学校では、ICT機器を活用した授業改善に取り組んでおりますが、子供たちの探求心を喚起し、教科の本質に迫る学びにつながるような効果的な活用が課題となっております。
 教育委員会といたしましては、各学校のICT機器の活用状況の把握に努めますとともに、適切な指導、助言を行うとともに、全国各地の先進的な取組を踏まえた研修会を開催するなど、問題解決に向けた支援に、継続して取り組んでまいりたいと考えております。
 あわせて、子供たちが安全で、安心にICT機器を活用するための情報モラル教育が一層充実するよう、学校で指導に生かせる資料や、好事例の紹介を進めてまいりたいと考えております。
○恵良健一郎君
 今後の課題、あるいは取り組むものは、たくさんあると思いますのでしっかりと、これから先生たちが大丈夫なように、レベルアップをしていただきたいと思います。
 ここまで聞いてきましたけれども、結果が出ていて、タブレットの利用率は全国トップということです。これは本当にすごい、やはり日本一になるのは何であれ、すごいことだと思います。本当にその御努力に、評価をいたしたいと思います。
 この教育環境、子供のことをずっと、今回出ているということなのですが、やはり教育環境をしっかり充実させることが、本市にとっても極めて大事なことだと思っております。
 教育環境の充実は、これから子供を育てようという御家庭にとっても、下関を選んでいただける大きな一つの武器になると思っておりますので、下関では教育がしっかりしているということであれば、下関を選んでいただける一つの、勝ち抜くというか、選んでいただける武器になると思います。
9月議会においては、特別教室等々、学校環境の整備、充実を訴えさせていただきましたけれども、この中身も合わせて、ここが一番大事です。タブレットは手段です。これをしっかり活用されて、目的達成に向けてしっかり、引き続き、頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 そして、最後に一つ、働き方ということで、現状のお尋ねと、1点提案をしてみたいと思います。卒業アルバム作成です。実は卒業アルバム作成、これがなかなか大変だとお聞きしておりまして、写真屋さんが1年間、行事の写真を撮ったりして、アルバムを作ったときに、学校側がそのアルバムを受けますと、6年生の担任の先生が、名簿を横に持ってきて、写真を1個1個チェックして、誰が何回写っているかというチェックをしているとお聞きしました。
その上でバランスを、全員がもちろん同じように写って、いい笑顔で、同じバランスで写っていないと、写っている人に差があってはいけないと。たくさん写っている人と全然写っていない人がいてはいけませんから、これを全部チェックしているというのです。
卒業アルバムは、そういうふうにお聞きをしたのですけど。これは、確認というか、お尋ねですが、この卒業アルバムの作成は、今どのようにされているのか、お尋ねをしたいと思います。
○教育長(磯部芳規君)
 卒業アルバム作成の状況についてお答えをさせていただきます。卒業アルバムの作成についてですが、小学校においては6年生の担任が、また中学校においては3年生の担任が中心となり、撮影行事の選定や業者との日程調整をはじめ、レイアウトの構成や脱字、誤字の修正等を行っております。
 学校規模や小中学校で違いはございますが、作成に当たっては、卒業する前の年度から業者と連絡調整をしながら、計画的に進めているところでございます。
 なお、卒業アルバムに掲載する写真につきましては、児童生徒の掲載数に大きな隔たりがないよう、担当教員が業者と連携し、配慮しているところでございます。
○恵良健一郎君
業者と配慮して作成されているということでしたが、要はチェックをしているという、ちょっとお聞きしたところではそういうことのようです。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○恵良健一郎君
そこで一つ、これは提案です。次のものになるのですが、これは文部科学省が作っています、全国の学校における働き方改革事例集というのがあるのです。そこに載っているものでございます。
写真選定を、顔認証システムを活用した卒業写真の選定ということがあります。こういうものなのです。要はAIを使って、子供たちの顔写真を読み込ませて、今、デジタルで写真を撮っていますから山ほどあるのですけれど、簡単に言えば、その写真をぱっぱっぱっと、同じバランスでいい感じに、AIが作ってくれるというものでございます。
