録画中継

第2回定例会
6月19日(金) 本会議(一般質問1日目)
創世下関
阪本 祐季 議員
1.本市独自の教育方針と基礎学力の担保
2.中小企業の事業承継と地域医療インフラの維持【27分18秒から】
【下関市議会 本会議速報版】
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この速報版は、会期終了後約1か月程度で掲載します。
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○議長(林 真一郎君)
 3番、阪本祐季議員。(拍手)
  〔阪本祐季君登壇〕
○阪本祐季君
 創世下関の阪本祐季です。よろしくお願いします。
  〔手話を交えながら発言〕
○阪本祐季君
 それでは、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
 初めに、本市独自の教育方針と基礎学力の担保について伺います。下関市は源平合戦や幕末維新の舞台となるなど、日本の歴史が大きく動いた重要な地であり、豊かな歴史的資源を有しています。本市の第4期教育振興基本計画においても、基本理念として「ふるさと下関に誇りと愛情を持ち、未来を拓く」と掲げられており、次代を担う子供たちに自国の歴史や伝統、そして郷土への誇りを持たせる教育は極めて重要であると考えております。
 本市では、2021年度から中学校の歴史教科書に育鵬社版を採用してまいりましたが、2025年度からは東京書籍版へと採択が変更されました。教科書が変わることで、これまで本市が育鵬社の教科書を採用する際に重要視してきた部分が変化し、現場の指導方針がぶれてしまうのではないかという懸念があります。今回の採択により、現場の歴史教育の指導の力点に変化は生じるのでしょうか。また教科書が変わっても、本市が掲げるふるさと下関に誇りを持たせる教育を継続していくという明確な方針があるのか、お答えください。
○教育長(磯部芳規君)
 採択する教科書は、文部科学大臣の諮問機関である教科用図書検定調査審議会において、学習指導要領に沿った公教育の教材として適切であると認められたものでございます。よって、採択する教科書が変わっても指導する内容は変わりません。
 また、中学校社会科の学習指導要領解説には、「我が国の歴史に対する愛情」、「歴史上の人物と現在に伝わる文化遺産を尊重しようとすることの大切さについての自覚を深め」という記載があり、検定された教科書は学習指導要領に沿った公共財として認められていることから、これらの内容が確実に学習できるように編集されています。
 よって、中学校歴史の採択教科書が変わっても、中学校社会科の学習において、本市が掲げる「ふるさと下関に誇りと愛情を育む」ことができると認識しているところでございます。
○阪本祐季君
 学習指導要領に沿ったものであるから、方針はぶれないというお話でありました。ただ現場の先生方は新しい教科書をベースに授業を組み立てていくことになります。教科書の記述が変われば、当然教え方のニュアンスも変わってくる可能性があります。そこでお伺いしますが、教科書が変わっても本市の基本理念を貫くために、市教委として各学校の校長先生や社会科の担当教員に対してどのような具体的な指示や研修を行っていくつもりでしょうか、お伺いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
 教科書内の記述や掲載されている写真、またその扱いの大きさ等については各教科書会社によってばらつきがあります。しかしながら、検定教科書は学習指導要領に沿ったものであり、指導内容が変わることはなく、生徒への学習内容等に影響がないため、これまでも各教科について、採択した教科書が変わった際に、教育委員会として教職員等へ研修を行うことはしておりません。
 しかしながら、中学校教育研究会の評価部会で新たに採択された教科書について、授業研修会や情報交換が行われており、教育委員会といたしましても、研修会に出席し支援・指導しているところでございます。
○阪本祐季君
 引き続き、しっかりとそういったところのぶれがないように指導していただければと思います。歴史教育においては史実と見解が非常に重要です。史実を子供たちに教え、単一の見解だけではない見解をそれぞれ提供した上で、なぜこのようなことが起きたのか、自分ならその当事者としてどうしたかといった、子供たちに考える幅を与えることが最も重要だと思います。そういった意味でも、しっかりと現場を注視していただきまして、教科書によって詳細な違いが出てこないように改めてお願い申し上げ、次の質問にまいります。
 教育基本法について質問させていただきます。教育基本法は教育の憲法とも呼ばれ、我が国の教育の根幹をなす法律です。第2条には、教育の目標として豊かな情操と道徳心を培う、自主及び自律の精神を養う、公共の精神に基づき社会の形成に参画する態度を養う、伝統と文化を尊重し我が国と郷土を愛する態度を養うといった五つの目標が明確に定められています。しかし、この法律の理念が現場で本当に実践されているか、改めて問い直す機会が来ていると感じています。
 記憶に新しい事例として、辺野古の問題があります。研修旅行中の京都の高校生が沖縄の辺野古で、基地建設に反対する抗議船に乗船し、転覆、死傷するという痛ましい事故が起きました。本年5月、文部科学省は、この学校の教育内容について、特定の政党を支持し、またこれに反対するための政治的活動を禁じる教育基本法第14条第2項に違反すると、初めて認定いたしました。学校教育が特定の政治的活動に生徒を動員する温床となっていたという極めて深刻な事態です。しかし、問題は政治的中立性だけにとどまりません。教育基本法が求めているのは、道徳心を培う、自立の精神を養う、伝統と文化を尊重し郷土を愛する態度を養うといった人格の根幹に関わる教育です。全国的に見ると、道徳教育が形骸化し、自国の歴史や伝統文化を正面から教えることを避ける傾向が指摘されています。また、教員が特定の思想的立場から授業を行うといった事例も報告されており、教育基本法の精神が現場で十分に実践されているとは言い難い状況があります。
 本市の教育現場において、政治的中立性の確保はもちろんのこと、道徳心の涵養、自立の精神、そして伝統と文化を尊重する態度の育成など、教育基本法第2条が定める目標全体が確実に担保されていると認識されているでしょうか。また、万が一、本市の教育現場において、これらの理念から逸脱した指導が行われた場合、市教委としてどのように対処するのか、見解を伺います。
○教育長(磯部芳規君)
 まず本市教職員は、教育公務員として、教育基本法のみでなく、学校教育法等、様々な法律を遵守して教育活動を行っています。万が一、法律に逸脱した場合でございますが、該当校や該当教員及び管理職へ事実に基づき必要な措置を行うとともに、市内全小中学校及び下関市立高等学校への指導・研修等を実施いたします。
○阪本祐季君
 基本的には遵守されていて、万が一そういったことが起きた場合には各学校へ指導・助言をしていくということだったと思います。ただ辺野古の事例のように、問題が表面化するまで、実際は分かっていたと思うのですけれども、表面化するまで、こういった違反というような扱いをしなかったというところもあります。こういったことでは遅いと私自身思っていますので、教育基本法第2条第5項に書いてあります、伝統と文化を尊重し我が国と郷土を愛する態度を養うという部分に関して、これは愛国心の押しつけではなく、子供たちが自国の歴史と文化に誇りを持てるよう育てることを国が教育の目標として定めたものであります。
 実際に先ほど触れましたが、本市の第4期教育振興基本計画においても、ふるさと下関に誇りと愛情を持ち、未来を拓くと掲げられている一方で、我が国を愛するという部分については明記はされていません。市教委として、この第5項の目標が本市の各学校で具体的にどのように実践されているのか、定期的に把握、検証する仕組みがあるのかお伺いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
 各校におきましては、学校の最高責任者である校長が日々の教育活動が適切に行われるよう、まず管理しております。また、年2回の学校評価アンケートを保護者や児童生徒、学校運営協議会委員を対象に行うとともに、アンケート結果等をもとに、学校評価書を作成し学校運営協議会において報告を行っております。この学校評価書でありますが、これは各校のホームページに公開されております。
 教育委員会といたしましては、各校の教育活動が関係法令を遵守し、学習指導要領に基づいた活動になっているか、教育課程の編成・実施状況調査や、校外行事の実施届等、各学校からの提出物による確認や各校を訪問して諸計画の点検を行っているところでございます。
○阪本祐季君
 先ほど例に挙げました辺野古の問題につきましても、政治的中立性というところで言えば、非常に分かりやすいと思っています。違反か違反ではないかというところで判断は分かりやすいと思うのですけれども、一方で、先ほど来から挙げています伝統と文化を尊重し我が国と郷土を愛する態度が養えているかどうかっていうところに関しては、計りにくいのだろうというふうに思っています。そういった意味で、本当に守られているかどうかというのは見えにくい分、積極的に守りにいく姿勢というのが大事だと思いますので、ぜひ取組をより強固なものにしていただきたいなということをお伝えして次の質問にまいります。