 今、これだけGIGAスクール、山口県は利用率日本一ということで、しっかりデジタル化してもらっているのですが、この卒業アルバム作成については、いまだに紙と電話と、あと何でしょう、郵便なのでしょうか、写真屋さんとのやり取りは。非常にアナログで、恐らく昭和のやり方がそのまま続いているのではないのかと思っています。
 今、皆さんが考えていただいて、昭和のやり方をそのまま、仕事でやっていますでしょうか。私も今考えたのですが、自分が今やっていることで、昭和から全く変わらないやり方でやっている仕事はあるのかと思うのですけれど、まずないのです。パソコンがあること自体違いますし、パソコンに、スマホに、昭和と同じような――これはひょっとしたら、こういうのは昭和かもしれません。昭和の方と同じことをやっているのかも分かりませんが、ほとんどないのです。
一つこういう、これは文部科学省が作っている事例集です。もうこれに山ほど、働き方を、こうしたらよくなるというものが載っていますので、今回、一例として。これだけデジタル化をしていますから、こういうデジタルのものもどんどん使われたらいいのではないのかと、今日は一つ提案をさせていただきました。これでかなり作業が楽になると思います。
 もちろん、このシステムを使おうと思えば、これはクラウドで管理していますから、写真屋さんも先生もいつでもアクセスできて、どんどん修正もできるということで、非常に時間の短縮につながるのですけれど、これを使おうとすれば、写真屋さんとよく打合せをして、アプリの利用のこともありますし、あるいは若干の利用料ということで、その辺の調整もありますので、すぐに全部というわけではありませんけれど、こういうのもあるということです。ぜひ、活用できるところから、学校規模にもよるとお聞きをしましたけれども、検討してみていただきたいと思います。
これによって、この事例集によれば削減時間がおよそ10時間とありますけれども、学校によっては、もっと効果が出る学校もあるのではないかと思うのです。ぜひ、こういうのを検討していただいて、効率化していただきたい。これで、仮に10時間空いたとして、その時間をしっかり、子供たちと向き合う時間に充てられることになろうと思いますので、そういう期待を込めて今申し上げているのです。
こういう事例集も見ていただいて、これはできるのではないかと、もう本当に細かいところでないと、ちょっとずつ削っていかないと、先生たちの時間を空けることは、なかなかできないと思いますから。私としては、こういうことを一つ一つ、時間がかかっても積み重ねていただいて、空いた時間にしっかり、子供たちと向き合っていただきたいという思いでございます。
 こういった事例集を見ていただいたら、これはいいのではないかと、学校の判断だと思いますけれども、教育委員会としても注意して、こんなのはできるのではないかと、雑談でもいいですし、よければ校長会などで紹介していただいてもいいのですけれども、雑談でもいいです。こんなのがあるという共有をどんどんして、どこかの学校が1校やってみてよかったら、水平展開もできるのではないかと思いますので、こういうのをいろいろ見ていただいて、引き続き、この辺りは教育委員会がリーダーシップを取ってもいいのかと、現場の先生たちは頑張っていますので、子供たちに向き合う時間をつくるということで一つ、紹介をさせていただきました。
 本当に、教育委員会のデジタル化というか、このGIGAスクールについては、本当に頑張っておられると思いますので、引き続き、私たちも応援していきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。それでは、この質問は以上で終わらせていただきます。
 次の質問です。自治会等へのサポートについてであります。この自治会、地域の基盤になる組織ですけれども、自治会にもじわじわと、人口減少や高齢化の波が押し寄せてきております。
 特に、コロナ禍がありまして、全てが一遍、ぴっとストップして、そのまま、また再開できればいいのですけれども、活動が縮小して、存続が難しくなったというようなケースがあるのではないかと思います。
私の地元でも昨年に一つ、自治会がもうできないというか、なくなったところもありますし、次期会長がなかなか見つからないというお話も聞いております。何らか、今のうちに手を打っておかないと、地域のベースですから。地域が地域がと言うのですけれど、地域のベースになるのが自治会です。自治会がなくなったら、この後に聞きますけれど、何も機能しなくなるわけであります。人も育ちません。そういう意味で、今からお聞きしていきますけれども、今のうちに市としても先手、先手の対応で、まだ傷口が大きくなる前に手を打っていただきたいと。そうすることが、市にとっても、地域にとっても大事なことだと思いますので、何点か質問させていただきたいと思います。