 今度一歩踏み込んだより具体的な内容といたしまして、愛国心、国史教育の充実と、古事記・日本書紀の活用についてお伺いいたします。国史という言葉は皆さんあまり聞きなじみがないかもしれませんが、実際に戦前には使われていた言葉であります。日本史と比較されて日本史だと客観的に日本の歴史を見られるから、日本史なのだというようなこじつけもあるようですけれども、では何で国語は国語と言うのだというところもありますので、そういったところであえて国史という表現を使わせていただきました。
 改めて質問に戻りますが、教育基本法が伝統と文化を尊重し、我が国と郷土を愛する態度を養うと定めているにもかかわらず、現実の国民の皆さんの意識はどうでしょうか。最近の世論調査の結果を見ますと、各新聞社が行った調査で女性天皇を容認するという国民の割合が7割前後に上っています。皇位継承の在り方については、様々な議論があることは承知しています。しかし、日本が2600年以上にわたって守り続けてきた万世一系、男系継承という皇室の伝統に対する国民の理解がこれほどまでに揺らいでいるとすれば、戦後80年間GHQの方針に基づいた公教育によって、我が国の成り立ちや皇室の歴史的意義を正しく教えてこなかったことに大きな原因があるのではないでしょうか。自国の成り立ちを知らずして真の愛国心や郷土愛は育ちません。我が国の建国の物語の根幹にあるのが、古事記や日本書紀で記された神話・伝承であります。現在の学習指導要領でも、小学校の国語で一部触れることになっていますが、それだけでは不十分だと思います。歴史の舞台下関を誇りとする本市こそ、日本の歴史の根幹である神話・伝承を子供たちが深く学ぶ先進的な取組を行うべきではないでしょうか。
 そこでお伺いしますが、本市の子供たちが、我が国の成り立ちである古事記や日本書紀の神話・伝承を学ぶ機会を道徳や総合的な学習の時間なども活用して導入・拡充する考えはないのか、お伺いいたします。
○教育長(磯部芳規君)
 特別の教科「道徳」では、学習指導要領に基づき、教科書を使って伝統と文化を尊重し、国や郷土を愛する態度を養っております。また、総合的な学習の時間においては、各学校の特色に応じた地域の歴史や文化に関する学習を進めているところでございます。
なお、下関市教育委員会が毎年実施しています「大すき ふるさと 下関歴史マップ」の作品展では、約1,200点の応募があり――これは小学校6年生でございますが、応募があり、その中には、ふるさと下関の歴史として古事記・日本書紀に関わりのある場所や内容を取り上げた作品もありました。さらには、小中学校の図書館には、日本の歴史に関する人気のある書籍もあり、それらの書籍を読むことを通して、古事記・日本書紀に興味を持つ児童生徒もいると想定しております。
 教育委員会といたしましては、特別の教科道徳や総合的な学習の時間において、市内の小中学校がひとしく、神話・伝承を学ぶ機会は導入しておりませんが、児童生徒が自ら興味を持ち、探求する姿は大切にしたいと考えております。
○阪本祐季君
 私としては、ひとしく学ぶ機会を提供していただきたいというのが本心であります。下関の歴史も、元をたどれば日本の長い歴史の一部です。壇之浦の合戦も馬関戦争も日清講和条約も全て日本という国の歴史の文脈の中にあります。その日本という国の成り立ちを学ぶことは、歴史の舞台下関を学ぶことの大前提だと思っています。全国には深さの違いはあれど、独自の副読本を作成して、神話を教えている自治体もあります。本市においても、例えば下関版ふるさと学習副読本の中に、古事記・日本書紀の神話・伝承を盛り込むことをぜひ前向きに検討していただきたいと考えますが、改めていかがでしょうか。
○教育長(磯部芳規君)
 新たな副教材である副読本の作成についての御意見でございますが、本市では小学3年生から社会科の学習で活用するための副読本「わたしたちの下関」を作成しており、その中には地域の伝承も掲載しているところでございます。古事記・日本書紀の神話・伝承につきましては、小学校社会科6年や中学校歴史の教科書に記載があり、学習指導要領の内容を教科書で学ぶことができるため、現在のところでございますが、副読本を作成する予定はございません。
○阪本祐季君
 ございませんということでしたけれども、これは一例でございますので、ぜひ国を愛するというところに関して、やはり取組として、今まであまりなかったのではないかなと思いますので、こういったことを利用していただいて、ぜひ取り組んでいただければと思います。
 イギリスの歴史学者アーノルド・ジョセフ・トインビーが滅亡する民族の3つの共通点として、1.理想を失った民族は滅びる、2.全ての価値を物やお金に置き換え心の価値を見失った民族は滅びる、3、12歳から13歳までに自国の神話を学ばなかった民族は例外なく100年以内に滅びると提唱されています。自国の成り立ちや神話を学ばなくなって、日本も今年で81年目を迎えます。自国の歴史を学ぶことは自分のルーツをしっかりと知ることになり、自己肯定感にもつながります。
 先ほどの教育基本法で挙げた例を思い出していただきながら、現在の社会問題を見てください。子供に何かあればすぐに学校のせい、誰かが失敗したら再起不能になるまでメディアやSNSで袋だたき、お金だけでしか物事を見ることができない子供たちがトクリュウに代表される犯罪の実行犯になる、自治会には入らない、小中高生の自殺者は2025年確定値で統計史上過去最高の538人。子供は親の姿を見て育ちます。親のそんな姿を見て育った子が親になったとき、親と同じことをするでしょう。ここに歯止めをかけるのは教育しかありません。ぜひ、たった今からそういった社会をつくらないための教育を目指していくことを心からお願い申し上げ、次の質問に移ります。
 公教育の大前提は基礎学力の担保です。全国学力学習状況調査の結果では、中学校の国語、数学をはじめ、主要科目で全国平均を下回っています。また、読書習慣についても全く読書をしないと答えた中学生が約4割に上るという結果も出ており、読解力の低下が懸念されます。さらに本市を代表する進学校である下関西高校の大学進学実績を見ましても、かつては毎年複数名の東大合格者を輩出し、九大や広大にも多数合格していましたが、近年は難関国公立大学への合格実績が伸び悩む年も見受けられます。学力のトップ層においても低下の傾向が見え始めてしまっています。加えて現場の先生方からも、生徒の単純な計算力が落ちているといった基礎学力の低下を危惧する切実な声が上がっています。
 こうした状況を踏まえ、市教委の危機感と課題とされている読解力や計算力に対して、具体的にどのような向上策を講じていくのか、お伺いいたします。また、小中学校の義務教育段階だけでなく、高校や県教委としっかり連携がとれているのか、その点も含めてお答えをお願いします。
○教育長(磯部芳規君)
 本市の学力の状況についてのお尋ねでございますが、学力調査の結果では、近年、下関市の平均正答率と国と県の平均正答率との差が縮まってきております。また、学年や教科によっては、国や県を上回る結果もあり、教育委員会や各学校のこれまでの取組が着実に成果として表れていると考えております。
 一方で、御指摘の読解力・計算力については継続的な課題であると捉えております。また、昨年度の全国学力学習状況調査では、工夫して表現する力、算数・数学科の言語についての理解について課題が見られました。児童生徒一人一人に未来を開くための確かな学力を身につけさせることは、最重要課題であると捉えており、課題の解決に向けた様々な取組を進めているところでございます。
 教育委員会では、確かな学力の習得に向けて、日々の授業の充実が大切であると考えており、目当てや振り返り、学び合い等、授業づくりで大切にする視点を示したリーフレット「下関スタンダード~授業を振り返る~」を全教員に配付し、授業づくりで活用するよう指導しています。研修支援訪問等で校内の研修の際に指導主事が指導・助言する際は、リーフレットを活用して授業づくりについて指導したり、全校体制で組織的に授業改善に取り組むよう働きかけをしたりしております。
 高等学校との連携につきましては、市内中学校校長と県立高等学校校長、総合支援学校校長が参加する「中高連携教育推進協議会」が年2回開催されておりまして、中学校と高等学校との連携について課題となっていることについて協議し、県教育委員会及び市教育委員会が参加し、指導・助言を行っております。
○阪本祐季君
 例としては授業づくりの話がありましたけれども、そのほかにも様々取り組んでおられていることは、聞き取りの際にもお伺いして非常によく分かったのですけれども、市としてもう一歩踏み込んだ具体的な一手を打つべき時期に来ているのではないかと思っています。