 初めに、自治会の現状と役割なのですが、過去3年間に、解散してしまった自治会の数と、現在の自治会の数、そして加入率、そして、確認ですけれども、改めて自治会の役割について、お示しいただきたいと思います。
○市民部長(渡部英樹君) 
 まず、過去3年間に解散した自治会の数につきましては、市で把握しておりますのは、下関市連合自治会に加入していた自治会で、連合自治会脱退理由が解散であったものとなります。その件数でございますけれども、令和2年度が1件、令和3年度が1件、令和4年度が4件でございました。
 また、下関市連合自治会に加入している自治会は、令和5年5月1日時点で795自治会ございます。住民基本台帳上の世帯数に占める加入世帯数の割合は74.3%でございます。
 自治会の役割についてでございますが、自治会は同じ地域に住む人々がお互いに協力し合い、住みよい地域づくりを目指して、自主的に運営し、活動する任意の団体でございます。環境美化、日頃の安全、安心や、災害時など、いざというときの助け合いにつながることが考えられます。
○恵良健一郎君
 連合会に今属している自治会で、過去3年間で解散した自治会が6つということで、まだ、それでも6自治会は今どうなっているのだろうということでございますが、795自治会ある中で6つですから、今からしっかり、手を打つ必要があると思うのです。
それでは次ですけれども、自治会が解散する、あるいは存続できないことが市に連絡があって、相談があった場合、今、市はどのようなサポートをしているのか、教えていただければと思います。
○市民部長(渡部英樹君) 
市に相談がございました場合は、まずは解散をお考えの理由を伺い、負担が大きいことや、役員の成り手不足が理由であれば、役員の仕事の分担や、活動の見直し、役員の交代制の導入などにより、存続できる場合があることなどをお伝えいたします。
 また、自治会で管理している町民館や防犯灯、ごみステーションがあれば、それらの処分や、解散後の管理について、自治会員の皆さんで決める必要があることなども説明いたします。
 いずれにしましても、自治会の規約等に基づきまして、総会等の方法で、会員の総意を図るようにお伝えしております。なお、自治会は任意の団体でございますので、自治会員の総意で解散することとなった場合は、残念ながら存続を強制することはできないものでございます。
○恵良健一郎君
 今お聞きして、基本的なことといいますか、事務的な感じといいますか、手続の話とか、そういうところはお伝えしているのだと思うのですけれど。今言われた任意団体ということで、地域ですることですから、まず地域の方々の意向が優先ですけれども、その意向、判断をするに当たっての必要性というのですか、先ほど、役割も御答弁いただいたのですけれど、そこをどうするかというのが、一つ大きなポイントなのではないかと今思っています。
どれくらいの相談があって、例えば、そこで相談したことで解散を逃れたというケースも、ひょっとしたらあるかもしれませんが、3年間で6団体は解散をしてしまったということで、相談もあったのでしょうけれども、最終的に地元で判断をしたということになってしまっていると思うのですけれども、ここをどう止めるのかというのが、一つ大きなポイントと思います。ここが一つ大事なところなのだと思っています。市のサポートを何とか、存続できるような形でまず一つここで、歯止めができないかというのがまず一つです。
 それでも、先ほど申されましたように任意団体ですから、決められればもう止めることはできないと、そこはそういうことになるのでしょうけれども。
それでは、自治会が解散し、なくなった場合を一つ一つ聞いていこうと思うのですけれども、まず、自治会がなくなった場合、市報の配布がなくなってしまう、あるいは回覧板が回らなくなると思うのですけれども、こういった情報提供はどうなるのでしょうか、お尋ねです。
○市民部長(渡部英樹君) 
 市報の配布につきましては、自治会への配布を基本としておりますけれども、自治会に加入していない地区等で、ある程度の配布数の取りまとめをいただける場合におきましては、お申し出により、取りまとめの方に配送の対応をしているところでございます。
 なお、自治会内での回覧をお願いする情報は、情報提供元がそれぞれ自治会宛てに送付するため、自治会がなくなりましたら回覧板での情報提供はできなくなるものと考えております。