 先ほど来から申し上げている下関西高校の進学実績の低下も、義務教育段階での課題が積み重なった結果でもあると考えています。県立高校だからと県教委任せにするのではなくて、先ほどお話があったように中高連携教育推進協議会の取組であったり、年2回というお話がありましたけれども、少し少ないのではないかなと。直接高校に出向いて、「今年度入った高校生どうですか」というようなお話を聞いて、学習が進んでいく中で、「ちょっと今年度の学生はこういうところが足りないよ」というようなやり取りというのがもう少しあって、それをフィードバックする形で、各中学校・小学校で教えていくというような、より細かな連携というのがあってもいいのではないかと思いますが、そういった意味で、どの段階でどのような学力が不足しているかというところを共有する仕組みをつくるべきではないかということでお伺いをさせていただきます。
○教育長(磯部芳規君)
 先ほど答弁いたしましたが、中高連携教育推進協議会において、中学校と高等学校が連携しながら、様々な取組を実施しているところでございます。中高連携教育推進協議会と教育委員会とが連携して、まず高等学校を会場に国語、数学、理科等を教科ごとの授業研究会を実施しております。また市内各中学校と高等学校の教員が授業づくりについて協議するとともに、市教育委員会指導主事による指導・助言も行っているところでございます。
 市教育委員会としましては、私立学校の児童生徒の多様な力や豊かな心を育むための学習環境の整備に取り組むことが責務であると考えております。今後も、ふるさと下関へ誇りと愛情を抱き、自ら未来を拓いていくことができる児童生徒の育成に向けて、取組の充実に努めてまいりたいと考えております。
○阪本祐季君
 ぜひよろしくお願いいたします。ただもちろん、教育において学力だけが全てではないということは先ほどの質問を聞いていただいても分かるかと思います。ただ近年、非認知能力の重要性が盛んに叫ばれていますし、しかしその一方で、これまで学校の活動だけではなくて、そういった部活動であったりとかというところで、非認知能力、なかなか学校では見られなかったところを部活動で、この子はこういうところはしっかりと持っているのだっていうようなところを気づける場が、ある種部活動だったと思うのですけれども、それが地域移行へというふうにかじを切るようになっています。ここに少し現場の大変さと、実際にやりたいことへの大きな矛盾といいますか、そういったところが実際あると思いますので、その分学校現場が、先ほど申し上げた非認知能力であったりというところを、しっかり捉えていくような部分というのが、なかなかできなくなるのではないかという危機感を私は持っています。だからこそ先ほどから申し上げている人格形成の部分に関わる教育であったり、学校現場ができること、この学力のこともそうですけれども、しっかりいま一度集中する――できるものをなすべきことは、もう一度集中し直す必要があるのではないかと思っています。ぜひ子供たちの将来の可能性を広げることにもつながりますので、極端な話ですけれど、医者とか弁護士になれる学力があれば、いろいろな道を選べますから、それぐらいを目指すようなことを踏まえて、学校という公教育の現場が、本来担うべき、確かな学力の担保というところを、これまで以上に重要視していただければと考えております。
 やはり学校というのが、先ほどちょっと社会問題の一つとして学校というのが一つの何ていうのですかね、何かあったら学校のせいという話をしましたけれども、ある種、最後のとりででもあると思っています。もちろん家庭環境によって自学の時間が取れない子たちもいますし、そういった子たちの格差が課題になってしまう。その格差を是正するのが学校でなければならないというところも思っていますので、ぜひ先ほど来からお答えいただいた義務教育と高校の連携というところの部分、先ほどの協議会のような形で形骸化することではなくて、しっかり本市の教育力を底上げするための実効性あるさらなる取組を期待してこの質問を終わらせていただきます。
 続いて2点目の中小企業の事業継承と地域医療インフラの維持について伺います。本市の人口は1980年をピークに減少の一途をたどっており、人口減少と少子高齢化は地域経済や市民生活に深刻な影響を及ぼしています。その影響が顕著にあらわれているのが、地域経済を支える中小企業の存続問題です。2025年版の中小企業白書によりますと、全国の休廃業・解散企業の過半数、実に51.1%が黒字のまま廃業しているという衝撃的なデータが示されています。本市においても経営者の高齢化と後継者不足により、技術や顧客、そして雇用を抱えたまま廃業を選択せざるを得ない、黒字廃業が増加しているのではないかと危惧しております。現在、市や商工会議所において無料相談窓口が設置されていることは承知しておりますが、相談のその先、実際にM&A等の事業継承を進める際の経済的負担がハードルとなっており、一歩踏み込んだ支援が求められています。市内の中小企業における後継者不在による黒字廃業の現状を市としてどのように把握・分析されているのかお伺いいたします。
○産業振興部長(水野 直君)
 市内中小企業の黒字廃業に係る現状につきましては、市としては特に把握したものはございません。議員がお示しいただきました中小企業白書に掲載されたデータは、その傾向を表すものとして参考にしており、その中でも、休廃業・解散企業に占める黒字企業の割合は近年低下傾向を示しております。これは、コロナ禍やその後の物価高などの影響により、経営が厳しい中小企業が増えていることが要因と考えられ、本市においても同様の状況に置かれていると理解しております。しかしながら、黒字廃業は依然として5割近くの水準で推移しており、適切に事業承継につなげていくことは、重要な課題であると認識しております。
○阪本祐季君
 把握できていないということでありましたけれども、実際市として個別具体にどういった方々が黒字廃業なのだというところを把握するのは確かに難しいとは思います。ただ一方で商工会議所の方々にも御協力をいただきながら、実際に登録されている企業さんという方が減ってきているとかというところの数自体の把握はできると思いますので、そういったところを積極的に市の状況を把握する努力は引き続き行っていただければと思います。
 また、相談体制の構築はもちろんですけれども、先ほどお話をさせていただきましたM&Aの仲介手数料や、専門家活動費に対する市独自の補助金制度など、直接的な経済支援を創設する考えはないのか併せてお伺いいたします。
○産業振興部長(水野 直君)
 事業承継における、M&Aの仲介手数料や専門家活用費用につきましては、承継者にとって大きな負担となっていることは承知しております。このため、国においては、「事業承継・M&A補助金」により、これらの費用を支援するなど、事業承継に取り組みやすい仕組みづくりが手厚く整備されております。
 現時点では、市で独自の経済的支援制度を創設する予定はありませんが、起業により事業承継する場合には、本市の支援策であります起業資金融資や創業者販路開拓等補助金を御利用いただけます。
 引き続き、国等の支援制度を活用できるよう、関係機関と連携した相談体制の構築と支援制度の周知に努めてまいります。
○阪本祐季君
 ぜひ、やはり市の中で黒字廃業される企業があるというのは、一つの財産を失うことだと思っていますので、そういったところをしっかりと把握していただいて、なかなかその相談に来られない方もいらっしゃると思うので、こちらから手を差し伸べるぐらいの勢いで、先ほど御紹介いただいた国の支援制度だったりというのにつなげていく仕組みだったり、新しく事業を始める方々、起業される方々が、その事業を継承していくような仕組みというところを、このマッチングのような部分というのをぜひ市――産業振興部さんのほうで担っていただければと思いますので、そこを期待いたしまして次の質問に移らせていただきます。
 次に、人口動態に対する個人医療機関の充足状況と現状意識についてお伺いいたします。人口減少の影響は市民の命と健康を守る地域医療インフラにも影を落としています。先ほど林透議員からも旧4町のほうでのお話がありましたけれども、本市では市民病院と下関医療センターの統合、新病院の議論が進められている一方で、私がここで危惧していますのは、市民にとって最も身近な存在である個人病院、いわゆる町のお医者さんの存続危機であります。
 人口が減少しているのだから医療機関が減っても問題ないという見方も、需要と供給の話という見方もあるかもしれませんが、特定の地域での偏在であったり、特定の診療科の減少、市民生活の安心を根底から揺るがすものだと思っています。
 そこでお伺いいたしますが、人口減少率に対して市内の個人医療機関の減少率は見合っている――すなわち充足しているという御認識でしょうか。それとも特定の地域などで医療空白が生じつつあるという危機感をお持ちかどうか、市の正確な現状認識をお伺いいたします。
○保健部長(藤野 綾君)
 本市における診療所の減少及び充足状況についてお答えいたします。山口県保健医療計画において、一般診療所は下関市全体で、平成28年度は280施設、令和4年度が265施設で、15施設5.4%減少しております。一方で、人口10万人当たりでは、平成28年度が105.4施設、令和4年度が106.8施設と1.4増加していることから、一般診療所の減少率より人口減少率のほうが大きいことが分かります。
 この本市の人口10万人当たりの施設数は、全国平均の84.2及び山口県平均の93.2より上回っていることから、本市の状況は全国平均及び山口県平均の状況と比較すると充足していると考えられます。
○阪本祐季君