○恵良健一郎君
 市報については、代表者の方の取りまとめがあれば、その方に送りますということです。これができればいいですけれど、実際はどれくらいになっているのか、実情は承知しておりませんけれども、仕組み上は、市としてはそういうものがあるということですが、回覧板はもう回りません。市報も、自治会にはほとんどいっていないのではないかと思うのです。
いつも私たちは、市の事業が行われるたびに、周知はどうしていますかとお聞きします。そのときには、市報やホームページでしていきますと、あるいは回覧板もあるかもしれませんけれども、それがそもそも、もう行かないということになります。
これは、市にとっても大きなデメリットというか、困るところなのではないかと。1番は、そこの地域に住んでいる方に情報が届かないことは、これは大きな、大問題になるのですけれども、そこはまだ、根本的な解決はないということです。代表者、取りまとめの方がいて、私が配りますからという方がいればまだいいということです。これは困ります。
 次、今度は防犯灯です。防犯灯の管理も自治会がしておりますけれども、自治会がなくなれば、中国電力というか、電力会社との契約相手がいないわけですから、防犯灯が消えてしまうのではないかと思うのです。防犯灯がどうなるのか、これをお尋ねしたいと思います、防犯灯はどうなるのでしょうか。
○市民部長(渡部英樹君) 
 自治会が解散するときに、防犯灯の管理を目的とした団体を立ち上げて、引き続き管理を続けることも可能とは思われますが、通常、自治会がなくなり、電気代が支払われなくなれば、防犯灯は点灯しなくなるものでございます。
 今後は、より広域的な組織で管理をするなど、安全を維持するための対策を考えていく必要があると認識しております。
○恵良健一郎君
 今後は、広域的な何らかの管理団体をと、今言われたのですけれども、何かしら手を打たないといけないと思うのです。
私が思うには、今言われたように、もう電気代が払われない、契約相手がいないわけですから、使えるにもかかわらず消えている状態が、恐らく市内のどこかには、今あるのではないかと思うのです。その辺りを、担当課にも聞き取りの際に聞いたのですけれど、どうなっているか分かりませんということです。把握をしていないということなのです。
 そもそも何で把握していないかと言うと、どこの自治会がいつ解散したとかいう情報が市役所の中で共有されていませんから、防犯対策協議会に補助金を出すとかいった課が、どこの自治会がいつ解散したのかを知らないのです。ならば、分かるはずもないのですけれども、消えている可能性が、使えるにもかかわらず消えている可能性がある。
そして、去年でしたか、スポンサー照明の撤去ということもあったと思います。私は、3月議会で質問しましたけれども、古くなりますから撤去はしようがないと、何か起こってはいけませんからと、撤去した後どうなるのですかと聞いたら、あのときはたしか、答弁は、明かりについては自治会に防犯灯の設置をお願いするというお話であったと思います。少し防犯灯の補助が上がったのではなかったかと思います。
そもそもお願いする自治会がなくなってしまったら、そういったこともできなくなってしまうわけであります。やはり暗いと、暗くて危ないという声はたくさんあるのです。それで明かりは何とかなりませんかと、これまでも何度か、ここで尋ねたこともありますが、明かりについては防犯灯で自治会の管理ですという一貫した市の答弁なのです。
その一方で、消えているかどうか、これは自治会だからと言われてしまえばそれまでなのですけれども。このままでいいのかという問題提起をしたいと思います。何らかの管理をする方法、電気代についても、もちろん地元の方に受益があるわけですから、自治会があれば会費の中から払うのですけれど、地元の方からも幾らか御負担をお願いしなければいけないのかなと。全部どこかが持つとなると、それも大変な話ですから。どうやってお金を集めるのだろうとか、そういう課題があります。今のうちに、先ほど来申していますが、先手、先手ということは、こういうことでございますので、ぜひ考えていただきたいと思います。
 では、どんどん行くのですが、次はごみステーションです。これも大事なことなのですけれども、ごみステーションの管理はどうなるのでしょうか。
○環境部長(三好洋一君)
 ごみステーションにつきましては、事前に設置する旨を環境部に御連絡いただいた上で、各自治会や不動産会社などが設置し、管理をしていただいております。お尋ねのように、仮に自治会が解散となった場合は、これは該当するごみステーションにごみを出されている方々の中から管理者を選んでいただき、引き続き管理をしていただくこととなります。