 充足されているということでありました。ただ一般市民の感覚というところは、すごく乖離が出てきつつあるのだと思います。というのも、かなりいろいろな先生方が高齢化しているというところもあって、実際に私が知っている病院も7月いっぱいでやめるというようなお話を伺っておりますし、そういった中で、長い闘病生活でその病院にかかりつけ医として診ていただいていた、近所の内科がなくなったりというところがあると、やはり車で遠くまで行かなくてはいけなくなったというようなことになりますので、そういった声も実際に聞こえていますし、そういった事実もあるのではないかと思います。
 大病院の統合も重要なのですけれども、日常的な一次救急を担うかかりつけ医の減少によって、市として単に人口が減っているから仕方ないという静観ではなくて、より詳細な実態把握等分析を早急に行うべきだと考えますけれども、御見解をお伺いいたします。
○保健部長(藤野 綾君)
 実態把握についてお答えいたします。現状、診療所の所在地などの情報については、新規開設及び廃止の際に保健所へ届出がありますので、医療機関の偏在の実態については把握ができているところでございます。
 届出の状況を分析すると、総合支所管内においては、医療機関の新規開設が少ない状況となっておりますので、地域住民にとって医療の空白化が起こることのないよう、本市といたしましては、今後も情報収集し、実態の把握及び分析に努めてまいりたいと考えております。
○阪本祐季君
 なくなってしまったら当然市民の皆さんからそういった声が上がってくると思うのですけれども、その前段階、やはりなくなるかもしれないというところまで、ぜひ把握に努めていただければなと思います。その段階であれば打てる手もあると思いますので、なくなってからではとてもではないけれど、ちょっとどうしようもないというようなことにならないように、ぜひ御検討をお願いいたします。
 最後に、地域医療の空白化を防ぐ、医療機関特化型の承継支援ということで、お伺いさせていただきます。特に少子化の影響を直接的に受ける産婦人科であったり小児科の個人病院において、医師の高齢化と後継者不在による廃業が深刻化すれば、若い世代が本市に定住・移住することをちゅうちょする大きな要因になります。市内の産婦人科や小児科の個人病院の現状について、市はどのような危機感を持たれているのでしょうか。また地域医療の維持に特化した医師会等と連携した医業承継のマッチング支援など、医療機関向けの事業承継支援を講じる考えはないか、併せてお伺いいたします。
○保健部長(藤野 綾君)
 産婦人科及び小児科の状況、医業承継についてお答えいたします。産婦人科においては、分娩の取扱件数が年々減少していること、また、小児科においては、15歳以下の人口が減少傾向にあることから、個人診療所の経営に少なからず影響を与えているものと認識しております。本市ではその対策の一つとして、産科医等の処遇改善、確保を目的とした山口県の産科医等確保支援事業費補助金にさらに下関市独自で上乗せし助成しているところでございます。
 また、医業承継につきましては、山口県が県医師会に委託して、医業譲渡を希望する診療所と譲受けを希望する医師とのマッチング等を支援する事業を行っているところでございます。
 本市といたしましては、引き続き下関市の医療を守るため、山口県と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○阪本祐季君
 質問は以上となりますが、先ほどの黒字廃業の話も含めまして、医業の承継というのも非常に大事なのだろうと思っています。やはり病院ですから、いろいろな医療機器を導入するにしても、かなりの高額がかかりますけれど、実際にされている方がやめるというタイミングで、そこを承継するという形になれば、またそういったものを利用できますし、何よりもそこの町の医者として、通われていた各患者さんのカルテであったりというのは実際にそれも含めた承継になってくると思いますので、やはり市民の安心・安全というところを守る意味でも、そういったところにもぜひ目を配っていただいて、今後市民の皆さんが安心して医療を受けられる医療体制が整えられるような市であってほしいと思いますので、ぜひとも今後とも保健部の皆さんにおかれましては注視していただくようにお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(林 真一郎君)
 この際、暫時休憩いたします。再開は13時10分といたします。
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