 これまでにも実際に、自治会が解散するために、その後のごみステーションの管理について相談をいただいたケースもあり、状況をお聞きした上で、適宜アドバイスをさせていただいております。
○恵良健一郎君
 ごみステーションについては、これは日々のことですから、さすがにどなたかが、環境部と代表の方というか、話せる方がいて、その方が管理されている、対応されている状況のようです。
 ただ、これも今はまだ自治会を通じて、ここのごみステーションにはここの何軒と決めていますけれども、これも人の出入りがあったり、高齢化したり、あるいはステーションが壊れたときにはどうなるのか。ステーションが壊れても、大体自治会でお金を出して修理したり、網を替えたりということがあると思うのですけれども、そういったところも今後どうなるのか。これも非常に大事な、最悪もうグチャグチャなままとなると、環境も悪くなるし、集めるほうも大変です。
今は何とかなっていて、使っている方々が掃除をして、管理をしていただいている間はいいと思うのですけれども、その辺りのステーションの管理というのも、自治会がない場合、今何とかなっているということでしたが、柔軟に対応していただくしかありませんけれども、そこも大変気になるところです。今後の最悪の事態も考えて、対応を考えていただきたいと思います。
 それから次に、今度は人選です。自治会には様々な人選依頼が来ます。民生委員のお話もありましたけれども、ここでは市が関係しています民生委員さん、保健推進委員さんの人選です。自治会がなくなった場合、これはどのようになるのか教えてください。
○市民部長(渡部英樹君) 
 まず、民生委員につきましては、担当する区域が単位自治会の区域と一致していない場合がありまして、複数の単位自治会の区域を、民生委員さんが担当している場合、この場合につきましては、原則、該当する全ての単位自治会の会長から推薦を受けております。このため、該当する単位自治会のうち、解散する自治会がございましても、ほかの自治会の会長から推薦を受けることが可能でございます。
 また、民生委員が担当する区域が一つの単位自治会の区域と一致する場合、この場合は自治会が解散したといたしましても、その区域を統括する自治連合会長に推薦を受けることが可能でございます。
 一方、保健推進委員の選任に当たりましては、各地区の自治会長から推薦をいただいているところでございます。このため、自治会がなくなりますと、推薦を得られないため委員が不在となりますが、そのような場合には、周辺の委員で補完するようになっております。
○恵良健一郎君
 分かりました。要は、補完したり、いなくなったりということになるわけであります。今、民生委員さんと保健推進委員さんをお尋ねしましたけれども、そのほかにも社会福祉協議会の福祉委員さん、それから、環境部のクリーンアップ推進員さん、それから、防犯の関係で警察からも、ちょっと今名前を度忘れしましたけれども、警察からも防犯の関係の方の人選、それからスポーツ推進委員さん、それから各地にあります地区社会福祉協議会の役員さんなど、自治会が人選しないといけない方がたくさんいるのです。プラス保護司さんとか、補導員さんというのもおられるのですけれど、ベースはやはり自治会から出ているという状況かと思います。
 先日、スポーツ推進委員さんの会合にも参加をさせていただきました。スポーツ推進委員さんというのは海響マラソンを支えていただいているのです。各地域から出た方々です。それで、海響マラソンも支えていただいていますし、もちろん各地域のスポーツ振興の核になっていただいている方なのですが、この方々がしっかりやっていこうと、来年の海響マラソンも支えていこうということでお話をされている様子を見て、大変心強く思いました。
でも話をしますと、次の方がなかなかいないという話もありまして、やはりベースになる自治会がないと、こういう人選もできません。そうなると、行政の仕事にも不具合が出るというか、支障も出るでしょうし、あるいは重なっている人は、あなたは二つの地区を見てくれと言っても十分に見られないと思います。そういう人選体制なども考えますと、やはりベースの自治会をしっかりサポートしていく体制が要るのではないかと思っております。
もちろん任意の団体ですから、地元の人たちが決めないといけませんが、決めるためのサポートが必要だとか、あと若い人がいたらいいとかいうところを、どれだけサポートできるかが、今一番必要な、市がやらないといけないことではないかと感じております。これはよろしくお願いします。
まだ3年で6自治会ということですので、連合下に属しているということですが、思いのほか、まだ少なかったのかと思いますが、例えば、その6自治会が今どうなっているのか。今申し上げました市報、防犯灯、ごみステーション、人選、これはよく確認をしていただけるといいと思います。そこから、いろいろな、こうしたらいいのではないかという案も出てくるでしょうし、広がりが出てくるのではないかと思いますから。最近、解散したところをよく見ていただけると。そこからスタートではないかと思います。
 それから、最後になりますけれども、これは6月議会でも取り上げて、またかと言われそうなのですけれども、市営住宅の共益費の徴収についてであります。
本市の市営住宅については保証人が要らなくなったとか、あるいは、ほかのところから住み替えができるとか、大変柔軟な対応をしていただいておりまして、先日も、県外から市営住宅に入られた方がいて、下関は入りやすかったですと、うれしいお言葉もいただきました。
市営住宅の運営を柔軟にしていただいていることには、感謝申し上げたいと思うのですけれども、今のは管理人さんのお話であります。
  〔説明資料を議場内ディスプレイに表示〕
○恵良健一郎君
 最後、これは公明新聞の記事なのですけれども、団地の共益費の集金が大変だと、高齢化、役員の成り手不足で、自治会に大きな負担がかかっているというものでございます。大きな負担だとあります。これは、神奈川県なのですけれども、条例を改正して、代行徴収が可能になっているということでございます。条例を今年3月に改正しまして、来年4月から、代行徴収ができるようになるということでございます。これは11月23日の新聞ですけれども、なるほどと思ったわけでありまして、本市においてもどうかというところでございます。
本市の共益費の徴収の現状、6月にも、最大限対応を、柔軟に対応してやっていきますという御答弁をいただいているのですけれども、改めて、本市の共益費の徴収の現状をどのようにお考えか、お尋ねをしたいと思います。
○建設部長(伊南一也君)
 本市の市営住宅におけます共用部の電灯や、エレベーターの電気料金などの共益費の徴収につきましては、家賃とは異なりまして、それぞれの住宅の入居者で組織する管理組合などが自主的に、共益費の金額や徴収などのルールを決めて実施しているところでございます。
 しかしながら、共益費の徴収に当たりましては、入居者の高齢化や役員の成り手不足もありまして、訪問徴収が困難になっていることもお聞きしております。
 このような状況から、本市といたしましては、引き続き指定管理者との連携を図り、口座振替の御案内など、徴収事務の負担軽減となる取組について、推進してまいりたいと考えております。
○恵良健一郎君
 引き続き、お願いしたいと思います。やろうと思えば条例改正も可能だということですので、すぐにとは申しませんけれども、様々な条件を、しっかり検討していただければと思います。
 2題目は自治会のことをお尋ねしてまいりました。やはり高齢化、成り手不足はさらに、これからそうなっていくのだろうというのは考えられますので、持続可能な仕組みをしっかり検討していただきたいと思います。
 自治会ですけれども、先ほどもちょっと申し上げましたが、コロナで全部活動がなくなって、もう要らないのではないか、なくても別に何とかなっているのではないかと言われる方も一定数おられます。そういう風潮が、自治会に限らずいろいろな組織がなくてもいいのではないか、活動がなくてもいいのではないかという声も一定数聞くのですが、ただ、こうやって突き詰めてみますと、やはり意義があって、長年、歴代、続いてきているものですから、何とかそういう、もうなくてもいいのではないかという、そういう人たちが自治で決めてしまうと、もうやめよう、やめようということにもなってしまいますから、そうならないように、しっかりPRやら、あるいは意義、必要性もPRしていただくことも、市のほうで、いろいろな機会を通じて、発信をしていただけるとありがたいと思いますので、よろしくお願いします。
 私も地元でしっかり皆さんと汗をかきながら、いい形を模索していって、またこういった形で提案できればと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。以上で終わらせていただきます。(拍手)
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